JP2826596B2 - 火花点火内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

火花点火内燃機関の燃焼制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、火花点火内燃機関の燃焼状態を最適に保ち
つつ、ノッキング状態となった場合にはこれを速やかに
解消する燃焼制御装置に関する。
〔従来の技術〕
火花点火内燃機関(以下、単に機関と称す)における
正常な燃焼は、点火プラグから与えられる火花によって
混合気の一部が着火されて火炎が発生し、更にその火炎
が混合気内を伝播することにより進行する。ところが、
点火時期の過進角などによって機関がノッキング状態に
なると、燃焼途中における未燃焼部分の混合気が断熱圧
縮などによる温度上昇のために火炎の伝播を待たず自己
着火し、一時に燃焼する。この燃焼は急激に起こるため
に燃焼室内では圧力および温度が急上昇すると共に衝撃
波が発生し、機関各部の機械的振動や点火プラグ、ピス
トンなどの過熱、溶損を生じる。したがって、ノッキン
グは機関にとって最も有害な現象の一つとして、点火時
期制御(点火時期の遅角)などにより発生防止が図られ
ている。
ところが、機関から最大のトルクを引き出せる点火時
期、いわゆるMBT(Minimum Spark Advance for Best To
rque)は、周知のようにノッキングを発生させる点火時
期の近傍にある。そのため、トルクの増大を図るべく進
角量を多くとるとノッキングの発生頻度が高くなり、逆
にノッキングを抑えるべく小さくとるとトルクの低下が
もたらされる。
そこで、従来の機関ではシリンダブロックなどに振動
加速度検出型のノックセンサ(Gセンサ)を取り付け、
ノッキングに伴う機関の振動加速度を検出することによ
って、最大トルクを引き出しつつノッキングの発生を抑
えるような点火時期制御(進角および遅角)を行ってい
た。制御の具体的手順としては、まず点火時期を徐々に
進角させていって、ノッキングが発生した瞬間に所定量
の遅角を行い、その後ノッキングが再び発生するまでの
進角を行うのが一般的であり、これを機関運転中に常時
繰り返すのである。
また、本出願人は、筒内圧から筒内圧変化率を演算
し、その立下り領域における変化状況に応じてノッキン
グの発生し易い状態を判定する方法を発明し先に出願し
ている(特願昭63−255957)。
〔発明が解決しようとする課題〕 機関の振動加速度を検出してノッキングの発生を抑え
る従来の方法には以下のような不具合があった。
実際にノッキングが発生しないかぎり常に点火時期を
進角させていくため、瞬間的なノッキングはある間隔で
必ず起こることになり、機関保護の見地から問題となっ
ていた。また、この瞬間的なノッキングの発生頻度を少
なくするためにはノッキング発生時の遅角量を大きくす
る必要があり、性能の面からも改善が望まれていた。
一方、筒内圧から筒内圧変化率を演算し、その立下り
領域における変化状況に基づいてノッキングの発生し易
い状態を判定する方法では、機関の運転状態によっては
判定が困難となる場合がある。
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、ノッキング
を未然に防止しながら機関から高トルクを取り出す一
方、実際にノッキングが発生した場合にはこれを速やか
に収束させることのできる燃焼制御装置を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は機関から最大トルクを引き出しつつ確実
にノッキングを防止しえる方法について研究し、種々の
実験を行ったところ、ノッキングの発生条件近傍におい
て特異な現象を発見した。すなわち、ノッキング発生条
件近傍においてはノッキングが発生しないにもかかわら
ず燃焼速度が速くなり、第3図に示すようにこの際の熱
発生率の変化(一点鎖線で示す)が通常の燃焼時(破線
で示す)に比べて急激になるのである。この原因は次の
ように考えられる。
通常の燃焼時における化学反応は、第1の過酸化物反
応、第2の冷炎反応(ホルムアルデヒド反応)、第3の
熱炎反応の各段階を経て行われる。これらの段階のなか
で爆発的反応を示すのは第3段階の熱炎反応であり、過
酸化物反応と冷炎反応は燃料中の炭化水素がまずホルム
アルデヒドやOH、HO2などの高エネルギーの遊離基に分
解される前駆反応である。
ノッキング発生条件近傍においては、燃焼室内の未燃
焼領域で高圧、高温のために第1、第2段階の前駆反応
が進行しており、通常より高エネルギーの遊離基が多い
化学的に活性化された状態となっている。したがって、
そこに火炎面が到達すると、前駆反応に要する遅れなし
で直ちに熱炎反応が起こり、火炎速度ひいては熱発生率
が高くなるのである。
これらの事実から、本発明者等には以下のことが解っ
た。即ち、なんらかの手段によって熱発生率の変化を知
ることができれば、ノッキング寸前の状況を検知するこ
とが可能となり、その時点で点火時期の遅角を行えば、
ノッキングが未然に防止される。そして、その際の遅角
量は、ノッキングが実際には起こっていないため、従来
の方式に比べ少量で済み、点火時期を常にMBTの近傍に
設定することが可能といなると言ことである。
ところが、以上述べたようないわゆる予測制御を行っ
ても、機関が高回転で運転されるような場合には、現実
にノッキングが発生してしまうことがあった。
本発明は上記知見に基づき完成されたもので、その目
的とするところはノッキングの未然なる防止を図りなが
ら高トルクを得る一方、突発的なノッキングには速やか
な対処を図り、円滑なる運転状態を実現することであ
る。
この課題を解決するために、本発明では、火花点火内
燃機関の燃焼室内に発生する熱量と相関関係にある気筒
内の圧力を検出する筒内圧検出手段と、上記火花点火内
燃機関の気筒部の振動加速度を検出する振動加速度検出
手段と、上記筒内圧検出手段の検出信号から筒内圧変化
率を演算する筒内圧変化率演算手段と、少なくとも上記
筒内圧変化率の立下り領域における変化状況に基づいて
燃焼状態の良否を判定する第1の燃焼状態判定手段と、
上記振動加速度検出手段の検出信号に基づいて燃焼状態
の良否を判定する第2の燃焼状態判定手段と、上記燃焼
状態判定手段の一方を選択する燃焼状態判定手段選択手
段と、上記燃焼状態判定手段選択手段に選択された第
1、または第2の燃焼状態判定手段の出力信号に応じて
上記火花点火内燃機関の燃焼制御を行う燃焼制御手段と
を具えたことを特徴とする燃焼制御装置を提案するもの
である。
〔作用〕
本発明による燃焼制御装置では、燃焼状態判定手段選
択手段が、少なくとも筒内圧変化率の立下り領域におけ
る変化状況に基づいて燃焼状態の良否を判定する第1の
燃焼状態判定手段と、振動加速度検出手段の検出信号に
基づいて燃焼状態の良否を判定する第2の燃焼状態判定
手段との何れかを、機関の運転状態等に応じて選択し、
上記選択された燃焼状態判定手段の出力信号に応じて火
花点火内燃機関の燃焼制御を行う。
〔実施例〕
本発明の三つの実施例を図面に基づき具体的に説明す
る。
第1実施例 第1図には各実施例に係る制御システムのハードウェ
アを簡略に示す。図中、1は自動車用の4サイクル4気
筒ガソリンエンジン(以下、エンジン)であり、各気筒
の燃焼室2には点火プラグ3のほか筒内圧検出手段とし
ての筒内圧センサ4が取り付けられ、シリンダブロック
5には振動加速度検出手段としてのGセンサ6が取り付
けられている。筒内圧センサとGセンサ6はともに圧電
素子を組み込んだものであり、それぞれ気筒内の圧力と
シリンダブロック5の振動加速度を電荷に変換して出力
する。一方、フライホイール7にはクランク角センサ8
が隣接して設けられており、エンジン1のクランク軸が
単位角度(例えば、1゜)回転する毎に信号が出力され
る。
点火プラグ3は点火コイル9、パワートランジスタ10
を介して電子式制御ユニット(以下、ECU)11に接続し
ており、このECU11により駆動制御される。筒内圧セン
サ4はアンプ12、マルチプレクサ13、ローパスフィルタ
14を介して、Gセンサ6はアンプ15を介して、またクラ
ンク角センサ8は直に、ECU11に接続しており、ECU11に
筒内圧と振動加速度とクランク角の信号をそれぞれ出力
する。ECU11には、この他に吸気系や排気浄化装置など
に関連する多数の機器が接続し、エンジン1の集中制御
を行うが、煩雑になるため、これらの機器に関する記載
は省略する。
第2図は第1の実施例のブロック図である。第2図に
おいて、燃焼状態判定手段選択手段40には運転状態検出
手段50よりエンジン回転数等の運転状態情報が入力され
る。そして、燃焼状態判定手段選択手段40は上記運転状
態情報に基づいて、第1の燃焼状態判定手段31もしくは
第2の燃焼状態判定手段32を選択する。そして、上記選
択された燃焼状態判定手段(31または32)の出力信号は
燃焼制御手段60に入力され、エンジン1の燃焼が制御さ
れる。
第4図は第1の燃焼状態判定手段31のブロック図であ
る。第4図において、筒内圧変化率演算手段16には筒内
圧センサ4及びクランク角センサ8からそれぞれ、筒内
圧及びクランク角の信号が入力される。そして、筒内圧
変化率演算手段16にて演算された筒内圧の1階微分値
(筒内圧変化率)は立下り時間演算手段17に入力され
る。立下り時間演算手段17は後述する方法により、筒内
圧変化率の立下り時間|θ100−θ0|を演算し、判別手
段18に出力する。そして、判別手段18は立下り時間|θ
100−θ0|に基づいて燃焼状態の判定信号を出力する。
判別手段18での燃焼状態の判定は以下のように行われ
る。
第3図において、通常燃焼時における熱発生率(破線
で示す)に比べ、ノッキング寸前の状態やノッキング時
における発熱発生率(それぞれ、一点鎖線と実線で示
す)は、その立下り方が大きく変化している。したがっ
て、熱発生率の最大値から燃焼完了までの立下り領域に
おける熱発生率の変化割合をある基準で判別すれば、ノ
ッキング寸前の状態か否から検知することができる。そ
して、この検知結果を用いれば、点火時期を負荷状態や
ガソリンのオクタン価などに応じた最適値に保つことが
できる。
ところで、熱発生率dQ/dθの演算は以下の方法で行わ
れる。
今、熱発生量dQおよび内部エネルギ増分duを求める演
算式と状態方程式は以下のとおりである。
dQ=G・du+A・P・dV (1) PV=G・R・T (3) 但し、Gは燃焼ガス量、 Aは仕事の熱等量 Rは気体定数 Cvは定容比熱 kは比熱の比 Tは絶対温度である。
(1)、(2)、(3)式より 従って、熱発生率(dQ/dθ)は以下の通りである。
ところで、燃焼工程(上死点〜上死点後50゜)では であるから、上式は 次のように近似できる。
すなわち、熱発生率は燃焼物理量たる筒内圧の1階微
分で近似できるのである。
そこで、本実施例では筒内圧変化率の立下り領域、即
ち、筒内圧変化率の最大値から燃焼完了までのクランク
角度を立下り時間|θ100−θ0|として検出して、この
検出値を絶対設定値(エンジンの種類により異なる)と
比較することで判定するようにした。
尚、上述したようにして、筒内圧変化率を演算する際
には、ノッキング等による高周波振動成分をフィルタで
カットすることが望ましい。つまり、指圧線図にはいつ
でも高周波の振動成分が重畳しており、この振動成分を
カットすることにより、筒内圧変化率の変化状態が第3
図に示したように単純化されるのである。そのため、本
実施例ではフーリエ級数形のローパスフィルタ14が用い
られている。このタイプのフィルタは実時間性(応答
性)が高いために車載用として適しているが、直接FFT
法やスプライン関数法を用いたタイプを用いても良い。
一方、第2図に示した第2の燃焼状態判定手段32では
Gセンサ6によりノッキング状態の監視が行われる。ま
た、クランク角センサ8は前述の筒内圧変化率の演算と
は別に、運転状態検出手段50としてエンジンの回転数Ne
を検出し、その信号を燃焼状態判定手段選択手段40に送
る。
燃焼状態判定手段選択手段40は、第5図のフローチャ
ートに示すように、STEP1で検出されたエンジン回転数N
eと予め設定された回転数N ref(例えば4000rpm)とを
比較し(STEP2)、Ne<N refの場合には第1の燃焼状態
判定手段31、即ち、予感型燃焼状態判定装置を選択し
(STEP3)、Ne>N refの場合には第2の燃焼状態判定装
置32、即ち、Gセンサを用いたノッキング検出装置を選
択する(STEP4)よう構成されている。
第6図は上述の燃焼状態判定手段選択手段40で、第1
の燃焼状態判定手段31が選択された場合の燃焼制御のフ
ローチャートである。
第6図においてエンジン1が1回転するとまず、STEP
5にてクランク角センサ8によりクランク角θが検出さ
れ、STEP6にて筒内圧センサ4により各気筒の筒内圧P
が検出される。
次に、ECU11内では、筒内圧変化率演算手段16が筒内
圧変化率dP/dθを演算する(STEP7)。そして、立下り
時間演算手段17が立下り時間|θ100−θ0|を演算し、
判定手段18が絶対設定値と比較してノッキング寸前の状
態にあるか否かを判定する(STEP8〜10)。
そして、ノッキング寸前の状態にある場合は、燃焼制
御手段60が余分に進角している度合い(α゜)を算出
し、点火時期をα゜遅角させる(STEP13、14)。また、
ノッキングに対して余裕がある場合には、最適点火時期
に対する遅角の度合い(β゜)を算出し、点火時期をβ
゜進角させる(STEP11、12)。ここで、上記α゜とβ゜
を充分小さな一定値として1サイクル毎に徐々に遅角も
しくは進角させていく方法を採ってもよい。
第7図は前述の燃焼状態判定手段選択手段40で、第2
の燃焼状態判定手段32が選択された場合の燃焼制御のフ
ローチャートである。
第7図において、Gセンサ6はシリンダブロック5の
振動加速度を電荷に変換してECUに送る(STEP21)。そ
して、ECU内では上記振動加速度信号の強度に応じてノ
ッキング状態か否かの判定を行い(STEP22)、ノッキン
グと判断された場合は燃焼制御手段60が点火時期を無条
件にγ゜遅角させ(STEP23)、ノッキングでないと判定
された場合は現点火時期が設定最大進角値か否かの判定
を行う(STEP24)。そして、現点火時期が設定最大進角
値であればそのままRETURNされ、設定最大進角値よりも
遅角側であればδ゜進角される。
なお、本実施例では燃焼制御手段は点火時期を遅角も
しくは進角することにより、燃焼制御を行うが、その他
の燃焼制御手段を駆動するようにしてもよい。例えば、
EGR装置が設けられている場合にはEGR弁の開弁時間を、
また、排気タービン付き機関の場合には過給圧を変化さ
せることにより、燃焼状態を制御してもよい。
第2実施例 第2実施例は、第1実施例において第1の燃焼状態判
定手段31で筒内圧変化率の立下りの変化状況に応じた燃
焼状態判定、即ち、予感型の燃焼状態判定のみを行って
いたのに対し、予感型と振動加速度検出型の双方を用い
て燃焼状態を判定するようにしたものである。
したがって、エンジン回転数によらず最適な燃焼状態
を実現することに加え、運転状況が急変し、突発的なノ
ッキングが発生した場合にも素早く対応することが可能
となる。
第8図は第2の実施例のブロック図である。第8図に
おいて、第1の燃焼状態判定手段には、筒内圧変化率演
算手段16からの信号と、振動加速度検出手段(Gセン
サ)6からの信号とが入力される。その他の構成は、第
2図の第1実施例のものと同一である。
第9図は第2実施例における第1の燃焼状態判定手段
31のフローチャートである。
第9図において、Gセンサ6はシリンダブロック5の
振動加速度を電荷に変換してECUに送る(STEP31)。そ
して、ECU内では上記振動加速度信号の強度に応じてノ
ッキング状態か否かの判定を行い(STEP32)、ノッキン
グと判定された場合は燃焼制御手段60が点火時期を無条
件にγ゜遅角させる。ノッキングでないと判定された場
合は、STEP34〜39の筒内圧変化率の立下り時間に基づい
た燃焼状態の判定が行われ、判定結果に応じてSTEP40〜
41もしくはSTEP42〜43の燃焼制御が行われる。
なお、その他の構成は第1実施例と同一であるので説
明は省略する。
第3実施例 第10図は第3の実施例のブロック図である。第10図に
おいて、第1の燃焼状態判定手段31及び第2の燃焼状態
判定手段32は、それぞれ第6図及び第7図に示した第1
実施例のものと同一であり、ここでは説明を省略する。
第1の燃焼状態判定手段31からの燃焼状態判定信号は
第1の異常燃焼発生率演算手段51に入力され、第1の異
常燃焼発生率が演算される。また、第2の燃焼状態判定
手段32からの燃焼状態判定信号は第2の異常燃焼発生率
演算手段52に入力され、第2の異常燃焼発生率が演算さ
れる。
さらに、上記第1及び第2の異常燃焼発生率は、異常
燃焼発生率比較手段53にて比較され、その比較結果は燃
焼状態判定手段選択手段40に入力される。次に、燃焼状
態判定手段選択手段40は上記比較結果に基づいて、第1
の燃焼状態判定手段31もしくは第2の燃焼状態判定手段
32を選択する。そして、上記選択された燃焼状態判定手
段(31または32)の出力信号は燃焼制御手段60に入力さ
れ、エンジン1の燃焼制御が行われる。
第11図は燃焼状態判定手段の選択を行うフローチャー
トである。
第11図において、まずSTEP51で第1の異常燃焼発生率
演算手段51に筒内圧変化率演算手段16の出力信号が読み
込まれる。そして、STEP52にて、第2の異常燃焼発生率
演算手段52に振動加速度検出手段6の出力信号が読み込
まれる。
つづいて、第1の異常燃焼発生率演算手段51で所定サ
ンプリング回数毎の異常燃焼発生率K1が演算される(ST
EP53)。具体的には、エンジンの1回転毎(燃焼完了
毎)に筒内圧変化率の立下り時間|θ100−θ0|と絶対
設定値とが比較され、その時点での過去20回の燃焼にお
いて、立下り時間が絶対設定値より小さくなる割合が演
算される。
次に、第2の異常燃焼発生率演算手段52にて、所定サ
ンプリング回転数における異常燃焼発生率K2が演算され
る(STEP54)。具体的にはその時点での過去20回の燃焼
において、Gセンサ6の出力信号が所定値以上となる割
合、即ち、ノッキングの発生率が演算される。
異常燃焼発生率比較手段53は、上記演算された第1の
異常燃焼発生率K1と第2の異常燃焼発生率K2との比(K2
/K1)を演算するとともに、これを予め設定された値A
と比較し(STEP55)、比較結果を燃焼状態判定手段選択
手段40に出力する。そして、燃焼状態判定手段選択手段
40は、(K2/K1)≦Aの場合には第1の燃焼状態判定手
段31を選択し(STEP56)、(K2/K1)>Aの場合には第
2の燃焼状態判定手段32を選択する(STEP57)。
第1の燃焼状態判定手段31が選択された場合の燃焼制
御のフローチャート及び第2の燃焼制御判定手段32が選
択された場合のフローチャートは、それぞれ第1実施例
と同一であるので、ここでは説明を省略する(第6図及
び第7図参照)。
上記第3実施例においては、予感型及び振動加速度検
出型の燃焼状態判定手段の検出する実際の異常燃焼の発
生率に基づいて、どちらの燃焼状態判定手段を選択する
かを判断しているため、エンジンが高回転であっても予
感型の燃焼状態判定装置がノッキング寸前の状態を検出
することができる場合には、振動加速度検出型の燃焼状
態判定手段に切り換えることなく、より最適な燃焼制御
が可能となる。
上記三つの実施例において、予感型の燃焼状態判定手
段は、筒内圧変化率の立下り時間を筒内圧変化率の最大
値から燃焼完了までのクランク角度|θ100−θ0|とし
てノッキング寸前の状態を判定したが、筒内圧変化率の
変化が少ない部分をカットオフして、例えば筒内圧変化
率の最大値に対して50%の筒内圧変化率を示すクランク
角θ50から10%の筒内圧変化率を示すクランク角θ10
でを立下り時間としてもよい。
また、燃焼状態の判定基準は、立下り時間と絶対設定
値との比較に限るものではなく、筒内圧変化率の最大値
に対する立下り時間の比等で燃焼状態の判定を行っても
よい。
さらに、以下に述べるように、筒内圧変化率の立下り
の変化状況として、筒内圧変化率の立下り領域における
負の最大傾き量を用いて燃焼状態を判定してもよい。
第12図(a)、(b)はそれぞれクランク角と熱発生
率のグラフ、クランク角と熱発生率変化率のグラフであ
る。
第12図(b)において、ノック無、ノック寸前、ノッ
ク有ではそれぞれ熱発生率変化率(d2Q/dθ)の最小
値(負の最大値)が大きく変化している。したがって、
上記熱発生率変化率を絶対設定値と比較することによっ
て、燃焼状態の判定が可能となる。
一方、前述のように熱発生率(dQ/dθ)と筒内圧変化
率(dP/dθ)とは、燃焼行程では比較関係にあると考え
られるから、熱発生率変化率(d2Q/dθ)でも筒内圧
の2階微分値(d2P/dθ)で置き換えることができ
る。
したがって、第13図のブロック図に示すように、筒内
圧変化率の立下り領域における傾き量に基づいて、燃焼
状態の判定を行ってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の火花点火内燃機関の燃
焼制御装置によれば、筒内圧変化率の立下り領域におけ
る変化状況に基づいた予感型の燃焼状態判定手段と、振
動加速度信号に基づいたノッキング制御とを組み合わ
せ、両者をエンジンの運転状態あるいはそれぞれの出力
特性に応じて切り換えるよう構成したため、エンジンの
燃焼を常に最適状態に保つことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1〜第3実施例のハードウェアを示す模式
図、第2図は第1実施例のブロック図、第3図はクラン
ク角と熱発生率のグラフ、第4図は第1及び第3実施例
における第1の燃焼状態判定手段のブロック図、第5図
〜第7図は第1実施例における燃焼制御のフローチャー
ト、第8図は第2実施例のブロック図、第9図は第2実
施例における第1の燃焼状態判定装置のフローチャー
ト、第10図は第3実施例のブロック図、第11図は第3実
施例のフローチャート、第12図(a)、(b)はそれぞ
れ、クランク角と熱発生率のグラフ、クランク角と熱発
生率変化率のグラフ、第13図は筒内圧変化率の立下り領
域における傾き量に基づいた燃焼状態判定のブロック図
である。 図中、 1はエンジン、 4は筒内圧センサ、 6は振動加速度検出手段(Gセンサ)、 8はクランク角センサ、 11はECU、 16は筒内圧変化率演算手段 17は立下り時間演算手段 18は判別手段 19は筒内圧2階微分演算手段 31は第1の燃焼状態判定手段 32は第2の燃焼状態判定手段 40は燃焼状態判定手段選択手段 50は運転状態検出手段 51は第1の異常燃焼発生率演算手段 52は第2の異常燃焼発生率演算手段 53は異常燃焼発生率演算手段 60は燃焼制御手段 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神品 英一 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 審査官 宮崎 侑久 (56)参考文献 特開 昭56−20717(JP,A) 特開 昭59−126073(JP,A) 特開 昭59−136543(JP,A) 特開 昭62−251451(JP,A) 特開 平1−32070(JP,A) 特開 平2−204661(JP,A) 実開 昭62−78368(JP,U) 実開 昭58−189352(JP,U) 実開 昭64−13246(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00 F02P 5/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火花点火内燃機関の気筒内の圧力を検出す
    る筒内圧検出手段と、上記火花点火内燃機関の気筒部の
    振動加速度を検出する振動加速度検出手段と、上記筒内
    圧検出手段の検出信号から筒内圧変化率を演算する筒内
    圧変化率演算手段と、少なくとも上記筒内圧変化率の立
    下り領域における変化状況に基づいて燃焼状態の良否を
    判定する第1の燃焼状態判定手段と、上記振動加速度検
    出手段の検出信号に基づいて燃焼状態の良否を判定する
    第2の燃焼状態判定手段と、上記火花点火内燃機関の運
    転状態を検出する運転状態検出手段と、上記検出された
    運転状態に応じて上記燃焼状態判定手段の一方を選択す
    る燃焼状態判定手段選択手段と、上記燃焼状態判定手段
    選択手段に選択された第1、または第2の燃焼状態判定
    手段の出力信号に応じて上記火花点火内燃機関の燃焼制
    御を行う燃焼制御手段とを具えたことを特徴とする燃焼
    制御装置。
  2. 【請求項2】火花点火内燃機関の気筒内の圧力を検出す
    る筒内圧検出手段と、上記火花点火内燃機関の気筒部の
    振動加速度を検出する振動加速度検出手段と、上記筒内
    圧検出手段の検出信号から筒内圧変化率を演算する筒内
    圧変化率演算手段と、少なくとも上記筒内圧変化率の立
    下り領域における変化状況に基づいて燃焼状態の良否を
    判定する第1の燃焼状態判定手段と、上記振動加速度検
    出手段の検出信号に基づいて燃焼状態の良否を判定する
    第2の燃焼状態判定手段と、上記第1の燃焼状態判定手
    段の判定結果に基づいて異常燃焼の発生率を演算する第
    1の異常燃焼発生率演算手段と、上記第2の燃焼状態判
    定手段の判定結果に基づいて異常燃焼の発生率を演算す
    る第2の異常燃焼発生率演算手段と、上記第1の異常燃
    焼発生率演算手段の演算結果と上記第2の異常燃焼発生
    率演算手段の演算結果とを比較する異常燃焼発生率比較
    手段と、上記異常燃焼発生率比較手段の比較結果に応じ
    て燃焼状態判定手段の一方を選択する燃焼状態判定手段
    選択手段と、上記燃焼状態判定手段選択手段に選択され
    た第1、または第2の燃焼状態判定手段の出力信号に応
    じて上記火花点火内燃機関の燃焼制御を行う燃焼制御手
    段とを具えたことを特徴とする燃焼制御手段。
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