JP2824242B2 - パチンコ機の弾球装置 - Google Patents

パチンコ機の弾球装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の弾球
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機の弾球装置には、モータの回
転によって揺動運動を繰り返す弾球用の槌と連動して作
動する球送り装置がくみこまれている。そして槌が球発
射位置まで(反時計方向に)後退したとき、球を1個ず
つ一次レール上に供給するようになっている。図6〜図
8はこのための従来技術を示すものであり、1は弾球用
の槌、2はその揺動中心となる軸、3は槌1に固定され
たローラアーム、4はモータカム、5は球送り装置の整
流器レバーである。
【0003】槌1の側面には、ネジ6によりハンドルロ
ット7と呼ばれる駆動部材が取付けられている。このハ
ンドルロット7は、針金を折り曲げて形成されたもので
あって、図6の位置からモータカム4により槌1が図7
の位置まで後方に揺動したとき、ハンドルロット7の先
端の屈曲部8が整流器レバー5に接触する。そして図7
の位置から図8の位置まで更に槌1が後方に揺動して行
くと、屈曲部8は整流器レバー5を押圧するので、それ
に連れて整流器レバー5は軸9を中心として揺動し、1
個の球を図示しない一次レール上に供給するようになっ
ている。
【0004】ところが上記した従来の装置では、槌1や
ハンドルロット7の製作上の寸法誤差や両者の組み付け
誤差により、球送り装置の整流器レバー5の動作角度が
一定にならないことがある。もし整流器レバー5の動作
角度が設計値よりも大きすぎると、球送り装置に負担が
かかり故障の原因となる。逆に整流器レバー5の動作角
度が少ないとハンドルロット7に負担がかかり曲がりの
原因となったり、円滑な球送りができなくなるおそれも
ある。
【0005】そこで従来はこれらの誤差の影響を避ける
ために、図6のようにハンドルロット7と整流器レバー
5との間に隙間を設けて組み立てている。しかし、この
隙間に相当する分だけ槌1の揺動角度上のロスが生じ、
球送り装置の起動に遅れを生ずることとなる。なお、槌
1へのハンドルロット7の取付け角度を現物合わせで個
々に調整することは、管理が大変であって品質向上につ
ながらない。また各部品の寸法精度や組み付け精度を現
在以上に高めることは、コストアップを招くために限度
がある。更にこの他、制御基板からの信号でリレノイド
により球を送り出す技術もあるが、やはりコストアップ
となる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、寸法精度や組み付け精度を過度に
高めることなく、円滑な球送りを行わせることができ、
また球送り装置の起動に遅れを生ずることもないパチン
コ機の弾球装置を提供するためになされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、槌の側面に球送り装置の整流器
レバーの駆動部材を備えたパチンコ機の弾球装置であっ
て、この駆動部材が、槌の側面に固定された第1ジョイ
ントと、この第1ジョイントの先端に所定角度だけ揺動
できるように枢着された第2ジョイントと、この第2ジ
ョイントを球送り装置の整流器レバーの方向に弾発する
スプリングとからなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態を示す。図1〜図4は本発明の第1の実施の形態を示
す図であり、従来と同様に1は軸2を中心として揺動す
る弾球用の槌、3はローラアーム、4はモータカム、5
は球送り装置の整流器レバーである。本発明において
も、槌1の側面に球送り装置の整流器レバー5のための
駆動部材が取り付けられているのであるが、この駆動部
材が従来のような一体品ではなく、図1、図2に示すよ
うに第1ジョイント10と、第2ジョイント11と、ス
プリング12とから構成されている。これらの第1ジョ
イント10と第2ジョイント11とは、樹脂製である。
【0009】第1ジョイント10は槌1の側面にネジ6
により固定されたものであり、その先端にはU字状の溝
13が形成されている。そしてこの溝13に第2ジョイ
ント11の円形の基部がはめ込まれ、ネジ15により枢
着されている。第2ジョイント11の基部と溝13との
間には僅かな隙間が設けられているので、第2ジョイン
ト11は第1ジョイント10の先端で所定角度だけ揺動
することができる。また図2に示すように、ネジ15の
回りにはつるまき式のスプリング12が設けられてお
り、第2ジョイント11を常に球送り装置の整流器レバ
ー5の方向に弾発している。第2ジョイント11の先端
部にはピン14が突設されており、このピン14が整流
器レバー5を押圧する。
【0010】このように構成された本発明の弾球装置
は、図1のようにスプリング12の力によって第2ジョ
イント11のピン14が球送り装置の整流器レバー5と
常に密着した状態にある。このため、図3のように槌1
が(反時計方向に)後退し出すと、直ちに整流器レバー
5が動きだすこととなる。このため従来のような槌1の
揺動角度上のロスがなくなり、槌1の動きに連動して球
送り装置が従来よりも早く動く。その結果、一次レール
上に球を長く置くことができ、球が静止した状態で打ち
出すことができるので、安定した弾球が可能となる。
【0011】また、スプリング12が第1ジョイント1
0に対する第2ジョイント11の角度の誤差を吸収する
ので、微細な角度を調整することなく、第1ジョイント
10を槌1に機械的に組み付けても作動に支障が生じな
い。このため、寸法精度や組み付け精度を従来以上に高
める必要もなく、コストダウンを図ることができる。
【0012】以上に説明した第1の実施の形態では、第
2ジョイント11をつるまき式のスプリング12により
整流器レバー5の方向に弾発した。しかし図5に示す第
2の実施の形態では、樹脂製の第1ジョイント10の先
端部にスプリング12として作用する樹脂製バネを一体
に成形した。この樹脂製バネの先端により第2ジョイン
ト11が整流器レバー5の方向に弾発されることは、第
1の実施の形態と同様である。この第2の実施の形態に
よれば部品点数を減らすことができ、更にコストダウン
を図ることができる利点がある。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のパチン
コ機の弾球装置によれば、球送り装置の整流器レバーを
駆動するための部材の寸法精度や組み付け精度を過度に
高めることなく、円滑な球送りを行わせることができ
る。また、槌の揺動角度上のロスがなくなり球送り装置
を早く起動させることができるので、一次レール上に球
を長く置くことができ、安定した弾球が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す正面図である。
【図2】第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図3】作動状態を示す正面図である。
【図4】作動状態を示す正面図である。
【図5】第2の実施の形態を示す正面図である。
【図6】従来例を示す正面図である。
【図7】従来例の作動状態を示す正面図である。
【図8】従来例の作動状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 槌 2 軸 3 ローラアーム 4 モータカム 5 球送り装置の整流器レバー 6 ネジ 7 ハンドルロット 8 屈曲部 9 軸 10 第1ジョイント 11 第2ジョイント 12 スプリング 13 U字状の溝 14 ピン 15 ネジ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 槌(1) の側面に球送り装置の整流器レバ
    ー(5) の駆動部材を備えたパチンコ機の弾球装置であっ
    て、この駆動部材が、槌(1) の側面に固定された第1ジ
    ョイント(10)と、この第1ジョイント(10)の先端に所定
    角度だけ揺動できるように枢着された第2ジョイント(1
    1)と、この第2ジョイント(11)を球送り装置の整流器レ
    バー(5) の方向に弾発するスプリング(12)とからなるこ
    とを特徴とするパチンコ機の弾球装置。
JP22108396A 1996-08-22 1996-08-22 パチンコ機の弾球装置 Expired - Fee Related JP2824242B2 (ja)

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