JP2827757B2 - ディスクチェンジャー装置の駆動機構 - Google Patents

ディスクチェンジャー装置の駆動機構

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転型ディスクチェンジ
ャー装置の駆動機構に関し、例えば、複数枚のディスク
が載置されたトレイを回転させて再生位置に移動させて
再生する回転型ディスクチェンジャーの駆動機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の回転型ディスクチェンジャー装
置は、複数枚のディスクが載置されたロータリートレイ
を回転させてディスクをディスク再生機構の位置に順次
移動させて再生を行うようにしたもので、このロータリ
ートレイ及びディスク再生機構を駆動するための駆動機
構が必要とされている。
【0003】従来のこの種の駆動機構はロータリートレ
イを回転させるためのモータと、ディスク再生装置を昇
降させるためのモータとの2台が必要とされ、製造コス
トが高くなるばかりでなく、ロータリートレイの回転動
作とディスク再生装置の昇降動作とのタイミングの設定
に手間がかかるという問題点があった。
【0004】このような問題点を解消するため、モータ
ーを1台としてロータリートレイとディスク再生装置を
選択的に駆動する機構も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の駆動機構はロータリートレイ回転用のギアと、
ディスク再生装置昇降用のギアを必要とするため、ギア
数が多くなり、部品点数がそれだけ多く、製造コストが
高くなるという問題があった。
【0006】本発明はこのような従来の課題に鑑みてな
されたものであり、駆動機構のモータを1台とすると共
に、ロータリートレイの回転とディスク再生機構の昇降
動作とを1個の選択駆動ギアで選択的に行えるようにし
て、部品点数の削減及び製造コストの低減を図った回転
型のディスクチェンジャーの駆動機構を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のディス
クが載置されるロータリートレイと、該ロータリートレ
イに載置されたディスクのうちの選択された1枚を再生
するディスク再生機構と、前記ロータリートレイ及びデ
ィスク再生機構を駆動する駆動機構とを備えた回転型の
ディスクチェンジャー装置の駆動機構において、駆動モ
ータによって回転される駆動ギアと、該駆動ギアと同軸
で駆動ギアに固着され駆動ギアの軸を中心に揺動する揺
動レバーと、該揺動レバーに支持され前記駆動ギアに噛
合する選択駆動ギアと、前記ディスク再生機構の一端が
係合されるカム溝及び前記揺動レバーに突設されたピン
が係合される溝及び前記選択駆動ギアが噛合されるギア
部を有するカム部材とを備え、前記駆動モータの回転に
より揺動レバーを揺動させて選択駆動ギアをカム部材の
ギア部とロータリートレイのギア部に選択的に噛合させ
てディスク再生機構のチャッキング動作及びロータリー
トレイの回転動作を行うようにした駆動機構を備えたこ
とを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明では駆動モータの回転により揺動レバー
が揺動し、この揺動レバーに取り付けられている選択駆
動ギアがロータリートレイのギア部又はカム部材のギア
部のいずれかに噛合し、駆動モータの回転がロータリー
トレイ又はカム部材に伝達される。ロータリートレイの
回転によってディスクが順次送られ、またはカム部材の
回転によってディスク再生機構が昇降しディスクがチャ
ッキングされ再生が行われる。揺動レバーに突設された
ピンはカム部材の溝に入り込み、選択駆動ギアとカム部
材とギア部との噛合を確実に保持している。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図4は本発明に係るディスクチェンジャー
装置の駆動機構の一実施例を示す図である。
【0010】まず、構成を説明する。図1〜3におい
て、1はシャーシで、その中心に設けたセンタ軸2にロ
ータリートレイ3が回転自在に取り付けられている。こ
のロータリートレイ3にディスク載置部4が5箇所に放
射状に設けられている。このロータリートレイ3の外周
には内面にギア部5を有するリム6が同心上に設けられ
ている。7はディスク再生機構で、前記ロータリートレ
イ3の下方に配置されたターンテーブル8、光ピックア
ップ9及びチャッキング機構10等より構成されてい
る。
【0011】前記チャッキング機構10は前記シャーシ
1に支軸11で一端が支持されたチャッキングアーム1
2からなり、このチャッキングアーム12上に前記ター
ンテーブル8と光ピックアップ9が設けられており、か
つ先端には後述するカム部材16のカム溝17に係合す
るピン14を有している。40はロータリートレイ3の
上方で固定支持されたチャッキング部材、41はこのチ
ャッキング部材40を支持するアームである。
【0012】15は前記シャーシ1下面に設けられた駆
動機構で、前記カム部材16とギア機構18とからなる
ものである。前記ギア機構18は、シャーシ1に軸19
で支持された第1ギアを有し、この第1ギア20上には
プーリ21が一体に設けられ、このプーリ21と駆動モ
ータ22のプーリ23とがベルト24で連結されてい
る。前記第1ギア20に、軸25で支持された第2ギア
26が噛合し、この第2ギア26と一体的に駆動ギアで
ある第3ギア27が設けられている。第3ギア27には
選択駆動ギアである第4ギア28が噛合している。前記
第2,第3ギア26,27の軸25の下部には第3ギア
27に固着されている揺動レバー29が枢支されてお
り、この揺動レバー29に固定された軸30に前記第4
ギア28が支持されている。この軸30の上部に前記第
4ギア28に抵抗を付与するワッシャ31が取り付けら
れている。
【0013】前記揺動レバー29の先端にはピン32が
固着されている。33及び34は揺動レバー29の動き
を規制するストッパである。
【0014】前記カム部材16は下端外周の一部にギア
部35が形成され、かつ下面には前記揺動レバー29方
向に開放端36を有する溝37が形成され、この溝37
に前記ピン32が入り込むようになっている。さらに前
記カム溝17が前記ディスク再生機構7方向に開口して
形成され、このカム溝17に前記ピン14が係合してい
る。このカム溝17は図3において時計方向に向かって
下方(シャーシ1から離れる方向)に下るような形状に
なっており、カム部材16が図3の反時計方向に回転す
ることによりピン14は下降しこれに伴ってディスク再
生機構7のチャッキング機構10も下降するようになっ
ている。尚、図3,図4は図2に示したX方向から透視
的に見た平面図である。
【0015】次に作用を説明する。駆動モータ22を図
3の実線矢印A方向に回転させると、プーリ23、ベル
ト24、プーリ21を介して、第1ギア20が実線矢印
B方向、第2、第3ギア26,27が各々実線矢印C方
向に回転し、第3ギア27に固着されている駆動レバー
29は実線矢印D方向に揺動する。第4ギア28は第3
ギア27の外周に沿って転動する。揺動レバー29はス
トッパ34に当った位置で停止する。
【0016】図4に示すように、揺動レバー29の駆動
により第4ギア28とカム部材16のギア部25とが噛
合し、同時にピン32が溝37に入り込む。カム部材1
6は第4ギア28によって実線矢印E方向に回転し、カ
ム溝に係合しているピン14が上昇するのでチャッキン
グアーム12が支軸11を支点として上昇し、これによ
って上昇するターンテーブル8がトレイ3上のディスク
を持ち上げながらチャッキングする。
【0017】次に駆動モータ22を上記と逆方向に回転
させると、第4ギア28は点線矢印F方向に回転し、カ
ム部材16も点線矢印G方向に回転し、チャッキングア
ーム12が下降してチャッキングが解除される。カム部
材16が点線矢印G方向に回転して溝の開放端36の位
置がピン32の位置に来るとピン32が溝37から外
れ、これによって揺動レバー29は点線矢印H方向へ揺
動する。尚、駆動モータ22の逆転により揺動レバー2
9には点線矢印H方向に揺動しようとする力が働くが、
ピン32と溝37との係合によって揺動が阻止され、第
4ギア28の回転はカム部材16に伝達され、溝37の
開放端36からピン32が外れてから揺動を開始する。
【0018】揺動レバー29はストッパ33に当った位
置(図3の位置)で停止し、この位置で第4ギア28と
ロータリートレイ3のギア部5が噛合し、ロータリート
レイ3は点線矢印I方向に回転し、次のディスクをディ
スク再生機構7上に移送する。駆動モータ22が実線矢
印A方向に回転するとギア部5と第4ギア28の噛合が
外れ前述の動作によって次のディスクをチャッキングす
る。
【0019】上述のように第4ギア28がロータリート
レイ3の回転とディスク再生機構7との昇降を選択的に
行う選択駆動ギアとなっており、これにより1つの選択
駆動ギア28でロータリートレイ3とディスク再生機構
7との両者を駆動することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動機構のモータを1台とすると共に、ロータリートレ
イの回転とディスク再生機構の昇降とを1個の選択駆動
ギアで選択的に行えるようにしたことにより、部品点数
の削減及び製造コストの大幅な低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスクチェンジャ装置の駆動機
構の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す実施例の要部側面図である。
【図3】図2に示す実施例のX方向から透視的に見た平
面図である。
【図4】図3の実施例のX方向から透視的に見た動作状
態を示す平面図である。
【符号の説明】
3 ロータリートレイ 7 ディスク再生機構 15 駆動機構 16 カム部材 20 第1ギア 22 駆動モータ 26 第2ギア 27 第3ギア(駆動ギア) 38 第4ギア(駆動選択ギア) 29 揺動レバー 32 ピン 35 ギア部 37 溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のディスクが載置されるロータリー
    トレイと、該ロータリートレイに載置されたディスクの
    うちの選択された1枚を再生するディスク再生機構と、
    前記ロータリートレイ及びディスク再生機構を駆動する
    駆動機構とを備えた回転型のディスクチェンジャー装置
    の駆動機構において、駆動モータによって回転される駆
    動ギアと、該駆動ギアと同軸で駆動ギアに固着され駆動
    ギアの軸を中心に揺動する揺動レバーと、該揺動レバー
    に支持され前記駆動ギアに噛合する選択駆動ギアと、前
    記ディスク再生機構の一端が係合されるカム溝及び前記
    揺動レバーに突設されたピンが係合される溝及び前記選
    択駆動ギアが噛合されるギア部を有するカム部材とを備
    え、前記駆動モータの回転により揺動レバーを揺動させ
    て選択駆動ギアをカム部材のギア部とロータリートレイ
    のギア部に選択的に噛合させてディスク再生機構のチャ
    ッキング動作及びロータリートレイの回転動作を行うよ
    うにした駆動機構を備えたことを特徴とするディスクチ
    ェンジャー装置の駆動機構。
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