JP2823878B2 - 半導体集積回路の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路の製造方法

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JP2823878B2
JP2823878B2 JP1056730A JP5673089A JP2823878B2 JP 2823878 B2 JP2823878 B2 JP 2823878B2 JP 1056730 A JP1056730 A JP 1056730A JP 5673089 A JP5673089 A JP 5673089A JP 2823878 B2 JP2823878 B2 JP 2823878B2
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通郎 小松
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、半導体集積回路の製造方法に関し、さらに
詳しくは、半導体素子の電極上に設ける絶縁膜、特に多
層配線の層間絶縁膜に改良が図られた半導体集積回路の
製造方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 半導体集積回路の集積度を高めるため、たとえば第1
図に示すような、多層配線が用いられている。このよう
な多層配線の製造工程について説明すると、シリコンな
どの基板11上に、絶縁膜としての熱酸化膜12を形成した
後、アルミニウム膜などからなる第1配線層13を形成す
る。次いでこの上にCVD法あるいはプラズマCVD法などに
よって、シリカ膜、窒化ケイ素膜などの層間絶縁膜14を
被着させ、この層間絶縁膜14上に、この絶縁膜14を平坦
化するためのシリカ絶縁膜15を形成し、このシリカ絶縁
膜15上に必要に応じてさらに第2層間絶縁膜16を被着さ
せた後、第2配線層(図示せず)を形成している。
上記のようなシリカ絶縁膜15は、従来、シラノールな
どの有機ケイ素化合物をアルコールに溶解あるいは分散
してなる塗布液を、スピンコーティング法などによるい
わゆるSOG法(Spin on Glass法)よって塗布し、得られ
た塗膜を加熱して硬化させることによって形成されてい
た(SOG膜)。
ところで上記のような多層配線を有する半導体集積回
路では、特にスルーホールを開口し、第2配線層を形成
する際のスパッタリング時に、配線層中のアルミニウム
などの配線が酸化されて酸化アルミニウムなどとなり、
抵抗値が増大して導電不良を生じてしまうことがあっ
た。
このような配線層における導電不良は、SOG膜中に再
吸着した水分が含有されており、この水分がAlのスパッ
タ粒子を酸化して絶縁性のAl2O3が生成するために生じ
ていると推定される。
本発明者らは、上記のような問題点を解決すべく鋭意
検討したところ、有機ケイ素化合物をアルコールに溶解
あるいは分散してなる塗布液を用いて形成されるSOG膜
形成洋塗膜に特定の処理を加えた後に加熱して硬化させ
れば、得られるSOG膜は空気中の水分の再吸着等による
水分をほとんど含まず、したがって配線層中に導電不良
が生じないことを見出して、本発明を完成するに至っ
た。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、スルーホールを開口し、第
2配線層を形成する際のスパッタリング時などに、配線
層中の配線が酸化されて抵抗値が大きくなって導電不良
となることがなく、しかも絶縁性に優れたSOG膜を有す
る多層配線構造を備えた半導体集積回路の製造方法を提
供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る半導体集積回路の製造方法は、配線層が
形成された半導体基板上に、有機ケイ素化合物が含まれ
た塗布液を塗布して塗膜を形成し、次いでこの塗膜に、
該塗膜中に含まれる未分解の有機ケイ素化合物をC分解
するための下記(a)、(b)または(c)のいずれか
の処理を施した後に加熱してSOG膜を形成する工程を含
むことを特徴としている。
(a)の処理:塗膜にアルカリ性溶液あるいは酸溶液を
接触させる。
(b)の処理:塗膜をアルカリ性ガス雰囲気下にさら
す。
(c)の処理:塗膜を、有機ケイ素化合物を分解しうる
ような触媒を含む溶液と接触させる。
本発明によれば、SOG膜がほとんど水分を吸収あるい
は吸着することがなく、スルーホールを開口し、第2配
線層を形成する際のスパッタリング時に水分による配線
の酸化が防止され、導電不良を生ずることがなく、しか
も水分吸収によるSOG膜の誘電率の低下が防止され、絶
縁性の低下が防止される。したがってSOG膜上に直接第
2配線層を形成することができ、さらに、SOG膜のみで
層間絶縁層を形成することも可能になる等多層配線構造
を有する半導体集積回路の製造工程を簡素化することが
できる。
発明の具体的説明 以下本発明に係る半導体集積回路の製造法のうち、特
に多層構造を有する半導体集積回路の製造方法について
具体的に説明する。
本発明では、まず第1図に示すように、シリコンなど
の基板11上に、熱酸化膜などの第1絶縁膜12を形成し、
この第1絶縁膜12上に配線層13を設ける。この配線層13
は、たとえばアルミニウムなどの金属によって形成され
ている。
この配線層13上に層間絶縁膜14を被着させる。層間絶
縁膜14は、具体的には、窒化ケイ素膜、シリカ膜などで
あって、これらはCVD法あるいはプラズマCVD法などによ
って形成することができる。
このようにして形成された層間絶縁膜14上にSOG膜15
を形成するが、このSOG膜15は層間絶縁膜14の表面を平
坦にして、この上にさらに第2配線層(図示せず)を形
成するための膜である。
このSOG膜15は、有機ケイ素化合物を含むSOG膜形成用
塗布液を層間絶縁膜14上に塗布することによって形成さ
れる。平坦化膜形成用塗布液に含まれる有機ケイ素化合
物としては、従来平坦化膜形成用塗布液に用いられてい
る有機ケイ素化合物が特に制限されることなく用いられ
る。このような平坦化膜形成用塗布液としては、たとえ
ばRn Si X4-n(式中nは0〜3の整数であり、Rはアル
キル基であり、Xはアルコキシ基、ハロゲンまたはイソ
シアネートである)で表わされる化合物の1種または2
種以上の混合物の部分加水分解物を、アルコールなどの
有機溶剤に溶解あるいは分散してなる塗布液が用いられ
る。
この塗布液は、さらに水および酢酸などの酸を少量含
んでいることが好ましい。
上記のようなSOG膜形成用塗布液を層間絶縁膜14上に
塗布するには、スピンコート法などを採用することがで
きる。
次に上記のようにして層間絶縁膜14上に形成されたSO
G膜形成用塗膜を、必要に応じて常温〜200℃で1〜30分
間程度乾燥した後、この塗膜に、該塗膜中に含まれる未
分解の有機ケイ素化合物を分解するための処理を施す。
塗膜中に含まれる未分解の有機ケイ素化合物を分解す
るために塗膜に施す処理は、具体的には下記のようにし
て行なうことができる。
(a)塗膜にアルカリ性溶液あるいは酸溶液を接触させ
る。具体的には、塗膜にpH7〜11であるようなアルカリ
性溶液あるいはpH3〜7であるような酸性溶液を塗布し
たり、あるいは塗膜を上記のようなアルカリ性溶液ある
いは酸溶液に浸漬する。さらに、これらの溶液にシリカ
ゾル等のケイ素化合物を添加すると、より一層の効果が
得られる。
(b)塗膜をアルカリ性雰囲気下にさらす。具体的に
は、塗膜をアンモニアガス雰囲気下にさらす。
(c)塗膜を、有機ケイ素化合物を分解しうるような触
媒たとえばアルカリ金属、Ti、Al、Snなどの金属イオン
を含む溶液と接触させる。
このような処理(a)〜(c)は、上記のような乾燥
工程の後に行なってもよく、またこのような処理後に乾
燥工程を行なってもよい。なお上記のような処理
(a)、(b)および(c)は、塗膜の乾燥工程後に行
なうことが、取扱い上好ましい。
上記のようにして塗膜中に含まれる有機ケイ素化合物
を分解するための処理を塗膜に施した後に、塗膜を300
〜450℃程度の温度で加熱焼成すると、塗膜は硬化してS
OG膜15が形成される。
このように塗膜に、該塗膜中に含まれる未分解の有機
ケイ素化合物を分解するための処理を施した後に、加熱
焼成すると、未分解の有機ケイ素化合物がほとんど含ま
れず、Si−O−Si−の結合のみからなるSOG膜が得られ
る。このSOG膜は、湿気を含んだ大気中にさらされても
水分を吸収あるいは吸着することがほとんどなく、配線
層中の配線が酸化されて導電不良を起こすことがなくな
る。またSOG膜は水分を吸収あるいは吸着することがほ
とんどないため、SOG膜の誘電率が低下することがな
く、SOG膜の絶縁性が低下することがない。
なおSOG膜の膜厚は、配線層13の設けられていない部
分で500〜20000Å程度であることが好ましい。
このようにしてSOG膜15を層間絶縁膜14上に形成した
後、このSOG膜15上にさらにCVD法、プラズマCVD法など
によって第2層間絶縁膜16を被着させ、次いでスルーホ
ールを開口した後第2配線層(図示せず)を形成しても
よいが、このようにして形成されたSOG膜は水分を含ん
でいないため、第2図に示すように、SOG膜15上に直接
第2配線層を形成することが可能である。
また本発明では、第3図に示すように、基板11上に第
1絶縁膜12を介して設けられた配線層13上に、層間絶縁
膜14を介することなく直接上記のようなSOG膜15を層間
絶縁膜として形成してもよい。この場合、第2層間絶縁
膜16は省略することもできる。
以下本発明を実施例によって説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
実施例 有機ケイ素化合物としてのモノメチルトリメトキシシ
ランと、このモノメチルトリメトキシシランをSiO2とし
て換算した場合にSiO2に対して1重量%の酢酸と、SiO2
の8倍モルの純水を混合し、さらにエタノールを加えて
SiO2として14重量%の有機ケイ素化合物の部分加水分解
縮合物塗布液を調製した。
この塗布液を、3μmのラインアンドスペースピッチ
のAl配線が施されたシリコンウエハ上にスピンコート法
で塗布し、200℃で30分間乾燥した。乾燥時の膜厚は500
0Åであった。
このようにして形成された塗膜に、下記のような有機
ケイ素化合物を分解するための処理(1)、(2)をそ
れぞれ施した後、窒素雰囲気中で300℃で30分間加熱焼
成して、SOG膜を形成した。
さらにこのSOG膜上に、CVD法により厚さ2000ÅのSiO2
膜を積層して層間絶縁膜を形成した。
この層間絶縁膜に、RIE法によるドライエッチング法
で直径1.4μmのスルホールを設けたのち、上層のAl配
線層をスパッタリング法で形成し、2層Al配線素子を作
成した。
このようにして得られた素子の上下Al配線間のコンタ
クト抵抗と層間絶縁膜の比誘電率を測定した。
結果を表1に示す。
[処理法] (1)アルカリ溶液処理 pH8のアンモニア水に1時間浸漬。
(2)アルカリガス処理 15重量%のアンモニア水が入れられたデシケータ中に
25℃で半日間放置。
比較例 実施例において、塗膜に有機ケイ素化合物を分解する
ための処理を施さなかった以外は、実施例と同様にし
た。
結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第3図は、本発明に係るSOG膜の製造方法によ
って形成されるSOG膜を含む多層配線構造を有する半導
体集積回路の断面図である。 11……基材、12……第1絶縁層 13……配線層、14……第1層間絶縁層 15……SOG膜、16……第2層間絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/316 H01L 21/768 H01L 21/3205

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線層が形成された半導体基板上に、有機
    ケイ素化合物が含まれた塗布液を塗布して塗膜を形成
    し、次いでこの塗膜に、該塗膜中に含まれる有機ケイ素
    化合物を分離するための下記(a)の処理を施した後に
    加熱してシリカ絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴
    とする半導体集積回路の製造方法: (a)の処理:塗膜にアルカリ性溶液あるいは酸溶液を
    接触させる。
  2. 【請求項2】配線層が形成された半導体基板上に、有機
    ケイ素化合物が含まれた塗布液を塗布して塗膜を形成
    し、次いでこの塗膜に、該塗膜中に含まれる有機ケイ素
    化合物を分解するための下記(b)の処理を施した後に
    加熱してシリカ絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴
    とする半導体集積回路の製造方法: (b)の処理:塗膜をアルカリ性ガス雰囲気下にさら
    す。
  3. 【請求項3】配線層が形成された半導体基板上に、有機
    ケイ素化合物が含まれた塗布液を塗布して塗膜を形成
    し、次いでこの塗膜に、該塗膜中に含まれる有機ケイ素
    化合物を分解するための下記(c)の処理を施した後に
    加熱してシリカ絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴
    とする半導体集積回路の製造方法: (c)の処理:塗膜を、有機ケイ素化合物を分解しうる
    ような触媒を含む溶液と接触させる。
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