JP2929619B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

Info

Publication number
JP2929619B2
JP2929619B2 JP26150389A JP26150389A JP2929619B2 JP 2929619 B2 JP2929619 B2 JP 2929619B2 JP 26150389 A JP26150389 A JP 26150389A JP 26150389 A JP26150389 A JP 26150389A JP 2929619 B2 JP2929619 B2 JP 2929619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
cylinder
ignition timing
explosion stroke
longer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26150389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03124967A (ja
Inventor
辰優 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP26150389A priority Critical patent/JP2929619B2/ja
Publication of JPH03124967A publication Critical patent/JPH03124967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2929619B2 publication Critical patent/JP2929619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関の点火時期制御装置に係り、特にア
イドル時に各気筒別に点火時期を補正してアイドル回転
変動を抑制する点火時期制御装置に関する。
〔従来の技術〕
多気筒の内燃機関においては、各気筒間で空燃比,点
火時期又は圧縮比等に若干のバラツキが生じることは避
けられず、その結果、気筒毎の発生トルクに差が生じ
る。この気筒毎の発生トルクのばらつきは、内燃機関の
回転数の低いアイドル時に大なる影響を及ばし、アイド
ル回転変動を生じさせる。
そこで、従来よりアイドル時に各気筒別に点火時期を
補正してアイドル回転変動を抑制する内燃機関の点火時
期制御装置が知られている(例えば特開昭61−234270号
公報)。この従来の内燃機関の点火時期制御装置は、各
気筒別に爆発行程中の実際のアイドル回転数を検出し、
その検出アイドル回転数を他の気筒のアイドル回転数と
同じにする方向に各気筒別の点火時期の補正値を所定量
増減する。
すなわち、アイドル時の点火時期は一般に最適点火時
期MBTより十分遅角側にあるため、上記の従来の点火時
期制御装置では回転の低い(トルクの小さい)気筒の点
火時期を進角側に補正することによって、各気筒間のア
イドル回転数の差を減少させている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、補正によって点火時期を極端に進めると、
MBT手前でもスパーク時の混合気圧力,温度上昇不十分
で火が着かず、着火ミスが徐々に発生し始める。この時
アイドル回転数が低くなるので、上記の従来の点火時期
制御装置では点火時期を更に進角側に補正し、より多く
の着火ミスが発生し、アイドル回転の安定性が大幅に悪
化する。
また、この防止策として補正値に上限値(固定値)を
もたせる場合もあるが、着火ミス発生点火時期は内燃機
関本体のバラツキや運転条件によって変化するために、
最悪条件を考えて上記の上限値を決定しなければなら
ず、進角補正範囲が狭く、十分な補正効果が得られな
い。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、アイドル
時に各気筒別に点火時期を補正してアイドル回転変動を
抑制する点火時期制御装置において、着火ミスに基づき
各気筒別の補正値に制限を設けることにより、過進角に
よるアイドル安定性の悪化を防止する内燃機関の点火時
期制御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の原理ブロック図を示す。上記の目的
は、請求項1に記載する如く、内燃機関がアイドル状態
である場合に各気筒毎に爆発行程所要時間を検出する爆
発行程所要時間検出手段11と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所
要時間に比して第1の所定時間を越えて長いか否かを判
別する第1判別手段12と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所
要時間に比して、前記第あの所定時間より長い第2の所
定時間を越えて長いか否かを判別する第2判別手段13
と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程
所要時間に比して、前記第1の所定時間を越えて長く、
かつ、前記第2の所定時間以下である場合に、前記一の
気筒の点火時期を進角側に補正する点火時期進角手段14
と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程
所要時間に比して、前記第2の所定時間を越えて長い場
合に、前記一の気筒の点火時期を遅角側に補正する点火
時期遅角手段16と、 を具備する内燃機関の点火時期制御装置により達成さ
れる。
また、上記の目的は、請求項2に記載する如く、内燃
機関がアイドル状態である場合に各気筒毎に爆発行程所
要時間を検出する爆発行程所要時間検出手段11と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所
要時間に比して第1の所定時間を越えて長いか否かを判
別する第1判別手段12と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所
要時間に比して、前記第1の所定時間より長い第2の所
定時間を越えて長いか否かを判別する第2判別手段13
と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程
所要時間に比して、前記第1の所定時間を越えて長く、
かつ、前記第2の所定時間以下である場合に、前記一の
気筒の点火時期を進角側に補正する点火時期進角手段14
と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程
所要時間に比して、前記第2の所定時間を越えて長い場
合に、当該爆発行程で用いられた点火時期に基づいて、
前記一の気筒の以後の爆発行程における点火時期の進角
側上限値を設定する進角上限値設定手段17と、 を具備する内燃機関の点火時期制御装置により達成さ
れる。
〔作用〕
請求項1記載の発明において、一の気筒の爆発行程所
要時間が他の気筒の爆発行程所要時間に比して、第1の
所定時間を越えて長い場合は、その気筒で爆発行程が行
われる際に、アイドル回転数が一時的に低下したと判断
できる。点火時期進角手段14は、かかる状況が検出され
た場合に、その気筒の点火時期を進角側に補正すること
で、アイドル回転数のバラツキを減少させる。一の気筒
の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要時間に比
して大幅に長い場合、すなわち、一の気筒の爆発行程所
要時間が他の気筒の爆発行程所要時間に比して、第2の
所定時間を越えて長い場合は、その気筒に着火ミスが発
生したと判断できる。点火時期進角手段16は、かかる状
況が検出された場合に、その気筒の点火時期を遅角側に
制御して、着火ミスの生じ難い状況を形成する。このよ
うに、本発明においては、各気筒の爆発行程所要時間の
相対比較結果のみをパラメータとする簡便な処理によ
り、アイドル回転数のバラツキが抑制される。
また、請求項2記載の発明において、一の気筒の爆発
行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要時間に比して、
第2の所定時間を越えて長いことが認められた場合は、
すなわち、その気筒に着火ミスが発生したと認められる
場合は、進角上限値設定手段によって、その際に用いら
れていた点火時期に基づいて、その気筒の以後の爆発行
程における進角側上限値が設定される。このため、以
後、その気筒の点火時期は、その進角側上限値以下の領
域に、すなわち、着火ミスを発生させない領域に制御さ
れる。このように、本発明によれば、各気筒の爆発行程
所要時間の相対比較結果のみをパラメータとする簡便な
処理により、アイドル回転数のバラツキが抑制される。
〔実施例〕
第2図は本発明の一実施例の構成図を示す。同図中、
内燃機関20は4気筒火花点火式自動車エンジンで、4個
の点火プラグ151〜154を有し、また各気筒毎に燃料噴射
弁211〜214が設けられている。この内燃機関20はマイク
ロコンピュータ22により算出された出力点火信号に基づ
いて点火時期が制御される。例えば点火プラグ151〜154
に対応する第1乃至第4気筒は、クランク角180℃A毎
に第1→第3→第4→第2→第1→…の順で点火され
る。23はイグナイタで、マイクロコンピュータ22からの
点火信号IGtによって高電圧を発生すると共に、点火確
認信号IGfを生成し、これをマイクロコンピュータ22に
送出する。
ディストリビュータ24は上記のイグナイタ23で発生し
た高電圧を分配し、各気筒別に取付けられた4個の点火
プラグ151〜154へ順次供給する。また、ディストリビュ
ータ24内にはクランクシャフト基準位置信号(G信号)
と機関回転信号(Ne信号)を発生するピックアップコイ
ルとタイミングロータが設けられている。上記のG信号
はクランク角180℃A毎に1回出力される。また、上記
のNe信号は例えばクランク角30℃A毎に1回出力され
る。これらのG信号及びNe信号は夫々マイクロコンピュ
ータ22に入力される。
また、25はスロットルバルブ,26はスロットルポジシ
ョンセンサで、スロットルバルブ25が全閉状態でオンと
なるよう構成されている。スロットルバルブ25の下流側
にはサージタンク27が設けられている。サージタンク27
はインテークマニホルド281〜284を別々に介して内燃機
関20の燃焼室に連通されており、またサージタンク27に
は、ダイヤフラム式のバキュームセンサ29と吸気温セン
サ30とが設けられている。バキュームセンサ29は吸気管
圧力(PM)を検出し、また吸気温センサ30は吸入空気温
度を検出する。インテークマニホルド281〜284内に各々
一部が突出するよう、各気筒毎の燃料噴射弁211〜214
設けられている。燃料噴射弁211〜214はインテークマニ
ホルド281〜284を通る空気流中に、マイクロコンピュー
タ22の指示に従い、燃料を所定時間噴射する。
点火プラグ151〜154は内燃機関20内の各燃焼室(図示
せず)に一部が突出するよう設けられており、各燃焼室
はエキゾーストマニホルド31を介して触媒装置(図示せ
ず)に連通されている。また、32は水温センサで、内燃
機関20の所定位置に設けられ、エンジン冷却水の水温を
検出して水温センサ信号(THW信号)を出力する。更
に、33は酸素濃度検出センサ(O2センサ)で、その一部
がエキゾーストマニホルド31内を貫通突出するように配
置され、触媒装置に入る前の排気ガス中の酸素濃度を検
出し、その検出信号をマイクロコンピュータ22に入力す
る。
また、スタータ34,エアコンスイッチ(A/Cスイッチ)
35及び車速センサ36が夫々設けられており、各々内燃機
関が始動中か否かを示すスタータ信号(STA)、エアコ
ン作動状態検出信号及び車速信号(SPD)が夫々生成さ
れてマイクロコンピュータ22へ供給される。マイクロコ
ンピュータ22はバッテリ37から動作電源電圧が印加さ
れ、所定の処理動作を行う。マイクロコンピュータ22の
ハードウェア構成は、第2図に概略を示すように、中央
処理装置(CPU)38,作業領域として使用されるランダム
・アクセス・メモリ(RAM)39,処理プログラムを格納し
たリード・オンリ・メモリ(ROM)40,エンジン停止後も
データ保持するバックアップRAM41,A/D変換器42及び入
出力インタフェース回路43などからなり、これらは双方
向のバス44を介して接続されている。
ディストリビュータ24,スタータ34,A/Cスイッチ35,ス
ロットルポジションセンサ26,O2センサ33からの各出力
信号は入出力インタフェース回路43を介してCPU38へ供
給される。また、バキュームセンサ29,吸気温センサ30,
水温センサ32からの各検出信号は入力インタフェース回
路(図示せず)を介して順次A/D変換器42に選択入力さ
れ、ここでディジタル信号に変換された後、RAM39に格
納される。
かかるハードウェア構成の本実施例の点火時期制御装
置においては、着火ミスを以下の原理に着目して検出す
るものであり、その原理について第3図と共に説明す
る。第3図は、1つの気筒の点火時期を変えた時のその
気筒の爆発工程所要時間と、直前の点火気筒の爆発工程
所要時間との差(これを「DT 180」と記すものとする)
を示す。ここで、DT 180は正のとき直前の点火気筒に対
し機関回転数が低く、負のとき機関回転数が高いことを
示している。
第3図からわかるように、点火時期を進角させるにつ
れてDT 180が小さくなる(機関回転数が高くなる)が、
更に進角させると突然DT 180が極端に大なる値となり、
またこの時着火ミスが起きることが本発明者の実験によ
り確められた。そこで、本実施例ではこのDT 180を着火
ミス領域と着火領域との境界に対応した所定値と比較
し、DT 180がこの所定値以上となったとき着火ミスと検
出する。
次にマイクロコンピュータ22による本実施例の作用動
作について第2図と第4図及び第5図のフローチャート
と共に説明する。第4図は前記したアイドル検出手段11
及び点火時期補正値算出手段13を実現するフローチャー
トで、ディストリビュータ24からのG信号に基づきピス
トンの上死点(TDC)と下死点(BDC)の各々に対応した
180℃A毎に第4図に示す割込みルーチンが起動され
る。まず、ステップ51でディストリビュータ24からのG
信号の周期、つまり爆発行程の180℃A所要時間(T 18
0)が算出され、その算出結果が第2図のRAM39に格納さ
れた後、続いてステップ52でアイドル状態か否かが、エ
ンジン回転信号Ne,スロットルポジションセンサ26から
のIDL信号、車速信号SPD,スタータ信号STA,水温センサ
信号THW等に基づいて判定される。このステップ52によ
り前記アイドル検出手段11が実現される。ステップ52で
アイドル状態でないと判定されたときは、補正上限値AM
AXの初期値として10℃Aを設定した後、この割込みルー
チンを終了する。
他方、ステップ52でアイドル状態であると判定された
ときは、ステップ51で今回算出された爆発行程所要時間
T 180から、前回のこの割込みルーチンで算出された直
前の点火気筒の爆発行程所要時間T 180を差し引いた差
分DT 180を算出し、その算出結果をRAM39に格納する
(ステップ54)。続いてステップ55では今回のステップ
51で算出されたT 180が爆発行程であった気筒を判別
し、その気筒に対応する補正値を気筒別補正値ACYL1〜A
CYL4の中から選択し、ACYLに代入する。すなわち、今回
のステップ51で算出されたT 180が例えば点火プラグ151
に対応する第1気筒の爆発行程所要時間であったとき
は、RAM39から第1気筒の気筒別補正値ACYL1を読み出
し、それをACYLに反映させる。
次に、ステップ56で第3図と共に説明した原理に基づ
き、着火ミスが起きたかどうかを判定する。すなわち、
前記差分DT 180と例えば第1の設定時間2.0msとを比較
し、DT 180が2.0msより長いときは着火ミスと判断しス
テップ61へ進み、また2.0ms以下のときは着火ミスなし
と判断しステップ57へ進む。上記のステップ56は前記判
別手段12に相当する。
ステップ57では、上記差分DT 180と第2の設定時間0.
2msとを比較し、DT 180が0.2ms以下のときは現在の補正
値で適当な値であると判断し、この割り込みルーチンの
処理を終了する。他方、DT 180が0.2msより長いとき
は、現在の補正値ではまだ点火時期が遅角側であると判
断し、ステップ58へ進んで補正値ACYLを更に1℃A進角
側に進めた値に変更した後、ステップ59で変更後の補正
値ACYLと補正上限値AMAXとを大小比較する。
ステップ59において、ACYLが補正上限値AMAX以上の大
なる値のときは過進角と判断して、次のステップ60でAC
YLの値を補正上限値AMAXに制限する。また、ステップ59
でACYLが補正上限値より小なる値と判定されたときは、
変更後のACYLが適当な補正値であると判定してステップ
62へ進み、そのACYLを今回算出したT 180の気筒に対応
する気筒別補正値ACYLi(ただし、i=1〜4)に代入
し、RAM39に格納する。
他方、前記ステップ61では着火ミスとの判断結果に基
づき、補正値ACYLの値を1℃A遅角側にした値に変更し
た値を補正上限値AMAXに代入した後ステップ60へ進み、
そのAMAXを補正値ACYLに代入する。ステップ60で補正上
限値AMAXに設定された補正値ACYLが次のステップ62で今
回算出したT 180の気筒に対応する気筒別補正値ACYLiに
代入され、点火時期補正値としてRAM39に格納される。
次に、第4図に示すフローチャートに従って算出され
た気筒別補正値ACYL1〜ACYL4を用いた点火時期計算につ
いて第5図と共に説明する。第5図に示す点火時期計算
ルーチンは例えばメインルーチンで、180℃A所要時間
以下の時間で起動され、まず、ステップ71では前記ステ
ップ52と同様にしてアイドル状態か否か判定され、アイ
ドル状態のときは次のステップ72へ進み、RAM39に格納
されている気筒別補正値ACYL1〜ACYL4のうち、次に点火
されるべき気筒の一つの気筒別補正値が読み出され、AC
YLΧに代入される。
続いて、ステップ73で上記のACYLの値を前回の出力進
角値AOPに加算した値を新たな出力進角値AOPとし、この
点火時期計算ルーチンを終了する。この出力進角値AOP
に基づく点火信号が第2図のイグナイタ23へ送出され
る。なお、ステップ71でアイドル状態でないと判断され
たときは、この点火時期計算ルーチンによる計算を行な
うことなく、別のルーチンへ移行する。
次に本実施例による点火時期補正値とエンジンの回転
数について、従来の点火時期制御装置によるものと対比
して説明する。第7図(A)は前記した従来の点火時期
制御装置のエンジン回転数と補正値との関係を示す。時
間の経過と共に補正値を大にしていくと、点火時期が進
角側へ進んでいき、それに伴ってエンジン回転数の変動
が小さくなっていくが、ある時点で着火ミスが発生し、
これによりエンジン回転数が大きく落ち込む。このた
め、補正値は更に大になり、点火時期は過進角となって
アイドル時のエンジン回転数が大幅に変動する。
これに対し、本実施例によれば、第7図(B)に実線
Iで示す如く、点火時期補正(ACYLi)が時間の経過と
共に大になり、それにより点火時期が進角側へ進んでア
イドル時のエンジン回転数の変動が小さくなっていき、
ある時点で着火ミスが発生すると、点火時期補正値(AC
YLi)が着火ミス発生直前の補正上限値AMAXに制限され
る。このため、本実施例によれば、着火ミス発生直前の
点火時期補正値を上限とし、アイドル時のエンジンの回
転数変動は低く抑えられ、安定化される。
尚、上記の実施例においては、マイクロコンピュータ
22が、上記ステップ51の処理を実行することにより前記
請求項2記載の「爆発行程所要時間検出手段」が、上記
ステップ57の処理を実行することにより前記請求項2記
載の「第1判別手段」が、上記ステップ56の処理を実行
することにより前記請求項2記載の「第2判別手段」
が、上記ステップ58〜60の処理を実行することにより前
記請求項2記載の点火時期進角手段が、また、上記ステ
ップ61の処理を実行することにより前記請求項2記載の
進角上限値設定手段が、それぞれ実現されている。
次に本発明の他の実施例について第6図と共に説明す
る。第6図中、第4図と同一処理ステップには同一符号
を付し、その説明を省略する。第6図のステップ56にお
いて、差分DT 180が第1の設定時間2.0msよりも長いと
きは、爆発行程完了直後の気筒の爆発行程所要時間がそ
の直前の点火気筒の爆発行程所要時間より極端に長い場
合であり、このときは着火ミスと判断してステップ81に
進み、補正値ACYLの値を1℃A遅角側に遅らせる値に変
更した後ステップ82へ進む。
また、ステップ56において差分DT 180が2.0ms以下の
値と判断されたときは、ステップ57でDT 180と第2の設
定時間0.2msと比較し、DT 180が0.2msより長いときはス
テップ58へ進み、補正値ACYLの値を1℃A進角側に進め
た値に変更した後ステップ82へ進む。
ステップ82ではステップ81又は58で算出した補正値AC
YLを、気筒別補正値ACYL1〜ACYL4のうち爆発工程完了直
後の1つの気筒別補正値に代入し、その気筒の点火時期
補正値としてRAM39に格納する。
この実施例によれば、第7図(B)にIIで示す如く、
着火ミス検出時点以後は、点火時期補正値が±1℃Aの
振動的変化をするから、着火ミス検出時点の気筒別補正
値が上限値とされて補正値のガード処理が行なわれる。
これにより、この実施例も従来に比べてアイドル回転変
動を抑制することができる。しかも、上記の各実施例は
いずれもその時の運転条件下において着火ミスをDT 180
から検出しているから、一律に固定上限値を設定する場
合に比べて運転条件に応じて最適な点火時期補正値を算
出することができ、従って従来に比べて等価的に補正範
囲を拡大することができる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えばT 180の代りにエンジン回転数NEを用い、ま
たDT 180の代りに180℃Aの間のNEの差分(DNE)を用い
てもよい。この場合、例えばDNE<−32rpm時、着火ミス
と判定できる。
また、着火ミスを直前の気筒からのエンジン回転数の
低下で検出するのではなく、最新のすべての気筒の回転
数の平均値からのエンジン回転数の低下で検出してもよ
い。
尚、上記の実施例においては、マイクロコンピュータ
22が、上記ステップ51の処理を実行することにより前記
請求項1記載の「爆発行程所要時間検出手段」が、上記
ステップ57の処理を実行することにより前記請求項1記
載の「第1判別手段」が、前記ステップ56の処理を実行
することにより前記請求項1記載の「第2判別手段」
が、上記ステップ58の処理を実行することにより前記請
求項1記載の点火時期進角手段が、また、上記ステップ
81の処理を実行することにより前記請求項1記載の点火
時期遅角手段が、それぞれ実現されている。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、着火ミスを検出した時
の点火時期補正値を上限値とし、過進角によるアイドル
安定性の悪化を防止するようにしたため、着火ミスによ
るアイドル回転変動を抑制することができ、また着火ミ
ス発生条件に応じてその時のアイドル運転条件下におけ
る適合値を点火時期補正値としているから、固定の上限
値を設ける従来装置に比べ進角範囲を拡大することがで
きる等の特長を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理ブロック図、第2図は本発明の一
実施例の構成図、第3図は着火ミス検出原理の説明図、
第4図は本発明の要部の一実施例の動作説明用フローチ
ャート、第5図は本発明における点火時期計算ルーチン
を示す図、第6図は本発明の他の要部の一実施例の動作
説明用フローチャート、第7図は従来と本発明の一実施
例との補正値及びエンジン回転数の変化を対比して示す
図である。 11……アイドル検出手段、12……判別手段、13……点火
時期補正値算出手段、14……点火手段、15,151〜154
…点火プラグ、20……内燃機関、211〜214……燃料噴射
弁、22……マイクロコンピュータ、23……イグナイタ、
24……ディストリビュータ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関がアイドル状態である場合に各気
    筒毎に爆発行程所要時間を検出する爆発行程所要時間検
    出手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要
    時間に比して第1の所定時間を越えて長いか否かを判別
    する第1判別手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要
    時間に比して、前記第1の所定時間より長い第2の所定
    時間を越えて長いか否かを判別する第2判別手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程所
    要時間に比して、前記第1の所定時間を越えて長く、か
    つ、前記第2の所定時間以下である場合に、前記一の気
    筒の点火時期を進角側に補正する点火時期進角手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程所
    要時間に比して、前記第2の所定時間を越えて長い場合
    に、前記一の気筒の点火時期を遅角側に補正する点火時
    期遅角手段と、 を具備することを特徴とする内燃機関の点火時期制御装
    置。
  2. 【請求項2】内燃機関がアイドル状態である場合に各気
    筒毎に爆発行程所要時間を検出する爆発行程所要時間検
    出手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要
    時間に比して第1の所定時間を越えて長いか否かを判別
    する第1判別手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が他の気筒の爆発行程所要
    時間に比して、前記第1の所定時間より長い第2の所定
    時間を越えて長いか否かを判別する第2判別手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程所
    要時間に比して、前記第1の所定時間を越えて長く、か
    つ、前記第2の所定時間以下である場合に、前記一の気
    筒の点火時期を進角側に補正する点火時期進角手段と、 一の気筒の爆発行程所要時間が、他の気筒の爆発行程所
    要時間に比して、前記第2の所定時間を越えて長い場合
    に、当該爆発行程で用いられた点火時期に基づいて、前
    記一の気筒の以後の爆発行程における点火時期の進角側
    上限値を設定する進角上限値設定手段と、 を具備することを特徴とする内燃機関の点火時期制御装
    置。
JP26150389A 1989-10-06 1989-10-06 内燃機関の点火時期制御装置 Expired - Fee Related JP2929619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26150389A JP2929619B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 内燃機関の点火時期制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26150389A JP2929619B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 内燃機関の点火時期制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03124967A JPH03124967A (ja) 1991-05-28
JP2929619B2 true JP2929619B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=17362811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26150389A Expired - Fee Related JP2929619B2 (ja) 1989-10-06 1989-10-06 内燃機関の点火時期制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2929619B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6158415A (en) * 1997-06-02 2000-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Idling speed control device of internal combustion engine and variable vibration isolating support device
US6516780B2 (en) 2000-11-13 2003-02-11 Siemens Vdo Automotive Corporation System and method for optimizing engine performance
DE10332517A1 (de) * 2003-07-17 2005-02-03 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Betreiben einer Brennkraftmaschine
JP2008532831A (ja) * 2005-03-09 2008-08-21 フォーレシア インネンラオム システム ゲーエムベーハー 衝突により自動車のドアに向かってエネルギーが入力する際の乗員保護のための自動車用の装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03124967A (ja) 1991-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS58217775A (ja) 内燃機関の点火時期制御方法
JP3191676B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPS638311B2 (ja)
JPH0814271B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2929619B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3846191B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH05157034A (ja) 内燃エンジンの点火時期制御装置
JP2621396B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3968902B2 (ja) 点火時期制御装置
JP2528168B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH0637868B2 (ja) エンジンのノツキング抑制装置
JP2606283B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2597125B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2734056B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPS58150071A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2940035B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH08303282A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2002213333A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH01310146A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPS6375355A (ja) 内燃機関のノツキング制御装置
JPS63176637A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御方法
JPH04350346A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JPS6156421B2 (ja)
JPS6198970A (ja) 内燃機関の点火時期制御方法
JPH06299891A (ja) 内燃機関の始動時制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees