JP2826104B2 - スクータ型車両 - Google Patents

スクータ型車両

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JP2826104B2
JP2826104B2 JP62163095A JP16309587A JP2826104B2 JP 2826104 B2 JP2826104 B2 JP 2826104B2 JP 62163095 A JP62163095 A JP 62163095A JP 16309587 A JP16309587 A JP 16309587A JP 2826104 B2 JP2826104 B2 JP 2826104B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、シート前方を下方で深く湾入させてステ
ップボードを敷いたスクータ型車両を収納ボックス装置
に関する。 (従来の技術) いわゆるスクータに代表されるように、運転者シート
前方を低く湾入させてステップボードを敷説し、シート
下方からエンジンや後輪の上方をボディカバーで覆って
外装するようにしたスクータ型車両では、ボディーカバ
ー内に燃料タンクやオルイタンクなどの機器や物入れ用
の収納ボックスを配設し、収納ボックスの上方開口を開
閉自在にしたシートを蓋代わりにしたものが多い。 この物入れ用の収納ボックスには、ライダの着用する
ヘルメットを常時格納するために比較的収納容量を大き
くする要求がある(例えば特開昭60−154964号公報およ
び特開昭61−282178号公報参照)。 しかし、収納ボックスの収納容量を大きく構成する
と、シート下方のボディカバーが大型化して横巾が増大
するばかりでなく、シート高が高くなり、シートを低く
構えるスクータには採用できないという問題がある。 (発明が解決しようとする課題) 従来のスクータ型車両のように、シート下に収納ボッ
クスを設けたものでは、ヘルメットなどを格納できる容
量を収納ボックスに確保するとシート下ボディの大型
化、シートの高位置化を招くという問題があった。 この発明は、上述した事情を考慮してなされたもの
で、シート下を避けて収納ボックスを配置することによ
ってシート下のボディを小型・スリム化し、シート高を
低くするとともに、収納ボックスを安定的に保持でき、
しかも、この収納ボックスにヘルメットを収納できる容
量を充分に確保できるスクータ型車両を提供することを
目的とする。 (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、この発明に係るスクータ型
車両は、ヘッドパイプから後下方に延び、足乗せ空間を
形成した後、後方に向って斜め上方に立ち上がるメイン
フレームと,前記ヘッドパイプの略中央高さに相当する
シート着座面を有する運転者シートと,この運転者シー
トの後方で後輪の上方に、シート着座面より上方に膨出
して配設した収納ボックスと,上記運転者シート下方の
メインフレーム後部の前下部から延びるブラケットにエ
ンジン前方部が揺動自在に支持され、略水平のシリンダ
を備えたユニットスイング式エンジンと,前記運転者シ
ートとユニットスイング式エンジンのシリンダとの関の
空間に配置し、注入口を上記シリンダ前端より前上方で
運転者シートのシートヒンジ部近傍に設けた燃料タンク
と,上記収納ボックスの外側を覆うボディカバー後部と
前記シート下側の燃料タンク外側を覆うボディカバー前
記とを備えたボディーカバーとを有するものである。 (作用) このスクータ型車両においては、シート下に収納ボッ
クスを配置する必要がなく、ユニットスイング式エンジ
ンは略水平シリンダを採用し、シリンダを前方にほぼ水
平方向に前傾させたから、シート下のボディの小型・ス
リム下を図ることができ、運転者シートのシート着座面
をヘッドパイプの略中央高さレベルまで下げ、シート高
は低く構えることができる。また、運転者シートの着座
部より後方側で後輪の上方に、シート着座面より上方に
膨出させた収納ボックスを設けたから、収納ボックス容
量を大きく設定できる。 (実施例) 以下この発明に係るスクータ型車両の一実施例につい
て添付図面を参照して説明する。 第1図はこの発明に係るスクータ型車両の一実施例を
示す側面図である。 このスクータ型車両は前輪1の操舵用ハンドル2と、
運転者シート3との間を下方へ深く湾入させた形をと
り、このシート3はハンドル2より充分に低く設置し
て、シート3後端にはバックレストとしてのバックシー
ト4が立設される。運転者シート3の着座面はヘッドパ
イプ6の略中央部高さに相当する高さレベルに設けられ
る。 スクータ型車両は車体フレームにヘッドパイプ6から
後下方に延びるダウンフレームとしてのメインフレーム
5を有する。メインフレーム5はヘッドパイプ6から後
下方へ下がって後方へ導かれ、足乗せ空間が形成された
後、メインフレーム後部5aは後上方へ屈曲して例えばシ
ート3後端部下まで斜め上方に延びている。このメイン
フレーム後端には補助フレーム7の前側下端が左右両側
から固着される。補助フレーム7の中間部は収納ボック
ス24の外側方向に沿って後方へ斜め上方に延び、その後
端部は左右一対が互いに接続されてループ状に構成され
る。 エンジン8は後輪9と一体、あるいは一体的に構成さ
れたパワーユニットとしてのユニットスイング式エンジ
ンが採用される。このユニットスイング式エンジン8は
略水平シリンダ8aを備え、シリンダ8aがほぼ水平方向に
前傾されている。ユニットスイング式エンジン8はメイ
ンフレーム後部5aの前下部から延びるブラケット10に枢
支されてシート下方のメインフレーム5に揺動自在に支
持される一方、後部側が緩衝ユニット11によって緩衝懸
架される。 ヘッドパイプ6およびメインフレーム5前部には湾入
形状前部を形成するレッグシールド12が配置され、メイ
ンフレーム5底部にはステップボード13が敷設される。
このステップボード13およびレッグシールド12により足
乗せ空間が形成される。そして、シート3の下方および
バックシート4の後方からエンジン8および後輪9の上
方にかけて、ボディカバー14が被覆される。ボディカバ
ー14は一体成形によりもしくは数部品を一体的に結合す
ることにより構成され、メインフレーム後部5aおよび補
助フレーム7に固定される。15はリヤフェンダを示す。 ボディカバー14はシート3下に位置する燃料タンク21
を覆うボディカバー前部14aを備え、このボディカバー
前部14aの上面には開口16があき、この開口16を運転者
シート3が塞いで覆設される。このシート3は前端下面
がヒンジ17で枢支され、前部をヒンジ中心として開閉自
在な構造となり、前上方へ開くことができる。 一方、運転者シート3の後部側にバックシート4が立
設されており、このバックシート4の後方にかつシート
着座面より上方へ隆起したボディカバー後部14bが形成
される。このボディカバー後部14bには、前面に開口16
があき、バックシート4がこの開口18を塞いで覆設され
る。バックシート4は上端後面がヒンジ19で枢支され、
このヒンジ19を中心として前上方へ直立位置まで開くと
ができるようになっている。バックシート4を閉じたと
きはバックシート4下端がシート3後端上面に重なるよ
うに設定される。20はバックシート4を閉じた位置でロ
ックする施錠装置を示す。 一方、ボディカバー前部14a内には燃料タンク21、オ
イルタンク22が、その注入口を覆うキャップ21a,22bを
ボディカバー前部14aの上方開口16から露出するように
配備される。23はバッテリを示す。 他方、ボディカバー後部14b内には、第2図に示すよ
うに、開口18が共通し、ヘルメット等を収納可能な収納
ボックス24が配備される。収納ボックス24は補助フレー
ム7に挟持されて挿通され、ボディカバー後部14bと2
重構造に構成される。収納ボックス24は補助フレーム7
に跨架されたブラケット25に支承され、周りを補強フレ
ーム7にサポートされて安定的に保持される。開口18に
はゴムシール26が嵌着される。 しかして、運転者シート3の後方に、前方開放口の形
成した収納ボックス24が設けられ、この収納ボックス24
の開口(前方開放口)18は蓋体を兼ねるバックシート4
により覆設される。したがって、バックシート4は運転
者の腰部を安定化させるバックレストとしての機能を他
に、収納ボックス24やボディカバー後部14aの共通の開
口18を開閉自在に覆う蓋体としての機能を有し、収納ボ
ックス24の専用蓋が不要となるので、構造の簡素化が図
れる。 このスクータ形車両においては、運転者シート3の後
方に収納ボックス24を設けたので、収納ボックス24の上
部側高さが運転者シート等で拘束されることなく、フリ
ーとなる。したがって、収納ボックス24は運転者シート
3の後方にシート着座面より上方に大きく隆起させるこ
とができ、収納ボックス24はヘルメットを収納するのに
充分な大きさに設定できる。 ボディカバー前部14aにはシート下に収納ボックス24
を配設する必要がなく、スペースに余裕ができるので、
シート下ボディの小型化・スリム化を図ることができ
る。また、運転者シート3は、ユニットスイング式エン
ジン8に略水平シリンダ8aを採用するとともに、シート
3下方に収納ボックス24を設けないので、シート高を低
く構えることができ、そのシート着座面をヘッドパイプ
6の略中央部高さ位置に相当するレベルに設定すること
ができる。運転者シート3を低く構えると、ライダの姿
勢はその分直立または反った状態となり、バックシート
4は収納ボックス24の前方開放口(開口)18を覆う蓋体
を兼ねているので、多機能化を図ることができ、その
分、収納ボックス24専用の蓋が不要となり構造を簡素化
することができる。同時に運転者シート3の下方には燃
料タンク21やオイルタンク22などを配し、シート3を開
閉して給油できるようになっている。 一方、ヒンジ17,19廻りに開閉可能な運転者シート3
とバックシート4とは、先端部を互いに直交させ、接触
させることによって、1つの施錠装置20により、運転者
シート3とバックシート4の双方をロックすることがで
きる。施錠装置20は、開閉頻度の高い方、上記例ではバ
ックシート4側を直接ロックするように設けることによ
って、より実用的になる。 〔発明の効果〕 以上に述べたように、本発明に係るスクータ型車両
は、略水平シリンダを備えたユニットスイング式エンジ
ンを有し、運転者シートの下方にヘルメット収納高さを
必要とする収納ボックスの配置を不要とし、運転者シー
トのシート着座面をヘッドパイプの略中央高さに相当す
る位置としたので、運転者シートのシート高さを下げる
ことができ、足着き性を改善し、乗り降り性を良好に
し、ゆったりした着座姿勢で安定した走行フィーリング
を楽しむことができる。 また、運転者シートを下方に下げ、低くしても、収納
ボックスは運転シート下を避けてシート後方側に、シー
ト着座面より上方に膨出させて配置したので、運転者シ
ート等による高さ方向の拘束を受けず、大きな収納容量
を確保でき、収納ボックスにヘルメットなどを充分かつ
安定的に収納できる。 さらに、ユニットスイング式エンジンに略水平シリン
ダを採用し、ユニットスイング式エンジンの前部を運転
者シート下方のメインフレーム後部の前下部から延びる
ブラケットにエンジン前下部が揺動自在に支持され、エ
ンジン支持位置を後方にシフトさせたので、ユニットス
イング式エンジンの前部と運転者シートとの間に安定し
たクリアランス形成でき、このクリアランスを利用して
燃料タンクを配置したので、シート下空間を有効に利用
でき、充分なタンク容量を確保することができる、また
運転者シートのシート高を下方に下げてもシート下ボデ
ィの小型・スリム化を図ることができる。 運転者シートの後方側に配置される収納ボックスは、
ボディカバー後部で覆われて2重構造に構成されるので
外観形状が改善され、収納ボックスの変形を有効的に防
止できる等の優れた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明に係るスクータ型車両の一実施例を示
す側面図、第2図は同第1図のA−A矢視による要部の
拡大断面図である。 3……運転者シート、4……バックシート、5……メイ
ンフレーム、6……ヘッドパイプ、7……補助フレー
ム、8……ユニットスイング式エンジン(パワーユニッ
ト)、8a……水平シリンダ、12……レッグシールド、13
……ステップボード、14……ボディカバー、14a……ボ
ディカバー前部、14b……ボディカバー後部、16……開
口、17……ヒンジ、18……開口(前方開放口)、19……
ヒンジ、20……施錠装置、21……燃料タンク、22……オ
イルタンク、23……バッテリ、24……収納ボックス。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ヘッドパイプから後下方に延び、足乗せ空間を形成
    した後、後方に向って斜め上方に立ち上がるメインフレ
    ームと,前記ヘッドパイプの略中央高さに相当するシー
    ト着座面を有する運転者シートと,この運転者シートの
    後方で後輪の上方に、シート着座面より上方に膨出して
    配設した収納ボックスと,上記運転者シート下方のメイ
    ンフレーム後部の前下部から延びるブラケットにエンジ
    ン前下部が揺動自在に支持され、略水平のシリンダを備
    えたユニットスイング式エンジンと,前記運転者シート
    とユニットスイング式エンジンのシリンダとの間の空間
    に配置し、注入口を上記シリンダ前端より前上方で運転
    者シートのシートヒンジ部近傍に設けた燃料タンクと,
    上記収納ボックスの外側を覆うボディカバー後部と前記
    シート下側の燃料タンク外側を覆うボディカバー前部と
    を備えたボディカバーとを有することを特徴とするスク
    ータ型車両。
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