JP2832956B2 - 誘電体磁器材料 - Google Patents

誘電体磁器材料

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JP2832956B2 JP63253383A JP25338388A JP2832956B2 JP 2832956 B2 JP2832956 B2 JP 2832956B2 JP 63253383 A JP63253383 A JP 63253383A JP 25338388 A JP25338388 A JP 25338388A JP 2832956 B2 JP2832956 B2 JP 2832956B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばビデオテープレコーダ,マイクロフ
ロッピーディスク駆動装置等に装着される磁気ヘッドの
ガード材,基板材として用いられる誘電体磁器材料に関
する。
〔従来の技術〕
一般に、ビデオテープレコーダ,マイクロフロッピー
ディスク駆動装置等の磁気記録媒体駆動装置に装着され
る磁気ヘッドには、その磁気記録媒体の対接面の一部を
形成する如く磁気コア部を挾んで非磁性のガード材が配
されている。
かかるガード材としては、従来CaO−TiO2系誘電体磁
器材料が多用されており、通常はその空孔を減少させる
ためにAl,Si,Ca,Mg,Sn,Zr,Ba,Sr等の酸化物が添加され
ている。
しかしながら、これらの酸化物を添加した誘電体磁器
材料を作成するためには高い焼成温度を要し、また空孔
も充分小さくならない。空孔を微細化するためには、い
わゆるHIP処理(熱間静水圧成形)等の特殊処理が必要
となり、製造コストが高くなる。
このような欠点を解決する技術として、本願出願人
は、先に特開昭60−231463号明細書において、Ca−TiO2
系の誘電体磁器材料のCaの一部をBiで置換し、かつZnO
を添加した誘電体磁器材料を提案した。
この系によれば、HIP等の特殊処理を行わなくとも通
常の焼成法により空孔が少ない誘電体磁器材料が得ら
れ、またBiの含有量により熱膨張係数が広範囲に選択で
きる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述の誘電体磁器材料は、研削加工性
に乏しく、研削加工中にチッピングを生じたり、研削用
の砥石を著しく消耗させる等の点で不満を残している。
これは、誘電体磁器材料中において結晶粒子の一部が巨
大化し、組織が不均一となっているためであると考えら
れる。
あるいは、摩擦の観点からも不十分で、摩擦が大きい
ことに起因して媒体を傷つけたり、逆にヘッドが傷付く
等の不都合が発生している。
そこで本発明は、上述の問題点を解決し、結晶粒子が
微細化・均一化され、研削加工性に優れる誘電体磁器材
料を提供することを目的とするものである。
さらに本発明は、摩擦係数が小さく、磁気記録媒体や
磁気ヘッド等に損傷を与えることのない誘電体磁器材料
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、前記目的を達成せんものと鋭意検討を
重ねた結果、結晶粒子の微細化,均一化にMgOの添加が
有効であり、また摩擦係数の低減にAl2O3添加が有効で
あるとの知見を得るに至った。
本発明にかかる磁気ヘッド用誘電体磁器材料は、上述
の知見に基づいて完成されたものであって、一般式
{(Ca1−1.5yBiy)O}100-x(TiO2(ただし、x
は組成をモル%で表し40≦x≦85であり、yは組成をモ
ル比で表し0.005≦y≦0.6である。)で表される基本組
成物100重量部に対して0.5〜7.0重量部のZnOが添加さ
れ、さらに0.5〜15重量部のAl2O3が添加され焼成されて
なることを特徴とするものである。
さらに、本発明にかかる磁気ヘッド用誘電体磁器材料
は、上記組成に加えて0.5〜5重量部のMgOが添加され焼
成されてなることを特徴とするものである。
ここで、基本組成物の組成やZnOの添加量は、特開昭6
0−231463号明細書に記載される誘電体磁器材料と同様
の観点から決められる。
すなわち、基本組成物となる誘電体磁器材料は、Ca−
TiO2系の誘電体磁器材料にBiが添加されたものである。
この誘電体磁器材料の熱膨張係数αは、基本的にはCaと
Tiのモル比によって変化するが、さらにBiの添加量によ
っても制御される。したがって、TiやBiの含有量を前記
範囲内で適宜選択すれば、熱膨張係数αを80×10-7/℃
〜120×10-7/℃と広範囲に変化させることができる。な
お、Biの添加は焼成温度の低温化にも効果がある。
ZnOの添加量は、誘電体磁器材料の空孔を小さくする
という目的から決められ、当該添加量が0.5重量部未満
であると空孔を十分に微細化することができず、また添
加量が7.0重量部を越えると抗折強度等の低下につなが
る。
一方、MgO及びAl2O3は本発明特有の添加物であって、
特にMgOを添加することで結晶粒子の微細化,均一化が
図られる。この場合、MgOの添加量が0.5重量部未満であ
ると、結晶粒子の微細化及び均一化の効果が不足する。
また、当該添加量が5重量部を越えると、却って空孔が
増加し、加工性も悪くなる。
また、Al2O3は実質的な摩擦係数を下げるために添加
され、Al2O3を添加することで誘電体磁器材料の表面に
凸部が形成され、点接触することになって摩擦が少なく
なる。このAl2O3の添加量としては、摩擦低減効果の観
点からは基本組成物100重量部に対して0.5重量部以上で
あることが好ましいが、あまり多すぎると硬くなりすぎ
て加工性が悪くなるので、実用的には15重量部以下とす
るのが望ましい。
勿論、これらMgOとAl2O3を同時に添加しても良く、こ
の場合には結晶粒子の微細化,均一化と摩擦係数の低減
の両者が達成される。
上述のような誘電体磁器材料を作成するためには、C
a,Bi,Ti,Zn,Mg,Alの酸化物や炭酸塩等を所定のモル比あ
るいは重量部にて混合し、750〜900℃にて仮焼後、成形
工程を経て1200〜1350℃にて本焼成を行えばよい。
〔作用〕
CaBiO−TiO2系の誘電体磁器材料に、ZnOとMgOの双方
を添加することにより、ZnOのみを添加した場合に比べ
て熱膨張係数αの変化や空孔の増加を起こすことなく結
晶粒子が微細化され、組織が均一となる。
一方、Al2O3を添加すると、第1図に模式的に示すよ
うに、CaTiO3を主成分とする析出相(1)とTiO2を主成
分とする析出相(2)とからなる母相中にAl2O3を主成
分とする析出相(3)が存在するかたちになる。ここ
で、Al2O3を主成分とする析出相(3)は、母相よりも
硬いために、研磨のされ方の違いにより母相よりも凸の
状態で仕上がる。磁気記録媒体との接触を考えた場合、
ガード材が平坦なものよりも凸部がある方が点接触する
ことになり、全面接触よりも摩擦は少なくなると言え
る。なお、凸の状態となっていることは走査型電子顕微
鏡(SEM)で確認し、各相の同定はEPMAで行った。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例により説明する。
実施例1〜実施例15 まず、原料となるTiO2,CaCO3,Bi2O3,ZnOおよびAl2O3
の所定量を秤量し、ボールミル内で湿式混合を行った。
このようにして得られた各混合物を乾燥した後粉砕し、
750〜900℃にて仮焼を行った。仮焼後の各混合物を再び
粉砕し、1.0〜2.0トン/cm2の圧力でプレス成形を行った
後、酸素雰囲気中,1200〜1350℃にて本焼成を行い、各
誘電体磁器材料を作成した。
得られた各誘電体磁器材料について、熱膨張係数及び
摩擦について評価を行った。
なお、摩擦はコンタクト・スタート・ストップ特性
(CSS特性)で調べた。すなわち、作成した誘電体磁器
材料を研削・鏡面仕上げ後、3mm×3mmの四角形で厚さ2m
mのブロックに切り出し、第2図に示すように、このブ
ロック(11)を磁気ディスク(12)の中心から一定の距
離に設置した。そして、第3図に示すパターンで当該磁
気ディスク(12)を回転駆動系(13)により回転駆動
し、この時の最大摩擦係数を摩擦係数検出系(14)によ
り求めた。これを1000回繰り返し、1000回目の摩擦係数
で比較した。なお、磁気ディスクには、スパッタリング
により磁性層が形成され液体潤滑剤が施されたた3.5イ
ンチディスクを用い、Al2O3が添加されていない誘電体
磁器材料(後述の比較例3)の摩擦係数を1として相対
値で表した。
各実施例における誘電体磁器材料の組成、評価結果は
第1表にまとめて示す。なお、誘電体磁器材料の組成
中、ZnO,MgO及びAl2O3の添加量は、ここでも基本組成物
〔xモル%のTiO2と(100−x)モル%の(Ca1−1.5yB
iy)Oとの混合物〕100重量部に対する添加量(重量
部)である。
比較例1 上述の実施例に対する比較として、Al2O3を添加しな
い誘電体磁器材料を作成し、同様に各評価を行った。誘
電体磁器材料の組成、評価結果は第1表に併せて示す。
比較例2 上述の実施例に対する比較として、Al2O3の添加量が2
0重量部と本発明で限定する範囲よりも多い誘電体磁器
材料を作成し、同様に各評価を行った。誘電体磁器材
料、評価結果は第1表に併せて示す。
この第1表からも明らかなように、Al2O3が添加され
ると摩擦が減少する傾向にある。
なお、Al2O3を20重量部添加した比較例2では、摩擦
の点では良好な結果を示したが、非常に硬く加工性の悪
いものであった。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明にかかる磁
気ヘッド用誘電体磁器材料においては、Al2O3を所定量
添加しているので、希望に応じて適切な熱膨張係数,摩
擦係数を有する誘電体磁器材料を提供することが可能と
なる。したがって、本発明の誘電体磁器材料を例えば磁
気ヘッドのガード材として使用すれば、トルクを低く抑
えることができ、磁気記録媒体や磁気ヘッドの損傷を防
止することができる。
一方、CaBiO−TiO2系誘電体磁器材料に対し、ZnOに加
えてMgOを添加すれば、結晶粒径を微細化・均一化し、
加工性を向上させることが可能となる。このような誘電
体磁器材料は、研削加工する際のチッピングや、ラッピ
ングの際の結晶粒子の脱落等を起こし難いので、歩留り
の良い磁器ヘッドの製造が可能となる。
したがって、これらMgOとAl2O3の両者を添加すれば、
加工性と摩擦の双方を改善することができ、その利用価
値は非常に高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はAl2O3を添加したときの結晶相を示す模式図で
あり、第2図は摩擦を評価するための評価装置の概略構
成を示す模式図、第3図は摩擦を評価する際のCSSサイ
クルを示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高須 雅夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−231463(JP,A) 特開 昭53−83100(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/42 - 35/49 H01B 3/00 - 3/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式{(Ca1−1.5yBiy)O}100-x(Ti
    O2(ただし、xは組成をモル%で表し40≦x≦85で
    あり、yは組成をモル比で表し0.005≦y≦0.6であ
    る。)で表される基本組成物100重量部に対して0.5〜7.
    0重量部のZnOが添加され、さらに0.5〜15重量部のAl2O3
    が添加され焼成されてなる磁気ヘッド用誘電体磁器材
    料。
  2. 【請求項2】上記組成に加えて0.5〜5重量部のMgOが添
    加され焼成されてなる特許請求の範囲第1項記載の磁気
    ヘッド用誘電体磁器材料。
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