JP2837894B2 - 間歇融着糸の製造方法 - Google Patents

間歇融着糸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,糸条の長手方向に捲縮部と融着撚糸部とを
交互に有する間歇融着糸の製造方法に係り,さらに詳し
くは,表面変化と通気性に富んだ織編物を得ることので
きる間歇融着糸の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来,糸条の長手方向に間歇的に加熱等の処理を施し
て,濃淡染着性差や捲縮差を有する捲縮加工糸を製造す
る方法は数多く提案されてきた。
例えば,特開昭48−22744号公報には,捲縮加工糸に
弱い緊張力を付与しながら走行させ,断続的に緊張加熱
して捲縮部と非捲縮部を交互に形成させる部分嵩高意匠
糸の製造方法が提案されている。
また,特開昭47−35607号公報には,潜在捲縮性複合
繊維に非溶剤性液体を繊維軸方向に沿って不均一に付着
させて熱処理し,液体が付着した部分の捲縮性は保持し
つつ,液体が付着していない部分の捲縮性を熱により低
下又は消滅させ,間歇的に捲縮性が変化した捲縮糸を製
造する方法が提案されている。
さらに,特公昭45−7026号公報には,合成繊維フイラ
メント糸の長手方向に間歇的に含水させて仮撚加工を施
し,水付着部分の原糸をウーリー加工されない非伸縮性
部分とし,非水付着部分の原糸をウーリー加工された伸
縮性部分とする伸縮性部と非伸縮性部とを交互に有した
捲縮糸の製造方法が提案されている。
また,特公昭48−31938号公報には,延伸された熱可
塑性繊維に間歇的に水を付着させて高温炉を通過させ,
水付着部を低温処理部,非水付着部を高温処理部とした
後,水付着部を高捲縮部,非水付着部を低捲縮部とする
捲縮糸の製造方法が提案されている。
しかしながら,これらの方法で得られる加工糸は,長
手方向に捲縮部と非捲縮部あるいは低捲縮部が混在した
加工糸であり,これらの加工糸から得られる布帛表面の
変化は,捲縮差による単なる凹凸変化だけでしかなかっ
た。
一方,本発明者らは,特開平1−33226号公報におい
て,ポリアミド系マルチフイラメント未延伸糸に間歇的
に水を付着させて熱延伸した後,仮撚加工することによ
り,糸条の長手方向に太さ斑を形成させた加工糸を製造
する方法を提案した。この方法で得られる加工糸は,太
さ斑や色調変化があり,太さ斑の出現頻度や長さの調整
が容易なので優れた加工糸ではあるが,本発明が目的と
するさらに一層の表面効果を有し,かつ,通気性に富ん
だ織編物を得るための加工糸としては不十分なものであ
った。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,上記の欠点を解消し,従来の単なる捲縮差
による変化の少ない表面変化糸とは全く異なり,新規な
表面外観と通気性に優れた快適衣類を得ることができる
間歇融着糸を生産性よく製造することができる間歇融着
糸の製造方法を提供することを技術的な課題とするもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明は,上記の課題を解決するために次の構成を有
する。
すなわち,本発明は,ポリアミド系マルチフイラメン
ト未延伸糸にその長手方向に水又は水性液体を間歇的に
付着させて非接触式ヒータで加熱しながら延伸した後,
仮撚加工を施すに際し,付着させた水又は水性液体を残
留させたまま仮撚加工し,水又は水性液体残留部を融着
させることを特徴とする間歇融着糸の製造方法を要旨と
するものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明では,まず,ポリアミド系マルチフイラメント
未延伸糸に水又は水性液体を間歇的に付着させ,引き続
き非接触式ヒータで加熱しながら延伸する。このとき用
いるポリアミド系マルチフイラメント未延伸糸は,1000m
/min前後の低速で紡糸した未延伸糸や,4500m/min程度の
高速で紡糸した高配向未延伸糸(複屈折率が18〜50×10
-3の未延伸糸)のいずれでも使用できるが,紡糸後,一
旦捲取って延伸を施した通常延伸糸(複屈折率が50×10
-3を超えるもの)は適さない。
上記の未延伸糸に水又は水性液体を間歇的に付着させ
て熱延伸すると,水又は水性液体付着部(以下,付着部
という。)は加熱されても,水又は水性液体の沸点以上
の温度には上昇しないから,付着部の温度は低く,非付
着部の温度は高い状態で延伸されるため,付着部の延伸
倍率は低く,非付着部の延伸倍率は高くなり,糸条に太
細斑が形成される。
熱延伸時の条件は,未延伸糸の物性により異なるが,
延伸倍率としては1.2〜3.0倍の範囲が好ましく,また,
非接触式ヒータの温度は,糸の走行速度や液体の種類に
もよるが,180〜500℃の範囲が好ましい。
本発明では,熱延伸後の糸条を,高温度の加熱板に接
触させて仮撚加工を施して,水又は水性液体残留部を融
着させるが,このとき重要なことは,付着部の水又は水
性液体を残留させたまま仮撚を施すことである。
一方,水又は水性液体が熱延伸時に蒸発して糸条に残
留していなければ,仮撚加工を施しても,捲縮部と融着
撚糸部間の差異が明確とはならず,本発明の目的は達成
できない。
糸条に残留する液体の量は,液体の付着量と熱延伸時
の加熱熱量によって変化するので,加工条件によって調
整するが,確実な方法として,仮撚加工前に再度付着部
に液体を付着させることもできる。
水又は水性液体が残留した低延伸部(低配向部)が仮
撚用の加熱板に接触すると,液体は蒸気となるが,その
際,蒸気がポリアミドフイラメントを膨張させ,構成分
子鎖の官能基に作用し,融点降下作用をもたらすものと
認められる。この蒸気の低温融化作用によって,当該部
分が所定の融点よりもはるかに低い温度で融化し,例え
ば,融点220℃のナイロン6フイラメントは150℃の仮撚
温度で融化する。
また,水又は水性液体残留部が低配向部であることか
ら,上述の蒸気の作用を効率よく得ることができる。
さらに,蒸気とフイラメントの接触面積を多くするた
めに,糸条を構成する単フイラメントを細くするほどこ
の作用は顕著に得られ,好ましくは3d(デニール)以下
の単フイラメントを用いる。
仮撚加工時の加熱板の温度については,蒸気の前記作
用が130℃以上で効果がみられるので,水又は水性液体
の付着していない部分が融着しない範囲の温度を選定す
べきであり,概ね130〜210℃,好ましくは150〜200℃の
範囲の温度を用いる。
本発明者らの知見では,この仮撚温度(H℃)と単フ
イラメントの繊度(d)との関係が重要であり,単フイ
ラメントが太くなるほど採用しうる仮撚温度の範囲は狭
くなる。この関係を第4図に示す。第4図は,ナイロン
6フイラメント(融点220℃)の場合を示しているが,
ナイロン66フイラメント(融点255℃)の場合は,この
グラフを上方に融点差分の温度だけ平行移動すればよ
い。
すなわち,採用する温度(H℃)の好ましい範囲は下
記のごとくである。
12.5d+122<H<7.4d+185 (ただし,0<d<7) また,仮撚オーバーフイード率は,糸条を必要以上に
延伸しない状態,例えば,0〜20%の範囲が好ましい。ア
ンダーフイード下で仮撚を施せば,前述の低配向部が必
要以上に延伸されるので好ましくない。
さらに,仮撚数は,例えば, (D:供給糸のデニール,T:1m当りの撚数)を満足する比
較的低い仮撚数Tが好ましい。
次に,本発明の間歇融着糸の製造方法の一実施態様を
第1図により説明する。
第1図において,スプール1より引き出されたポリア
ミド系マルチフイラメント未延伸糸2を,ガイド3及び
フイードローラ4を経て熱延伸域に供給し,液体付与装
置5でマイクロコンピユータによるランダム信号により
間歇的に水又は水性液体を付着させ,引き続き非接触式
ヒータ7で加熱するとともに,フイードローラ4と第1
デリベリローラ6との間において所定の延伸倍率で延伸
する。
次いで,前記液体付与装置5で水又は水性液体を付着
させた糸条個所に,さらに別の液体付与装置8でコンピ
ユータに連動して液体を付着させ,仮撚施撚装置9で加
撚しつつ仮撚ヒータ10で熱固定し,第2デリベリローラ
11を経て捲取ローラ12により間歇融着糸をパツケージ13
に捲取る。
なお,前記液体付与装置5で付着させた水又は水性液
体が,第1デリベリローラ通過後も十分に糸条に残留す
る条件下で加工するならば,液体付与装置8による再液
体付与工程がなくてもよい。
第2図は,本発明で得られる間歇融着糸の一実施態様
を示すものであり,図中,21は水又は水性液体が付着し
た融着撚糸部で,仮撚加撚方向の撚をもってフイラメン
ト相互が融接着しており,その断面は第3図(b)で示
した形態を有している。また,22は仮撚捲縮が顕在した
嵩高部であり,糸条は長手方向に沿ってこの融着撚糸部
21と捲縮部22が交互に存在している。
この融着撚糸部の長さは,前述した液体付与装置の液
体付与時間をコンピユータ等で制御することにより,任
意の長さ,間隔に設定できるため,本発明で得られる間
歇融着糸を製編織すれば,布帛の表面に随意の柄模様を
描くことが可能であり,また,融着撚糸部の集束性を利
用して通気性の程度を任意に加減することができる。
さらに,本発明で得られる間歇融着糸の融着撚糸部
は,捲縮部に比べてトルクが強いので,織物,編物等に
すると融着撚糸部の織目,編目がよじれて柄自体に変化
があり,従来にない新規な表面感が得られるとともに,
捲縮部のソフトな手触りの中にシヤリ味のある手触りを
得ることができる。
(実施例) 次に,本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
実施例1 高速紡糸して得た複屈折率が47.1×10-3のポリアミド
高配向未延伸糸80d/136fを,第1図に示した工程に従
い,第1表に示す加工条件で間歇水付,熱延伸及び仮撚
捲縮加工を行い,本発明の間歇融着糸を得た。
得られた間歇融着糸は,第2図で示したような捲縮部
と融着撚糸部が交互に存在したものであり,また,捲縮
部の糸条断面は,第3図(a)のように開繊しており,
融着撚糸部の糸条断面は,第3図(b)のようにフイラ
メント相互が強く融接着して集束しているものであっ
た。
得られた間歇融着糸を,無撚で経密度110本/2.54cm,
緯密度85本/2.54cmで平組織に製織し,通常のナイロン
加工糸織物と同様の染色加工(染料:バイエル社製,ス
プラノールサイアミンG0.5%owf,常圧30分)を行った。
得られた織物は,融着撚糸部が布帛中にカスリ状に散
在し,しかもこの部分が濃染され,かつ集束して織目が
まっすぐでないため,極めて新規な表面効果を有すると
ともに,シヤリ味のある風合と優れた通気性を有するも
のであった。
(発明の効果) 本発明は,ナイロンと高温水蒸気の特異な作用を巧み
に応用してなされたものであり,捲縮糸の中に融着撚糸
部が散在するという,従来にない加工糸を得ることがで
きる。
本発明により得られる間歇融着糸を織編物にすると,
嵩高な捲縮部の中に融着撚糸部が細く締まり,しかもこ
の部分の織目,編目が不整によじれ,かつ捲縮部に比べ
濃染するため,極めて変化に富んだ新規な外観を呈し,
さらに,シヤリ味のある風合を有し,通気性に富んだ快
適な布帛を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明の一実施態様を示す概略工程図,第2
図は,本発明で得られる間歇融着糸の一実施態様を示す
外観模式図,第3図(a),(b)は,第2図の間歇融
着糸の嵩高部と融着撚糸部の断面図,第4図は,液体付
着部が融着する単糸デニールと仮撚温度の好ましい範囲
を示すグラフである。 2:ポリアミド系マルチフイラメント未延伸糸 5:液体付与装置 7:非接触式ヒータ 9:仮撚施撚装置 10:仮撚ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−22744(JP,A) 特開 昭47−35607(JP,A) 特開 平1−33226(JP,A) 特開 昭51−7248(JP,A) 特公 昭48−31938(JP,B2) 特公 昭45−7026(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02G 1/02 D02G 3/40 D02J 1/00 - 1/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド系マルチフイラメント未延伸糸
    にその長手方向に水又は水性液体を間歇的に付着させて
    非接触式ヒータで加熱しながら延伸した後,仮撚加工を
    施すに際し,付着させた水又は水性液体を残留させたま
    ま仮撚加工し,水又は水性液体残留部を融着させること
    を特徴とする間歇融着糸の製造方法。
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