JP2835071B2 - 廃水の浄化方法 - Google Patents

廃水の浄化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は化学的酸素要求物質(以下COD成分とする)
を含む廃水を湿式酸化する方法に関する。
詳しく述べると、本発明は、COD成分である有害な被
酸化性の有機物または無機物を含有する廃水を分子状酸
素の共存下に湿式酸化することにより、これら有機物質
を無害な炭酸ガス、水、窒素などに変換せしめ、廃水を
浄化するに有効な方法に関する。
(従来の技術) 廃水の処理法には、活性汚泥法と呼ばれる生物化学的
方法とチンマーマン法と呼ばれる湿式酸化法が知られて
いる。
活性汚泥法は有機物の分解に長時間を要し、しかも藻
類、バクテリアの生育に適した濃度に廃水を稀釈するこ
とが必要であるために、活性汚泥処理施設の設置面積が
広大になる欠点がある。さらに、近年、特に都市部にお
いては生育した余剰汚泥の取扱いに莫大な処理費を要し
ている。一方、チンマーマン法は有機物を含む水溶液を
圧力20〜200気圧、温度200〜370℃に保ちこの状態で空
気を導入し、有機物を酸化分解する方法であるが、この
方法は反応速度が遅く、分解に長時間を要するために大
きな反応器を必要とし、またその材質に高度な耐久性が
要求されるために、装置の設備費および運転費等におい
て経済的に問題がある。また、反応熱により反応温度が
上昇すると反応器内で液相を保持出来なくなるため、CO
D成分が高濃度の高発熱量を持つ廃水を処理出来ないと
いう欠点もある。
また、この方法において、反応速度を速めることを目
的として、各種の酸化触媒を使用する方法が提案されて
いる。触媒を使用した場合、従来の処理方法では、反応
器における反応熱の除熱を考慮したものはないため、特
に高濃度の廃水を処理する場合には、従来の湿式酸化法
による処理方法では発熱量が著しく増すために、昇温し
て液相が保持出来なくなり、廃水を稀釈することによっ
て発熱量を制御しなければならないが、これは処理水量
の増加をまねく問題がある。また、たとえCOD成分が低
濃度の廃水で発熱量が小さい場合でも、発熱により液温
が上昇するので、廃水を液相に保持させるために反応圧
を過剰に高める必要があり、装置の設備費および運転費
等において経済的に問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) 従って、本発明の目的は従来のかかる問題を解消し、
COD成分である有害な被酸化性の有機物または無機物を
含有する廃水を分子状酸素の共存下に湿式酸化すること
によりこれら物質を無害な炭酸ガス、水、窒素などに変
換せしめ廃水を浄化するに有効な廃水の処理方法を提供
することにある。
(問題点を解決するための手段) 従来の単管円筒型反応塔を用いた無触媒での湿式酸化
法(チンマーマン法)では、前記問題点でも指摘してき
たように、反応熱の除熱を考慮していないためにCOD成
分が高濃度の廃水を処理することは出来なかった。実際
に高濃度の廃水を用いると発熱量が大きいため、反応塔
内で液温が著しく上昇し、水がすべて気相へ転移して反
応できなくなる。また、この湿式酸化反応は反応温度が
上昇するに従って反応速度が増加するため昇温量が大き
いと反応が加速し、制御が困難となる。
本発明者らはこの反応を解析した結果、大部分の反応
が反応器入口部分に近いところで起っており、反応熱の
発生もこの部分に集中していることを見い出した。
本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、上気目
的を解決する方法として、有機性および/または無機性
の物質を含有する廃水を分子状酸素含有ガスの供給下に
湿式酸化することにより浄化するに際し、(イ)該湿式
酸化を内部に冷却器を有する単管円筒型反応器を用い、
120〜370℃の範囲の温度、および廃水が液相を保持しう
る圧力下に遂行するか、または(ロ)該湿式酸化を内部
に冷却器を有する単管円筒型反応器を用い、触媒の共存
下に遂行することを特徴とする廃水の浄化方法を見出
し、本発明を完成するに至ったのである。
この内部に冷却器を有する単管円筒型反応器自体は、
種々の気相酸化反応においてはよく用いられている反応
器の形式であるが、湿式酸化法においては全く採用され
ていない。そして、該湿式酸化反応器として内部に冷却
器を有する単管円筒型反応器を廃水の処理に用いること
で以下に述べるような廃水処理能力の著しい向上をもた
らすことを本発明者らは見出したのである。
すなわち、内部に冷却器を有する単管円筒型反応器を
用いることで、従来の単管円筒型反応器では処理が不可
能であった高濃度の廃水も除熱が充分に行われるため、
過剰な圧力をかけることなく簡単に処理できるようにな
る。したがって、対象廃水のCOD濃度の上限を従来の8
%から20%以上にまで高めることができ、また、廃水CO
D濃度及び廃水量等に応じて冷却用熱交換器内の熱媒循
環量を調節などによって除熱量を増減し、きめ細かく制
御できる。
この内部に冷却器を有する単管円筒型反応器は、水平
管型と垂直管型とに大別されるが、本発明においては、
気液の接触効率の面から考えると垂直管型の方がより好
ましい。冷却器は、反応器内に設置されるが、湿式酸化
による反応熱で高温となる部分、例えば、反応器内の前
半部、特に入口部分が好ましい。また、触媒を使用する
場合は、冷却器と触媒層を別々の部分に設置することが
できるが、除熱効率および反応器のサイズの縮小化等の
経済性を考慮すると冷却器と触媒層を一ケ所に設置する
方が好ましく、また触媒層のうちの過剰発熱部分に設置
する方が、さらに好ましい。冷却器内に流す熱媒として
は、水、水蒸気、熱媒オイル、溶融塩等、一般的に熱媒
として用いられるものを用いることができる。循環速
度、温度は廃水のCOD濃度により適宜選択される。反応
管内径は50mm以上、管長は1m以上が好ましく、これらの
径、長さおよび冷却器の伝熱面積等は、廃水の処理量、
廃水のCOD濃度により適宜選択される。また、冷却器の
形式はコイル状管等種々のものを採用することができ
る。
使用する触媒としては、アルミナ、活性炭、シリカ−
アルミナ、ジルコニア、チタン、ケイソウ土、シリカ−
チタニア、シリカ−ジルコニア、チタニア−ジルコニア
等の担体に、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、タン
グステン、銅、セリウム、銀、金、白金、パラジウム、
ロジウム、ルテニウムおよびイリジウム等の金属または
その水に不溶性または難溶性の化合物を担持したものが
用いられ、形状としては、ペレット状、球状、ハニカム
状などが採用される。
さらに、本発明は該湿式酸化が120〜370℃の範囲の温
度および該廃水が液相を保持する圧力下に遂行されるこ
とが好ましい。したがって、水の臨界温度が370℃であ
り、液相を保持するためにはこの温度以下に保持する必
要がある。また、廃水中の無機性物質の析出を抑えるた
めにも廃水が蒸発して気体とならないように液相を保持
する圧力を設定する必要がある。
さらに、本発明においては、廃水の湿式酸化にともな
う発熱量が少なくとも廃水1あたり20キロカロリーで
ある廃水を処理することが好ましい。さらに、反応器の
温度コントロールによる効果を上げ除熱によるメリット
を生かすためには、発熱量が廃水1あたり50キロカロ
リーを越える廃水が好ましく、より好ましくは発熱量が
廃水1あたり100キロカロリーを越える廃水を処理す
ることによって反応熱の熱回収量も大きくなり、さらに
利点が見い出される。
(実 施 例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は、これら実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例 1 第1図に示した廃水の浄化装置を用いて廃水の処理を
行なった。反応器は反応器入口部に冷却用のコイル状の
管を有する単管円筒型反応器である。反応器の内径は40
0mm、管長は5mであり、反応器内には触媒を触媒層長4m
になるように充填した。
廃水供給ポンプ7で廃水を熱交換器5を介して予熱し
た後単管円筒型反応器1に供給し、一方、コンプレッサ
ー6で昇圧した空気を冷却コイル2を有する単管円筒型
反応器1に導入した。また、冷却コイル2内に熱媒循環
ポンプ3により熱媒を流し反応熱の熱回収を熱交換器4
で行った。反応器1を出た処理水とガスは熱交換器5を
通過させる気液分離器8へ導き、そこでガスと水とに分
離した。なお、処理に供した廃水の濃度はCOD 120g/
で、反応条件は反応温度250℃、反応圧力75kg/cm2Gであ
り、廃水量1,000/Hr、空気量480Nm3/Hrであった。
反応器1内の温度分布を測定した結果、触媒層内最高
温度は260℃であり、COD反応率は99.5%に達していた。
比較例 1 第2図に示した、冷却コイルを有しない単管円筒型反
応器を用いた廃水の浄化装置を用いて廃水の処理を行な
った。反応器の内径は400mm、管長は5mであり、反応器
内には触媒を触媒層長4mになるように充填した。
まず、廃水供給ポンプ7で廃水を熱交換器5を介して
予熱した後単管円筒型反応器1に供給し、一方、コンプ
レッサー6で昇圧した空気を触媒を充填した除熱機能を
有しない単管円筒型反応器1に導入し、反応させ、その
後熱交換器2を通過させ気液分離器8へ導き、そこでガ
スと水に分離しそのときの反応器1の温度分布を測定し
た。なお、処理用の廃水等の諸条件は、実施例1と同じ
条件で実施した。その結果、触媒層内最高温度は400℃
に達し、反応の継続は困難であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるプロセスフローを示すものであ
る。第2図は比較のプロセスフローを示すものである。 1:単管円筒型反応器 2:冷却コイル 3:熱媒循環ポンプ 4:熱交換器(スチーム回収用) 5:熱交換器(廃水予熱用) 6:コンプレッサー 7:廃水供給ポンプ 8:気液分離器 9:液面コントロールバルブ 10:圧力コントロールバルブ 11:触媒 12:断熱材 13:圧力センサー 14:液面センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 明 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 日本触媒化学工業株式会社触媒研 究所内 審査官 関 美祝 (56)参考文献 特表 平3−500264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/74 C02F 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機性および/または無機性の物質を含有
    する廃水を分子状酸素含有ガスの供給下に湿式酸化する
    ことにより浄化するに際し、湿式酸化を内部に冷却器を
    有する単管円筒型反応器を用い、120〜370℃の範囲の温
    度、および廃水が液相を保持しうる圧力下に遂行するこ
    とを特徴とする廃水の浄化方法。
  2. 【請求項2】有機性および/または無機性の物質を含有
    する廃水を分子状酸素含有ガスの供給下に湿式酸化する
    ことにより浄化するに際し、湿式酸化を内部に冷却器を
    有する単管円筒型反応器を用い、触媒の共存下に遂行す
    ることを特徴とする廃水の浄化方法。
  3. 【請求項3】該廃水が、湿式酸化において少なくとも廃
    水1リットル当り20キロカロリーの発熱量を有する請求
    項(1)または(2)記載の方法。
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