JP2839123B2 - ブロー成形用偏平ダイス - Google Patents

ブロー成形用偏平ダイス

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JP2839123B2
JP2839123B2 JP5002022A JP202293A JP2839123B2 JP 2839123 B2 JP2839123 B2 JP 2839123B2 JP 5002022 A JP5002022 A JP 5002022A JP 202293 A JP202293 A JP 202293A JP 2839123 B2 JP2839123 B2 JP 2839123B2
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die housing
die
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好昭 加納
貴章 柴田
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,偏平形状の製品を成形
するためのブロー成形用偏平ダイスの改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来においては,ブロー成形機によって
ブロー成形を行なう際,押出機より供給された溶融樹脂
を成形品の量に見合う量だけ貯蔵させた後,図示しない
射出装置のプランジャの移動によりダイス吐出口よりチ
ューブ状に樹脂を吐出させてパリソンとし,空気を吹込
み所望の製品を得る。こうしたブロー成形機用ダイスの
芯金の外周面には,押出機の吐出口が接続するダイスハ
ウジングの樹脂供給口方向側と180゜反対側の2方向
に分配された樹脂がその下流部で合流する形状の樹脂分
配路が形成されており,溶融樹脂を円筒状パリソンとし
て射出するのが一般的であるが,金型キャビティの形状
によっては偏平断面のパリソンが望ましいことがあり,
近年,車輌のドアやパネル等の平板状構造体,あるいは
バンパやスポイラ等への応用が図られており,かかる場
合には樹脂吐出口の形状は長円等の偏平形状として,偏
平パリソンを射出形成するようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,前記樹脂分
配路は流路形状が複雑となり,溶融樹脂の流れの著しく
遅い部分,あるいは滞留箇所が生じる結果となってい
る。この滞留は,特に流路断面積が大きく流速が遅くな
る壁面や流路形状が変化するコーナ部あるいは合流部な
どで顕著であり,色替えあるいは材料替えを行なう際に
は,上記滞留箇所に付着残留した古い樹脂と新しい樹脂
との置換のために多量の樹脂と作業時間が浪費され,生
産性が低下するといった問題があった。
【0004】また,従来のブロー成形機におけるパリソ
ン射出ダイスは,予め設定された製品に応じて樹脂吐出
口の形状が一定となっていたため,製品形状が変わる毎
に,要求されるパリソン形状も変わり,これに伴って樹
脂吐出口の形状も個々の製品,例えば深物,薄物に応じ
たパリソンを射出できるように変更する等の処置が必要
となる。このような場合,従来では,成形品に適したパ
リソンを得るために,成形品が異なる毎にダイスの全体
を交換するか,成形品毎の専用のブロー成形機によって
成形するのが一般的である。
【0005】成形品の形状や大きさが異なると,成形品
が異なる毎にダイスの全体を交換しようとすると,大重
量のダイスの交換は容易でなく,しかも危険が伴う。ま
た,成形品毎の専用のブロー成形機によって成形しよう
とすると,ブロー成形機の稼動率が低下するといった欠
点があった。
【0006】こうした問題点を解決するために,下部ダ
イスハウジングおよびコアのみを交換してパリソンサイ
ズを変えるようにしたものがある。通常,基本形状の偏
平ダイスにおいては,ダイス下部の長径側と短径側で樹
脂流路を通過する樹脂の圧力損失が周方向で同じになる
ように構成されているため,均一なパリソンの成形が可
能である。ところが,ダイス下部,すなわち下部ダイス
ハウジングおよび下部マンドレルを通常より大きいか,
または小さいダイスに交換すると,偏平ダイスの長径側
と短径側の樹脂流路の長さが必然的に変わる。このた
め,樹脂流路を通過する樹脂の圧力損失が周方向で異な
り,ダイスより押出されたパリソンは長径側の方が出が
悪く,短径側ばかりに樹脂が流れてしまい不均一なパリ
ソンとなり所望するパリソン成形が困難であるといった
問題があった。
【0007】また,偏平ダイスでは,偏平形状を有して
いるがゆえにダイスハウジング部材の長径側端部に発生
する高応力と,短径側に発生する大きな変位(たわみ)
を防ぐためにダイスハウジング部材を高剛性の構造で高
強度を有した材料で製作する必要がある。このため,ダ
イスハウジングの下部域のみ肉厚を厚くすると結果とし
てダイス全体の重量が甚大なものとなり,さらに,ダイ
スをヒートアップするには莫大なヒータ容量が必要で昇
温時間も長大なものとなる問題点があった。
【0008】こうした問題点を解決するために,ダイス
ハウジングの下部にダイスハウジングの下端中心部に配
設したコア間で出口スリットを形成し,かつ,ダイスハ
ウジングの水平方向の幅方向より大きい幅寸法を有した
ダイス下部プレートをダイスハウジングと同軸的に配し
て高い樹脂圧力(例えば500kgf/cm2 )があっ
ても短径側のたわみによって出口スリットが変化すると
いった問題点を解決しようとした特開平4−31026
号のものがある。
【0009】しかし,製品形状が変わる毎に要求される
パリソン形状やサイズも変わり,その都度下部ダイスハ
ウジングおよびコアのみを対象とした交換であっても大
重量のため,交換に長い作業時間を浪費するとともに生
産性が低下するといった問題があった。
【0010】本発明は,前記従来の問題点に着目し,均
一なパリソン射出を行なわせつつ,各種の異なったサイ
ズの成形品に適したパリソンを容易に得ることができ,
もって樹脂替え等の際の旧樹脂の迅速な排出を行なわせ
ることができるブロー成形用偏平ダイスを提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明に係るブロー成形用偏平ダイスは,ダイスハ
ウジングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記樹脂
通路内に押出機側からの樹脂流入口を開口させ,この樹
脂流入口側の芯金表面から周方向左右に分岐し芯金の反
樹脂流入口側に向かって通路断面積が減少し,かつ押出
方向に湾曲したマニホールドを形成し,前記マニホール
ド端を前記樹脂流入口からほぼ180度の位置で合流さ
せて合流部を形成するとともに,断面が環状通路を有す
る前記樹脂通路を上方から下方に下降するにつれて円形
から長円または楕円になるように構成し,さらに,前記
ダイスハウジングの下端部にあってダイスハウジングの
一部をなし外周部に位置する下部ダイスハウジングと,
前記下部ダイスハウジングと同軸的に配設されて下部ダ
イスハウジングの内周部に位置して前記芯金の下部に位
置するコアとの間で偏平リング状の出口スリットを形成
する内部環状ブロックと,前記内部環状ブロックに一端
を嵌合させるとともに他端を樹脂通路内に突設させて前
記樹脂通路の周方向で均一な圧力損失になるように開口
断面積を設定するスリット調整部材と,前記下部ダイス
ハウジングの下端部に取付けられてパリソン射出時の樹
脂圧力による偏平リング状の出口スリット幅変形を防止
する下部プレートと,前記下部プレートと前記内部環状
ブロック間にあって外周側面を前記下部プレートの内周
面に当接するとともに内周側面を前記内部環状ブロック
の脱落を防止するように係止されたコッタ部材とから構
成したものである。
【0012】
【作用】上記構成によれば,各ショット毎にダイス内の
樹脂通路に樹脂流入口から流入するが,これはマニホー
ルドに沿って流下するとともにランド部分にも同時に溢
流する。マニホールドの合流部はダムリップ部に形成さ
れてここから樹脂が流下し,同時にランド部からもダム
リップ部に流下する。ランド部高さはダムリップ部より
低くなっており,マニホールドからの溢流量は樹脂流入
口から経路方向に沿って略等しくなり,ダイス全周方向
では樹脂は均一に全体に廻り込むとともに,円形形状か
ら偏平形状へと樹脂通路を経由しながら最後は出口スリ
ットから肉厚が均一なパリソンを垂下する。さらに,パ
リソンの形状やサイズが変わったときは大重量の下部ダ
イスハウジングおよび下部プレートは装着したままでコ
ッタ部材のみを取外して内部環状ブロックとスリット調
整部材を交換するだけで事足り,作業時間が短縮されて
ブロー成形装置の稼動率が大幅に向上する。また,内部
環状ブロックとスリット調整部材を取外した際に,偏平
ダイスの長径側と短径側で樹脂通路での圧力損失が樹脂
通路の周方向で均一になるように微調整用のスリット調
整部材を随時交換することで均一な肉厚を有したパリソ
ンが容易に得られる。
【0013】
【実施例】以下に,本発明に係るブロー成形用偏平ダイ
スの具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1に1実施例に係るダイスの構造を示
す。図示のように,このダイス10はダイスハウジング
12を有しており,上部ダイスハウジング12aと下部
ダイスハウジング12bとで構成され,着脱自在に締結
ボルト等により結合されている。ダイスハウジング12
の縦中心線に沿ってほぼ円断面の貫通透孔14が穿設さ
れている。このような貫通透孔14は,その途中からハ
ウジング12の下端面に至るにしたがって相当直径が順
次縮径された状態でハウジング12の下端面に開口され
ている。そして,前記ハウジング12内には,貫通透孔
14より小径に形成されて上部が円断面形状を有すると
ともに,途中から長円または楕円断面形状へと変化した
形状を有する芯金16が挿通されている。このため当該
芯金16の外周面と貫通透孔14の内周面の間に,前記
芯金16上方部の円断面から下方部の長円または楕円断
面への形状変化に連れて,樹脂通路18も円環通路から
長円または楕円環状通路へと形状変化をなすように構成
されている。
【0015】芯金16の上端部分は前述したように前記
貫通透孔14に密着する円形状の断面構造とされている
ことから,上部ダイスハウジング12aの外周面の断面
形状も円形に形成されている。さらに,上部ダイスハウ
ジング12aの肉厚は下部ダイスハウジング12bより
かなり薄くなるように構成されている。これは,ダイス
10の上部が円形状を有しているため,パリソン35射
出時の押出機(図示なし)からの押出圧力が樹脂通路1
8面の周方向に均等に作用するためにどちらかに片寄っ
て押圧力が作用することがなく,このため集中応力が発
生しにくいことにより上部ダイスハウジング12aは肉
厚の薄い構成となっている。
【0016】さらに,下部ダイスハウジング12bの外
周面の断面形状は偏平状の樹脂通路18に合わせて矩形
形状となっている。このため,下部ダイスハウジング1
2bは上部ダイスハウジング12aの肉厚よりかなり厚
くなるように構成されている。これは,ダイス10の下
部が偏平形状を有しているため,パリソン35成形時の
押出機(図示なし)からの押出圧力が長径と平行となる
樹脂通路18面に作用する押圧力の方が,短径側に面し
た樹脂通路18面に作用する押圧力より受圧面積が大き
い分だけ大きくなり,このため長径と平行となる樹脂通
路18面には樹脂通路18間隔が拡開するようなたわみ
が生じるとともに,拡開押圧力に伴って集中応力が作用
し下部ダイスハウジング12bに亀裂が入って破損する
ことを防止するためである。
【0017】また,ダイス10の下端部分には芯金16
から出入り可能にコア15が装着されている。当該コア
15の先端には貫通透孔14の開口に臨み,貫通透孔1
4の開口との間で楕円形リング状の出口スリット17を
形成するマンドレルリップ29が一体的に設けられてい
る。したがって,コア15の出入り量を変更すること
で,出口スリット17のダイギャップを任意に変更する
ことができるようになっている。
【0018】ダイギャップの変更はダイスハウジング1
2上に立設された支柱24上の支持プレート25に固設
されているコントロールシリンダ30の駆動により可能
とされ,このためコントロールシリンダ30とコア15
とを連結するパリソンコントロールロッド32を芯金1
6に貫通させている。
【0019】また,ダイスハウジング12の周壁に設け
た押出機23の樹脂通路22から樹脂流入口21に供給
された溶融樹脂を先ず,樹脂流入口21側の芯金16表
面から周方向左右に分岐し,芯金16の反樹脂流入口2
1側に向かって通路断面積を所定の割合で徐々に減少さ
せつつ所定の曲率で押出方向に湾曲する半円断面状のマ
ニホールド20を形成している。そしてこのマニホール
ド20端は対称となっている反対面側のマニホールド
20と前記樹脂流入口21からほぼ180度の位置
流するように形成されている。
【0020】そして,この合流部27部分に対応して芯
金16の周方向に沿って浅い通路を形成するダムリップ
部31を形成している。このダムリップ部31は前記樹
脂通路18の絞り通路部分に対応して設けられ,これを
ハウジング12の貫通透孔14との隙間を狭くして流路
抵抗が全周にわたって均一となるように設定している。
この場合において,前記合流部27は合流対称のマニホ
ールド20同士が芯金16の軸線に沿った線に接するよ
うに結合合流されている。この結果,前記マニホールド
20を流下する溶融樹脂の流線は合流部で平行となる。
【0021】また,前記マニホールド20の下縁からダ
ムリップ部31に至る筒状通路全体が,マニホールド2
0部分の通路断面深さよりは浅く,前記ダムリップ部3
1部分の流路深さより深い通路を形成するランド部33
を形成している。これは芯金16の外周の削り取り深さ
を上記のように調整することによって形成されたもので
ある。
【0022】ダイス本体10の下部には下部ダイスハウ
ジング12bがコア15を中心としてその外周を囲み,
コア15と下部ダイスハウジング12bとの間に偏平環
状の出口スリット17(ダイリップギャップ)を形成し
ている。樹脂通路18の下端は出口スリット17につな
がっていて,図示しない樹脂の射出装置のプランジャを
押し進めると,樹脂通路18内の溶融樹脂は出口スリッ
ト17を通って本体の外に押出され,パリソン35が形
成されるようになっている。
【0023】符号34は下部ダイスハウジング12bと
同軸的に下部ダイスハウジング12bの内周部に当接さ
せて配設された内部環状ブロックであって,樹脂通路1
8を介してコア15を囲繞するように配設されている。
また,下部ダイスハウジング12bの下端部にはダイス
ハウジング12の一部をなす下部プレート36がボルト
によって取付けられている。この下部プレート36は特
に偏平ダイスにおいて生じる現象,すなわち,エンジニ
アリングプラスチックのような固化速度の速い樹脂を用
いてブロー成形を行なう場合,溶融樹脂を図示しない射
出装置によって高速で射出する必要があるが,そのため
に押出し時の樹脂圧力が大きくなって短径方向に沿った
樹脂通路としての出口スリット17幅は変わらないもの
の,長径方向に沿った出口スリット17幅の間隔が大き
くなることを防止するようになっている。
【0024】符号38はコッタ部材であり,前記下部プ
レート36と前記内部環状ブロック34間にあってボル
トによって下部ダイスハウジング12bに取付けられて
いる。コッタ部材38の外周側面は垂直面を形成してお
り,前述した下部プレート36と相互に当接された形で
配設されている。また,コッタ部材38の内周側面は上
方から下方に下降するにつれ相当直径が縮径された勾配
を有している。
【0025】一方,前記コッタ部材38の勾配部に当接
して前述した内部環状ブロック34が配設されており,
両者は勾配面で当接するとともに内部環状ブロック34
が脱落不可能に係合された構成となっている。このた
め,内部環状ブロック34は例えばボルトなどによって
他の部材には取付けられておらず,コッタ部材38を取
付けているボルトを取外すと,コッタ部材38とともに
内部環状ブロック34も一緒に取外し可能となってい
る。
【0026】また,前記内部環状ブロック34の幅方向
内側上端コーナ部に段差形成するとともに,前記段差部
に樹脂通路18の開口断面積を周方向で均一な圧力損失
となるように設定するためのリング状の突設部材,すな
わちスリット調整部材40が嵌合させて設けられてい
る。このスリット調整部材40はパリソン35の形状や
サイズの変更に伴いコア15を交換した際に内部環状ブ
ロック34をも交換するものの,樹脂通路18内を流れ
る溶融樹脂の不均一流れによって出口スリット17から
流出するパリソン肉厚の不均一を防止するためのもので
ある。
【0027】このような実施例構成によれば,樹脂流入
口21から流入した樹脂はマニホールド20にて左右に
分岐して流下して合流部27に達するとともに,分岐流
下とともにマニホールド20の下縁からランド部33に
逐次溢流し,樹脂は樹脂通路18の全周に均一に流れる
ものとなる。そして,マニホールド20の溝断面積を徐
々に小さくなるように設定しているので,周方向の圧力
分布が均一になり,ダムリップ部31で再調整された状
態で流下した後,真円状の樹脂通路18から偏平状の樹
脂通路18へと連続的に変化した樹脂通路18を通る
が,この通路18間での圧力損失が周方向の各流線毎で
均等となるように樹脂通路18の通路幅が変えてあるた
め,最後は出口スリット17より均一肉厚をもったパリ
ソン35として射出されるのである。
【0028】このようなことから,実施例に係るダイス
10では,ダイス10内の周方向樹脂廻りが均一にな
り,その均一度が従来のダイスに比較して著しく向上
し,もって射出されるパリソン肉厚が周方向で均一とな
り,同時に射出パリソン長さも周方向で均一となる。ま
た,樹脂廻りの均一度が図れるので,樹脂滞留部がなく
なり,特に樹脂合流部27での樹脂替え性が著しく向上
する。
【0029】さらに,こうした一連の成形動作を繰返し
た後,次の所望する製品形状の成形に入るために必要な
部材交換を行なう。この交換作業について図1を用いて
説明する。すなわち,下部ダイスハウジング12bと下
部プレート36をダイス10本体に取付けたままの状態
で,まず,マンドレルリップ材29を取外したのちコア
15を取外して,次いでコッタ部材38を取付けている
ボルトを取外す。当該コッタ部材38を取外すと,これ
に係合して装着されている内部環状ブロック34とさら
にこの内部環状ブロック34に嵌合されているスリット
調整部材40を一緒に取外すことができる。このように
してパリソン35のサイズに応じた取外し作業を完了す
る。
【0030】パリソン35のサイズに応じたコア15,
内部環状ブロック34およびスリット調整部材40に交
換する。これら部材の取付け作業は前述した取外し作業
とは逆の手順にて行なわれ,一連の交換作業を完了す
る。この後,前記したと同様に所望するパリソン35の
サイズの成形が行なわれる。なお,本発明では,パリソ
ン35のサイズに応じてコア15,内部環状ブロック3
4およびスリット調整部材40を交換するだけで種々の
パリソンサイズに容易に対応できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなように
本発明に係るブロー成形用偏平ダイスは,ダイスハウジ
ングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記樹脂通路
内に押出機側からの樹脂流入口を開口させ,この樹脂流
入口側の芯金表面から周方向左右に分岐し芯金の反樹脂
流入口側に向かって通路断面積が減少し,かつ押出方向
に湾曲したマニホールドを形成し,前記マニホールド端
前記樹脂流入口からほぼ180度の位置で合流させて
合流部を形成するとともに,断面が環状通路を有する前
記樹脂通路を上方から下方に下降するにつれて円形から
長円または楕円になるように構成し,さらに,前記ダイ
スハウジングの下端部にあってダイスハウジングの一部
をなし外周部に位置する下部ダイスハウジングと,前記
下部ダイスハウジングと同軸的に配設されて下部ダイス
ハウジングの内周部に位置して前記芯金の下部に位置す
るコアとの間で偏平リング状の出口スリットを形成する
内部環状ブロックと,前記内部環状ブロックに一端を嵌
合させるとともに他端を樹脂通路内に突設させて前記樹
脂通路の周方向で均一な圧力損失になるように開口断面
積を設定するスリット調整部材と,前記下部ダイスハウ
ジングの下端部に取付けられてパリソン射出時の樹脂圧
力による偏平リング状の出口スリット幅変形を防止する
下部プレートと,前記下部プレートと前記内部環状ブロ
ック間にあって外周側面を前記下部プレートの内周面に
当接するとともに内周側面を前記内部環状ブロックの脱
落を防止するように係止されたコッタ部材とから構成し
たことにより,均一なパリソン射出を行なわせつつ,ダ
イス内に樹脂流れの滞留部が固定位置に生成されること
を防止し,もって色替え等の際の旧材料の迅速な排出を
行なわせることができるという優れた効果が得られる。
また,上部ダイスハウジングのたわみ,および応力が周
方向で均等に分布し,かつ,それらの値が小さくなるの
で上部ダイスハウジングの部材を薄くでき,ダイス全体
重量を著しく軽減できるとともに,偏平パリソンが均一
に射出できる。さらに,製品サイズに対応したパリソン
を得るのに適した成形材吐出口を形成する下部ハウジン
グ材とコアなどに取替えることにより,ダイスの全体を
交換することなく異なった製品サイズの成形品を容易に
得ることができる。さらに,専用のダイスや成形機を設
置せずに対応することができ,成形機の稼動効率が向上
し,製品コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例を示すダイスの一部断面
正面図である。
【図2】本発明に係る一実施例を示すダイスの一部断面
側面図である。
【符号の説明】
10 ダイス 12 ダイスハウジング 12a 上部ダイスハウジング 12b 下部ダイスハウジング 14 貫通透孔 15 コア 16 芯金 17 出口スリット 18 樹脂通路 20 マニホールド 21 樹脂流入口 27 合流部 30 コントロールシリンダ 31 ダムリップ部 33 ランド部 34 内部環状ブロック 35 パリソン 36 下部プレート 38 コッタ部材 40 スリット調整部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 49/78 B29C 49/78 // B29L 22:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29B 11/10,11/14 B29C 47/20,49/04,49/42,49/78

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイスハウジングに芯金を内挿して樹脂
    通路を形成し,前記樹脂通路内に押出機側からの樹脂流
    入口を開口させ,この樹脂流入口側の芯金表面から周方
    向左右に分岐し芯金の反樹脂流入口側に向かって通路断
    面積が減少し,かつ押出方向に湾曲したマニホールドを
    形成し,前記マニホールド端を前記樹脂流入口からほぼ
    180度の位置で合流させて合流部を形成するととも
    に,断面が環状通路を有する前記樹脂通路を上方から下
    方に下降するにつれて円形から長円または楕円になるよ
    うに構成し,さらに,前記ダイスハウジングの下端部に
    あってダイスハウジングの一部をなし外周部に位置する
    下部ダイスハウジングと,前記下部ダイスハウジングと
    同軸的に配設されて下部ダイスハウジングの内周部に位
    置して前記芯金の下部に位置するコアとの間で偏平リン
    グ状の出口スリットを形成する内部環状ブロックと,前
    記内部環状ブロックに一端を嵌合させるとともに他端を
    樹脂通路内に突設させて前記樹脂通路の周方向で均一な
    圧力損失になるように開口断面積を設定するスリット調
    整部材と,前記下部ダイスハウジングの下端部に取付け
    られてパリソン射出時の樹脂圧力による偏平リング状の
    出口スリット幅変形を防止する下部プレートと,前記下
    部プレートと前記内部環状ブロック間にあって外周側面
    を前記下部プレートの内周面に当接するとともに内周側
    面を前記内部環状ブロックの脱落を防止するように係止
    されたコッタ部材とから構成されることを特徴とするブ
    ロー成形用偏平ダイス。
JP5002022A 1993-01-08 1993-01-08 ブロー成形用偏平ダイス Expired - Lifetime JP2839123B2 (ja)

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