JP6457726B2 - 樹脂サッシの防火構造 - Google Patents
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Description
住宅等の構造物の内部または外部で火災が発生した場合にはこの火災による延焼を防ぐ必要がある。火災の炎等がサッシを貫通して延焼することがないように、サッシの耐火性を高めることが重要な課題となる。
この課題に関連して、サッシの耐火性を高める技術が提案されている。
具体的には、合成樹脂からなる枠材と耐火性のある板材とを備えたサッシについて、そのサッシに使用される枠材の長手方向に複数の中空部が設けられていて、この中空部に断面形状が略コ字状または角パイプ状の金属製部材が挿入され、前記金属製部材に平板状の熱膨張性耐火材が張り合わされている樹脂サッシの防火構造が提案されている(特許文献1)。
この樹脂サッシの防火構造であれば、前記金属製部材が枠材の内部に挿入されていることから火災等の熱に前記樹脂サッシの防火構造がさらされた場合であっても樹脂サッシの防火構造に含まれるガラス等の耐火性を有する板材を支持することができる。また前記枠材の内部に挿入されている熱膨張性耐火材が火災等の熱により膨張して膨張残渣を形成することから、前記ガラス等の耐火性を有する板材と、壁等との隙間が閉塞されることから耐火性に優れるとされる。
しかしこの従来の樹脂サッシの防火構造の場合は、枠材の内部に前記金属製部材を設置しなければならないことから単位時間当たりの樹脂サッシの生産性に劣ること、前記金属製部材を含む樹脂サッシの重量が大きくなるため、前記樹脂サッシの取り扱いが容易ではない問題があった。
具体的には合成樹脂からなる枠材と耐火性のある板材とを備えたサッシについて、そのサッシに使用される枠材の長手方向に複数の中空部が設けられていて、この中空部に流動性のある熱膨張性耐火材料を注入して固化させた樹脂サッシの防火構造が提案されている。
この樹脂サッシの防火構造であれば、金属製部材を使用しないことから樹脂サッシの生産性に優れ、樹脂サッシも軽量であることから取り扱い易く、先の従来の樹脂サッシの防火構造に見られるような問題は生じない。
前記耐火性のある板材に反りが生じると、前記耐火性のある板材と前記樹脂枠材との間に隙間が生じ、その隙間から火災等の炎、煙等が前記樹脂サッシの防火構造を通過する問題があった。
本発明の目的は、取り扱いやすく防火性に優れる樹脂サッシの防火構造を提供することにある。
[1]長手方向に中空部を有する樹脂枠材と、
前記樹脂枠材により形成される開口部に設置された耐火性を有する板材と、
前記樹脂枠材の中空部に注入された熱膨張性耐火材料と、
前記耐火性を有する板材を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記樹脂枠材とを固定する固定部材と、
前記固定部材に連結される固定補助部材と、を有する樹脂サッシの防火構造であって、
前記固定補助部材が、前記樹脂枠材の中空部に挿入され、
前記固定部材が、前記支持部材を貫通し、前記樹脂枠材の中空部に挿入された固定補助部材に連結されて前記支持部材および前記樹脂枠材を固定し、
前記耐火性を有する板材の耐火面を形成する表面を基準面とした際に、前記樹脂枠材のうち、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材の中空部に含まれる前記熱膨張性耐火材料の体積が、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材の中空部に含まれる前記固定補助部材の体積よりも大きいことを特徴とする、樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[2]前記熱膨張性耐火材料の熱膨張倍率が、600℃×30分間の加熱条件下に、1倍より大きく5倍以下の範囲である、上記[1]に記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[3]前記支持部材が、断面略コ字状の金属部材および無機部材の少なくとも一つからなる、上記[1]または[2]に記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[4]前記固定補助部材が、木材および繊維強化プラスチックの少なくとも一つからなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[5]固定板が、前記樹脂枠材の外周の一部または全部に設置され、
前記支持部材、前記樹脂枠材、前記固定補助部材、および前記固定板が、前記固定部材により固定されている、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[6]前記熱膨張性耐火材料が、前記樹脂枠材の中空部に注入される前の前記熱膨張性耐火材料の25℃における粘度が、1000〜100000 mPa・sの範囲であり、
前記熱膨張性耐火材料が、前記樹脂枠材の中空部に注入された後に、25℃において前記樹脂枠材の中空部で流動性を失う、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[7]前記熱膨張性耐火材料が、反応硬化性樹脂成分、熱膨張成分および無機充填材を少なくとも含む、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[8]前記熱膨張性耐火材料に含まれる反応硬化性樹脂成分が、ウレタン樹脂フォーム、イソシアヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム、フェノール樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、不飽和ポリエステル樹脂フォーム、アルキド樹脂フォーム、メラミン樹脂フォーム、ジアリルフタレート樹脂フォームおよびシリコーン樹脂フォームからなる群から選ばれる少なくとも一つである、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[9]支持材が、前記耐火性を有する板材の下端に接する樹脂枠材の中空部に挿入され、
前記支持材が、金属を含み、
前記支持材の断面が、略コ字状および筒状の少なくとも一方である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[10]前記固定部材が、前記支持材を貫通している、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[11]前記樹脂枠材が、前記耐火性を有する板材の表面を支持するための板材支持部を有し、
熱膨張性耐火テープが、前記耐火性を有する板材と前記板材支持部との間、前記耐火性を有する板材と前記支持部材との間、ならびに前記板材支持部の中空部の少なくとも一つに設置され、
前記熱膨張性耐火テープの熱膨張開始温度が、150〜250℃の範囲である、上記[1]〜[10]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
[12]固定部材が、前記支持部材および前記樹脂枠材を貫通して、前記支持部材の前記耐火性を有する板材の側面と対向する面と前記樹脂枠材の外周面とを固定している、上記[1]〜[11]のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造を提供するものである。
また固定補助部材が前記樹脂枠材の中空部に挿入されていて、この固定補助部材に固定部材が前記支持部材を貫通して連結されて、前記支持部材および前記樹脂枠材を固定している。このため本発明に係る樹脂サッシの防火構造が火災等の炎にさらされた場合でも、前記樹脂枠材と前記耐火性を有する板材との間に隙間が生じることを防ぐことができることから、本発明に係る樹脂サッシの防火構造は防火性に優れる。
このため本発明に係る樹脂サッシの防火構造が火災等の炎にさらされて前記熱膨張性耐火材料により生成した膨張残渣を広く支えることができるから、前記樹脂枠材と前記耐火性を有する板材との間に隙間が生じることを防止できる。
本発明に使用する樹脂サッシとしては、例えば、一戸建住宅、集合住宅、高層住宅、高層ビル、商業施設、公共施設等の建築物、客船、輸送船、連絡船等の船舶等の構造物(以下、「住宅等の構造物」という。)の開口部に設置されるものが挙げられる。
一例を示すとすれば、例えば、開閉窓、固定窓等に使用されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記樹脂枠材10等の内部の中空部に熱膨張性耐火材料を注入することにより、第一の実施形態に係る樹脂サッシの防火構造100が得られる。
一方、前記耐火性を有する板材20は前記の開口部を閉塞するものである。
前記樹脂枠材10を構成する縦横の枠材としての枠体11〜14は合成樹脂により形成されている。また、前記耐火性を有する板材20は耐火性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、無機材、金属材等により形成されているものを使用することができる。
前記合成樹脂は、耐久性、難燃性の観点から硬質塩化ビニルを使用することが好ましい。
硬質塩化ビニル等の合成樹脂を用いて押出成形や射出成形等によって各枠体を成形することができる。
前記合成樹脂は一種もしくは二種以上を使用することができる。
また前記耐火性を有する板材20に使用される金属材としては、例えば、アルミニウム材、ステンレス材、鋼材、合金材等を挙げることができる。
前記無機材および金属材は、それぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記縦枠体11,12は硬質塩化ビニルを押出成形して得られた長尺材を切断して形成したものであり、長手方向に沿って貫通する中空部を有している。
前記縦枠体11,12は、断面形状が大きい矩形の中空部11a,12aと、小幅の中空部11b,11b,12b,12bとを備えている。
前記板材支持部30,31は、それぞれ前記縦枠体11,12と一体的に成形されている。
また前記板材支持部30,31は、それぞれ中空部11c,12cを備えている。
前記板材支持部30,31は、前記耐火性を有する板材20の表面21と平行に設置されていて、前記板材支持部30,31等のパッキン設置部11d,11e,12d,12eに設置された合成樹脂製パッキン32〜35が前記耐火性を有する板材20の表面21を支持している。
前記合成樹脂製パッキン32〜35は市販されていることから、これらの市販品を適宜選択して使用することができる。
また、前記樹脂枠材10を構成する横枠体13,14も、図示していないが同様の構造を有する。
なお、図示していないが、横枠体13,14にも長手方向に貫通する中空部内に、同様に熱膨張性耐火材料15が注入された後に、前記横枠体13,14の中空部の内部で熱膨張性耐火材料15が流動性を失っている。
また前記縦枠体11,12についての構造は前記横枠体13,14と同様であり、以下の説明の場合も同様である。
これらの熱膨張性耐火材料15は耐火性を有する板材20の面に平行な状態に配置され、前記耐火性を有する板材20と共に耐火面を形成している。このように形成された耐火面は、前記耐火性を有する板材20と垂直な方向の前記樹脂枠材10の内部にあって前記耐火性を有する板材20に沿うほぼ全面を埋め尽くしている。
また前記樹脂枠材10の中空部へピストンとシリンダー等を備えた加圧注入手段により前記熱膨張性耐火材料15を圧力を加えながら注入することもできる。
なお熱膨張性耐火材料15の組成については先に説明したものと同様である。
図2および図3に例示される前記支持部材40は、第一の実施形態の場合は金属材からなるものであるが、前記支持部材40は金属材と無機材の少なくとも一方を使用することができる。前記金属材と無機材の具体例については、先に説明した前記耐火性を有する板材20に使用されるものと同様のものを使用することができる。
前記支持部材40は断面が略コ字状であるために、前記支持部材40の内部に前記耐火性を有する板材20の側面22を、前記支持部材40のうち、前記側面22と対向する面41側へ挿入することができる。
このようにして、前記支持部材40により、前記耐火性を有する板材20を支持することができる。
固定補助部材80は中空部内の全周に渡って、設置してもよいし、部分的に設置しても良く、適宜選択できる。以下の実施形態についても同様である。
前記固定部材が、前記支持部材40を貫通し、前記樹脂枠材10の縦枠体11の中空部11aに挿入された固定補助部材80に連結されて前記支持部材40および前記樹脂枠材10を固定している。
図4における一点破線B−Bは、耐火性を有する板材20の耐火面を形成する表面21を基準面 としたときの、前記基準面を例示したものである。ここで前記耐火性を有する板材20の耐火面は図4におけるA側である。
本発明においては、前記樹脂枠材10のうち、前記基準面より前記耐火面A側にある前記樹脂枠材10の中空部11aに含まれる前記熱膨張性耐火材料15の体積が、前記基準面より前記耐火面A側にある前記樹脂枠材10の中空部11aに含まれる前記固定補助部材80の体積よりも大きいことが必要である。
この関係は、前記樹脂枠材10に含まれる全ての中空部について同様である。
前記木材としては、例えば、天然の木材の他、木材片、木材シート等を樹脂により硬化させた成形木材等が挙げられる。
また前記繊維強化プラスチックとしては、例えば、繊維強化発泡ウレタン等が挙げられる。前記繊維強化発泡ウレタンはエスロン(登録商標。積水化学工業社)等の市販品を選択して使用することができる。
第二の実施形態に使用される開き樹脂サッシは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に設置された枠502にヒンジ503等を使用して開閉可能に連結され、障子としての樹脂枠材510と、その内部に耐火性を有する板材520とを備えている。
また前記樹脂枠材510にはドアノブ等の開閉装置504が設置されている。
前記樹脂枠材510等の内部の中空部に熱膨張性耐火材料を注入することにより、第二の実施形態に係る樹脂サッシの防火構造500が得られる。
図5に示される枠502は、アルミニウム製の金属製を使用することもできる。金属製のものは前記構造物1に形成された矩形の開口部に合わせた形状の市販品を適宜選択して使用することができる。
一方、前記耐火性を有する板材520は前記の開口部を閉塞するものである。
前記樹脂枠材510を構成する縦横の障子としての各框511〜514は合成樹脂により形成されている。また、前記耐火性を有する板材520は耐火性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、無機材、金属材等により形成されているものを使用することができる。
前記縦框511,512は硬質塩化ビニルを押出成形して得られた長尺材を切断して形成したものであり、長手方向に沿って貫通する中空部を有している。
前記縦框511,512は、断面形状が大きい矩形の中空部511a,512aと、小幅の中空部511c,512cとを備えている。
前記板材支持部530,531は、それぞれ前記縦框511,512と一体的に成形されている。
また前記板材支持部530,531は、それぞれ中空部511b,512bを備えている。
前記板材支持部530,531は、前記耐火性を有する板材520の表面521と平行に設置されていて、前記板材支持部530,531等のパッキン設置部511d,512dに設置された合成樹脂製パッキン532が前記耐火性を有する板材520の表面521を支持している。
前記合成樹脂製パッキン532は市販されていることから、これらの市販品を適宜選択して使用することができる。
また、前記樹脂枠材510を構成する上框513,下框514も、図示していないが同様の構造を有する。
なお、図示していないが、上框513,下框514にも長手方向に貫通する中空部内に、同様に熱膨張性耐火材料515が注入された後に、前記上框513,下框514の中空部の内部で熱膨張性耐火材料515が流動性を失っている。
また前記縦框511,512についての構造は前記上框513,下框514と同様であり、以下の説明の場合も同様である。
これらの熱膨張性耐火材料515は耐火性を有する板材520の表面と平行な面に沿って配置され、前記耐火性を有する板材520と共に耐火面を形成している。
このように形成された耐火面は、前記耐火性を有する板材520と垂直な方向の前記樹脂枠材510の内部にあって前記耐火性を有する板材520に沿うほぼ全面を埋め尽くしている。
図6および図7に例示される前記支持部材540は、第一の実施形態の場合は金属材からなるものであるが、前記支持部材540は金属材と無機材の少なくとも一方を使用することができる。前記金属材と無機材の具体例については、先に説明した前記耐火性を有する板材520に使用されるものと同様のものを使用することができる。
前記支持部材540は断面が略コ字状であるために、前記支持部材540の内部に前記耐火性を有する板材520の側面522を、前記支持部材540のうち、前記側面522と対向する面541側へ挿入することができる。
このようにして、前記支持部材540により、前記耐火性を有する板材520を支持することができる。
前記固定部材550が、前記支持部材540を貫通し、前記樹脂枠材510の縦框511の中空部511aに挿入された固定補助部材580に連結されて前記支持部材540および前記樹脂枠材510を固定している。
第二の実施形態に係る樹脂サッシの防火構造500の場合は、第一の実施形態の場合と同様、図8に示される一点破線B−Bは、耐火性を有する板材520の耐火面を形成する表面521を基準面 としたときの、前記基準面を例示したものである。ここで前記耐火性を有する板材520の耐火面は図4における上側である。
本発明においては、前記樹脂枠材510のうち、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材510の中空部511aに含まれる前記熱膨張性耐火材料515の体積が、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材510の中空部511aに含まれる前記固定補助部材80の体積よりも大きいことが必要である。
この関係は、前記樹脂枠材510に含まれる全ての中空部について同様である。
また前記枠502の中空部内に前記熱膨張性耐火材料515を注入してもよい。この関係は、以下の実施形態についても同様である。
先の第二の実施形態に使用される開き樹脂サッシは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に設置された枠502にヒンジ等を使用して開閉可能に連結され、障子としての樹脂枠材510と、その内部に耐火性を有する板材520とを備えているものであった。
これに対し、第三の実施形態に使用される縦滑り樹脂サッシは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に設置された枠602に対してスライド可能に連結さている点が異なる。障子としての樹脂枠材610と、その内部に耐火性を有する板材620とを備える点は第二の実施形態の場合と同様である。
また前記可動アーム662の一端は、前記基板プレート660に、前記基板プレート660の開口部663の長手方向に可動できるように連結されている。
また前記可動アーム662の他端は、第三の実施形態に使用される下框614にヒンジ664により水平方向に回転可能に接続されていて、第三の実施形態に使用される縦滑り樹脂サッシは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に設置された枠602に対してスライド可能に開閉することができる。
この構造は枠602の上面と上框613の場合も同様である。
前記樹脂枠材610等の内部の中空部に熱膨張性耐火材料を注入することにより、第三の実施形態に係る樹脂サッシの防火構造600が得られる。
前記障子としての樹脂枠材610と、その内部に耐火性を有する板材620とを備える縦滑り樹脂サッシの構造は、先に説明した第二の実施形態の場合と同様である。
かかる横滑り樹脂サッシの構造に限定はなく、公知の横滑り出し窓の構造と同様の構造を採用することができる。
図12は、本発明に係る樹脂サッシの防火構造の第四の実施形態を例示するための模式正面図である。また図13は、熱膨張性耐火材料を注入する前の図12のA−A線に沿う要部断面図であり、図14は熱膨張性耐火材料を注入した後の図12のA−A線に沿う要部拡大断面図である。
第四の実施形態に使用される引き違い樹脂サッシは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に設置された枠702に引き違い可能に設置され、二組の障子としての樹脂枠材710,710と、その内部に耐火性を有する板材720,720とをそれぞれ備えている。
前記樹脂枠材710,710等の内部の中空部に熱膨張性耐火材料を注入することにより、第四の実施形態に係る樹脂サッシの防火構造700が得られる。
また合成樹脂製のものを使用する場合には、中空部には熱膨張性耐火材料を注入することが好ましい。
図12に示される枠702として、アルミニウム製の金属製のものを使用することもできる。前記金属製のものは、前記構造物1に形成された矩形の開口部に合わせた形状の市販品を適宜選択して使用することができる。
一方、前記耐火性を有する板材720,720は前記開口部を閉塞するものである。
前記樹脂枠材710,710を構成する縦横の障子としての各框711〜714は合成樹脂により形成されている。また、前記耐火性を有する板材720は耐火性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、無機材、金属材等により形成されているものを使用することができる。
前記引き違い樹脂サッシをそれぞれ 前記枠702の内部で左右に閉じた場合には、前記二組の引き違い樹脂サッシのそれぞれの縦框712,712が、前記耐火性を有する板材720表面に対して垂直方向に相互に重なり合い、前記構造物1に形成された矩形の開口部を密閉することができる。
実施例1の場合と同様、前記縦框711,712は硬質塩化ビニルを押出成形して得られた長尺材を切断して形成したものであり、長手方向に沿って貫通する中空部を有している。
前記縦框711は、断面形状が大きい矩形の中空部711aと、小幅の中空部711b,711cとを備えている。前記縦框712の場合も同様である。
なお、図示していないが、前記縦框712,上框713,下框714にも長手方向に貫通する中空部内に、同様に熱膨張性耐火材料715が注入された後に、前記縦框712,前記上框713,下框714の中空部の内部で熱膨張性耐火材料715が流動性を失っている。
また前記縦框711,712についての構造は前記上框713,下框714と同様であり、以下の説明の場合も同様である。
これらの熱膨張性耐火材料715は耐火性を有する板材720の表面と平行な面に沿って配置され、前記耐火性を有する板材720と共に耐火面を形成している。
このように形成された耐火面は、前記耐火性を有する板材720と垂直な方向の前記樹脂枠材710の内部にあって前記耐火性を有する板材720に沿うほぼ全面を埋め尽くしている。
図13および図14に例示される前記支持部材740は、第一の実施形態の場合は金属材からなるものであるが、前記支持部材740は金属材と無機材の少なくとも一方を使用することができる。前記金属材と無機材の具体例については、先に説明した第一の実施形態に使用されるものと同様のものを使用することができる。
前記支持部材740は断面が略コ字状であるために、前記支持部材740の内部に前記耐火性を有する板材720の側面722を、前記支持部材740のうち、前記側面722と対向する面741側へ挿入することができる。
このようにして、前記支持部材740により、前記耐火性を有する板材720を支持することができる。
前記固定部材が前記支持部材740を貫通し、前記樹脂枠材710の縦框711の中空部711aに挿入された固定補助部材780に連結されて前記支持部材740および前記樹脂枠材710を固定している。
図15における一点破線B−Bは、耐火性を有する板材720の耐火面を形成する表面721を基準面 としたときの、前記基準面を例示したものである。ここで前記耐火性を有する板材720の耐火面は図15における上側である。
本発明においては、前記樹脂枠材710のうち、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材710の中空部711aに含まれる前記熱膨張性耐火材料715の体積が、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材710の中空部711aに含まれる前記固定補助部材780の体積よりも大きいことが必要である。
この関係は、前記樹脂枠材710に含まれる全ての中空部について同様である。
前記反応硬化性樹脂成分としては、例えば、時間の経過と共に前記反応硬化性樹脂成分に含まれる構成成分の反応が進むことにより粘度が増大し、当初は流動性があるが時間の経過と共に流動性を失うものであれば特に限定はない。
前記反応硬化性樹脂成分としては、具体例を挙げるとするなら、例えば、ウレタン樹脂、イソシアヌレート樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ジフェニルメタンジイソシアネート等であれば好ましい。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、
グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、
エチレンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
イソシアネートインデックスが50未満の場合は、得られた硬質ポリウレタンフォームが十分な難燃性や機会強度を有しないことがあり、500を超える場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームの脆性が高くなり、接着強度が低下する傾向にある。
イソシアヌレート樹脂の主剤と硬化剤については先のポリウレタン樹脂の場合と同様である。
前記重付加型硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等が挙げられる。
前記触媒型硬化剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が挙げられる。
これらエポキシ樹脂の硬化方法は特に限定されず、公知の方法により行うことができる。
前記レゾール型フェノール樹脂組成物は、例えば、主剤としてのレゾール型フェノール樹脂、硬化剤等を含むものである。
フェノール類等とアルデヒド類の混合割合は特に限定はないが、モル比で通常1.0:1.5〜1.0:3.0の範囲である。前記混合割合は、1.0:1.8〜1.0:2.5の範囲であれば好ましい。
前記尿素とホルムアルデヒド等は重合反応により尿素樹脂を形成する。
前記不飽和ポリエステル樹脂の主剤としては、具体的には、例えば、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂は、必要に応じて無水フタル酸、イソフタル酸等の飽和多塩基酸を併用することもできる。
前記不飽和ポリエステル樹脂の触媒としては、具体的には、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン等の有機過酸化物等が挙げられる。
前記アルキド樹脂の主剤としては、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、アジピン酸等が挙げられる。
前記油脂としては、例えば、大豆油、ヤシ油、アマニ油等を挙げることができる。
必要に応じて、前記組成物にベンゾグアナミン等を添加することもできる。
前記架橋剤としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
前記ジアルキルシリルジオールとしては、具体的には、例えば、ジメチルシリルジオール、ジエチルシリルジオール、ジプロピルシリルジオール等が挙げられる。
前記トリアルキルシリルクロリドとしては、具体的には、例えば、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、トリプロピルシリルクロリド等が挙げられる。
前記トリアルキルシリルジオールとしては、具体的には、例えば、トリメチルシリルオール、トリエチルシリルオール、トリプロピルシリルオール等が挙げられる。
前記反応抑制剤は、ポリシロキサン主鎖の末端に結合し、反応を制御してポリシロキサン主鎖の重合度を制御する役割を果たす。
本発明に使用する反応硬化性樹脂成分は、取り扱い性の面からエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等であることがより好ましい。
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素、
ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、
トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物、CHF3、CH2F2、CH3F等のハイドロフルオロカーボン、
トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物、
ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
前記反応硬化性樹脂成分に対する整泡剤の使用量は、使用する前記反応硬化性樹脂成分により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記樹脂成分100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲であれば好ましい。
前記熱膨張成分は加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張成分として具体例を挙げるとすれは、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等の無機膨張成分、熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品等を挙げることができる。
かかる成形体粉砕品に使用する熱膨張性耐火シート等の具体例としては、例えば、積水化学工業社製のフィブロック(登録商標。エポキシ樹脂、ゴム樹脂等の樹脂成分、熱膨張性黒鉛等の熱膨張成分、リン化合物、無機充填材等を含む熱膨張性樹脂組成物の成形体)、住友スリーエム社のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料化学社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等が挙げられる。
前記熱膨張性樹脂組成物の成形体粉砕品は、5〜20メッシュの範囲のものが好ましい。
前記リン化合物は、難燃性を向上させるため、または窒素化合物、アルコール類等と組み合わせて熱膨張性機能を発現するために用いられる。
トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル、
リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩、
ポリリン酸アンモニウム類、
下記化学式1で表される化合物等が挙げられる。
いものが好ましいが、粒径0.5μm以上では二次凝集を防ぐことができ、分散性が良好となる。
一方、前記熱膨張成分の量が150重量部以下であると、前記熱膨張性耐火材料の25℃における流動性を確保することができる。
さらに可燃物の比率が増加するため、難燃性が低下することがある。
前記粘度が1000mPa・s以上であれば、樹脂枠材中空部の狭い隙間でも前記熱膨張性耐火材料を容易に充填することができる。また樹脂枠材中空部に前記熱膨張性耐火材料を注入するための圧力、注入機器の押圧等が必要以上に高くなることがなく、容易に注入を行うことができる。
また前記粘度が100000 mPa・s以下であれば、樹脂枠材中空部に前記熱膨張性耐火材料を注入する際に空気を巻き込みにくく所望の充填量を注入することが容易となる。また注入の際に熱膨張性耐火材料の各成分が分離しにくく、不均一となることを防止することができるため、前記樹脂枠材中空部で前記熱膨張性耐火材料の組成を均一に保つことができ、所望の耐火性能を発揮することができる。
前記粘度は2000から100000 mPa・sの範囲であればより好ましく、3000〜100000mPa・sの範囲であればさらに好ましい。
例えば、前記熱膨張性耐火材料に含まれる熱膨張成分、無機充填材等の重量割合を減少させると、25℃における熱膨張性耐火材料の粘度を小さくすることができる。加えて、25℃の温度で液状の無機充填材を適宜選択することにより、粘度を小さくすることもできる。
また逆に前記熱膨張性耐火材料に含まれる熱膨張成分、無機充填材等の重量割合を増加させると、25℃における熱膨張性耐火材料の粘度を大きくすることができる。
熱膨張開始温度および熱膨張倍率の異なる熱膨張性黒鉛は市販されていることから、目的とする熱膨張開始温度および熱膨張倍率の熱膨張性黒鉛を選択することにより、所望の熱膨張開始温度および熱膨張倍率を持つ前記熱膨張性耐火材料が得られる。
前記熱膨張性耐火材料の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記熱膨張性耐火材料を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記熱膨張性耐火材料に含まれる反応硬化性樹脂成分に25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、前記熱膨張性耐火材料を加熱下に溶融させる等の方法により前記樹脂組成物を得ることができる。
さらに触媒を除く前記熱膨張性耐火材料の成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
ここで流動性を有する、とは前記熱膨張性耐火材料を静置したときに一定形状を有しない場合をいい、流動性を有しない、とは前記熱膨張性耐火材料を静置したときに一定形状を有する場合をいう。
前記体積膨張率が1倍を下回ると、膨張体積が前記樹脂成分の焼失部分を十分に埋めきれず防火性能が低下することがある。また5倍を超えると、膨張層の強度が下がり、火炎の貫通を防止する効果が低下することがある。より好ましくは、体積膨張率が1.2〜5倍の範囲であり、さらに好ましくは1.3〜4倍の範囲である。
前記熱膨張性耐火材料の熱膨張開始温度が180〜250℃の範囲であれば、前記熱膨張性耐火材料から火災等の熱により生成した膨張残渣が、先に説明した熱膨張性耐火テープの膨張を妨げることを防止することができる。
図17に示される通り、前記樹脂サッシの防火構造200に使用される樹脂枠材202の内部に長手方向に沿って複数の中空部210〜212が設けられている。
具体的には前記熱膨張性耐火材料としてポリウレタン樹脂を使用した。A成分の樹脂成分としてポリウレタン樹脂の硬化剤としてポリエーテルポリオールを用い、B成分の樹脂成分としてポリウレタン樹脂の主剤としてポリイソシアネート化合物を用いた。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリエーテルポリオールとを、イソシアネートインデックス〔(イソシアネート基のモル数)/(水を含めた全活性水素基のモル数)×100〕が105となる様に調整した。
得られたA成分とB成分とのそれぞれの粘度を、A成分とB成分との重量比の割合で加算して全体粘度を得た。この値を表2に示す。
注入された熱膨張性耐火材料15は、中空部210の内部で発泡しながら硬化して流動性を失い、ウレタン樹脂フォームを形成した。
本発明における熱膨張開始温度は文字通り熱により膨張を開始する温度であり、注意深く試験片を加熱すると前記試験片が膨張を開始するのを確認することができる。この膨張を肉眼により確認できる温度が熱膨張開始温度である。
本発明における熱膨張倍率は、加熱前と加熱後の試験片の体積変化により算出することができる。
前記試験片を電気炉にて600℃で30分間加熱し、加熱前の試験片の体積と加熱後の試験片の体積の変化を百分率により表したものが熱膨張倍率である。
前記固定補助部材80は、その断面が三角形の三角柱である。また前記固定補助部材80は木材からなる。
先に説明した図4における一点破線B−Bに対応する、耐火性を有する板材201の耐火面を形成する表面21を基準面をしたときの、前記基準面より前記耐火面A側にある前記樹脂枠材10の中空部210に含まれる前記熱膨張性耐火材料15の体積が、前記基準面より前記耐火面A側にある前記樹脂枠材10の中空部11aに含まれる前記固定補助部材80の体積よりも大きい。
この関係は、前記樹脂枠材10に含まれる全ての中空部について同様である。
前記木材としては、例えば、天然の木材の他、木材片、木材シート等を樹脂により硬化させた成形木材等が挙げられる。
また前記繊維強化プラスチックとしては、例えば、繊維強化発泡ウレタン等が挙げられる。前記繊維強化発泡ウレタンはエスロン(登録商標。積水化学工業社)等の市販品を選択して使用することができる。
前記耐火補強建築部材200に対してISO834の条件に従い、耐火試験を実施した。耐火試験は炎が前記耐火補強建築部材200を貫通するまで実施した。
この耐火試験の結果、加熱面と反対側の面から20分間以上炎の漏出が認められなかった場合を○、20分間未満で炎の漏出が認められた場合を×とした。この結果を表2に記載した。
耐火試験実施後に前記熱膨張性耐火材料15および前記熱膨張性耐火テープ60からそれぞれ得られる膨張残渣を回収し、それぞれの膨張残渣の自立性について観察した。
膨張残渣が自重で崩れず一定の形状を保持する場合を○とし、膨張残渣が自重で崩れてしまう場合を×とした。この結果を表2に記載した。
実施例2の場合は、実施例1に使用したイソシアネートMDI(商品名:M200、三井化学社製)に代えて、イソシアネートMDI(商品名:M400、三井化学社製)を59.5重量部使用した。熱膨張性黒鉛を17.7重量部使用した。リン酸エステル難燃剤として、実施例1のADEKA社のPFRに代えて、大八化学社製のDAIGUARD540を10重量部使用した。
またポリリン酸アンモニウムを24.2重量部使用し、炭酸カルシウムを24.2重量部使用した他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例3の場合は、実施例1に使用した熱膨張性黒鉛を22.7重量部使用した。リン酸エステル難燃剤として、実施例1のADEKA社のPFRに代えて、大八化学社製のDAIGUARD540を10重量部使用した。
またポリリン酸アンモニウムを21.7重量部使用し、炭酸カルシウムを21.7重量部使用した他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例4の場合は、実施例1に使用したイソシアネートMDIを52.4重量部使用した。
またポリエーテルポリオールとして、三井化学社製のT400に代えて、三井化学社製のT700を47.6重量部使用した。
また純水を1.4重量部使用し、発泡剤を0.7重量部使用し、ウレタン化触媒を0.7重量部使用した。
また実施例1に使用した熱膨張性黒鉛に代えて、東ソー社製のGREP‐EGを45重量部使用した。
またポリリン酸アンモニウムを6.7重量部使用し、炭酸カルシウムを6.7重量部使用した他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例5の場合は、熱膨張性黒鉛を60重量部使用した。
またポリリン酸アンモニウムについて、実施例4のクラリアント社製のAP422に代えて、クラリアント社製のAP462を6.7重量部使用し、炭酸カルシウムに代えて、シリカを6.7重量部使用した他は、実施例4の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例6の場合は、熱膨張性黒鉛を80重量部使用した。
またポリリン酸アンモニウムに代えて、MPP(ポリリン酸メラミン)を6.7重量部使用し、炭酸カルシウムに代えて、酸化チタンを6.7重量部使用した他は、実施例4の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
比較例1は実施例4の変形例であり、熱膨張性耐火材料15の組成が表1に示されたものである他は実施例4の場合と同様である。比較例1の場合は熱膨張性耐火材料15の粘度が高いため、樹脂サッシの防火構造を作製することが困難であった。
比較例1の場合は、実施例4に使用した熱膨張性黒鉛に代えて、東ソー社製のGREP−HEを100重量部使用した他は、実施例4の場合と全く同様に実験を行った。
比較例1の場合は、火災等の熱により熱膨張性耐火材料が膨張し、膨張残渣が形成されたが、膨張残渣の強度の不足から耐火性を有する板材と、壁等との隙間を閉塞することに失敗し、火災等の炎が貫通した。
結果を表2に示す。
比較例2は実施例4の変形例であり、熱膨張性耐火材料15の組成が表1に示されたものである他は実施例4の場合と同様である。
比較例2の場合は、純水を1.21重量部使用し、整泡剤を0.61重量部使用し、ウレタン化触媒を0.61重量部使用し、ポリリン酸アンモニウムを34.5重量部使用し、炭酸カルシウムを34.5重量部使用した。
また実施例4に使用した熱膨張性黒鉛に代えて、ADT社製のADT351を5重量部使用した他は、実施例4の場合と全く同様に実験を行った。
比較例2の場合は、火災等の熱により熱膨張性耐火材料が膨張し、膨張残渣が形成されたが、膨張残渣の強度の不足から耐火性を有する板材と、壁等との隙間を閉塞することに失敗し、火災等の炎が貫通した。
結果を表2に示す。
図18は、応用例1に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
応用例1に係る樹脂サッシの防火構造300は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200に使用した前記固定補助部材80と比較して、中空部11aに含まれる固定補助部材80aが、前記枠材202の長手方向を通る前記耐火性を有する板材201に対する垂直面に対して面対称の形状を有する点が異なる。
図19は、応用例2に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200に使用した前記固定補助部材80はその断面が三角形の三角柱であった。
これに対して応用例2に係る樹脂サッシの防火構造310に使用した前記固定補助部材80bは、その断面が長方形の四角柱である点が異なる。
図20は、比較応用例1に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
比較応用例1に係る樹脂サッシの防火構造320は、実施例2に係る樹脂サッシの防火構造300に使用した前記固定補助部材80aと比較して、中空部11aに含まれる固定補助部材80cが、前記枠材202の長手方向を通る前記耐火性を有する板材201と平行な面に対して面対称の形状を有する点が異なる。
図21は、比較応用例2に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
比較応用例2に係る樹脂サッシの防火構造330は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200に使用した前記固定補助部材80と比較して、中空部11aに含まれる固定補助部材80dが、前記枠材202の長手方向を通る前記耐火性を有する板材201と平行な面に対して面対称の形状を有する点が異なる。
図22は、比較応用例3に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
比較応用例3に係る樹脂サッシの防火構造340は、応用例2に係る樹脂サッシの防火構造310の変形例である。
応用例2に係る樹脂サッシの防火構造310の場合は、前記樹脂枠材202の中空部210内部の耐火面A側に熱膨張性耐火材料15が挿入されていた。
これに対して比較応用例3に係る樹脂サッシの防火構造340の場合は、前記樹脂枠材202の中空部210内部の耐火面A側に固定補助部材80eが挿入されている点が異なる。
図23は、比較応用例4に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
比較応用例4に係る樹脂サッシの防火構造350は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200の変形例である。
比較応用例4の場合は、前記固定補助部材80を使用しなかった以外は実施例1の場合と同様の構造を有する。
比較応用例4の場合は、前記固定補助部材80が存在せず、前記固定部材50を固定することが困難となるため、前記樹脂枠材202および前記耐火性を有する板材201との間に隙間が生じる。
図24は、比較応用例5に係る樹脂サッシの防火構造の模式要部断面図である。
比較応用例5に係る樹脂サッシの防火構造360は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200の変形例である。
比較応用例5の場合は、前記熱膨張性耐火材料15を使用しなかった。
また実施例1の場合で、中空部210の内部を固定補助部材80fにより埋めたこと以外は実施例1の場合と同様の構造を有する。
比較応用例5の場合は、耐火面A側にある前記固定補助部材80fが炭化して脆くなり、前記固定部材50を固定することが困難となるため、前記樹脂枠材202および前記耐火性を有する板材201との間に隙間が生じる。
応用例3に係る樹脂サッシの防火構造370は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200の変形例である。
図25は、応用例3に係る樹脂サッシの防火構造の要部拡大断面図である。
実施例1の場合には、前記固定補助部材80に前記固定部材50が連結されていた。
これに対して応用例3の場合は、前記固定部材50が前記固定補助部材80と前記樹脂枠材202を貫通して前記樹脂枠材202の外周面16に設置された固定板90に固定されている点が異なる。
本発明に使用する前記固定板90の素材としては、例えば、金属材、無機材等を挙げることができる。
前記固定板90に使用する金属材および無機材の具体例については、先に説明した耐火性を有する板材20の場合と同様である。
これにより、前記樹脂枠材202と前記耐火性を有する板材201との間に隙間が生じることを防止できるから、応用例3に係る樹脂サッシの防火構造370は耐火性に優れる。
応用例4に係る樹脂サッシの防火構造380は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200の変形例である。
図26は、応用例4に係る樹脂サッシの防火構造380の模式正面図である。図27は、応用例4に係る樹脂サッシの防火構造370の模式要部断面図である。図27における断面図は、図26のC−C線に沿う要部断面図である。
図27に示されるように、前記樹脂枠材202の下にある横枠体14の内部の中空部に断面が略コ字状の支持材70が挿入されている。応用例4に使用する前記支持材70としては、例えば、金属からなるもの等を挙げることができる。
前記金属としては、例えば、アルミニウム材、ステンレス材、鋼材、合金材等を使用することができる。
応用例4に使用した前記支持材70の断面は略コ字状であったが、筒状の支持材を使用することもできる。
前記支持材70を使用しなければ、前記耐火性を有する板材201の重量により前記耐火性を有する板材201と前記横枠体14との間に隙間が生じやすくなる。
これに対し前記支持材70を、前記耐火性を有する板材201の下端に接する樹脂枠材、すなわち前記横枠体14の内部の中空部に挿入し、ボルトおよびナットからなる固定部材50,50により、前記耐火性を有する板材201と平行に、前記支持材70の両側から固定している。応用例4に示されるように前記支持材70を使用して前記耐火性を有する板材201の位置ずれや反りを軽減できるから、前記耐火性を有する板材201と前記横枠体14との間に隙間が生じることを防止できる。
このため応用例4に係る樹脂サッシの防火構造380は防火性に優れる。
応用例5に係る樹脂サッシの防火構造400は、実施例1に係る樹脂サッシの防火構造200の変形例である。
図28は、応用例5に係る樹脂サッシの防火構造400の模式要部断面図である。
前記樹脂枠材202の板材支持部220の中空部212内部に熱膨張性耐火テープ60が設置されている。
前記熱膨張性耐火テープ60は、前記板材支持部220の中空部212内部の全部または一部に設置することができる。
なお、前記耐火性を有する板材201と板材支持部220との間、前記耐火性を有する板材201と前記支持部材40との間に熱膨張性耐火テープ60を設置することもできる。
熱膨張開始温度の異なる熱膨張性黒鉛は市販されていることから、目的とする熱膨張開始温度の熱膨張性黒鉛を選択することにより、所望の熱膨張開始温度の前記熱膨張性耐火テープ60が得られる。
前記熱膨張性耐火テープ60の熱膨張開始温度が150〜200℃の範囲であれば、火災等の熱により前記樹脂枠材10と前記耐火性を有する板材20との間に生じる隙間をいち早く閉塞することができる。
前記熱膨張性耐火テープ60の熱膨張倍率が10倍より大きく60倍以下の範囲であれば、火災等の熱により前記樹脂枠材10と前記耐火性を有する板材20との間に生じる隙間を確実に閉塞することができる。
前記熱膨張性耐火テープ60は、熱膨張性樹脂組成物層と基材層とを少なくとも積層してなるものであればより好ましい。
前記基材層としては、例えば、不織布等の布、金属層、無機材層等が挙げられる。
前記熱膨張性耐火テープ60は、具体的には、熱膨張性樹脂組成物層および不織布層が積層されたもの、または熱膨張性樹脂組成物層、無機繊維層、金属箔層等の一種もしくは二種以上を積層されたものを使用することがさらに好ましい。
前記無機繊維層に使用する無機繊維としては、例えば、ロックウール、セラミックウール、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維、セラミックブランケット等が挙げられる。
前記熱膨張性耐火材料の熱膨張開始温度が180〜250℃の範囲であれば、前記熱膨張性耐火材料から火災等の熱により生成した膨張残渣が、先に説明した熱膨張性耐火テープの膨張を妨げることを防止することができる。
また前記熱膨張性耐火テープ60を前記耐火性を有する板材201と、前記板材支持部220との間に前記耐火性を有する板材201の全周に渡って設置する。
また本発明に使用した熱膨張性耐火テープ60の熱膨張開始温度は170℃であった。
火災等の熱により前記熱膨張性耐火テープ60が膨張して膨張残渣を形成する。この膨張残渣が前記樹脂枠材202と前記耐火性を有する板材201との間を閉塞することから、応用例5に係る樹脂サッシの防火構造400は防火性に優れる。
10,202,510 樹脂枠材
11,12 縦枠体
11a,11b,11c,12a,12b,12c,210,211,212,711a,711b,711c 中空部
11d,11e,12d,12e パッキン設置部
13,14 横枠体
15,515,715 熱膨張性耐火材料
16 樹脂枠材の外周面
20,201 耐火性を有する板材
21,521,722 板材の表面
22,522 板材の側面
30,31,530,53 板材支持部
32,33,34,35 パッキン
40,540,740 支持部材
50,550,750 固定部材
60 熱膨張性耐火テープ
70 支持材
80,80a,80b,80c,80d,80e,80f,580,780 固定補助部材
90 固定板
100,200,300,310,320,330,340,350,360,370,380,390,400,500,600,700 樹脂サッシの防火構造
201,520,620,720 板材
202,610,710 樹脂枠材
204 ケイ酸カルシウム板
502,602,702 枠
503,664 ヒンジ
504 開閉装置
511,512,711,712 縦框
511a,511b,511c,512a,512b,512c 中空部
511d,512d パッキン設置部
513,613,713 上框
514,614,714 下框
532 パッキン
541,741 対向面
660 基板プレート
661,662 可動アーム
663 開口部
721 耐火面を有する表面
A 耐火面
Claims (12)
- 長手方向に中空部を有する樹脂枠材と、
前記樹脂枠材により形成される開口部に設置された耐火性を有する板材と、
前記樹脂枠材の中空部に注入された熱膨張性耐火材料と、
前記耐火性を有する板材を支持する支持部材と、
前記支持部材と前記樹脂枠材とを固定する固定部材と、
前記固定部材に連結される固定補助部材と、
を有する樹脂サッシの防火構造であって、
前記固定補助部材が、前記樹脂枠材の中空部に挿入され、
前記固定部材が、前記支持部材を貫通し、前記樹脂枠材の中空部に挿入された固定補助部材に連結されて前記支持部材および前記樹脂枠材を固定し、
前記耐火性を有する板材の耐火面を形成する表面を基準面とした際に、前記樹脂枠材のうち、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材の中空部に含まれる前記熱膨張性耐火材料の体積が、前記基準面より前記耐火面側にある前記樹脂枠材の中空部に含まれる前記固定補助部材の体積よりも大きいことを特徴とする、樹脂サッシの防火構造。 - 前記熱膨張性耐火材料の熱膨張倍率が、600℃×30分間の加熱条件下に、1倍より大きく5倍以下の範囲である、請求項1に記載の樹脂サッシの防火構造に記載の樹脂サッシの防火構造。
- 前記支持部材が、断面略コ字状の金属部材および無機部材の少なくとも一つからなる、請求項1または2に記載の樹脂サッシの防火構造。
- 前記固定補助部材が、木材および繊維強化プラスチックの少なくとも一つからなる、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。
- 固定板が、前記樹脂枠材の外周の一部または全部に設置され、
前記支持部材、前記樹脂枠材、前記固定補助部材、および前記固定板が、前記固定部材により固定されている、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。 - 前記熱膨張性耐火材料が、前記樹脂枠材の中空部に注入される前の前記熱膨張性耐火材料の25℃における粘度が、1000〜100000 mPa・sの範囲であり、
前記熱膨張性耐火材料が、前記樹脂枠材の中空部に注入された後に、25℃において前記樹脂枠材の中空部で流動性を失う、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。 - 前記熱膨張性耐火材料が、反応硬化性樹脂成分、熱膨張成分および無機充填材を少なくとも含む、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。
- 前記熱膨張性耐火材料に含まれる反応硬化性樹脂成分が、ウレタン樹脂フォーム、イソシアヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム、フェノール樹脂フォーム、尿素樹脂フォーム、不飽和ポリエステル樹脂フォーム、アルキド樹脂フォーム、メラミン樹脂フォーム、ジアリルフタレート樹脂フォームおよびシリコーン樹脂フォームからなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。
- 支持材が、前記耐火性を有する板材の下端に接する樹脂枠材の中空部に挿入され、
前記支持材が、金属を含み、
前記支持材の断面が、略コ字状および筒状の少なくとも一方である、請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。 - 前記固定部材が、前記支持材を貫通している、請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。
- 前記樹脂枠材が、前記耐火性を有する板材の表面を支持するための板材支持部を有し、
熱膨張性耐火テープが、前記耐火性を有する板材と前記板材支持部との間、前記耐火性を有する板材と前記支持部材との間、ならびに前記板材支持部の中空部の少なくとも一つに設置され、前記熱膨張性耐火テープが前記板材支持部の中空部に設置される場合は、前記板材支持部の中空部には注入された熱膨張性耐火材料は存在せず、
前記熱膨張性耐火テープの熱膨張開始温度が、150〜250℃の範囲である、請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。 - 固定部材が、前記支持部材および前記樹脂枠材を貫通して、前記支持部材の前記耐火性を有する板材の側面と対向する面と前記樹脂枠材の外周面とを固定している、請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂サッシの防火構造。
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