JP3098953B2 - 車両用エンジンの制御方法 - Google Patents

車両用エンジンの制御方法

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JP3098953B2
JP3098953B2 JP08090384A JP9038496A JP3098953B2 JP 3098953 B2 JP3098953 B2 JP 3098953B2 JP 08090384 A JP08090384 A JP 08090384A JP 9038496 A JP9038496 A JP 9038496A JP 3098953 B2 JP3098953 B2 JP 3098953B2
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    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジンの
制御方法に関し、特に、エンジン回転数及びスロットル
開度により点火時期を制御するための車両用エンジンの
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、自動2輪車、自動4輪車などに
搭載される車両用エンジンの制御方法として、エンジン
の点火時期をエンジン回転数とスロットル開度で決定す
るシステムが実施されている。これは、エンジンの点火
時期をエンジン回転数のみで決定するシステムに比べ、
出力、走行フィーリング、燃費等を向上させる上で優れ
ている。関連する従来技術を開示する文献には、例えば
特開平1−300064号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンの点火時期をエンジン回転数とスロットル開度で決定
するシステムにおいても、最も出力が高まるような点火
時期に制御する場合、スロットルを少し開けた状態(例
えば20〜50%)でかつ低回転数域(例えば2000
〜4000rpm)においてエンジンにノッキング現象
が起きる場合がある。また、アイドリング付近(例えば
800〜1500rpm)で所定範囲のスロットル開度
(例えば20〜70%)のときにも、エンジンにノッキ
ング現象が起きたり、ギクシャク感が発生する場合があ
る。
【0004】エンジンの上記ノッキング現象を防止した
り、運転のスムーズさを確保するためには、点火時期の
特性を最も出力が高まる時期(進角値)よりも遅らせる
(遅角する)必要があり、そのため、走行フィーリング
がややもの足りない傾向が生じたり、燃費にも最適点火
時期の場合に比べて悪化する傾向が生じる。
【0005】本発明はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、エンジンの点火時期
をエンジン回転数とスロットル開度で決定するシステム
において、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状など
のエンジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定
した状態で、前記エンジン諸元を変更することなく、さ
らに、走行フィーリングの向上、ノッキング現象の防
止、燃費の向上を図ることが可能な車両用エンジンの制
御方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、点火時期をエンジン回転数及びス
ロットル開度で制御する車両用エンジンの制御方法にお
いて、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状などのエ
ンジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定した
状態で、エンジン回転数及びスロットル開度が所定範囲
にある状態からスロットルを開く際の開き速度が所定範
囲であることを検知したとき、点火時期を一定時間だけ
前記最適出力特性を得るための定常マップよりも大きい
進角特性を有する急開マップで制御することを特徴とす
る。
【0007】請求項2の発明は、上記請求項1の構成に
おいて、前記エンジン回転数の所定範囲が5000rp
m以下であり、前記スロットル開度の所定範囲が全開時
の50%以下であり、前記スロットルの開き速度の所定
範囲が10msec当たり3度〜20度の変化を2回以
上継続したときであり、前記一定時間が約3秒である構
成とすることにより、一層効率よく上記目的を達成する
ものである。
【0008】請求項3の発明は、上記目的を達成するた
め、点火時期をエンジン回転数及びスロットル開度で制
御する車両用エンジンの制御方法において、圧縮比や吸
排気タイミングや燃焼室形状などのエンジン諸元に応じ
て点火時期を最適出力特性に設定した状態で制御するに
際し、アイドリング時からスロットル操作を行なって発
進、加速する場合には、エンジン回転数及びスロットル
開度が所定範囲内にある時に、前記定常マップよりも小
さい進角特性を有する遅角マップに移行して点火時期を
制御することを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、上記請求項3の構成に
おいて、前記エンジン回転数の所定範囲が3000rp
m以下であり、前記スロットル開度の所定範囲が全開時
の30〜75%である構成とすることにより、一層効率
よく上記目的を達成するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明による制御方法を実
施するのに好適な車両用エンジンの概略構成を示す模式
図である。図1において、エンジン1のクランクケース
2内にはクランクシャフト3が軸支され、また、クラン
クケース2にはシリンダ4が密封状態で締結され、該シ
リンダ4のボアにはピストン5が摺動可能に嵌合されて
おり、該ピストン5と前記クランクシャフト3(そのク
ランクピン)とはコネクティングロッド6により連結さ
れている。
【0011】前記シリンダ4の上端面にはシリンダヘッ
ド7が密封状態で締結され、該シリンダヘッド7と前記
ピストン5の頂面との間に燃焼室(圧縮膨張室)8が形
成されている。前記シリンダヘッド7には、前記燃焼室
8に通じる吸気通路及び排気通路、該吸気通路の開閉を
制御する吸気弁9、該排気通路の開閉を制御する排気弁
10が装着されている。前記シリンダヘッド7の上面と
シリンダヘッドカバー11との間に形成される密閉空間
には前記吸排気弁9、10を駆動するための動弁機構が
設けられている。
【0012】前記シリンダヘッド7の吸気通路には燃料
供給系12が接続されており、前記シリンダヘッド7の
排気通路には排気系(排気管)13が接続されている。
前記燃料供給系12には、吸入空気を清浄化するための
エアクリーナー14、吸入空気に燃料を混合して混合気
を調整する気化器15、混合気の供給量を調整するため
に吸気通路の開度を制御するスロットル弁16が設けら
れている。前記シリンダヘッド7には、前記燃焼室8内
で点火用火花を形成するための点火栓(点火プラグ)1
7が装着されている。
【0013】図1において、21は車載バッテリから成
るバッテリ電源、22はイグニッションスイッチ、23
はエンジン1の点火時期を制御するためのイグナイタ、
24は前記点火栓17に高電圧を供給するためのイグニ
ッションコイル、25はエンジン回転数を検知するため
の回転数センサ、26は前記スロットル弁16の開度を
検知するためのスロットル開度センサである。前記回転
数センサ25は、外周面に磁極を有してクランクシャフ
ト3と一体に回転するパルサーロータ27、並びに該磁
極と所定隙間で対面するようにクランクケース2側に装
着されたパルサーコイル28を備えている。29はスタ
ーターのオン・オフ信号を入力するスタータースイッチ
である。
【0014】図2は本発明による車両用エンジンの制御
方法を実施するのに好適なエンジン点火系のブロック図
である。図1及び図2において、この点火系は、前記回
転数センサ25によって検出されるエンジン回転数と前
記スロットル開度センサ26によって検出されるスロッ
トル弁16の開度とに基づいて、イグナイタ23によっ
て点火時期を制御するように構成されている。前記イグ
ナイタ23のマイコン(CPU)31は、演算処理等を
実行する制御回路32と制御プログラム等を格納したR
OM33とワーキングエリア等を有するRAM34など
で構成され、前記ROM33には点火時期制御用のマッ
プ(プログラム)が格納されている。
【0015】前記マイコン31に対しては、回転数セン
サ25の出力信号、イグニッションスイッチ22の操作
信号、スタータースイッチ29の操作信号、スロットル
開度センサ26の出力信号などが入力される。図示の例
では、前記回転数センサ25の出力信号は波形整形回路
35で整形されたものが入力され、前記イグニッション
スイッチ22の操作信号は定電源回路36を通して、前
記スタータースイッチ29の操作信号は電圧検知回路3
7を通してそれぞれ入力され、前記スロットル開度セン
サ26の出力信号はA/D変換回路38でデジタル化し
たものが入力される。
【0016】マイコン31は、以上の各データ(入力信
号)を制御プログラムに基づいて演算処理することによ
り、エンジン点火時期を算出し、その結果に基づく駆動
信号を出力回路39から前記イグニッションコイル24
へ出力するように構成されている。イグニッションコイ
ル24の駆動により点火栓17に高電圧が印加されエン
ジンに点火される。図1及び図2における点火時期の制
御は、エンジンの種類ごとに、スロットル開度及びエン
ジン回転数の変化に対して最高出力が得られるように予
め設定された最適点火時期特性のマップ(定常マップ)
に基づいて行われる。つまり、図1及び図2における点
火時期の制御は、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形
状などのエンジン諸元に応じて最適出力特性が得られる
ように、スロットル開度とエンジン回転数をパラメータ
として作成された定常マップに基づいて実行される。こ
の定常マップによる制御を以下では定常制御ともいう。
【0017】図3は、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼
室形状などのエンジン諸元に応じて、スロットル開度及
びエンジン回転数の変化に対する出力特性が最高になる
ように決められた最適点火時期の特性を例示するグラフ
であり、図4は同じくスロットル開度及びエンジン回転
数をパラメータとした最適点火時期の特性を示す定常マ
ップ(3次元マップ)の斜視図である。これら図3のグ
ラフ及び図4の定常マップは、エンジンの種類ごとに、
シャーシダイナモテスト、出力テスト、走行テストなど
によって決定されるものであり、例えば、圧縮比、吸排
弁の開閉タイミング、燃焼室(ヘッド)形状、ピストン
頂部の形状などに応じてエンジン出力特性が最高になる
ように決定されるものである。
【0018】本実施例の点火時期の定常制御では、図3
に示すように、基準(イニシアル)進角度が17.5度
に設定され、そこからスロットル開度及びエンジン回転
数の変化に応じて点火時期の進角度を変化させる特性に
なっている。そして、これに対応する図4の定常マップ
では、図中の底面で示す点火時期0度の面が上記基準
(イニシアル)進角度が17.5度に対応している。そ
こで、本発明によれば、前述の最適点火時期の特性に基
づいてエンジンを制御する際に、エンジンの運転状態を
検知するとともに、所定の条件が発生した場合に以下に
説明するような制御が実行される。
【0019】先ず、本発明による第1の制御方法につい
て説明する。第1の制御方法によれば、点火時期をエン
ジン回転数及びスロットル開度で制御する車両用エンジ
ンの制御方法において、圧縮比や吸排気タイミングや燃
焼室形状などのエンジン諸元に応じて点火時期を最適出
力特性に設定した状態で、エンジン回転数及びスロット
ル開度が所定範囲にある状態からスロットルを開く際の
開き速度が所定範囲であることを検知したとき、点火時
期は、一定時間だけ、前記最適出力特性を得るための定
常マップよりも大きい進角特性を有する急開マップに基
づいて制御される。具体的には、例えば、前記エンジン
回転数の所定範囲が5000rpm以下であり、前記ス
ロットル開度の所定範囲が全開時の50%以下であり、
前記スロットルを開く速度の所定範囲が10msec当
たり3度〜20度の変化を2回以上継続したときであ
り、前記一定時間が約3秒であるように制御される。以
下では、この第1の制御方法を急開制御ともいう。
【0020】図5は前述の第1の制御方法(急開制御)
における点火時期の特性を図3の定常制御からの変化量
(増減量)で示すグラフであり、図6は図5の急開制御
に用いられるマップを図4の定常マップからの変化量
(増減量)で示す急開制御用マップ(以下では、急開マ
ップともいう)を示す斜視図である。したがって、図5
中の点火時期変動量0度の線は図3のグラフで示す進角
特性に対応しており、図6の急開マップの底面(点火時
期0度)は図4の定常マップに対応している。
【0021】前述の第1の制御方法(急開制御)の機能
は次の通りである。圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室
形状などのエンジン諸元に応じて、スロットル開度及び
エンジン回転数の変動に対する点火時期の特性を最も高
い出力が得られるように制御する場合、つまり前述の定
常マップによる点火時期の定常制御を実施する場合で
も、スロットルを少し開けた状態(例えば20〜50%
の開度)で低回転域(例えば2000〜4000rp
m)においてエンジンにノッキング現象が起きることが
ある。上記急開制御は、このノッキング現象を防止して
走行フィーリングを向上させ、さらに燃費の向上も実現
しようとするものである。この急開制御については、ス
ロットル開度のパーシャル域において、スロットルを開
けた直後のレスポンスを良好に維持するための制御とい
うこともできる。
【0022】前記急開制御は、単位時間当たりのスロッ
トル開度変化量を計測するなどしてスロットル弁16を
開ける速度を検知し、エンジン回転数が所定範囲(例え
ば5000rpm以下)で、かつスロットル開度が所定
範囲(例えば全開時の50%以下)の状態から、前記ス
ロットルの開き速度が例えば10msec当たり3度〜
20度の変化を2回以上継続したことを検知した場合に
採用されるものである。このような急開マップ制御の条
件が成立すると、図4の定常マップ(基本進角マップデ
ータ)から例えば100msec当たり5度のステップ
で図6の急開マップデータへ徐変する。次いで、急開マ
ップデータへ到達した後3sec間保持した後、例えば
100msec当たり1度のステップで基本進角マップ
データまで徐変復帰する。
【0023】前記急開制御(第1の制御方法)によれ
ば、スロットル弁16の開き方向への操作速度が高い場
合に、一定時間、最適点火時期特性に基づく定常マップ
よりも更に進角させる制御方式を採用するので、圧縮比
や吸排気カムタイミング等を変更することなく、ノッキ
ング現象を防止して走行フィーリングを向上させること
ができ、さらに、燃費を向上させることもできる。な
お、前述の本発明による急開制御は、スロットル弁16
を開ける速度を2段階又はそれ以上の段階に分けて検知
し、それぞれの速度に応じて進角量及び進角時間を決定
するような態様で実施することも可能であり、このよう
な実施態様により一層キメの細かい点火時期の制御を行
うことができる。
【0024】次に、本発明による第2の制御方法につい
て説明する。第2の制御方法によれば、点火時期をエン
ジン回転数及びスロットル開度で制御する車両用エンジ
ンの制御方法において、圧縮比や吸排気タイミングや燃
焼室形状などのエンジン諸元に応じて点火時期を最適出
力特性に設定した状態で制御するに際し、アイドリング
時からスロットル操作を行なって発進、加速する場合に
は、エンジン回転数及びスロットル開度が所定範囲内に
ある時に、点火時期は、前記最適出力特性を得るための
前記定常マップよりも小さい進角特性を有する遅角マッ
プに移行して制御される。具体的には、前記エンジン回
転数が3000rpm以下であり、前記スロットル開度
が全開時の30〜75%であるときに、上記遅角マップ
に移行して制御するように構成されている。以下では、
この第2の制御方法を遅角制御ともいう。この第2の制
御方法(遅角制御)は、アイドリング時からスロットル
を開けて加速パターンに入る時の、走行フィーリングの
向上及びノッキング現象の防止を意図するものである。
【0025】車両が停止しているアイドリング状態で
は、エンジンの回転をなめらかにし変動を極力小さくす
るため、アイドリング回転数の前後でかつアイドリング
スロットル開度の前後では点火時期を一定(固定化)に
している。つまり一種の定常状態になっている。実走行
の使用状態では、このアイドリング時からスロットル操
作を行い、発進、加速、減速が行われるが、この時、前
述の定常マップによる点火時期制御では、ノッキングが
発生したり、ギクシャク感が発生する場合がある。これ
を解決するために、前述の遅角マップによる点火時期制
御(第2の制御)を行う。ここで、前記定常マップから
前記遅角マップへ切り換える理由は、定常マップによる
アイドリング時の制御では前述のような点火時期を一定
にする固定制御が採用されているが、これに対して、ア
イドリング時からスロットル操作を行って発進、加速さ
せる時にはエンジン回転数が未だ上がり切っていないた
めに点火時期を遅らせることが必要になり、そのため、
定常マップのみでは、アイドリング時の点火時期固定化
との間に蹴り合いが生じ、遅角補正を実行できなくなる
からである。
【0026】図7は前述の第2の制御方法(遅角制御)
で使用されるマップ(以下では、遅角マップともいう)
の特性を示す斜視図である。図7中の点火時期0度は、
図4中の点火時期0度、すなわち本実施例で設定された
前記基準進角度(イニシアル進角度)の17.5度に対
応している。したがって、図7の遅角制御によれば、ア
イドリング付近では、谷部で示されるように、進角度が
「17.5度−約10度=約7.5度」程度の最小進角
値になるまで遅角制御されていることになる。そして、
本発明の第1の制御方法(急開制御)と本発明の第2の
制御方法(遅角制御)は、それぞれ単独で実行してもよ
く、同時に(一つの制御シーケンスの中で)実行しても
よいものである。
【0027】前述の遅角制御(第2の制御方法)の機能
は次の通りである。圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室
形状などのエンジン諸元に応じて、スロットル開度及び
エンジン回転数の変動に対する点火時期の特性を最も高
い出力が得られるように制御する場合、つまり前述の定
常マップによる点火時期の定常制御を実施する場合で
も、規定の回転数範囲(例えば800〜1500rpm
のアイドリング付近)及び規定のスロットル開度範囲
(例えば25度〜60度)において、エンジンにノッキ
ング現象が起きたり、ギクシャク感が発生することがあ
る。上記遅角制御は、この場合のノッキング現象を防止
して走行フィーリングを向上させ、さらに燃費の向上も
実現しようとするものである。
【0028】そこで、前記遅角制御は、規定の回転数範
囲(例えば800〜1500rpm)及び規定のスロッ
トル開度範囲(例えば25度〜60度)のときに採用さ
れるものである。つまり、このような遅角制御の条件が
成立すると、図4の定常マップデータ(基本進角マップ
データ)から図7に示すような遅角マップデータに移行
し、それに基づいて点火時期を制御する。この遅角制御
においては、前述の急開制御の場合と異なり、独立した
遅角マップデータに基づいて制御される。
【0029】なお、図4に示すような定常マップを遅角
させるような制御態様では、走行フィーリングや燃費が
逆に悪化する傾向が生じ、また、アイドリングの安定性
とノッキングの防止を両立させることが困難である。そ
こで、定常マップとは別に作成された遅角マップを用い
て小さい進角値特性で制御する本発明の遅角制御によれ
ば、このような不都合が無くなり、エンジンの圧縮比率
や吸排気弁のカムタイミングなどを変更することなく、
容易にかつ効果的に、ノッキング現象を防止して走行フ
ィーリングを向上させることができ、さらに、燃費を向
上させることもできる。
【0030】次に、本発明によるエンジンの制御方法に
おいては、必要に応じて、次のような機能を有する第3
の制御方法が実施される。スロットル開度センサ26の
異常、センサハーネス(電気配線)の断線や短絡などが
発生した場合には、点火時期制御が正常に作動せず、エ
ンジン不調の原因になることがある。そこで、これに対
処するために第3の制御方法(フェイルセーフ制御)が
採用される。そして、第3の制御方法によれば、万が
一、センサやハーネスに異常があった場合にこれをイグ
ナイタ23で検知し、点火時期をスロットル全開時の点
火時期(最も遅角した時期)に固定することで、エンジ
ンを保護するフェイルセーフ(fail safe)機能が実行さ
れる。このフェイルセーフ制御を実際に実行する場合
は、例えば、前記スロットル(開度)センサ26の電圧
が通常使用領域にあるか否かを判別し、通常使用領域に
ない場合に定常マップのスロットル全開時の点火時期に
固定するというシーケンスで実行される。
【0031】さらに、本発明によるエンジンの制御方法
においては、必要に応じて、エンジン始動時(セルモー
タ作動時又はエンジン回転数が始動回転数域の時)に点
火時期を遅角させるように制御する第4の制御方法(始
動遅角制御)が実行される。この始動遅角制御を実際に
実行する場合は、例えば、エンジン回転数がクランキン
グ回転域(始動)であるか否かを判別し、クランキング
回転域であれば点火時期を設定量だけ遅角させるという
シーケンスで実行される。
【0032】以上説明した車両用エンジンの制御方法
は、4サイクルエンジン及び2サイクルエンジンのいず
れにおいても、また、単気筒エンジンや4気筒エンジン
など気筒数にも関係なく、さらには、混合気を気化器で
調整するものや燃料噴射弁で調整するものなど燃料供給
方式にも関係なく、同様に適用することができ、同様の
作用効果が得られるものである。また、前述の車両用エ
ンジンの制御方法を実行する場合、前述の第1〜第4の
制御方法は、それら全てを実行してもよく、また、いず
れか2つ以上を適宜組み合わせて実行してもよく、さら
には、それぞれを単独に実行してもよい。
【0033】次に、図8〜図11の各フローチャートを
参照して、本発明による車両用エンジンの制御方法の種
々の実施形態について説明する。図8は第2の制御方法
(遅角制御)と第1の制御方法(急開制御)を組み合わ
せたシーケンスを示す。図8において、ステップS10
1でエンジン回転数を検出し、ステップS102でスロ
ットル開度を検出し、ステップS103でエンジン回転
数が遅角制御の条件(例えば3000rpm以下)を満
足するかを判別する。満足する場合は、ステップS10
4へ進んでスロットル開度が遅角制御の条件(例えば全
開時の30〜75%)を満足するかを判別する。これも
満足する場合は、ステップS105へ進んで、遅マップ
による点火時期(第2の制御方法)を演算し、実行す
る。
【0034】ステップS103及びS104のいずれか
を満足しない場合は、ステップS106へ進んで定常マ
ップ(基本点火時期)による点火時期を演算し、実行す
る。次いで、ステップS107でスロットル開度の変化
が急開制御(第1の制御方法)の条件を満足するか否か
を判別し、満足していれば、ステップS108へ進んで
急開マップによる進角増量を設定時間だけ実行する。
【0035】図9は第1〜第4の制御方法を組み合わせ
たシーケンスを示す。図9において、ステップS201
でエンジン回転数を検出し、ステップS202でエンジ
ン回転数がクランキング回転域(始動)であるか否かを
判別し、クランキング回転域であれば、ステップS20
3へ進んで点火時期を遅角させて始動遅角制御(第4の
制御方法)を実行する。クランキング回転域でなけれ
ば、ステップS204へ進んでスロットル開度を検出
し、ステップS205でスロットル(開度)センサ26
の電圧が通常使用領域にあるか否かを判別し、通常使用
領域にない場合はステップS206へ進んで定常マップ
のスロットル全開時の点火時期に固定する。つまり、第
3の制御方法(フェイルセイフ制御)を実行する。
【0036】次いで、ステップS207及びS208へ
進んでエンジン回転数及びスロットル開度が遅角制御
(第2の制御方法)の条件を満足するか否かを判別し、
満足していれば、ステップS209で第2の制御方法
(遅角制御)を実行する。つまり、遅角マップによる点
火時期を演算し実行する。満足していない場合は、ステ
ップS210へ進んで定常マップによる点火時期を演算
し実行する。
【0037】次いで、ステップS211へ進んでスロッ
トル開度の変化が急開制御(第1の制御方法)の条件を
満足するか否かを判別し、満足していれば、ステップS
212へ進んで急開マップによる点火時期の進角増量を
演算し、これを設定時間だけ実行する。つまり第1の制
御方法を実行する。
【0038】図10は、第4の制御方法(始動遅角制
御)、第3の制御方法(フェイルセイフ制御)、第1の
制御方法(急開制御)の順にこれら3つの制御を実行す
るシーケンスを示す。ステップS301〜ステップS3
03が始動遅角制御を示し、ステップS304〜ステッ
プS307がフェイルセイフ制御を示し、ステップS3
08及びステップS309が急開制御を示す。
【0039】図11は、第4の制御方法(始動遅角制
御)、第3の制御方法(フェイルセイフ制御)、第2の
制御方法(遅角制御)の順にこれら3つの制御を実行す
るシーケンスを示す。ステップS401〜ステップS4
03が始動遅角制御を示し、ステップS404〜ステッ
プS406がフェイルセイフ制御を示し、ステップS4
07〜ステップS410が急開制御を示す。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1及び請求項2の発明によれば、点火時期をエンジン回
転数及びスロットル開度で制御する車両用エンジンの制
御方法において、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形
状などのエンジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性
に設定した状態で、エンジン回転数及びスロットル開度
が所定範囲にある状態からスロットルを開く際の開き速
度が所定範囲であることを検知したとき、点火時期を一
定時間だけ前記最適出力特性を得るための定常マップよ
りも大きい進角特性を有する急開マップで制御する構
成、具体的には、前記エンジン回転数の所定範囲が50
00rpm以下であり、前記スロットル開度の所定範囲
が全開時の50%以下であり、前記スロットルの開き速
度の所定範囲が10msec当たり3度〜20度の変化
を2回以上継続したときであり、前記一定時間が約3秒
である構成としたので、エンジンの点火時期をエンジン
回転数とスロットル開度で決定するシステムにおいて、
圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状などのエンジン
諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定した状態
で、前記エンジン諸元を変更することなく、さらに、走
行フィーリングの向上、ノッキング現象の防止、燃費の
向上を図ることが可能な車両用エンジンの制御方法が提
供される。
【0041】請求項3及び請求項4の発明によれば、点
火時期をエンジン回転数及びスロットル開度で制御する
車両用エンジンの制御方法において、圧縮比や吸排気タ
イミングや燃焼室形状などのエンジン諸元に応じて点火
時期を最適出力特性に設定した状態で制御するに際し、
アイドリング時からスロットル操作を行なって発進、加
速する場合には、エンジン回転数及びスロットル開度が
所定範囲内にある時に、前記定常マップよりも小さい進
角特性を有する遅角マップに移行して点火時期を制御す
る構成、具体的には、前記エンジン回転数の所定範囲が
3000rpm以下であり、前記スロットル開度の所定
範囲が全開時の30〜75%である構成としたので、エ
ンジンの点火時期をエンジン回転数とスロットル開度で
決定するシステムにおいて、圧縮比や吸排気タイミング
や燃焼室形状などのエンジン諸元に応じて点火時期を最
適出力特性に設定した状態で、前記エンジン諸元を変更
することなく、さらに、走行フィーリングの向上、ノッ
キング現象の防止、燃費の向上を図ることが可能な車両
用エンジンの制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御方法を実施するのに好適な車
両用エンジンの概略構成を示す模式図である。
【図2】本発明による車両用エンジンの制御方法を実施
するのに好適なエンジン点火系のブロック図である。
【図3】スロットル開度及びエンジン回転数の変化に対
する最適点火時期の特性を例示するグラフである。
【図4】スロットル開度及びエンジン回転数に対する最
適点火時期の特性を示す定常マップの斜視図である。
【図5】急開制御における点火時期を定常マップからの
変化量で示すグラフである。
【図6】急開制御の点火時期を定常マップからの変化量
で示す急開マップの斜視図である。
【図7】遅角制御で使用される遅角マップの特性を示す
斜視図である。
【図8】遅角制御と急開制御を組み合わせた車両用エン
ジンの制御方法のシーケンスを示すフローチャートであ
る。
【図9】始動遅角制御とフェイルセイフ制御と遅角制御
と急開制御を組み合わせた車両用エンジンの制御方法の
シーケンスを示すフローチャートである。
【図10】始動遅角制御とフェイルセイフ制御と急開制
御を組み合わせた車両用エンジンの制御方法のシーケン
スを示すフローチャートである。
【図11】始動遅角制御とフェイルセイフ制御と遅角制
御を組み合わせた車両用エンジンの制御方法のシーケン
スを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クランクケース 3 クランクシャフト 4 シリンダ 5 ピストン 7 シリンダヘッド 8 燃焼室 9 吸気弁 10 排気弁 12 燃料供給系 15 気化器 16 スロットル弁 17 点火栓 23 イグナイタ 24 イグニッションコイル 25 回転数センサ 26 スロットルセンサ(スロットル開度センサ) 27 パルサーロータ 28 パルサーコイル 29 スタータースイッチ 31 マイコン 32 制御回路 33 ROM 34 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−135667(JP,A) 特開 昭61−275575(JP,A) 実開 平2−46078(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/15 F02D 45/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火時期をエンジン回転数及びスロッ
    トル開度で制御する車両用エンジンの制御方法におい
    て、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状などのエン
    ジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定した状
    態で、エンジン回転数及びスロットル開度が所定範囲に
    ある状態からスロットルを開く際の開き速度が所定範囲
    であることを検知したとき、点火時期を一定時間だけ前
    記最適出力特性を得るための定常マップよりも大きい進
    角特性を有する急開マップで制御することを特徴とする
    車両用エンジンの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記エンジン回転数の所定範囲が50
    00rpm以下であり、前記スロットル開度の所定範囲
    が全開時の50%以下であり、前記スロットルの開き速
    度の所定範囲が10msec当たり3度〜20度の変化
    を2回以上継続したときであり、前記一定時間が約3秒
    であることを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジ
    ンの制御方法。
  3. 【請求項3】 点火時期をエンジン回転数及びスロッ
    トル開度で制御する車両用エンジンの制御方法におい
    て、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状などのエン
    ジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定した状
    で制御するに際し、アイドリング時からスロットル操
    作を行なって発進、加速する場合には、エンジン回転数
    及びスロットル開度が所定範囲内にあるに、前記定常
    マップよりも小さい進角特性を有する遅角マップに移行
    して点火時期を制御することを特徴とする車両用エンジ
    ンの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記エンジン回転数の所定範囲が30
    00rpm以下であり、前記スロットル開度の所定範囲
    が全開時の30〜75%であることを特徴とする請求項
    3に記載の車両用エンジンの制御方法。
  5. 【請求項5】 点火時期をエンジン回転数及びスロッ
    トル開度で制御する車両用エンジンの制御方法におい
    て、圧縮比や吸排気タイミングや燃焼室形状などのエン
    ジン諸元に応じて点火時期を最適出力特性に設定した状
    で制御するに際し、アイドリング時からスロットル操
    作を行なって発進、加速する場合には、エンジン回転数
    及びスロットル開度が所定範囲内にあるに、前記定常
    マップよりも小さい進角特性を有する遅角マップに移行
    して点火時期を制御し、エンジン回転数及びスロットル
    開度が所定範囲にある状態からスロットルを開く際の開
    き速度が所定範囲であることを検知したとき、点火時期
    を一定時間だけ前記最適出力特性を得るための定常マッ
    プよりも大きい進角特性を有する急開マップで制御し、
    エンジン回転数又はスロットル開度を検知するためのセ
    ンサの電圧が通常使用領域から外れた場合に定常マップ
    のスロットル全開時の点火時期に固定することを特徴と
    する車両用エンジンの制御方法。
  6. 【請求項6】 エンジン回転数がクランキング回転域
    である場合に点火時期を設定量だけ遅角させることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用エンジ
    ンの制御方法。
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