JP2825005B2 - 多孔金属の製造方法とその製造方法により得られた多孔金属 - Google Patents

多孔金属の製造方法とその製造方法により得られた多孔金属

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガスあるいは液
体を処理するフィルター、触媒、触媒用担体等に用いら
れる多孔金属であって、使用に際して切断等の成形加工
を行うことなく使用できる多孔金属に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔金属の製造に関しては、発泡樹脂の
骨格表面を導電化処理し、その上に電気メッキにより金
属を電析させ、その後発泡樹脂を焼成して、発泡樹脂の
樹脂分を消失させ、電析させた金属を焼結させる方法
(特開昭57−174484号)がある。
【0003】しかし、この方法は、発泡樹脂の骨格表面
の導電化処理が煩雑であり、また、多孔金属のポア(空
孔)の骨格は空洞のある骨格となるために骨格が折れ易
くポアの目詰りが多い。
【0004】また、導電化処理された発泡樹脂の骨格に
電気メッキにより金属を電析させる方法であるため、導
電化処理された発泡樹脂の表層部と中心部とで、金属電
析量に差が生じ、その結果、製造された多孔金属の表層
部と中心部とで骨格の太さに差が生じ、特に中心部が細
い骨格となる。
【0005】特開昭57−174484号は多孔金属の
形状については特に述べていないが、上記の如くこの方
法で製造された多孔金属は均質性の点で問題があり、表
層部と中心部との骨格の太さの差が小さくなる肉薄のシ
ート状多孔金属に限定される。
【0006】
【発明が解決しようとす課題】図1は、ガスあるいは液
体を処理するフィルター、触媒、触媒担体等(以下触媒
等と略記する)を内蔵した配管の例の説明図で、1は配
管、2は触媒等、3は外筒、4は網等である。ガスある
いは液体は矢印方向に流れる。図1(A)は円柱状の触媒
を配管内部に挿入した例、図1(B)は円筒状の触媒等を
内筒3内に収納した例、4は直径の異なる2種類の球状
の触媒等を網4で保持して配管内部に収納した例であ
る。
【0007】図1の触媒等を内蔵した配管は、例えば自
動車の排ガス配管として、あるいは例えば上水の浄化配
管として使用する事ができる。自動車の排ガス配管や上
水の浄化配管は多量生産されるために、図1の触媒等
も、同じ寸法の円柱状あるいは円筒状あるいは球状のも
のが多量必要となる。
【0008】多孔金属は触媒等として使用できるが、従
来の多孔金属は主として板状であり、かつ切断等に際し
て工具の摩耗が大きい。このため、従来の板状の多孔金
属を用いて、同じ寸法の多量の円柱状、円筒状あるいは
球状の多孔金属製の触媒等を製造する事は難しい。
【0009】本発明は、使用に際して切断等の成形加工
を必要としないで、そのまゝ触媒等として使用できる多
孔金属の製造方法とその製造方法により得られた多孔金
属の提供を課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、直径が20m
m以上の円柱状または円筒状または球状の網目状発泡樹
脂に、平均粒径が1〜15μmの金属粉末または金属酸
化物粉末に分散媒を加えて作成した粘度が50〜100
0cpのスラリーを塗着含浸させたのち、乾燥し、10
〜50%の炭酸ガスを含む水素雰囲気で焼成し、発泡樹
脂を消失させ金属分を焼結させ事を特徴とする、円柱
または円筒状または球状のの多孔金属の製造方法であ
る。
【0011】またこの本発明の方法により製造された直
径が20mm以上の円柱状の多孔金属である。
【0012】またこの本発明の方法により製造された直
径が20mm以上の円筒状の多孔金属であり、またこの
本発明の方法により製造された直径が20mm以上の球
状の多孔金属である。
【0013】また、金属粉末または金属酸化物粉末の金
属分が、Ni,Cr,Cu,Mo,V,Ag,Au,P
t,Mn,Fe,W,Co,Pd,Rh,Tiから選ば
れる1種または2種以上である事を特徴とする、本発明
の前記の円柱状の、または円筒状の、または球状の多孔
金属である。
【0014】本発明の多孔金属は、形が円柱状、円筒状
あるいは球状であり、使用に際して切断等の成形加工を
行うことなく、図1に例示した触媒等として使用するこ
とができる。
【0015】本発明者等の知見によると、直径が20m
m以上の例えば直径が20mm〜100mmの円柱状、
円筒状あるいは球状の多孔金属は、製造方法に格別の工
夫を行わない場合は、多孔金属の空孔の大きさが不揃い
になり易く、空孔を形成している骨格の太さが不揃いに
なり易く、また炭素含有量が高い多孔金属となるという
問題点がある。
【0016】本発明では、平均粒径が1〜15μmの金
属粉末または金属酸化物粉末に分散媒を加えて作成した
粘度が50〜1000cpスラリーを用い、また、10
〜50%の炭酸ガスを含む水素雰囲気で焼成し発泡樹脂
を消失させ金属分を焼結させる。以下に本発明の製造方
法の限定理由を説明する。
【0017】
【作用】本発明の多孔金属の製造方法について説明す
る。本発明では平均粒径1〜15μmで好ましくは最小
粒径が0.1μm、最大粒径が30μmの、Ni,C
r,Cu,Mo,V,Ag,Au,Pt,Mn,Fe,
W,Co,Pd,Rh,Tiの群から選ばれる少なくと
も1種もしくは2種以上の金属粉末または金属酸化物粉
末と、分散媒として好ましくは粘度が10〜10000
cpの液状フェノール樹脂と希釈剤と必要により増粘剤
を用いて、粘度50〜1000cpのスラリー液を形成
し、このスラリー液に、目的とする形状に加工した網目
状発泡樹脂を浸漬し、スラリー液を網目状発泡樹脂に
着含浸させる。
【0018】なお、上記網目状発泡樹脂としては、ポリ
ウレタンフォームが最も一般的に用いられるが、他にシ
リコーン樹脂、ポリエステル樹脂のフォームなどを用い
ることができる。
【0019】本発明において、上記粉末の平均粒径が1
μmより小さくまた最小粒径が0.1μmより小さい
と、スラリー液を形成する際に粒子が凝集するため、ス
ラリー液の均一性が保ち難く、スラリー液を網目状発泡
樹脂に含浸塗着させる際に均一な厚みで発泡樹脂に塗着
させ難い。また、平均粒径が15μm超の粉末でまた最
大粒径が30μm超の粉末は、焼成に際して焼結性が悪
い。このため、本発明では平均粒径が1μm〜15μm
の金属粉末等を用いる。
【0020】スラリーの粘度は、50cp未満では、ス
ラリー液中の粉末が短時間で沈降するため、網目状発泡
樹脂に塗着する粉末量が少なくなり、焼成後の多孔金属
の骨格が細くなり、強度が低下する。一方、粘度が10
00cpを超えると、スラリーの粘度が高くなり過ぎ、
網目状発泡樹脂に粉末を均一に付着することができな
い。
【0021】本発明ではスラリーを塗着した発泡樹脂を
乾燥し、焼成することにより樹脂分を熱分解消失させ、
塗着した粉末金属分を焼結作用により相互に結合させて
網目状構造を有する金属を製造する。
【0022】以上述べた方法で多孔金属を製造すると、
直径が20mm以上の例えば直径20mm〜100mm
の円柱状、円筒状あるいは球状の多孔金属の場合にも、
空孔の大きさや骨格の大きさが揃った多孔金属となる。
上記と同様の手段で、発泡樹脂として、欠球、裁頭円
柱、裁頭中空円柱、多角柱、裁頭多角柱、多角錐、裁頭
多角錐、円錐、裁頭円錐、円環、多面体の形状を用いる
と、発泡樹脂の形状に見合った形状の、最大肉厚部が2
0mm以上の例えば20mm〜100mmの多孔金属を
製造する事もできる。
【0023】
【実施例】−1金属粉末または金属酸化物粉末の好ましい平均粒径とス
ラリーの好ましい粘度 を把握するために、 本発明者等は
ニッケルの粉末と、液状のフェノール樹脂と、イソプロ
ピルアルコール(希釈剤)と、カルボキシメチルセルロ
ーズ5%溶液(増粘剤)を用いて、スラリー液を作成
し、直径40mm高さが100mmの円柱状のポリウレ
タンフォーム(ブリジストン化成製)にこのスラリーを
塗着含浸させて、室温で通風下で約2時間乾燥後、水素
気流中650℃で10分間焼成した後、更に水素気流中
1050℃にて15分間焼成する事により、円柱状の多
孔金属を製造した。
【0024】表1で番号1〜8は本発明の実施例であ
る。本発明の方法で製造した多孔金属は、均一な空孔を
有する三次元網目状構造を有し、発泡樹脂の痕跡となる
空洞はなく、触媒等として十分均一な空孔分布を有して
いた。
【0025】表1で番号9〜15は比較例である。比較
例の多孔金属は目塞りが多くあるいは強度は1kg/1
cm以下であり、触媒等として不十分な強度であった。
【0026】
【表1】
【0027】
【実施例】−2 本発明者等は更に、焼成の雰囲気と多孔金属の性質との
関係を調査した。即ち実施例1の番号5と同じスラリー
と、半径50mmの球状の発泡性樹脂を用いて球状の多
孔金属を作成した。焼成時の雰囲気として水素と炭酸
ガスの乾燥混合ガスを用いた。
【0028】表2の番号16の如く炭酸ガスを混合しな
いものは、残留する炭素が多く出来上った多孔金属のC
分析値が高い。番号17にみられる如く焼成時間を大幅
に延長すればC分析値は低くなるが、コスト面で焼成時
間の延長は好ましくない。本発明である番号18および
番号19の如く、炭酸ガス量を10〜50%の範囲で混
合した水素ガスを焼成雰囲気に用いると、短い焼成時間
でも多孔金属のC分析値は低い。かつ引張試験の結果を
みると、比較例と比べると2倍以上の強度を示してい
る。しかし50%以上の炭酸ガスを混合した水素ガスを
用いた番号20のものはC分析値は低いが、水素量が少
ないために焼結が十分に行われず、多孔金属を製造する
事ができなかった。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フィル
ター、触媒、触媒用担体等として、その設置場所、使用
目的に合った形状を有し、しかも表層部と中心部との骨
格の太さに差がない、均質性に優れ更に十分な引張強度
を有する網目状構造の多孔金属を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は触媒等を内蔵した配管の例の説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 3/11 B01D 39/20 B01J 35/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直径が20mm以上の円柱状または円筒状
    または球状の網目状発泡樹脂に、平均粒径が1〜15μ
    mの金属粉末または金属酸化物粉末に分散媒を加えて作
    成した粘度が50〜1000cpのスラリーを塗着含浸
    させたのち、乾燥し、10〜50%の炭酸ガスを含む水
    素雰囲気で焼成し、発泡樹脂を消失させ金属分を焼結さ
    事を特徴とする、円柱状または円筒状または球状の
    多孔金属の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1の方法により製造された直径が2
    0mm以上の円柱状の多孔金属。
  3. 【請求項3】請求項1の方法により製造された直径が2
    0mm以上の円筒状の多孔金属。
  4. 【請求項4】請求項1の方法により製造された直径が2
    0mm以上の球状の多孔金属。
  5. 【請求項5】金属分が、Ni,Cr,Cu,Mo,V,
    Ag,Au,Pt,Mn,Fe,W,Co,Pd,R
    h,Tiから選ばれる1種または2種以上である事を特
    徴とする、請求項2、または3、または4に記載の多孔
    金属。
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