JP3428276B2 - デポジット除去装置 - Google Patents

デポジット除去装置

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JP3428276B2
JP3428276B2 JP2942296A JP2942296A JP3428276B2 JP 3428276 B2 JP3428276 B2 JP 3428276B2 JP 2942296 A JP2942296 A JP 2942296A JP 2942296 A JP2942296 A JP 2942296A JP 3428276 B2 JP3428276 B2 JP 3428276B2
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ignition
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日出夫 小林
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B77/00Component parts, details or accessories, not otherwise provided for
    • F02B77/04Cleaning of, preventing corrosion or erosion in, or preventing unwanted deposits in, combustion engines

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関燃焼室に堆
積するデポジットを除去するデポジット除去装置に係わ
り、特に、プレイグニッションを引き起こす程に堆積し
たデポジットを除去することのできるデポジット除去装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】長時間運転された内燃機関の燃焼室内に
は、オレフィン、ジエン等の不安定化合物あるいは低分
子の燃料添加剤などがデポジットとして堆積することは
公知であり、特に高温排気ガスに曝される排気弁には添
加剤に起因するデポジットが堆積しやすい。
【0003】しかしデポジットが堆積すると出力の低
下、プレイグニッション(圧縮行程初期の点火栓による
点火以前に混合気が着火する現象)の発生等内燃機関に
悪影響を及ぼす。そこでデポジットが過度に堆積した場
合にはデポジットを除去することが必要となるが、デポ
ジット堆積量を推定しデポジットが所定量以上堆積した
ときにデポジットを除去する装置がすでに提案されてい
る(実開平2−20735公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置はデポジットが所定量以上堆積したと判断されるとき
には内燃機関の運転状態に係わらずデポジットの除去を
行うものであるために、必要以上の頻度でデポジット除
去操作が行われるおそれがあり、デポジット除去操作中
は内燃機関の効率、出力が低下することを避けることが
できない。
【0005】逆にデポジット除去操作を制限し過ぎる場
合には、デポジットがホットスポットとなりプレイグニ
ッションが発生するおそれが生じる。本発明は上記課題
に鑑みなされたものであって、プレイグニッションを引
き起こす程に堆積したデポジットを除去することによ
り、デポジット除去操作の頻度を少くすることのできる
デポジット除去装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかるデポジ
ット除去装置は、内燃機関の気筒内のデポジットの堆積
量を推定するデポジット堆積量推定手段と、デポジット
堆積量推定手段で推定されたデポジット堆積量に応じて
デポジットを除去するデポジット除去手段と、内燃機関
のプレイグニッションの発生を検出するプレイグニッシ
ョン検出手段と、を具備するデポジット除去装置におい
て、デポジット堆積量推定手段が内燃機関負荷が予め定
められたしきい値以下からそのしきい値以上に増加した
後プレイグニッション検出手段によりプレイグニッショ
ンの発生が検出されるまでの時間が長いほどデポジット
堆積量は少ないと推定するものである。
【0007】本装置にあっては、プレイグニッションが
発生するほどデポジットが堆積したときにデポジット堆
積量に応じてデポジット除去操作が実行される。請求項
2にかかるデポジット除去装置は、プレイグニッション
を回避するプレイグニッション回避手段と、デポジット
堆積量推定手段により推定されたデポジット堆積量に比
例してプレイグニッション回避手段による回避動作期間
を設定する回避動作期間設定手段と、デポジット堆積量
推定手段により推定されたデポジット堆積量に反比例し
て通常運転期間を設定する通常運転期間設定手段と、を
さらに具備し、デポジット除去手段がプレイグニッショ
ン検出手段によりプレイグニッションが検出された後に
回避動作期間設定手段で設定された期間のプレイグニッ
ション回避手段によるプレイグニッション回避操作と通
常運転期間設定手段で設定された期間の通常運転とを交
互に実行する手段である。
【0008】本装置にあっては、デポジット堆積量に比
例した期間のプレイグニッション回避操作とデポジット
堆積量に反比例した期間の通常運転とを交互に繰り返す
ことによってプレイグニッションを抑制しつつデポジッ
ト除去が行われる。請求項3にかかるデポジット除去装
置は、プレイグニッション回避手段がプレイグニッショ
ンが発生した気筒への燃料供給を停止する手段である。
【0009】本装置にあっては、プレイグニッション回
避操作中はプレイグニッション発生気筒に対する燃料供
給が停止され、当該気筒の温度が低減するため、通常運
転時とプレイグニッション回避操作時との温度差が大き
くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかるデポジッ
ト除去装置の構成図であって、内燃機関10はシリンダ
ブロック101内に形成されるシリンダ102内を上下
動するピストン103を有する。シリンダ102の上部
には吸気弁104、排気弁105、点火栓106および
燃料噴射弁108が設置されており、吸気弁104から
供給される混合気を圧縮後、点火栓106で点火し、ピ
ストン103を押し下げることにより駆動力が発生す
る。
【0011】なお、ピストン103の上下動はクランク
シャフト(図示せず。)によって回転力に変換される
が、クランクシャフトの前端には回転数タイミングロー
タ107が取り付けられている。回転数タイミングロー
タ107には30°毎に12枚の歯が形成されており、
回転数タイミングロータ107に近接して設置されたク
ランクポジションセンサ111からは歯が通過するたび
にパルスが出力される。従ってクランクポジションセン
サ111によって30°毎にクランクシャフト角度を検
出することが可能となる。
【0012】また吸気弁104を駆動する吸気カムシャ
フト(図示せず。)には1つの突起が設けられており、
吸気カムシャフトに近接して設置されたカムシャフトセ
ンサ112からは突起が通過するたびにパルスが出力さ
れる。従ってカムシャフトセンサ112によってカムシ
ャフトの1回転、即ち内燃機関の1サイクルを検出する
ことが可能である。
【0013】また、シリンダブロック101には振動セ
ンサ113が設置されており内燃機関10に発生する振
動を検出している。さらに内燃機関の吸気管には吸気管
圧力を検出する圧力センサ115も設置されている。ク
ランクポジションセンサ111、カムシャフトセンサ1
12、振動センサ113および114、圧力センサ11
5の出力信号は制御部12に読み込まれる。
【0014】制御部12は、データバス121を中心と
して、CPU122,メモリ123、入力インターフェ
イス124および出力インターフェイス125からなる
マイクロコンピュータで構成されており、各センサの出
力信号は入力インターフェイス124を介してCPU1
22に読み込まれる。制御部12の出力インターフェイ
ス125からは点火指令信号が出力されるが、点火指令
信号はイグナイタ131およびイグニッションコイル1
32を介して点火栓106に供給される。
【0015】また制御部12の出力インターフェイス1
25からは燃料噴射弁108に対する開弁指令も出力さ
れ、内燃機関10に供給する燃料量を制御している。図
2はデポジット堆積量推定ルーチンのフローチャートで
あって、各気筒の点火時期毎に割り込み処理として実行
される。まずステップ21において、デポジット除去フ
ラグXDが "0" であるか、即ちデポジット除去中でな
いかが判定される。
【0016】ステップ21で肯定判定されたときは、ス
テップ22に進み内燃機関が所定の運転領域にあるかを
判定する。図3は内燃機関の所定運転領域を示すグラフ
であって、縦軸に内燃機関負荷を、横軸に内燃機関回転
数をとる。即ち、内燃機関回転数がNL 以上NH 以下で
かつ内燃機関負荷がLT 以上であるときに所定の領域に
あると判定する。
【0017】ここでNL およびNH は通常の走行状態に
おける回転数、例えばNL は1500rpmに、NH
5000rpmに設定されるため、通常の走行状態にあ
れば内燃機関回転数はNL 以上NH 以下を満足する。ま
た内燃機関負荷がLT 以下であれば、ノッキングもしく
はプレイグニッションは発生しないため以後の処理は不
要である。いいかえれば、回転数がNL 以上NH 以下
で、負荷LT 以上では、ノッキングやプレイグニッショ
ンが起りやすい領域となる。なお内燃機関負荷として
は、例えば圧力センサ115で検出される吸気管圧力を
使用することができる。
【0018】従ってステップ22で否定判定されたとき
はステップ23に進み、点火回数カウンタNC をリセッ
トしてこのルーチンを終了する。ステップ22で肯定判
定されたときはステップ24に進み、点火時期制御処理
を実行してステップ25に進む。ステップ25で点火回
数カウンタNC をインクリメントし、ステップ26でプ
レイグニッション検出処理を実行してステップ27に進
む。
【0019】ステップ27においてプレイグニッション
フラグPIが "1" であるかを判定し、肯定判定された
とき、即ちプレイグニッションが発生しているときには
ステップ28に進み次式の基づきインデックスN1 およ
びN2 を算出する。 N1 =α/NC2 =β・NC 即ち、点火回数カウンタNC のカウント値は内燃機関負
荷がLT 以上となってからプレイグニッションが検出さ
れるまでの時間に比例するが、気筒内に堆積しているデ
ポジット量が多ければ内燃機関負荷がLT 以上となって
からプレイグニッションが発生するまでの時間は短くな
るため、点火回数カウンタNC のカウント値は堆積して
いるデポジット量に反比例している。
【0020】従ってインデックスN1 はデポジット量に
比例し、インデックスN2 はデポジット量に反比例した
数値となる。なおα,βは定数である。さらにステップ
29においてプレイグニッションが発生するほどデポジ
ットが堆積しており、デポジットの除去が必要であると
判断してデポジット除去フラグXDを "1" に設定して
このルーチンを終了する。
【0021】なおステップ21で否定判定されたとき、
即ちデポジット除去実行中であるとき、およびステップ
27で否定判定されたとき、即ちプレイグニッションが
発生していないときは直接このルーチンを終了する。。
図4はステップ24で実行される点火時期制御処理のフ
ローチャートであって、ステップ241において振動セ
ンサ113で検出される内燃機関の振動レベルR1 を読
み込む。
【0022】ステップ242において、振動レベルR1
の関数としてノッキング強度Kを演算する。 K=K(R) ここで関数Kとしては、例えば振動レベルR1 の移動平
均を使用することができる。
【0023】ステップ243においてノッキング強度K
が、予め定めたしきい値ε以上であるかを判定する。ス
テップ243で否定判定されたとき、即ちノッキングが
発生していないと判定されたときは、ステップ244で
点火時期の進角処理を実行する。即ちステップ244に
おいて基準点火時期TIB から所定進角量ΔTL を減じ
て点火時期TIを進角方向に制御する。
【0024】TI=TIB − ΔTL なお、基準点火時期TIB は、周知のように内燃機関回
転数Ne および吸入空気圧力PM の関数として決定され
るものとする。 TIB =TIB (Ne ,PM ) ステップ245において点火時期TIを最進角時期TL
に制限し、ステップ246でノッキング回数カウンタN
K をリセットしてこの処理を終了する。
【0025】ステップ243で否定判定されたとき、即
ちノッキングが発生していると判定されたときはステッ
プ247に進み、基準点火時期TIB に所定遅角量ΔT
D を加算して点火時期TIを遅角方向に制御する。 TI=TIB + ΔTD なお、ノッキングを迅速に抑制するために、 ΔTL < ΔTD に設定する。
【0026】ステップ248において点火時期TIを最
遅角時期TD に制限し、ステップ249において今回検
出されたノッキング回数NK をカウントしてこの処理を
終了する。図5はステップ26で実行されるプレイグニ
ッション検出処理のフローチャートであって、ステップ
261において、点火時期変化率dTI/dNc を次式
により演算する。
【0027】dTI/dNc =F(TI−TIB) ここでTIBは前回この処理実行時の点火時期、関数F
は(TI−TIB)の移動平均である。さらにステップ
262において、ノッキング発生回数変化率dNK /d
c を次式により演算する。
【0028】dNK /dNc =G(NK ) ここで関数GはNK の移動平均である。ステップ263
において、点火時期変化率dTI/dNc が予め定めら
れた第1のしきい値C1 以上であるか、即ち点火時期の
遅角側への変化率が増加しているかを判定する。
【0029】ステップ263において肯定判定されたと
きはステップ264に進み、ノッキング発生回数変化率
dNK /dNc が予め定められた第2のしきい値C2
上であるか、即ちノッキング発生回数が増加しているか
を判定する。ステップ264で肯定判定されたとき、即
ち点火時期を遅角側へ制御しているにもかかわらずノッ
キングの発生回数が増加するときは、プレイグニッショ
ンが発生しているものと判断してプレイグニッションフ
ラグPIを "1" に設定してこの処理を終了する。
【0030】ステップ263で否定判定されたとき、即
ち点火時期の遅角側への変化率が小さいとき、およびス
テップ264で否定判定されたとき、即ちノッキング発
生回数の増加率が小さいときは、プレイグニッションは
発生していないものと判断してプレイグニッションフラ
グPIを "0" に設定してこの処理を終了する。図6は
デポジット除去ルーチンのフローチャートであって、各
気筒の点火時期毎に割り込み処理として実行される。
【0031】ステップ61において、デポジット除去フ
ラグXDが "1" であるか、即ちデポジット除去中であ
るかが判定される。ステップ61で否定判定されたとき
は直接このルーチンを終了する。一方ステップ61にお
いて肯定判定されたときはステップ62に進み、運転モ
ードフラグMODが "1" であるかを判定する。
【0032】ステップ62で肯定判定されたときはステ
ップ63に進み、通常運転処理を実行してステップ64
に進む。ステップ64でこのルーチンの実行回数を表す
インデックスnが予め定めた所定回数n0 (例えば3
回)以上であるかを判定し、否定判定されたときは直接
このルーチンを終了する。
【0033】ステップ64で肯定判定されたとき、即ち
所定回数このルーチンを実行したとくはステップ65で
インデックスnを、ステップ66でデポジット除去は完
了したものとしてデポジット除去フラグXDをリセット
してこのルーチンを終了する。ステップ62で否定判定
されたとき、即ち運転モードフラグMODが "1" でな
いときはステップ67で燃料カット処理を実行し、ステ
ップ68でインデックスnをインクリメントしてこのル
ーチンを終了する。
【0034】図7はステップ67で実行される燃料カッ
ト処理のフローチャートであって、ステップ671にお
いてプレイグニッションが検出された当該気筒への燃料
供給を停止する。ステップ672においてその他の気筒
についてフィードバック制御を中止し、空燃比を理論空
燃比に設定する。これは、他の気筒についてフィードバ
ック制御を継続すると他の気筒がリッチ側に制御された
場合に一酸化炭素あるいは炭化水素が排出されて、燃料
供給の停止された当該気筒から排出される酸素と反応し
て触媒が過熱することを防止するためである。
【0035】ステップ673において燃料カット中点火
回数カウンタNa をインクリメントしてステップ674
に進み,Na がデポジット堆積量推定ルーチンのステッ
プ28で算出されたN1 以上であるかを判定する。ステ
ップ674で肯定判定されたときはステップ675で運
転モードフラグMODを "1" に設定し、ステップ67
6でNa をリセットしてこの処理を終了する。
【0036】一方ステップ674で否定判定されたとき
は、直接このルーチンを終了する。図8はステップ63
で実行される第1の通常運転処理のフローチャートであ
って、ステップ631においてプレイグニッションが検
出された当該気筒のノッキング強度Kに対するしきい値
εを大きくする。これはノッキングを抑制するための遅
角操作を抑制して故意にノッキングを発生させて、デポ
ジットの除去を行うためである。
【0037】ステップ632においてプレイグニッショ
ンが検出された当該気筒の空燃比を燃焼が行える範囲で
最リッチに設定する。これは当該気筒の筒内温度を他の
気筒に比べて上昇し難くする。ステップ633において
通常運転中点火回数カウンタNb をインクリメントして
ステップ634に進み、Nb がデポジット堆積量推定ル
ーチンのステップ28で算出されたN2 以上であるかを
判定する。
【0038】ステップ634で肯定判定されたときはス
テップ675で運転モードフラグMODを "0" に設定
し、ステップ676でNb をリセットしてこの処理を終
了する。一方ステップ674で否定判定されたときは、
直接このルーチンを終了する。図9は上記処理による第
1のデポジット除去の説明図であって、横軸は時間を、
縦方向には順に点火時期、空燃比、負荷、温度、ノック
回数を表す。
【0039】即ち時刻t1 において内燃機関負荷が所定
負荷LT 以下からLT 以上に遷移した場合を想定する。
そして時刻t2 においてプレイグニッションが発生し、
時刻t3 においてプレイグニッションが検出され、デポ
ジット除去フラグXDが "1" に設定される。即ち時刻
1 からt3 の間でデポジット温度は上昇し、時刻t2
からt3 の間でプレイグニッションが発生した気筒の着
火時期は急激に進角方向に移行し、ノッキング発生回数
は急激に増加する。なお時刻t1 からt3 までの時間
は、その間の点火回数NC によって検出される。
【0040】時刻t3 からデポジット除去ルーチンが実
行され、まずN1 に相当する期間プレイグニッション発
生気筒への燃料供給を停止し、気筒内温度を低下する。
次にN2 に相当する期間通常運転が実行する。この期間
プレイグニッション発生気筒のノッキング強度Kに対す
るしきい値εが大きく設定されてノッキングを発生し易
くして、ノッキングによる振動でデポジットを除去す
る。なおこの場合燃料カット期間における冷却と通常運
転期間における加熱の繰り返しによってもデポジットの
除去は促進される。
【0041】なお上記実施例においてはこの期間空燃比
を理論空燃比に制御しているが、触媒が加熱するおそれ
がない場合は所定の目標空燃比に制御してもよい。また
この期間プレイグニッション発生気筒の点火時期は図4
に示す点火時期処理によって制御してもよい。燃料カッ
トと通常運転を所定回数(例えば3回)繰り返したの
ち、デポジット除去フラグXDを "0" に設定してデポ
ジット堆積量推定ルーチンの復帰する。なお、インデッ
クスN1 はデポジット量に比例した数値、インデックス
2 はデポジット量に反比例した数値であるので、デポ
ジット堆積量が多い場合は燃料カットによる冷却期間は
長くなりノッキングを発生させる通常運転期間は短くな
ってプレイグニッションの発生を抑制する。
【0042】上記はノッキングの振動によりデポジット
を除去するものであるが、過渡的な熱膨張差だけでデポ
ジットを除去することも可能である。図10はステップ
63で実行される第2の通常運転処理のフローチャート
であって、ステップ631’においてプレイグニッショ
ンが検出された当該気筒を理論空燃比に制御する。これ
はデポジットの温度を上昇させて燃料カット時のデポジ
ットの温度との差を大きくするためである。
【0043】ステップ632’においてプレイグニッシ
ョンが検出された当該気筒以外の正常気筒の空燃比を理
論空燃比に制御する、あるいはフィードバック制御を継
続する。以降の処理は第1の通常運転処理と同一であ
り、ステップ633において通常運転中点火回数カウン
タNb をインクリメントしてステップ634に進み、N
bがデポジット堆積量推定ルーチンのステップ28で算
出されたN2 以上であるかを判定する。
【0044】ステップ634で肯定判定されたときはス
テップ675で運転モードフラグMODを "0" に設定
し、ステップ676でNb をリセットしてこの処理を終
了する。一方ステップ674で否定判定されたときは、
直接このルーチンを終了する。図11は上記処理による
第2のデポジット除去の説明図であって、特記していな
い事項は第1のデポジット除去の説明図と同一である。
【0045】即ち時刻t1 において内燃機関負荷が所定
負荷LT 以下からLT 以上に遷移した場合を想定する。
そして時刻t2 においてプレイグニッションが発生し、
時刻t3 においてプレイグニッションが検出され、デポ
ジット除去フラグXDが "1" に設定される。即ち時刻
1 からt3 の間でデポジット温度は上昇し、時刻t2
からt3 の間でプレイグニッションが発生した気筒の着
火時期は急激に進角方向に移行し、ノッキング発生回数
は急激に増加する。なお時刻t1 からt3 までの時間
は、その間の点火回数NC によって検出される。
【0046】時刻t3 からデポジット除去ルーチンが実
行され、まずN1 に相当する期間プレイグニッション発
生気筒への燃料供給を停止し、気筒内温度を下げる。次
にN2 に相当する期間通常運転が実行されるが、プレイ
グニッション発生気筒を理論空燃比に制御することによ
りデポジット温度は上昇する。なおこの期間空燃比を所
定の目標空燃比に制御してもよい。
【0047】即ち本実施例においては、熱伝導率の大き
い金属製の排気弁は気筒内温度の変動して膨張収縮する
が、熱伝導率の小さいデポジットは気筒内温度が変化し
ても膨張収縮しないため、デポジットと排気弁の間に隙
間が生じデポジットを除去することが可能となる。な
お、時刻t3 以降の点火制御においては図8のεは変更
されない。
【0048】以上において、プレイグニッションの回避
操作は当該気筒への燃料供給の停止であるとして説明し
たが、他の操作、例えば燃料供給量を増加して空燃比を
爆発可能な下限値以下とする、点火時期を設定された時
期から過遅角させる、当該気筒の吸気弁を停止させる、
あるいはスロットル弁を閉とすることとしてもよい。た
だし燃料供給停止は、除去されたデポジットが排気弁に
噛み込んだ場合であっても高温の排気ガスが吹き抜ける
ことにより排気弁が溶損することを確実に防止すること
ができる点で有利である。
【0049】
【発明の効果】請求項1にかかるデポジット除去装置に
よれば、プレイグニッションが発生するほどにデポジッ
トが堆積した場合にだけデポジットを除去することによ
り、プレイグニッションの発生を防止するとともにデポ
ジット除去操作を必要最小限に抑制することが可能とな
る。
【0050】請求項2にかかるデポジット除去装置によ
れば、デポジット堆積量に比例した期間のプレイグニッ
ション回避操作とデポジット堆積量に反比例した期間の
通常運転とを交互に繰り返すことにより、プレイグニッ
ションの発生を防止しつつデポジットを除去することが
可能となる。請求項3にかかるデポジット除去装置によ
れば、除去されたデポジットが排気弁に噛み込んで排気
弁が溶損することを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デポジット除去装置の構成図である。
【図2】デポジット堆積量推定ルーチンのフローチャー
トである。
【図3】所定運転領域を示すグラフである。
【図4】点火時期制御処理のフローチャートである。
【図5】プレイグニッション検出処理のフローチャート
である。
【図6】デポジット除去ルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】燃料カット処理のフローチャートである。
【図8】第1の通常運転処理のフローチャートである。
【図9】第1のデポジット除去の説明図である。
【図10】第2の通常運転処理のフローチャートであ
る。
【図11】第2のデポジット除去の説明図である。
【符号の説明】
10…内燃機関 105…排気弁 106…点火栓 108…燃料噴射弁 111…クランクポジションセンサ 112…カムシャフトセンサ 113…振動センサ 115…圧力センサ 12…制御部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の気筒内のデポジットの堆積量
    を推定するデポジット堆積量推定手段と、 前記デポジット堆積量推定手段で推定されたデポジット
    堆積量に応じてデポジットを除去するデポジット除去手
    段と、 内燃機関のプレイグニッションの発生を検出するプレイ
    グニッション検出手段と、を具備するデポジット除去装
    置において、 前記デポジット堆積量推定手段が、内燃機関負荷が予め
    定められたしきい値以下からそのしきい値以上に増加し
    た後前記プレイグニッション検出手段によりプレイグニ
    ッションの発生が検出されるまでの時間が長いほどデポ
    ジット堆積量は少ないと推定するものであるデポジット
    除去装置。
  2. 【請求項2】 プレイグニッションを回避するプレイグ
    ニッション回避手段と、 前記デポジット堆積量推定手段により推定されたデポジ
    ット堆積量に比例して前記プレイグニッション回避手段
    による回避動作期間を設定する回避動作期間設定手段
    と、 前記デポジット堆積量推定手段により推定されたデポジ
    ット堆積量に反比例して通常運転期間を設定する通常運
    転期間設定手段と、をさらに具備し、 前記デポジット除去手段が、前記プレイグニッション検
    出手段によりプレイグニッションが検出された後に前記
    回避動作期間設定手段で設定された期間の前記プレイグ
    ニッション回避手段によるプレイグニッション回避操作
    と前記通常運転期間設定手段で設定された期間の通常運
    転とを交互に実行する手段である請求項1に記載のデポ
    ジット除去装置。
  3. 【請求項3】 前記プレイグニッション回避手段が、プ
    レイグニッションが発生した気筒への燃料供給を停止す
    る手段である請求項2に記載のデポジット除去装置。
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