JP2838567B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP2838567B2 JP3898290A JP3898290A JP2838567B2 JP 2838567 B2 JP2838567 B2 JP 2838567B2 JP 3898290 A JP3898290 A JP 3898290A JP 3898290 A JP3898290 A JP 3898290A JP 2838567 B2 JP2838567 B2 JP 2838567B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、反射支持体を有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料を用いて磁気媒体等に記録されたソフト情報
から階調を持つカラー画像を得る方法に関するもので、
特に階調再現性に優れたカラー画像を迅速に得ることの
できるカラー画像形成方法に関するものである。
〔発明の背景〕
今日、エレクトロニックスの分野では、CCD等の撮像
素子及び磁気記録媒体の著しい進歩により、これまでの
ハロゲン化銀を使った写真と同じ手軽さで写真撮影を行
い、直ちにテレビに映し出してこれを楽しむことを可能
としてきた。又、印刷・製版の分野でも、スキャナーの
進歩により原画をスキャナーで読取った後、カラーディ
スプレイを見ながら編集、修正等の作業や、コントラス
トの変化、拡大・縮小等を自在に行うことが手軽にでき
るようになった。
このように、画像を電気信号として記録、加工するこ
とが、産業の分野はもとより一般会社においても浸透し
てきつつある。
しかし、テレビに映し出すというだけではやはり不十
分であり、紙の上に記録された画像が求められており、
感熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式等の
種々の方式が実用化されている。こうした分野でも、ハ
ロゲン化銀写真感光材料の持つ豊かな階調性は、他の方
式に比べ群を抜いたものであって優れた描写力を有して
いる。
特開昭62−35352号はハロゲン化銀カラー写真感光材
料を走査露光し、引続き現像処理することにより、カラ
ー画像を形成する方法を開示しており、特開昭63−1979
47号には走査露光後、現像処理することによりカラー画
像を形成する記録材料について開示しており、塩化銀含
有率95モル%のハロゲン化銀粒子を含む感光材料をLED
光やレーザー光を用いて像様露光した後、特定の現像液
にて45秒という短時間で現像処理することによって像形
成されることを示していた。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、上記構成
の感光材料を短時間現像した場合に得られる画像は、階
調が軟調であり、かつ最高濃度が低いために、通常の10
-2秒以上の露光によって得られるカラー画像に比べて極
めて低画質であり、実用上問題のあることが判明した。
更には、この様な超高照度短時間条件下での露光は、
通常10-2秒以上条件下での露光に比べ、塩化銀を用いた
感光材料では、感度、階調いずれの相反則不軌特性も劣
化することが判った。
〔発明が解決しようとする問題点〕
塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤の前述のような
欠点を克服するために、様々な技術が開示されている。
ハロゲン化銀乳剤の相反則不軌改良には、イリジウム
をハロゲン化銀粒子にドーピングすることが有効である
ことが知られている。例えば特公昭43−4935号には、ハ
ロゲン化銀乳剤の沈澱又は熟成中に微量のイリジウム化
合物を添加したものを用いた写真感光材料は、露光時間
の広い範囲でほぼ一定の階調をもつ画像が得られること
が開示されている。しかしながら、イリジウムを多量に
ドープした塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤におい
ては、露光後15秒から約2時間という比較的短時間の間
に潜像補力が起こることがツウィッキイによって、ジャ
ーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(Jurn
al of Photographic Science)の33巻,201頁に開示され
ている。例えばカラー印画紙用感光材料としては、この
ようなことが起こると焼き付けと処理の間の時間間隔の
変動によって写真特性が変わってしまい、実用上好まし
くない結果を招く。
塩化銀含有率の比較的高い塩沃臭化銀乳剤へのイリジ
ウムのドーピングの例が特開昭50−116025号、同56−25
727号、同58−211753号、同58−215641号、同60−19141
号、同61−47941号に開示されているが、これらのいず
れも前記の潜像補力の問題を解決するものではない。
更に、イリジウムを多量に添加することによって高照
度露光における階調の相反則不軌特性は改良されるが、
感度が低下しプリント作成時での実効感度上、大きな問
題が生じる。
よって、イリジウムの添加量には制限があり、相反則
不軌の充分な改良は達成できなかった。
又、特開平1−105940号にあるように塩化銀乳剤に臭
化銀含有率の高い層(ないし相)を形成するハロゲン化
銀乳剤の記載がある。しかしながら、この方法のみで
は、未だ相反則不軌改良には不十分である。
本発明者等は、鋭意研究を進めた結果、写真感光材料
中のハロゲン化銀乳剤がIr含有率の異なる2種以上の乳
剤を混合含有して成り、該2種以上の乳剤はいずれの2
者の組合せにおいても、Ir含有率の高い乳剤に対し40%
以上Ir含有率が異なるハロゲン化銀乳剤にすることによ
って硬調で最高濃度の高い画像を得、10-4秒以下という
超高照度短時間露光を行っても相反則不軌が改良される
ことを見い出した。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、10-4秒以下の短時間露光下におい
て、露光照度の変化によって感度、階調の変化の少ない
カラー画像形成方法を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、反射支持体上に、イエロー発色
カプラー、マゼンタ発色カプラー及びシアン発色カプラ
ーを含むハロゲン化銀写真乳剤層を少なくとも1層有
し、該ハロゲン化銀乳剤層がIr含有率の異なる2種以上
の乳剤を混合含有して成り、該2種以上の乳剤は、いず
れの2種の組合せにおいても、該Ir含有率の高い乳剤に
対し40%以上Ir含有率が異なるハロゲン化銀乳剤を含有
しているハロゲン化銀写真感光材料を、10-4秒以下の時
間で露光し、次いで現像処理することにより画像を得る
ことを特徴とするカラー画像形成方法によって達成され
た。
以下、本発明を更に詳述する。
本発明のハロゲン化銀粒子は、95モル%以上の塩化銀
含有率を有していることが好ましく、臭化銀含有率は5
モル%以下、沃化銀含有率は5モル%以下であることが
好ましい。更に好ましくは、臭化銀含有率が0.1〜2モ
ル%の塩臭化銀である。
本発明のハロゲン化銀粒子は、単独で用いてもよい
し、組成の異なる他のハロゲン化銀粒子と混合して用い
てもよい。又塩化銀含有率が95モル%以下のハロゲン化
銀粒子と混合して用いてもよい。
又、本発明の95モル%以上の塩化銀含有率を有するハ
ロゲン化銀粒子が含有されるハロゲン化銀乳剤層におい
ては、該乳剤層に含有される全ハロゲン化銀粒子に占め
る塩化銀含有率95モル%以上のハロゲン化銀粒子の割合
は60重量%以上、好ましくは80重量%以上である。
本発明のハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部から外
部に至るまで均一なものであってもよいし、粒子内部と
外部の組成が異なってもよい。又、粒子内部と外部の組
成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよいし、不
連続であってもよい。
本発明のハロゲン化銀粒子の粒子径は特に制限はない
が、迅速処理性および感度等、他の写真性能等を考慮す
ると、好ましくは0.2〜1.6μm、更に好ましくは0.25〜
1.2μmの範囲である。
尚、上記粒子径は、当該技術分野において一般に用い
られる各種の方法によって測定することができる。代表
的な方法としては、ラブランドの「粒子径分析法」(A.
S.T.M.シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコピ
ー,1955年,94〜122頁)又は前掲のミース著、ザ・セオ
リー・オブ・フォトグラフィック・プロセス(第3版、
マクミラン社発行(1966年)の第2章)に記載されてい
る。
この粒子径は、粒子の投影面積が直径近似値を使って
これを測定することができる。粒子が実質的に均一形状
である場合は、粒径分布は直径か投影面積としてかなり
正確にこれを表すことができる。
本発明のハロゲン化銀粒子の粒子径の分布は、多分散
であってもよいし、単分散であってもよい。好ましくは
ハロゲン化銀粒子の粒径分布において、その変動係数が
0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散ハロゲン化
銀粒子である。ここで変動係数は、粒径分布の広さを示
す係数であり、次式によって定義される。
ここでriは粒子個々の粒径、niはその数を表す。ここ
で言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合はその
直径、又立方体や球状以外の形状の粒子の場合は、その
投影像を周面積の円像に換算した時の直径を表す。
本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを
用いることができる。好ましい1つの例は、{100}面
を結晶表面として有する立方体である。又、米国特許4,
183,756号、同4,225,666号、特開昭55−26589号、特公
昭55−42737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラ
フィック・サイエンス(J.Photgr.Sci.),21,39(197
3)等の文献に記載された方法により、8面体、14面
体、12面体等の形状を有する粒子をつくり、これを用い
ることもできる。更に、双晶面を有する粒子を用いても
よい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状からな
る粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合され
たものでもよい。
本発明に係るハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過
程及び/又は成長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は錯塩、ロジウ
ム塩又は錯塩、鉄塩又錯塩を用いて金属イオンを添加し
てもよい。特にこの中でイリジウム塩を添加してイリジ
ウム化合物の存在下で粒子形成を行うことが望ましい。
本発明において、水溶性イリジウム化合物の存在下に
おいて、ハロゲン化銀を形成するというのは、ハロゲン
化銀の核生成、成長、物理熟成のいずれかの段階でイリ
ジウム化合物を添加することを指す。
具体的な方法としては、核生成以前の母液にイリジウ
ム化合物を添加しておく方法、又はハロゲン化銀の成長
途中にラッシュ添加する方法、又は添加する可溶性銀塩
の溶液又は/及び可溶性ハライド溶液中に添加しておく
方法、又は成長終了後、物理熟成を行う直前に添加する
方法等が挙げられるが、可溶性ハライド溶液中に添加す
る方法が、本発明の効果を得る上で好ましい。又、イリ
ジウム化合物は異なった段階に分割して添加されてもよ
い。添加されるイリジウム化合物は2種類以上の異なっ
たイリジウム化合物の混合溶液を用いてもよい。又2種
類以上の異なったイリジウム化合物の溶液を各々異なっ
た段階で添加してもよい。
本発明において、イリジウム化合物の添加量はハロゲ
ン化銀1モルあたりのイリジウム化合物のモル数が10-9
〜10-4モルの範囲が好ましく、更に10-9〜10-5モルの範
囲がより好ましい。
この量より少ないと、10-4秒以下の超高照度短時間露
光での本発明の効果が十分発現せず、多いと減感、軟調
化などが発生し、好ましくない。
本発明に用いられるイリジウム化合物は特に制限され
ないが化合物の安定性、安全性、経済性などの点から工
業的に可能で好ましいものとしては、ハロゲン化イリジ
ウム(III)化合物、ハロゲン化イリジウム(IV)化合
物、イリジウム錯塩で配位子としてハロゲン、アミン
類、オキザラト等を持つものが挙げられる。以下に、そ
の例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
三塩化イリジウム、三臭化イリジウム、ヘキサクロロ
イリジウム(III)カリウム、硫酸イリジウム(III)ア
ンモニウム、二硫酸イリジウム(III)カリウム、三硫
酸イリジウム(III)三カリウム、硫酸イリジウム(II
I)、トリオキザライトイリジウム(III)、四塩化イリ
ジウム、四臭化、イリジウム、ヘキサクロロイリジウム
(IV)カリウム、ヘキサクロロイリジウム(IV)アンモ
ニウム、イリジウム(IV)酸カリウム、トリオキザライ
トイリジウム(IV)。
本発明においては、これらの化合物の中から任意のも
のを選ぶことができ、又、必要に応じて組合せて用いる
こともできる。これらのイリジウム化合物は、水、又は
水と混和可能な溶媒、溶解して用いるが、イリジウム化
合物の溶液を安定化させる為によく行われる方法、即
ち、ハロゲン化水素(例えば塩酸、臭酸など)あるいは
ハロゲン化アルカリ(例えば塩化カリウム、塩化ナトリ
ウム、臭化カリウム等)を添加する方法を用いることが
できる。
本発明において乳剤をブレンドする場合、含有量が少
なくとも40%以上異なる乳剤をブレンドすることが必須
であり、好ましくは80%〜200%の範囲である。ここで
ブレンドする場合、Ir含有量の40%以上異なる乳剤と
は、Ir含有量が多い方の乳剤とその乳剤に対し、40%以
上Ir含有率の低い乳剤とを意味する。
乳剤の混合は、一方の乳剤に対し他の乳剤の比率を増
加させて混合することが好ましい。更に好ましくは、Ir
含有量の多い乳剤の方のブレンド比率を上げることが好
ましい。好ましい混合比率はIr含有量(多):Ir含有量
(少)が7:3以上が好ましく、特にIr含有量(多)が多
い程好ましい。又、混合する乳剤の粒径は同一粒径であ
ってもよいし、異なる粒径であってもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子形成
後不要な塩類を除去した後、化学熟成を施し、表面感度
を高める必要があるが、その際、通常行われている不安
定硫黄化合物による化学増感時に該ハロゲン化銀1モル
当たり0.001〜0.08モル、好ましくは0.01〜0.06モルの
臭化銀を形成せしめて化学熟成を行ってもよい。
この臭化銀は上記高塩化銀含有ハロゲン化銀乳剤中
に、水溶性銀塩と水溶性臭化物とを別々に添加して形成
してもよく、更には、予め臭化銀微粒子を形成してお
き、この微粒子臭化銀乳剤を高塩化銀含有ハロゲン化銀
乳剤中に加えてもよい。
以下、臭化銀の形成法について詳述する。
臭化銀を高塩化銀乳剤中に、水溶性銀塩と(好ましく
は硝酸銀)と水溶性臭化物(好ましくは臭化カリウム又
は臭化ナトリウム)を添加する場合、この両者を同時に
添加してもよく、又は金塩を予め添加し、次いで臭化物
を添加してもよく、又この逆の添加順序てあってもよ
い。この際水溶性臭化物と共に一部水溶性塩化物又は水
溶性沃化物を水溶性臭化物と共に併用することも本発明
の効果を損なわない範囲で可能である。
上記水溶性臭化物及び水溶性銀塩は化学熟成中の任意
の時期に添加することができ、化学増感剤である不安定
硫黄化合物の添加時、添加後、或は、化学熟成終了直前
の安定剤添加直前のいかなる時期に行ってもよく、2回
以上に分けて行ってもよい。
一方、臭化銀形成を微粒子臭化銀を用いて行う場合に
は、その添加時期は上記水溶性臭化物と水溶性銀塩を用
いるのに準じればよく、又、臭化銀微粒子は僅かの塩化
銀又は沃化銀を微粒子ハロゲン化銀を構成する成分とし
て含んでいてもよい。
本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、潜像
が主として表面に形成される粒子であってもよく、又主
として粒子内部に形成される粒子でもよい。好ましくは
潜像が主として表面に形成される粒子である。
本発明の乳剤は、常法により化学増感される。即ち、
銀イオンと反応できる硫黄を含む化合物や、活性ゼラチ
ンを用いる硫黄増感法、セレン化合物を用いるセレン増
感法、還元性物質を用いる還元増感法、金その他の貴金
属化合物を用いる貴金属増感法などを単独又は組み合わ
せて用いることができるが、少なくとも硫黄増感するこ
とが好ましい。
更に金増感を併用することがより好ましい。
金増感剤として用いることのできる金化合物には、例
えば塩化金酸、塩化金酸ナトリウム、チオ硫酸金カリウ
ム等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤に添加される金化合物
の量は、ハロゲン化銀1モル当たり5×10-7〜5×10-3
モルであり、好ましくは2×10-6〜1×10-4モルの濃度
である。更に好ましくは、2.6×10-6〜4×10-5モル、
最も好ましくは、2.6×10-6〜9×10-6モルである。
金化合物をハロゲン化銀乳剤へ添加するには、水、エ
タノール等の適当な溶媒に溶解して添加すればよい。
本発明に係る金化合物は、ハロゲン化銀乳剤の製造工
程中に添加されるが、その添加時期は、該製造工程にお
ける化学増感(又は化学熟成ともいう)の停止工程終了
までの任意の時期に添加することにより、本発明の優れ
た効果を得ることができる。
ここで化学増感の停止工程(又は化学増感の終了工程
ともいう)とは、増感工程に化学増感停止剤を添加する
工程を指す。この場合化学増感停止剤の添加と同時又
は、その前後10分以内(近傍)、好ましくは同時又はそ
の前後5分以内の時期を含む。
前記の化学増感の停止工程終了までの任意の時期とし
ては、具体的には、ハロゲン化銀粒子の形成前、ハロゲ
ン化銀粒子形成中、ハロゲン化銀粒子形成終了後から化
学増感開始前までの間、化学増感中、及び化学増感終了
までの間から選ばれた任意の時期でよい。好ましくは、
ハロゲン化銀粒子形成終了後から化学増感開始までの
間、化学増感中及び化学増感終了までの間から選ばれた
任意の時期に添加される。添加は全量を一時期に行って
もよいし、複数回に分けて添加してもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、化学増感を最適にかけ
たり、感光材料の保存中あるいは現像処理中での感度低
下やカブリの発生を防ぐために、カブリ防止剤、安定剤
といわれる化合物を添加することができる。
これらの化合物は、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3,3a,7−テトラザインデン、3−メチルベンゾチアゾ
ール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールをは
じめ、多くの複素環化合物、メルカプト化合物などが知
られている。
本発明で述べる露光時間とは、フラッシュ露光のよう
な場合であれば光の強度の時間的な変化において、その
最大値の1/2に達した時から、減衰してその最大値の1/2
になるまでの時間をいい、レーザー光による走査露光の
ような場合には、その光束の強度の空間的な変化におい
て、光強度が最大値の1/2になる所をもって光束の外縁
とし、走査線と平行であり、かつ光強度が最大となる点
を通る線と光束の外縁の交わる2点間の距離を光束の径
とした時、(光束の径)/(走査速度)をもって露光時
間とする。
線状の光源を用いた走査露光においても、上記のレー
ザー光の場合と同じに考えてよい。
光源の種類としては、キセノン放電管、陰極線管(CR
T)、発光ダイオード、タングステンハロゲンランプ、
水銀高圧放電管、レーザー等の公知の光源をいずれも用
いることができる。中でもヘリウム−ネオン、アルゴ
ン、ヘリウム−カドミウム等のガスレーザー、ガリウム
砒素燐等の半導体レーザーや、これに非線形光学素子の
組合せが好ましく用いられる。
こうしたシステムに適用可能と考えられるレーザープ
リンター装置としては、例えば特開昭55−4071号、同59
−11062号、特公昭56−14963号、同56−40822号、欧州
特許77410号、電子通信学会技術研究報告Vo.80,No.244
及び映画テレビ技術1984/6(382),34〜36頁等に記載さ
れているものがある。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は、イエロー
発色カプラー、マゼンタ発色カプラー、シアン発色カプ
ラーに組み合わせて400〜900nmの波長域の特定領域に分
光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有する。該ハ
ロゲン化銀乳剤は、1種類又は2種以上の増感色素を組
み合わせて含有する。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤を青感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔A〕で示される増感色素に
より分光増感することが好ましい。
一般式〔A〕において、Z1及びZ2はそれぞれベンゾオ
キサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾセレナゾ
ール核、ナフトセレナゾール核、ベンゾチアゾール核、
ナフトチアゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイ
ミダゾール核、ピリジン核又はキノリン核を形成するの
に必要な原子群を表すが、これらのヘテロ環は置換基を
有するものも含む。
Z1及びZ2で形成されるヘテロ環の置換基としては、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アリール基、
アルキル基又はアルコキシカルボニル基等が挙げられ、
これらの置換のうち好ましい置換基は、ハロゲン原子、
シアノ基、アリール基、炭素原子数1〜6のアルキル基
又はアルコキシ基であり、特に好ましい置換基はハロゲ
ン原子、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基又
はエトキシ基である。
R1及びR2は、それぞれアルキル基、アルケニル基又は
アリール基を表すが、好ましくはアルキル基であり、さ
らに好ましくはカルボキシル基又はスルホ基で置換され
たアルキル基であり、最も好ましいのは炭素原子数1〜
4のスルホアルキル基である。又R3は水素原子、メチル
基、エチル基から選ばれる。X1 は陰イオンを表し、l
は0又は1を表す。
一般式〔A〕で表される増感色素の中でも特に有用な
色素は下記一般式〔A′〕で表される増感色素である。
ここで、Y1とY2はそれぞれ置換されてもよいベンゼン
環、又はナフタレン環を完成するに必要な原子群を表
す。
Y1とY2で形成されるベンゼン環、ナフタレン環は置換
基を有するものも含み、置換基として、好ましくはハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アリール基、ア
ルキル基、アルコキシ基又はアルコキシカルボニル基で
ある。
更に好ましい置換基はハロゲン原子、シアノ基、アリ
ール基、炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキシ基で
あり、特に好ましい置換基はハロゲン原子、シアノ基、
メチル基、エチル基、メトキシ基又はエトキシ基であ
る。
R1,R2,R3,X1 及びlは一般式〔A〕で示されたもの
と同じである。
本発明に用いられる一般式〔A〕で示される増感色素
の具体例を次に示す。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤を緑感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔B〕で示される増感色素に
より分光増感することが好ましい。
式中、Z11及びZ12は、それぞれ、オキサゾール類に縮
合したベンゼン環またはナフタレン環を形成するのに必
要な原子群を表す。形成される複素環核は、種々の置換
基で置換されていて良く、これらの好ましい置換基は、
ハロゲン原子、アリール基、アルキル基又はアルコキシ
基である。更に好ましい置換基は、ハロゲン原子、フェ
ニル基、メトキシ基であり、最も好ましい置換基はフェ
ニル基である。
本発明の好適な実施態様によれば、Z11及びZ12が共に
オキサゾール環に縮合したベンゼン環を表わし、これら
ベンゼン環のうち少なくとも1つのベンゼン環の5位が
フェニル基で置換され、あるいは1つのベンゼン環の5
位がフェニル基、他のベンゼン環の5位がハロゲン原子
で置換されている。R11及びR12は、それぞれ、アルキル
基、アルケニル基又はアリール基を表し、好ましくはア
ルキル基を表す。更に好ましくは、R11及びR12は、それ
ぞれ、カルボキシル基又はスルホ基で置換されたアルキ
ル基であり、最も好ましくは、炭素原子数1〜4のスル
ホアルキル基である。更に最も好ましくはスルホエチル
基である。
R13は水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基、
好ましくは水素原子又はエチル基を表す。X2 は陰イオ
ンを表し、例えば塩素、臭素、沃素のハロゲンイオン、 CH3SO4,C2H5SO4等の陰イオンが挙げられる。
nは1又は0を表す。但し、化合物が分子内塩を形成
する場合は、nは0を表す。
以下、本発明に好ましく用いられる一般式〔B〕で示
される増感色素の具体例を示す。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤を赤感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔C〕で示される増感色素ま
たは下記一般式〔D〕で示される増感色素により分光増
感することが好ましい。
式中、Rは水素原子又はアルキル基を表し、R21〜R24
はそれぞれ、アルキル基、アリール基を表し、Z21,Z22,
Z24及びZ25はそれぞれチアゾール環又はセレナゾール環
に縮合したベンゼン環又はナフタレン環を形成するに必
要な原子群を表し、Z23は6員環を形成するのに必要な
炭化水素原子群を表し、lは1又は2を表し、Zは硫黄
原子又はセレン原子を表し、X2 は陰イオンを表す。
前記一般式において、Rが表すアルキル基としてはメ
チル基、エチル基、プロピル基があり、Rは好ましくは
水素原子、メチル基、エチル基である。又、特に好まし
くは水素原子、エチル基である。
又、R21,R22,R23及びR24は、それぞれ直鎖又は分岐ア
ルキル基、このアルキル基は置換基を有していてもよ
い。(例えばメチル、エチル、プロピル、クロルエチ
ル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、アセトキシエ
チル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、エトキシ
カルボニルメチル、スルホエチル、スルホプロピル、ス
ルホブチル、β−ヒドロキシ−γ−スルホプロピル、サ
ルフェートプロピル、アリル、ベンジル等)又はアリー
ル基、このアリール基は置換基を有していてもよい。
(例えばフェニル、カルボキシフェニル、スルホフェニ
ル等)から選ばれる基を表し、Z21,Z22,Z24及びZ25によ
り形成される複素環核は、置換基を有していてもよく、
置換基の好ましいものはハロゲン原子、アリール基、ア
ルキル基又はアルコキシ基であり、更にはハロゲン原子
(例えば塩素原子)、フェニル基、メトキシ基が好まし
い。
X3 は陰イオン(例えばCl,Br,I, CH3SO4,C2H5SO4等)を表し、lは1又は2を表す。但
し、化合物が分子内塩を形成する場合lは1を表す。
以下、本発明に好ましく用いられる一般式〔C〕及び
〔D〕で示される増感色素の代表的具体例を示す。
上記一般式〔A〕、〔B〕、〔C〕又は〔D〕で示さ
れる増感色素の添加量は特に限定されないが、概ねハロ
ゲン化銀Iモル当たり1×10-7〜1×10-3モルの範囲で
用いることが好ましく、更に好ましくは5×10-6〜5×
10-4モルである。
増感色素の添加方法は、当業界でよく知られた方法を
用いることができる。
例えば、これらの増感色素はピリジン、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、メチルセロソルブ、アセトン
など(又は以上のごとき溶媒の混合物)の水可溶性溶媒
に溶解し、ある場合には水にて希釈し、又ある場合には
水の中で溶解し、これらの溶液の形で添加することがで
きる。又、この溶解に超音波振動を用いることも有利で
ある。
又、本発明に用いられる増感色素は、米国特許3,469,
987号などに記載の如く、色素を揮発性有機溶媒に溶解
し、該溶液を親水性コロイド中に分散し、この分散物を
添加する方法、特公昭46−24185号などに記載の如く、
水不溶性色素を溶解することなしに水溶性溶剤中に分散
させ、この分散液を添加する方法も用いられる。
又、本発明に用いられる増感色素は酸溶解分散法によ
る分散物の形で乳剤へ添加することができる。その他添
加方法は、米国特許2,912,345号、同3,342,605号、同2,
996,287号、同3,425,835号などに記載の方法も用いられ
る。
本発明のハロゲン化銀乳剤に含有させる増感色素は、
同一又は異なった溶媒に溶解し、ハロゲン化銀乳剤への
添加に先立って、これら溶液を混合するか、あるいは別
々に添加してもよい。別々に添加する場合には、その順
序、時間、間隔は、目的により任意に決めることができ
る。
本発明に用いられる増感色素を乳剤へ添加する時期
は、乳剤製造工程中いかなる時期でもよいが、化学熟成
中あるいは化学熟成後が好ましく、更に好ましくは化学
熟成中に添加する。
本発明のハロゲン化銀乳剤のバインダー(又は保護コ
ロイド)としては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外にゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子
のグラフトポリマー、蛋白質、糖誘導体、セルロース誘
導体、単一あるいは共重合体の如き合成親水性高分子物
質等の親水性コロイドも用いることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料のハロゲ
ン化銀乳剤層及び/又は他の親水性コロイド層の柔軟性
を高める目的で可塑剤を添加できる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の写真乳
剤層その他の親水性コロイド層に寸度安定性の改良など
を目的として、水不溶性又は難溶性合成ポリマーの分散
物(ラテックス)を含有むことができる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の乳剤層に
は、発色現像処理において、芳香族第1級アミン現像剤
(例えばp−フェニレンジアミン誘導体や、アミノフェ
ノール誘導体など)の酸化体とカップリング反応を行い
色素を形成する、色素形成カプラーが用いられる。該色
素形成カプラーは各々の乳剤層に対して乳剤層の感光ス
ペクトル光を吸収する色素が形成されるように選択され
るのが普通であり、青色光感光性乳剤層にはイェロー色
素形成カプラーが、緑色光感光性乳剤層にはマゼンタ色
素形成カプラーが、赤色光感光性乳剤層にはシアン色素
形成カプラーが用いられる。しかしながら目的に応じて
上記組合せと異なった用い方でハロゲン化銀カラー写真
感光材料を作ってもよい。
本発明に用いられる色素画像形成カプラーは特に限定
されるものではなく、種々のカプラーを用いることがで
きるが、下記特性に記載の化合物が代表的なものとして
包含される。
イエロー色素画像形成カプラーとしてはアシルアセト
アミド型、ベンゾイルメタン型の4当量もしくは2当量
カプラーであり、これらは、例えば米国特許第2,778,65
8号、同2,875,057号、同2,908,573号、同2,908,513号、
同3,227,155号、同3,227,550号、同3,253,924号、同3,2
65,506号、同3,277,155号、同3,341,331号、同3,369,89
5号、同3,384,657号、同3,408,194号、同3,415,652号、
同3,447,928号、同3,551,155号、同3,582,322号、同3,7
25,072号、ドイツ特許1,547,868号、同2,057,941号、同
2,162,899号、同2,163,812号、同2,213,461号、同2,21
9,917号、同2,261,361号、同2,263,875号、特公昭49−1
3576号、特開昭48−29432号、同48−66834号、同49−10
736号、同49−122335号、同50−28834号、同50−132926
号、同55−144240号、同56−87041号に記載されてい
る。
マゼンタ色素形成カプラーとしては、5−ピラゾロン
系、ピラゾロトリアゾール系、ピラゾリノベンツイミダ
ゾール系、インダゾロン系、シアノアセチル系の4当量
もしくは2当量マゼンタ色素画像形成カプラーであり、
これらは、例えば米国特許2,600,788号、同3,061,432
号、同3,062,653号、同3,127,269号、同3,311,476号、
同3,152,896号、同3,419,391号、同3,519,429号、同3,5
58,318号、同3,684,514号、同3,705,896号、同3,888,68
0号、同3,907,571号、同3,928,044号、同3,930,861号、
同3,930,816号、同3,933,500号、特開昭49−29639号、
同49−111631号、同49−129538号、同51−112341号、同
52−58922号、同55−62454号、同55−118034号、同56−
38643号、同56−135841号、特公昭46−60479号、同52−
34937号、同55−29421号、同55−35696号、英国特許1,2
47,493号、ベルギー特許792,525号、西ドイツ特許2,15
6,111号、特公昭46−60479号、特開昭59−125,732号、
同59−228,252号、同59−162,548号、同59−171,956
号、同60−33,552号、同60−43,659号、西独特許1,070,
030号及び米国特許3,725,067号等に記載されている。
シアン色素形成カプラーとしては、フェノール系、ナ
フトール系4当量もしくは2当量型シアン色素画像形成
カプラーが代表的であり、米国特許2,306,410号、同2,3
56,475号、同2,362,598号、同2,367,531号、同2,369,92
9号、同2,423,730号、同2,474,293号、同2,476,008号、
同2,498,466号、同2,545,687号、同2,728,660号、同2,7
72,162号、同2,895,826号、同2,976,146号、同3,002,83
6号、同3,419,390号、同3,446,622号、同3,476,563号、
同3,737,316号、同3,758,308号、同3,839,044号、英国
特許478,991号、同945,542号、同1,084,480号、同1,37
7,233号、同1,388,024号及び同1,543,040号、並びに特
開昭47−37425号、同50−10135号、同50−25228号、同5
0−112038号、50−117422号、同50−130441号、同51−6
551号、同51−37647、同51−52828、同51−108841号、
同53−109630号、同54−48237号、同54−66129号、同54
−131931号、同55−32071号、同59−146050号、同59−3
1953号及び同60−117249号などに記載されている。
これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ば
れるカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有す
ることが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分
子の色素が形成されるために4個の銀イオンが還元され
る必要がある4当量性であっても、2個の銀イオンが還
元されるだけでよい2当量性のどちらでもよい。
ハロゲン化銀結晶表面に吸着させる必要のない色素形
成性カプラー等の疎水性化合物は固体分散法、ラテック
ス分散法、水中油滴型乳化分散法等、種々の方法を用い
ることができ、これはカプラー等の疎水性化合物の化学
構造等に応じて適宜選択することができる。水中油滴型
乳化分散法は、カプラー等の疎水性添加物を分散させる
従来公知の方法が適用でき、通常、沸点約150℃以上の
高沸点有機溶媒に必要に応じて低沸点、及び又は水溶性
有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水
性バインダー中に界面活性剤を用いて撹拌器、ホモジナ
イザー、コロイドミル、フロージェットミキサ、超音波
装置等の分散手段を用いて、乳化分散した後、目的とす
る親水性コロイド層中に添加すればよい。分散液又は分
散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよ
い。
高沸点油剤としては現像主薬の酸化体と反応しないフ
ェノール誘導体、フタル酸アルキルエステル、燐酸エス
テル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキル
アミド、脂肪酸エステル、トリメシン酸エステル等の沸
点150℃以上の有機溶媒が用いられる。
疎水性化合物を低沸点溶媒単独又は高沸点溶媒と併用
した溶媒に溶かし、機械又は超音波を用いて水中に分散
する時の分散助剤として、アニオン界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を用いることが
できる。
本発明のカラー写真感光材料の乳剤層間で(同一感色
性層間及び/又は異なった感色性層間)、現像主薬の酸
化体又は電子移動剤が移動して色濁りが生じたり、鮮鋭
性の劣化、粒状性が目立つのを防止するために色カブリ
防止剤が用いられる。
該かぶり防止剤は乳剤層自身に用いてもよいし、中間
層を隣接乳剤層間に設けて、該中間層に用いてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤層を用いたカラー感光材料
には、色素画像の劣化を防止する画像安定剤を用いるこ
とができる。
本発明の感光材料の保護層、中間層等の親水性コロイ
ド層に感光材料が摩擦等で帯電することに起因する放電
によるカブリ防止、画像のUV光による劣化を防止するた
めに紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いたカラー感光材料に
は、フィルター層、ハレーシヨン防止層、及び又はイラ
ジェーション防止層等の補助層を設けることができる。
これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中にカラ
ー感光材料より流出するか、もしくは漂白される染料が
含有させられてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いたハロゲン化銀感光
材料のハロゲン化銀乳剤層、及び/当はその他の親水性
コロイド層に感光材料の光沢を低減する加筆性を高め
る、感光材料相互のくっつき防止等を目標としてマット
剤を添加できる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の滑り摩
擦を低減させるために滑剤を添加できる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料に、帯電
防止を目的とした帯電防止剤を添加できる。帯電防止剤
は支持体の乳剤を積層してない側の帯電防止層に用いら
れる事もあるし、乳剤層及び/又は支持体に対して乳剤
層が積層されている側の乳剤層以外の保護コロイド層に
用いられてもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料の写真乳
剤層及び/又は他の親水性コロイド層には、塗布性改
良、帯電防止、すべり性改良、乳化分散、接着防止、及
び(現像促進、硬調化、増感等の)写真特性改良等を目
的として、種々の界面活性剤が用いられる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、当業界公知の
発色現像処理を行うとにより画像を形成することができ
る。
本発明において発色現像液に使用される発色現像主薬
は、種々のカラー写真プロセスにおいて広範囲に使用さ
れている公知のものが包含される。これらの現像剤はア
ミノフェノール系及びp−フェニレンジアミン系誘導体
が含まれる。これらの化合物は遊離状態より安定のため
一般に塩の形、例えば塩酸塩または硫酸塩の形で使用さ
れる。又は、これらの化合物は一般に発色現像液1に
ついて約0.1g〜約30gの濃度、好ましくは発色現像液1
について約1g〜約15gの濃度で使用する。
発色現像液中に用いられる発色現像主薬としては芳香
族第1級アミン化合物、特にp−フェニレンジアミン系
のものが代表的であり、好ましい例としては、N,N−ジ
エチル−p−フェニレンジアミン塩酸塩、N−エチル−
p−フェニレンジアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−p−
フェニレンジアミン塩酸塩、2−アミノ−5−(N−エ
チル−N−ドデシルアミノ)−トルエン、N−エチル−
N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル
−4−アミノアニリン硫酸塩、N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチルアミノアニリン、4−アミノ−N−(2
−メトキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン
−p−トルエンスルホネート、N,N−ジエチル−3−メ
チル−4−アミノアニリン、N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)−3−メチル−4−アミノアニリン等
を挙げることができる。
これらの発色現像主薬は、単独であるいは2種以上を
組合せて用いてもよく、又、この発色現像主薬1種又は
2種以上と他の白黒現像主薬、例えばハイドロキノン、
1−フェニル−3−ピラゾリドン、N−メチル−p−ア
ミノフェノール類と組合せて用いてもよい。この場合、
この発色現像主薬の添加量はカラー写真感光材料中に含
有するハロゲン化銀1モルに対して0.2〜2モルの範囲
であり、好ましくは0.4〜0.7モルの範囲である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料を発色現像
処理する場合は、特に発色現像主薬として前記化合物の
うち特に、N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミ
ドエチル)−3−メチル−4−アミノアニリ硫酸塩が特
に好ましい。
発色現像液には、上記発色現像液の他に、例えば水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、第3
リン酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等
のアルカリ剤、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N
−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン、トリエ
タノールアミン、ジエタノールアミングリコース、亜硫
酸カリウム等の保恒剤、メタノール、エタノール、ブタ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等
の有機溶媒、シトラジン酸及びポリエチレングリコール
等の現像調節剤及び、重金属イオン隠蔽剤、現像促進剤
等写真分野で公知の各種写真用添加剤を必要に応じて含
有することができる。
又、発色現像液の保恒剤としての亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸カリウム等の亜硫酸イオンは発色現像液が発色性
向上剤であるベンジルアルコールを含有している場合に
は、比較的多量(例えば発色現像液1当たり約0.01モ
ル以上)添加しても発色性の低下が小さいが、発色現像
液中のベンジルアルコールが発色現像液1当たり0〜
約5ml程度しか含まれない場合においては、亜硫酸イオ
ン濃度は発色現像液1当たり約0.004モル以下にする
必要がある。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、水溶性
臭化物を全く含まないか、又はきわめて少量含有する発
色現像液で現像されることが好ましい。過剰の水溶性臭
化物を含有するときは、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料の現像速度が低下する。発色現像液中の臭化物イオン
濃度は、臭化カリウムに換算して、発色現像液1当た
り概ね0.1g以下、好ましくは0.05g以下である。
本発明の感光材料を、発色現像補充液を連続的に補充
しながら連続的に処理していく際、現像の結果、カラー
感光材料から臭化物イオンが微量溶出してくる場合に
は、発色現像液中に微量の臭化物イオンが蓄積してくる
が、この場合であっても、感光材料が含有する全臭化物
量に対し、発色現像液補充液の補充比率を適宜選択して
発色現像液中の臭化物イオン量を上記範囲内にすること
が好ましい。
前記発色現像液中には現像調整剤としては水溶性塩化
物を用いることが好ましい。
用いられる水溶性塩化物は塩化カリウムに換算して発
色現像液1当たり0.5〜5g好ましくは1〜3gの範囲で
用いられる。
前記発色現像液中には更に特開昭58−95345号に記載
の有機現像抑制剤を本発明を損わない範囲で使用するこ
とができる。好ましくはアデニン及びグアニン類が発色
現像液中0〜0.02g/の範囲で用いられる。
本発明の現像液のpHは9.5以上が好ましく、より好ま
しくは13以下である。従来より現像液のpHを上昇させる
ことによって現像を促進することが知られているが、本
発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料においてはpHが
11以下であっても充分な迅速現像性が得られる。
発色現像液の温度は15〜45℃好ましくは20〜40℃の間
で行われる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発色現像後、
漂白処理、定着処理を施される。漂白処理は定着処理と
同時に行ってもよい。
漂白剤としては多くの化合物が用いられるが中でも鉄
(III)、コバルト(III)、銅(II)、など多価金属化
合物、とりわけこれらの多価金属カチオンと有機酸の錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ三酢
酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸のよ
うなアミノポリカルボン酸、マロン酸、酒石酸、りんご
酸、ジグリコール酸、ジチオグリコール酸などの金属錯
塩あるいはフェリシアン酸塩類、重クロム酸塩などの単
独又は適当な組合せが用いられる。
定着剤としては、ハロゲン化銀を錯塩として可溶化す
る可溶性錯化剤が用いられる。この可溶性錯化剤として
は、例えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオシアン酸カリウム、チオ尿素、チオエーテル等
が挙げられる。
定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。又、水
洗処理の代替として、安定化処理を行ってもよいし、両
者を併用してもよい。
安定化処理に用いられる安定化液には、pH調整剤、キ
レート剤、防ばい剤等を含有させることができる。これ
らの具体的条件は特開昭58−134636号等を参考にするこ
とができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、実
施の態様はこれらに限定されない。
実施例−1 下記の様にハロゲン化銀乳剤を調製した。
[青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] 40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記
(A液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつ
つ30分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D
液)をpAg=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時
添加した。
このとき、pAgの制御は特開昭59−45437号記載の方法
により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウムの水
溶液を用いて行った。
(A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラスト社製デモールNの5%水
溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行
った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、
変動係数(S/)=0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単
分散立体乳剤EMP−1を得た。
この時、B液とC液の濃度差のためにpAgが下がるの
で、D液を遂一添加しpAgが一定になるようにした。
得られた乳剤は、塩化銀含有率100モル%の塩化銀乳
剤で、電子顕微鏡観察の結果、平均粒径0.92μmの立方
体の形状を有していた。この乳剤をEmAとする。
これに対して、各種の方法でヘキサクロロイリジウム
(IV)酸カリウムを乳剤中に添加した。
表−1に添加したヘキサクロロイリジウム(IV)酸カ
リウムの添加量及び添加方法を示す。
更に、得られたEmA〜EmH各々の乳剤に、下記化合物を
用いて化学熟成を行った。尚、下記青色増感色素(D−
1)をハロゲン化銀1モル当たり3×10-4モル添加し、
更に安定剤として下記SB−5を添加した。
EmA〜Hの乳剤を、それぞれ1:1の比率でブレンドして
表−2に示すような青感性乳剤を得た。
上記化学増感後、単独乳剤あるいはブレンド乳剤、合
わせて計20種類の青感性乳剤を用いて下記の単層カラー
写真感光材料を作成した。
即ち、170g/m2の紙支持体の片面にポリエチレンを、
別の面にアナターゼ型二酸化チタンを11重量%含有する
ポリエチレンをラミネートした支持体上の二酸化チタン
含有ポリエチレン側にコロナ放電を施し、下記の層構成
で塗布を行った。
保護層 ゼラチン 硬膜剤 乳剤層 青感性乳剤 イエローカプラー 高沸点有機溶媒 ゼラチン 支持体 ポリエチレン被覆紙 これらの試料についてセンシトメーター及び相反則不
軌特性の試験を実施した。
試験方法は、EG&Gセンシトメーター・マークVI(EG
&Gエレクトロオプティクス(社)製)を用いて、0.5
秒(標準露光)と0.9×10-4(高照度露光)で、それぞ
れ露光量が一定になる様に照度を調整して、ウェッジ露
光を行った後、下記に示す処理方法に従って処理、乾燥
後、コニカカラー濃度計PDA−65型(コニカ(株)製)
を用いてセンシトメトリーを行い、0.9×10-4秒露光時
の相対感度(S)、及び濃度0.6〜1.6のまで階調(γ)
をそれぞれ求め、更に階調変化率γ 0.9×10 -4(γ
0.9×10 -4″/γ0.5″×100;高照度時)%をそれぞれ求
め、これらの結果を表−3に示した。
γ 0.9×10 -4″は、それぞれ超高照度短時間露光適
性を表し、いずれもその値が、100%に近いほど変動が
少ないことを意味する。尚、現像処理条件は、以下の通
りで全て同様に行った。
処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 (発色現像液) 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 10g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミ四酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム 1.0g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−
3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸
誘導体) 1.0g 水を加えて全量を1とし、pH=10.10に調整する。
(漂白定着液) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウム又は氷酢酸
でpH=6.2に調整する。
(安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−
オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 亜硫酸アンモニウム 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン
酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1とし、硫酸又は水酸化カリウム
でpH=7.0に調整する。
表−3から明らかなように、Irを含有した単独乳剤
(試料1〜8)に比べ、Ir含有率がIrの少ない方の乳剤
が、Irが多い方の乳剤の40%以上差のあるブレンド乳剤
(試料9〜11,13,15〜17,19)の方が、高照度露光に対
して感度が高く(0.5″と0.9×10-4″露光での)、階調
変動を小さくする効果がある。
更に、K2[IrCl6]をラッシュ添加して、添加・作製
した乳剤(試料1〜4,9〜14)に比べ、ハライド中に入
れて添加・作製した乳剤(試料5〜8,15〜20)の方が、
0.5秒通常露光に対して、超高照度短時間露光における
階調の変動が小さいことがわかる。
又、試料9〜14あるいは15〜20から、乳剤をブレンド
する際にIr含有率が40%以上差のあるブレンド乳剤は、
高照度露光適性に顕著な効果を示し、Ir含有率の差が40
%未満だと改良効果は小さいことも判った。
実施例−2 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面(写真構成
層を塗設する側の面)に酸化チタンを含有するポリエチ
レンをラミネートした支持体上に表−4に示す構成の各
層を塗設し、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料を作
製した。
塗布液は下記の如く調製した。
第1層塗布液 イエローカプラー(YY−1)26.7g、色素画像安定化
剤(ST−1)10.0g、(ST−2)6.67g、添加剤(HQ−
1)0.67g及び高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチ
ル60mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU−
1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホ
モジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー
分散液を作成した。
この分散液を下記条件にて作成した青感性ハロゲン化
銀乳剤(銀10g含有)と混合し第1層塗布液を調製し
た。
第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液と同様に調
製した。
なお、水溶性染料AI−1,AI−2及びAI−3を、それぞ
れ第1層、第3層及び第6層塗布液に添加した。
尚、硬膜剤としてH−1を第2層及び第4層にH−2
を第7層に添加した。
[青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] 実施例1で用いたEmF及びHに対して塩化金酸(添加
量は表−5に示す)を加えた以外は同様に化学熟成及び
光学増感を行い、SB−5で安定化した。
得られた乳剤及び添加した塩化金酸の量を表−5に示
した。
EmF−1〜F−6,EmH−1〜H−6を、それぞれ1:1の
比率でブレンドして表−6に示すような青感性乳剤を得
た。
[緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] 実施例−1と同様にして、(A液)と(B液)の添加
時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更する以外
はEMP−1と同様にして、平均粒径0.43μm、変動係数
(S/)=0.08、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方
体乳剤EMP−2を得た。
EMP−2に対し、下記化合物を用いて55℃で120分化学
熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤(EmB)を得た。
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安 定 剤 SB−5 6×10-4モル/モルAgX 増感色染 D−2 4×10-4モル/モルAgX [赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D
液)の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にし
て、平均粒径0.50μm、変動係数(S/)=0.08、塩化
銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−3を得
た。
EMP−3に対し、下記化合物を用いて60℃で90分化学
熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(EmC)を得た。
チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安 定 剤 SB−5 6×10-4モル/モルAgX 増感色染 D−2 8×10-5モル/モルAgX 青感性ハロゲン化銀乳剤EmF−1/H−1〜EmF−6/H−6
を用いて塗布し6種の試料を得た。この試料を実施例−
1と同様の露光、同様の処理工程で処理を行い、センシ
トメトリー及び相反則不軌特性の試験を実施した。
結果は青色光での露光による超高照度露光適性を表し
たもので、下記表−7に示した。
表−7からも判る様に、金増感を施すことによって感
度、階調における高照度不軌が更に改良された。
又、本発明の効果に対して金化合物の添加量に依存性
があり、過剰の添加は逆に効果がないことも判った。
更に、乳剤EmF−4,EmF−4のブレンド乳剤において、
ブレンド比を変化させて、実施例−2と同一層構成で評
価を行った。
結果(青色光露光による超高照度露光適性)は表−8
に示す通りである。
表−8から判る様に、乳剤のブレンド比はIr含有量の
多い乳剤がIr含有量の少ない乳剤よりも多いブレンド乳
剤が、相反則不軌改良により良い効果を与え、Ir含有量
(多)Ir含有量(少)が7/3以上でIr含有量が多い程、
極めて良い結果を得た。
実施例−3 実施例−1で調製した乳剤EmA〜EmHに対して、実施例
−1と同じ化合物を用いて表−9に示す条件下で化学熟
成を行った。尚、青色増感色素及び安定剤の使用も熟成
−1と同じにした。
EmE〜Hの各々に上記条件ア〜ウで塩臭化銀乳剤に臭
化銀を形成せしめ、表−10に示すような12種類の青感性
乳剤を得た。
更に、これら12種類の乳剤を、それぞれ1:1の比率で
ブレンドして表−11に示す乳剤を得た。
上記、化学増感後、単独乳剤、ブレンド乳剤合わせて
計30種の青感性乳剤を得た。
これら青感性乳剤と実施例−2で示した緑感性及び赤
感性乳剤を用いて、実施例−2と同様の層構成の下に多
層カラー写真感光材料を作成した。得られた試料は、実
施例−1,2と同様に露光・処理し、高照度露光適性の評
価を行った。
結果を表−12に示す。
表−12からも明らかな様に、塩臭化銀粒子に臭化銀を
形成せしめた乳剤においても、実施例−1,2と同様に0.9
×10-4秒という超高照度露光に対して、感度、階調変化
が共に改良されることが判った。
実施例−1〜3で示した効果は、青感性乳剤に対して
のみならず緑感性乳剤及び赤感性乳剤に対しても同様の
効果が見られた。
更に、これらの3種の乳剤を用いることによって、B,
G,Rカラーバランスの良い写真感光材料を得られること
が判った。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/26 G03C 1/09 G03C 1/00 G03C 5/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射支持体上に、イエロー発色カプラー、
    マゼンタ発色カプラー及びシアン発色カプラーを含むハ
    ロゲン化銀写真乳剤層を少なくとも1層有し、該ハロゲ
    ン化銀乳剤層がIr含有率の異なる2種以上の乳剤を混合
    含有して成り、該2種以上の乳剤は、いずれの2種の組
    合せにおいても、該Ir含有率の高い乳剤に対し40%以上
    Ir含有率が異なるハロゲン化銀乳剤を含有しているハロ
    ゲン化銀写真感光材料を、10-4秒以下の時間で露光し、
    次いで現像処理することにより画像を得ることを特徴と
    するカラー画像形成方法。
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