JP2606283B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JP2606283B2 JP12902488A JP12902488A JP2606283B2 JP 2606283 B2 JP2606283 B2 JP 2606283B2 JP 12902488 A JP12902488 A JP 12902488A JP 12902488 A JP12902488 A JP 12902488A JP 2606283 B2 JP2606283 B2 JP 2606283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、燃料のオクタン価に応じた点火時期特性に
基づいて点火時期を制御する内燃機関の点火時期制御装
置に関する。
[従来の技術] 従来より、内燃機関の点火時期制御装置として、内燃
機関が中回転速度領域でしかも中負荷領域で運転されて
いるときに、しかも内燃機関の温度が低い冷間時には点
火時期を遅角して、排出ガスの浄化と、燃費、加速性能
等の運転性能との両立を実現した装置が提案されている
(特開昭58−158370)。また、内燃機関に発生するノッ
キングの検出結果に基づいて、通常オクタン価燃料が用
いられているかあるいは高オクタン価燃料が用いられて
いるかを判定し、判定結果に応じて通常オクタン価燃料
用点火時期特性あるいは高オクタン価燃料点火時期特性
を選択的に用いて点火時期を算出し、この算出した点火
時期により制御する装置も知られている(特開昭60−21
6067)。
[発明が解決しようとする課題] こうした従来の内燃機関の点火時期制御装置では、排
出ガスの浄化と、燃費、加速性能等の運転性能の両立
や、オクタン価の異なる燃料が用いられた場合に生じる
ノッキング及び機関の損傷を防ぐことができる。しか
し、冷間時に点火時期を一定の遅角量で遅角制御する
と、高オクタン価燃料用点火時期特性は通常オクタン価
燃料用点火時期特性より進角した特性を有するので、高
オクタン価燃料を使用しているときには、通常オクタン
価燃料を使用しないときに較べ、進角側に設定されるこ
とになる。必要以上に進角側に設定されると、十分な暖
機が行われるまでに時間がかかり、触媒の温度が低く触
媒の活性が低いために排気ガスが十分に浄化されない場
合があるという問題があった。また、冷間時の濃い混合
気のためにカーボンがプラグの発火部に付着して耐プラ
グくすぶり性が悪化したり、また、暖機が不十分である
ために、ピストンとシリンダとの隙間が大きいこと等に
よって、ピストンの首振り的な運動によるピストンスラ
ップ音が長い時間にわたって発生し続ける場合があると
いう問題があった。
あるいは、高オクタン価燃料用点火時期特性に応じた
大きな遅角制御を実行すると、通常オクタン価燃料を使
用したときに、点火時期が遅角側に設定されてしまい、
内燃機関の出力が不十分で、冷間時動力性能の低下を招
く場合があるという問題があった。
更に、燃料のオクタン価に応じて、冷間時に、点火時
期を遅角制御すると、内燃機関の運転状態が中回転速度
領域でしかも中負荷領域となったときに、若しくはこの
領域外となったときに、点火時期が突然変化してしま
い、ドライバビリティが害される場合があるといった問
題もあった。
そこで本発明は上記の課題を解決することを目的と
し、良好なドライバビリティを維持しつつ、燃料のオク
タン価に応じて冷間時の遅角制御を好適に実行する内燃
機関の点火時期制御装置を提供することにある。
発明の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は課題を解決するた
めの手段として次の構成を取った。即ち、第1図に例示
する如く、 通常オクタン価燃料を用いているかあるいは高オクタ
ン価燃料を用いているかを判定するオクタン価判定手段
M1と、 該判定結果に応じて通常オクタン価燃料用点火時期特
性あるいは高オクタン価燃料用点火時期特性を選択的に
点火時期を算出する点火時期算出手段M2と、 を有し、点火時期を制御する内燃機関の点火時期制御装
置において、 内燃機関M3の温度を検出する温度検出手段M4と、 内燃機関M3のアイドリングを検出するアイドリング検
出手段M5と、 該アイドリング後の冷間時に、前記内燃機関温度に応
じて、前記算出した高オクタン価燃料用点火時期を大き
く遅角補正し、若しくは前記算出した通常オクタン価燃
料用点火時期を小さく遅角補正し、その後に前記オクタ
ン価に応じて算出した点火時期まで徐々に進角補正する
冷間時補正手段M6と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装置
の構成がそれである。
[作用] 前記構成を有する内燃機関の点火時期制御装置は、オ
クタン価判定手段M1が通常オクタン価燃料を用いてなる
かあるいは高オクタン価燃料を用いているかを判定し、
点火時期算出手段M2が判定結果に応じて通常オクタン価
燃料用点火時期特性あるいは高オクタン価燃料用点火時
期特性を選択的に用いて点火時期を算出し、温度検出手
段M4が内燃機関M3の温度を検出し、アイドリング検出手
段M5が内燃機関M3のアイドリングを検出し、冷間時補正
手段M6が、アイドリング後の冷間時に、内燃機関M3の温
度に応じて、前記算出した高オクタン価燃料用点火時期
特性を大きく遅角補正し、若しくは前記算出した通常オ
クタン価燃料用点火時期特性を小さく遅角補正し、その
後にオクタン価に応じて算出した点火時期まで徐々に進
角補正する。よって、良好なドライバビリティを維持し
つつ、燃料のオクタン価に応じて冷間時の遅角制御を好
適に実行することができる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本発明の一実施例である点火時期制御を行な
う内燃機関の概略構成図である。この内燃機関は内燃機
関本体1内の燃焼室2と各々連通する吸気管4及び排気
管6と、吸気管4の吸入空気中に燃料を噴射する燃料噴
射弁8及び燃焼室2に設けられた点火プラグ10とを備え
ている。
また、吸気管4には、その入口側から燃焼室2に向か
って順次、吸入空気量に応じて動くエアフローメータ12
と、図示しないアクセルペダルに応じて開閉するスロッ
トルバルブ14と、サージタンク16とが設けられている。
更に、吸気管4には、エアフローメータ12の動きから吸
入空気量を検出する吸入空気量検出センサ18と、スロッ
トルバルブ14に連動してスロットルバルブ14の開度を検
出すると共に、スロットルバルブ14が全閉であるアイド
リング時にハイレベルのアイドリング信号を検出するア
イドリング検出手段M5としてのスロットル開度センサ20
と、サージタンク16に配設され吸気圧力を絶対圧力とし
て検出する吸気圧力検出センサ22とが配設されている。
また、内燃機関本体1には、本体1に取り付けられた、
冷えば圧電素子あるいは電磁素子から構成された機械的
振動を電気的な振動に変換する周知のノッチセンサ24
と、冷却水系統に配設されて冷却水温度を内燃機関本体
1の温度として検出する温度検出手段M4としての冷却水
温度検出センサ26とが配設されている。
一方、点火プラグ10の点火に必要な高電圧を出力する
イグナイタ28と、図示しないクランク軸と連動しイグナ
イト28で発生した高電圧を点火プラグ10に分配供給する
ディストリビュータ30とが設けられている。また、この
ディストリビュータ30内に取り付けられ、一定回転する
毎に回転角位置信号を出力する、例えば、クランク軸の
2回転で1回転するとディストリビュータ軸32が30度回
転する毎に回転角位置信号を出力する回転角センサ34
と、ディストリビュータ30内に取り付けられ、1回転中
の基準位置で基準位置信号を出力する、例えば、ディス
トリビュータ軸32が180度回転する毎にパルス信号を出
力する基準位置センサ36とを備えている。
前記燃料噴射弁8、点火プラグ10、吸入空気量検出セ
ンサ18、スロットル開度センサ20、吸気圧力検出センサ
22、ノックセンサ24、冷却水温度検出センサ26、回転角
センサ34、及び基準位置センサ36は、各々電子制御回路
50に接続されている。この電子制御回路50は、周知のCP
U52、ROM54、RAM56を論理演算回路の中心として構成さ
れ、外部と入出力を行う入出力回路、ここでは入力回路
58及び出力回路60をコモンバス62を介して相互に接続さ
れている。
CPU52は、吸入空気量検出センサ18、スロットル開度
センサ20、吸気圧力検出センサ22、ノックセンサ24、冷
却水温度検出センサ26、回転角センサ34、及び基準位置
センサ36からの信号を入力回路58を介して入力する。一
方、これらの信号及びROM54、RAM56内のデータに基づい
てCPU52は出力回路60を介して燃料噴射弁8、イグナイ
タ28に駆動信号を出力し、内燃機関本体1を制御してい
る。
尚、本実施例では、通常は高オクタン価燃料が注入さ
れるように設定されており、通常オクタン価燃料が注入
された場合にも対応できるように点火時期制御を行うも
のである。
次に、前述した電子制御回路50において行われる処理
について、第3図ないし第5図のフローチャートによっ
て説明する。
本点火時期制御装置は、キースイッチ(図示せず)が
投入されると、第3図ないし第5図に示す制御ルーチン
を他の制御ルーチンと共に実行する。第3図はイニシャ
ルルーチン中で実行される処理の一部を示すものであ
り、第4図の後述する処理ルーチンにおいて用いられる
カウンタC1,C2を0にリセットし(ステップ90)、次
に、第5図の後述する処理ルーチンにおいて用いられる
遅角終了フラグFS及び高オクタン価点火遅角値θCOLDH
を0にリセットする(ステップ92)。
第4図は、ノッキングを検出して、燃料のオクタン価
を判別するために、点火毎に割り込み処理されるオクタ
ン価判定ルーチンを示す。
まず、後述する処理により、ノッキング制御に基づく
点火時期の進角補正値θがその遅角側の限度である最
小値θKMINまで遅角されたときにセットされるフラグF
MINが「1」であるか否かを判定する(ステップ100)。
FMINが0の場合には、ノックセンサ24からの信号に基づ
いた周知の方法によりノッキング発生有りと判断された
か否かを判定する(ステップ102)。ノッキング発生無
しの場合は、進角補正値θを所定値αだけ増大させる
(ステップ104)。即ち、点火時期を進角させる。
一方、ノッキング発生有りの場合には、進角補正値θ
がその遅角側の限度である最小値θKMIN以上か否かを
判定する(ステップ106)。進角補正値θが最小値
KMIN以上である場合には、進角補正値θを所定値βだ
け減少させて点火時期を遅角する処理を行う(ステップ
112)。一方、進角補正値θが最小値θKMINより小さ
いと、前述したフラグFMINに1をセットし(ステップ10
8)、後述する処理で用いられるカウンタC1に初期値「1
00」をセットする(ステップ110)。
このように、ノッキング発生により進角補正値θ
減少させて点火時期を遅角方向に制御してもまだノッキ
ングが発生し、進角補正値θがその遅角側の限度まで
減少せしめられたときは進角補正値θの調整をもはや
行わず、後述する通常オクタン価燃料の注入があったか
どうかの判定を行う。
即ち、本ルーチンを繰り返して実行して、FMINが1の
場合には、カウンタC1を1だけ減少させ、このカウンタ
C1が0以上であるか否かを判定する(ステップ114)。
カウンタC1が0以上である場合には、大きなノッキング
が生じているか否かを判定する(ステップ116)。この
判定は、ノックセンサ24の出力に応じて周知の方法で行
われる。大きなノッキングが生じていると、その都度、
カウンタC2を1だけ増大させる(ステップ120)。カウ
ンタC1の初期値は100であり、よって、進角補正値θ
が最小値θKMINより小さくなってから(ステップ10
6)、カウンタC1が0より小さくなるまでに、100回(10
0点火)だけステップ118の処理が実行され、その間に大
きなノッキングの生じた回数がカウンタC2の値となる。
100点火以上となると、カウンタC1は0より小さくなる
ので(ステップ116)、カウンタC2が10を越えたか否か
を判定する(ステップ122)。カウンタC2が10を越える
と、通常オクタン価燃料の注入が行われたと判定して、
その旨を表すオクタン価判定フラグFRに1をセットする
(ステップ124)。次に、フラグFMINを0にセットし
(ステップ126)、カウンタC2を0にリセットする(ス
テップ128)。一方、カウンタC2が10以下の場合には、
ステップ124の処理の実行を飛び越して、ステップ126以
下の処理を実行する。このように、ステップ114〜128の
処理によれば、進角補正値θがその遅角側の限度であ
る最小値θKMINまで遅角せしめられた後の100点火の間
に、大きなノッキングの生じた回数C2が検出され、これ
が所定値10以上のときには、通常オクタン価燃料が注入
されていると判断する。
尚、前述したオクタン価判定ルーチンがオクタン価判
定手段M1として働くが、この場合に限らず、運転者が、
高オクタン価燃料を注入したか通常オクタン価燃料を注
入したかを選択して操作するスイッチを設け、このスイ
ッチがどちらに操作されたかを判定して、オクタン価を
判定するものでも実施可能である。
次に、第5図の点火時期算出ルーチンについて説明す
る。このルーチンは点火毎に割り込み処理される。
まず、吸入空気量検出センサ18、スロットル開度セン
サ20、冷却水温度検出センサ26及び回転角センサ34によ
り検出される吸入空気量Q、スロットル開度a、冷却水
温度THW、回転数NEが読み込まれる(ステップ200)。次
に、アイドリングであるか否かが判定される(ステップ
202)。これは、スロットル開度センサ20からCPU52にア
イドリング信号が入力されることにより判定される。ア
イドリング信号が入力されており、アイドリングが行わ
れていると、回転角センサ34により検出された回転数NE
に基づいて、予めROM54に記憶されたアイドリング時の
点火時期特性のマップにより、アイドリング時の点火時
期θIDLが算出される(ステップ204)。続いて、この算
出されたアイドリング時の点火時期θIDLを点火進角値
θBSEにセットする(ステップ206)。
一方、アイドリング信号が入力されることなくスロッ
トル開度aが全閉でないと、即ち、アイドリングが行わ
れていないと(ステップ202)、前述した処理の実行に
より設定されたオクタン価判定フラグFRが0であるか否
か、即ち通常オクタン価燃料が注入されているか、高オ
クタン価燃料が注入されているかが判定される(ステッ
プ208)。オクタン価判定フラグFRが0で、高オクタン
価燃料が注入されていると、第6図(A)に示す予めRO
M54に記憶された高オクタン価燃料用点火時期特性か
ら、回転数NE及び吸入空気量Qと回転数NEとの比(Q/
N)に基づいて、高オクタン価燃料用点火時期θBSEHが
算出される(ステップ210)。もちろんこの算出におい
ては、補間法が用いられる。この第6図(A)に示す高
オクタン価燃料用点火時期特性は、後述する第6図
(B)に示す通常オクタン価燃料用点火時期特性よりも
大きな進角特性を有している。また、この通常オクタン
価燃料用点火時期特性も予めROM54に記憶されている。
尚、本実施例では、回転数NE及び吸入空気量Qと回転数
NEとの比(Q/N)に基づいたマップとして記憶されてい
るが、回転数NE及び吸気圧力センサ22により検出される
吸気圧力pmに基づいたマップであっても実施可能であ
る。
次に、後述する高オクタン価点火遅角値θCOLDHが、
0より大きいか否かが定される(ステップ212)。高オ
クタン価点火遅角値θCOLDHが0より小さいと、後述す
る処理によりセットされる遅角終了フラグFSが0である
か否かが判定される(ステップ214)。遅角終了フラグF
Sが0であると、即ち、高オクタン価点火遅角値θCOLDH
の算出がまた行われていないと、第7図に示す予めROM5
4に記憶されたマップから、冷却水温度THWに基づいて、
高オクタン価点火遅角値θCOLDHが算出される(ステッ
プ216)。この高オクタン価点火遅角値θCOLDHは、第7
図に示すように、冷却水温度THWが所定値(80℃)以上
では0であり、それより低い冷間時には、冷却水温度TH
Wが低くなるにしたがって大きな値となっている。ま
た、後述する通常オクタン価点火遅角値θCOLDLよりも
大きな値を有する。
続いて、高オクタン価点火遅角値θCOLDHを算出する
と、遅角終了フラグFSに0をセットする(ステップ21
8)。次に、前記算出した高オクタン価燃料用点火時期
θBSEHに進角補正値θを加算し高オクタン価点火遅角
値θCOLDHを減算した値(θBSEH+θ−θCOLDH)が、
点火進角値θBSEにセットされて、RAM56の所定位置に格
納される(ステップ220)。
こうして算出された点火進角値θBSEは、所定クラン
ク角位置で実行される割り込みルーチンにより読みださ
れて、イグナイタ28への通電開始時期及び終了時期(点
火時期)を表す点火信号がこの点火進角値θBSEに応じ
て求められる。よって、第8図に示すように、アイドリ
ング状態から図示しないアクセルペダルが操作される
と、その直後は、ステップ220の処理により算出された
点火進角値θBSEによって、即ち、高オクタン価点火遅
角値θCOLDHだけ遅角されて、第8図(C)に示す如
く、点火時期が制御される。
また、本制御ルーチンを繰り返し実行して、ステップ
212の処理において、ステップ216の処理により算出され
た高オクタン価点火遅角値θCOLDHが0を越えていると
判定されると、高オクタン価点火遅角値θCOLDHから予
め設定された所定減衰係数K1を減産した値を高オクタン
価点火遅角値θCOLDHにセットする(ステップ222)。次
に、この新たな高オクタン価点火遅角値θCOLDHによっ
て、ステップ220の処理が実行され、新たな点火進角値
θBSEが算出される。
前述した処理を繰り返し実行して、高オクタン価点火
遅角値θCOLDHから減衰係数K1を減算し、点火進角値θB
SEを減衰係数K1に応じて時間の経過と共に徐々に進角す
る。そして、高オクタン価点火遅角値θCOLDHが0より
小さくなり(ステップ212)、遅角終了フラグFSが1で
あると(ステップ214)、高オクタン価点火遅角値θCOL
DHに0をセットする(ステップ224)。よって、ステッ
プ220の処理の実行では、高オクタン価燃料用点火時期
θBSEHに進角補正値θを加算した値(θBSEH+
θ)、点火進角値θBSEにセットされる。即ち、高オ
クタン価点火遅角値θCOLDHの算出は、内燃機関が始動
されて、アイドリング後の冷間時にのみ実行される。
これによって、第8図(C)に示す如く、高オクタン
価燃料を使用しているときの冷間時には、第8図(A)
に示す如く回転数が一定であると、点火時期は、実線で
示す如く、アイドリング時の点火時期から、冷却水温度
THWに基づいた大きな遅角値を有する高オクタン価点火
遅角値θCOLDHだけ遅角される。その後、前述した処理
を繰り返し実行することにより、時間の経過と共に、点
火時期は高オクタン価燃料用点火時期θBSEHまで減衰係
数K1に応じて徐々に進角される。この減衰係数K1の値を
適当に選定することにより、減衰の程度を変えることが
できる。
一方、ステップ208の処理により、オクタン価判定フ
ラグFRが1であり、通常オクタン価燃料が注入されてい
ると判定されると、第6図(B)に示す予めROM54に記
憶された通常オクタン価燃料用点火時期特性から、回転
数NE及び吸入空気量Qと回転数NEとの比(Q/N)に基づ
いて、通常オクタン価燃料用点火時期θBSELが算出され
る(ステップ226)。もちろんこの算出においても、補
間法が用いられる。次に、後述する通常オクタン価点火
遅角値θCOLDLが、0より大きいか否かが判定される
(ステップ228)。通常オクタン価点火遅角値θCOLDLが
より小さいと、後述する処理によりセットされる遅角終
了フラグFSが0であるか否かが判定される(ステップ23
0)。遅角終了フラグFSが0であると、即ち、通常オク
タン価点火遅角値θCOLDLの算出がまだ行われていない
と、第7図に示す予めROM54に記憶されたマップから、
冷却水温度THWに基づいて、通常オクタン価点火遅角値
θCOLDLが算出される(ステップ232)。
続いて、通常オクタン価点火遅角値θCOLDLを算出し
たとして、遅角終了フラグFSに0をセットする(ステッ
プ234)。次に、前記算出した通常オクタン価燃料用点
火時期θBSELに進角補正値θを加算し通常オクタン価
点火遅角値θCOLDLを減算した値(θBSEL+θ−θCOL
DL)が、点火進角値θBSEにセットされて、RAM56の所定
位置に格納される(ステップ236)。
よって、第8図に示すように、アイドリング状態から
図示しないアクセルペダルが操作されると、その直後
は、ステップ236の処理により算出された点火進角値θB
SEによって、即ち、通常オクタン価点火遅角値θCOLDL
だけ遅角されて、第8図(D)に示す如く、点火時期が
制御される。
また、本制御ルーチンを繰り返し実行して、ステップ
228の処理において、ステップ232の処理により算出され
た通常オクタン価点火遅角値θCOLDLが0を越えている
と判定されると、通常オクタン価点火遅角値θCOLDLか
ら予め設定された前記減衰係数K1より小さな所定減衰係
数K2を減算した値を通常オクタン価点火遅角値θCOLDL
にセットする(ステップ238)。次に、この新たな通常
オクタン価点火遅角値θCOLDLによって、ステップ236の
処理が実行され、新たな点火進角値θBSEが算出され
る。
前述した処理を繰り返し実行して、通常オクタン価点
火遅角値θCOLDLから減衰係数K2を減算し、点火進角値
θBSEを減衰係数K2に応じて時間の経過と共に徐々に進
角する。そして、通常オクタン価点火遅角値θCOLDLが
0より小さくなり(ステップ228)、遅角終了フラグFS
が1であると(ステップ230)、通常オクタン価点火遅
角値θCOLDLに0をセットする(ステップ240)。よっ
て、ステップ236の処理の実行では、通常オクタン価燃
料用点火時期θBSELに進角補正値θを加算した値(θ
BSEL+θ)が、点火進角値θBSEにセットされる。
これによって、第8図(D)に示す如く、通常オクタ
ン価燃料を使用しているときの冷間時には、点火時期
は、実線で示す如く、アイドリング時の点火時期から、
冷却水温度THWに基づいた小さな遅角値を有する通常オ
クタン価点火遅角値θCOLDLだけ遅角される。その後、
前述した処理を繰り返し実行することにより、時間の経
過と共に、点火時期は通常オクタン価燃料用点火時期θ
BSELまで減衰係数K2に応じて徐々に進角される。
尚、前記ステップ208,210,226の処理が、点火時期算
出手段M2として働き、ステップ202,212ないし220,228な
いし236の処理が、冷間時補正手段M6として働く。
前述した如く、本実施例の内燃機関の点火時期制御装
置は、通常オクタン価燃料を用いているかあるいは高オ
クタン価燃料を用いているかを判定し(ステップ100な
いし128)、判定結果に応じて通常オクタン価燃料用点
火時期特性あるいは高オクタン価燃料用点火時期特性を
選択的に用いて点火時期を算出し(ステップ208,210,22
6)、アイドリング後の冷間時に、冷却水温度THWに応じ
て、高オクタン価燃料用点火時期θBSEHを大きく遅角補
正し(ステップ212ないし220)、若しくは通常オクタン
価燃料用点火時期θBSELを小さく遅角補正し(ステップ
226ないし236)、その後にオクタン価に応じて算出した
点火時期まで徐々に進角補正する(ステップ222,23
8)。
従って、本実施例の内燃機関の点火時期制御装置によ
ると、アイドリングからアクセルペダルが操作されて、
例えば車両が発進しようとするときに、冷却水温度THW
に応じて冷間時に、高オクタン価燃料を使用していると
きには小さな遅角補正を行い、通常オクタン価燃料を使
用しているときには小さな遅角補正を行い、その後、徐
々に進角補正する。よって、アイドリング直後直ちに遅
角補正を行なうので、ある運転領域になったときに、内
燃機関の出力特性が急激に変化するということがなく、
冷えば車両走行中に突然点火時期が遅角補正されて出力
特性が大きく変化するといったことがなく、その後徐々
に進角補正するので出力特性が滑らかに変化し、良好な
ドライバビリティを維持することができる。また、良好
なドライバビリティを維持しつつ、燃料のオクタン価に
応じて冷間時の遅角制御を実行して、暖機を好適に行な
い、耐プラグくすぶり性を改善し、ピストンスラップ音
の発生を抑制すると共に、通常オクタン価燃料を使用し
ているときでも、冷間時の内燃機関の出力低下を防止す
ることができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
の様な実施例に何等限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得
ることは勿論である。
発明の効果 以上詳述したように本発明の内燃機関の点火時期制御
装置は、アイドリング後の冷間時に、オクタン価に応じ
て遅角補正を行い、その後、徐々に進角補正して、良好
なドライバビリティを維持しつつ、燃料のオクタン価に
応じて冷間時の遅角制御を実行して、暖機を好適に行な
い、耐プラグくすぶり性を改善し、ピストンスラップ音
の発生を抑制すると共に、冷間時の内燃機関の出力低下
を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明の一実施例としての内燃機関の点火時期制
御装置の概略構成図、第3図は本実施例の電子制御回路
において行われるイニシャルルーチンの一例を示すフロ
ーチャート、第4図はそのオクタン価判定ルーチンの一
例を示すフローチャート、第5図はその点火時期算出ル
ーチンの一例を示すフローチャート、第6図はオクタン
価に応じた点火時期特性のマップを示すグラフ、第7図
はオクタン価に応じた遅角値のマップを示すグラフ、第
8図は本点火時期制御を説明するタイムチャートであ
る。 M1……オクタン価判定手段 M2……点火時期算出手段 M3……内燃機関、M4……温度検出手段 M5……アイドリング検出手段 M6……冷間時補正手段 1……内燃機関本体、10……点火プラグ 18……吸入空気量検出センサ 20……スロットル開度センサ 24……ノッキングセンサ 26……冷却水温度検出センサ 50……電子制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常オクタン価燃料を用いているかあるい
    は高オクタン価燃料を用いているかを判定するオクタン
    価判定手段と、 該判定結果に応じて通常オクタン価燃料用点火時期特性
    あるいは高オクタン価燃料用点火時期特性を選択的に用
    い点火時期を算出する点火時期算出手段と、 を有し、点火時期を制御する内燃機関の点火時期制御装
    置において、 内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、 内燃機関のアイドリングを検出するアイドリング検出手
    段と、 該アイドリング後の冷間時に、前記内燃機関温度に応じ
    て、前記算出した高オクタン価燃料用点火時期を大きく
    遅角補正し、若しくは前記算出した通常オクタン価燃料
    用点火時期を小さく遅角補正し、その後に前記オクタン
    価に応じて算出した点火時期まで徐々に進角補正する冷
    間時補正手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の点火時期制御装
    置。
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