JP2831431B2 - 高純度金属アルコキサイドの製造方法 - Google Patents

高純度金属アルコキサイドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超大集積回路装置に使用される誘電率の高
い高純度の金属酸化物薄膜、もしくは超伝導材料として
使用される高純度の金属酸化物薄膜を、気相成長法によ
り基板上に形成せしめる方法等において、その原料とし
て用いられる高純度の金属アルコキサイドの製造方法に
関する。
〔従来技術〕
金属アルコキサイドの製造法としては、無水金属ハロ
ゲン化合物とアルコールとを不活性有機溶媒の存在下で
反応させ、さらにハロゲンの引き抜きを完成させるた
め、反応の当初から、もしくは反応の途中において、ア
ンモニアまたはアミン類を添加する方法が、J.Chem.So
c.1955,726/8等に記述されている。
この反応において、不活性有機溶媒、アルコール中に
含有される水分をあらかじめ除去しておくことが、反応
収率を低下させぬために必要である。また、反応により
生成した塩化アンモニウムまたはアミン塩酸塩を、反応
後濾過するが、不活性有機溶媒、アルコール中に含有さ
れる水分によって生成した微細な金属水酸化物または金
属酸化物が、多量に存在した場合、このときの濾過性に
大きく影響し、作業性を低下させる。
従来は、水分を除去するための脱水方法として、不活
性有機溶媒に対しては、細線化した金属ナトリウムの存
在下での還流蒸留、アルコールに対しては、モレキュラ
ーシーブス充填カラムによる濾過、あるいは水素化カル
シウム、金属マグネシウム存在下での還流蒸留等が用い
られた。
しかし、従来法は、脱水剤として使用した金属ナトリ
ウム、モレキュラーシーブス、水素化カルシウム、金属
マグネシウム等からの不純物の混入があるため、高純度
の金属アルコキサイド製造に用いる不活性有機溶媒、ア
ルコールの脱水方法としては、適当でない。
特に、超大集積回路に使用される金属酸化物薄膜の原
料となるアルコキサイドの場合は、放射線を発するU,Th
の存在は好ましくなく、Naも回路のパターンの上に覆っ
てしまうことがあり、混入は、避けるべきである。
電子工業用に市販されているELグレードの不活性有機
溶媒、アルコールは、金属不純物が1ppm以下に精製され
ているが、水分は除去されていないので、不純物を混入
させない適当な脱水方法が必要であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
かかる問題を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、金
属アルコキサイドの主たる原料である無水金属ハロゲン
化合物が、水分と反応して金属酸化物に変化する性質を
利用すれば、不活性有機溶媒およびアルコールの脱水が
効果的におこなわれる上に、さらに脱水剤からの金属不
純物の混入が防止できるので、金属アルコキサイドが、
高純度かつ高収率で得られることを見出し、本発明に至
った。
従って、本発明の目的は、高純度金属アルコキサイド
を高収率で得る製造法を提供することにある。
〔発明の構成〕
すなわち本発明は、無水金属ハロゲン化合物とアルコ
ールとを不活性有機溶媒中で反応させ、さらにアンモニ
アまたはアミン類を反応の当初から、もしくは反応の途
中から添加して、ハロゲンの引き抜きを促進せしめ、金
属アルコキサイドを生成させる方法において、前記不活
性有機溶媒及びアルコール中の水分を予め、前記の原料
である金属ハロゲン化合物を前記不活性有機溶媒及びア
ルコールに添加した後、蒸留処理することにより、除去
しておくことを特徴とする高純度金属アルコキサイドの
製造方法である。
無水金属ハロゲン化合物をにおけるその金属がY,La,C
e,Nd,Th,U,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Zn,Cd,Hg,B,Al,Ga,In,Tl,Si,Ge,Sn,Pb,P,As,Sb,Biであ
ることを特徴とする上記1記載の高純度金属アルコキサ
イドの製造方法である。
〔発明の具体的な説明〕
脱水剤として使用する金属ハロゲン化合物の純度は、
合成しようとする金属アルコキサイドの原料と同じか、
またはそれ以上が必要である。
しかし、反応前に空気中の水分により生成した水酸化
物あるいは酸化物については、直接金属アルコキサイド
の収率に影響するので、少なくとも数十ppm以下に低減
されたものを選択することが必要である。
使用する無水金属ハロゲン化合物の金属は、Y,La,Ce,
Nd,Th,U,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Z
n,Cd,Hg,B,Al,Ga,In,Tl,Si,Ge,Sn,Pb,P,As,Sb,Biであ
る。
脱水すべき不活性有機溶媒及びアルコールに対する無
水金属ハロゲン化合物は、次式に示すようにハロゲン基
と等モルの水と反応して、金属水酸化物および塩化水素
を生成する。
MClx+xH2O→M(OH)+xHCl x=金属の価数 従って、脱水剤としての無水金属ハロゲン化合物の使
用量は、脱水すべき不活性有機溶媒およびアルコールに
対して、それらの含有する水分量の1/x倍モル当量以上
である。
タンタルエトキサイドの合成の場合は、不活性溶媒と
して使用するベンゼンまたはトルエンの含有水分と、ア
ルコールとして使用したエタノールの含有水分に対して
無水タンタルクロライドを1/5倍モル当量以上添加する
ことが好ましい。
脱水剤の使用方法としては、脱水すべき不活性有機溶
媒およびアルコールに添加後、不活性ガス気流下での常
圧または減圧条件で蒸留して、留出物を、不活性ガス封
入の可能な容器に補集する。
不活性有機溶媒としては、芳香族炭化水素、飽和脂肪
族炭化水素、エーテル類、エステル類が用いられ、目的
とする金属アルコキサイドの沸点と20℃以上の沸点差の
あるものの中から適宜選択される。これは、金属アルコ
キサイドを蒸留精製する工程での分離効率を考慮した選
択である。また、その純度は、金属アルコキサイドの必
要とする純度によって選択されるが、金属不純物の混入
を防ぐため、電子工業用のグレードが好ましい。
電子工業用のトルエンの金属不純物分析値を表−1に
示す。
アルコールは、目的とする金属アルコキサイドに対応
するアルコールが使用される。その純度は、金属アルコ
キサイドの必要とする純度によって選択されるが、金属
不純物の混入を防ぐため、電子工業用のグレードが好ま
しい。
電子工業用のエタノールの金属不純物分析値を表−1
に示す。
金属アルコキサイドの合成反応において、金属ハロゲ
ン化合物の脱ハロゲン化剤として使用するアンモニウム
は、反応当初から、もしくは反応の途中から添加する。
アンモニアは、金属不純物の混入もなく、水分、酸素に
ついても精製された電子工業用の5N(99.999%以上)以
上の純度が、好ましい。脱ハロゲン化剤として使用する
アミン類は、上記アンモニアと同様反応当初から、もし
くは反応の途中から添加する。アミン類は、脂肪族第一
アミンでは、常温で気体のメチルアミンから、常温で液
体のエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘ
プチルアミンまでが、脂肪族第二アミンでは、常温で液
体のジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミンが、脂肪族第三アミンでは、
常温で液体のトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンが、芳香族アミンでは、常温で液体の
アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、ジエチ
ルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、ジベン
ジルアミンが、金属ハロゲン化合物との接触反応が効率
的で、本反応に適している。
アミン類の純度については、市販されている試薬の中
では、純度99.5%以上のものが、金属不純物含有量が少
なくて、適当であるが、用途により、高純度を必要とす
る場合には、さらに常法(塩酸塩に変えての再結晶精製
と蒸留の繰返し等)により精製をおこなう。
アミン類の脱水剤としては、K2CO3、Na2CO3等が知ら
れているが、K,Naの混入を防ぎたい用途の場合には、ア
ミン類の含有水分に相当する金属ハロゲン化合物と添加
し、蒸留して脱水することができる。
原料の脱水処理から、金属アルコキサイド合成反応、
反応後濾過、蒸留精製の各段階にわたり、空気中の水分
および酸素との反応による加水分解を避けるため、不活
性ガス気流中での操作を必要とする。
このとき使用する不活性ガスとしては、電子工業用の
高純度(6N(99.9999%)以上)グレードの窒素、アル
ゴン等が、金属不純物の混入を避け、かつ水分、酸素の
混入をできるだけ低く維持するために適している。
以下に実施例2例および比較例3例を示す。
結果をまとめて、表−8に示す。
実施例1 高純度金属Ta(5Nグレード)と高純度塩素ガス〔日本
酸素(株)製、4Nグレード、水分;10ppm以下〕との反応
から、調製した高純度無水TaCl5(表−2)25g(0.07モ
ル)を、電子工業用のELグレードのエタノール(純度9
9.5%,水分;800ppm)1に添加した。
3時間放置後、高純度窒素〔日本酸素(株)製、純ガ
ス窒素S、純度;99.9998%以上、酸素;0.5ppm以下、水
分(露点);−70℃以下〕気流下にて常圧蒸留により、
無水エタノール(水分;1ppm以下)を得た。
つぎに、前記の高純度無水TaCl510.5g(0.03モル)
を、電子工業用のELグレードのトルエン(純度99.5%,
水分100ppm)3に添加した。
エタノールと同様にして、3時間放置後、高純度窒素
気流下にて常圧蒸留により、無水トルエン(水分;1ppm
以下)を得た。
この無水トルエン2に、高純度窒素ガス雰囲気中
で、前記の高純度無水TaCl5350g(0.98モル)を加えて
分散させ、撹拌しながら、前記の無水エタノール850ml
を滴下した。
つぎに高純度アンモニアガス〔日本酸素(株)製、半
導体用、5Nグレード、酸素;2ppm以下、水分;2ppm以下〕
を300ml/分で吹き込み、7時間撹拌した。
その後、高純度窒素気流下で、ポアサイズ0.2μmの
ポリエーテルスルホン製フィルターを用いて、塩化アン
モニウムを濾別した。この時の濾過時間は、30分を要し
た。得られた濾液を、さらに減圧蒸留(75Torr,40℃)
して、溶媒のトルエンと未反応のエタノールを留去し
た。
蒸留残液として、粗Ta(OC2H65380gが得られ、Ta含
有率は、44.2%であった。Ta基準の反応収率は、94.7%
となる。
ついで、内径1cm,長さ20cmの分留塔を備えたパイレッ
クスガラス製の蒸留装置を用いて、2Torr,留出温度159
℃の条件で蒸留した。この蒸留は、2回繰返し、精製Ta
(OC2H65300gを得た。このもののTa含有率は、44.6%
であり、原料TaCl5に対するTa基準の収率は、75.5%と
なる。
表−3に精製Ta(OC2H6の分析結果を示す。
比較例1 高純度金属Ta(5Nグレード)と高純度塩素ガスとの反
応から、調製した高純度無水TaCl5(表−2)25g(0.07
モル)を、電子工業用のELグレードのエタノール(純度
99.5%,水分;800ppm)1に添加した。
つぎに、前記の高純度無水TaCl510.5g(0.03モル)
を、電子工業用のELグレードのトルエン(純度99.5%,
水分;100ppm)3に添加した。
このトルエン2に、高純度窒素雰囲気中で、前記の
高純度無水TaCl5350g(0.98モル)を加えて分散させ、
撹拌しながら、前記の無水TaCl5を添加したエタノール8
50mlを滴下した。
つぎに高純度アンモニアガスを300ml/分で吹き込み、
7時間撹拌した。
その後、高純度窒素気流下にて、ポアサイズ0.2μm
のポリエーテルスルホン製フィルターを用いて、塩化ア
ンモニウムを濾別した。この時の濾過時間は4時間を要
した。得られた濾液を、さらに減圧蒸留(75Torr,40
℃)して、溶媒のトルエンと未反応のエタノールを留出
した。
蒸留残液として、粗Ta(OC2H65310gが得られ、Ta含
有率は、44.1%であった。Ta基準の反応収率は、77.1%
となる。
ついで、内径1cm,長さ20cmの分留塔を備えたパイレッ
クスガラス製の蒸留装置を用いて、2Torr,留出温度159
℃の条件で蒸留した。この蒸留は、2回繰返し、精製Ta
(OC2H65250gを得た。このもののTa含有率は、44.6%
であり、原料TaCl5に対する基準の収率は、62.9%とな
る。
表−4に精製Ta(OC2H6の分析結果を示す。
比較例2では、エタノールの脱水剤として、金属マグ
ネシウムリボンを使用し、トルエンの脱水剤としては、
金属ナトリウムを使用した。この処理により得られた無
水エタノールと無水トルエンを使用して、金属アルコキ
サイドを調製した結果、反応収率は、90.1%と良好では
あったが、反応後の濾過時間は2時間を要し、脱水剤に
由来するNa,Mgが金属不純物として検出された。
比較例3では、エタノールの脱水剤として、生石灰を
使用し、トルエンの脱水剤としては、金属ナトリウムを
使用した。この処理により得られた無水エタノールと無
水トルエンを使用して、金属アルコキサイドを調製した
結果、反応収率は、80.4%と実施例1,2より低く、反応
後の濾過時間も4時間と実施例1より増加した。これ
は、主としてエタノールの脱水処理が不十分であったこ
とに起因する。
また、脱水剤に由来するNa,Caが金属不純物として検
出された。
比較例4では、エタノールの脱水剤として、モレキュ
ラーシーブスを使用し、トルエンの脱水剤としては、金
属ナトリウムを使用した。この処理により得られた無水
エタノールと無水トルエンを使用して、金属アルコキサ
イドを調製した結果、反応収率は、74.4%と実施例1,2
より低く、反応後の濾過時間も7時間という長時間を要
した。これも、主としてエタノールの脱水処理が不十分
であったことに起因する。
また、脱水剤に由来するNa,Alが金属不純物として検
出された。
比較例2 電子工業用のELグレードのエタノール(純度99.5%,
水分;800ppm)60mlに、5gのリボン状金属マグネシウム
と数滴の四塩化炭素を加えて、高純度窒素気流下にて、
加熱還流した。金属マグネシウムの溶解後、900mlのエ
タノールを追加し、1時間還流した。その後、高純度窒
素気流下にて、常圧蒸留し、無水エタノール(水分;1pp
m以下)を得た。
つぎにELグレードのトルエン(純度99.5%,水分;100
ppm)3に、1gの金属ナトリウムを加え、高純度窒素
気流下にて、5時間加熱還流した。
その後、高純度窒素気流下にて、常圧蒸留し、無水ト
ルエン(水分;30ppm)を得た。
この無水トルエン2に、高純度窒素ガス雰囲気中
で、前記の高純度無水TaCl5350g(0.98%)を加えて分
散させ、撹拌しながら、前記の無水エタノール850mlを
滴下した。
つぎに高純度アンモニアガスを300ml/分で吹き込み、
7時間撹拌した。その後、高純度窒素ガス気流下にて、
ポアサイズ0.2μmのポリエーテルスルホン製フィルタ
ーを用いて、塩化アンモニウムを濾別した。この時の濾
過時間は、2時間を要した。
得られた濾液を、さらに減圧蒸留(75Torr,40℃)し
て、溶媒のトルエンと未反応のエタノールを留去した。
蒸留残液として、粗Ta(OC2H66360gが得られ、Ta含
有率は、44.4%であった。Ta基準の反応収率は、90.1%
となる。
ついで、内径1cm,長さ20cmの分留塔を備えたパイレッ
クスガラス製の蒸留装置を用いて、2Torr,留出温度159
℃の条件で蒸留した。この蒸留は、2回繰返し、精製Ta
(OC2H65290gを得た。このもののTa含有率は、44.6%
であり、原料TaCl5に対するTa基準の収率は、72.9%と
なる。
表−5に精製Ta(OC2H6の分析結果を示す。
比較例3 電子工業用のELグレードのエタノール(純度99.5%,
水分;800ppm)1に、生石灰10gを加えて、高純度窒素
気流下にて、加熱還流した。
その後、高純度窒素気流下にて、常圧蒸留し、低水分
エタノール(水分;100ppm)を得た。
つぎにELグレードのトルエン(純度99.5%,水分;100
ppm)3に、1gの金属ナトリウムを加え、高純度窒素
気流下にて、5時間還流した。
その後、高純度窒素気流下にて、常圧蒸留し、無水ト
ルエン(水分;30ppm)を得た。
この無水トルエン2に、高純度窒素ガス雰囲気中
で、前記の高純度無水TaCl5350g(0.98モル)を加えて
分散させ、撹拌しながら、前記低水分エタノール850ml
を滴下した。
つぎに高純度アンモニアガスを300ml/分で吹き込み、
7時間撹拌した。
その後、高純度窒素気流下にて、ポアサイズ0.2μm
のポリエーテルスルホン製フィルターを用いて、塩化ア
ンモニウムを濾別した。この時の濾過時間は、4時間を
要した。
得られた濾液を、さらに減圧蒸留(75Torr,40℃)し
て、溶媒のトルエンと未反応のエタノールを留去した。
蒸留残液として、粗Ta(OC2H65330gが得られ、Ta含
有率は、44.1%であった。Ta基準の反応収率は、80.4%
となる。
ついで、内径1cm,長さ20cmの留分塔を備えたパイレッ
クスガラス製の蒸留装置を用いて、2Torr,留出温度159
℃の条件で蒸留した。この蒸留は、2回繰返し、精製Ta
(OC2H65260gを得た。このもののTa含有率は、44.6%
であり、原料TaCl5に対するTa基準の収率は、65.4%と
なる。
表−6に精製Ta(OC2H6の分析結果を示す。
比較例4 電子工業用のELグレードのエタノール(純度99.5%,
水分;800ppm)2を、モレキュラーシーブス5A(粒径2
mm,長さ4mm)500gを充填したカラムに通液し、高純度窒
素気流下にて、脱水処理した。
その後、高純度窒素気流下にて、常圧蒸留し、低水分
エタノール(水分;300ppm)を得た。
つぎにELグレードのトルエン(純度99.5%,水分;100
ppm)3に、1gの金属ナトリウムを加え、高純度窒素
気流下にて、5時間還流した。
その後、高純度窒素気流下にて、常圧蒸留し、無水ト
ルエン(水分;30ppm)を得た。この無水トルエン2
に、高純度窒素雰囲気中で、前記の高純度無水TaCl5350
g(0.98モル)を加えて分散させ、撹拌しながら、前記
の低水分エタノール850mlを滴下した。
つぎに高純度アンモニアガスを300ml/分で吹き込み、
7時間撹拌した。
その後、高純度窒素気流下にて、ポアサイズ0.2μm
のポリエーテルスルホン製フィルターを用いて、塩化ア
ンモニウムを濾別した。この時の濾過時間は、7時間を
要した。
得られた濾液を、さらに減圧蒸留(75Torr,40℃)し
て、溶媒のトルエンと未反応のエタノールを留去した。
蒸留残液として、粗Ta(OC2H65300gが得られ、Ta含
有率は、44.0%であった。Ta基準の反応収率は、74.4%
となる。
ついで、内径1cm,長さ20cmの分留塔を備えたパイレッ
クスガラス製の蒸留装置を用いて、2Torr,留出温度159
℃の条件で蒸留した。この蒸留は、2回繰返し、精製Ta
(OC2H65240gを得た。このもののTa含有率は、44.6%
であり、原料TaCl5に対するTa基準の収率は、59.2%と
なる。
表−7に精製Ta(OC2H6の分析結果を示す。
発明の効果 (1)極めて効果的に高純度金属アルコキサイドを、得
ることができる。
(2)反応後におこなう濾過処理において、効率的な濾
過がおこなわれ、高純度金属アルコキサイドの生産性が
向上できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 31/28 C07C 29/70

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無水金属ハロゲン化合物とアルコールとを
    不活性有機溶媒中で反応させ、さらにアンモニアまたは
    アミン類を反応の当初から、もしくは反応の途中から添
    加して、ハロゲンの引き抜きを促進せしめ、金属アルコ
    キサイドを生成させる方法において、前記不活性有機溶
    媒及びアルコール中の水分を予め、前記の原料である金
    属ハロゲン化合物を前記不活性有機溶媒及びアルコール
    に添加した後、蒸留処理することにより、除去しておく
    ことを特徴とする高純度金属アルコキサイドの製造方
    法。
  2. 【請求項2】無水金属ハロゲン化合物の金属が、Y、L
    a、Ce、Nd、Th、U、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
    o、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cd、Hg、B、Al、G
    a、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、P、As、Sb、Biであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高純度金属アルコキサイ
    ドの製造方法。
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