JP2826593B2 - マルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方法 - Google Patents

マルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方法

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は異なったオクタン価の燃料でも高効率で作動
するマルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方法に関
する。
<従来の技術> 近年、無鉛の低オクタン価ガソリン(オクタン価91)
に加えて、無鉛の高オクタン価ガソリン(オクタン価9
8)が出現し、これにより異なったオクタン価の燃料で
作動することのできるエンジンが注目を集めている。こ
の場合、燃料のオクタン価が変わることでエンジンの最
適点火時期も変わり、ノッキングを生じたりエンジンの
最大トルクを十分に引き出せない場合があるのでオクタ
ン価に応じて点火時期を変化させる必要がある。
ところで、熱エネルギをエンジンの出力として最も効
率よく取出すには燃焼による最大トルクを上死点より若
干遅らせることが望ましいが、この最大トルクを引き出
す点火時期は、周知のようにノッキングが発生する条件
の近傍にあることから、機関から最大トルクを引き出そ
うとすればするほどノッキングを生じる確率が高くなる
傾向を有するためノッキング制御が必要となってくる。
従来のマルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方法
においては、エンジンのシリンダブロックなどに筒内圧
センサや加速度センサを取付け、ノッキングの発生に伴
って生じる筒内圧の振動やエンジンの機械的な振動を検
出し、その出力をECUに入力し、演算することにより、
ノックの度合いに応じて点火時期を遅らせたり進めたり
してエンジンの最大トルクを引き出そうとしていた。
<発明が解決しようとする課題> このような従来のマルチオクタン価燃料対応エンジン
の制御方法にあっては、ノッキングによる筒内圧の振動
等を各種センサによって検出し、その燃料のオクタン価
に適した点火時期を決定しているため、実際にエンジン
がノッキングを起こさないと点火時期の設定はできず、
燃料のオクタン価が変わるたびにノッキングを起こして
それを検出し点火時期を決定していた。このノッキング
は急激な燃焼によって生じる圧力上昇が燃焼室内のガス
を振動させて打音を生じるためカリカリという異音を発
生し、乗員に不快感を与えてしまっていた。更に、ノッ
キングを生じると燃焼ガス振動により熱の伝わりが良く
なるので、その状態が続くと点火プラグ電極やピストン
の過熱、溶損を生じ、エンジンに損傷を与えてしまう虞
れがあった。
また、この従来のノック制御は、ノッキングを検出し
たときに直ちに点火時期の遅角を行い、ノッキングのな
い状態が続くと徐々に点火時期を進めてこの点火時期を
制御するようにしていた。そのため、適正な点火時期と
なるまでに時間的な損失を生じていた。
本発明はこのような問題点を解決するものであり、ノ
ッキングを生ずることなく燃料のオクタン価を判定し、
その判定結果に基づいてエンジンの運転制御を行うよう
にして異なったオクタン価燃料でも常に高効率で作動さ
せることのできるマルチオクタン価燃料対応エンジンの
制御方法を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 上述の目的を達成するための本発明のマルチオクタン
価燃料対応エンジンの制御方法は、所定の運転条件にて
火花点火内燃機関の燃焼室内の燃焼に伴って変化する筒
内圧を検出し、筒内圧の変化から熱発生率あるいは熱発
生率と相関関係にある物理量の変化状況を演算してエン
ジンの燃焼状態を判定し、更にその判定結果に基づいて
使用された燃料のオクタン価を判定し、予め記憶された
燃料のオクタン価に応じた複数の運転パラメータの中か
ら前記判定された燃料のオクタン価に最適な運転パラメ
ータを選択して、該選択された運転パラメータに基づい
てエンジンを運転制御することを特徴とするものであ
る。
<作用> 所定の運転条件下にて、筒内圧の変化から演算される
熱発生率あるいは熱発生率と相関関係にある物理量の変
化状況に基づいてエンジンの燃焼状態を判定して、その
判定結果に基づいて使用された燃料のオクタン価を判定
する。そして、予め記憶された複数の運転パラメータの
中から判定されたオクタン価燃料に最適な運転パラメー
タを選択し、エンジンをこの運転パラメータに基づいて
ノッキングすることなく高効率で運転する。
<実 施 例> 以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例に係るマルチオクタン価燃
料対応エンジンの制御方法のブロック図、第2図はその
燃焼状態判定手段にかかり、同図(a)はクランク角と
熱発生率との関係を示すグラフ、同図(b)はブロック
図、同図(c)はフローチャート、第3図はレギュラガ
ソリンとプレミアムガソリンのクランク角に対する熱発
生率の関係を示すグラフ、第4図はマルチオクタン価燃
料対応エンジンの制御方法の作用を示すフローチャート
である。
本実施例のマルチオクタン価燃料対応エンジンの制御
方法は、第1図に示すように、運転条件設定手段1と燃
焼状態判定手段2とオクタン価判定手段3と運転パラメ
ータを有する点火時期マップの選択手段4とエンジン運
転手段5を具えている。
運転条件設定手段1はエンジンの始動後にアイドル運
転状態における点火時期や空燃比等を燃料のオクタン価
を判定するのに最適なものに予め設定しておくためのも
のであって、本実施例においては、排気量2000ccのエン
ジンにおいて、1200rpmで全負荷状態として点火進角を2
5度と設定する。従って、この運転条件に基づいて以下
に記述する判定を行う。
次に燃焼状態判定手段2について説明する。第2図
(a)に示すように、破線で示した、充分ノッキングし
ない状態の時における熱発生率に比べ、同図に一点鎖線
で示した、ノッキングしていないノッキング寸前の状態
の時又は同図に実線で示した、ノッキングしている状態
の時における熱発生率は、その立下り方においてそれぞ
れ大きく変化している。従って、この熱発生率の最大値
から燃焼完了までの熱発生率の立下り領域において熱発
生率の変化する割合いをある基準によって判別すれば、
例えばノッキングしていないノッキング寸前の状態の時
であるかどうかを判別することができ、点火時期や空燃
比設定、過給圧等の運転条件セッティングの妥当性を判
定することができる。
そこで、本実施例は熱発生率の立下り領域即ち、熱発
生率の最大値から燃焼完了までのクランク角度を検出領
域における立下り時間|θ100−θ0|として検出して、
この検出値を後述する絶対設定値と比較することで判定
するようにした。
即ち、本実施例は第2図(b)に示す装置及び手段に
従って実施される。
先ず、クランク角検出手段11よりクランク角θが検出
され、筒内圧検出手段12によって筒内圧Pが検出され
る。
次に、熱発生率演算手段13は、下式を用いて熱発生率
を演算する。
熱発生量:dQ=G・du+A・P・dV …(1) PV=G・R・T …(3) 但し、Gは燃焼ガス量、 Aは仕事の熱当量、 Rは気体定数、 Cvは定容比熱、 kは比熱の比である。
(1),(2),(3)式より 従って、熱発生率(dQ/dθ)は以下の通りである。
ここで、燃焼行程(上死点〜上死点後50゜)では であるから、上式は次のように近似できる。
つまり、熱発生率は、クランク角位相における燃焼行
程では筒内圧の1階微分で近似できる。
また、このように熱発生率は筒内圧の1階微分で近似
できるところから、この熱発生率 を掛け合わせただけのものであって、 との各々の変化状況は同じであるということがわかる。
従って、この熱発生率 で置き換えることができ、各種の値を測定せずに筒内圧
Pとクランク角θを測定してこの変化状況を求め、これ
を熱発生率に換えて使用してもよい。
なお、上述したようにして、熱発生率を演算する際に
は、ノッキング等による高周波振動成分をフィルタでカ
ツトすることが望ましい。つまり、指圧線図にはいつで
も高周波の振動成分が重畳しており、この振動成分をカ
ットすることにより、熱発生率の変化状態が第2図
(a)に示したように単純化されるのである。上記フィ
ルタとしてはフーリェ級数形フィルタが有効である。
引き続き、第2図(b)に示すように、立下り時間演
算手段14により、予め検出された、熱発生率が最大値を
示すクランク角θ100と燃焼完了のクランク角θとに
基づいて立下り時間|θ100−θ0|を演算する。
このようにして、立下り時間|θ100−θ0|が算出さ
れて燃焼状態が判定される。
オクタン価判定手段3は前述の燃焼状態判定手段によ
って算出された立下り時間|θ100−θ0|に基づいてオ
クタン価を判定する。オクタン価の異なるプレミアムガ
ソリンとレギュラガソリンとではクランク角に対する熱
発生率が異なる。第3図に示すように、点火時期が遅い
とあまり顕著に表われていないが、点火時期が早い同図
(c)に示す点火時期25BTDCのものはノックが発生する
条件ではオクタン価の高いプレミアムカソリンに比べて
オクタン価の低いレギュラガソリンを用いた方が立下り
の傾きが大きくなっている。そして、レギュラガソリン
の方が燃焼時間が短くなっていることがわかる。
これに基づき、予めオクタン価の異なる複数の種類の
燃料を前述と同一の運転条件で燃焼させ、燃焼状態判定
手段2による40回程度の熱発生率の立下り時間|θ100
−θ0|の試験データを求め、これらの結果から立下り時
間に対する複数種類のオクタン価の絶対設定値を設定し
ECUに記憶しておく。そして、前述の判定された立下り
時間|θ100−θ0|と予め設定されたオクタン価の絶対
設定値とを比較して使用された燃料のオクタン価の判定
を行うものである。
なお、算出された立下り時間|θ100−θ0|に基づく
オクタン価の判定方法としては、このような絶対設定値
との比較の他に、熱発生率の最大値に対する比や燃焼状
態の安定した熱発生率の立上り領域でのあるクランク角
θN1からあるクランク角θN2までの時間|θN1−θN2|
に対する比で判定しても良い。また、熱発生率の最大値
や燃焼状態の安定した領域での基準時間|θN1−θN2|
は、複数のデータを処理して求めた平均値としても良
い。
点火時期マップ選択手段4はオクタン価判定手段3の
判定結果に基づいて使用された燃料に最適な運転パラメ
ータを有する点火時期マップを選択するものである。こ
の場合、例えば、エンジンの回転数と負荷(吸気圧等)
に対する点火時期の三次元マップが各オクタン値に対応
して設定されており、それぞれECUに記憶されている。
そして、点火時期マップ選択手段4はこの中から判定さ
れたオクタン価と同等の、あるいは近い点火時期マップ
を選択するものである。また、この際、2枚のマップか
ら補間する方法で選択しても良いものである。なお、点
火時期マップの運転パラメータは上述の項目の他に空燃
比や過給圧、圧縮比などがある。
エンジン運転手段5は選択された点火時期マップに従
ってエンジンを作動させるものである。
以上説明したマルチオクタン価燃料対応エンジンの制
御方法について、第4図に示すフローチャートに基づい
て説明する。
まず、イグニッションキーを回してエンジンを作動さ
せる。このとき、エンジンのアイドル運転が確認されれ
ばこのアイドル運転時に運転条件設定手段1によってオ
クタン価判定のための運転条件が設定され、所定の間エ
ンジンに供給される。また、そうでなければ運転条件は
設定されず、前回判定したオクタン価による点火時期マ
ップを選択する。
運転条件が設定されエンジンがこの設定値通りに作動
している状態で、筒内圧の変化から熱発生率の変化状況
を演算して燃焼状態判定手段2によって立下り時間が判
定される。この判定結果に応じてオクタン価判定手段3
によって使用された燃料のオクタン価が判定される。燃
料のオクタン価が判定されると、点火時期マップ選択手
段4は予めECUに記憶された複数の点火時期マップの中
から適正なマップを選び出す。そして、選び出された点
火時期マップの運転パラメータに基づいてエンジン運転
手段5によりエンジンの運転が行われる。その後、オク
タン価チェックトリガ入力信号が手動スイッチの操作に
よって入力されなければ今回選択した点火時期マップを
用いて運転を続行するが、入力されればエンジンのアイ
ドル運転確認前の段階に戻り、前述の作用を再度繰返す
こととなる。
次に、前述した燃焼状態判定手段の他の実施例を示
す。第5図(a),(b)は燃焼状態判定手段の第2の
実施例を示すものである。
これは、熱発生率の最大値直後と燃焼完了直前との比
較的熱発生率の変化が小ない部分をカットオフして、例
えば熱発生率の最大値の90%の熱発生率を示すクランク
角θ90から最大値の10%の熱発生率を示すクランク角θ
10までの検出領域として設定し、その立下り時間|θ90
−θ10|を検出して、測定精度の向上を図った例であ
る。
これによれば、立下り時間|θ90−θ10|演算手段14A
において、熱発生率の最大値とその時のクランク角θ
100とを検出することに加えて、熱発生率の最大値の90
%の熱発生率の値と10%の熱発生率の値とを算出すると
ともにその時の各クランク角θ9010を検出して、熱
発生率の最大値を示すクランク角θ100以後の上記立下
り時間|θ90−θ10|を演算する。その他の構成及び作
用は前述の実施例と同様である。
第6図(a),(b)は燃焼状態判定手段の第3の実
施例を示す。
これは、第2の実施例と同様の見地から、熱発生率の
立下り方の傾向をより顕著に出すために、立下り領域後
半の時間、例えば熱発生率の最大値の50%の熱発生率を
示すクランク角θ50から燃焼完了のクランク角θまで
を検出領域として設定し、その立下り時間|θ50−θ0|
を検出するようにした例である。
これによれば、立下り時間|θ50−θ0|演算手段14B
において、熱発生率の最大値とその時のクランク角θ
100とを検出することに加えて、熱発生率の最大値の50
%の熱発生率の値を算出するとともに、その時のクラン
ク角θ50と燃焼完了のクランク角θとを検出して、熱
発生率の最大値を示すクランク角θ100以後の上記立下
り時間|θ50−θ0|を演算する。その他の構成及び作用
は前述の実施例と同様である。
第7図(a),(b)は燃焼状態判定手段の第4の実
施例を示す。
これは、第3の実施例における熱発生率の立下り方の
傾向をさらに顕著に出すために、燃焼完了付近をカット
オフして、例えば熱発生率の最大値の50%の熱発生率を
示すクランク角θ50から熱発生率の最大値の10%の熱発
生率を示すクランク角θ10までを検出領域として設定
し、その立下り時間|θ50−θ10|を検出するようにし
た例である。
これによれば、立下り時間|θ50−θ10|演算手段14C
において、熱発生率の最大値とその時のクランク角θ
100とを検出することに加えて、熱発生率の最大値の50
%の熱発生率の値と10%の熱発生率の値とを算出すると
ともにその時の各クランク各θ5010を検出して、熱
発生率の最大値を示すクランク角θ100以後の上記立下
り時間|θ50−θ10|を演算する。その他の構成及び作
用は前述の実施例と同様である。
第8図(a),(b),(c)は燃焼状態判定手段の
第5の実施例を示す。
これは、熱発生率の立下り領域における負の最大傾き
量を、熱発生率の変化率(d2Q/dθ)により検出し
て、この検出値を前述したように絶対設定値を比較する
などして判定するようにした例である。なお、本実施例
では上記検出値の判定を熱発生率変化率の正の最大値に
対する比でも行うことができる。
具体的には、熱発生率変化率演算手段16において、先
ず熱発生率の変化率(d2Q/dθ)を筒内圧の2階微分
で近似して求める(第8図(b)参照)。
即ち、前述した(4)式より熱発生率の変化率は以下
の通りとなる。
ここで、燃焼行程(上死点〜上死点後50゜)では であるから、上式は次のように近似できる。
つまり、熱発生率の変化量は、クランク角位相におけ
る燃焼行程では筒内圧の2階微分で近似できる。従っ
て、前述したものと同様に熱発生率の変化率 にて置き換えることも可能となる。
筒内圧の2階微分を求める装置及び手段は第10図に示
す通りである。
即ち、十分に短いサンプリング周期を用いて筒内圧検
出手段12よりi回時にサンプリングされた筒内圧Piを検
出すると共にクランク角検出手段11によりクランク角θ
を検出する。次いで、筒内圧1階微分演算手段18がメモ
リ17からi回時の1回前のサンプリングの際の筒内圧P
i-1を読み出し、Pi-1とi回時の筒内圧Piの両者から、
単位角度当りの変化率を演算してdPi/dθとする。そし
て、i回時の筒内圧Pi及びその変化率dPi/dθをメモリ1
7に記憶させる。この後、筒内圧2階微分演算手段19が
メモリ17から1回前のdPi-1/dθを読み出し、dPi-1/dθ
とi回時のdPi/dθの両者から、単位角度当りの変化率
を演算してd2Pi/dθとする。d2Pi/dθはメモリ17に
記憶される。
このようにして求めた筒内圧の2階微分値により熱発
生率の変化率を近似すると簡便となるが、前述した
(5)式により厳密に求めるようにしても良い。
そして、熱発生率の最大値とその時のクランク角θ
100とを検出するとともに燃焼完了のクランク角θ
検出した後、熱発生率の立下り領域内で熱発生率変化率
の最小値を検出する。その他の構成及び作用は前述の実
施例と同様である。
なお、上記実施例にて、熱発生率変化率演算手段16に
おいて、上述した熱発生率の立下り領域内の熱発生率変
化率のみを演算すれば、演算時間を短縮できて好適であ
る。この場合、熱発生率変化率の最小値を検出領域から
外れている熱発生率変化率の最大値と比較できないこと
は言う迄もない。
第9図(a),(b),(c)は燃焼状態判定手段の
第6の実施例を示す。
これは、第5の実施例における変形例をさらに発展さ
せたもので、熱発生率変化率の検出領域を熱発生率の立
下り領域の後半に短縮して演算速度を高めた例である。
これによれば、熱発生率変化率演算手段16Aにおい
て、熱発生率の最大値とその時のクランク角θ100とを
検出することに加えて、熱発生率の最大値の50%(又は
この近傍)の熱発生率の値を算出するとともに、熱発生
率の最大値を示すクランク角θ100以後における熱発生
率の最大値の50%の熱発生率を示すクランク角θ50と燃
焼完了を示すクランク角θとを検出する。次いで、熱
発生率の立下り領域の後半の検出領域内の熱発生率変化
率を演算してその最小値を検出する。その他の構成及び
作用は前述の実施例と同様である。なお、これまで、時
間を|θ−θb|の期間として論じてきたが、絶対時間
(ms,etc.)を用いて判定してもよいものである。
また、上述した実施例において、前述した他の実施例
からも明らかなように、熱発生率を厳密に演算すること
なく、この熱発生率と相関関係にある物理量としての筒
内圧変化率や燃料が燃焼する際の火災からでる燃焼光強
度またはその特定の周波数帯域の強度等を求めるように
してもよい。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明のマルチオクタン価燃料
対応エンジンの制御方法によれば、熱発生率あるいはこ
の熱発生率の相関関係にある物理量の変化状況を演算す
ることにより燃焼の直接の現象を検出して燃焼状態を判
定し使用された燃料のオクタン価を判定して、それに基
づいて最適な運転パラメータを選択してエンジンを運転
するようにしたので、それに見合ったエンジンの制御を
行うことができ、ノッキングを起すことなく迅速かつ正
確にオクタン価を判定することで異なったオクタン価の
燃料でも常に高効率で作動することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るマルチオクタン価燃料
対応エンジンの制御方法のブロック図、第2図はその燃
焼状態判定手段にかかり、同図(a)はクランク角と熱
発生率との関係を示すグラフ、同図(b)はブロック
図、同図(c)はフローチャート、第3図はレギュラガ
ソリンとプレミアムガソリンのクランク角に対する熱発
生率の関係を示すグラフ、第4図はマルチオクタン価燃
料対応エンジンの制御方法の作用を示すフローチャート
である。第5図,第6図,第7図はそれぞれ燃焼状態判
定手段の第2,第3,第4の実施例に係り、それぞれ各図
(a)はクランク角と熱発生率との関係を示すグラフ、
それぞれ各図(b)はブロック図である。さらに、第8
図,第9図は燃焼状態判定手段の第5,第6の実施例にか
かり、それぞれ各図(a)はクランク角と熱発生率との
関係を示すグラフ、それぞれ各図(b)はクランク角と
熱発生率の変化率との関係を示すグラフ、それぞれ各図
(c)はブロック図である。第10図(a)は筒内圧の2
階微分値を得るためのブロック図、同図(b)はその手
順を示すフローチャートである。 図 面 中、 1は運転条件設定手段、 2は燃焼状態判定手段、 3はオクタン価判定手段、 4は点火時期マップ選択手段、 5はエンジンの運転手段である。
フロントページの続き (72)発明者 安東 弘光 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 三林 大介 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−150056(JP,A) 特開 昭55−148937(JP,A) 特開 昭57−46034(JP,A) 特開 昭63−239339(JP,A) 特開 昭56−54965(JP,A) 特開 昭58−107826(JP,A) 実開 平1−66451(JP,U) 実開 昭63−182278(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00 F02D 19/08 F02P 5/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の運転条件にて火花点火内燃機関の燃
    焼室内の燃焼に伴って変化する筒内圧を検出し、該筒内
    圧の変化から熱発生率の変化状況を演算してエンジンの
    燃焼状態を判定し、更にその判定結果に基づいて使用さ
    れた燃料のオクタン価を判定し、予め記憶された燃料の
    オクタン価に応じた複数の運転パラメータの中から前記
    判定された燃料のオクタン価に最適な運転パラメータを
    選択して、該選択された運転パラメータに基づいてエン
    ジンを運転制御することを特徴とするマルチオクタン価
    燃料対応エンジンの制御方法。
  2. 【請求項2】所定の運転条件にて火花点火内燃機関の燃
    焼室内の燃焼に伴って変化する筒内圧を検出し、該筒内
    圧の変化から熱発生率と相関関係にある物理量の変化状
    況を演算してエンジンの燃焼状態を判定し、更にその判
    定結果に基づいて使用された燃料のオクタン価を判定
    し、予め記憶された燃料のオクタン価に応じた複数の運
    転パラメータの中から前記判定された燃料のオクタン価
    に最適な運転パラメータを選択して、該選択された運転
    パラメータに基づいてエンジンを運転制御することを特
    徴とするマルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方
    法。
JP1022648A 1988-10-13 1989-02-02 マルチオクタン価燃料対応エンジンの制御方法 Expired - Fee Related JP2826593B2 (ja)

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