JP6200643B2 - 中空壁の防火区画貫通部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、中空壁の防火区画貫通部構造に関する。
従来、建築物等において、建築物の壁、間仕切り壁、床、天井等の防火区画を画成する仕切部にケーブルや配管等の長尺体を配設する場合、前記仕切部に貫通孔を設ける必要がある。前記貫通孔に前記長尺体を挿通させると、前記長尺体と前記貫通孔との間に隙間が生じる。このため前記仕切部により画成された一方の防火区画で火災が発生した場合、前記長尺体と前記貫通孔との隙間を伝わって、前記仕切部の他方の防火区画に煙が拡散したり、延焼が生じたりする問題がある。
この問題に対応するために耐火ブロックを袋体に袋詰めした袋入耐火ブロックを使用して、前記長尺体と前記貫通孔との隙間を塞ぐ防火区画貫通部構造が提案されている(特許文献1)。
この防火区画貫通部構造は、前記長尺体と前記貫通孔との隙間に対して前記袋入耐火ブロックを詰めることにより得られるから施工が簡単であるとの特徴がある。
しかし前記袋入耐火ブロックの場合は、使用する袋の内部に空気が入ったり、耐火材の破片が入ったりした場合には前記袋入耐火ブロックの表面が平面ではなくなるため、前記袋入耐火ブロックの上に前記袋入耐火ブロックを多段に安定して積み上げることが容易ではない問題があった。
また耐火性ブロック等を使用する防火区画貫通部構造も提案されている。具体的には、柔軟性のある耐火性ブロックを使用する防火区画貫通部構造(特許文献2)、柔軟性のあるセラミックファイバブランケットに軟質熱膨張性耐火シートを積層し、この積層体を合成樹脂フィルムにより包んでなる防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造(特許文献3)、前記積層体を可燃性の合成樹脂不織布により包んでなる防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造(特許文献4)が提案されている。
通常、複数の長尺体の長手方向に対する垂直方向の断面形状は複雑である。このため前記複数の長尺体と前記耐火性ブロック等との間に隙間が生じやすい。
前記柔軟性のある耐火性ブロック等を使用する防火区画貫通部構造の場合、前記耐火性ブロック等が柔軟であることから、例えば前記仕切部に設けられた貫通孔を挿通する長尺体に密着させて前記耐火性ブロック等を設置することができるとされる。
特開2008−57647号公報 特開平8−299487号公報 特開2008−215625号公報 特開2002−247735号公報
図10〜13は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。
先に説明した柔軟性のある耐火性ブロック等を防火区画貫通部構造に適用した場合は、図10に示されるように、建築物の壁、間仕切り壁等の壁の防火区画を画成する仕切部が、壁の内部に空間のない中実壁30の場合は、前記中実壁30に設けられた貫通孔の内部に柔軟性のある耐火性ブロック等を特に問題なく設置できる。
同様に図11および図12に示されるように前記壁の防火区画を画成する仕切部が、壁の内部に空間のある中空壁31の場合であっても、前記中空壁31の貫通孔に金属等の不燃材からなる補助支持材50,51が設置されている場合には、前記中空壁31に設けられた貫通孔の内部に柔軟性のある耐火性ブロック等を特に問題なく設置できる。
しかし本発明者が検討したところ、中空壁に設置された柔軟性のある耐火性ブロック等を使用する防火区画貫通部構造は問題があることが判明した。この問題点は次の通りである。
図13に示されるように、前記壁の防火区画を画成する仕切部が中空壁31の場合には、前記中空壁31に設置した最下段にある柔軟性のある耐火性ブロック40が、上段にある柔軟性のある耐火性ブロック40の重量によりたわみ、前記中空壁31の内部へ落下する可能性がある。
また最下段にある柔軟性のある耐火性ブロック40が前記中空壁31の内部へ落下しない場合であっても、前記中空壁31に設置した最下段にある柔軟性のある耐火性ブロック40が防火区画貫通部構造の施工後にたわむと、前記中空壁31の貫通孔内部に設置した柔軟性のある耐火性ブロック40と前記長尺体との間に隙間が生じる可能性がある。また前記中空壁31に設置した最上段の柔軟性のある耐火性ブロック40と、前記中空壁31に設けられた貫通孔との間に隙間が生じる場合も考えられる。
先の図11に示される防火区画貫通部構造501および図12に示される防火区画貫通部構造502の場合には、前記柔軟性のある耐火性ブロック40を前記中空壁31の貫通孔内部に設置する前に、それぞれ前記補助支持材50,51を前記中空壁31の内部に設置しておく必要がある。
しかし中空壁31の内部に前記補助支持部材50,51を設置することは容易ではなく、施工に時間を要する問題があった。
しかも図12に示される防火区画貫通部構造502の場合には、前記防火区画貫通部構造502に使用されている中空壁31の内部に前記補助支持部材51が実際に設置されているかどうかを、防火区画貫通部構造502を外部から観察するだけでは確認することが容易ではない。
仮に施工過程における人為的なミスにより前記防火区画貫通部構造502に使用されている中空壁31の内部に前記補助支持部材51が設置されていない場合には、図13の場合で説明したのと同様、前記防火区画貫通部構造502の施工後一定期間経過してから前記中空壁31の貫通孔内部に設置した柔軟性のある耐火性ブロック40と前記長尺体との間等に隙間が生じる可能性がある。
前記防火区画貫通部構造502に前記補助支持部材51が設置されていないと、その構造は図13に示した前記防火区画貫通部構造503と同じになる。そして前記防火区画貫通部構造503に隙間が生じると、前記防火区画貫通部構造503の隙間を火災等に伴う煙、有毒ガス等が通過することが可能となる問題が生じる。
しかもこの問題は前記防火区画貫通部構造503の施工直後は顕在化せず、時間が経過してから顕在化する可能性がある。前記防火区画貫通部構造503に問題が生じていることに気が付かない場合には前記防火区画貫通部構造503が発揮するはずの本来の煙、有毒ガス等の遮断機能等が損なわれる。
このことから前記防火区画貫通部構造503では信頼性が低い問題があった。
本発明の目的は、信頼性が高く、施工が容易である、熱膨張性耐火ブロックを使用した中空壁の防火区画貫通部構造を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、中空壁に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性樹脂フォームを含み、
前記貫通孔の内部に設置された熱膨張性耐火ブロックのうち最下段の熱膨張性耐火ブロックが、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの重量に耐える剛性を有する防火区画貫通部構造が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]中空壁に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性樹脂フォームを含み、
前記熱膨張性耐火ブロックを600℃の電気炉で30分間加熱して得られる膨張残渣の強度が、0.01〜8.0kgf/cm の範囲であり、
最下段の熱膨張性耐火ブロックの全てが、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの重量に耐える剛性を有し、
前記中空壁が、一方の壁部材と他方の壁部材とを平行に対向して形成され、
前記最下段の熱膨張性耐火ブロックが、前記中空壁を形成する一方の壁部材の貫通孔端面と他方の壁部材の貫通孔端面との双方に接して設置され、
前記中空壁の表面に対する垂直方向を基準として、
前記中空壁を形成する一方の壁部材の貫通孔の内側下端部と他方の壁部材の貫通孔の内側下端部とを結ぶ基準線の長さをLとし、
前記最下段の熱膨張性耐火ブロックの最下点の前記基準線からの最大距離をaとしたときに、
前記最下段の熱膨張性耐火ブロックの有する剛性が(a/L)×100により表わされ、
前記(a/L)×100の値が、0以上10以下の範囲であることを特徴とする、防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記熱膨張性樹脂フォームが、ウレタン樹脂フォーム、イソシアヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム、フェノール樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、不飽和ポリエステル樹脂フォーム、アルキド樹脂フォーム、メラミン樹脂フォーム、ジアリルフタレート樹脂フォームおよびシリコーン樹脂フォームからなる群から選ばれる少なくとも一つである、上記[1]記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記熱膨張性樹脂フォームが、反応硬化性樹脂成分、熱膨張成分および無機充填材を少なくとも含む、上記[1]記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記熱膨張性耐火ブロックが、前記熱膨張性樹脂フォームに加えて、不燃材、可燃材および包装材からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、上記[1]または[2]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[5]前記不燃材が、金属および無機繊維の少なくとも一方である、上記[]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[6]前記可燃材が、合成樹脂および紙の少なくとも一方である、上記[]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記包装材が、紙、布よび合成樹脂フィルムからなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[9]前記熱膨張性耐火ブロックが、前記熱膨張性樹脂フォームに加えて、不燃材および可燃材からなる群より選ばれる少なくとも一つを、包装材により包装してなる、上記[4]〜[7]のいずれかに記載の、防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[10]前記長尺体と前記熱膨張性耐火ブロックとの隙間に、充填補助材が挿入されている、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の、防火区画貫通部構造を提供するものである。
本発明に係る防火区画貫通部構造は、前記貫通孔の内部に熱膨張性耐火ブロックを積むことにより得ることができるから、簡単に施工することができる。
本発明に係る防火区画貫通部構造は、前記熱膨張性耐火ブロックが前記熱膨張性樹脂フォームを含む。この前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる気泡の量を調整することにより、前記熱膨張性耐火ブロックの比重を小さくすることができ、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの総重量を小さくすることができる。
この結果、前記貫通孔の内部に設置された熱膨張性耐火ブロックのうち最下段の熱膨張性耐火ブロックが、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの重量に耐える剛性を維持することができる。
このため、最下段に設置された熱膨張性耐火ブロックがたわむことにより、中空壁の内部に熱膨張性耐火ブロックが落下することを防止できる。また最下段に設置された熱膨張性耐火ブロックがたわむことにより、熱膨張性耐火ブロック同士の間に隙間ができたり、最上段の熱膨張性耐火ブロックと貫通孔の内面との間に隙間ができたりすることを防止できる。
この様に本発明に係る防火区画貫通部構造は、信頼性に優れる。
また本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックは熱膨張性耐火シートを含むから、本発明に係る防火区画貫通部構造が火災等の熱にさらされた場合には、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックが膨張して膨張残渣を形成する。
このため、本発明に使用される中空壁の貫通孔と長尺体との隙間を確実に閉塞することができる。
図1は、本発明に使用する長尺体および中空壁に形成された貫通孔との関係を説明するための模式要部断面図である。 図2は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックが、中空壁に形成された貫通孔の内部の最下段に設置された構造を説明するための模式要部断面図である。 図3は、最下段の熱膨張性耐火ブロックの剛性について説明するための模式断面図である。 図4は、中空壁の貫通孔の内部に、熱膨張性耐火ブロックを設置した構造を説明するための模式要部断面図である。 図5は、中空壁の表面に対する垂直方向から第一の実施形態に係る防火区画貫通部構造を観察した構造を例示した模式図である。 図6は、熱膨張性耐火ブロックの製造工程を説明するための模式図である 図7は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。 図8は、実施例1に係る防火区画貫通部構造に使用する熱膨張性耐火ブロックの製造工程を説明するための模式図である。 図9は、実施例1に係る防火区画貫通部構造2の模式断面図である。 図10は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。 図11は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。 図12は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。 図13は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。
以下に図面を参照しつつ、本発明に係る第一の実施形態について説明する。
最初に本発明に使用する長尺体、建築物に設けられた防火区画を画成する仕切部である中空壁、および前記中空壁に形成された貫通孔との関係について説明する。
図1は、本発明に使用する長尺体および中空壁に形成された貫通孔との関係を説明するための模式要部断面図である。
図1に例示される中空壁31は、例えば、コンクリート、不燃性ボード、鋼板等が挙げられる。
前記不燃性ボードとしては、例えば、無機繊維を成形した無機繊維ボード、耐熱パネル等が挙げられる。
前記無機繊維ボードとしては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等の無機繊維を焼結剤、熱可塑性樹脂、接着剤等を使用して成形して得られるボード等が挙げられる。
また前記耐熱パネルとしては、例えば、セメント系パネル、無機セラミック系パネル等が挙げられる。
前記セメント系パネルとしては、例えば、硬質木片セメント板、無機繊維含有スレート板、軽量気泡コンクリート板、モルタル板、プレキャストコンクリート板等が挙げられる。
前記無機セラミック系パネルとしては、例えば、石膏ボード、けい酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、ミネラルウール板、窯業系板等が挙げられる。
ここで前記石膏ボードとしては、具体的には焼石膏に鋸屑やパーライト等の軽量材を混入し、両面に厚紙を貼って成形したもので、例えば、普通石膏ボード(JIS A6901準拠:GB−R)、化粧石膏ボード(JIS A6911準拠:GB−D)、防水石膏ボード(JIS A6912準拠:GB−S)、強化石膏ボード(JIS A6913準拠:GB−F)、吸音石膏ボード(JIS A6301準拠:GB−P)等が挙げられる。
前記壁に使用される素材は一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用する中空壁31に限定はなく、通常中空壁31に使用されるものを適宜選択して使用することができる。
前記中空壁31としては、例えば、金属フレーム、鉄骨等の枠材に、前記耐熱パネル等を固定した構造のもの等が挙げられる。
図1では、厚さ12.5mmの石膏パネル板が2枚重ねて使用されていて、それぞれ一方の壁部材32と他方の壁部材33とにより厚さ10cmの中空壁31が形成されている。
また前記中空壁31には、一方の壁部材32と他方の壁部材33とをそれぞれ水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図1に例示した様に前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
本発明に使用する長尺体20としては、例えば、各種配管、ケーブル等を挙げることができる。
前記各種配管としては、例えば、給排水管、吸排気管、水道管、ガス管、冷暖房用媒体移送管等を挙げることができる。
また前記ケーブルとしては、例えば、CVケーブル、単心ケーブルを2本束ねたCVDケーブル、単心ケーブルを3本束ねたCVTケーブル等の他、他の電源ケーブル、信号ケーブル等を挙げることができる。
例えば、絶縁体として架橋ポリエチレンを使用したCVケーブルで、その公称断面積が250mmのケーブルの場合、導体の外径が約19mmで、その外周の絶縁体の厚さが2.5mm程度、さらに外側のシース厚さが約1.8mmであり、単線の直径は30mm弱程度となっている。
前記長尺体は、吊りボルト等により天井面から吊下げて支持されたり、壁面から支持されたりして、前記貫通孔10の一定の位置に固定することができる。
また前記長尺体20として、各種配管、ケーブル等を内部に設置するケーブルラック等を使用することもできる。前記ケーブルラック等により、各種配管、ケーブル等を支持することができる。
特に図示してはいないが、本発明に使用できるケーブルラックの具体例としては、例えば、亜鉛鉄板を折り曲げ形成した金属板材や、アルミニウム押出し材等から梯子状に形成され、左右の縦片を構成する一対の親桁材と、前記親桁材を所定の間隔で連結する多数の横材とを少なくとも備えるもの等を挙げることができる。
前記ケーブルラックの内部に各種配管、ケーブル等を載置することができる構造となっている。ケーブルラックを使用する場合には、前記ケーブルラックは吊りボルト等により天井面から吊下げて支持されたり、壁面から支持されたりして、前記貫通孔10の一定の位置に固定することができる。
図2は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックが、中空壁に形成された貫通孔の内部の最下段に設置された構造を説明するための模式要部断面図である。
最初に前記中空壁31の一方の壁部材32と他方の壁部材33とのそれぞれに形成された貫通孔10に熱膨張性耐火ブロック100を設置する。
前記熱膨張性耐火ブロック100の上には複数の熱膨張性耐火ブロック100を順次積み上げることができる。図2に図示された前記熱膨張性耐火ブロック100は複数の熱膨張性耐火ブロック100のうち、最下段の熱膨張性耐火ブロック100である。
前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100は、最下段の熱膨張性耐火ブロック100の上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの重量に耐える剛性を有する。
図2に示されるように前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100が、前記中空壁31を形成する一方の壁部材32の貫通孔の内面34と他方の壁部材33の貫通孔内面35との双方に接して設置されている。
本発明においては、前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100の剛性は最下段の熱膨張性耐火ブロック100のたわむ割合により定義される。
図3は最下段の熱膨張性耐火ブロック100の剛性について説明するための模式断面図である。図3は前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100の剛性について説明する便宜上、前記熱膨張性耐火ブロック100が大きくたわんでいる様子を強調して図示してある。
前記中空壁31の表面に対する垂直方向を基準として、前記中空壁31を形成する一方の壁部材32の貫通孔10の内面34と他方の壁部材33の貫通孔10の内面35とを結ぶ基準線の長さをLとする。図3においては前記Lは、一点破線A−AおよびB−Bの距離に対応する。また前記基準線は、一点破線C−Cの一部に対応する。
前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100の最下点101の前記基準線からの最大距離をaとする。図3においては前記aは、一点破線C−CおよびD−Dの距離に対応する。
この場合、最下段の熱膨張性耐火ブロック100の有する剛性は(a/L)×100(式1)により表わされる。
本発明において最下段の熱膨張性耐火ブロック100の有する剛性が大きいときは、(a/L)×100の値は小さくなる。
本発明においては、前記(a/L)×100の値は0以上10以下の範囲であることが好ましく、0以上5以下の範囲であればより好ましく、0以上3以下の範囲であればさらに好ましい。
前記(a/L)×100の値は0以上10以下の範囲であれば、図2に図示された前記熱膨張性耐火ブロック100は、中空壁31の内部に落下すること、大きくたわむこと等を回避することができる。
図4は、中空壁31の貫通孔10の内部に、熱膨張性耐火ブロック100を設置した構造を説明するための模式要部断面図である。
本発明に係る第一の実施形態の防火区画貫通部構造1では、前記貫通孔10の内部に設置された熱膨張性耐火ブロック100は熱膨張性樹脂フォームを含む。
この前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる気泡の量を調整することにより、前記熱膨張性耐火ブロックの比重を小さくすることができ、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロック100の総重量を小さくすることができる。
上記の説明の通り、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロック100の総重量を小さくすることができることから、前記貫通孔10の内部に設置された熱膨張性耐火ブロックのうち前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100の全ては、前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100の上に積まれた熱膨張性耐火ブロック100の重量に耐える剛性を維持することができる。
このため、前記熱膨張性耐火ブロック100同士、前記熱膨張性耐火ブロック100と長尺体1との間、前記熱膨張性耐火ブロック100と前記貫通孔10の上内面との間に隙間が生じることを防ぐことができる。
前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100は、前記最下段の熱膨張性耐火ブロック100全体として剛性を発揮することができればよい。
図5は、中空壁31の表面に対する垂直方向から第一の実施形態に係る防火区画貫通部構造を観察した構造を例示した模式図である。
前記長尺体1と前記熱膨張性耐火ブロック100との隙間には複数の充填補助材600が挿入されている。
図5に示されるように、前記長尺体と前記貫通孔10の内部との隙間は、前記熱膨張性耐火ブロック100および前記充填補助材600により隙間なく充填されている。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックについて説明する。
本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックは熱膨張性樹脂フォームを含む。
本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームとしては、具体的には、ウレタン樹脂フォーム、イソシアヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム、フェノール樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、不飽和ポリエステル樹脂フォーム、アルキド樹脂フォーム、メラミン樹脂フォーム、ジアリルフタレート樹脂フォーム、シリコーン樹脂フォーム、塩化ビニル樹脂フォーム、ゴム樹脂フォーム等の一種もしくは二種以上が挙げられる。
前記ウレタン樹脂フォームとしては、例えば、主剤としてのポリイソシアネート化合物、硬化剤としてのポリオール化合物、触媒等を含むものが挙げられる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネート等であれば好ましい。
前記ウレタン樹脂フォームの硬化剤であるポリオール化合物としては、例えば、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで前記多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記ポリマーポリオールとしては、例えば、前記芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、または、これらの水素添加物等が挙げられる
前記ウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリオール化合物とを、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、1.2〜15となる様に混合することが好ましい。より好ましくは1.2〜12の範囲である。
前記当量比が1.2以上ではウレタン樹脂フォームの粘度が高くなりすぎることを防ぐことができ、15以下では良好な接着強度を保つことができる。
前記ウレタン樹脂フォームの触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N´−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等のアミノ系触媒等が挙げられる。
次にイソシアヌレート樹脂フォームとしては、例えば、先に説明したポリウレタン樹脂フォームを用いて、ポリウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進したもの等を挙げることができる。
イソシアヌレート環の生成を促進するためには、例えば、触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の芳香族化合物、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸の4級アンモニウム塩等を使用すればよい。
イソシアヌレート樹脂フォームの主剤と硬化剤については先のポリウレタン樹脂の場合と同様である。
次に前記エポキシ樹脂フォームとしては、例えば、主剤としてのエポキシ基を持つモノマーと硬化剤とを反応させて得られる樹脂等を挙げることができる。
前記エポキシ基を持つモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型として、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール型、1,6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロパン型、プロピレンオキサイド−ビスフェノールA、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のモノマーが挙げられる。
また、グリシジルエステル型として、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸型等のモノマーが挙げられる。
更に多官能のグリシジルエーテル型として、フェノールノボラック型、オルトクレゾール型、DPPノボラック型、ジシクロペンタジエン、フェノール型等のモノマーが挙げられる。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また、前記硬化剤としては、例えば、重付加型硬化剤、触媒型硬化剤等が挙げられる。
前記重付加型硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等が挙げられる。
前記触媒型硬化剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が挙げられる。
これらエポキシ樹脂の硬化方法は特に限定されず、公知の方法により行うことができる。
なお、前記樹脂成分の溶融粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、二種以上の樹脂成分を混合したものを使用することができる。
次に前記フェノール樹脂フォームとしては、例えば、レゾール型フェノール樹脂組成物等が挙げられる。
前記レゾール型フェノール樹脂組成物は、例えば、主剤としてのレゾール型フェノール樹脂、硬化剤等を含むものである。
前記フェノール樹脂フォームの主剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類およびその変性物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを、触媒量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリの存在下に反応させて得られるものがあげられるが、これに限定されるものではない。
フェノール類等とアルデヒド類の混合割合は特に限定はないが、モル比で通常1.0:1.5〜1.0:3.0の範囲である。前記混合割合は、1.0:1.8〜1.0:2.5の範囲であれば好ましい。
前記フェノール樹脂フォームの硬化剤としては、例えば、硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機酸が挙げられる。
次に尿素樹脂フォームとしては、例えば、主剤としての尿素、硬化剤としてのホルムアルデヒド、触媒としての塩基性化合物、酸性化合物を含む組成物等が挙げられる。
前記尿素とホルムアルデヒド等は重合反応により尿素樹脂フォームを形成する。
次に不飽和ポリエステル樹脂フォームとしては、主剤としての不飽和多塩基酸、硬化剤としてのポリオール化合物、触媒等を含む組成物等が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂フォームの主剤としては、具体的には、例えば、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂フォームの硬化剤としては、具体的には、例えば、先に説明したウレタン樹脂に使用するポリオール化合物等が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂フォームは、必要に応じて無水フタル酸、イソフタル酸等の飽和多塩基酸を併用することもできる。
さらに前記不飽和ポリエステル樹脂フォームの主剤と重合するスチレン、ビニルトルエン、メチルメタクリレート等の架橋用ビニルモノマーを添加することができる。
前記不飽和ポリエステル樹脂フォームの触媒としては、具体的には、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン等の有機過酸化物等が挙げられる。
次にアルキド樹脂フォームとしては、例えば、主剤としての多塩基酸、硬化剤としてのポリオール化合物、油脂等を含む組成物等が挙げられる。
前記アルキド樹脂の主剤としては、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、アジピン酸等が挙げられる。
前記アルキド樹脂フォームの硬化剤としては、具体的には、例えば、先に説明したウレタン樹脂に使用するポリオール化合物等が挙げられる。
前記油脂としては、例えば、大豆油、ヤシ油、アマニ油等を挙げることができる。
次にメラミン樹脂フォームとしては、例えば、主剤としてのメラミン、硬化剤としてのホルムアルデヒド等を含む組成物等が挙げられる。
必要に応じて、前記組成物にベンゾグアナミン等を添加することもできる。
次にジアリルフタレート樹脂フォームとしては、例えば、主剤としての無水フタル酸等の多塩基酸、硬化剤としてのアリルアルコール等、架橋剤等を含む組成物等が挙げられる。
前記架橋剤としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
次にシリコーン樹脂フォームとしては、例えば、主剤としてジアルキルシリルジクロリド、ジアルキルシリルジオール等、反応抑制剤としてトリアルキルシリルクロリド、トリアルキルシリルジオール等、硬化剤として塩化白金酸等の白金化合物を含む組成物等を挙げることができる。
前記ジアルキルシリルジクロリドとしては、具体的には、例えば、ジメチルシリルジクロリド、ジエチルシリルジクロリド、ジプロピルシリルジクロリド等が挙げられる。
前記ジアルキルシリルジオールとしては、具体的には、例えば、ジメチルシリルジオール、ジエチルシリルジオール、ジプロピルシリルジオール等が挙げられる。
前記トリアルキルシリルクロリドとしては、具体的には、例えば、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、トリプロピルシリルクロリド等が挙げられる。
前記トリアルキルシリルジオールとしては、具体的には、例えば、トリメチルシリルオール、トリエチルシリルオール、トリプロピルシリルオール等が挙げられる。
前記反応抑制剤は、ポリシロキサン主鎖の末端に結合し、反応を制御してポリシロキサン主鎖の重合度を制御する役割を果たす。
本発明に使用する熱膨張性樹脂フォームは、火災等の熱にさらされた場合でも容易に溶融することを防止するために、熱硬化性樹脂を使用することが好ましい。
本発明に使用する熱硬化性樹脂は、取り扱い性の面からエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等であることがより好ましい。
本発明に使用する熱膨張性樹脂フォームは、主剤と硬化剤等とを予め予備的に反応させて使用することもできる。
本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる主剤、硬化剤、触媒等はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームに発泡剤、整泡剤を併用することにより、前記前記熱膨張性樹脂フォームを発泡した状態で硬化させることができる。
前記発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素、ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物、ジイソプロピルエーテル等のエーテル、あるいはこれらの化合物の混合物などの有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガスなどの無機系物理発泡剤、水等が挙げられる。
前記熱膨張性樹脂フォームに対する発泡剤の使用量は、使用する前記熱硬化性樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、通常1〜20重量部の範囲であり、5〜10重量部の範囲であれば好ましい。
前記整泡剤としては、例えば、有機ケイ素系界面活性剤等が挙げられる。
前記熱硬化性樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する前記熱硬化性樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲であれば好ましい。
前記発泡剤、整泡剤はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記熱硬化性樹脂を発泡した状態で硬化させることにより、硬化した前記熱膨張性樹脂フォームに気泡による重量軽減効果と断熱効果を付与することができ、防火区画貫通部構造の断熱性を高めることができる。
次に前記熱膨張性樹脂フォームの各成分のうち、熱膨張成分について説明する。
前記熱膨張成分は加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張成分として具体例を挙げるとすれは、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等の無機膨張成分、熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品等を挙げることができる。
前記熱膨張性黒鉛は、従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物の一種である。
上記のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好ましい。
前記脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
前記アルカリ金属化合物および前記アルカリ土類金属化合物としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
前記熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッシュの範囲のものが好ましい。
粒度が20メッシュ以上であると、分散性が向上するため樹脂成分等との混練が容易になる。また、粒度が200メッシュ以下であると、黒鉛の膨張度が大きいため十分な耐火断熱層が得られ易くなる。
前記熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、UCAR CARBON社製の「GRAFGUARD#160」、「GRAFGUARD#220」、東ソー社製の「GREP−EG」等が挙げられる。
前記熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品としては、例えば、市販の熱膨張性耐火シート等を粉砕したもの等を挙げることができる。
かかる成形体粉砕品に使用する熱膨張性耐火シート等の具体例としては、例えば、積水化学工業社製のフィブロック(登録商標。エポキシ樹脂、ゴム樹脂等の樹脂成分、熱膨張性黒鉛等の熱膨張成分、リン化合物、無機充填材等を含む熱膨張性樹脂組成物の成形体)、住友スリーエム社のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料化学社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等が挙げられる。
市販の熱膨張性耐火シート等を裁断機等により細かく切断する等の方法、市販の熱膨張性耐火シート等を粉砕ロールに通して粉砕する等の方法により、熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品を得ることができる。
前記熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品は、5〜20メッシュの範囲のものが好ましい。
前記熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品の粒度が5メッシュ以上であると、分散性が向上するため樹脂成分等との混練が容易になる。また、粒度が20メッシュ以下であると、黒鉛の膨張度が大きいため十分な耐火断熱層が得られ易くなる。
次に先の前記熱膨張性樹脂フォームの各成分のうち、前記無機充填材について説明する。
前記無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、バーミキュライト、カオリン、マイカ、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記無機充填材は骨材的役割を果たして、加熱後に生成する膨張断熱層強度の向上や熱容量の増大に寄与する。
このため、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩、骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果も付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムで代表される含水無機物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び周期律表IIbの金属炭酸塩又はこれらと前記含水無機物との混合物が好ましい。
また、本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームに対し、難燃剤としてリン化合物を添加することもできる。
前記リン化合物は、難燃性を向上させるため、または窒素化合物、アルコール類等と組み合わせて熱膨張性機能を発現するために用いられる。
前記リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン、
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩、
ポリリン酸アンモニウム類、
下記化学式1で表される化合物等が挙げられる。
これらのリン化合物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、下記の化学式で表される化合物、及び、ポリリン酸アンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。
Figure 0006200643
上記化学式中、R及びRは、水素、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。
は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を表す。
前記化学式で表される化合物としては、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。
中でも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。
ポリリン酸アンモニウム類としては、特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、難燃性、安全性、コスト、取扱性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。
市販品としては、例えば、クラリアント社製の「商品名:EXOLIT AP422」及び「商品名:EXOLIT AP462」等が挙げられる。
前記リン化合物は、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩と反応して、金属炭酸塩の膨張を促すと考えられ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用した場合に、高い膨張効果が得られる。
また、有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成する。
前記窒素化合物としては、特に限定はないが、メラミン系化合物等であれば好ましい。また前記アルコール類としては、特に限定はないが、ペンタエリスリトール等の多価アルコール等であれば好ましい。
本発明に使用する無機充填材が粒状の場合には、その粒径としては、0.5〜200μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは、1〜50μmの範囲のものである。
無機充填材の添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さいものが好ましいが、粒径0.5μm以上では二次凝集を防ぐことができ、分散性が良好となる。
また、無機充填材の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることによって樹脂組成物の粘度を低下させることができる点から、上記範囲の中でも粒径の大きいものが好ましい。
なお、粒径が200μm以下の場合には、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下することを抑制することができる。
前記無機充填材の中でも、特に骨材的役割を果たす炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩;骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果を付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物が好ましい。
前記含水無機物及び金属炭酸塩を併用することは、燃焼残渣の強度向上や熱容量増大に大きく寄与すると考えられる。
前記無機充填材の中で、特に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、燃焼残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くことで燃焼残渣の強度が向上する点で好ましい。
また、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑制効果が得られることから、併用することが好ましい。
前記含水無機物の粒径は、小さくなると嵩が大きくなって高充填化が困難となるので、脱水効果を高めるために高充填するには粒径の大きなものが好ましい。
具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒径に比べて充填限界量が約1.5倍程度向上することが知られている。
さらに、粒径の大きいものと小さいものとを組み合わせることによって、より高充填化が可能となる。
前記含水無機物の市販品としては、例えば、水酸化アルミニウムとして、粒径1μmの「商品名:ハイジライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「商品名:ハイジライトH−31」(昭和電工社製)等が挙げられる。
前記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、粒径1.8μmの「商品名:ホワイトンSB赤」(白石カルシウム社製)、粒径8μmの「商品名:BF300」(備北粉化社製)等が挙げられる。
冒頭に説明したとおり、本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームとしては、上記に説明した熱硬化性樹脂、熱膨張成分、無機充填材等を含む樹脂組成物、さらに上述のリン化合物を含むもの等を挙げることができるが、次にこれらの配合について説明する。
前記熱膨張性樹脂フォームは、熱硬化性樹脂100重量部に対し、前記熱膨張成分を10〜150重量部および前記無機充填材を10〜300重量部の範囲で含むものが好ましい。
また、前記熱膨張成分および前記無機充填材の合計は、30〜300重量部の範囲が好ましい。
かかる熱膨張性樹脂フォームは火災等の熱によって膨張し熱膨張残渣を形成する。この配合によれば、前記熱膨張性耐火材料は火災等の熱によって膨張し、必要な体積膨張率を得ることができ、膨張後は所定の断熱性能を有すると共に所定の強度を有する熱膨張残渣を形成することもでき、安定した耐火性能を達成することができる。
前記熱膨張成分の量が10重量部以上であると、必要な膨張倍率が得られることから、十分な耐火、防火性能が得られる。
一方、前記熱膨張成分の量が150重量部以下であると、前記熱膨張性耐火材料の25℃における流動性を確保することができる。
また前記無機充填材の量が10重量部以上であると、燃焼後の熱膨張残渣の体積減少が少なく、耐火断熱のための熱膨張残渣が得られる。
さらに可燃物の比率が増加するため、難燃性が低下することがある。
一方、無機充填材の量が300重量部以下であると、前記熱膨張性樹脂フォームが成形しやすくなる。
前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる熱膨張成分および無機充填材の合計量は、60重量部以上では燃焼後の熱膨張残渣量が不足せず十分な耐火性能が得られやすく、450重量部以下では機械的物性の低下が小さく、実際の使用に適する。
さらに本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームは、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エステル等の可塑剤、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤の他、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
本発明に使用する熱膨張性樹脂フォームは、時間の経過と共に前記熱硬化性樹脂が硬化して流動性を失う。
本発明に使用す熱膨張性樹脂フォームは反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。
そこで本発明においては使用する熱膨張性耐火材料を二以上に分割し、それぞれの重量比に応じた粘度を加算した値を熱膨張性樹脂フォームの粘度として扱う。
例えば、前記熱膨張性樹脂フォームを二つに分割した一方の粘度が10000mPa・sであり、分割された他方の粘度が40000mPa・sであり、それぞれの配合重量比が60:40の場合は、(10000×0.6+40000×0.4)=22000mPa・sとなる。
この場合、二つに分割された熱膨張性樹脂フォームのそれぞれの成分は粘度測定に支障がないように25℃で安定に保存することができ、二つに分割された熱膨張性樹脂フォームのそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
使用する熱膨張性耐火材料を三以上に分割した場合も同様である。
前記熱膨張性樹脂フォームの粘度の調整は、本発明に使用する熱膨張性樹脂フォームに含まれる熱硬化性樹脂成分の種類等を選択することにより調整することができる。液状の熱硬化性樹脂のうち、25℃における粘度が低いものを選択することにより25℃における熱膨張性樹脂フォームの粘度を小さくすることができる。また逆に液状の熱硬化性樹脂のうち、25℃における粘度が高いものを選択することにより25℃における前記熱膨張性樹脂フォームの粘度を大きくすることができる。
また前記熱膨張性樹脂フォームの粘度の調整は、前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる熱膨張成分、無機充填材の重量割合を変動させることによっても行うことができる。
例えば、前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる熱膨張成分、無機充填材等の重量割合を減少させると、25℃における前記熱膨張性樹脂フォームの粘度を小さくすることができる。加えて、25℃の温度で液状の熱硬化性樹脂を適宜選択することにより、粘度を小さくすることもできる。
また逆に前記熱膨張性樹脂フォームに含まれる熱膨張成分、無機充填材等の重量割合を増加させると、25℃における前記熱膨張性樹脂フォームの粘度を大きくすることができる。
次に前記熱膨張性樹脂フォームの製造方法について説明する。
前記熱膨張性樹脂フォームの製造方法に特に限定はないが、例えば、前記熱膨張性樹脂フォームを有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記熱膨張性耐火材料に含まれる反応硬化性樹脂成分に25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、前記熱膨張性樹脂フォームを加熱下に溶融させる等の方法により効果前の熱膨張性樹脂フォームを得ることができる。
前記熱膨張性樹脂フォームは、前記熱膨張性樹脂フォームの各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拌機等公知の装置を用いて混練することにより得ることができる。
また、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性官能基をもつ主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に充填材等と共に混練しておき、注入直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
さらに触媒を除く前記熱膨張性樹脂フォームの成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
以上説明した方法により、本発明に使用する前記熱膨張性樹脂フォームを得ることができる。
以上の様に得られた前記熱膨張性樹脂フォームは硬化前は流動性を有するため、型枠等の内部に注入して硬化させることができる。
ここで流動性を有する、とは前記熱膨張性樹脂フォームを静置したときに一定形状を有しない場合をいい、流動性を有しない、とは前記熱膨張性樹脂フォームを静置したときに一定形状を有する場合をいう。
硬化後の熱膨張性樹脂フォームは、火災時などの高温にさらされた際にその膨張残渣により断熱し、かつその膨張残渣の強度があるものであれば特に限定されないが、600℃に設定した電気炉で30分間加熱した後の体積膨張率が1.1〜6倍のものであれば好ましい。
前記体積膨張率が1.1倍を下回ると、膨張残渣の体積が前記熱硬化性樹脂の焼失部分を十分に埋めきれず防火性能が低下することがある。また6倍を超えると、膨張残渣の強度が下がり、火炎の貫通を防止する効果が低下することがある。より好ましくは、体積膨張率が1.2〜5倍の範囲であり、さらに好ましくは1.3〜4倍の範囲である。
前記膨張残渣が中空壁上で形状を保つためには、前記膨張残渣は強度の大きいことが必要であり、その強度としては、圧縮試験器にて0.25cmの圧子を用いて、前記膨張残渣のサンプルを0.1m/sの圧縮速度で測定した場合の破断点応力が0.01kgf/cm以上であれば好ましい。
破断点応力が0.01kgf/cmを下回ると、膨張残渣が自立できなくなり防火性能が低下することがある。より好ましくは、0.1kgf/cm以上である。
本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックは前記熱膨張性樹脂フォームを含むものであるが、前記熱膨張性樹脂フォームを使用した熱膨張性耐火ブロックの製造方法について説明する。
図6は熱膨張性耐火ブロックの製造工程を説明するための模式図である。
硬化前の熱膨張性樹脂フォームを、例えば、成分AおよびBを混合した後に硬化反応が始まるように二つの成分A,Bに分ける。
容器200に前記二つの成分A,Bを混合して注入すると成分AとBとが反応を開始し、前記容器200の内部に熱膨張性樹脂フォームが満たされる。前記成分AとBとの反応が十分進行した後に硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100が得られる。
なお硬化前の熱膨張性樹脂フォームを二つの成分に分けても、硬化前の熱膨張性樹脂フォームを三つ以上の成分に分けても同様に硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100を得ることができる。
容器200に前記二つの成分A,Bを混合して注入した後、硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100の体積が前記容器200の体積を超える場合がある。
この場合は、前記容器200の体積を超えた部分の硬化後の熱膨張性樹脂フォーム110を、電動カッター等の切断手段を用いて切断することにより、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロック100を得ることができる。
切断された硬化後の熱膨張性樹脂フォーム110を粉砕して、次の熱膨張性耐火ブロックの製造に使用する容器200に入れて活用することも可能である。
前記容器200は、硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100が火災等の熱にさらされた場合の膨張を妨げないように、可燃材で形成さていることが好ましい。
前記可燃材としては、例えば、合成樹脂板等の合成樹脂、段ボール、厚紙等の紙が挙げられる。
本発明に使用する合成樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記段ボール、厚紙等に使用される紙としては、クラフト紙、和紙、Kライナー紙、離型基材等が挙げられる。
前記可燃材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
これらの可燃材を底面および側面を備えた箱形状に形成することにより、図7に示した前記容器200を得ることができる。
なお、前記容器200の形状は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックの目的、用途に合わせて適宜変更することができる。
本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックは、前記熱膨張性樹脂フォームに加えて、不燃材、可燃材、包装材等の一種もしくは二種以上を併用することもできる。
前記不燃材としては、例えば、無機繊維マット、無機パネル、金属板、金属網等が挙げられる。
本発明に使用する無機繊維としては、例えば、機繊維としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機繊維は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また無機パネルは、先の中空壁に説明した場合と同様のものを使用することができる。
前記無機パネルは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また前記金属板、金属網等に使用される金属としては、例えば、鋼、鉄、銅、アルミの一種もしくは二種以上が挙げられる。前記金属は合金であってもよく、前記の素材に、クロム、マンガン、ニッケル、亜鉛、錫等の金属を含有するものであってもよい。
前記合金は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記可燃材は先に説明した場合のものと同様である。
前記包装材としては、例えば、紙、布、合成樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記紙は、先の段ボール、厚紙の場合と同様である。
前記布としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。織布、不織布等に使用する繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、セルロース繊維等を挙げることができる。
前記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、アクリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を原料とするフィルムを挙げることができる。
前記包装材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックの具体例について説明する。
図7は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。
図7(a)に例示される熱膨張性耐火ブロック300は、先の図6で説明した、硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100と容器200から形成されている。
図7(b)に例示される熱膨張性耐火ブロック310は、前記熱膨張性耐火ブロック300から容器200を外した、硬化後の熱膨張性樹脂フォーム100のみから形成されている。
図7(a)および図7(b)にそれぞれ示される前記熱膨張性耐火ブロック300および前記熱膨張性耐火ブロック310の場合に示されるように、前記容器200を外すこともできるし、外さないでそのまま使用することもできる。
図7(c)に例示される熱膨張性耐火ブロック320は、前記熱膨張性耐火ブロック300と無機繊維マット60との積層体である。
図7(d)に例示される熱膨張性耐火ブロック330は、前記熱膨張性耐火ブロック300、無機繊維マット60、および合成樹脂板70との積層体である。
図7(e)に例示される熱膨張性耐火ブロック340は、前記熱膨張性耐火ブロック300、無機繊維マット60、および金属網71との積層体である。
図7(f)に例示される熱膨張性耐火ブロック350は、前記熱膨張性耐火ブロック300、無機繊維マット60、および段ボール80との積層体である。
図7(c)〜図7(f)にそれぞれ示される前記熱膨張性耐火ブロック320〜前記熱膨張性耐火ブロック350の場合は、それぞれ前記無機繊維マット60、前記合成樹脂板70、前記金属網71および前記段ボール80が剛性板である。
使用する前記無機繊維マット60、前記合成樹脂板70、前記金属網71および前記段ボール80の強度に応じて厚みを調整することにより、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックの強度を調整することができる。
図7(g)に例示される熱膨張性耐火ブロック360は、前記熱膨張性耐火ブロック300〜350を包装材90により包装したものである。
前記包装材90の底面に、例えば段ボール等の強度のある紙等を設置することにより、前記包装材90強度を高めることもできる。
次に本発明においては、必要に応じて充填補助材を使用することができる。この充填補助材について説明する。
前記充填補助材は、本発明に係る防火区画貫通部構造に使用される長尺体と熱膨張性防火ブロックとの隙間、熱膨張性防火ブロック同士の隙間、熱膨張性耐火ブロックと貫通孔に挿入されて使用される。
前記充填補助材の具体例としては、例えば、パテ材、棒状の熱膨張性樹脂組成物成形体、無機繊維これらを合成樹脂袋等に封入した袋体等が挙げられる。
前記パテ材としては、例えば、JIS A5758により規定されている建築用シーリング材、JIS A6914により規定されている石膏ボード用目地処理材、モルタル等が挙げられる。
前記パテ材は、クロロプレンゴム等のゴムやシリコーン等に充填材、難燃剤等を配合してなるパテ、コーキング等であれば好ましい。
本発明に使用する前記熱膨張性耐火ブロックは、火災等の熱にさらされた場合には膨張残渣を形成する。
前記熱膨張性耐火ブロックを600℃の電気炉で30分間加熱して得られる膨張残渣の強度が、0.01〜8.0kgf/cmの範囲であることが好ましく、0.1〜8.0kgf/cmの範囲であることがより好ましく、3.0〜8.0kgf/cmの範囲であることがさらに好ましい。
膨張残渣の強度が、0.01〜8.0kgf/cmの範囲であれば、前記中空壁に設置された前記熱膨張性耐火ブロックが火災等の熱にさらされた場合でも、中空壁の内部に前記膨張残渣が崩れ落ちることを防止することができる。
以下に実施例により、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
図8は、実施例1に係る防火区画貫通部構造2に使用する熱膨張性耐火ブロックの製造工程を説明するための模式図である。
まず表1に示した配合に従い、熱膨張性樹脂フォームのA成分をタンク400に入れ、B成分をタンク410に入れた。
次に前記タンク400,410のそれぞれに設置された流量調整バルブ401,411から遊星式攪拌機420にA成分およびB成分を導入して攪拌した。
具体的には前記熱膨張性樹脂フォームとしてウレタン樹脂フォームを使用した。A成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの硬化剤であるポリエーテルポリオールを用い、B成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物を用いた。
前記ウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリエーテルポリオールとを、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、1.64:1となる様に調整した。
前記ウレタン樹脂フォームをバルブ421、配管422を通じて容器200に注入した。
一方、A成分とB成分との粘度を測定した。粘度測定にはB型回転式粘度計(ビスコテック社製)を用いて25℃における粘度を測定した。測定の際のB型回転式粘度計の回転数は10rpmとし、R5のスピンドルを使用した。
得られたA成分とB成分とのそれぞれの粘度を、A成分とB成分との重量比の割合で加算して全体粘度を得た。この値を表1に示す。
前記A成分とB成分とを容器200に注入した後は、前記A成分とB成分とが発泡しながら硬化した。硬化物を容器200から取り出して、ウレタン樹脂フォームからなる熱膨張性樹脂フォーム100を得た。
実施例1に使用した熱膨張性耐火ブロック120は、熱膨張性樹脂フォーム100からなる。
図9は、中空壁を垂直に切断した断面を示したものであり、実施例1に係る防火区画貫通部構造2の模式断面図である。
図9では、厚さ12.5mmの石膏パネル板が2枚重ねて使用されていて、それぞれ一方の壁部材32と他方の壁部材33とにより厚さ10cmの中空壁31が形成されている。
また前記中空壁31には、一方の壁部材32と他方の壁部材33とをそれぞれ水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図9に例示した様に前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
図9では、前記長尺体20として複数のケーブル管が設置されている。
最下段に設置された前記熱膨張性耐火ブロック120は、一方の壁部材32と他方の壁部材33の両方に接して設置されている。また一方の壁部材32と他方の壁部材33の間には、最下段に設置された前記熱膨張性耐火ブロック120を支持するものはなく、一方の壁部材32、他方の壁部材33および最下段に設置された前記熱膨張性耐火ブロック120により、空間41が形成されている。
また先に説明した式(1)により表される最下段の熱膨張性耐火ブロック120の有する剛性は(a/L)×100の値で3未満となる。
前記貫通孔10の内部に前記熱膨張性耐火ブロック120を順次積み上げた。
また前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック120との隙間に、充填補助材600を挿入した。実施例1に使用した充填補助材600は、熱膨張性樹脂組成物を棒状に成形したものを、ポリエチレンからなる合成樹脂袋により封入した袋体からなる。
前記充填補助材600を前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック120との隙間に挿入することにより、前記貫通孔10の内部を隙間なく閉塞することができる。
実施例1に係る防火区画貫通部構造2は、簡単に施工することができる。
また前記中空壁31の一方の壁部材32と他方の壁部材33の空間41に前記熱膨張性耐火ブロック120が落下したり、落ち込んだりすることがなく、中空壁31を使用した場合でも信頼性が高い。
また実施例1に係る防火区画貫通部構造2が火災等の熱にさらされた場合には、前記熱膨張性耐火ブロック120が膨張残渣を形成する。この膨張残渣が前記中空壁31の貫通孔10内部を閉塞する。
また前記中空壁31の一方の壁部材32と他方の壁部材33のいずれか、または両方が火災等の熱によりひびが入り欠ける部分が生じた場合でも、前記熱膨張性耐火ブロック120は前記中空壁31の表面の上方向と下方向の少なくとも二方向に膨張する。このため前記中空壁31の一方の壁部材32と他方の壁部材33のいずれか、または両方が火災等の熱によりひびが入り欠ける部分が生じた場合でもその欠けた部分を前記熱膨張性耐火ブロック120による膨張残渣が閉塞する。
このため実施例1に係る防火区画貫通部構造2は耐火性に優れる。
Figure 0006200643
本発明の防火区画貫通部構造は、中空壁に対して簡単に耐火機能を付与することができる。このため建築物等の防火性をより効率よく高めることができる。
1,2,500,501,502,503 防火区画貫通部構造
10 貫通孔
20 長尺体
30 中実壁
31 中空壁
32,33 壁部材
34,35 貫通孔の内面
40 耐火性ブロック
41 空間
50,51 補助支持材
60 無機繊維マット
70 合成樹脂板
71 金属網
80 段ボール
90 包装材
100 熱膨張性樹脂フォーム
101 熱膨張性耐火ブロックの最下点
110 切断された硬化後の熱膨張性樹脂フォーム
200 容器
120,300,310,320,330,340,350,360 熱膨張性耐火ブロック
400,410 タンク
401,411 流量調整バルブ
421 バルブ
422 配管
420 遊星式攪拌機
600 充填補助材
a 熱膨張性耐火ブロックの基準線からの最大距離
L 基準線の長さ

Claims (7)

  1. 中空壁に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
    前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性樹脂フォームを含み、
    前記熱膨張性耐火ブロックを600℃の電気炉で30分間加熱して得られる膨張残渣の強度が、0.01〜8.0kgf/cmの範囲であり、
    最下段の熱膨張性耐火ブロックの全てが、最下段の熱膨張性耐火ブロックの上に積まれた熱膨張性耐火ブロックの重量に耐える剛性を有し、
    前記中空壁が、一方の壁部材と他方の壁部材とを平行に対向して形成され、
    前記最下段の熱膨張性耐火ブロックが、前記中空壁を形成する一方の壁部材の貫通孔端面と他方の壁部材の貫通孔端面との双方に接して設置され、
    前記中空壁の表面に対する垂直方向を基準として、
    前記中空壁を形成する一方の壁部材の貫通孔の内側下端部と他方の壁部材の貫通孔の内側下端部とを結ぶ基準線の長さをLとし、
    前記最下段の熱膨張性耐火ブロックの最下点の前記基準線からの最大距離をaとしたときに、
    前記最下段の熱膨張性耐火ブロックの有する剛性が(a/L)×100により表わされ、
    前記(a/L)×100の値が、0以上10以下の範囲であることを特徴とする、防火区画貫通部構造。
  2. 前記熱膨張性樹脂フォームが、ウレタン樹脂フォーム、イソシアヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム、フェノール樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、不飽和ポリエステル樹脂フォーム、アルキド樹脂フォーム、メラミン樹脂フォーム、ジアリルフタレート樹脂フォームおよびシリコーン樹脂フォームからなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1に記載の防火区画貫通部構造。
  3. 前記熱膨張性樹脂フォームが、反応硬化性樹脂成分、熱膨張成分および無機充填材を少なくとも含む、請求項1に記載の防火区画貫通部構造。
  4. 前記熱膨張性耐火ブロックが、前記熱膨張性樹脂フォームに加えて、不燃材、可燃材および包装材からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1または2に記載の防火区画貫通部構造。
  5. 前記不燃材が、金属および無機繊維の少なくとも一方である、請求項に記載の防火区画貫通部構造。
  6. 前記可燃材が、合成樹脂および紙の少なくとも一方である、請求項に記載の防火区画貫通部構造。
  7. 前記包装材が、紙、布よび合成樹脂フィルムからなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項4に記載の防火区画貫通部構造。
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