JP2776450B2 - ブロー成形用ダイス - Google Patents
ブロー成形用ダイスInfo
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- JP2776450B2 JP2776450B2 JP4321814A JP32181492A JP2776450B2 JP 2776450 B2 JP2776450 B2 JP 2776450B2 JP 4321814 A JP4321814 A JP 4321814A JP 32181492 A JP32181492 A JP 32181492A JP 2776450 B2 JP2776450 B2 JP 2776450B2
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- JP
- Japan
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- resin
- passage
- die
- manifold
- inlet
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブロー成形機における材
料および色替えを容易に行なえるとともに,ダイスの周
方向でパリソンが均等に射出できるダイスに関するもの
である。
料および色替えを容易に行なえるとともに,ダイスの周
方向でパリソンが均等に射出できるダイスに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来においては,ブロー成形機によって
ブロー成形を行なう際,押出機より供給された溶融樹脂
を成形品の量に見合う量だけ貯蔵させた後,図示しない
射出装置のプランジャの移動によりダイス吐出口よりチ
ューブ状に樹脂を吐出させてパリソンとし,空気を吹込
み所望の製品を得る。こうしたブロー成形機用ダイスの
芯金の外周面には,押出機の吐出口が接続するダイスハ
ウジングの樹脂供給口方向側と180゜反対側の2方向
に分配された樹脂がその下流部で合流する形状の樹脂分
配路が形成されており,溶融樹脂を円筒状パリソンとし
て形成されていた。
ブロー成形を行なう際,押出機より供給された溶融樹脂
を成形品の量に見合う量だけ貯蔵させた後,図示しない
射出装置のプランジャの移動によりダイス吐出口よりチ
ューブ状に樹脂を吐出させてパリソンとし,空気を吹込
み所望の製品を得る。こうしたブロー成形機用ダイスの
芯金の外周面には,押出機の吐出口が接続するダイスハ
ウジングの樹脂供給口方向側と180゜反対側の2方向
に分配された樹脂がその下流部で合流する形状の樹脂分
配路が形成されており,溶融樹脂を円筒状パリソンとし
て形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが,前記樹脂分
配路は流路形状が複雑となり,溶融樹脂の流れの著しく
遅い部分,あるいは滞留箇所が生じる結果となってい
る。この滞留は,特に流路断面積が大きく流速が遅くな
る壁面や流路形状が変化するコーナ部あるいは合流部な
どで顕著であり,色替えあるいは材料替えを行なう際に
は,上記滞留箇所に付着残留した古い樹脂と新しい樹脂
との置換のために多量の樹脂と作業時間が浪費され,生
産性が低下するといった問題があった。
配路は流路形状が複雑となり,溶融樹脂の流れの著しく
遅い部分,あるいは滞留箇所が生じる結果となってい
る。この滞留は,特に流路断面積が大きく流速が遅くな
る壁面や流路形状が変化するコーナ部あるいは合流部な
どで顕著であり,色替えあるいは材料替えを行なう際に
は,上記滞留箇所に付着残留した古い樹脂と新しい樹脂
との置換のために多量の樹脂と作業時間が浪費され,生
産性が低下するといった問題があった。
【0004】また,長時間の高温雰囲気下での滞留で樹
脂の劣化を招くこともあり,劣化した樹脂が成形中に少
しずつ剥離して中空成形品に混入し成形品の品質低下を
生じる可能性もある。さらに,従来行なわれていた解決
策としてダイス自体を分解し,内部に付着残留した滞留
樹脂を直接除去する方法があるが,材料替えの度に必ず
ライン全体を止める必要があり,他の装置,作業への影
響が大きく,装置の稼動率が低下するとともに長い作業
時間を要していた。
脂の劣化を招くこともあり,劣化した樹脂が成形中に少
しずつ剥離して中空成形品に混入し成形品の品質低下を
生じる可能性もある。さらに,従来行なわれていた解決
策としてダイス自体を分解し,内部に付着残留した滞留
樹脂を直接除去する方法があるが,材料替えの度に必ず
ライン全体を止める必要があり,他の装置,作業への影
響が大きく,装置の稼動率が低下するとともに長い作業
時間を要していた。
【0005】また,前記合流部に滞留する滞留樹脂によ
りパリソンに形成されるウエルドラインを消失するた
め,当該合流部付近に清掃用孔を穿設し,この孔から滞
留樹脂を外部へ取出し非清掃時,つまり正常運転時には
プラグ等で密栓する方法もある。しかしながら,合流部
に局所的に配した清掃用孔のみでは,合流部あるいはそ
の源となっている上流域の樹脂通路壁などの広域な滞留
部に付着残留する古い樹脂を除去する効果が薄く,さら
に密栓中に清掃用孔内に残留または劣化した樹脂が孔自
体を閉塞してしまうという問題があった。
りパリソンに形成されるウエルドラインを消失するた
め,当該合流部付近に清掃用孔を穿設し,この孔から滞
留樹脂を外部へ取出し非清掃時,つまり正常運転時には
プラグ等で密栓する方法もある。しかしながら,合流部
に局所的に配した清掃用孔のみでは,合流部あるいはそ
の源となっている上流域の樹脂通路壁などの広域な滞留
部に付着残留する古い樹脂を除去する効果が薄く,さら
に密栓中に清掃用孔内に残留または劣化した樹脂が孔自
体を閉塞してしまうという問題があった。
【0006】本発明は,上記従来の問題点に着目し,材
料替えや色替えを円滑に行なえるブロー成形機における
ブロー成形用のダイスを提供することを目的とする。
料替えや色替えを円滑に行なえるブロー成形機における
ブロー成形用のダイスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために,本発明に係るブロー成形用ダイスでは,ダイ
スハウジングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記
樹脂通路内に押出機側からの樹脂流入口を対称位置に開
口させるとともに,各樹脂流入口から芯金表面に周方向
左右に分岐し通路断面積を減少させつつ押出方向に湾曲
するマニホールドを形成し,このマニホールド端と他方
の樹脂流入口からのマニホールド端をそれぞれ合流させ
るとともに,この合流部が開口され前記芯金の周方向に
沿って浅い通路を形成するダムリップ部を形成し,この
ダムリップ部とマニホールドとの間の前記樹脂通路全体
にはマニホールド深さより浅く前記ダムリップ部より深
い通路を有するランド部を形成したダイスを用い,前記
両マニホールド端で形成される合流部と,前記樹脂流入
口が樹脂通路内に開口した対向位置にある前記ダイスハ
ウジングに滞留樹脂抜出孔を穿設し,前記滞留樹脂抜出
孔の樹脂通路と連通している入口開口部に,この開口部
の内面との間に隙間を有するプラグを移動自在に設けた
構成にする。
るために,本発明に係るブロー成形用ダイスでは,ダイ
スハウジングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記
樹脂通路内に押出機側からの樹脂流入口を対称位置に開
口させるとともに,各樹脂流入口から芯金表面に周方向
左右に分岐し通路断面積を減少させつつ押出方向に湾曲
するマニホールドを形成し,このマニホールド端と他方
の樹脂流入口からのマニホールド端をそれぞれ合流させ
るとともに,この合流部が開口され前記芯金の周方向に
沿って浅い通路を形成するダムリップ部を形成し,この
ダムリップ部とマニホールドとの間の前記樹脂通路全体
にはマニホールド深さより浅く前記ダムリップ部より深
い通路を有するランド部を形成したダイスを用い,前記
両マニホールド端で形成される合流部と,前記樹脂流入
口が樹脂通路内に開口した対向位置にある前記ダイスハ
ウジングに滞留樹脂抜出孔を穿設し,前記滞留樹脂抜出
孔の樹脂通路と連通している入口開口部に,この開口部
の内面との間に隙間を有するプラグを移動自在に設けた
構成にする。
【0008】
【作用】中空成形品の正常運転時,いわゆる材料替えま
たは色替えのない時には,プラグと滞留樹脂排出装置取
出孔の入口開口部間を遊嵌状態(環状通路)にしてお
き,樹脂が途中で滞留することのないように樹脂滞留箇
所の樹脂流れを絶えず形成しておく。逆に,中空成形品
の成形を行なわない,いわゆる材料または色替え時に
は,プラグを後退させて滞留樹脂排出装置取出孔の入口
開口部を完全開放すると,新しい樹脂によってダイス内
に付着残留した古い樹脂が押出され新・旧樹脂交換が短
時間に行なえる。
たは色替えのない時には,プラグと滞留樹脂排出装置取
出孔の入口開口部間を遊嵌状態(環状通路)にしてお
き,樹脂が途中で滞留することのないように樹脂滞留箇
所の樹脂流れを絶えず形成しておく。逆に,中空成形品
の成形を行なわない,いわゆる材料または色替え時に
は,プラグを後退させて滞留樹脂排出装置取出孔の入口
開口部を完全開放すると,新しい樹脂によってダイス内
に付着残留した古い樹脂が押出され新・旧樹脂交換が短
時間に行なえる。
【0009】
【実施例】以下に,本発明に係るブロー成形用ダイスの
具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1に実施例に係るダイスの構造を示す。
これは円形パリソンの射出ダイスに適用したもので,図
示のように,このダイス10はダイスハウジング12を
有しており,その縦中心線に沿ってほぼ長円断面の貫通
透孔14が穿設されている。このような貫通透孔14
は,その途中からハウジング12の下端面に至るにした
がって相当直径が順次縮径された状態でハウジング12
の下端面に開口されている。そして,前記ハウジング1
2内には,貫通透孔14より小径に形成されたやはり長
円断面形状の芯金16が挿通され,当該芯金16の外周
面と貫通透孔14の内周面の間に樹脂通路18を形成し
ている。芯金16の上端部分は前記貫通透孔14に密着
する断面構造とされ,その下部に前記樹脂通路18を形
成している。芯金16の内部には樹脂供給路20が穿設
され,これは芯金16の相当直径方向に分岐し,前記樹
脂通路18に一対開口させている。開口部は図示のよう
に幅広側の樹脂通路18に設定され,これを樹脂流入口
22としている。
これは円形パリソンの射出ダイスに適用したもので,図
示のように,このダイス10はダイスハウジング12を
有しており,その縦中心線に沿ってほぼ長円断面の貫通
透孔14が穿設されている。このような貫通透孔14
は,その途中からハウジング12の下端面に至るにした
がって相当直径が順次縮径された状態でハウジング12
の下端面に開口されている。そして,前記ハウジング1
2内には,貫通透孔14より小径に形成されたやはり長
円断面形状の芯金16が挿通され,当該芯金16の外周
面と貫通透孔14の内周面の間に樹脂通路18を形成し
ている。芯金16の上端部分は前記貫通透孔14に密着
する断面構造とされ,その下部に前記樹脂通路18を形
成している。芯金16の内部には樹脂供給路20が穿設
され,これは芯金16の相当直径方向に分岐し,前記樹
脂通路18に一対開口させている。開口部は図示のよう
に幅広側の樹脂通路18に設定され,これを樹脂流入口
22としている。
【0011】芯金16の外表面には各樹脂流入口22を
基点として,周方向左右に分岐し通路断面積を所定の割
合で徐々に減少させつつ所定の曲率で押出方向に湾曲す
る半円断面状のマニホールド24を形成している。そし
てこのマニホールド24端は対称となっている反対面側
のマニホールド24と前記樹脂流入口22からほぼ18
0度の位置にてそれぞれ合流するように形成されてい
る。そして,この合流部26部分に対応して芯金16の
周方向に沿って浅い通路を形成するダムリップ部28を
形成している。このダムリップ部28は前記樹脂通路1
8の絞り通路部分に対応して設けられ,これをハウジン
グ12の貫通透孔14との隙間を狭くして流路抵抗が全
周にわたって均一となるように設定している。この場合
において,前記合流部26は合流対称のマニホールド2
4同士が芯金16の軸線に沿った線に接するように結合
合流されている。この結果,各マニホールド24を流下
する樹脂の流線は合流部で平行となっている。
基点として,周方向左右に分岐し通路断面積を所定の割
合で徐々に減少させつつ所定の曲率で押出方向に湾曲す
る半円断面状のマニホールド24を形成している。そし
てこのマニホールド24端は対称となっている反対面側
のマニホールド24と前記樹脂流入口22からほぼ18
0度の位置にてそれぞれ合流するように形成されてい
る。そして,この合流部26部分に対応して芯金16の
周方向に沿って浅い通路を形成するダムリップ部28を
形成している。このダムリップ部28は前記樹脂通路1
8の絞り通路部分に対応して設けられ,これをハウジン
グ12の貫通透孔14との隙間を狭くして流路抵抗が全
周にわたって均一となるように設定している。この場合
において,前記合流部26は合流対称のマニホールド2
4同士が芯金16の軸線に沿った線に接するように結合
合流されている。この結果,各マニホールド24を流下
する樹脂の流線は合流部で平行となっている。
【0012】また,前記マニホールド24の下縁からダ
ムリップ部28に至る筒状通路全体が,マニホールド2
4部分の通路断面深さよりは浅く,前記ダムリップ部2
8部分の流路深さより深い通路を形成するランド部30
を形成している。これは芯金16の外面の削り取り深さ
を上記のように調整することによって形成されたもので
ある。
ムリップ部28に至る筒状通路全体が,マニホールド2
4部分の通路断面深さよりは浅く,前記ダムリップ部2
8部分の流路深さより深い通路を形成するランド部30
を形成している。これは芯金16の外面の削り取り深さ
を上記のように調整することによって形成されたもので
ある。
【0013】本発明では,上記構造を基本構造として,
ダイス10内で動かずに滞留している古い樹脂と新しい
樹脂を要領よく,早く,完全に置換するために,特に,
樹脂の滞留しやすい箇所,すなわち,樹脂流入口22か
らマニホールド24を通過し最も遠隔した樹脂滞留部6
0(ウエルドラインが生じ易い箇所)および樹脂流入口
22から樹脂通路18に開口した入口開口部22aに対
向するダイスハウジング12の半径方向側に滞留樹脂排
出装置取付孔50,51をそれぞれ穿設したものであ
る。
ダイス10内で動かずに滞留している古い樹脂と新しい
樹脂を要領よく,早く,完全に置換するために,特に,
樹脂の滞留しやすい箇所,すなわち,樹脂流入口22か
らマニホールド24を通過し最も遠隔した樹脂滞留部6
0(ウエルドラインが生じ易い箇所)および樹脂流入口
22から樹脂通路18に開口した入口開口部22aに対
向するダイスハウジング12の半径方向側に滞留樹脂排
出装置取付孔50,51をそれぞれ穿設したものであ
る。
【0014】この滞留樹脂排出装置取付孔50,51の
先端部入口部は樹脂通路18に開口した入口開口部50
a,51aをそれぞれ有するとともに,後端部出口部は
ダイスハウジング12側にねじが刻設され,ここに外周
部にねじが刻設された滞留樹脂排出装置40,41が螺
合して取付けられている。
先端部入口部は樹脂通路18に開口した入口開口部50
a,51aをそれぞれ有するとともに,後端部出口部は
ダイスハウジング12側にねじが刻設され,ここに外周
部にねじが刻設された滞留樹脂排出装置40,41が螺
合して取付けられている。
【0015】また,ダイスハウジング12の半径方向に
穿設された滞留樹脂排出装置取付孔50,51の途中か
ら,ダイス10の中心軸と平行するダイスハウジング1
2内の縦方向に新たに滞留樹脂抜出孔55,56を前記
滞留樹脂排出装置取付孔50,51と連通して穿設する
とともに他端部をダイスハウジング12の下端部に出口
開口部55a,56aをそれぞれ有した構造となってい
る。
穿設された滞留樹脂排出装置取付孔50,51の途中か
ら,ダイス10の中心軸と平行するダイスハウジング1
2内の縦方向に新たに滞留樹脂抜出孔55,56を前記
滞留樹脂排出装置取付孔50,51と連通して穿設する
とともに他端部をダイスハウジング12の下端部に出口
開口部55a,56aをそれぞれ有した構造となってい
る。
【0016】この滞留樹脂排出装置40,41はプラグ
43,弁棒44およびブロック45から構成されてい
る。弁棒44の先端部にはプラグ43が固定されてお
り,一方,弁棒44の後端部には外周部にねじが刻設さ
れた円柱状のブロック45が固着されており,さらに,
その外端部には4角形状のナット45aが固着され,こ
のナット45aをスパナ等で左右に回動することによっ
て滞留樹脂排出装置40,41を滞留樹脂排出装置取付
孔50,51に対して前後進可能な構造となっている。
43,弁棒44およびブロック45から構成されてい
る。弁棒44の先端部にはプラグ43が固定されてお
り,一方,弁棒44の後端部には外周部にねじが刻設さ
れた円柱状のブロック45が固着されており,さらに,
その外端部には4角形状のナット45aが固着され,こ
のナット45aをスパナ等で左右に回動することによっ
て滞留樹脂排出装置40,41を滞留樹脂排出装置取付
孔50,51に対して前後進可能な構造となっている。
【0017】このため,滞留樹脂排出装置40,41の
前進限時には,滞留樹脂排出装置取付孔50,51の入
口開口部50a,51aの内周面とプラグ43の外周面
とは図3に実線で示す遊嵌(環状通路を形成)状態にな
るように配してあり,両面間は例えば間隙0.1〜3m
m,好ましくは0.1〜1.0mm,さらに好ましくは
0.1〜0.5mmの環状通路を有するようになってい
る。また,滞留樹脂排出装置40,41の後退限時に
は,プラグ43は図3に2点鎖線で示す位置まで後退
し,前記開口部50a,51aが完全開放可能となって
いる。
前進限時には,滞留樹脂排出装置取付孔50,51の入
口開口部50a,51aの内周面とプラグ43の外周面
とは図3に実線で示す遊嵌(環状通路を形成)状態にな
るように配してあり,両面間は例えば間隙0.1〜3m
m,好ましくは0.1〜1.0mm,さらに好ましくは
0.1〜0.5mmの環状通路を有するようになってい
る。また,滞留樹脂排出装置40,41の後退限時に
は,プラグ43は図3に2点鎖線で示す位置まで後退
し,前記開口部50a,51aが完全開放可能となって
いる。
【0018】こうした構造により,材料替え,または色
替えをしない通常のブロー成形品の成形時には,溶融樹
脂がプラグ43の前進限で入口開口部50a,51aの
内周面とプラグ43の外周面との環状通路からそれぞれ
滞留樹脂抜出孔55,56に向かって徐々に流入する状
態を継続し,これら流入した樹脂は出口開口部55a,
56aから外部へ排出可能となっている。
替えをしない通常のブロー成形品の成形時には,溶融樹
脂がプラグ43の前進限で入口開口部50a,51aの
内周面とプラグ43の外周面との環状通路からそれぞれ
滞留樹脂抜出孔55,56に向かって徐々に流入する状
態を継続し,これら流入した樹脂は出口開口部55a,
56aから外部へ排出可能となっている。
【0019】一方,材料替え,または色替えに伴って樹
脂流入口22の入口開口部22a近傍および樹脂滞留部
60近傍に残留した古い樹脂と新しい樹脂を置換したい
場合には,ナット45aをスパナ等で回動すると弁棒4
4の先端のプラグ43を図3に2点鎖線で示す後退限ま
で移動させて入口開口部50a,51aを完全開放する
ことによって可能なように構成されている。
脂流入口22の入口開口部22a近傍および樹脂滞留部
60近傍に残留した古い樹脂と新しい樹脂を置換したい
場合には,ナット45aをスパナ等で回動すると弁棒4
4の先端のプラグ43を図3に2点鎖線で示す後退限ま
で移動させて入口開口部50a,51aを完全開放する
ことによって可能なように構成されている。
【0020】以上のように構成されたブロー成形用ダイ
ス部の作用を説明する。樹脂流入口22から流入した樹
脂はマニホールド24にて左右に分岐して流下して合流
部26に達するとともに,分岐流下とともにマニホール
ド24の下縁からランド部30に逐次溢流し,樹脂は筒
状通路18の全周に均一に流れるものとなる。そして,
マニホールド24の溝断面積を徐々に小さくなるように
設定しているので,周方向の圧力分布が均一になり,ダ
ムリップ部28で再調整された状態で流下し,均一肉厚
をもったパリソンとして射出されるのである。
ス部の作用を説明する。樹脂流入口22から流入した樹
脂はマニホールド24にて左右に分岐して流下して合流
部26に達するとともに,分岐流下とともにマニホール
ド24の下縁からランド部30に逐次溢流し,樹脂は筒
状通路18の全周に均一に流れるものとなる。そして,
マニホールド24の溝断面積を徐々に小さくなるように
設定しているので,周方向の圧力分布が均一になり,ダ
ムリップ部28で再調整された状態で流下し,均一肉厚
をもったパリソンとして射出されるのである。
【0021】こうした繰返しのブロー成形品の成形中に
も溶融樹脂はプラグ43と入口開口部50a,51a間
の環状通路を通って絶えず出口開口部55a,56aか
ら少しずつ流出しているため,従来のように入口開口部
50a,51aに対して従来方式のニードル弁などを前
後進させて完全開放または完全密閉する場合と異なり,
例えば入口開口部50a,51aを完全密閉時した場合
に,入口開口部50a,51a近傍または滞留樹脂排出
装置取付孔50,51および滞留樹脂抜出孔55,56
内で長時間滞留し,溶融樹脂が劣化して固化するためニ
ードル弁などを開放しても樹脂が流通しないといった不
具合を生じることなく,樹脂を入口開口部50a,51
aとプラグ43間の環状通路から滞留樹脂排出装置取付
孔50,51を通って滞留樹脂抜出孔55,56の出口
開口部55a,56aから外部へ少しずつ連続的に排出
される。
も溶融樹脂はプラグ43と入口開口部50a,51a間
の環状通路を通って絶えず出口開口部55a,56aか
ら少しずつ流出しているため,従来のように入口開口部
50a,51aに対して従来方式のニードル弁などを前
後進させて完全開放または完全密閉する場合と異なり,
例えば入口開口部50a,51aを完全密閉時した場合
に,入口開口部50a,51a近傍または滞留樹脂排出
装置取付孔50,51および滞留樹脂抜出孔55,56
内で長時間滞留し,溶融樹脂が劣化して固化するためニ
ードル弁などを開放しても樹脂が流通しないといった不
具合を生じることなく,樹脂を入口開口部50a,51
aとプラグ43間の環状通路から滞留樹脂排出装置取付
孔50,51を通って滞留樹脂抜出孔55,56の出口
開口部55a,56aから外部へ少しずつ連続的に排出
される。
【0022】こうした一連の動作を連続的に保持または
間欠的に繰返すことにより,最も滞留しやすい箇所での
滞留樹脂がなくなり,古い樹脂は新しい樹脂と要領よ
く,かつ早く,完全に置換される。
間欠的に繰返すことにより,最も滞留しやすい箇所での
滞留樹脂がなくなり,古い樹脂は新しい樹脂と要領よ
く,かつ早く,完全に置換される。
【0023】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に,本発明に係るブロー成形用ダイスでは,ダイスハウ
ジングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記樹脂通
路内に押出機側からの樹脂流入口を対称位置に開口させ
るとともに,各樹脂流入口から芯金表面に周方向左右に
分岐し通路断面積を減少させつつ押出方向に湾曲するマ
ニホールドを形成し,このマニホールド端と他方の樹脂
流入口からのマニホールド端をそれぞれ合流させるとと
もに,この合流部が開口され前記芯金の周方向に沿って
浅い通路を形成するダムリップ部を形成し,このダムリ
ップ部とマニホールドとの間の前記樹脂通路全体にはマ
ニホールド深さより浅く前記ダムリップ部より深い通路
を有するランド部を形成したダイスを用い,前記両マニ
ホールド端で形成される合流部と,前記樹脂流入口が樹
脂通路内に開口した対向位置にある前記ダイスハウジン
グに滞留樹脂抜出孔を穿設し,前記滞留樹脂抜出孔の樹
脂通路と連通している入口開口部に,この開口部の内面
との間に隙間を有するプラグを移動自在に設けたことに
より,材料替えおよび色替えが容易に行なえるととも
に,材料替えや色替え時間が短縮され,生産性が向上す
る。また,樹脂替えまたは色替え時に樹脂を浪費するこ
とがなく,樹脂の消費量が大幅に減少する。
に,本発明に係るブロー成形用ダイスでは,ダイスハウ
ジングに芯金を内挿して樹脂通路を形成し,前記樹脂通
路内に押出機側からの樹脂流入口を対称位置に開口させ
るとともに,各樹脂流入口から芯金表面に周方向左右に
分岐し通路断面積を減少させつつ押出方向に湾曲するマ
ニホールドを形成し,このマニホールド端と他方の樹脂
流入口からのマニホールド端をそれぞれ合流させるとと
もに,この合流部が開口され前記芯金の周方向に沿って
浅い通路を形成するダムリップ部を形成し,このダムリ
ップ部とマニホールドとの間の前記樹脂通路全体にはマ
ニホールド深さより浅く前記ダムリップ部より深い通路
を有するランド部を形成したダイスを用い,前記両マニ
ホールド端で形成される合流部と,前記樹脂流入口が樹
脂通路内に開口した対向位置にある前記ダイスハウジン
グに滞留樹脂抜出孔を穿設し,前記滞留樹脂抜出孔の樹
脂通路と連通している入口開口部に,この開口部の内面
との間に隙間を有するプラグを移動自在に設けたことに
より,材料替えおよび色替えが容易に行なえるととも
に,材料替えや色替え時間が短縮され,生産性が向上す
る。また,樹脂替えまたは色替え時に樹脂を浪費するこ
とがなく,樹脂の消費量が大幅に減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るダイスの断面構成図である。
【図2】本発明に係る別の実施例を示すダイスの断面構
成図である。
成図である。
【図3】滞留樹脂排出装置を示す1部拡大断面図であ
る。
る。
10 ダイス 12 ダイスハウジング 14 貫通透孔 16 芯金 18 樹脂通路 20 樹脂供給通路 22 樹脂流入口 22a 入口開口部 24 マニホールド 26 合流部 28 ダムリップ部 30 ランド部 40,41 滞留樹脂排出装置 43 プラグ 45 ブロック 50,51 滞留樹脂排出装置取付孔 50a,51a 入口開口部 55,56 滞留樹脂抜出孔 55a,56a 出口開口部 60 樹脂滞留部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−155564(JP,A) 特開 平4−201317(JP,A) 特開 昭56−166028(JP,A) 特開 昭56−30829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/04,49/42 B29B 11/10 B29C 47/20 B29L 22:00
Claims (1)
- 【請求項1】 ダイスハウジングに芯金を内挿して樹脂
通路を形成し,前記樹脂通路内に押出機側からの樹脂流
入口を対称位置に開口させるとともに,各樹脂流入口か
ら芯金表面に周方向左右に分岐し通路断面積を減少させ
つつ押出方向に湾曲するマニホールドを形成し,このマ
ニホールド端と他方の樹脂流入口からのマニホールド端
をそれぞれ合流させるとともに,この合流部が開口され
前記芯金の周方向に沿って浅い通路を形成するダムリッ
プ部を形成し,このダムリップ部とマニホールドとの間
の前記樹脂通路全体にはマニホールド深さより浅く前記
ダムリップ部より深い通路を有するランド部を形成した
ダイスを用い,前記両マニホールド端で形成される合流
部と,前記樹脂流入口が樹脂通路内に開口した対向位置
にある前記ダイスハウジングに滞留樹脂抜出孔を穿設
し,前記滞留樹脂抜出孔の樹脂通路と連通している入口
開口部に,この開口部の内面との間に隙間を有するプラ
グを移動自在に設けたことを特徴とするブロー成形用ダ
イス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4321814A JP2776450B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | ブロー成形用ダイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4321814A JP2776450B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | ブロー成形用ダイス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06166097A JPH06166097A (ja) | 1994-06-14 |
JP2776450B2 true JP2776450B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=18136717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4321814A Expired - Fee Related JP2776450B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | ブロー成形用ダイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2776450B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10356354A1 (de) * | 2003-11-28 | 2005-06-30 | Eta Kunstofftechnologie Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen von endlosen Extrudaten, insbesondere Strang- oder Hohlprofilen |
-
1992
- 1992-12-01 JP JP4321814A patent/JP2776450B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06166097A (ja) | 1994-06-14 |
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