JPH1193158A - 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法 - Google Patents

円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法

Info

Publication number
JPH1193158A
JPH1193158A JP21742497A JP21742497A JPH1193158A JP H1193158 A JPH1193158 A JP H1193158A JP 21742497 A JP21742497 A JP 21742497A JP 21742497 A JP21742497 A JP 21742497A JP H1193158 A JPH1193158 A JP H1193158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flanges
clamp
pile member
ready
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21742497A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tenox Corp
Original Assignee
Tenox Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tenox Corp filed Critical Tenox Corp
Priority to JP21742497A priority Critical patent/JPH1193158A/ja
Publication of JPH1193158A publication Critical patent/JPH1193158A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒形既製杭部材同士を接続する場合の能率
の向上と、コストの低減を図り、接続を確実にする。 【解決手段】 2本の円筒形の既製杭部材1,1の端部
に固定されたフランジ2,2を互いに突き合わせ、両フ
ランジ2,2の外周に、両フランジ2,2に外接し、両
フランジ2,2を既製杭部材1の軸方向に挟み込む複数
個の円弧状の鎹3を配置すると共に、鎹3の外周に形状
記憶合金製の円筒4を配置し、円筒4を加熱処理し、収
縮させて鎹3を既製杭部材1に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は遠心力成型による
既製コンクリート杭や鋼管杭,または鋼管矢板である円
筒形既製杭部材を互いに接続した継手構造と、接続する
継手方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】円筒形
既製杭部材同士の接続の方法は信頼性と簡便性から、図
20に示すように溶接継手が一般的であるが、最近ではね
じ式の継手や楔式の無溶接継手も行われる。
【0003】一方、円筒形既製杭は施工機械の大型化に
伴い、大径化する傾向があるが、溶接継手の場合、杭径
の拡大と共に溶接に要する時間がかかり、施工能率が低
下する。また杭長が大きくなる程、杭の施工時間に占め
る溶接作業の割合が増すため、能率の低下に加え、コス
トの上昇を招く。
【0004】ねじ式の無溶接継手は下杭の軸心に上杭の
軸心を合わせ、上杭を回転させることにより行われる
が、大径になる程、軸心合わせが困難になり、施工能率
が落ちるため、比較的小径の杭にしか適用されていな
い。
【0005】この発明は大口径杭の場合にも能率の低下
を招かず、確実に接続を行える継手構造と継手方法を提
案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では2本の円筒形
の既製杭部材の端部に固定されたフランジを互いに突き
合わせ、複数個の円弧状の鎹と、形状記憶合金製の円筒
を用いて両フランジを接合することにより継手作業を単
純化し、施工能率の向上を図る。
【0007】複数個の円弧状の鎹は両フランジの外周
に、両フランジに外接し、両フランジを既製杭部材の軸
方向に挟み込むように配置される。円筒は鎹の外周に配
置され、加熱処理されることにより収縮して鎹を既製杭
部材に固定し、鎹に既製杭部材の半径方向中心側へ圧力
を加え、両フランジを互いに接合する。
【0008】円筒は請求項7に記載のように、鎹の外周
に拡径した状態で配置され、加熱処理されることにより
予め形状記憶された形まで半径方向に収縮しようとし、
鎹を既製杭部材に固定させる。加熱による収縮によって
円筒は鎹との間で半径方向に応力を及ぼし合った状態で
鎹に固定されるため、鎹が両フランジを軸方向に挟み込
むことと併せてフランジ同士の接合が確実になる。
【0009】両フランジの接合は、フランジを互いに突
き合わせる作業と、鎹を両フランジの外周に差し込む作
業と、鎹の外周に円筒を配置して加熱する作業で完了す
るため、溶接する場合程の時間を要しない。また両フラ
ンジは突き合わせられた状態で、鎹と円筒によって外周
から内周に向けて拘束されるため、ねじ継手による場合
の高い突き合わせ精度の確保を必要とせず、作業が単純
化される。
【0010】請求項2では両フランジの対向する面間、
もしくは少なくともいずれか一方のフランジの既製杭部
材本体側の面と鎹との間、あるいは両フランジ間とフラ
ンジと鎹間に、加熱処理されることで板厚方向に膨張す
る形状記憶合金製の板材を配置することにより、鎹によ
るフランジの接合効果を高める。
【0011】形状記憶合金製の板材は請求項8に記載の
ように、板厚方向に直交する方向に引張加工させられた
状態で配置され、円筒と共に加熱処理されることによ
り、予め形状記憶された形まで板厚方向に直交する方向
に収縮しようとすることに伴い、ポアソン比に応じて両
フランジの対向する面間やフランジと鎹間で板厚方向に
膨張し、フランジを鎹に固定させる効果を発揮する。
【0012】鎹によるフランジ同士の接合の効果は請求
項3に記載のように、フランジの、それが固定された既
製杭部材側の面と、その面に接触する鎹の面を既製杭部
材の内周から外周へかけて既製杭部材側からフランジ側
へ傾斜させることによっても確保される。
【0013】この場合、円筒が加熱による収縮によって
鎹に既製杭部材の半径方向中心側へ圧力を加えることに
伴い、楔効果により鎹のフランジに接触する面から、そ
の面に垂直な力がフランジに作用し、互いに接合される
フランジ間にその板厚方向に圧縮力が働くため、形状記
憶合金製の板材に依らずにフランジ同士をその板厚方向
に接合することが可能になる。
【0014】接合されるフランジ間でトルクの伝達を行
う場合は請求項4に記載のように、両フランジの対向す
る面に、互いに周方向に係合する突起が形成される。
【0015】また既製杭部材間でせん断力の伝達を行う
場合には請求項5に記載のように、いずれか一方の既製
杭部材の内周に他方の既製杭部材内に差し込まれる内筒
が固定される。
【0016】既製杭部材間でせん断力を伝達させなが
ら、トルクを伝達させる場合は請求項6に記載のよう
に、内筒が差し込まれる側の既製杭部材の内周に凸部が
形成され、内筒の、凸部に対応する位置に凸部が既製杭
部材の周方向に係合可能な凹部が形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明は図1に示すように2本
の円筒形の既製杭部材1,1の端部に固定されたフラン
ジ2,2を互いに突き合わせ、フランジ2,2を挟み込
む鎹3と、鎹3をフランジ2,2に拘束する形状記憶合
金製の円筒4を用いて接合した継手構造である。
【0018】フランジ2は既製杭部材1が鋼管杭,また
は鋼管矢板の場合には溶接により固着され、既製コンク
リート杭の場合にはコンクリート中に定着されることに
より、あるいは図15に示すように既製杭部材1の端部に
定着された継手金物に溶接することにより固定される。
既製杭部材1が鋼管杭,または鋼管矢板の場合、フラン
ジ2の内径は既製杭部材1の内径と同等程度以下に設定
され、フランジ2は図7〜図10に示すように既製杭部材
1の内周面との間と外周面との間で溶接される。フラン
ジ2の溶接は確実さと信頼性の面から、工場で行われ
る。
【0019】フランジ2の、対向するフランジ2側の面
は、既製杭部材1が単に軸力のみを伝達すればよい場合
には図2に示すように平坦面でよいが、回転させながら
押し込む場合には図3〜図5に示すようにフランジ2,
2間でトルクが伝達できるよう、互いに周方向に係合す
る突起21が形成される。
【0020】図4は特に既製杭部材1,1間でせん断力
の伝達が行えるよう、いずれか一方の既製杭部材1の内
周に他方の既製杭部材1内に差し込まれ、既製杭部材1
に内接し得る内筒11を固定した場合を示す。内筒11は図
4の既製杭部材1を用いた継手部の断面図である図10に
示すようにフランジ2に内接する位置に溶接により固定
される。図5は図3,または図4に示す既製杭部材1,
1を互いに突き合わせた様子を示す。
【0021】図6は内筒11が差し込まれる側の既製杭部
材1の内周に凸部12を形成すると共に、内筒11の、凸部
12に対応する位置に凸部12が既製杭部材1の周方向に係
合可能な凹部13を形成し、内筒11によって既製杭部材
1,1間でせん断力とトルクを伝達させる場合の例を示
す。
【0022】図6では凸部12に合致した位置に、凸部12
が嵌合する形状の凹部13を形成しているが、フランジ2
に突起21を形成する場合と同様に、凸部12と凹部13との
間には内筒11の周方向にクリアランスがあってもよいた
め、凹部13の周方向の長さを凸部12の周方向の長さより
大きくすることもある。
【0023】鎹3は図1,図7〜図10に示すように互い
に突き合わせられたフランジ2,2に外接し、両フラン
ジ2,2を軸方向に挟み込むよう、円弧状の平面形状
で、溝形の断面形状をする。鎹3はフランジ2,2を接
合する上で少なくとも2個必要であるが、安定した接合
と作業効率の面より、フランジ2の周方向に均等に分散
するよう、2個〜8個、好ましくは3個〜6個の使用が
適当である。
【0024】図9,図10は鎹3の外周に固定される円筒
4が、既製杭部材1の沈設時に地盤や、掘削孔中に存在
しているソイルセメント等の抵抗により鎹3から抜け出
すことを防止するために、鎹3の外周に、円筒4がその
軸方向に係止し得るフランジ31,31を形成した場合を示
す。この場合、板材5に関する説明で後述するように、
加熱による円筒4の半径方向の収縮に伴い、円筒4のポ
アソン比に応じた軸方向の膨張が期待できるため、加熱
によって円筒4は鎹3に半径方向に固定されると同時
に、軸方向にも固定される効果が得られる。
【0025】円筒4は既製杭部材1,1のフランジ2,
2が突き合わせられる前に下側の既製杭部材1の外周に
配置された後、上側の既製杭部材1のフランジ2を下側
のフランジ2に突き合わせ、鎹3を所定位置に装着した
後にフランジ2を包囲するように再配置され、高周波加
熱器,またはガスバーナ等により加熱される。円筒4は
加熱処理されることで半径方向に収縮し、鎹3に既製杭
部材1の半径方向中心側へ圧力を加え、鎹3との間で半
径方向に応力を及ぼし合った状態で鎹3の外周面に固定
される。
【0026】円筒4の原形は鎹3の外周面を含む円弧の
径より小さい内径を持ち、その原形で形状記憶処理され
た後に、内径が鎹3の外周面を含む円弧の径より大きく
なるまで拡径させられた状態で鎹3の外周に配置され
る。その後、円筒4は加熱処理されることにより形状記
憶された原形に回復しようとし、鎹3の外周面に固定さ
れることでフランジ2,2を互いに接合する。
【0027】円筒4の形状記憶処理は一定温度以上での
加熱をすることにより行われ、拡径は例えば円筒4内に
充満させた液体を加圧することにより行われ、原形への
形状回復は形状記憶処理時の温度より低温で加熱するこ
とにより行われる。
【0028】円筒4の拡径はまた、上記要領で鋼板を形
状記憶処理した後に、鋼板を引張加工し、実質的に拡径
した状態で電縫鋼管の製作の要領で筒状に成形し、継目
を溶接することによっても行われる。
【0029】形状記憶合金には主にNi−Ti系、Cu系、Fe
系があるが、強度と価格の面からはFe系の使用がよく、
その内、実用的にはFe-Mn-Si系が最も優れる。Fe-Mn-Si
系には更に、Fe-32Mn-6Si 、Fe-28Mn-6Si-5Cr 、Fe-15M
n-5Si-9Cr-5Ni があり、拡径後の原形への形状回復率の
面からは、Fe系の場合にはFe-28Mn-6Si-5Cr が本発明の
円筒4の使用に適するが、Ni−Ti系、Cu系を排除する趣
旨ではない。Fe-28Mn-6Si-5Cr はほぼ 600℃で拡径前の
原形に 100%形状回復するため、取り扱い易さがある。
【0030】円筒4の加熱処理による半径方向の収縮の
程度は、原形での寸法に対する、拡径時から原形への収
縮量である形状回復歪みに従う。Fe系形状記憶合金の形
状回復歪みは3.5 〜4%である。
【0031】鎹3と円筒4によるフランジ2,2の接合
は、図7に示すように両フランジ2,2の対向する面
間、または図8〜図10に示すように少なくともいずれか
一方のフランジ2の既製杭部材1本体側の面と鎹3との
間、あるいはその双方に、加熱処理されることで既製杭
部材1の軸方向に膨張する形状記憶合金製の板材5を配
置することにより補われる。
【0032】板材5の原形での板厚は図7の場合はフラ
ンジ2,2の対向する面間距離より大きく、図8〜図10
の場合はフランジ2と鎹3の対向する面間距離より大き
く、板材5は円筒4と同じくその原形で形状記憶処理さ
れた後に、板厚方向に直交する方向に引張加工させられ
る。板材5は引張加工後に適当な大きさに切断されるこ
とにより製作される。
【0033】切断され、上記所定の位置に配置された
後、板材5は円筒4と共に加熱処理されたときに、形状
記憶された形まで板厚方向に対して直交する方向に収縮
しようとすることに伴い、ポアソン比に応じ、両フラン
ジ2,2の対向する面間や、フランジ2と鎹3間で板厚
方向に膨張することでフランジ2,2間の軸方向の遊び
を解消し、フランジ2を鎹3に固定させ、フランジ2,
2の接合を強固にする働きをする。板材5が膨張するこ
とで、板材5とフランジ2、あるいは板材5と鎹3が既
製杭部材1の軸方向に応力を及ぼし合うため、結果的に
両フランジ2,2が鎹3と応力を及ぼし合う。
【0034】板材5の形状記憶処理も一定温度以上での
加熱をすることにより行われ、原形への形状回復は形状
記憶処理時の温度より低温での加熱をすることにより行
われる。
【0035】円筒4は加熱処理による半径方向の収縮が
利用されるのに対し、板材5は加熱処理による板厚方向
に直交する方向への収縮に伴う板厚方向への膨張が利用
され、その膨張の程度は板厚方向に直交する方向への歪
みに対する板厚方向への歪みであるポアソン比に従うこ
とから、板材5には塑性変形後の加熱による復元率であ
る形状回復歪みが大きい形状記憶合金の使用が有利であ
る。このことから、板材5にはFe系の形状記憶合金よ
り、形状回復歪みが20%程度であるNi−Ti系,Cu系の使
用が好ましいが、既製杭部材1の寸法等によってはFe系
も使用される。
【0036】例えば塑性変形後の加熱処理により原形に
100%形状回復すると仮定し、板材5の原形の厚さが15
mmで、ポアソン比が0.3 である場合、板材5の長さ方向
への収縮に伴う板厚方向への膨張は、形状回復歪みが4
%の形状記憶合金を使用した場合に15×4/100×0.3 よ
り0.18mmであるのに対し、形状回復歪みが20%の形状記
憶合金を使用した場合には15×20/100×0.3 より0.9mm
になり、膨張率が高く、フランジ2を鎹3に固定させる
効果が大きい。円筒4の場合は拡径時に応力を加える方
向(半径方向)と収縮する方向が一致するため、図9,
図10の場合以外、その収縮量にポアソン比は関係しな
い。
【0037】従って板材5として使用される形状記憶合
金は既製杭部材1の用途、あるいは径の他、フランジ
2,2の対向する面間距離や、フランジ2と鎹3の対向
する面間距離等の寸法に応じてFe系とNi−Ti系,Cu系が
使い分けられる。
【0038】図11,図12はフランジ2の既製杭部材1側
の面とそれに接触する鎹3の面に傾斜を付けることで、
円筒4によって鎹3に既製杭部材1の半径方向中心側へ
圧力を加えるときに、同時に鎹3によって接合されるフ
ランジ2,2にその板厚方向の圧縮力を加えて両フラン
ジ2,2を接合する場合の例を示す。
【0039】フランジ2の、それが固定された既製杭部
材1側の面と、その面に接触する鎹3の面は既製杭部材
1の内周から外周へかけて既製杭部材1側からフランジ
2側へ傾斜する。
【0040】図11,図12で使用しているフランジ2を構
成するフランジ部材20は図13に示すように板状にロール
成型された後に冷間加工,または熱間加工により筒状に
成形される。
【0041】図14は互いに接合されるフランジ部材20,
20のいずれか一方の内周に内筒11を固定した場合を示
す。
【0042】図15は前記の通り、既製杭部材1が既製コ
ンクリート杭である場合に、フランジ部材20,20を既製
杭部材1,1の端部に定着された継手金物に溶接した場
合を示す。
【0043】図16,図17はフランジ2の既製杭部材1側
の面とそれに接触する鎹3の面の傾斜を図12の場合より
緩くした場合を示す。図17はいずれか一方のフランジ部
材20の内周に内筒11を固定した場合を示す。
【0044】図18は継手が完了した既製杭部材1,1を
削孔に落とし込む様子を、図19は既製杭部材1内に挿入
される、掘削翼6を有するロッド7に回転力を加え、地
盤を掘削しながら、あるいはソイルセメントを築造しな
がら既製杭部材1を設置する様子を示す。
【0045】
【発明の効果】請求項1,請求項7では2本の円筒形の
既製杭部材の端部に固定されたフランジを互いに突き合
わせ、複数個の円弧状の鎹と、加熱により収縮し、鎹を
既製杭部材の半径方向内周側へ圧力を加える形状記憶合
金製の円筒を用いて両フランジを接合するため、継手作
業が単純化され、施工能率が向上する。また構造が簡素
化されるため、継手に要するコストが削減される。
【0046】円筒は鎹との間で半径方向に応力を及ぼし
合った状態で鎹に固定されるため、鎹が両フランジを軸
方向に挟み込むことと併せてフランジ同士の接合が確実
になる。
【0047】請求項2,請求項8では両フランジの対向
する面間、もしくは少なくともいずれか一方のフランジ
の既製杭部材本体側の面と鎹との間、あるいはその双方
に、加熱により膨張する形状記憶合金製の板材を配置す
ることで、フランジを鎹に固定させる効果を発揮させる
ため、継手部分の剛性が高まる。
【0048】請求項3ではフランジと鎹の接触面を既製
杭部材の内周から外周へかけて既製杭部材側からフラン
ジ側へ傾斜させるため、円筒の収縮のみによってフラン
ジ同士をその板厚方向に接合することができる。
【0049】請求項4では両フランジの対向する面に、
互いに周方向に係合する突起を形成するため、フランジ
間でのトルクの伝達が可能である。
【0050】請求項5ではいずれか一方の既製杭部材の
内周に他方の既製杭部材内に差し込まれる内筒を固定す
るため、既製杭部材間でのせん断力の伝達が可能であ
る。
【0051】請求項6では内筒が差し込まれる側の既製
杭部材の内周に凸部を形成し、内筒に凸部が既製杭部材
の周方向に係合可能な凹部を形成するため、既製杭部材
間でせん断力とトルクを伝達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既製杭部材のフランジと鎹及び円筒の関係を示
した斜視図である。
【図2】フランジが固定された既製杭部材を示した斜視
図である。
【図3】フランジに突起を形成した場合の既製杭部材を
示した斜視図である。
【図4】内筒を固定した既製杭部材を示した斜視図であ
る。
【図5】突起を有するフランジを突き合わせた様子を示
した斜視図である。
【図6】凸部を形成した既製杭部材と、凹部を形成した
内筒を固定した既製杭部材を突き合わせる様子を示した
斜視図である。
【図7】フランジ間に板材を配置し、フランジを鎹と円
筒によって接合した様子を示した縦断面図である。
【図8】フランジと鎹間に板材を配置した場合を示した
縦断面図である。
【図9】鎹の外周にフランジを形成し、フランジ間に円
筒を配置した場合を示した縦断面図である。
【図10】内筒を固定した既製杭部材を用いた場合を示
した縦断面図である。
【図11】図13に示すフランジ部材を既製杭部材に固定
した場合のフランジと鎹及び円筒の関係を示した斜視図
である。
【図12】フランジと鎹の接触面を傾斜させた場合の接
合の様子を示した縦断面図である。
【図13】図11,図12で使用されるフランジ部材を示し
た斜視図である。
【図14】図12に内筒を付加した状態を示した縦断面図
である。
【図15】フランジ部材を既製コンクリート杭に固定し
た場合の接合の様子を示した縦断面図である。
【図16】図12の変形例を示した縦断面図である。
【図17】図16に内筒を付加した状態を示した縦断面図
である。
【図18】接続された既製杭部材を削孔に落とし込む様
子を示した立面図である。
【図19】接続された既製杭部材を回転させながら地中
に設置する様子を示した立面図である。
【図20】溶接継手により鋼管杭を接続する従来の方法
を示した立面図である。
【符号の説明】
1……既製杭部材、11……内筒、12……凸部、13……凹
部、2……フランジ、20……フランジ部材、21……突
起、3……鎹、31……フランジ、4……円筒、5……板
材、6……掘削翼、7……ロッド。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の円筒形の既製杭部材の端部に固定
    されたフランジを互いに突き合わせて接合した継手構造
    であり、両フランジの外周に、両フランジに外接し、両
    フランジを既製杭部材の軸方向に挟み込む複数個の円弧
    状の鎹が配置され、鎹の外周に、加熱処理され、収縮し
    た形状記憶合金製の円筒が配置され、鎹を既製杭部材に
    固定している円筒形既製杭部材の継手構造。
  2. 【請求項2】 両既製杭部材の両フランジの対向する面
    間、もしくは少なくともいずれか一方のフランジの既製
    杭部材本体側の面と鎹との間、あるいは前記両フランジ
    間と前記フランジと鎹間に、加熱処理され、既製杭部材
    の軸方向に膨張した形状記憶合金製の板材が配置されて
    いる請求項1記載の円筒形既製杭部材の継手構造。
  3. 【請求項3】 フランジの、それが固定された既製杭部
    材側の面と、その面に接触する鎹の面は既製杭部材の内
    周から外周へかけて既製杭部材側からフランジ側へ傾斜
    している請求項1記載の円筒形既製杭部材の継手構造。
  4. 【請求項4】 両既製杭部材の両フランジの対向する面
    に、互いに周方向に係合する突起が形成されている請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載の円筒形既製杭部材
    の継手構造。
  5. 【請求項5】 いずれか一方の既製杭部材の内周に、他
    方の既製杭部材の内部に差し込まれる内筒が固定されて
    いる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の円筒形既
    製杭部材の継手構造。
  6. 【請求項6】 内筒が差し込まれる側の既製杭部材の内
    周に凸部が形成され、内筒の、前記凸部に対応する位置
    に凸部が既製杭部材の周方向に係合可能な凹部が形成さ
    れている請求項5記載の円筒形既製杭部材の継手構造。
  7. 【請求項7】 2本の円筒形の既製杭部材の端部に固定
    されたフランジを互いに突き合わせ、両フランジの外周
    に、両フランジに外接し、両フランジを軸方向に挟み込
    む複数個の円弧状の鎹を配置し、鎹の外周に形状記憶合
    金製の円筒を拡径した状態で配置した後、円筒を加熱処
    理して収縮させ、鎹を既製杭部材に固定させる円筒形既
    製杭部材の継手方法。
  8. 【請求項8】 2本の円筒形の既製杭部材の端部に固定
    されたフランジを互いに突き合わせ、両フランジの外周
    に、両フランジに外接し、両フランジを軸方向に挟み込
    む複数個の円弧状の鎹を配置すると共に、両フランジの
    対向する面間、もしくは少なくともいずれか一方のフラ
    ンジの既製杭部材本体側の面と鎹との間、あるいは前記
    両フランジ間と前記フランジと鎹間に、形状記憶合金製
    の板材をその板厚方向に直交する方向に引張加工した状
    態で配置し、鎹の外周に形状記憶合金製の円筒を拡径し
    た状態で配置した後、板材と円筒を加熱処理し、円筒を
    その半径方向に収縮させて鎹を既製杭部材に固定させる
    と共に、板材をその板厚方向に膨張させて両フランジを
    鎹に固定させる円筒形既製杭部材の継手方法。
JP21742497A 1997-07-22 1997-08-12 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法 Withdrawn JPH1193158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21742497A JPH1193158A (ja) 1997-07-22 1997-08-12 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-196114 1997-07-22
JP19611497 1997-07-22
JP21742497A JPH1193158A (ja) 1997-07-22 1997-08-12 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1193158A true JPH1193158A (ja) 1999-04-06

Family

ID=26509548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21742497A Withdrawn JPH1193158A (ja) 1997-07-22 1997-08-12 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1193158A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049425A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Asahi Kasei Corp ソイルセメント合成継杭
JP2006291551A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Takaaki Miyasaka 杭の継手構造
JP2009191522A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Shintoku Kogyo Kk 鋼管杭の継手
JP2009270429A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Nippon Steel Corp 鋼管の継手構造
JP2013040537A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 鋼管杭の連結構造
JP2013040536A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 鋼管杭の連結構造
CN103774642A (zh) * 2014-01-14 2014-05-07 钟智谦 桩连接结构及桩
JP2021116655A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 日本製鉄株式会社 内面突起付き鋼管杭の製造方法、鋼管杭の施工方法、及び内面突起付き鋼管杭

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049425A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Asahi Kasei Corp ソイルセメント合成継杭
JP2006291551A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Takaaki Miyasaka 杭の継手構造
JP2009191522A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Shintoku Kogyo Kk 鋼管杭の継手
JP2009270429A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Nippon Steel Corp 鋼管の継手構造
JP2013040537A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 鋼管杭の連結構造
JP2013040536A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd 鋼管杭の連結構造
CN103774642A (zh) * 2014-01-14 2014-05-07 钟智谦 桩连接结构及桩
JP2021116655A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 日本製鉄株式会社 内面突起付き鋼管杭の製造方法、鋼管杭の施工方法、及び内面突起付き鋼管杭

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6860672B2 (en) Reinforcing bar coupling
JPH1193158A (ja) 円筒形既製杭部材の継手構造及び継手方法
US6719478B2 (en) Reinforcing bar connection and method
CN110306727A (zh) 预制预应力钢管混凝土柱及施工方法
JP3336430B2 (ja) 鋼管矢板等の縦継ぎ装置
WO2015076429A1 (ko) 정착헤드가 구비된 철근 및 그의 제조방법
JP3759665B2 (ja) 鉄筋または鉄骨鉄筋コンクリート構造物と各種柱状構造物との隅角接合部及びその接合方法
JP3088385B2 (ja) コンクリート杭
JPH11140867A (ja) 円筒形既製杭部材の継手構造
JP7301435B2 (ja) 圧入ナット-ボルトアセンブリー
JP4589879B2 (ja) 鋼管、鋼管杭、およびコンクリート補強用鋼材
JP2000160576A (ja) 円筒形既製杭部材の頭部接続構造
JP3650486B2 (ja) 金属管の液相拡散接合部構造
WO1999035354A1 (fr) Metal de couplage de barres d'acier de forme irreguliere
JP2829844B2 (ja) 鉄筋の圧接方法及び該方法に用いられる接続用被覆部材
JP3569507B2 (ja) 鉄筋の接合方法と該方法に使用する接合装置
JPS5820389A (ja) パイプの摩擦溶接継手構造
JPH10152941A (ja) 棒状体の継手
KR102598483B1 (ko) 개방형 캠웨지 커플러
KR20190064239A (ko) 철근 연결용 커플링
JP7282641B2 (ja) 鉄筋用圧接治具
JPH0552317U (ja) 異形棒鋼の接合金具
JP4075623B2 (ja) 鋼管の接合構造及び接合方法
JP2500522Y2 (ja) 鉄筋継手装置
JP3810396B2 (ja) 熱圧着鋼材継手、これを用いた接合構造および接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041102