JP3229246B2 - 無機有機複合発泡体及びその製造法 - Google Patents
無機有機複合発泡体及びその製造法Info
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- JP3229246B2 JP3229246B2 JP19925997A JP19925997A JP3229246B2 JP 3229246 B2 JP3229246 B2 JP 3229246B2 JP 19925997 A JP19925997 A JP 19925997A JP 19925997 A JP19925997 A JP 19925997A JP 3229246 B2 JP3229246 B2 JP 3229246B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無機有機複合発泡体
及びその製造法に関する。更に詳しくは、無機質の発泡
体構造を持ち、且つ弾性ポリマーにより脆性が顕著に改
善された無機有機複合発泡体であって、ウレタンフォー
ムやスチレンフォームのような柔軟性、反発弾性のある
フォームと比べても遜色ないものとすることができ、且
つ防火性能を兼備する無機有機複合発泡体;及び、常温
常圧条件下でも発泡体の形成が可能な無機有機複合発泡
体の製造法に関する。
及びその製造法に関する。更に詳しくは、無機質の発泡
体構造を持ち、且つ弾性ポリマーにより脆性が顕著に改
善された無機有機複合発泡体であって、ウレタンフォー
ムやスチレンフォームのような柔軟性、反発弾性のある
フォームと比べても遜色ないものとすることができ、且
つ防火性能を兼備する無機有機複合発泡体;及び、常温
常圧条件下でも発泡体の形成が可能な無機有機複合発泡
体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リン酸類の発泡体が常温常圧条件
下でも発泡体の形成が可能な無機質発泡体として提案さ
れている(例えば、特公昭56−36145号公報)。
この公報記載の発泡体は、リン酸金属塩等のリン酸類
と、多価金属炭酸塩等の発泡剤とを撹拌混合し、発泡硬
化させることにより発泡体を得るというものであって、
次のような特徴を有するため、パネル等の定型材はもち
ろん、開口部を埋めるための不定形充填材にも適用が考
えられる等、従来にない優れた材料として位置付けるこ
とができる。 (1)得られる発泡体は不燃性、耐火性に優れる。 (2)発泡体の作成においては、広範囲での比重コント
ロールを容易に行うことができる。 (3)自己発泡性をもつ。
下でも発泡体の形成が可能な無機質発泡体として提案さ
れている(例えば、特公昭56−36145号公報)。
この公報記載の発泡体は、リン酸金属塩等のリン酸類
と、多価金属炭酸塩等の発泡剤とを撹拌混合し、発泡硬
化させることにより発泡体を得るというものであって、
次のような特徴を有するため、パネル等の定型材はもち
ろん、開口部を埋めるための不定形充填材にも適用が考
えられる等、従来にない優れた材料として位置付けるこ
とができる。 (1)得られる発泡体は不燃性、耐火性に優れる。 (2)発泡体の作成においては、広範囲での比重コント
ロールを容易に行うことができる。 (3)自己発泡性をもつ。
【0003】しかし、リン酸類の発泡体は、完全な無機
材料であるが故に脆くて、少々の力でも泡が破壊されて
元に戻らない欠点があり、特に、低比重の大型パネルを
作成した場合、触っただけで表層が崩れる、パネル強度
が弱すぎて持ち運びができない等の問題があるため、実
用性にかなう材料といえるものではなかった。このよう
なリン酸類の発泡体の欠点を改善する手段として、ウレ
タンプレポリマーを系内に添加する方法が提案されてい
る(例えば、特開平9−157061号公報)。この方
法では、ウレタンプレポリマーを用いることにより、高
発泡倍率の発泡体とした場合、有機無機複合体であるに
もかかわらず、軟質ウレタンフォームと見間違える程の
柔軟性と反発弾性を有する発泡体が得られ、更に、使用
するウレタンプレポリマーの組成により軟質から硬質ま
で調整でき、且つ軟質、硬質の何れの場合も脆性が著し
く改善することができる。
材料であるが故に脆くて、少々の力でも泡が破壊されて
元に戻らない欠点があり、特に、低比重の大型パネルを
作成した場合、触っただけで表層が崩れる、パネル強度
が弱すぎて持ち運びができない等の問題があるため、実
用性にかなう材料といえるものではなかった。このよう
なリン酸類の発泡体の欠点を改善する手段として、ウレ
タンプレポリマーを系内に添加する方法が提案されてい
る(例えば、特開平9−157061号公報)。この方
法では、ウレタンプレポリマーを用いることにより、高
発泡倍率の発泡体とした場合、有機無機複合体であるに
もかかわらず、軟質ウレタンフォームと見間違える程の
柔軟性と反発弾性を有する発泡体が得られ、更に、使用
するウレタンプレポリマーの組成により軟質から硬質ま
で調整でき、且つ軟質、硬質の何れの場合も脆性が著し
く改善することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしウレタンプレポ
リマーを用いることにより、高発泡倍率の発泡体の脆さ
を改質し、更にウレタンフォームやスチレンフォームの
ような柔軟性、反発弾性のあるフォームを得ることがで
き、更に発泡体燃焼時の燃焼熱、発煙量はこれら有機系
フォームより格段少なくすることができたものの、燃焼
後の発泡体の強度が弱く、長時間火炎に曝される場合に
おいては、発泡体が崩壊してしまう可能性がある。
リマーを用いることにより、高発泡倍率の発泡体の脆さ
を改質し、更にウレタンフォームやスチレンフォームの
ような柔軟性、反発弾性のあるフォームを得ることがで
き、更に発泡体燃焼時の燃焼熱、発煙量はこれら有機系
フォームより格段少なくすることができたものの、燃焼
後の発泡体の強度が弱く、長時間火炎に曝される場合に
おいては、発泡体が崩壊してしまう可能性がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ウレタンプレポ
リマーの硬化物により脆性が改善されたリン酸類発泡体
に粉末状の多価金属硼酸塩を添加することにより、これ
までと同等の発泡体物性および燃焼時の低燃焼熱と低発
煙量を維持したまま、更に、燃焼後の発泡体強度を向上
させ、火災時の延焼を遅延でき、防災上非常に優れた材
料と位置づけることが出来ることを見いだした。
問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ウレタンプレポ
リマーの硬化物により脆性が改善されたリン酸類発泡体
に粉末状の多価金属硼酸塩を添加することにより、これ
までと同等の発泡体物性および燃焼時の低燃焼熱と低発
煙量を維持したまま、更に、燃焼後の発泡体強度を向上
させ、火災時の延焼を遅延でき、防災上非常に優れた材
料と位置づけることが出来ることを見いだした。
【0006】すなわち本発明は、リン酸類(a)と発泡
剤(b)とからの無機質の発泡体構造を持ち、且つNC
O基を有するウレタンプレポリマー(c)と水との硬化
物からなる弾性ポリマーにより脆性が改善されてなる無
機有機複合発泡体において、さらに粉末状の多価金属硼
酸塩(d)及び必要により他の無機充填材(e)を含有
させてなることを特徴とする無機有機複合発泡体;リン
酸類(a)、金属炭酸塩(b)、NCO基を有するウレ
タンプレポリマー(c)、粉末状の多価金属硼酸塩
(d)及び必要により無機充填材(e)からなる成分の
水性混合物を発泡硬化させてなる無機有機複合発泡体;
並びにリン酸類(a)、発泡剤(b)、NCO基を有す
るウレタンプレポリマー(c)及び水からなる成分を混
合し発泡硬化させて、(a)と(b)とからの無機質の
発泡体構造を持ち、且つ(c)と水との硬化物からなる
弾性ポリマーにより脆性が改善されてなる無機有機複合
発泡体を製造する方法において、該成分にさらに粉末状
の多価金属硼酸塩(d)及び必要により無機充填材
(e)を含有させることを特徴とする無機有機複合発泡
体の製造法;である。
剤(b)とからの無機質の発泡体構造を持ち、且つNC
O基を有するウレタンプレポリマー(c)と水との硬化
物からなる弾性ポリマーにより脆性が改善されてなる無
機有機複合発泡体において、さらに粉末状の多価金属硼
酸塩(d)及び必要により他の無機充填材(e)を含有
させてなることを特徴とする無機有機複合発泡体;リン
酸類(a)、金属炭酸塩(b)、NCO基を有するウレ
タンプレポリマー(c)、粉末状の多価金属硼酸塩
(d)及び必要により無機充填材(e)からなる成分の
水性混合物を発泡硬化させてなる無機有機複合発泡体;
並びにリン酸類(a)、発泡剤(b)、NCO基を有す
るウレタンプレポリマー(c)及び水からなる成分を混
合し発泡硬化させて、(a)と(b)とからの無機質の
発泡体構造を持ち、且つ(c)と水との硬化物からなる
弾性ポリマーにより脆性が改善されてなる無機有機複合
発泡体を製造する方法において、該成分にさらに粉末状
の多価金属硼酸塩(d)及び必要により無機充填材
(e)を含有させることを特徴とする無機有機複合発泡
体の製造法;である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の発泡体は、例えば、リン
酸類(a)、金属炭酸塩(b)、該プレポリマー
(c)、粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必要により
無機充填材(e)からなる成分を水性混合物とすること
により、発泡硬化して得られるものである。即ち、この
水性混合物とすることにより(a)と(b)との発泡硬
化反応及び(c)の水による硬化反応が進行して、本発
明の発泡体が得られる。
酸類(a)、金属炭酸塩(b)、該プレポリマー
(c)、粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必要により
無機充填材(e)からなる成分を水性混合物とすること
により、発泡硬化して得られるものである。即ち、この
水性混合物とすることにより(a)と(b)との発泡硬
化反応及び(c)の水による硬化反応が進行して、本発
明の発泡体が得られる。
【0008】本発明において、リン酸類(a)として
は、例えば、リン酸、亜リン酸、無水リン酸、縮合リン
酸、これらの多価金属塩及びこれらの二種以上の混合物
が挙げられる。このうちリン酸の多価金属塩としては、
第一リン酸多価金属塩、第二リン酸多価金属塩、第三リ
ン酸多価金属塩がある。また、上記多価金属塩を構成す
る金属としては、マグネシウム、カルシウム、アルミニ
ウム、亜鉛、バリウム、鉄等が挙げられる。これら多価
金属成分は、リン酸多価金属塩、亜リン酸多価金属塩の
形で添加する方法の他に、リン酸、亜リン酸と化学的に
活性な金属化合物、例えば、酸化マグネシウム、酸化カ
ルシウム等の多価金属酸化物や、水酸化アルミニウムゲ
ル、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金
属水酸化物等をリン酸、亜リン酸等のと別々に系内に添
加し、系内で反応させる方法をとることもできる。リン
酸類(a)として例示したもののうち好ましいものは、
リン酸、第一リン酸マグネシウム、第一リン酸アルミニ
ウム、第一リン酸亜鉛およびこれらの二種以上の混合物
であり、特に好ましいものは、リン酸、第一リン酸マグ
ネシウム、第一リン酸アルミニウムおよびこれらの2種
以上の混合物である。
は、例えば、リン酸、亜リン酸、無水リン酸、縮合リン
酸、これらの多価金属塩及びこれらの二種以上の混合物
が挙げられる。このうちリン酸の多価金属塩としては、
第一リン酸多価金属塩、第二リン酸多価金属塩、第三リ
ン酸多価金属塩がある。また、上記多価金属塩を構成す
る金属としては、マグネシウム、カルシウム、アルミニ
ウム、亜鉛、バリウム、鉄等が挙げられる。これら多価
金属成分は、リン酸多価金属塩、亜リン酸多価金属塩の
形で添加する方法の他に、リン酸、亜リン酸と化学的に
活性な金属化合物、例えば、酸化マグネシウム、酸化カ
ルシウム等の多価金属酸化物や、水酸化アルミニウムゲ
ル、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金
属水酸化物等をリン酸、亜リン酸等のと別々に系内に添
加し、系内で反応させる方法をとることもできる。リン
酸類(a)として例示したもののうち好ましいものは、
リン酸、第一リン酸マグネシウム、第一リン酸アルミニ
ウム、第一リン酸亜鉛およびこれらの二種以上の混合物
であり、特に好ましいものは、リン酸、第一リン酸マグ
ネシウム、第一リン酸アルミニウムおよびこれらの2種
以上の混合物である。
【0009】リン酸類(a)の含有量は、発泡体の防火
性能及び発泡構造の均一性の観点から、発泡体を構成す
る全成分中通常3〜50重量%であり、又、発泡体中の
リン原子の含有量に換算した好ましい範囲で言えば、3
〜20重量%、特に4〜18重量%である。
性能及び発泡構造の均一性の観点から、発泡体を構成す
る全成分中通常3〜50重量%であり、又、発泡体中の
リン原子の含有量に換算した好ましい範囲で言えば、3
〜20重量%、特に4〜18重量%である。
【0010】本発明において、発泡剤(b)としては、
例えば、(b1)炭酸塩化合物、(b2)酸またはアル
カリと反応してガスを発生する軽金属等が挙げられる。
炭酸塩化合物(b1)の具体例としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム,塩基性炭酸亜鉛等が挙げられ、上記軽金属
(b2)の具体例としては、マグネシウム,アルミニウ
ム,亜鉛等が挙げられる。発泡剤(b)として例示した
もののうち好ましいものは、塩基性炭酸マグネシウムで
ある。発泡剤(b)の量は、軟質から硬質迄の幅広い範
囲の所望の発泡倍率に応じて決めればよい。(b)の量
は、水性混合物とした際(a)と(b)がよく混ざる範
囲であれば特に制限はないが、リン酸類(a)100重
量部に対して、通常0.1〜200重量部、好ましくは
1〜100重量部である。
例えば、(b1)炭酸塩化合物、(b2)酸またはアル
カリと反応してガスを発生する軽金属等が挙げられる。
炭酸塩化合物(b1)の具体例としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム,塩基性炭酸亜鉛等が挙げられ、上記軽金属
(b2)の具体例としては、マグネシウム,アルミニウ
ム,亜鉛等が挙げられる。発泡剤(b)として例示した
もののうち好ましいものは、塩基性炭酸マグネシウムで
ある。発泡剤(b)の量は、軟質から硬質迄の幅広い範
囲の所望の発泡倍率に応じて決めればよい。(b)の量
は、水性混合物とした際(a)と(b)がよく混ざる範
囲であれば特に制限はないが、リン酸類(a)100重
量部に対して、通常0.1〜200重量部、好ましくは
1〜100重量部である。
【0011】本発明において、NCO基を有するウレタ
ンプレポリマー(c)としては、有機ポリイソシアネー
ト化合物(n)と活性水素含有化合物(h)とから誘導
され、且つNCOを分子内に有するものが挙げられる。
有機ポリイソシアネート化合物(n)としては、例え
ば、下記(n1)〜(n5)が挙げられる。但し、(n
1)〜(n5)における炭素数は、NCO基中の炭素数
を除く値である。 (n1)炭素数2〜12の脂肪族ポリイソシアネート (n2)炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート (n3)炭素数8〜12の芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト (n4)炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート (n5)これらのポリイソシアネートの変成物
ンプレポリマー(c)としては、有機ポリイソシアネー
ト化合物(n)と活性水素含有化合物(h)とから誘導
され、且つNCOを分子内に有するものが挙げられる。
有機ポリイソシアネート化合物(n)としては、例え
ば、下記(n1)〜(n5)が挙げられる。但し、(n
1)〜(n5)における炭素数は、NCO基中の炭素数
を除く値である。 (n1)炭素数2〜12の脂肪族ポリイソシアネート (n2)炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート (n3)炭素数8〜12の芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト (n4)炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート (n5)これらのポリイソシアネートの変成物
【0012】脂肪族ポリイソシアネート(n1)の具体
例としては、 ・エチレンジイソシアネート、 ・テトラメチレンジイソシアネート、 ・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、 ・ドデカメチレンジイソシアネート、 ・2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、 ・リジンジイソシアネート、 ・1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート 等が挙げられる。
例としては、 ・エチレンジイソシアネート、 ・テトラメチレンジイソシアネート、 ・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、 ・ドデカメチレンジイソシアネート、 ・2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、 ・リジンジイソシアネート、 ・1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート 等が挙げられる。
【0013】脂環族ポリイソシアネート(n2)の具体
例としては、 ・イソホロンジイソシアネート(IPDI)、 ・ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト(水添MDI)、 ・1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、 ・メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート
(水添TDI)、 ・1,4−ビス(2イソシアネートエチル)シクロヘキ
サン 等が挙げられる。
例としては、 ・イソホロンジイソシアネート(IPDI)、 ・ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト(水添MDI)、 ・1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、 ・メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート
(水添TDI)、 ・1,4−ビス(2イソシアネートエチル)シクロヘキ
サン 等が挙げられる。
【0014】芳香脂肪族ポリイソシアネート(n3)の
具体例としては、 ・p−キシリレンジイソシアネート、 ・テトラメチルキシレンジイソシアネート 等が挙げられる。
具体例としては、 ・p−キシリレンジイソシアネート、 ・テトラメチルキシレンジイソシアネート 等が挙げられる。
【0015】芳香族ポリイソシアネート(n4)の具体
例としては、 ・1,4−フェニレンジイソシアネート、 ・2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート
(TDI)、 ・ジフェニルメタン−2,4’−または4,4’−ジイ
ソシアネート(MDI) ・ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、 ・3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート、 ・粗製TDI、 ・ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MD
I) 等が挙げられる。
例としては、 ・1,4−フェニレンジイソシアネート、 ・2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート
(TDI)、 ・ジフェニルメタン−2,4’−または4,4’−ジイ
ソシアネート(MDI) ・ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、 ・3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート、 ・粗製TDI、 ・ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MD
I) 等が挙げられる。
【0016】ポリイソシアネートの変性物(n5)の具
体例としては、上記のポリイソシアネートのイソシアネ
ート基のかわりにカーボンアミド基、ウレチジオン基、
ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イソシア
ヌレート基、ウレタン基等を導入した変性物が等が挙げ
られる。
体例としては、上記のポリイソシアネートのイソシアネ
ート基のかわりにカーボンアミド基、ウレチジオン基、
ウレトイミン基、ウレア基、ビューレット基、イソシア
ヌレート基、ウレタン基等を導入した変性物が等が挙げ
られる。
【0017】これら有機ポリイソシアネート化合物
(n)の選択には、特に限定はなく、発泡体の物性およ
びコストに合わせ、単独もしくは任意の組み合わせでウ
レタンプレポリマーを誘導するための成分として使用す
ることができる。
(n)の選択には、特に限定はなく、発泡体の物性およ
びコストに合わせ、単独もしくは任意の組み合わせでウ
レタンプレポリマーを誘導するための成分として使用す
ることができる。
【0018】活性水素含有化合物(h)としては、例え
ば、下記(h1)〜(h7)が挙げられる。 (h1)アルコール類 (h2)ポリオキシアルキレンポリオール (h3)ポリエステルポリオール (h4)ポリオレフィンポリオール (h5)アクリルポリオール (h6)ヒマシ油系ポリオール (h7)重合体ポリオール
ば、下記(h1)〜(h7)が挙げられる。 (h1)アルコール類 (h2)ポリオキシアルキレンポリオール (h3)ポリエステルポリオール (h4)ポリオレフィンポリオール (h5)アクリルポリオール (h6)ヒマシ油系ポリオール (h7)重合体ポリオール
【0019】アルコール類(h1)の具体例としては、
脂肪族2価アルコール類(エチレングリコール、ジエチ
レングルコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1、4ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1、6ヘキサンジオール、1、8オクタメチレ
ンジオール等)、環状基を有する低分子ジオール類
(1、4ビス(2ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ンなど)、3価アルコール類(グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ヘキサントリオールなど)、4官能以上
の多価アルコール類(ソルビトール、シュークローズな
ど)、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、
メチルジエタノールアミン等)等が挙げられる。また、
これらに一部、脂肪族1価アルコール類(エタノール、
メタノール、ペンタノール、ドデカノール等)を使用し
てもよい。
脂肪族2価アルコール類(エチレングリコール、ジエチ
レングルコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1、4ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1、6ヘキサンジオール、1、8オクタメチレ
ンジオール等)、環状基を有する低分子ジオール類
(1、4ビス(2ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ンなど)、3価アルコール類(グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ヘキサントリオールなど)、4官能以上
の多価アルコール類(ソルビトール、シュークローズな
ど)、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、
メチルジエタノールアミン等)等が挙げられる。また、
これらに一部、脂肪族1価アルコール類(エタノール、
メタノール、ペンタノール、ドデカノール等)を使用し
てもよい。
【0020】ポリオキシアルキレンポリオール(h2)
としては、アルコール類(h1)、低分子アミン類、フ
ェノール類などに、アルキレンオキサイドを付加したも
のが挙げられる。低分子アミン類としては、エチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミンなどの低分子ポリアミンや、nブチルアミン、ステ
アリルアミン等の低分子モノアミンが挙げられる。フェ
ノール類としては、アルキルフェノール、ハイドロキノ
ン、ビスフェノールAなどが挙げられる。付加するアル
キレンオキサイドとしては、炭素数2から4のアルキレ
ンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、ブチレンオキサイドおよびこれらの併用
(併用の場合、ブロックでもランダム付加でもよい)が
挙げられる。ポリオキシアルキレンポリオール(h2)
の具体例としては、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレ
ンテトラオール、ポリオキシテトラメチレングリコール
等が挙げられる。
としては、アルコール類(h1)、低分子アミン類、フ
ェノール類などに、アルキレンオキサイドを付加したも
のが挙げられる。低分子アミン類としては、エチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミンなどの低分子ポリアミンや、nブチルアミン、ステ
アリルアミン等の低分子モノアミンが挙げられる。フェ
ノール類としては、アルキルフェノール、ハイドロキノ
ン、ビスフェノールAなどが挙げられる。付加するアル
キレンオキサイドとしては、炭素数2から4のアルキレ
ンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド、ブチレンオキサイドおよびこれらの併用
(併用の場合、ブロックでもランダム付加でもよい)が
挙げられる。ポリオキシアルキレンポリオール(h2)
の具体例としては、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレ
ンテトラオール、ポリオキシテトラメチレングリコール
等が挙げられる。
【0021】ポリエステルポリオール(h3)として
は、例えば、下記(h31)〜(h33)が挙げられ
る。 (h31)2官能以上の多価アルコール類とジカルルボ
ン酸類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオ
ール (h32)ラクトンの開環重合により得られるポリラク
トンポリオール (h33)エチレンカーボネートと1、6ヘキサンジオ
ールの反応により得られるポリカーボネートポリオール
は、例えば、下記(h31)〜(h33)が挙げられ
る。 (h31)2官能以上の多価アルコール類とジカルルボ
ン酸類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオ
ール (h32)ラクトンの開環重合により得られるポリラク
トンポリオール (h33)エチレンカーボネートと1、6ヘキサンジオ
ールの反応により得られるポリカーボネートポリオール
【0022】縮合ポリエステルポリオール(h31)を
構成するジカルボン酸類としては、例えば、 ・脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル
酸など)、 ・芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸
等)、 ・これらジカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数
1〜4)エステルもしくは酸ハライド(酸クロライドな
ど) およびこれらの2種以上の混合物があげられる。ポリラ
クトンポリオール(h32)に用いるラクトンとして
は、例えば、εカプロラクトンが挙げられる。
構成するジカルボン酸類としては、例えば、 ・脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル
酸など)、 ・芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸
等)、 ・これらジカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数
1〜4)エステルもしくは酸ハライド(酸クロライドな
ど) およびこれらの2種以上の混合物があげられる。ポリラ
クトンポリオール(h32)に用いるラクトンとして
は、例えば、εカプロラクトンが挙げられる。
【0023】これらのポリエステルポリオール(h3)
の具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチ
レンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリ
ネオペンチルアジペート、ポリエチレンポリプロピレン
アジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリブ
チレンヘキサメチレンアジペート、ポリジエチレンアジ
ペート、ポリ(ポリテトラメチレネーテル)アジペー
ト、ポリエチレンアゼレート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリブチレンアゼレート、ポリブチレンセバゲー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン
ジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられ
る。
の具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリブチ
レンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリ
ネオペンチルアジペート、ポリエチレンポリプロピレン
アジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリブ
チレンヘキサメチレンアジペート、ポリジエチレンアジ
ペート、ポリ(ポリテトラメチレネーテル)アジペー
ト、ポリエチレンアゼレート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリブチレンアゼレート、ポリブチレンセバゲー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカプロラクトン
ジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられ
る。
【0024】ポリオレフィンポリオール(h4)の具体
例としては、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタ
ジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げ
られる。アクリルポリオール(h5)の具体例として
は、ヒドロキシエチルアクリレートとエチルアクリレー
トの共重合物、ヒドロキシエチルアクリレートとエチル
アクリレートとスチレンの共重合物等があげられる。ヒ
マシ油系ポリオール(h6)としては、(h61)ヒマ
シ油;(h62)ヒマシ油脂肪酸と多価アルコールやポ
リオキシアルキレンポリオールとのポリエステルポリオ
ールおよびこれらの2種以上の混合物があげられる。
(h62)の具体例としては、ヒマシ油脂肪酸とトリメ
チロールプロパンとのモノ、ジまたはトリエステル;ヒ
マシ油脂肪酸とポリオキシプロピレングリコールとのモ
ノまたはジエステルなどが挙げられる。
例としては、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタ
ジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げ
られる。アクリルポリオール(h5)の具体例として
は、ヒドロキシエチルアクリレートとエチルアクリレー
トの共重合物、ヒドロキシエチルアクリレートとエチル
アクリレートとスチレンの共重合物等があげられる。ヒ
マシ油系ポリオール(h6)としては、(h61)ヒマ
シ油;(h62)ヒマシ油脂肪酸と多価アルコールやポ
リオキシアルキレンポリオールとのポリエステルポリオ
ールおよびこれらの2種以上の混合物があげられる。
(h62)の具体例としては、ヒマシ油脂肪酸とトリメ
チロールプロパンとのモノ、ジまたはトリエステル;ヒ
マシ油脂肪酸とポリオキシプロピレングリコールとのモ
ノまたはジエステルなどが挙げられる。
【0025】重合体ポリオール(h7)としては、(h
2)〜(h6)等のポリオール中で特開平4−2926
83号公報に記載のエチレン性不飽和単量体を重合して
得られるもの等が挙げられる。重合体ポリオールを構成
するエチレン性不飽和単量体単位の含量は、通常0.1
〜90重量%、好ましくは5.0〜80重量%である。
重合体ポリオール(h7)の製造法としては、例えば、
ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合開始剤
(ラジカル発生剤など)の存在下に重合させる方法(例
えば、米国特許第3383351号明細書記載の方法)
が挙げられる。
2)〜(h6)等のポリオール中で特開平4−2926
83号公報に記載のエチレン性不飽和単量体を重合して
得られるもの等が挙げられる。重合体ポリオールを構成
するエチレン性不飽和単量体単位の含量は、通常0.1
〜90重量%、好ましくは5.0〜80重量%である。
重合体ポリオール(h7)の製造法としては、例えば、
ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合開始剤
(ラジカル発生剤など)の存在下に重合させる方法(例
えば、米国特許第3383351号明細書記載の方法)
が挙げられる。
【0026】以上活性水素含有化合物(h)として例示
したもののうち特に好ましいものは、ポリオキシアルキ
レンポリオール(h2)のうちのエチレンオキサイド付
加物であり、エチレンオキサイド付加物を単独、もしく
は活性水素含有化合物(h)の一部として使用すること
が好ましい。エチレンオキサイド付加物を使用すること
により、水性混合物とする際の該プレポリマー(c)の
分散性が向上する。
したもののうち特に好ましいものは、ポリオキシアルキ
レンポリオール(h2)のうちのエチレンオキサイド付
加物であり、エチレンオキサイド付加物を単独、もしく
は活性水素含有化合物(h)の一部として使用すること
が好ましい。エチレンオキサイド付加物を使用すること
により、水性混合物とする際の該プレポリマー(c)の
分散性が向上する。
【0027】該プレポリマー(c)中のNCO含量は、
好ましくは0.5〜30重量%である。また、ウレタン
プレポリマー(c)の性状については、特に限定はない
が、常温で液状であり、且つ、ある程度の分子量、分子
組成であることが好ましく、(c)の分子量は好ましく
は1,000〜50,000である。該プレポリマー
(c)の製法を例示すると、例えば、反応缶に有機ポリ
イソシアネート(n)と活性水素含有化合物(h)を仕
込み、反応温度50〜120度で反応すれば製造でき
る。
好ましくは0.5〜30重量%である。また、ウレタン
プレポリマー(c)の性状については、特に限定はない
が、常温で液状であり、且つ、ある程度の分子量、分子
組成であることが好ましく、(c)の分子量は好ましく
は1,000〜50,000である。該プレポリマー
(c)の製法を例示すると、例えば、反応缶に有機ポリ
イソシアネート(n)と活性水素含有化合物(h)を仕
込み、反応温度50〜120度で反応すれば製造でき
る。
【0028】本発明の発泡体中の該ウレタンプレポリマ
ー(c)単位の含有量、即ち、発泡体製造時における全
固形分に対する(c)の含有量は、発泡体の脆性改善効
果及び防火性能の観点から、通常5〜30重量%であ
り、10〜25重量%が好ましい。
ー(c)単位の含有量、即ち、発泡体製造時における全
固形分に対する(c)の含有量は、発泡体の脆性改善効
果及び防火性能の観点から、通常5〜30重量%であ
り、10〜25重量%が好ましい。
【0029】粉末状の多価金属硼酸塩(d)としては、
例えば、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、硼酸鉛、硼酸バ
リウム、硼酸マンガン、硼酸マグネシウム、硼酸ニッケ
ル、硼酸カドミウム、硼酸ビスマス、硼酸銅、硼酸銀等
が挙げられる。粉末状は任意の粒径のものが使用可能で
あり、粒状、塊状等も含まれる。これら多価金属硼酸塩
は、多価金属硼酸塩の形で添加する方法の他に、硼酸と
化学的に活性な金属化合物、例えば、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム等の多価金属酸化物や、水酸化アル
ミニウムゲル、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
等の多価金属水酸化物等や、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸亜鉛等の多価金属炭酸塩を硼酸と別々に
系内に添加し、系内で反応させる方法をとることもでき
る。粉末状の多価金属硼酸塩(d)として例示したもの
のうち好ましいものは、硼酸亜鉛、硼酸マグネシウム、
硼酸カルシウム、硼酸アルミニウム、硼酸鉄およびこれ
らの2種以上の混合物である。
例えば、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、硼酸鉛、硼酸バ
リウム、硼酸マンガン、硼酸マグネシウム、硼酸ニッケ
ル、硼酸カドミウム、硼酸ビスマス、硼酸銅、硼酸銀等
が挙げられる。粉末状は任意の粒径のものが使用可能で
あり、粒状、塊状等も含まれる。これら多価金属硼酸塩
は、多価金属硼酸塩の形で添加する方法の他に、硼酸と
化学的に活性な金属化合物、例えば、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム等の多価金属酸化物や、水酸化アル
ミニウムゲル、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
等の多価金属水酸化物等や、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸亜鉛等の多価金属炭酸塩を硼酸と別々に
系内に添加し、系内で反応させる方法をとることもでき
る。粉末状の多価金属硼酸塩(d)として例示したもの
のうち好ましいものは、硼酸亜鉛、硼酸マグネシウム、
硼酸カルシウム、硼酸アルミニウム、硼酸鉄およびこれ
らの2種以上の混合物である。
【0030】本発明の発泡体中の粉末状の該硼酸塩
(d)単位の含有量、即ち、発泡体製造時における全固
形分に対する(d)の含有量は、燃焼炭化した発泡体の
強度及び発泡体の発泡倍率の観点から、通常1〜50重
量%であり、好ましくは5〜40重量%である。
(d)単位の含有量、即ち、発泡体製造時における全固
形分に対する(d)の含有量は、燃焼炭化した発泡体の
強度及び発泡体の発泡倍率の観点から、通常1〜50重
量%であり、好ましくは5〜40重量%である。
【0031】本発明の発泡体には、物性やコストを考慮
して必要により無機充填材(e)を含有させても良い。
無機充填材(e)としては、例えば下記(e1)〜(e
5)が挙げられる。 (e1)セメント:ポルトラントセメント、シリカセメ
ント、アルミナセメント高炉セメント、フライアッシュ
セメント、白色セメント等 (e2)粘土鉱物:モリロナイト、ベントナイト、雲
母、セリサイト、カオリンタルク、フィライト、ゼオラ
イト等 (e3)無機質軽量骨材:パーライト、シラスバル−ン
等 (e4)無機繊維:カーボン繊維、アスベスト、ロック
ウール、ガラス繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウ
ム繊維、スチール繊維等 (e5)その他非水溶性の無機粉末材料:フライアッシ
ュ、シリカフューム、珪石粉、セラミック粉、水酸化ア
ルミニウム、アルミナ、硫酸カルシウム等
して必要により無機充填材(e)を含有させても良い。
無機充填材(e)としては、例えば下記(e1)〜(e
5)が挙げられる。 (e1)セメント:ポルトラントセメント、シリカセメ
ント、アルミナセメント高炉セメント、フライアッシュ
セメント、白色セメント等 (e2)粘土鉱物:モリロナイト、ベントナイト、雲
母、セリサイト、カオリンタルク、フィライト、ゼオラ
イト等 (e3)無機質軽量骨材:パーライト、シラスバル−ン
等 (e4)無機繊維:カーボン繊維、アスベスト、ロック
ウール、ガラス繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウ
ム繊維、スチール繊維等 (e5)その他非水溶性の無機粉末材料:フライアッシ
ュ、シリカフューム、珪石粉、セラミック粉、水酸化ア
ルミニウム、アルミナ、硫酸カルシウム等
【0032】以上(e)として例示したものの選択には
特に限定はなく、発泡体の物性、コスト等の要求に合わ
せて単独もしくは任意の組み合わせで添加すればよい。
例えば、セメント(e1)の添加により発泡体の硬度が
向上する。セメント(e1)の内では、アルミナセメン
トが、セメントの内でもアルカリ性が低いため、該リン
酸類(a)との反応性が低い点で好ましい。無機繊維
(e4)の添加により、発泡体の引張強度、曲げ強度等
の向上や発泡体中の有機物が仮に燃えてしまった後の形
状保持性を向上させる。又、(e5)のうちの水酸化ア
ルミニウムは、添加することにより防火性能を向上させ
る。その他(e)として例示したものは、主としてコス
ト・ダウンのための増量材的な用い方ができる。(e)
の添加量は特に制限はなく、通常、リン酸類(a)10
0重量部に対して、1800重量部以下、好ましくは5
00重量部以下である。上記無機繊維(e4)に代える
か併用して、有機繊維の使用も可能であり、有機繊維も
発泡体の引張強度、曲げ強度等の向上効果がある。有機
繊維としては、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、アクリ
ル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、セル
ロース繊維等が挙げられる。但し、有機繊維の使用量
は、発泡体の防火性能の要求レベルを考慮して支障のな
い範囲とする必要がある。
特に限定はなく、発泡体の物性、コスト等の要求に合わ
せて単独もしくは任意の組み合わせで添加すればよい。
例えば、セメント(e1)の添加により発泡体の硬度が
向上する。セメント(e1)の内では、アルミナセメン
トが、セメントの内でもアルカリ性が低いため、該リン
酸類(a)との反応性が低い点で好ましい。無機繊維
(e4)の添加により、発泡体の引張強度、曲げ強度等
の向上や発泡体中の有機物が仮に燃えてしまった後の形
状保持性を向上させる。又、(e5)のうちの水酸化ア
ルミニウムは、添加することにより防火性能を向上させ
る。その他(e)として例示したものは、主としてコス
ト・ダウンのための増量材的な用い方ができる。(e)
の添加量は特に制限はなく、通常、リン酸類(a)10
0重量部に対して、1800重量部以下、好ましくは5
00重量部以下である。上記無機繊維(e4)に代える
か併用して、有機繊維の使用も可能であり、有機繊維も
発泡体の引張強度、曲げ強度等の向上効果がある。有機
繊維としては、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、アクリ
ル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、セル
ロース繊維等が挙げられる。但し、有機繊維の使用量
は、発泡体の防火性能の要求レベルを考慮して支障のな
い範囲とする必要がある。
【0033】本発明の発泡体は、(c)の含有量を前記
好ましい範囲とすれば、かなり高い防火性を有している
が、更に高い防火性を付与するため、難燃剤を成分に加
えて発泡硬化させることもできる。難燃剤としては、非
ハロゲン燐酸エステル(トリフェニルフォスフェート、
クレジルジフェニルフォスフェート、アンモニウムポリ
フォスフェートなど)、ハロゲン含有燐酸エステル(ト
リスクロロエチルフォスフォネート、トリスジクロロプ
ロピルフォスフェート、トリス(トリブロモフェニル)
フォスフェート、トリスジブロモプロピルフォスフェー
トなど)、活性水素含有難燃剤(ジ(イソプロピル)
N、Nビス(2ヒドロキシエチル)アミノメチルフォス
フェート、臭素化ビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド付加物など)、三酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、酸化亜鉛、等があげられる。以上例示したものは、
一種または二種以上でもよい。難燃剤の使用量は通常ウ
レタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜40
部である。
好ましい範囲とすれば、かなり高い防火性を有している
が、更に高い防火性を付与するため、難燃剤を成分に加
えて発泡硬化させることもできる。難燃剤としては、非
ハロゲン燐酸エステル(トリフェニルフォスフェート、
クレジルジフェニルフォスフェート、アンモニウムポリ
フォスフェートなど)、ハロゲン含有燐酸エステル(ト
リスクロロエチルフォスフォネート、トリスジクロロプ
ロピルフォスフェート、トリス(トリブロモフェニル)
フォスフェート、トリスジブロモプロピルフォスフェー
トなど)、活性水素含有難燃剤(ジ(イソプロピル)
N、Nビス(2ヒドロキシエチル)アミノメチルフォス
フェート、臭素化ビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド付加物など)、三酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、酸化亜鉛、等があげられる。以上例示したものは、
一種または二種以上でもよい。難燃剤の使用量は通常ウ
レタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜40
部である。
【0034】本発明の方法によって、リン酸類(a)、
発泡剤(b)、NCO基を有するウレタンプレポリマー
(c)、粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必要により
無機充填材(e)からなる成分を混合して水性混合物と
することにより発泡硬化させると、本発明の発泡体が得
られる。この水性混合物中の水の量は混合水スラリー化
が可能な範囲であれば、必要以上には水を加える必要は
なく、水が多い程発泡硬化したものの乾燥に時間や手間
がかかる。水の量は特に制限はないが、通常水性混合物
の濃度が50〜90重量%程度となる量である。
発泡剤(b)、NCO基を有するウレタンプレポリマー
(c)、粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必要により
無機充填材(e)からなる成分を混合して水性混合物と
することにより発泡硬化させると、本発明の発泡体が得
られる。この水性混合物中の水の量は混合水スラリー化
が可能な範囲であれば、必要以上には水を加える必要は
なく、水が多い程発泡硬化したものの乾燥に時間や手間
がかかる。水の量は特に制限はないが、通常水性混合物
の濃度が50〜90重量%程度となる量である。
【0035】本発明の方法において、該プレポリマー
(c)の硬化速度をコントロールするためには、例え
ば、触媒を添加すればよい。触媒としては、ジブチルチ
ンジラウレート、アルキルチタン酸塩、有機珪素チタン
酸塩、スタナスオクトエート、オクチル酸鉛、オクチル
酸亜鉛、オクチル酸ビスマス、ジブチル錫ジオルソフェ
ニルフェノキサイト、錫オキサイドとエステル化合物
(ジオクチルフタレート等)の反応生成物等の金属系触
媒、モノアミン類(トリエチルアミン等)、ジアミン類
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
等)、トリアミン類(N,N,N’,N”,N”−ペン
タメチルジエチレントリアミン等)、環状アミン類(ト
リエチレンジアミン等)等のアミン系触媒等が挙げられ
る。触媒は、金属系およびアミン系単独または金属系お
よびアミン系を併用して使用してもよい。触媒の配合量
は、通常、プレポリマー(c)100部に対して0.0
01〜30部である。
(c)の硬化速度をコントロールするためには、例え
ば、触媒を添加すればよい。触媒としては、ジブチルチ
ンジラウレート、アルキルチタン酸塩、有機珪素チタン
酸塩、スタナスオクトエート、オクチル酸鉛、オクチル
酸亜鉛、オクチル酸ビスマス、ジブチル錫ジオルソフェ
ニルフェノキサイト、錫オキサイドとエステル化合物
(ジオクチルフタレート等)の反応生成物等の金属系触
媒、モノアミン類(トリエチルアミン等)、ジアミン類
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
等)、トリアミン類(N,N,N’,N”,N”−ペン
タメチルジエチレントリアミン等)、環状アミン類(ト
リエチレンジアミン等)等のアミン系触媒等が挙げられ
る。触媒は、金属系およびアミン系単独または金属系お
よびアミン系を併用して使用してもよい。触媒の配合量
は、通常、プレポリマー(c)100部に対して0.0
01〜30部である。
【0036】本発明の方法において、発泡体のセル構造
をコントロールするためには、整泡剤を添加すればよ
い。整泡剤としては、従来公知のシリコン系活性剤が挙
げられ、例えば、トーレ・シリコ−ン社製のSH−19
2、SH−193、SH−194等、東芝シリコーン社
製のTFA−4200等、日本ユニカー社製のL−53
20、L−5340、L−5350等、信越シリコン社
製のF−121、F−122等が挙げられる。整泡剤の
添加量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し
て、通常0.001〜3重量部である。
をコントロールするためには、整泡剤を添加すればよ
い。整泡剤としては、従来公知のシリコン系活性剤が挙
げられ、例えば、トーレ・シリコ−ン社製のSH−19
2、SH−193、SH−194等、東芝シリコーン社
製のTFA−4200等、日本ユニカー社製のL−53
20、L−5340、L−5350等、信越シリコン社
製のF−121、F−122等が挙げられる。整泡剤の
添加量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し
て、通常0.001〜3重量部である。
【0037】本発明の方法において、各成分を混合する
ことにより発泡硬化させる方式としては、下記の[1]
から[4]に例示するような種々の方式がある。 [1]リン酸類(a)、該プレポリマー(c)および水
を混合した後、発泡剤(b)、粉末状の多価金属硼酸塩
(d)および必要により無機充填材(e)を併せて投入
し混合、発泡硬化させる方式。 [2]リン酸類(a)と水の混合物である成分(イ)
と、該プレポリマー(c)と、発泡剤(b)と、粉末状
の多価金属硼酸塩(d)および必要により無機充填材
(e)の混合物である(ロ)を混合し、発泡硬化させる
方式。 [3]リン酸類(a)と水と粉末状の多価金属硼酸塩
(d)の混合物である成分(ハ)と、該プレポリマー
(c)と、発泡剤(b)、および必要により無機充填材
(e)の混合物である(ニ)を混合し、発泡硬化させる
方式。 [4]リン酸類(a)、該プレポリマー(c)と水の一
部を混合した後、あらかじめ炭酸金属塩(b)、粉末状
の多価金属硼酸塩(d)および必要により無機充填材
(e)と水の残りとを混合してスラリー化した(ホ)を
投入混合し、発泡硬化させる方式。 これらの内、好ましいのは、[1]、[2]、[4]の
方式である。
ことにより発泡硬化させる方式としては、下記の[1]
から[4]に例示するような種々の方式がある。 [1]リン酸類(a)、該プレポリマー(c)および水
を混合した後、発泡剤(b)、粉末状の多価金属硼酸塩
(d)および必要により無機充填材(e)を併せて投入
し混合、発泡硬化させる方式。 [2]リン酸類(a)と水の混合物である成分(イ)
と、該プレポリマー(c)と、発泡剤(b)と、粉末状
の多価金属硼酸塩(d)および必要により無機充填材
(e)の混合物である(ロ)を混合し、発泡硬化させる
方式。 [3]リン酸類(a)と水と粉末状の多価金属硼酸塩
(d)の混合物である成分(ハ)と、該プレポリマー
(c)と、発泡剤(b)、および必要により無機充填材
(e)の混合物である(ニ)を混合し、発泡硬化させる
方式。 [4]リン酸類(a)、該プレポリマー(c)と水の一
部を混合した後、あらかじめ炭酸金属塩(b)、粉末状
の多価金属硼酸塩(d)および必要により無機充填材
(e)と水の残りとを混合してスラリー化した(ホ)を
投入混合し、発泡硬化させる方式。 これらの内、好ましいのは、[1]、[2]、[4]の
方式である。
【0038】本発明の発泡体は、本発明の方法により常
温常圧条件下、上記方式に基づき各成分を混合後、静置
することにより得られる。混合溶液(スラリー)は、静
置後、数分〜数十分の内に発泡し、次いで硬化が終了
し、発泡体を形成する。但し、冬期、気温が低いケース
や、工程上発泡硬化時間を短縮したいケースについて
は、静置中、50℃程度に加熱してもよい。
温常圧条件下、上記方式に基づき各成分を混合後、静置
することにより得られる。混合溶液(スラリー)は、静
置後、数分〜数十分の内に発泡し、次いで硬化が終了
し、発泡体を形成する。但し、冬期、気温が低いケース
や、工程上発泡硬化時間を短縮したいケースについて
は、静置中、50℃程度に加熱してもよい。
【0039】本発明の方法により、 型枠中に混合物を流し込んで成形した本発明の発泡体
とすることもでき、 壁面等の任意の基材へ塗布したり、任意の空隙へ充填
した本発明の発泡体とすることもできる。成型体の場合
は、任意の形状の型枠等(例えば、大型パネルの型枠
等)を用いて上記に例示した方式で発泡体とすればよ
い。塗布する場合は、上記の方式で混合したものを吹き
付けやこて塗等で、発泡体とすればよい。
とすることもでき、 壁面等の任意の基材へ塗布したり、任意の空隙へ充填
した本発明の発泡体とすることもできる。成型体の場合
は、任意の形状の型枠等(例えば、大型パネルの型枠
等)を用いて上記に例示した方式で発泡体とすればよ
い。塗布する場合は、上記の方式で混合したものを吹き
付けやこて塗等で、発泡体とすればよい。
【0040】本発明の発泡体は、発泡剤(b)の添加量
を加減することにより、その比重を広範囲に調整でき
る。また、得られる発泡体は比重0.1以下の低比重時
においても、発泡表面にもろさはなく、組成および配合
上の調整から、硬質から軟質ものまで、幅広い材質の発
泡体を得ることができる。又発泡体の断熱性能も比重の
コントロールにより、例えば、0.03kcal/m・
hr・℃以下の低い熱伝導率を付与することが可能な
上、防火性も不燃材から準不燃材相当のレベルである
等、グラスウール、硬質ウレタンフォームといった既存
の断熱材と比較しても、優れた特性を持つ材料と位置づ
けられる。したがって、本発明の発泡体は、大型外壁パ
ネルや内壁パネルの断熱材,防音材,防耐火材、耐火被
覆材、軽量骨材、耐火金庫用の断熱材等として用いるこ
とが出来る。
を加減することにより、その比重を広範囲に調整でき
る。また、得られる発泡体は比重0.1以下の低比重時
においても、発泡表面にもろさはなく、組成および配合
上の調整から、硬質から軟質ものまで、幅広い材質の発
泡体を得ることができる。又発泡体の断熱性能も比重の
コントロールにより、例えば、0.03kcal/m・
hr・℃以下の低い熱伝導率を付与することが可能な
上、防火性も不燃材から準不燃材相当のレベルである
等、グラスウール、硬質ウレタンフォームといった既存
の断熱材と比較しても、優れた特性を持つ材料と位置づ
けられる。したがって、本発明の発泡体は、大型外壁パ
ネルや内壁パネルの断熱材,防音材,防耐火材、耐火被
覆材、軽量骨材、耐火金庫用の断熱材等として用いるこ
とが出来る。
【0041】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。製造例、実施
例及び比較例中の部は重量部である。 製造例1 [該プレポリマー(c)の製造] 4口セパラブルコルベンに必要な原材料成分を仕込み、
90℃で5時間反応させる方法により、下記のNCO基
を有するウレタンプレポリマーc−1〜c−2を得た。
本発明はこれに限定されるものではない。製造例、実施
例及び比較例中の部は重量部である。 製造例1 [該プレポリマー(c)の製造] 4口セパラブルコルベンに必要な原材料成分を仕込み、
90℃で5時間反応させる方法により、下記のNCO基
を有するウレタンプレポリマーc−1〜c−2を得た。
【0042】c−1:TDI[日本ポリウレタン(株)
製、商品名:コロネートT−80]100重量部に対し
て、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ル[三洋化成工業(株)製、商品名:ニュ−ポールPE
−62]420重量部を反応させプレポリマーとしたも
の。プレポリマーのNCO含量は6.2%で、常温で粘
調な樹脂溶液。 c−2:粗製MDI(日本ポリウレタン(株)製、商品
名「ミリオネートMR−100)100重量部に対し
て、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオー
ル(三洋化成工業(株)製、商品名サンニックスGL−
3000)150重量部を反応させプレポリマーとした
もの。プレポリマーのNCO含量は10.0%で、常温
で粘調な樹脂溶液。
製、商品名:コロネートT−80]100重量部に対し
て、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコー
ル[三洋化成工業(株)製、商品名:ニュ−ポールPE
−62]420重量部を反応させプレポリマーとしたも
の。プレポリマーのNCO含量は6.2%で、常温で粘
調な樹脂溶液。 c−2:粗製MDI(日本ポリウレタン(株)製、商品
名「ミリオネートMR−100)100重量部に対し
て、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオー
ル(三洋化成工業(株)製、商品名サンニックスGL−
3000)150重量部を反応させプレポリマーとした
もの。プレポリマーのNCO含量は10.0%で、常温
で粘調な樹脂溶液。
【0043】実施例1〜4、比較例1〜2 実施例1〜4、比較例1〜2各々下記表1の組成に基づ
き、リン酸類(a)、該プレポリマー(c)および水道
水をホモミキサ−で均一に攪拌した。得られた攪拌混合
物に更に、実施例1、3は発泡剤(b)及び粉末状の多
価金属硼酸塩(d)を、実施例2、4は発泡剤(b)、
粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び無機充填材(e)
を、比較例1は発泡剤(b)を、比較例2は発泡剤
(b)及び無機充填材(e)を各々添加し、攪拌混合し
た後、型枠(50×30×3cm)に流し込み、自由発泡
させて実施例1〜4及び比較例1〜2の成形した発泡体
を得た。
き、リン酸類(a)、該プレポリマー(c)および水道
水をホモミキサ−で均一に攪拌した。得られた攪拌混合
物に更に、実施例1、3は発泡剤(b)及び粉末状の多
価金属硼酸塩(d)を、実施例2、4は発泡剤(b)、
粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び無機充填材(e)
を、比較例1は発泡剤(b)を、比較例2は発泡剤
(b)及び無機充填材(e)を各々添加し、攪拌混合し
た後、型枠(50×30×3cm)に流し込み、自由発泡
させて実施例1〜4及び比較例1〜2の成形した発泡体
を得た。
【0044】
【表1】
【0045】注1)略記号で示す化合物は次のとおり。 (a)リン酸類 a−1:第一リン酸カルシウム a−2:第一リン酸マグネシウム a−3:リン酸 (b)発泡剤 b−1:塩基性炭酸マグネシウム (c )該プレポリマー c−1、c−2:製造例1で得られたプレポリマー (d )粉末状の多価金属硼酸塩 d−1:硼酸亜鉛 d−2:硼酸バリウム (e)無機充填材 e−1:水酸化アルミニウム
【0046】試験例1 [実施例1〜4、比較例1〜2
の発泡体の評価] 実施例1〜4及び比較例1〜2の発泡体を、通気のよい
室内に1カ月放置し、次いで40℃の乾燥機中で120
時間乾燥させた後、デシケータ中に24時間放置したも
のを、下記試験方法による試験に供した。 [発泡体の物性等の試験方法] (1)熱伝導率 JIS A−1412(保温板の熱伝導率測定方法) (2)発泡体の柔軟性 JIS Z1536(ポリスチレンフォーム包装用緩衝
材)に規定される柔軟性試験に準拠。試験片を40mm
円筒の円周に沿って巻き付けた時の状態観察から判定し
た。 (3)不燃・準不燃・難燃性(以下防火性と総称する) 建設省公示第1231号(準不燃材料及び難燃材料の試
験方法)、建設省公示第1828号(不燃性材料の試験
方法)にそれぞれ規定される表面試験方法に準拠して測
定した。更に燃焼試験後の発泡体について、30mm角
に切り取り、圧縮強度を測定した。 (4)圧縮強度 JIS K−7220(硬質発泡プラスチックの圧縮試
験方法)
の発泡体の評価] 実施例1〜4及び比較例1〜2の発泡体を、通気のよい
室内に1カ月放置し、次いで40℃の乾燥機中で120
時間乾燥させた後、デシケータ中に24時間放置したも
のを、下記試験方法による試験に供した。 [発泡体の物性等の試験方法] (1)熱伝導率 JIS A−1412(保温板の熱伝導率測定方法) (2)発泡体の柔軟性 JIS Z1536(ポリスチレンフォーム包装用緩衝
材)に規定される柔軟性試験に準拠。試験片を40mm
円筒の円周に沿って巻き付けた時の状態観察から判定し
た。 (3)不燃・準不燃・難燃性(以下防火性と総称する) 建設省公示第1231号(準不燃材料及び難燃材料の試
験方法)、建設省公示第1828号(不燃性材料の試験
方法)にそれぞれ規定される表面試験方法に準拠して測
定した。更に燃焼試験後の発泡体について、30mm角
に切り取り、圧縮強度を測定した。 (4)圧縮強度 JIS K−7220(硬質発泡プラスチックの圧縮試
験方法)
【0047】[試験結果]各発泡体の物性試験および外
観観察の結果を表2にまとめる。
観観察の結果を表2にまとめる。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明の無機有機複合発泡体及びその製
造法は、以下の効果を奏する。 (1)本発明の発泡体は、従来のリン酸類の発泡体の問
題点であった脆性を大幅に改善するものであり、 高発泡倍率の発泡体とした場合は、無機有機複合体で
あるにも拘らず、軟質ウレタンフォームと見間違える程
の柔軟性と反発弾性を有する発泡体であり、 この発泡倍率は軟質から硬質まで調整でき、且つ 軟質・硬質の何れの場合も脆性が改善されている。 (2)低比重、高発泡倍率の発泡体でも、運用上全く問
題ない程度の強度を有するため、断熱性に優れる軽量の
パネル等が作製できる。 (3)常温常圧下での条件でも製造することができるた
め、オートクレーブ養生等の特殊な反応装置を必要とし
ない。 (4)所望の形状の型枠中で容易に多孔化でき、硬化さ
せることができる。また、壁面にこて塗りや吹き付け等
を行い、硬化させることも可能である。 (5)外観および性能上は、既存のウレタンフォーム、
スチレンフォームとほぼ同等のレベルにあるものの、材
料の防火性は、これら既存の有機系断熱材以上の不燃材
〜準不燃材に相当するレベルの材料であり、防災上、安
全性の高い材料を市場に供給することができる。
造法は、以下の効果を奏する。 (1)本発明の発泡体は、従来のリン酸類の発泡体の問
題点であった脆性を大幅に改善するものであり、 高発泡倍率の発泡体とした場合は、無機有機複合体で
あるにも拘らず、軟質ウレタンフォームと見間違える程
の柔軟性と反発弾性を有する発泡体であり、 この発泡倍率は軟質から硬質まで調整でき、且つ 軟質・硬質の何れの場合も脆性が改善されている。 (2)低比重、高発泡倍率の発泡体でも、運用上全く問
題ない程度の強度を有するため、断熱性に優れる軽量の
パネル等が作製できる。 (3)常温常圧下での条件でも製造することができるた
め、オートクレーブ養生等の特殊な反応装置を必要とし
ない。 (4)所望の形状の型枠中で容易に多孔化でき、硬化さ
せることができる。また、壁面にこて塗りや吹き付け等
を行い、硬化させることも可能である。 (5)外観および性能上は、既存のウレタンフォーム、
スチレンフォームとほぼ同等のレベルにあるものの、材
料の防火性は、これら既存の有機系断熱材以上の不燃材
〜準不燃材に相当するレベルの材料であり、防災上、安
全性の高い材料を市場に供給することができる。
【0050】以上の効果を奏することから、本発明の発
泡体は、その防火性能、断熱性、弾性、柔軟性、強度等
を兼備する特性を生かし、例えば、以下のような用途に
使用するのに好適である。 列車、自動車、住宅、ビル等防火性能が要求される用
途において従来ウレタンフォーム、スチレンフォーム等
の有機質発泡体が用いられていたものの代替;例えば、
外壁パネルや内壁パネルの断熱材、床面や壁面の防音
材、防耐火材。 その他、耐火金庫、冷凍庫、冷蔵庫等の断熱材、耐火
被覆材、軽量骨材、空隙充填材、防火性能を有する合成
木材等。
泡体は、その防火性能、断熱性、弾性、柔軟性、強度等
を兼備する特性を生かし、例えば、以下のような用途に
使用するのに好適である。 列車、自動車、住宅、ビル等防火性能が要求される用
途において従来ウレタンフォーム、スチレンフォーム等
の有機質発泡体が用いられていたものの代替;例えば、
外壁パネルや内壁パネルの断熱材、床面や壁面の防音
材、防耐火材。 その他、耐火金庫、冷凍庫、冷蔵庫等の断熱材、耐火
被覆材、軽量骨材、空隙充填材、防火性能を有する合成
木材等。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C08G 18/00 (C08G 18/00 101:00) 101:00) 審査官 小野寺 務 (56)参考文献 特開 平9−157061(JP,A) 特開 昭50−86563(JP,A) 特開 昭50−87164(JP,A) 特開 昭50−86564(JP,A) 特開 平2−150433(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08G 18/00 - 18/87 C08K 3/00 - 13/08 C08L 1/00 - 101/16
Claims (9)
- 【請求項1】 リン酸類(a)と発泡剤(b)とからの
無機質の発泡体構造を持ち、且つNCO基を有するウレ
タンプレポリマー(c)と水との硬化物からなる弾性ポ
リマーにより脆性が改善されてなる無機有機複合発泡体
において、さらに粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必
要により他の無機充填材(e)を含有させてなることを
特徴とする無機有機複合発泡体。 - 【請求項2】 リン酸類(a)が、(無水)リン酸、亜
リン酸、縮合リン酸及びこれらの多価金属塩からなる群
より選ばれる1種以上の化合物である請求項1記載の発
泡体。 - 【請求項3】 発泡剤(b)が、炭酸塩化合物である請
求項1または2記載の発泡体。 - 【請求項4】 粉末状の多価金属硼酸塩(d)の含有量
が、1〜50重量%である請求項1〜3のいずれか記載
の発泡体。 - 【請求項5】 粉末状の多価金属硼酸塩(d)が、硼酸
亜鉛、硼酸カルシウム、硼酸マグネシウム、硼酸アルミ
ニウム及び硼酸鉄からなる群より選ばれる1種以上の粉
末状化合物である請求項1〜4のいずれか記載の発泡
体。 - 【請求項6】 リン酸類(a)、金属炭酸塩(b)、N
CO基を有するウレタンプレポリマー(c)、粉末状の
多価金属硼酸塩(d)及び必要により無機充填材(e)
からなる成分の水性混合物を発泡硬化させてなる無機有
機複合発泡体。 - 【請求項7】 発泡体製造時における全固形分に対する
(c)の含有量が5〜30重量%である請求項1〜6の
いずれか記載の発泡体。 - 【請求項8】 リン酸類(a)、発泡剤(b)、NCO
基を有するウレタンプレポリマー(c)及び水からなる
成分を混合し発泡硬化させて、(a)と(b)とからの
無機質の発泡体構造を持ち、且つ(c)と水との硬化物
からなる弾性ポリマーにより脆性が改善されてなる無機
有機複合発泡体を製造する方法において、該成分にさら
に粉末状の多価金属硼酸塩(d)及び必要により無機充
填材(e)を含有させることを特徴とする無機有機複合
発泡体の製造法。 - 【請求項9】 発泡硬化条件が、常温常圧下もしくは5
0℃加熱下である請求項8記載の製造法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19925997A JP3229246B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 無機有機複合発泡体及びその製造法 |
PCT/JP1998/002711 WO1999002468A1 (fr) | 1997-07-08 | 1998-06-17 | Mousse composite organique/inorganique et son procede de preparation |
US09/462,043 US6610756B1 (en) | 1997-07-08 | 1998-06-17 | Inorganic/organic composite foam and process for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19925997A JP3229246B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 無機有機複合発泡体及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1129648A JPH1129648A (ja) | 1999-02-02 |
JP3229246B2 true JP3229246B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=16404822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19925997A Expired - Fee Related JP3229246B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 無機有機複合発泡体及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3229246B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-08 JP JP19925997A patent/JP3229246B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1129648A (ja) | 1999-02-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |