JP2829844B2 - 鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材 - Google Patents
鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋の圧接方法及
び該方法に用いられる鉄筋の接続用被覆部材に関する。
び該方法に用いられる鉄筋の接続用被覆部材に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋の接続方法として、2本の鉄筋の端
部を僅かな間隙を空けて対向させ、両端部を所定温度に
加熱して、2本の鉄筋を接合方向へ加圧して接合し、該
接合部分を周方向へ拡大して、図6に示されるように、
なだらかなコブ状の接続部を形成するガス圧接方法や、
例えば、特開昭57−75292号公報や特開昭57−
143036号公報に示されるように、両端に鉄筋の挿
通孔を、内部に、挿通される鉄筋よりも大径の山形の空
隙部を有する管状の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌
し、該鉄筋の端部に他方の鉄筋の端部を僅かな間隙を空
けて対向させ、両端部を所定温度に加熱して突合わせて
接合し、前記接続用被覆部材を両端部上に移動させ、2
本の鉄筋を接合方向へ加圧して接合部分を周方向へ拡大
して、図7に示されるように、前記接続用被覆部材の空
隙部へ充填させて、なだらかなコブ状の接続部を形成し
て2本の鉄筋を接続する鉄筋の圧接方法がある。
部を僅かな間隙を空けて対向させ、両端部を所定温度に
加熱して、2本の鉄筋を接合方向へ加圧して接合し、該
接合部分を周方向へ拡大して、図6に示されるように、
なだらかなコブ状の接続部を形成するガス圧接方法や、
例えば、特開昭57−75292号公報や特開昭57−
143036号公報に示されるように、両端に鉄筋の挿
通孔を、内部に、挿通される鉄筋よりも大径の山形の空
隙部を有する管状の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌
し、該鉄筋の端部に他方の鉄筋の端部を僅かな間隙を空
けて対向させ、両端部を所定温度に加熱して突合わせて
接合し、前記接続用被覆部材を両端部上に移動させ、2
本の鉄筋を接合方向へ加圧して接合部分を周方向へ拡大
して、図7に示されるように、前記接続用被覆部材の空
隙部へ充填させて、なだらかなコブ状の接続部を形成し
て2本の鉄筋を接続する鉄筋の圧接方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のガス圧接方法
は、信頼性が高く、利用頻度も多いが、2本の鉄筋の両
端部を3mm以下の間隙を空けて対向させて加熱するた
め、両端部の加熱時に、バーナーが接合中心より少しで
もずれた場合や、降雨・強風等の悪条件での作業時等
に、周囲の空気を巻き込んで接合部分の一部に酸化被膜
が生じることがあり、この状態で接続すると、フラット
という圧接不良箇所が接合面の一部に発生し、降伏点強
度は満たしても引張強度を持たず、接合部分で破断する
ことがある。
は、信頼性が高く、利用頻度も多いが、2本の鉄筋の両
端部を3mm以下の間隙を空けて対向させて加熱するた
め、両端部の加熱時に、バーナーが接合中心より少しで
もずれた場合や、降雨・強風等の悪条件での作業時等
に、周囲の空気を巻き込んで接合部分の一部に酸化被膜
が生じることがあり、この状態で接続すると、フラット
という圧接不良箇所が接合面の一部に発生し、降伏点強
度は満たしても引張強度を持たず、接合部分で破断する
ことがある。
【0004】また、鉄筋内の不純物やパイプと呼ばれる
鉄筋自体の鉄筋方向に発生する縦割れが、接続しようと
する鉄筋と鉄筋の丁度接した面に酸化被膜を生じ、同じ
くフラットという圧接不良箇所を接合部分の一部に発生
させることがある。
鉄筋自体の鉄筋方向に発生する縦割れが、接続しようと
する鉄筋と鉄筋の丁度接した面に酸化被膜を生じ、同じ
くフラットという圧接不良箇所を接合部分の一部に発生
させることがある。
【0005】さらに、鉄筋は製造された後、鉄筋組立業
者の加工場で現場に応じて切断されるが、現在一般的に
使用されている押し切り鉄筋切断機による切断では、切
断された端部近傍に鉄筋疲労が生じ、接合部分の強度低
下を招くことがある。
者の加工場で現場に応じて切断されるが、現在一般的に
使用されている押し切り鉄筋切断機による切断では、切
断された端部近傍に鉄筋疲労が生じ、接合部分の強度低
下を招くことがある。
【0006】また、接続用被覆部材を用いた圧接方法
は、接合部分の外径が大きくなって、コンクリート中の
鉄筋相互間隔が短くなり、コンクリート自体の量も減少
するため亀裂の原因となり易く、しかも、接合部分の外
径が大きいためにコンクリートのかぶり厚が少ないと、
経過年数によるコンクリートの中性化進行に伴い、接合
部分が他の部分よりも早くその影響を受け錆を発生さ
せ、これがコンクリート爆裂の原因となることがある。
は、接合部分の外径が大きくなって、コンクリート中の
鉄筋相互間隔が短くなり、コンクリート自体の量も減少
するため亀裂の原因となり易く、しかも、接合部分の外
径が大きいためにコンクリートのかぶり厚が少ないと、
経過年数によるコンクリートの中性化進行に伴い、接合
部分が他の部分よりも早くその影響を受け錆を発生さ
せ、これがコンクリート爆裂の原因となることがある。
【0007】そこで本発明は、接合部分の強度を高める
とともに、配筋間隔とコンクリートのかぶり厚が十分に
とれる鉄筋の圧接方法を提供することを目的としてい
る。
とともに、配筋間隔とコンクリートのかぶり厚が十分に
とれる鉄筋の圧接方法を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の鉄筋の圧接方法は、両端に開口する鉄筋
挿通孔の中間部に、該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を
形成した管状の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌し、
該鉄筋の端部に他方の鉄筋の端部を僅かな間隙を空けて
対向させ、両端部を所定温度に加熱して突合わせて接合
し、前記接続用被覆部材を両端部上に移動させ、2本の
鉄筋を接合方向へ加圧して接合部分を周方向へ拡大して
前記接続用被覆部材の空隙部へ充填させて2本の鉄筋を
接続する鉄筋の圧接方法において、前記2本の鉄筋の接
続側の疲労先端部を切落として端面を軸線に直交する平
面となし、両端面を1mm以下の間隙で対向させ、両端
部をアセチレンと酸素の混合ガスによる還元炎で加熱
し、両端部が所定温度に加熱されたら2本の鉄筋を突合
わせて前記両端面を接合し、該接合部分の中心から接続
鉄筋の径と同距離の両側をアセチレンと酸素の混合ガス
による標準炎で加熱し、この加熱部分の温度が溶解点近
くに達したら前記接続用被覆部材を接合部分に移動さ
せ、さらに2本の鉄筋を接合方向へ加圧して、前記接合
部分を周方向へ拡大して前記接続用被覆部材の空隙部へ
充填させることを特徴とし、また、前記接合部分周辺
は、摂氏1,500度近くまで加熱されることを特徴と
している。
ため、本発明の鉄筋の圧接方法は、両端に開口する鉄筋
挿通孔の中間部に、該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を
形成した管状の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌し、
該鉄筋の端部に他方の鉄筋の端部を僅かな間隙を空けて
対向させ、両端部を所定温度に加熱して突合わせて接合
し、前記接続用被覆部材を両端部上に移動させ、2本の
鉄筋を接合方向へ加圧して接合部分を周方向へ拡大して
前記接続用被覆部材の空隙部へ充填させて2本の鉄筋を
接続する鉄筋の圧接方法において、前記2本の鉄筋の接
続側の疲労先端部を切落として端面を軸線に直交する平
面となし、両端面を1mm以下の間隙で対向させ、両端
部をアセチレンと酸素の混合ガスによる還元炎で加熱
し、両端部が所定温度に加熱されたら2本の鉄筋を突合
わせて前記両端面を接合し、該接合部分の中心から接続
鉄筋の径と同距離の両側をアセチレンと酸素の混合ガス
による標準炎で加熱し、この加熱部分の温度が溶解点近
くに達したら前記接続用被覆部材を接合部分に移動さ
せ、さらに2本の鉄筋を接合方向へ加圧して、前記接合
部分を周方向へ拡大して前記接続用被覆部材の空隙部へ
充填させることを特徴とし、また、前記接合部分周辺
は、摂氏1,500度近くまで加熱されることを特徴と
している。
【0009】さらに、この圧接方法に用いられる接続用
被覆部材は、挿通される鉄筋が有する引張強度以上の強
度を有するとともに、その外径を同一径で連続して形成
し、鉄筋挿通孔の中間部の該鉄筋挿通孔より大径の空隙
部の内径を同一径で連続して形成したことを特徴として
いる。
被覆部材は、挿通される鉄筋が有する引張強度以上の強
度を有するとともに、その外径を同一径で連続して形成
し、鉄筋挿通孔の中間部の該鉄筋挿通孔より大径の空隙
部の内径を同一径で連続して形成したことを特徴として
いる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1乃至図5に示
す実施形態例に基づいて、さらに詳細に説明する。
す実施形態例に基づいて、さらに詳細に説明する。
【0011】まず、2本の鉄筋1,2の接続側の疲労先
端部を鉄切り鋸等で両端面1a,2aをそれぞれ軸線に
直交する平面に切落とし、一方の鉄筋1に接続用被覆部
材3を外嵌し、図1に示されるように、2本の鉄筋1,
2の両端面1a,2aを1mm以下の間隙で対向させ
る。
端部を鉄切り鋸等で両端面1a,2aをそれぞれ軸線に
直交する平面に切落とし、一方の鉄筋1に接続用被覆部
材3を外嵌し、図1に示されるように、2本の鉄筋1,
2の両端面1a,2aを1mm以下の間隙で対向させ
る。
【0012】次いで、図2に示されるように、2本の鉄
筋1,2の両端部1b,2bをアセチレンと酸素の混合
ガスによる還元炎(アセチレン過剰炎)で外部から空
気、水等が入らないように囲んで加熱する。加熱温度を
徐々に高くして両端部の内部温度が摂氏900度から
1,000度の赤色になる状態まで加熱して両端面1
a,2aの表面を溶融し、2本の鉄筋1,2を突合わせ
て接合方向へ加圧して両端面1a,2aを接合する。
筋1,2の両端部1b,2bをアセチレンと酸素の混合
ガスによる還元炎(アセチレン過剰炎)で外部から空
気、水等が入らないように囲んで加熱する。加熱温度を
徐々に高くして両端部の内部温度が摂氏900度から
1,000度の赤色になる状態まで加熱して両端面1
a,2aの表面を溶融し、2本の鉄筋1,2を突合わせ
て接合方向へ加圧して両端面1a,2aを接合する。
【0013】続いて、接合部分の中心から接続鉄筋の径
と同距離の両側をアセチレンと酸素の混合ガスによる標
準炎(中性炎)で摂氏1,500度近くの白赤色になる
まで加熱し、図3に示されるように、前記接続用被覆部
材3の中央部を接合部分の中央部に移動させ、即座に2
本の鉄筋を接合方向へ400kg/cm2 の圧力で加圧
して、図4に示されるように、前記接合部分を周方向へ
拡大して、前記接続用被覆部材3の空隙部3aへ完全に
充填させるまで加圧を続け、充填が完了したら自然冷却
させる。
と同距離の両側をアセチレンと酸素の混合ガスによる標
準炎(中性炎)で摂氏1,500度近くの白赤色になる
まで加熱し、図3に示されるように、前記接続用被覆部
材3の中央部を接合部分の中央部に移動させ、即座に2
本の鉄筋を接合方向へ400kg/cm2 の圧力で加圧
して、図4に示されるように、前記接合部分を周方向へ
拡大して、前記接続用被覆部材3の空隙部3aへ完全に
充填させるまで加圧を続け、充填が完了したら自然冷却
させる。
【0014】接続用被覆部材3は、2本の鉄筋1,2が
有する引張強度以上の強度を有する材質で、両端に鉄筋
1,2の挿通孔3b,3bを開口し、両挿通孔3b,3
b間に、該挿通孔よりも大径の空隙部3aを形成した円
筒体である。
有する引張強度以上の強度を有する材質で、両端に鉄筋
1,2の挿通孔3b,3bを開口し、両挿通孔3b,3
b間に、該挿通孔よりも大径の空隙部3aを形成した円
筒体である。
【0015】尚、この接続用被覆部材3の長さは、接続
鉄筋の径の2倍程度、外径は、接続鉄筋の径の1.6倍
程度が好ましく、また、空隙部3aの長さは、接続鉄筋
の径の1.1倍程度、内径は、接続鉄筋の径の1.14
倍程度が好ましい。
鉄筋の径の2倍程度、外径は、接続鉄筋の径の1.6倍
程度が好ましく、また、空隙部3aの長さは、接続鉄筋
の径の1.1倍程度、内径は、接続鉄筋の径の1.14
倍程度が好ましい。
【0016】このようにして鉄筋1,2を接続すると、
鉄筋1,2の接続側の疲労先端部を切落として両端面1
a,2aを軸線に直交する平面にすることにより、現況
の鉄筋の押し切りによる端部を平面に加工する手間が省
けるとともに両端面1a,2aの間隙を従来の圧接方法
の場合よりも狭くすることができ、間隙を1mm以下と
することにより、還元炎による加熱時に外部の空気等の
巻込みを防止でき、施工状況及び材料疲労等により生じ
る酸化被膜発生によるフラットを原因とする接合不良を
未然に防ぐことができるばかりでなく、接合部分に焼き
が入った状態になって伸び率を抑え堅く強固なものとな
り、鉄筋1,2よりも高い引張強度を有する接続用被覆
部材3と相俟って、従来の圧接方法の約2倍の引張強度
が得られる。
鉄筋1,2の接続側の疲労先端部を切落として両端面1
a,2aを軸線に直交する平面にすることにより、現況
の鉄筋の押し切りによる端部を平面に加工する手間が省
けるとともに両端面1a,2aの間隙を従来の圧接方法
の場合よりも狭くすることができ、間隙を1mm以下と
することにより、還元炎による加熱時に外部の空気等の
巻込みを防止でき、施工状況及び材料疲労等により生じ
る酸化被膜発生によるフラットを原因とする接合不良を
未然に防ぐことができるばかりでなく、接合部分に焼き
が入った状態になって伸び率を抑え堅く強固なものとな
り、鉄筋1,2よりも高い引張強度を有する接続用被覆
部材3と相俟って、従来の圧接方法の約2倍の引張強度
が得られる。
【0017】また、接続用被覆部材3の空隙部3aを同
一径の円筒状に形成し、溶解点直前の摂氏1,500度
近くまで接合部分とその近傍を加熱して接合方向へ40
0kg/cm2 の圧力で加圧するので、接合部分の周方
向への拡大がスムースに進行して空隙部3aへ迅速かつ
完全に充填されて強固な接続ができ、仮に接合部分での
接合不良が起きた場合でも、鉄筋1,2が接続用被覆部
材3から抜けることを防止する。さらに、接続用被覆部
材3は、工場で大量生産できるから、安定した規格の接
続用被覆部材3を使用でき、価格の低廉化も図れる。
一径の円筒状に形成し、溶解点直前の摂氏1,500度
近くまで接合部分とその近傍を加熱して接合方向へ40
0kg/cm2 の圧力で加圧するので、接合部分の周方
向への拡大がスムースに進行して空隙部3aへ迅速かつ
完全に充填されて強固な接続ができ、仮に接合部分での
接合不良が起きた場合でも、鉄筋1,2が接続用被覆部
材3から抜けることを防止する。さらに、接続用被覆部
材3は、工場で大量生産できるから、安定した規格の接
続用被覆部材3を使用でき、価格の低廉化も図れる。
【0018】しかも、鉄筋工事においては、隣接する鉄
筋相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚、即ち、コ
ンクリートの表面と最外部の鉄筋の表面までの距離が規
定されており、図6に示されるように、従来のガス圧接
方法による例えば25mm径の鉄筋の場合は、接続部外
径40mm、接続部長さ27.5mm、接続部と隣接す
る鉄筋との間隔30mm、接続部のコンクリートのかぶ
り厚22.5mmとなって、隣接する鉄筋相互の配筋間
隔とコンクリートのかぶり厚が十分に確保できるが、図
7に示されるように、従来の接続用被覆部材を用いた圧
接方法の場合は、接合部分の外径が大きいので、25m
m径の鉄筋の場合、接続部外径51mm、接続部長さ2
7.5mm、接続部と隣接する鉄筋との間隔22mm、
接続部のコンクリートのかぶり厚14.5mmとなる。
筋相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚、即ち、コ
ンクリートの表面と最外部の鉄筋の表面までの距離が規
定されており、図6に示されるように、従来のガス圧接
方法による例えば25mm径の鉄筋の場合は、接続部外
径40mm、接続部長さ27.5mm、接続部と隣接す
る鉄筋との間隔30mm、接続部のコンクリートのかぶ
り厚22.5mmとなって、隣接する鉄筋相互の配筋間
隔とコンクリートのかぶり厚が十分に確保できるが、図
7に示されるように、従来の接続用被覆部材を用いた圧
接方法の場合は、接合部分の外径が大きいので、25m
m径の鉄筋の場合、接続部外径51mm、接続部長さ2
7.5mm、接続部と隣接する鉄筋との間隔22mm、
接続部のコンクリートのかぶり厚14.5mmとなる。
【0019】これに対し、本実施形態例の圧接方法で
は、図5に示されるように、25mm径の鉄筋の場合、
接続用被覆部材3の外径40mm、接続部長さ50m
m、接続部と隣接する鉄筋との間隔30mm、接続部の
コンクリートのかぶり厚22.5mmとなり、コンクリ
ート中の鉄筋相互間隔やコンクリートのかぶり厚を十分
に確保できる。
は、図5に示されるように、25mm径の鉄筋の場合、
接続用被覆部材3の外径40mm、接続部長さ50m
m、接続部と隣接する鉄筋との間隔30mm、接続部の
コンクリートのかぶり厚22.5mmとなり、コンクリ
ート中の鉄筋相互間隔やコンクリートのかぶり厚を十分
に確保できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鉄筋の圧
接方法は、2本の鉄筋の接続側の疲労先端部を切落とし
て端面を軸線に直交する平面となし、鉄筋挿通孔の中間
部に、該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を形成した管状
の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌し、両端面を1m
m以下の間隙で対向させ、両端部をアセチレンと酸素の
混合ガスによる還元炎で加熱し、両端部が所定温度に加
熱されたら2本の鉄筋を突合わせて前記両端面を接合
し、該接合部分の中心から接続鉄筋の径と同距離の両側
をアセチレンと酸素の混合ガスによる標準炎で加熱し、
この加熱部分の温度が溶解点近くに達したら前記接続用
被覆部材を接合部分に移動させ、さらに2本の鉄筋を接
合方向へ加圧して、前記接合部分を周方向へ拡大して前
記接続用被覆部材の空隙部へ充填させて2本の鉄筋を接
続するので、現況の鉄筋の押し切りによる端部の加工の
手間が省けとともに両端面の間隙を従来の圧接方法の場
合よりも狭くすることができ、間隙を1mm以下とする
ことにより、還元炎による加熱時に外部の空気等の巻込
みを防止でき、施工状況及び材料疲労等により生じる酸
化被膜発生によるフラットを原因とする接合不良を未然
に防ぐことができるばかりでなく、接合部分に焼きが入
った状態になって伸び率を抑え堅く強固なものとなり、
従来の圧接方法よりも確実な引張強度が得られる。
接方法は、2本の鉄筋の接続側の疲労先端部を切落とし
て端面を軸線に直交する平面となし、鉄筋挿通孔の中間
部に、該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を形成した管状
の接続用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌し、両端面を1m
m以下の間隙で対向させ、両端部をアセチレンと酸素の
混合ガスによる還元炎で加熱し、両端部が所定温度に加
熱されたら2本の鉄筋を突合わせて前記両端面を接合
し、該接合部分の中心から接続鉄筋の径と同距離の両側
をアセチレンと酸素の混合ガスによる標準炎で加熱し、
この加熱部分の温度が溶解点近くに達したら前記接続用
被覆部材を接合部分に移動させ、さらに2本の鉄筋を接
合方向へ加圧して、前記接合部分を周方向へ拡大して前
記接続用被覆部材の空隙部へ充填させて2本の鉄筋を接
続するので、現況の鉄筋の押し切りによる端部の加工の
手間が省けとともに両端面の間隙を従来の圧接方法の場
合よりも狭くすることができ、間隙を1mm以下とする
ことにより、還元炎による加熱時に外部の空気等の巻込
みを防止でき、施工状況及び材料疲労等により生じる酸
化被膜発生によるフラットを原因とする接合不良を未然
に防ぐことができるばかりでなく、接合部分に焼きが入
った状態になって伸び率を抑え堅く強固なものとなり、
従来の圧接方法よりも確実な引張強度が得られる。
【0021】また、接合部分周辺を、溶解点直前の摂氏
1,500度近くまで加熱するので、接合部分の周方向
への拡大がスムースに進行して接続用被覆部材の空隙部
へ迅速かつ完全に充填されて強固な接続ができる。
1,500度近くまで加熱するので、接合部分の周方向
への拡大がスムースに進行して接続用被覆部材の空隙部
へ迅速かつ完全に充填されて強固な接続ができる。
【0022】さらに、挿通される鉄筋が有する引張強度
以上の強度を有する接続用被覆部材の外径を同一径で連
続して形成し、鉄筋挿通孔の中間部に形成される該鉄筋
挿通孔よりも大径の空隙部の内径を同一径で連続して形
成することにより、接合部分の強度をより高くできると
ともに、接合部分の周方向への拡大がスムースに進行し
て空隙部へ迅速かつ完全に充填されて強固な接続ができ
る。さらに、鉄筋工事におけるコンクリート中の鉄筋相
互間隔やコンクリートのかぶり厚を十分に確保できる。
しかも、接続用被覆部材は、工場で大量生産できるか
ら、安定した規格の接続用被覆部材を使用でき、価格の
低廉化も図れる。
以上の強度を有する接続用被覆部材の外径を同一径で連
続して形成し、鉄筋挿通孔の中間部に形成される該鉄筋
挿通孔よりも大径の空隙部の内径を同一径で連続して形
成することにより、接合部分の強度をより高くできると
ともに、接合部分の周方向への拡大がスムースに進行し
て空隙部へ迅速かつ完全に充填されて強固な接続ができ
る。さらに、鉄筋工事におけるコンクリート中の鉄筋相
互間隔やコンクリートのかぶり厚を十分に確保できる。
しかも、接続用被覆部材は、工場で大量生産できるか
ら、安定した規格の接続用被覆部材を使用でき、価格の
低廉化も図れる。
【図1】 2本の鉄筋の両端面を1mm以下の間隙で対
向させた状態を示す図である。
向させた状態を示す図である。
【図2】 接合部分周辺を加熱している状態を示す図で
ある。
ある。
【図3】 接合部分に接続用被覆部材を移動させた状態
を示す図である。
を示す図である。
【図4】 接合部分を加圧して周方向へ拡大して接続用
被覆部材の空隙部へ充填させた状態を示す図である。
被覆部材の空隙部へ充填させた状態を示す図である。
【図5】 本実施形態例の圧接方法によって接続した鉄
筋の相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚を示す図
である。
筋の相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚を示す図
である。
【図6】 従来のガス圧接方法による鉄筋の相互の配筋
間隔とコンクリートのかぶり厚を示す図である。
間隔とコンクリートのかぶり厚を示す図である。
【図7】 従来の接続用被覆部材を用いた圧接方法によ
る鉄筋の相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚を示
す図である。
る鉄筋の相互の配筋間隔とコンクリートのかぶり厚を示
す図である。
1,2…鉄筋、1a,2a…鉄筋1,2の両端面、1
b,2b…鉄筋1,2の両端部、3…接続用被覆部材、
3a…接続用被覆部材3の空隙部、3b…鉄筋の挿通孔
b,2b…鉄筋1,2の両端部、3…接続用被覆部材、
3a…接続用被覆部材3の空隙部、3b…鉄筋の挿通孔
Claims (3)
- 【請求項1】 両端に開口する鉄筋挿通孔の中間部に、
該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を形成した管状の接続
用被覆部材を一方の鉄筋に外嵌し、該鉄筋の端部に他方
の鉄筋の端部を僅かな間隙を空けて対向させ、両端部を
所定温度に加熱して突合わせて接合し、前記接続用被覆
部材を両端部上に移動させ、2本の鉄筋を接合方向へ加
圧して接合部分を周方向へ拡大して前記接続用被覆部材
の空隙部へ充填させて2本の鉄筋を接続する鉄筋の圧接
方法において、前記2本の鉄筋の接続側の疲労先端部を
切落として端面を軸線に直交する平面となし、両端面を
1mm以下の間隙で対向させ、両端部をアセチレンと酸
素の混合ガスによる還元炎で加熱し、両端部が所定温度
に加熱されたら2本の鉄筋を突合わせて前記両端面を接
合し、該接合部分の中心から接続鉄筋の径と同距離の両
側をアセチレンと酸素の混合ガスによる標準炎で加熱
し、この加熱部分の温度が溶解点近くに達したら前記接
続用被覆部材を接合部分に移動させ、さらに2本の鉄筋
を接合方向へ加圧して、前記接合部分を周方向へ拡大し
て前記接続用被覆部材の空隙部へ充填させることを特徴
とする鉄筋の圧接方法。 - 【請求項2】 前記接合部分周辺は、摂氏1,500度
近くまで加熱されることを特徴とする請求項1記載の鉄
筋の圧接方法。 - 【請求項3】 両端に開口する鉄筋挿通孔の中間部に、
該鉄筋挿通孔よりも大径の空隙部を形成した管状の接続
用被覆部材において、該接続用被覆部材は、挿通される
鉄筋が有する引張強度以上の強度を有するとともに、前
記接続用被覆部材の外径を同一径で連続して形成し、前
記空隙部の内径を同一径で連続して形成したことを特徴
とする接続用被覆部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7242918A JP2829844B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7242918A JP2829844B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0985468A JPH0985468A (ja) | 1997-03-31 |
JP2829844B2 true JP2829844B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=17096155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7242918A Expired - Fee Related JP2829844B2 (ja) | 1995-09-21 | 1995-09-21 | 鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829844B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5970169B2 (ja) * | 2011-09-26 | 2016-08-17 | 成行 林 | 鉄筋の圧接方法 |
CN104853460B (zh) * | 2015-04-22 | 2016-09-21 | 昆明理工大学 | 一种带加热功能的钢筋及其制作、使用方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5855875B2 (ja) * | 1980-10-30 | 1983-12-12 | 東海ガス圧接株式会社 | 2本の鋼材の繋ぎ方法 |
-
1995
- 1995-09-21 JP JP7242918A patent/JP2829844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0985468A (ja) | 1997-03-31 |
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