JP2840165B2 - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JP2840165B2
JP2840165B2 JP25861792A JP25861792A JP2840165B2 JP 2840165 B2 JP2840165 B2 JP 2840165B2 JP 25861792 A JP25861792 A JP 25861792A JP 25861792 A JP25861792 A JP 25861792A JP 2840165 B2 JP2840165 B2 JP 2840165B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光材料処理液が充填さ
れる処理槽を備えた感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フイルムや印画紙等の感光材料を画像露
光した後に現像する場合には、これらの感光材料を複数
の処理槽へ順次挿入して一連の現像処理を行う。
【0003】この感光材料処理装置は、各処理槽への感
光材料の挿入、取り出しは一対の搬送ロール間へとこの
感光材料を挟持して送るようになっている。
【0004】ところが搬送ロールには汚れが付着し易
く、また付着した処理液は乾燥時に析出を生ずることに
なり、メンテナンス時の搬送ロール洗浄が極めて煩雑に
なる。
【0005】このため従来、搬送ロールの表面に付着し
た処理液を吸い取る構造や、ロール表面に水を染み出す
構造の処理装置が提案されている(特開平1−3167
46号、特開平1−319745号)。ところがこれら
の処理装置は、搬送ロールの表面へ付着した感光材料を
吸い取るための特別のポンプを必要としたり、搬送ロー
ルの表面へ水を供給するためのロータリージョイント等
の複雑な機構を必要とする。また搬送ロール自体を多孔
質にするので、感光材料への悪影響を与えないでしかも
確実に搬送力を得るのが難しい。
【0006】さらに搬送ロールを洗浄するための樋状の
洗浄水槽を設けた処理装置も提案されている(特開昭6
3−18350号、米国特許5045874号)。しか
しこの処理装置も、一対の搬送ロールのうちの下側の搬
送ロールは洗浄水槽内へ挿入することはできるが、上側
へ配置した搬送ロールは洗浄不可能であり、また洗浄後
の水が樋状水槽に落下してこの樋状水槽の処理液濃度が
上がるので、有効な洗浄を行うためには多量の水を必要
としている。また、処理槽出口の搬送ロールへ洗浄水を
供給する装置も提案されているが、(特開平2−646
35号)、搬送ロールへ一時的に洗浄水を吹き付けるの
みであるのですぐにロール表面から落下、滴下し、ロー
ルを清浄に維持するには多量の洗浄水が必要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、少量の洗浄水をロール表面に保持することによ
り、ロールに付着した処理液が乾燥折出してロール表面
に固着するのを防ぎ、ロールの汚れを防ぐことができる
感光材料処理装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本出願に係る請求項1の
発明は、感光材料処理液が充填される処理槽を備えた感
光材料処理装置であって、前記処理槽の上部に配置され
るカバーと、前記処理槽の上部に設けられて感光材料を
搬送する搬送ロールと、この搬送ロールと前記カバーと
の間に前記搬送ロールの所定周長に亘って形成される保
水隙間と、この保水隙間へ液体を供給する供給手段と、
を有することを特徴としている。
【0009】本出願に係る請求項2の発明は、感光材料
処理液が充填される処理槽を備え、この処理槽上部に感
光材料を搬送する搬送ロールが設けられた感光材料処理
装置であって、前記搬送ロールの感光材料と接触する周
面と反対側の周面を含んで、この周面付近に形成され処
理槽の内外を連通する保水隙間と、この保水隙間へ供給
された液体を保持してこの保水隙間を液体で閉塞し、外
気と遮断する保水手段と、を有することを特徴としてい
る。
【0010】本出願に係る請求項3の発明は、前記保水
隙間に面して、保水隙間の液体を保持するための凹凸と
が設けられたことを特徴としている。
【0011】本出願に係る請求項4の発明は、前記保水
隙間に面して、保水隙間の液体を保持する多孔質体が設
けられたことを特徴としている。
【0012】本出願に係る請求項5の発明は、前記保水
隙間は、前記液体が前記搬送ロールと前記カバーを表面
張力で保水できる間隔であることを特徴としている。
【0013】本出願に係る請求項6の発明は、前記保水
隙間には、長手直角断面が三角形状又は円弧状の突起条
が設けられることを特徴としている。
【0014】
【作用】本発明では搬送ロールに面して保水隙間が設け
られるので、この保水隙間へは表面張力等の作用で洗浄
水等の液体が保持され搬送ロールの表面を常に湿った状
態にする。この液体は搬送ロールの回転に伴ってロール
全周へと至るので少量の液体で搬送ロールへの汚れ付着
が防止され、また付着した汚れも除去される。本発明で
用いる洗浄水は脱イオン水が適用できる。
【0015】特に保水隙間への液体供給は感光材料を挟
持する前にあらかじめ行うことが好ましい。具体的には
処理装置の主電源がオンとされた場合に同時に供給され
たり、処理液の加熱中のスタンバイ状態中(2〜3時
間)に所定時間だけ、又は継続して供給する。または、
主電源がオフとされた一日の作業終了時にタイマーを用
いて一定時間供給する。洗浄水の供給時にはロールも回
転させるのが好ましい。感光材料の通過中は感光材料に
付着した処理液が搬送ロールで拭い取られて保水隙間へ
至るので、特別に洗浄水の供給は止めてもよい。
【0016】保水隙間の間隔は洗浄性能及び表面張力維
持の観点から0.2〜3mmとし、特に0.3〜1mmが好
ましい。供給する液体はCa++を除いた軟水(10ppm
以下)がよく、このためにはイオン交換器や逆浸透膜を
通過させたものがよい。さらに、この洗浄水の供給を一
日の現像処理作業中の終了時に行う場合には、洗浄後の
洗浄水が保水隙間から押し出されて処理槽へと落下する
ことを考慮し、一日の処理液蒸発量に見合うだけの量と
すれば蒸発補充も兼用できる。
【0017】なお、保水隙間が液体で塞がれるので、こ
の部分からの大気への処理液蒸発も抑制できる。
【0018】前記保水隙間は前記液体が搬送ロールと前
記カバーを表面張力で保水できる間隔とすることがで
き、洗浄水の場合には具体的に0.2〜2mmが好まし
い。
【0019】また保水隙間には長手直角断面が三角形
状、円弧状等の突起条を設けることができ、これらの突
起条は幅0.5〜2mm、高さ1〜3mm、ピッチ2〜10
mmで、ロールとの距離は2mm以下が好ましい。
【0020】また、洗浄水を供給する処理槽の次工程の
処理槽、処理液をこの洗浄水として供給するのが合理的
であり、次工程の処理液としては、漂白液、定着液、漂
白定着液、水洗水(洗浄水)、安定液などを挙げること
ができる。中でも水洗水、安定液が本装置には適してい
る。水洗水、安定液には必要により硬水軟化剤(キレー
ト剤)、防バイ剤などを含有させてもよい。また、安定
液には更に画像安定化剤、界面活性剤などを含有させて
もよい。また、特開昭57−8542号に記載のイソチ
アゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシ
アヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾ
トリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(19
86年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防
黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺
菌剤を用いることもできる。色素安定化剤としてホルム
アルデヒドが一般に使用されるが、作業環境の点から、
N−メチロールアゾール、ヘキサメチレンテトラミン、
ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物、ジメチロール尿素、
アゾリルメチルアミン誘導体などが好ましい。中でも、
N−メチロール−1,2,4−トリアゾールやN−メチ
ロールピラゾールノ如きN−メチロールアゾール類や、
1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメ
チル)ピペラジンの如きアゾリルメチルアミン及びその
誘導体が、画像安定性が高く好ましくい。また水洗水な
どはイオン交換樹脂などによって脱イオンした水を用い
るとロール汚れをより少なくする点で好ましい。例えば
Caイオン濃度としては10ppm以下、好ましくは5ppm
以下のものが好ましい。詳しくは特開昭62−2888
38号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオン
を低減させる方法を極めて有効に用いることができる。
また、RO(逆浸透)処理後の水を用いてもよい。
【0021】
【実施例】図1には本発明が適用された印画紙焼付現像
装置30が示されている。この印画紙焼付現像装置30
ではロール状に収納された感光材料としての印画紙Pが
焼付部32へ引き出され、ネガフィルムFの画像が焼き
つけられた後にペーパリザーバ部36を経て発色現像槽
38へと送られる。さらにこの発色現像槽38から引き
出された印画紙Pは42、44、45、46へと順次挿
入され、乾燥部48で乾燥された後にカッタ52で切断
されて取り出される。
【0022】これらの処理槽の内部には印画紙Pを適切
に搬送して処理槽内で略U字型の移動軌跡を与えるため
の搬送ラック53(図3を参照)が配置されている。ま
たこれらの処理槽の上部には上部ラック54が各々設け
られ、ペーパーリザーバ部36から又は前の処理槽から
印画紙Pを受け取り、次の処理槽へと、又は乾燥部48
へと印画紙Pを送り出すようになっている。
【0023】本発明が適用される上部ラック54として
は、漂白定着槽42からリンス槽46の間の上部ラック
54が好適であるが、本実施例では漂白定着槽42に適
用される上部ラック54を搬送ラック53との関連にお
いて説明する。図3に示される如く搬送ラック53は一
対の側板56間へセンターロール57及びこれの両側に
接触して配置されるガイドロール58、59が一組のニ
ップロールを構成し、これらのニップロールが複数組設
けられている。またセンターロール57は図示しない駆
動源からの駆動力を受けて回転する駆動ロール62の回
転力が歯車63A、63Bを介して伝達される。さらに
これらのセンターロール57、ガイドロール58、59
は歯車列61によって互いに連結されて同一周速で回転
するようになっており、これによって印画紙Pを下方向
(矢印A方向)及び上方向(矢印B方向)へ搬送するよ
うになっている。
【0024】上部ラック54はビス64でラック側板5
6へ固定されるロアケース66を有している。このロア
ケース66は合成樹脂によって一体成形されており、入
口ニップロール68、69及び出口ニップロール72、
73を軸支している。この軸支構造は、ロアケース66
から一体的に突出されるブラケット66Aへ軸受74、
75が挿入される切欠66Bを有しており、これらの軸
受74、75へ入口ニ8プロール68、69及び出口ニ
ップロール72、73の両端が各々軸支されている。こ
れらの軸受74間、及び軸受75間へは、ばねリング7
6が巻掛られて互いに接近する力を受けている。
【0025】これらの入口ニップロール68、69は発
色現像槽38から送り出される印画紙Pを挟持して図4
の矢印C方向へと漂白定着槽42内へ挿入させるように
駆動力を受けており、出口ニップロール72、73は漂
白定着槽42から矢印B方向へ向けて送り出される印画
紙Pをリンス槽44へと矢印D方向に向けて送り出すよ
うになっている。これらの入口ニップロール68、69
で挟持搬送される印画紙Pが垂直下方へと送られる場合
にロアケース66に形成された狭い案内開口78を通
り、また漂白定着槽42から矢印A方向に送り出される
印画紙Pがロアケース66に形成された案内開口79を
通った後に出口ニップロール72、73へと挿入される
ようになっている。更に入口ニップロール68、69と
案内開口78との間にはロアケース66へ軸支されるガ
イドロール82が配置され、また案内開口79から出口
ニップロール72、73へと至る印画紙Pを案内するた
めに駆動回転されるガイドロール83がロアケース66
へと軸支されている。
【0026】ロアケース66の上部にはアッパケース8
6が搭載されている。このアッパケース86はロアケー
ス66と同様に合成樹脂により一体成形されており、そ
の下面にはガイドロール82、83の外周をその1/4
円弧に渡って受け入れる凹部86A及び入口ニップロー
ル69、出口ニップロール73をその約2/3外周に渡
って収容する凹部86Bが形成されている。このアッパ
ケース86上へ取付けられる蓋98には入口ニップロー
ル68、69へ印画紙Pを案内する開口98A及び、出
口72、73から印画紙Pをリンス槽44へ案内するた
めの開口98Bが形成されている。これらの開口98
A、98Bの下面を構成するブロック99はアッパケー
ス86から取外し可能となっている。
【0027】ロアケース66にはアッパケース蓋98の
ブロック99と友に入口ニップロール68、出口ニップ
ロール72の外周を約2/3に渡って収容する凹部66
C、及びガイドロール82、83をその約1/4に渡っ
て収容する凹部66Dが形成されている。これらの凹部
66Cはアッパケース86の凹部86Bと共にガイド部
材を構成し、入口ニップロール68、69及び出口ニッ
プロール72、軸受73の印画紙Pを挟持する側の表面
と反対側の表面に対応しており、これらのニッップロー
ルとの間に幅狭の保水隙間Sを構成している。この保水
隙間Sはニップロールの全長に亘って形成され各ニップ
ロールと凹部との間隔は表面張力形成のために3mm以下
であることが好ましく、特に凹部66Cは上方に向けて
凹んだ形状とされて洗浄水が貯留され易いようにするこ
とが好ましい。
【0028】なお、ガイドロール82、83とガイド部
材である凹部66Dとの間も保水隙間Sを構成してお
り、この保水隙間Sは図4の上端が入口ニップロール6
9、出口ニップロール73と凹部86Bとの間に形成さ
れる保水隙間Sの下端と連通することが好ましい。
【0029】アッパケース86は図3に示される如く入
口ニップロール68、69等のロールの長手方向に沿っ
た端部に洗浄水受部88が箱状に形成され、接続管90
を介してポンプ120が接続されており、このポンプ1
20が制御手段118で制御されて作動することにより
洗浄水が洗浄水受部88へ供給されるようになってい
る。この洗浄水受部88の壁部に形成した貫通穴92を
介して貯留部94が連通している。この貯留部94に形
成された貫通穴である案内路96、97は図4に示され
る如く入口ニップロール69、出口ニップロール73及
びガイドロール82、83の上部に対応して保水隙間S
に連通している。このため洗浄水受部88へ供給される
水は貯留部94、案内路96を経て保水隙間へ供給され
入口ニップロール69、出口ニップロール73の外周及
びこの外周から入口ニップロール68、出口ニップロー
ル72の外周へと、及びガイドロール82、83の外周
へと供給された後に案内開口78、79を通って漂白定
着槽42内へと落下されるようになっている。
【0030】なお入口ニップロール68、出口ニップロ
ール72の保水隙間へも直接洗浄水を補給できるように
ブロック99へ図4に想像線で示される洗浄水供給管1
04を配置して保水隙間Sと連通してもよい。
【0031】ロアケース66、蓋98の間にはシール材
としてオーリング106が取付けられ、発色現像槽38
との境界とを形成する隔壁112及びリンス槽44との
境界を形成する隔壁113の傾斜部112A、113A
へ夫々当接し、これによってロアケース66と隔壁11
2、113との間に形成される間隙部122を外気と遮
断して密閉空間を形成し、この部分における処理液の析
出を防止するようになっている。
【0032】次に本実施例の作用を説明する。図1に示
される印画紙焼付現像装置30では引き出された印画紙
Pが焼付部32においてネガフイルムFの画像を焼付ら
れ、その後ペーパーリザーバ部36で送り速度の調整が
行われた後に発色現像槽38、漂白定着槽42、リンス
槽44、45、46を通って一連の現像処理が行われ
る。その後印画紙Pは乾燥部48で乾燥された後にカッ
タ52で各画像毎に切断されて取り出される。
【0033】上部ラック54部分では図4に示される如
く印画紙Pが発色現像槽38から送られて入口ニップロ
ール68、69間へ矢印C方向に至ると、この印画紙P
が下方へと送り込まれて漂白定着槽42内へ矢印A方向
に挿入される。搬送ラック53によって漂白定着槽42
内へ挿入された印画紙Pは矢印B方向へ引き出され案内
開口79を通って出口ニップロール72、73の間から
矢印D方向に送り出されてリンス槽44へと至る。
【0034】このように印画紙Pがこの上部ラック54
へ至る前に既に制御手段118はポンプ120を駆動し
て洗浄水を洗浄水受部88へと供給する。このため洗浄
水は貯留部94、案内路96、97を通って保水隙間S
へと供給されており、これによって漂白定着槽42から
引き出される印画紙P及びニップロールは出口ニップロ
ール72、73間を通過する場合にこの洗浄水によって
洗浄され、印画紙Pに付着して持ち出された漂白定着液
が再び漂白定着槽42内へと落とし込まれる。なお入口
ニップロール68、69へと供給された洗浄水は、その
供給を停止しても表面張力で保水隙間を密閉している。
従って洗浄機能や汚れ防止のほかにも漂白定着槽42と
外気との接触を遮断するので、これによって処理液が蒸
発することはない。この点は出口ニップロール72、7
3の外周へ供給される洗浄水も同様の役目を有する。こ
れらの出口ニップロール72、73やその他のガイド等
のクロスオーバ部は常に湿った状態とされるので、汚れ
の固着がなく、この固着汚れが印画紙へ付着することも
ない。さらに、クロスオーバ部が高湿度に維持されるの
で、液析出がなく装置内の汚れが少なく、液混合による
コンタミネーションが生じない。また処理液は蒸発が少
なく濃縮を生じない。ローラ等の汚れも少ないので各部
分の頻繁な洗浄作用も不要である。これによって処理部
の頻繁な解放作業がなく、これによっても処理液のコン
タミネーションが減る。
【0035】このようにして処理槽から引き出された後
の印画紙Pは少量の洗浄水で洗浄されて処理液の持ち出
しが極力低減されるので、各処理槽間の処理液混入によ
る処理液疲労や処理液減少に基づく処理液補充量を低減
することができる。使用する洗浄水量は150ml/day以
下に、更には100ml/day以下にすることができ、1/
3〜1/5に低減できる。これと共に、各ニップロール
に付着した汚れが洗浄水で洗浄され汚れが固着しない。
【0036】なおリンス槽44〜46の間の処理槽は、
リンス槽46へと新規な洗浄水を供給し、このリンス槽
46からオーバーフローした洗浄水をリンス槽45、4
4へと順次送りこむことによって印画紙Pの搬送方向と
逆方向に洗浄水を供給して少量の洗浄水で効果的な洗浄
作用を行うことができる。このように各処理槽の次工程
の処理槽処理液を用いることによって効果的な洗浄が可
能となる。
【0037】またリンス槽44内の洗浄水を漂白定着槽
42の上部にある上部ラック54の洗浄水受部88へと
供給する等のように、次工程の処理槽処理液を洗浄水と
して用いることにより別個に新規な洗浄水を供給する必
要がなく効果的な洗浄水使用が可能になる。
【0038】次に図6には本発明の第2実施例が示され
ている。この実施例では保水隙間Sで洗浄水を保持し易
いように、保水隙間Sの両端がリップ132で閉止され
ている。このリップ132はゴムやテフロン(登録商
標)等の柔軟でフレキシブルな合成樹脂で形成され、基
部がロアケース66やアッパケース86へ取りつけられ
先端が各ロール外周へ接近又は接触している。
【0039】このため、この実施例の保水隙間は前記実
施例よりも広幅であっても保水機能を維持できる。
【0040】次に図7には本発明の第3実施例が示され
ている。この実施例では凹部に保水手段としての突条1
36がロール長手方向に沿って多数形成され、この突条
の周囲及び間に洗浄水を貯留できる。これらの突条13
6の幅は0.5〜2mm、高さは1〜3mm、突条間ピッチ
は2〜10mmが好ましい。
【0041】図8の第4実施例ではロール周方向に沿っ
て長手方向とされる溝138が凹部へ形成されて保水し
易くなっている。これらの溝138は幅0.3〜2mm、
深さ1〜3mm、ピッチ2〜10mmとすることができる。
【0042】本発明はこれらの突条や溝の他にも各種の
凹凸が適用できる。また図9の第5実施例では凹部に多
孔質材142が埋設されている。この多孔質材142は
柔軟性のある材料、例えば合成繊維、具体的にはナイロ
ン、ポリプロピレン、PE、テトロン等の植毛布が適用
でき、この植毛は糸太さ10〜100μm、長さ1〜2m
m、密度20〜200本/mm2程度が適用できる。そのほ
か、シリコン、NBR、ウレタン等のスポンジで厚さ
0.5〜1mm程度のものが適用できる。この多孔質材は
図6の第2実施例のように凹部の一部へのみ適用しても
よい。なお、本発明では保水隙間により、処理液温度を
上げても蒸発が抑えられ、逆にクロスオーバ部の相対湿
度が上がって汚れが付着し難く、迅速処理が可能とな
る。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記の構成としたので少量の洗
浄水などの処理液でロール汚れを防止できる優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された印画紙焼付現像装置を示す
概略縦断面図である。
【図2】本発明が適用された漂白定着槽上部の上部ラッ
クを示す斜視図である。
【図3】図2の分解斜視図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す図4と同様の断面図
である。
【図7】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第5実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
P 印画紙(感光材料) F ネガフィルム(感光材料) S 保水隙間 66C 凹部 66D 凹部 68 入口ニップロール 69 入口ニップロール 72 出口ニップロール 73 出口ニップロール1 86 アッパケース(カバー) 86A 凹部 86B 凹部 88 洗浄水受部 94 貯留部(供給手段) 118 制御手段 120 ポンプ(供給手段) 132 リップ(保水手段) 136 突条(保水手段、凹凸) 138 溝(保水手段、凹凸) 144 多孔質材(多孔質体)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料処理液が充填される処理槽を備
    えた感光材料処理装置であって、 前記処理槽の上部に配置されるカバーと、 前記処理槽の上部に設けられて感光材料を搬送する搬送
    ロールと、 この搬送ロールと前記カバーとの間に前記搬送ロールの
    所定周長に亘って形成される保水隙間と、 この保水隙間へ液体を供給する供給手段と、 を有することを特徴とした感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 感光材料処理液が充填される処理槽を備
    え、この処理槽上部に感光材料を搬送する搬送ロールが
    設けられた感光材料処理装置であって、 前記搬送ロールの感光材料と接触する周面と反対側の周
    面を含んで、この周面付近に形成され処理槽の内外を連
    通する保水隙間と、 この保水隙間へ供給された液体を保持してこの保水隙間
    を液体で閉塞し、外気と遮断する保水手段と、 を有することを特徴とした感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記保水隙間に面して、保水隙間の液体
    を保持するための凹凸とが設けられたことを特徴とした
    前記請求項1に記載の感光材料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記保水隙間に面して、保水隙間の液体
    を保持する多孔質体が設けられたことを特徴とした前記
    請求項1に記載の感光材料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記保水隙間は、前記液体が前記搬送ロ
    ールと前記カバーを表面張力で保水できる間隔である請
    求項1に記載の感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 前記保水隙間には、長手直角断面が三角
    形状又は円弧状の突起条が設けられる請求項1に記載の
    感光材料処理装置。
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