JP2838291B2 - 生体器官拡張器及びカテーテル - Google Patents

生体器官拡張器及びカテーテル

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【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、生体器官拡張器及びカテーテルに関し、特
に、血管や気管又は気管支、食道、胆道等の器官の狭窄
(きょうさく)された部分を永続的に拡張するために用
いられる生体器官拡張器及びこれを具備するカテーテル
に関する。
ロ.従来技術 従来、狭心症や心筋梗塞の治療などのため、例えば生
体心臓の冠状動脈の狭窄された部分にPTCA(経皮的冠状
動脈再建術)カテーテルと称されるカテーテルを挿入す
ることがある。即ち、冠状動脈の狭窄に伴う病変の処理
として、血栓溶解剤等による処置の他に、PTCAカテーテ
ルによって機械的に狭窄部を拡張する方法がある。
こうしたカテーテルは一般に、先端部にプラスチック
やゴム製バルーンを有し、狭窄部に挿入後にそのバルー
ンを膨らませ、このバルーンの膨張により、狭窄部分を
押圧拡張した後、カテーテルを抜去する外科的処置が行
われている。この方法の処置は比較的容易であるが、効
果に永続性がなく、時間の経過に伴って組織か元に戻っ
て再び狭窄を生じ易い欠点がある。
この欠点を改善する方法として、血管内に形状記憶合
金製筒状体を埋め込む(但し、この埋込まれた筒状体
は、その後に生体組織で被覆される)装置が提案されて
いる。例えば、米国特許第3,868,956号及び特公昭61−6
655号がある。このうち前者は、予め拡張された状態を
記憶させ、径を細くした形状記憶合金製筒状体をカテー
テルを介して挿入し、電気的方法により加熱し、原形状
に復帰させ、血管を拡張するものである。また、後者
は、形状記憶合金板を正常な血管内径に円筒状に成形記
憶させたものを細径に加工し、カテーテルを介して血管
所望位置に挿入後、レーザ光線或いは高周波誘導加熱の
手法により加熱し、原形状に復帰させるものである。
しかしながら、前者の装置では、形状記憶合金筒状体
を別の発熱体によって、又は形状記憶合金の電気抵抗を
利用してそれ自体を電気的方法により加熱するため、漏
電のおそれがあり、電気ショックを生ずる危険があり、
また装置も複雑となる。更に後者では、前者の電気加熱
方法に代えて用いられるレーザ光線或いは高周波誘導加
熱の装置は開示されてはいないが、複雑で高価なものと
なる。
上述のような血管のほか、気管や気管支に対しても類
似の医療行為が施される。例えば、肺癌等によって気管
支が圧迫されてこれが狭窄した場合、呼吸を確保するた
め、気管を声帯よりも肺側で切開してカテーテルを挿入
するか、或いは喉頭を経由して気管内カテーテルを挿入
する。即ち、気管支や気管の狭窄を伴う病変に対する処
置として、これらのカテーテルによって機械的に気道を
確保する方法が一般に採られている。
然し、前者のカテーテルは気管支を切開して挿入する
ため、挿入後には患者は声が出せず、意識のある患者に
とって好ましくない状況にあり、後者のカテーテルは上
記と同様に声が出せないのみならず、異物感が著しく、
患者が覚醒している場合はカテーテルを1週間留置する
のが限度であるという欠点がある。
ハ.発明の背景 そこで、本出願人は、前記方法によらず、操作が容易
でありかつ施術が非常に安全な狭窄部分の拡張方法を実
現できるカテーテルを特願昭62−97437号として既に提
案した。このカテーテルは、先端部に、生体外からの操
作により血管及び/又は体液の流動を任意に阻止する機
能を備えた阻止部(例えばバルーン)と、前記阻止部の
後者でカテーテルに外嵌されて転移温度以上で予め記憶
させた形状に復元する形状記憶合金製筒状体と、前記形
状記憶合金製筒状体部分でカテーテル外周部に加温液を
供給する供給手段とを有することを特徴とするものであ
る。即ち、予め所望の原形状を記憶させ、細径に加工し
た形状記憶合金筒状体を、加温された液体により加熱
し、原形状に復帰させるものである。
ところが、上記先願に係るカテーテルについて本発明
者が更に検討した結果、上記の優れた効果を奏するもの
の、なお改善すべき点があることを見出した。
第25図は、上記特願昭62−97437号に記載のカテーテ
ルを使用して冠状動脈の狭窄部に形状記憶合金の線を螺
旋状に巻いて筒状体とした螺旋筒状体(以下、コイルと
呼ぶ。)を挿入し、このコイル原形復帰作用によって上
記狭窄部を原形状に復帰させようとする状態を示し、同
図(A)はコイルの原形復帰前を、同図(B)はコイル
が原形復帰しようとしている状態を示す。
カテーテルに設けられた細孔、その開口を経由して加
温液を冠状動脈13内に送り込み、形状記憶合金のコイル
48をその原形復帰温度(転移温度)以上に昇温させてコ
イル48を拡径し、その周囲の狭窄部14を押拡げようとす
るのであるが、コイル48は拡径時にピッチが変化せず、
従って長さが小さくなる。そのため、コイル48の中央部
の位置が狭窄部14の中央位置から少し外れていると、或
いはコイルの一方の端部が先に血管13に当接したりする
と、コイル48は狭窄部14の全域を拡張することができ
ず、第25図(B)のように狭窄部14の一部(ときには全
部)が狭窄された侭残ってしまうという問題が生じる場
合があった。
上記のような問題を解消する生体器官拡張器として、
第26図に示すように、形状記憶合金のコイル48を可撓性
物質からなる円筒体49に埋め込んだ構造のもの(特開昭
60−220030号)が提案されている。第26図(A)は原形
復帰前の側面図、同図(B)は原形復帰後の斜視図であ
る。この生体器官拡張器は、熱処理によって第26図
(A)の形状を記憶させたコイル48を可撓性物質の円筒
体49中に埋め込んで製造し、然る後に同図(B)のよう
に周面に襞を形成させて全体の径を小さくし、この状態
でカテーテルに組付けられて使用されるものである。然
し、第26図(B)の状態から同図(A)の形状に成形す
るのは甚だ面倒な作業である上に、このように外周が凹
凸になっている生体器官拡張器では血管や気管又は気管
支等を傷つけるおそれがある。
ニ.発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、狭窄部等の処理(特に拡張)その他の補綴を十分に
かつ確実に行え、その再狭窄等を防止でき、かつ操作性
の良好な生体器官拡張器及びこれを用いたカテーテルを
提供することを目的としている。
ホ.発明の構成 第一の発明は、複数の形状記憶合金製リング状部が互
いに離間して生体器官拡張器の略長さ方向に沿って位置
し、前記各リング状部の少なくとも一部が可撓性物質で
被覆されると共に、この可撓性物質によって前記複数の
リング状部が前記略長さ方向に連結されて筒状体を構成
し、この筒状体がこの全長に亘って延びる側縁部を一対
有し、これらの側縁部が自由端となっている生体器官拡
張器に係る。
第二の発明は、生体器官拡張器を装着したカテーテル
において、前記生体器官拡張器の複数の形状記憶合金製
リング状部が互いに離間して生体器官拡張器の略長さ方
向に沿って位置し、前記各リング状部の少なくとも一部
が可撓性物質で被覆されると共に、この可撓性物質によ
って前記複数のリング状部が前記略長さ方向に連結され
て筒状体を構成し、この筒状体がこの全長に亘って延び
る側縁部を一対有し、これらの側縁部が自由端となって
いることを特徴とするカテーテルに係る。
上記「略長さ方向」とは、筒状体の長さ方向中心線に
平行方向のほか、この平行方向に斜めの方向をも含むも
のである。
ヘ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図〜第4図には、本発明のカテーテルの一例を示
すものである。
この例によるPTCAカテーテル1は、ポリエチレン、塩
化ビニル、シリコーンゴムやポリウレタンエラストマー
等からなるカテーテル本体2を有し、この本体の先端部
には弾性ゴムやプラスチック製のパルーン3が設けら
れ、バルーン3に生理食塩水4を送る(或いは排出す
る)ためのルーメン5が本体の長さ方向に沿って埋設し
て形成されている。また、本体2の中心部には、ガイド
ワイヤ6を通すためのルーメン7が後端から先端にまで
貫通して形成されている。更に、バルーン3の少し後方
位置には、例えばNi−Tiの形状記憶合金部材を備えた筒
状の生体器官拡張器(以下、単に拡張器と呼ぶ。)8Aが
取付けられている。そして、このカテーテルは、バルー
ン3の部分を除いて、例えばポリウレタンエラストマー
からなるシース9によって本体2のほぼ全体が覆われて
いて、シース9の後端側には加温液10を注入する導入口
11が分岐して設けられている。
上記において、拡張器8Aはその合金の転移温度(Af変
態点)以上の温度で、予め記憶させた形状に復元、即ち
拡張する性質がある。こうした形状記憶合金としては、
生体に挿入されるために、転移温度が体温近辺若しくは
それ以上高いもの(特に30℃〜60℃のもの)がよく、こ
のような転移温度は形状記憶合金の合金組成を適切に選
ぶことにより得られる。また、シース9の導入口11から
は、カテーテル本体2とシース9の内面との間を通して
加温液10が拡張器8Aへと供給されるが、そうした加温液
としては、輸液、生理食塩水などを用いることができ、
また液の温度としては、挿入部で血液や体液と混合して
温度が低下することを考慮し、かつ火傷を生じない程度
の温度が選ばれる。
なお、上記拡張器8Aは、予め加熱後に所望拡張径とな
るように形状記憶した帯又は線を細径の筒状に巻き直
し、カテーテル外周に装着したものであるが、拡張器8A
がカテーテル管壁に沿って滑動しないように、カテーテ
ルのその部分2aの外径を小さくしている。勿論、この部
分の外形を小さくする代わりに、カテーテルにシリコン
ゴム等で作られた環状のストッパを取り付けてもよい。
本例で注目すべきことは、拡張器8Aは、第6図(B)
に拡大して示すように、例えばNi−Ti合金(50原子%N
i)の幅狭の帯を環状に曲げてリングとし、この状態で4
00〜500℃に20〜40分間加熱の形状記憶のための熱処理
を施し、これらリング8aの複数個(この例では4個)を
互いに離して平行に位置させ、これらを可撓性物質のシ
ート8bに埋設して筒状体とし、次に第6図(A)のよう
に小径の筒状体に巻き直して成形してあることである。
第6図(B)の状態から同図(A)の状態に成形可能
とするよう、また同図(A)の状態から同図(B)の状
態へと原形復帰できるよう、拡張器8Aには、同図(B)
においてリング8aの対向する両端の間で長手方向に沿っ
て対の端部(自由端)8c、8cを形成させ、自由端8c、8c
に接する側縁部を重ね合わせるようにして同図(B)の
ように縮径できるようにしてある。自由端8c、8cを設け
ることにより、拡張器8の設計、製造が容易になる。シ
ート8bは可撓性物質からなっているので、リング8aの原
形復帰に追随して変形する。第6図(C)は同図(B)
の展開図、同図(D)は同図(C)のVI D−VI D線拡大
断面図である。第6図(D)ではリング8aは、断面矩形
としているが、同図(E)のように断面円形としても良
い。以上のようにして、形状記憶合金のリング8aは、可
撓性物質のシート8bに被覆され、かつこの可撓性物質で
互いに連結されることになる。
可撓性物質のシート8bの材料としては、テフロン等の
不活性ポリマー、カーディオサン等の抗血栓性ポリマ
ー、ヘパリンやウロキナーゼ等の薬剤を徐放できるポリ
マー等が使用され、また、多孔性ポリテトラフルオロエ
チレンや、シリコーン、ポリウレタン、天然ゴム、クロ
ルヒドリンゴム、弗素化ゴム等の弾性を有するもののほ
か、ポリエステる織布又は編布が好ましく使用できる。
これらの物質は、いずれも生体組織との親和性が良好で
かつ安全な物質であり、従ってこれらの物質をシート8b
の材料として使用することにより、治癒が速まりかつ安
全である。また、リング8aをシート8bに埋め込んでいる
ので、リング8aの表面粗さが粗くても差支えなく、表面
仕上げを省略して加工コストを低減できる。
また、同時に留置性をよくするために、表面をわざと
凹凸があるようにすることも可撓性材料を使用すること
で容易になる。
上記のように構成されたカテーテル1は、第17図に示
すように、例えば大腿動脈15から生体心臓12の冠状動脈
13に対し、バルーン3側から差し込まれる(但し、図面
は理解容易のために挿入状態を概略図示したにすぎな
い)。この際、カテーテル本体2はシース9によって所
定部位まで案内されるが、この案内は上記のガイドワイ
ヤ6によって良好になされる。また、この案内のモニタ
は、カテーテル及び拡張器8AをX線撮影装置で観察して
行える。
そして、第5図(A)のように血管13の狭窄部14の位
置までカテーテルを挿入した後、第5図(B)のよう
に、生理食塩水4等の送入によってバルーン3を膨らま
せて血管内壁に密着させ、血液又は体液の流動を一時停
止させる。この際、前以て第5図(A)のように、拡張
器8Aはシース9から露出するように、カテーテル本体2
を前方に移動させる。
次いで、第5図(C)のように、シース9の導入口11
から生理食塩水10を例えば50℃の恒温に調節して送液す
る。加熱された生理食塩水10は、第4図に明示するよう
に導入口11からシース9内(カテーテル本体外周)を通
って拡張器8A側へ導出される。導出された生理食塩水は
当初血液等と混合して温度は低下するが、次第に温度上
昇し、拡張器8Aを転移点以上に加熱し、原形状の拡張さ
れた形状(第5図(C)の実線、第4図では仮想線で示
す。)に変化させる。この状態で拡張器8Aは第6図
(B)の原形状に復元している。このように、拡張器8A
は第6図(A)の形状から同図(B)の形状へ移行する
のであるが、この形状記憶合金部材(リング8a)は、コ
イル状ではなく、長手方向に可撓性シート8bによって連
結されているので、長手方向の寸法が実質的に変化しな
い。従って、第25図で説明したような形状記憶合金のコ
イル48を使用した場合のようにコイルの長手方向の寸法
が小さくなってコイル48が狭窄部14から部分的に(又は
全部が)外れるおそれがなく、第5図(C)のように筒
状の拡張器8Aで狭窄部14の全域を容易にかつ確実に拡張
することができる。
次に、バルーン3の生理食塩水を抜き、バルーン3を
収縮させ、第5図(D)のようにカテーテルを抜去す
る。こうして、狭窄された部分14を拡張した状態で拡張
器8Aを血管内に留置し、治療の目的を達成することがで
きる。
筒状体を構成するシート8bは可撓性物質からなってい
るので、拡張器8Aは全体として可撓性が付与される。従
って、カテーテル1の先端部を血管13の狭窄部14の位置
迄到達させるに際し、血管の屈曲部を通るときにこの屈
曲に倣って拡張器8Aが撓むようになり、カテーテル挿通
が容易になされる。狭窄部が血管屈曲部にあるときも同
様である。また、シート8bの可撓性の故に、血管内でリ
ング8aが原形復帰したとき、拡張器8は血管内周面に良
く馴染んでこれと確実に密着し、頗る好都合である。
このように、本実施例のカテーテル1によれば、血管
の狭窄部を容易にかつ確実に拡張し、その再狭窄を確実
に防止できると共に、拡張器の原形のための加温液をカ
テーテル本体内部を通してではなく、その外周囲でシー
ス内を通して供給しているために、十分大きな通路を確
保でき、より低温の温度の使用が可能となる。従って、
操作が安全となり、その急速な注入が可能であり、かつ
カテーテル本体自体は細くできる(温液用のルーメンが
不要である)ので、冠状動脈の如き細い血管への挿入が
容易となる。また、シースの使用によりカテーテルの挿
入も容易となり、その挿入操作を確実に行える。
形状記憶合金のリング8aは第6図(D)のように可撓
性シート8bに完全に埋設させるほか、第7A図、第7B図に
拡大断面図で示すように、リング8a(第7A図では断面矩
形、第7B図では断面円形)の内周面(又は外周面)を露
出させ、側面及び外周面(又は内周面)をシート8b中に
埋め込んだ構造の拡張器8Bとしても良い。
また、第8図に展開図で示すように、リング8aを長手
方向に連結する金属連結部8dを設けた構造の拡張器8Cと
しても良い。金属連結部8dは、リング8aと同じ形状記憶
合金からなっていても、他の柔軟な金属からなっていて
も、いずれでも良い。前者の場合は、形状記憶合金の薄
板を打抜いてリング8aと金属連結部8dとを一体成形でき
て加工が容易であり、後者の場合は、例えば熔接によっ
て組立てるが、材料費を低減できる。いずれの場合も、
拡張器全体として可撓性を損なうことはない。金属連結
部8dは、リング8aの中央に設ける(破線で示す)ほか、
仮想線で示すように対の自由端8c、8c近くに設けても良
い。
第9図の拡張器は外周面に凹凸を設けている。拡張器
8Dが血管13の狭窄部14を拡張した状態で、凸部8eが血管
壁に食い込むようになり、拡張器8Dは、長期に亘ってこ
の位置に安全に保持され、狭窄部14を安定に拡張でき、
また、咳等による衝撃で拡張器8Dが移動するようなこと
がない。
形状記憶合金のリングの転移温度を、一定温度ではな
く、少し変えるようにすると、血管狭窄部への拡張器の
密着が一層良好になる。第10図はこのように設計された
拡張器が血管狭窄部を拡張する過程を示す拡大断面図で
ある。拡張器8Eでは、両側のリング8a1、8a1の転移温度
を、リング8a1、8a1に挾まれた中央部のリング8a2、8a2
のそれよりも少し高く設定してある。拡張器8Eが拡径す
る際、先ず中央部のリング8a2、8a2が転移温度に達して
原形復帰し、血管13の狭窄部14を押し拡げるようにな
る。これに続いて両側のリング8a1、8a1が転移温度に達
して仮想線で示すように原形復帰し、狭窄部14を押し拡
げるようになる。拡張器8Eが、中央部、両側の部分と順
次拡径することにより、狭窄部14の拡張が無理なく遂行
される。
形状記憶合金の転移温度は、同一組成であっても形状
記憶のための熱処理の条件によって異なる。第11図は、
Ni−Ti合金(50原子%Ni)の熱処理温度400℃、450℃、
500℃についての保持時間と転移温度Afとの関係を示す
グラフである。第11図から、リング8a1、8a2について上
記熱処理の温度及び/又は保持時間を変えることによ
り、リング8a1、8a2の転移温度に差を持たせることがで
きることが理解できよう。熱処理条件を一定にしてリン
グ8a1、8a2の組成を変えることにより、同様の結果を得
ることも可能である。
第12図及び第13図は、夫々他の拡張器を示し、いずれ
も原形復帰後の形状を示している。
第12図の拡張器8Fは、原形でリング8Fa1、8Fa2、8
Fa3、8Fa4の径が小径から順次大径へと変化するように
してあり、これらリングが可撓性材料からなるシート8F
bに埋め込まれてなっている。第13図の拡張器8Gは、原
形で小径のリング8Ga1、8Ga2と、大径のリング8Ga3、8G
a3と、両者の間に位置してこれらの中間の径のリング8G
a2、8Ga2とが、可撓性材料のシート8Gbに埋め込まれて
なっている。図中、8Fc、8Gcは互いに対向する端部であ
る。
第6図〜第10図の拡張器を組付けたカテーテルは、大
腿動脈その他の部分から経皮的に挿入でき、閉塞性動脈
硬化症や、動静脈瘤の治療や後述する気管又は気管支の
治療等に特に有効である。第12図、第13図の拡張器を組
付けたカテーテルは、例えば血管の分岐部付近のような
血管径が変化する箇所或いは後述する気管と気管支との
接続部の治療に特に有効であるほか、管腔臓器内の留置
性を上げることができる。
形状記憶合金のリングは、網状又は布状の補強材で挟
むようにし、更に可撓性物質のシートに埋設するように
すると、拡張器を小径の筒状体に巻き直して成形すると
きなどに、外力によってリング先端が上記シートから突
出るようになることが防止される。第14図は上記のよう
に構成された拡張器8Hを示し、同図(A)は原形復帰前
の斜視図、同図(B)は原形復帰後の斜視図、同図
(C)は展開図、同図(D)は同図(C)のXIV D−XIV
D線断面図である。
各リング8aは、網状又は例えばガーゼのような布状の
補強材8fで内側と外側とからサンドイッチ状に挟まれて
可撓性物質のシート8bに埋込まれている。補強材8fは、
金属の繊維又は可撓性物質の繊維を網状に編んでなるも
の若しくは布状に織ってなるもの又は綿、ポリエステル
等の繊維を網状に編んでなるもの若しくは布状に織って
なるものを可撓性物質でコーティングしたものである。
拡張器8Hをこのような構造とすることによって可撓性物
質のシート8bが補強され、前述のような、例えば小径の
筒状体に成形する際、リング8aがシート8bを突破って突
出するのが防止される。その上、シート8bと補強材8fと
の積層構造によって拡張器8Hの引裂き強度が改善され
る。
リング8aを補強材8fで挟むには、第15A図又は第15B図
のようにすれば良い。第15A図では、リング8aを2枚の
補強材8f、8fで内側と外側とから挟むようにし、リング
8aの先端が補強材8f、8fから突出ないようにしている。
第15B図では、補強材8fをリング8aの先端よりも少し出
して畳んで折るようにし、補強材8fでリング8aを包むよ
うにしている。リング8aは、複数個を一緒に補強材8fで
挟むほか、1本毎に補強材8fで挟むようにしても良い。
リング8aの先端は、第16A図のように半円形状の先端8
aaとする、第16B図のように少し大径の球形先端8abとす
る、或いは第16C図のように反転させて鉤状先端8acとす
るのが、前述の突出しを防止する観点から望ましい。
第14図の拡張器8Hの構造は、第8図、第9図、第10
図、第12図及び第13図のように構成した拡張器にも適用
できることは言う迄もない。
カテーテルは、第1図〜第3図の構造のほか、第18図
に拡大平面図で、第19図に拡大断面図で示す構造とする
ことができる。なお、第19図では上下方向を拡大して画
いてある。このカテーテルは、前述のような血管への挿
入のほか、気管や気管支、胆道、食道等の管腔臓器内へ
の挿入をも可能としている。
このカテーテル21は、先端部にバルーン23が設けら
れ、バルーン23に空気24または生理食塩水4を送る(或
いは排出する)ためのルーメン25が本体の長さ方向に沿
って埋設して形成されている。また、本体22の中心部に
は、ガイドワイヤ(図示せず)を通すため及び呼吸を確
保するためのルーメン27が後端から先端まで貫通して形
成されている。更に形状記憶合金が元の形状に復元する
ための温水注入用ルーメン29がバルーン23の少し後方か
ら先端にまで本体の長さ方向に沿って埋設して形成され
ている。本体22には、バルーン23の少し後方位置に、外
径が小さくなる小径部22aが設けられ、小径部22aに形状
記憶合金の拡張器8Aが取り付けられている。
第20図(A)〜(E)は、第18図、第19図のカテーテ
ルを使用して例えば気管支の狭窄部を治療する手順を示
し、いずれも気管支43のみを断面で示している。
先ず、口から気管支43の狭窄部44の直前迄カテーテル
21を挿入する。このとき、本体小径部22aの後端段部22b
は、拡張器8Aが小径部22aから外れて後方に残るのを防
ぐストッパとして機能する(第20図(A))。
次に、空気24又は生理食塩水4等でバルーン23を膨ら
ませ、膨らんだバルーン23を狭窄部44で繰り返し往復さ
せることによって狭窄部44を拡張させる(第20図
(B))。
次に、カテーテル21を前進させて、拡張器8Aを狭窄部
44内に位置させると共に、空気24又は生理食塩水4を抜
いてバルーン23を収縮させる(第20図(C))。
次に、バルーン23を再び膨らませて気管支43内面に密
着させ、次に注入する温水が肺に向かって流出しないよ
うにする。引続き、温水10を注入して温水流出部29aか
ら拡張器8Aに供給すると、拡張器8Aは、形状記憶合金の
リング8aが転移温度以上に昇温して原形復帰し、拡径し
て狭窄部44を拡張させる(第20図(D))。
次に、温水10を温水注入用ルーメン(第19図の29)を
経由して排水し、温水が肺に入らぬようにしておいてか
ら、バルーン23を収縮させ、カテーテル本体22を抜く。
かくして、第20図(E)に示すように、狭窄部44を拡張
した拡張器8Aが気管支43内に留置され、治療が終了す
る。
第22図は、例えば30℃程度の転移温度を有し、かつ転
移温度以上で超弾性を示す形状記憶合金のリングを備え
た拡張器を組付けたカテーテルを示す第19図と同様の拡
大断面図である。
超弾性とは、応力の増大が僅かであっても歪が顕著に
増大する現象を指す。第21図は50原子%NiのTi−Ni合金
線の原形復帰状態での引張試験における歪と引張応力と
の関係を示すグラフである。なお、上記原形は直線であ
る。歪の小さい範囲では、フックの法則に従って両者の
関係は直線で示される。歪が所定の値に達した後は、
A、Bのように応力の増大が僅かであっても歪が増大し
ていく。この現象は超弾性と呼ばれ、所定の組成のTi−
Ni合金に所定の熱処理を施したときに見られる現象であ
る。カテーテル31は、第19図のカテーテル21をシース32
に収容させた構造としてある。カテーテル本体22は、既
に説明した第19図のそれと同じ構造であるので、各部の
説明は省略する。拡張器8Aを加熱するのに、第1図のカ
テーテル1にあっては、カテーテル本体2とシース9と
の間の空間を経由して温水を供給しているのであるが、
第22図のカテーテル31にあっては、本体22に設けられた
温水注入用ルーメン29から温水を供給する。温水注入用
ルーメン29を省略し、第1図のカテーテル1と同様に仮
想線で示す導入口33をシース32に設けるようにして良い
ことは言う迄もない。但し、リング8Aの形状記憶合金の
転移温度が体温以下である場合は、原形復帰のための温
水を供給する必要がないので、温水注入用ルーメン29、
温水導入口33の双方を省略できる。
第23図(A)〜(E)は、第22図のカテーテル31を使
用して例えば気管支の狭窄部を治療する手順を示し、い
ずれも気管支43のみを断面で示している。
先ず、気管支43の狭窄部44の直前迄カテーテル31を挿
通する。このとき、リング8aは体温によって転移温度に
既に達していて、原形復帰しようとするのであるが、拡
張器8Aはシース39によって拡張が妨げられ、第6図
(A)の形状を保持している(第23図(A))。
次に、シース32を少し後退させてバルーン23をシース
32から突出るようにしておいて空気24又は生理食塩水4
等でバルーン23を膨らませ、膨らんだバルーン23を狭窄
部44で繰返し往復させることによって狭窄部44を拡張さ
せる(第23図(B))。
次に、カテーテル31を前進させて拡張器8Aを狭窄部44
内に位置させると共に、空気24又は生理食塩水4を抜い
てバルーン23を収縮させる(第23図(C))。
次にシース32を後退させて拡張器8Aをシース32から外
す。このとき、本体小径部22aの後端段部22bは、拡張器
8Aが小径部22aから外れてシース32と共に後退するのを
防ぐストッパとして機能する。拡張器8Aがシース32から
外れると、リング8aは自由になって原形復帰し、これに
よって拡張器8Aが拡径して狭窄部44を拡張する(第23図
(D))。
次に、カテーテル本体22及びシース32を抜く。かくし
て、第23図(E)に示すように、狭窄部44を拡張した拡
張器8Aが気管支43内に留置され、治療が終了する。
第22図のカテーテルのシース32に替えて拡張器固定用
ワイヤを使用し、拡張器に複数の小リングを設けてこれ
ら小リングに上記ワイヤを挿通し、体温による形状記憶
合金部材の原形復帰を抑止するようにできる。第24図は
上記のように構成した拡張器を示し、同図(A)は原形
復帰前の形状を示す斜視図、同図(B)は原形復帰後の
形状を示す斜視図、同図(C)は展開図である。
可撓性シート18bには形状記憶合金の幅狹の帯からな
るリング18aが4個互いに平行して埋め込まれていて拡
張器18を構成する。リング18aの両端は拡張器18の対の
端部18c迄存在していて、各リング18aの一端と中央部と
の2個所に小リング18dが取付けられている。リングは
縮径の比によって中央部付近を移動する。第24図(A)
の状態では小リング18dが2個づつ重なり合うように位
置し、各小リング18dには仮想線で示す拡張器固定用ワ
イヤ34が挿通され、リング18aが原形復帰しようとして
もワイヤ34によってこの形状が保持されるようにしてあ
る。リング18aが転移温度以上に昇温してからワイヤ34
を小リング18dから抜取ると、第24図(B)のようにリ
ング18aが自由になって原形復帰し、拡張器18を拡径す
る。
第23図(A)〜(E)のシース32に替えてワイヤ34を
使用し、同様の手順で狭窄部44を拡張させる。
なお、固定用ワイヤ34は、カテーテルの挿入時にガイ
ドワイヤを兼ねて使用することができる。このワイヤに
超弾性を示す形状記憶合金の直線状線材を使用すると、
気管や血管の曲がっている箇所で容易にこの曲がりに倣
って変形し、直線状の部分では直ちに原形の直線に戻る
ようになり、挿通が極めて容易になされてガイドワイヤ
として頗る便利に使用できる。
小リング18dは外方へ向けて設けられているので、治
療後に管状器官の管壁に食い込むようになり、厚肉の気
管や血管の治療には、上記の食い込みによって拡張器18
が管壁に安定に保持される。然し、小リング18dは、拡
張器の外方へ向けて設けるほか、内方へ向けて設けても
良い。
第24図の拡張器18の各リング18aには、両端部に小リ
ング18dを設けて良い。追加して設ける小リングは、第2
4図(C)に仮想線で示してある。このような拡張器に
あっては、リング18aの形状記憶の熱処理後にこれを小
径に加工する際、この加工が容易である。先ず、リング
の一端の小リングと中央部の小リングとが互いに重なる
ようにリング18aを曲げ、次に他の一端の小リングを既
に重なり合っている小リングに更に重ねるようにリング
18を曲げるようにでき、同じ径の小径リングとするのが
容易である。この場合、拡張器18が小径の状態では、内
側に巻込まれた側の端部の小リングはシート18bを突抜
けて外方に突出するようにできる。
以上、本発明を例示したが、上述の例は本発明の技術
的思想に基づいて更に変形可能である。
例えば、拡張器の側面形状は円形のほか楕円その他の
適宜の形状として良く、リングの数も適宜の数として良
い。また、長手方向に真直のほか、目的に応じて彎曲し
た形状としても良い。リングは幅狭の帯のほか、線材か
らなっていても良い。更に、各リング状部は一体のほか
不連続であっても良く、また対の端部(即ち、分離部)
は筒状体の長さ方向に対して斜めに延びていても良い。
形状記憶合金のリングについては、上述の例の如く原形
状の転移後は元へは戻らぬもの(不可逆転移)がよい
が、その転移形状は種々選択できる。また、使用目的に
よっては転移が可逆的なものであってもよい(冷却する
と縮小する)。また、形状記憶合金リングの取付け位置
やそのパターンも上述のものに限定されることはない。
なお、本発明のカテーテルは、上述した血管や気管又は
気管支、胆道、食道等の狭窄部だけでなく、これら器官
が薄くなって破れそうになっている部分に挿入(即ち補
綴)してもよく、その他の部分に挿入してもよい。
ト.発明の効果 本発明に基づく生体器官拡張器は、形状記憶合金から
なる各リング状部の少なくとも一部が可撓性物質で被覆
されると共にこの可撓性物質で複数のリング状部が連結
されて筒状体を構成し、この筒状体の長さ全体に亘る自
由端を側縁部として有しているので、リング状部の原形
復帰前後で可撓性物質による上記連結によって長さ方向
の寸法変化が実質的になく、筒状体の径が変化するだけ
である。従って、変形時に血管その他の生体の治療部分
に対して生体器官拡張器を正確に位置させて接触させる
ことができ、治療部分から外れるおそれがなくて確実な
治療がなされる。更に、生体器官拡張器は可撓性物質に
よる前記連結によって全体として可撓性を有しており、
カテーテルを生体器官に挿通する際、生体器官に屈曲部
があっても上記可撓性の故に屈曲部に倣って変形するよ
うになり、挿通が容易で操作性が良好である。その上、
可撓性物質による前記被覆により、生体器官へ良く馴染
んで密着するので、治療が一層確実になされる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第24図は本発明の実施例を示すものであって、 第1図はカテーテルの斜視図、 第2図はカテーテル本体の断面図、 第3図はシースの斜視図、 第4図は生体器官拡張器の変形状況を示すカテーテルの
断面図、 第5図(A)、第5図(B)、第5図(C)、第5図
(D)はカテーテルを血管内に挿入して狭窄部を処置す
る操作を順次示す各要部拡大断面図、 第6図は生体器官拡張器を示し、同図(A)は原形状復
帰前の斜視図、同図(B)は原形状復帰後の斜視図、同
図(C)は展開図、同図(D)及び(E)は同図(C)
のVI D−VI D線拡大断面図、 第7A図及び第7B図は夫々他の例による生体器官拡張器の
拡大断面図、 第8図は更に他の例による生体器官拡張器の展開図、 第9図及び第10図は夫々更に他の例による生体器官拡張
器の使用状態を示す斜視図、 第11図は形状記憶合金の熱処理条件と転移温度との関係
を示すグラフ、 第12図及び第13図は、夫々更に他の例による生体器官拡
張器の原形復帰後の斜視図、 第14図は更に他の生体器官拡張器を示し、同図(A)は
原形復帰前の斜視図、同図(B)は原形復帰後の斜視
図、同図(C)は展開図、同図(D)は同図(C)のXI
V D−XIV D線拡大断面図、 第15A図及び第15B図は第14図の生体器官拡張器の断面構
造を示す概略図、 第16A図、第16B図及び第16C図はリング先端部の形状を
示す拡大部分側面図、 第17図は冠状動脈へのカテーテル挿入時の概略図、 第18図は他の例によるカテーテルの平面図、 第19図は同じく断面図、 第20図(A)、第20図(B)、第20図(C)、第20図
(D)及び第20図(E)は第18図、第19図のカテーテル
を気管支内に挿通して狭窄部を処置する操作を順次示す
各部断面図、 第21図は形状記憶合金の応力−歪線図、 第22図は更に他の例によるカテーテルの断面図、 第23図(A)、第23図(B)、第23図(C)、第23図
(D)及び第23図(E)は第22図のカテーテルを気管支
内に挿通して狭窄部を処置する操作を順次示す各部断面
図、 第24図は更に他の例による生体器官拡張器を示し、同図
(A)は原形復帰前の斜視図、同図(B)は原形復帰後
の斜視図、同図(C)は展開図 である。 第25図及び第26図は従来例を示すものであって、 第25図(A)及び第25図(B)はカテーテルを使用して
の血管内での形状記憶合金コイル(生体器官拡張器)の
転移状況を示す断面図、 第26図は他の例による生体器官拡張器を示し、同図
(A)は原形復帰前の側面図、同図(B)は原形復帰後
の斜視図 である。 なお、図面に示された符号において、 1、21、31……カテーテル 2、22……カテーテル本体 3、23……バルーン 4……生理食塩水 6、34……ガイドワイヤ 8A、8B、8C、8D、8E、8F、8G、8H、18……形状記憶合金
筒状体 8a、18a……リング 8b、18b……可撓性物質のシート 8c、18c……端部(自由端) 8f……補強材 9、32……シース 10……加温液 13……冠状動脈(血管) 14、44……狭窄部 43……気管支 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 29/00 A61F 2/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の形状記憶合金製リング状部が互いに
    離間して生体器官拡張器の略長さ方向に沿って位置し、
    前記各リング状部の少なくとも一部が可撓性物質で被覆
    されると共に、この可撓性物質によって前記複数のリン
    グ状部が前記略長さ方向に連結されて筒状体を構成し、
    この筒状体がこの全長に亘って延びる側縁部を一対有
    し、これらの側縁部が自由端となっている生体器官拡張
    器。
  2. 【請求項2】複数の形状記憶合金製リング状部が網状又
    は布状の補強材に包まれている、特許請求の範囲第1項
    記載の生体器官拡張器。
  3. 【請求項3】生体器官拡張器を装着したカテーテルにお
    いて、前記生体器官拡張器の複数の形状記憶合金製リン
    グ状部が互いに離間して生体器官拡張器の略長さ方向に
    沿って位置し、前記各リング状部の少なくとも一部が可
    撓性物質で被覆されると共に、この可撓性物質によって
    前記複数のリング状部が前記略長さ方向に連結されて筒
    状体を構成し、この筒状体がこの全長に亘って延びる側
    縁部を一対有し、これらの側縁部が自由端となっている
    ことを特徴とするカテーテル。
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