JP2615919B2 - 火花点火内燃機関の燃焼判定方法 - Google Patents

火花点火内燃機関の燃焼判定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、火花点火内燃機関がノッキングし易い燃焼
状態を検出して、ノッキングを未然に防止したり燃焼状
態の可否を判定し得る燃焼判定方法に関する。
<従来の技術> 火花点火内燃機関における通常の燃焼は、点火プラグ
から与えられる火花で混合気の一部が着火され、その火
炎が混合気内を伝播することにより進行するが、ノッキ
ングは未燃焼部分の混合気の一部又は全部が圧縮による
温度上昇のため,火炎の伝播を待たずに自己着火して一
時に燃焼することにより起こる。この急激な燃焼に伴う
燃焼室内の圧力の急上昇と圧力波の伝播により、機関各
部の機械的な振動や点火プラグ,ピストン等の過熱を生
じるため、ノッキングは火花点火内燃機関にとって最も
有害な現象の一つであると云うことができる。
しかし、この火花点火内燃機関(以下、単に機関と略
称する)から最大トルクを引き出す点火時期は、周知の
ようにノッキングが発生する条件の近傍にあることか
ら、機関から最大トルクを引き出そうとすればするほど
ノッキングを生じる確率が高くなる傾向を有する。
そこで、従来では機関に筒内圧センサや加速度センサ
を取り付け、ノッキングの発生に伴って生じる筒内圧の
振動や機関の機械的な振動を検出し、運転状態の可否や
点火時期の妥当性等を判定したり、運転中の点火時期の
補正を行い、機関から最大トルクを引き出しつつノッキ
ングの発生を抑えるようにしている。
<発明が解決しようとする課題> ノッキングの発生に伴って生じる筒内圧の振動や機関
の機械的な振動を筒内圧センサや加速度センサにて検出
する従来の方法では、実際に機関がノッキングを発生し
ない限り検出ができないため、ノッキング寸前の状態を
検出してノッキングを未然に防止したりノッキングに対
する余裕を判定することが根本的に不可能であった。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは火花点火内燃機関から最大トルクを引き
出しつつ確実にノッキングを防止し得る方法について研
究し、種々の実験を行ったところ、ノッキングの発生条
件近傍において特異な現象を発見した。即ち、ノッキン
グ発生条件近傍においては、ノッキングが発生しないに
もかかわらず燃焼速度が速くなり、熱発生率の変化が第
1図中、実線で示す通常の燃焼の場合よりも一点鎖線で
示すノッキング発生条件近傍では急激になるのである。
この原因は次のように考えられる。
まず、通常の燃焼の化学反応は、第1段階の過酸化物
反応、第2段階の冷炎反応(又はホルムアルデヒド反
応)、第3段階の熱炎反応の各段階を経て行われる。こ
の段階の中で爆発的反応を起こすのは第3段階であり、
第1,第2段階は燃料中の炭化水素がホルムアルデヒドや
OH,HO2等の高エネルギの遊離基に分解される前駆反応で
ある。
ここで、ノッキング発生条件近傍においては自己着火
寸前の圧力及び温度になっている燃焼室内の未燃領域で
第1,第2段階の前駆反応が進行しており、高エネルギの
遊離基が多く、通常よりも化学的に活性化された状態に
なっていると考えられる。このため、そこに火炎面が致
達すると、前駆反応に要する遅れなしで直ちに第3段階
の熱炎反応が起こり、火炎速度ひいては熱発生率が高く
なると考えられるのである。
そこで本発明は、上記知見に基づき完成されたもの
で、その目的とするところは、ノッキング寸前の状態を
検出してノッキングを未然に防止したり、ベンチテスト
等において燃焼状態を迅速かつ正確に判定することがで
きる燃焼判定方法を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明による火花点火内
燃機関の燃焼判定方法は、筒内圧の変化から熱発生率の
変化を演算し、この熱発生率の最大となるまでの立上り
領域の状況に基づいて燃焼状態を判定することを特徴と
する。
<作用> ノッキング等の異常燃焼が発生しそうになると、正常
燃焼時と比べて、熱発生率の立上り方に大きな変化が見
られる。
これは、例えばノッキングを起し易い状態では前駆反
応により燃焼前半の熱発生率が高くなり、その結果とし
て燃焼期間が短くなるという現象に起因する。
従って、上述した熱発生率の立上り領域の状況を立上
りの時間や傾き量或いは最大値を生じるクランク角位相
で検出して判別すれば、燃焼状態の判定が可能となる。
<実 施 例> 以下添付図面に基づいて、本発明による火花点火内燃
機関の燃焼判定方法の実施例を説明する。
第1図(a)に火花点火内燃機関の熱発生率(dQ/d
θ)とクランク角θとの関係について示す。同図に実線
で示した、充分ノッキングしない状態の時(以下、非ノ
ック時という)における熱発生率に比べ、同図に一点鎖
線で示した、ノッキングしていないノッキング寸前の状
態の時(以下、ノック条件近傍時という)又は同図に破
線で示した、ノッキングしている状態の時(以下、ノッ
ク時という)における熱発生率は、その立上り方におい
てそれぞれ大きく変化している。従って、この熱発生率
の燃焼開始から最大値までの熱発生率の立上り領域にお
いて熱発生率の変化する割合いをある基準によって判別
すれば、例えばノック条件近傍時であるかどうかを判別
することができ、点火時期や空燃比設定、過給圧等の運
転条件セッテングの妥当性を判定することができる。
第1図(b)は熱発生率の立上りの傾き量により判別
するようにした第1の実施例である。ここで熱発生率の
立上りの傾き量とは熱発生率の変化率 の最大値のことである。本実施例では、同図に一点鎖線
で示した、ノック条件近傍時における熱発生率の変化率
の最大値Aは、同図に実線で示した、非ノック時におけ
る熱発生率の変化率の最大値Bよりも大きいから、Aよ
り小さくBより大きな基準値Cを設定し、この基準値C
を熱発生率の変化率が越えるか否かで判別するようにし
た。無論ノック発生時には、同図に破線で示したよう
に、ノックによる未然ガスの瞬時の燃焼がもたらす熱発
生ピークがあるため熱発生率の変化率はノック発生瞬間
に大きな値を示すが、これは同図のようにノック条件近
傍時における熱発生率の変化率の途中から変化したもの
で、この場合でも基準値Cを越えた値をもつことは同図
に示すとおりである。
即ち、本実施例は第2図に示す装置及び手段に従って
実施される。
先ず、クランク角検出手段1によりクランク角θが検
出され、筒内圧検出手段2により筒内圧Pが検出され
る。
次に、熱発生率演算手段3は、下式を用いて熱発生率
を、また変化率演算手段4は下式を用いて熱発生率の変
化率を筒内圧の2階微分値で近似してそれぞれ演算す
る。
熱発生量:dQ=G・du+A・P・dV …(1) PV=G・R・T …(3) 但し、 Gは燃焼ガス量、 Aは仕事の熱当量、 Rは気体定数、 Cvは定容比熱、 kは比熱の比である。
(1),(2),(3)式より 従って、熱発生率(dQ/dθ)は以下の通りである。
更に、熱発生率の変化率は以下の通りとなる。
ここで、燃焼行程(上死点〜上死点後50゜)では であるから、上式は次のように近似できる。
つまり、熱発生率の変化率は筒内圧の2階微分で近似
できる。
筒内圧の2階微分を求める装置及び手段は第5図に示
す通りである。
即ち、十分に短いサンプリング周期を用いて筒内圧検
出手段2によりi回時にサンプリングされた筒内圧Piを
検出すると共にクランク角検出手段1によりクランク角
θを検出する。次いで、筒内圧1階微分演算手段6がメ
モリ5からi回時の1回前のサンプリングの際の筒内圧
Pi-1を読み出し、Pi-1とi回時の筒内圧Piの両者から単
位角度当りの変化率を演算してdPi/dθとする。そし
て、i回時の筒内圧Pi及びその変化率dPi/dθをメモリ
5に記憶させる。この後、筒内圧2階微分演算手段7が
メモリ5から1回前のdPi-1/dθを読み出し、dPi-1/dθ
とi回時のdPi/dθの両者から単位角度当りの変化率を
演算してd2Pi/dθとする。d2Pi/dθはメモリ5に記
憶される。
このようにして求めた筒内圧の2階微分値により熱発
生率の変化率を近似すると簡便となるが、前述した
(4)式により厳密に求めるようにしても良い。
引き続き、第2図に示すように熱発生率の変化率は第
1図(b)の基準値Cと比較される。熱発生率の変化率
が基準値C以下であればノッキングを生じる可能性がな
く、徐々に点火時期を進めて最大トルクを引き出す運動
制御を継続すれば良いが、熱発生率の変化率が基準値C
を越えるとノッキングを起こしているか又はノッキング
を起こし易い状態ということができる。そこで本実施例
では熱発生率の変化率が基準値Cを越えると各種燃焼制
御手段9へノッキング回避信号が送られる。この各種燃
焼制御手段9として、電子点火時期制御装置が使用され
る場合には上記信号により点火時期を遅角させることに
よりノッキングを回避する。また、EGR装置の電子制御E
GRバルブが使用される場合には平均開弁時間(デューテ
ィ比)を増大してEGR量を増量させ、さらに、過給機の
ウエストゲートバルブが使用される場合にはこれを開い
て過給圧を逃がすようにすれば良い。
次に、本発明の第2の実施例について第1図(c)及
び第3図を参照して説明する。本実施例では、熱発生率
の最大値(ノックが実際に発生した場合、自発火のタイ
ミングによっては図中破線で示したような極大値とな
る)を生じるクランク角度θMaxによって判別するよう
にしたものである。即ち、第1図(c)に示すようにノ
ック条件近傍時における熱発生率の最大値を与えるクラ
ンク角度θは非ノック時における熱発生率の最大値を
与えるクランク角度θよりも小さいから、θよりも
大きくてθより小さな基準値θを設定し、この基準
値θを熱発生率の最大値を発生するクランク角θMax
が下まわるか否かで判定することとした。本実施例は、
第3図に示す装置及び手順に従って実施できるが、第2
図に示す装置及び手順と異なるのは最大値発生角検出手
段10がθMaxを検出し、その後判別手段8がθMaxとθ
と比較する点だけであり、その他の作用、効果は前述し
た実施例と同様である。
第1図(d)は本発明の第3の実施例に係るものであ
る。この実施例においては、熱発生率の立上り時間θ
によって判別するようにしている。ここで、立上り時間
θとは燃焼開始から熱発生率の最大値までのクランク
角のことである。第1図(d)に示すように、ノック条
件近傍時における立上り時間Mは、非ノック時における
立上り時間Nに比較して小さいから、Mよりも大きくて
Nよりも小さな基準値Rを設定し、立上り時間θと比
較して判別するようにしたものである。この実施例は第
4図に示す装置及び手順に従って実施される。第4図の
実施例において第2図の実施例と異なるのは、立上り時
間演算装置11が立上り時間θを演算して、判別手段8
が基準値Rと比較する点である。この実施例においても
第2図の実施例と同様の作用,効果を奏する。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の火花点火内燃機関の燃
焼判定方法によれば、熱発生率の立上り領域における立
上り時間や傾き量等燃焼の直接の現象を検出して燃焼状
態を判定するようにしたので、従来例に見られたような
機関の燃焼を機械的な振動に置き換える作業やノイズの
侵入等がなく、迅速かつ正確に燃焼状態を判定すること
ができる。特に、本発明によれば、ノッキングしていな
いノッキング寸前の燃焼状態にあるか否かを判別するこ
とができ、依ってノッキング回避手段との組合せによ
り、ノッキングの発生を未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はクランク角と熱発生率との関係を示すグ
ラフ、第1図(b)(c)(d)はクランク角と熱発生
率の変化率との関係を示すグラフ、第2図は本発明の第
1の実施例に係り、同図(a)はそのブロック図、同図
(b)はその手順を示すフローチャート、第3図,第4
図はそれぞれ本発明の第2,第3の実施例にかかり、それ
ぞれ各図(a)はそのブロック図、それぞれ各図(b)
はその手順を示すフローチャート、第5図(a)は筒内
圧の2階微分値を得るためのブロック図、同図(b)は
その手順を示すフローチャートである。 図面中、 1はフランク角検出手段、 2は筒内圧検出手段、 3は熱発生率演算手段、 4は変化率演算手段、 5はメモリ、 6は筒内圧1階微分演算手段、 7は筒内圧2階微分演算手段。 8は判別手段、 9は各種燃焼制御手段、 10は最大値発生角検出手段、 11は立上り時間演算手段である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒内圧の変化から熱発生率の変化を演算
    し、この熱発生率の最大となるまでの立上り領域の状況
    に基づいて燃焼状態を判定することを特徴とする火花点
    火内燃機関の燃焼判定方法。
  2. 【請求項2】立上り領域の状況とは、熱発生率の立上り
    の最大傾き量であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載した火花点火内燃機関の燃焼判定方法。
  3. 【請求項3】立上り領域の状況とは、熱発生率の立上り
    の時間であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載した火花点火内燃機関の燃焼判定方法。
  4. 【請求項4】立上り領域の状況とは、熱発生率の最大値
    を生じるクランク角位相である特許請求の範囲第1項に
    記載した火花点火内燃機関の燃焼判定方法。
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