JP2821901B2 - 表面サイズ剤および該表面サイズ剤を用いてなる表面サイズ化方法 - Google Patents

表面サイズ剤および該表面サイズ剤を用いてなる表面サイズ化方法

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JP2821901B2 JP1088222A JP8822289A JP2821901B2 JP 2821901 B2 JP2821901 B2 JP 2821901B2 JP 1088222 A JP1088222 A JP 1088222A JP 8822289 A JP8822289 A JP 8822289A JP 2821901 B2 JP2821901 B2 JP 2821901B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面サイズ剤ならびに該表面サイズ剤を使
用してなる表面サイズ化方法に関する。さらに詳しく
は、サイズ効果が良好でありしかも低発泡性である表面
サイズ剤、ならびに該表面サイズ剤を使用してなる表面
サイズ化方法に関する。
〔従来の技術〕
従来から表面サイズ剤として、スチレン−マレイン酸
系またはα−オレフィン−マレイン酸系共重合体の水溶
液が知られているが、いずれもサイズ効果、低発泡性の
点で不充分である。そのため、これら表面サイズ剤を原
紙に塗布した場合には発泡による操業性低下が生じると
いう不利があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、前記課題を解決するためα−オレフィ
ン−マレイン酸系重合体に着目して鋭意検討した結果、
特定のα−オレフィンと特定の(メタ)アクリル酸エス
テルをそれぞれ特定比率で無水マレイン酸および無水マ
レイン酸半エステルと共重合して得られた水性重合体を
使用してなる表面サイズ剤が、従来公知の表面サイズ剤
に比べてはるかに低発泡性であり優れたサイズ効果を発
現しうることを見い出した。さらには、上記水性重合体
の部分アミド化物を用いた場合には上記特徴の他に水へ
の溶解性にも優れるという驚くべき事実を見い出した。
また、上記水性重合体およびその部分アミド化物の製造
に際して上記(メタ)アクリル酸エステルの仕込時期等
を変化せしめることにより得られる水性重合体を使用し
てなる表面サイズ剤を用いることにより、さらに顕著に
発泡性を改良しうることを見い出した。本発明はこれら
事実に基づき初めて完成されたものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、 (a)α,β−不飽和ジカルボン酸半エステルまたはそ
の塩単位(但し、エステルは炭素数4〜24の1価アルコ
ールのエステル)((a)成分)1〜70モル% (b)α,β−不飽和ジカルボン酸またはその塩単位
((b)成分)0〜70モル% (c)2,4,4−トリメチル−1−ペンテン((c)成
分)5〜65モル%および (d)構成アルコールの炭素数が6以上のアクリル酸エ
ステルおよび/またはメタクリル酸エステル((d)成
分)5〜65モル% (e)前記(a)、(b)および(c)成分と共重合し
うる不飽和単量体((e)成分)30モル%未満 から構成される水性重合体を有効成分とすることを特
徴とする表面サイズ剤、並びに (a)α,β−不飽和ジカルボン酸半エステルまたはそ
の塩単位(但し、エステルは炭素数4〜24の1価アルコ
ールのエステル)((a)成分)1〜70モル% (b)α,β−不飽和ジカルボン酸またはその塩単位
((b)成分)0〜70モル% (c)2,4,4−トリメチル−1−ペンテン((c)成
分)5〜65モル%および (d)構成アルコールの炭素数が6以上のアクリル酸エ
ステルおよび/またはメタクリル酸エステル((d)成
分)5〜65モル% (e)前記(a)、(b)および(c)成分と共重合し
うる不飽和単量体((e)成分)30モル%未満 から構成される水性重合体を有効成分とすることを特
徴とする表面サイズ剤を使用することを特徴とする表面
サイズ化方法に係わる。
本発明の表面サイズ剤の構成成分である(a)成分
(α,β−不飽和ジカルボン酸半エステルまたはその塩
単位)において、半エステルを形成する炭素数4〜24の
1価アルコールとしては、以下の各種のものをあげるこ
とができる。例えば、ブチルアルコール、ペンチルアル
コール、ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、デシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オク
タデシルアルコール、エイコシルアルコールなどの脂肪
族1価アルコール、ベンジルアルコールなどの芳香族1
価アルコール、およびこれらの2種以上の混合物があげ
られる。これらのうち、サイズ効果および泡立ちの点か
らは炭素数6〜14の脂肪族1価アルコールが好ましい。
ここで、1価アルコールの炭素数が4未満の場合には満
足なサイズ効果および抑泡効果が得られず、また24を越
える場合には重合体の水溶性が乏しく安定な水溶液が得
られないためいずれも好ましくない。
本発明の表面サイズ剤の任意の構成成分である(b)
成分(α,β−不飽和ジカルボン酸またはその塩単位)
としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸等のジカルボン酸、該無水物または該ジカルボン
酸の塩を例示しうる。該ジカルボン酸のうち好ましいの
はマレイン酸、無水マレイン酸およびイタコン酸であ
る。また(a)および(b)成分において、それらの塩
の種類としては、ナトリウム塩またはカリウム塩等のア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩、炭素数1〜12の脂肪族
アミン塩、アルカノールアミン塩等をあげることができ
る。これら塩のうち好ましくはナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩である。尚、これらの塩は完全中和
塩、部分中和塩のいずれでもさしつかえない。
本発明の表面サイズ剤の構成成分である(c)成分は
2,4,4−トリメチル−1−ペンテンである。通常、イソ
ブチレンの2量体であるジイソブチレンは、α型(2,4,
4−トリメチル−1−ペンテン)およびβ型(2,4,4−ト
リメチル−2−ペンテン)の2種類の混合物として入手
しうるが、本発明の重合に供しうるのはα型の2,4,4−
トリメチル−1−ペンテンのみである。但し、上記混合
物たる市販ジイソブチレンを使用することも可能であ
り、この場合には重合反応後にβ型を留去すればよい。
本発明の表面サイズ剤の構成成分である(d)成分
は、構成アルコール成分の炭素数が6以上である(メ
タ)アクリル酸エステルである。具体的にはこれらのア
ルコール成分がヘキシルアルコール、オクチルアルコー
ル、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコー
ル、デシルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデ
シルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシ
ルアルコール、オクタデシルアルコール、エイコシルア
ルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコ
ール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコー
ル、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコールな
どで構成された各種を例示でき、これらを単独でまたは
組合せて使用しうる。得られる表面サイズ剤の性能、特
にサイズ剤の低発泡性等を考慮すれば、これらのうち更
に好ましくは構成アルコールの炭素数が8〜30のものと
される。構成アルコールの炭素数が6未満の場合には発
泡性が大となる。該炭素数の上限は特に制限されない
が、30を越える場合には原料入手の点で不利がある。
本発明の表面サイズ剤の任意の構成成分である他の不
飽和単量体(以下、(e)成分という。)としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリロニトリル、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート等の水溶性単量体、アクリレート、メタクリ
レート、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、
グリシジルメタクリレート等の油溶性単量体があげら
れ、これらは本発明の目的を逸脱しない範囲で使用で
き、通常は全単量体使用量に対して30モル%未満とする
のがよい。
上記(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の
各種成分は以下の組成割合で用いられる。
(a)成分は重合体中で、通常1〜70モル%、好まし
くは5〜50モル%である。(a)成分の組成割合が1モ
ル%に満たない場合は満足なサイズ効果がえられず、ま
た70モル%を越える場合には発泡性が大きくなるため好
ましくない。(b)成分の組成割合は通常0〜70モル
%、好ましくは5〜50モル%とされる。また、(b)成
分のうち10〜90モル%が半アミド化されていることが得
られる表面サイズ剤の水への溶解性の点から好ましい。
(c)成分の組成割合は通常5〜65モル%、好ましくは
10〜60モル%とされる。(c)成分が、5モル%未満の
場合にはサイズ効果が低下する傾向にあり、また65モル
%を越える場合には発泡性が大きくなる傾向があるため
いずれも好ましくない。(d)成分の組成割合は通常5
〜65モル%、好ましくは10〜60モル%とされる。(d)
成分が5モル%未満の場合には発泡性が大きくなる傾向
にあり、また65モル%を越える場合にはサイズ効果が低
下する傾向があるためいずれも好ましくない。(e)成
分の組成割合は通常30モル%未満とされる。
重合体中の全カルボキシル基の中和度は、通常50%以
上、好ましくは60%以上とするのがよい。中和度の調整
は、あらかじめ単量体の段階で行ないうるのはもちろん
のこと、重合体の製造後に行なうこともできる。重合体
中の半アミド基の量は特に制限はされないが、えられる
水性重合体の水への溶解性などの点から(b)成分の10
〜90モル%、好ましくは20〜80モル%とするのがよい。
半アミド化は、あらかじめ単量体の段階で行ないうるの
はもちろんのこと、重合体の製造後に行なうこともでき
る。
本発明の表面サイズ剤は、前記各種成分((a)〜
(e)成分)を適当な重合開始剤の存在下、共重合せし
めることにより容易に製造することができる。重合方法
としては特に制限はされず、バルク重合、溶液重合等の
各種方法を適宜採用しうる。溶液重合の場合には、溶液
としてベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、アセト
ン、メチルエチルケトン等の低級ケトン、酢酸エチル、
クロロホルム、ジメチルホルムアミド等を単独でまたは
適宜組合せて使用することができる。重合開始剤の種類
についても特に制限はされず、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド
等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスジメチルワレロニトリル、その他レドックス触媒系
のいずれをも採用することができる。また重合に際して
は、メルカプタン類、第二級アルコール類等の連鎖移動
剤を用いることもできる。重合温度は通常80〜140℃程
度、反応時間は1〜10時間程度とされる。
本発明においては、更に改良された以下の製造法を採
用するのがよい。
すなわち、前記(a)成分、(b)成分、(c)成
分、(d)成分および(e)成分を共重合させるにあた
り、(a)成分の仕込全量、(b)成分の仕込全量、
(c)成分の仕込全量、(e)成分の仕込全量および
(d)成分の仕込全量の5〜95重量%の量を同時にまた
は好ましくは滴下して仕込み、約80〜100%の重合率と
なるまで共重合させたのち(以下この段階を第一段階と
いう)、残余の(d)成分を仕込み、共重合を完結させ
る(以下この段階を第二段階という)のがよい。ここ
に、(d)成分を分割仕込みすることにより大幅に発泡
性が改良される。上記第一段階における(d)成分の仕
込量が95重量%を越える場合にはえられた水性重合体の
発泡性が顕著に改良しうるとは言い難い。しかして該仕
込量が5〜95重量%、好ましくは20〜80重量%とされ
る。第一段階における反応温度は80〜140℃程度、反応
時間は1〜10時間であり、重合率が約80重量%以上とな
るまで反応させた後、第二段階に移行させる。第二段階
で使用する(d)成分の仕込量は95〜5重量%、好まし
くは80〜20重量%である。第二段階での反応温度は80〜
140℃程度、反応時間は1〜6時間程度である。
また、半アミド化は上記でえられた共重合体に対し
て、アンモニア、炭素数1〜12の脂肪族アミン、アルカ
ノールアミンなどを所定量添加し、反応温度20℃以上、
好ましくは30〜100℃程度、反応時間は0.5〜8時間程
度、好ましくは0.5〜3時間の条件下に反応させればよ
い。えられた各種共重合体を水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニ
ウム、炭素数1〜12の脂肪族アミン、アルカノールアミ
ンなどの中和剤により所望のpHとなるよう適宜中和操作
を行なえばよい。
上記いずれの製造方法によっても通常、水溶性重合体
を、場合により水分散性重合体を容易に得ることができ
る。該水性重合体の分子量は、通常1,000〜1,000,000程
度、好ましくは2,000〜100,000の範囲とされる。分子量
が1,000未満の場合には十分なサイズ効果が得られず、
また1,000,000を越える場合には重合体水溶液または分
散液の粘度が大きくなり作業性が劣る傾向がある。
本発明の表面サイズ剤は、上記の水性重合体を有効成
分とするものである。
本発明の表面サイズ剤の適用される原紙としては特に
制限はされず、また、バルブ、填料、内添サイズ剤、抄
紙時のpH、紙力増強剤、リテンションエイド等による影
響はほとんど受けない。たとえば、酸性条件下で抄紙さ
れた上質紙原紙およびコート紙原紙、アルキルケテンダ
イマーあるいはアルケニル無水コハク酸などを内添サイ
ズした中性抄紙された上質紙原紙およびコート紙原紙、
ライナーなどの原紙があげられる。また回収故紙を含有
する原紙にも好適に使用できる。
本発明の表面サイズ剤は、単独で使用することができ
ることはもちろんのこと、酸化デンプン、アルギン酸ソ
ーダ、カルボキシメチルセルロース、アクリルアミド系
ポリマー、ポリビニルアルコール等と併用することもで
きる。
また本発明の表面サイズ剤は、上記各種の原紙に対し
て従来公知の塗布方法、例えば含浸法、サイズプレス
法、カレンダー法、スプレー法により塗布される。その
塗布量は通常は0.001〜5g/m2(固形分)、好ましくは0.
005〜1g/m2である。該サイズ剤は、従来の表面サイズ剤
に比べて、水への溶解性が良好であり、しかも泡立ちが
少ないため実機への適用が容易であり、加えて優れたサ
イズ性を有する成紙が得られるという特長を発揮する。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例をあげて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものでは
ない。なお、各例中、部および%は特記しない限りすべ
て重量基準である。
実施例1 攪拌機、冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温度
計を備えたフラスコに、無水マレイン酸78.4部(40モル
%)、無水マレイン酸のイソブチルアルコール半エステ
ル34.4部(10モル%)およびトルエン47.3部を仕込み、
攪拌窒素気流下に110℃まで昇温した。
滴下ロートにジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−
1−ペンテンの含有率76%)117.5部(40モル%)およ
び2−エチルヘキシルアクリレート36.9部(10モル%)
を仕込み、また別の滴下ロートにt−ブチルパーオキシ
ベンゾエート11.4部およびトルエン40部を仕込んだ。こ
れらを滴下ロートから約1.5時間を要してフラスコに滴
下し、還流下に約1時間保温した。その後、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサエート4.6部およびトル
エン20部を約30分を要して滴下し、1時間保温した。
減圧下にトルエンを留去し、重合物を水酸化ナトリウ
ム7.2部、所定量の水および28%アンモニア水98.4部で
中和することにより水溶性重合体水溶液を得、該水溶性
重合体を本発明の表面サイズ剤とした。このものの外観
は淡黄色透明であり、不揮発分は20.5%、pHは9.0、25
℃の粘度は310cpsであった。
実施例2〜10 実施例1において、使用単量体の種類、その組成のい
ずれか少なくとも一種を変化させた他は同様にして反応
を行ない各種表面サイズ剤を得た。これらの各恒数は第
1表に示す。
実施例11 実施例1と同様のフラスコに、無水マレイン酸98部
(50モル%)およびトルエン53.9部を仕込み、攪拌窒素
気流下に110℃まで昇温した。
滴下ロートにジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−
1−ペンテンの含有率76%)117.6部(40モル%)およ
びラウリルアクリレート48部(10モル%)を仕込み、ま
た別の滴下ロートにt−ブチルパーオキシベンゾエート
11.4部およびトルエン40部を仕込んだ。これらを滴下ロ
ートから約1.5時間を要してフラスコに滴下し、還流下
に約1時間保温した。その後、t−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサエート4.6部およびトルエン20部を約3
0分を要して滴下し、1時間保温した。
ついで系内温度を80〜90℃としたのち、滴下ロートよ
りイソブチルアルコール18.4部を仕込み、同温度で4時
間保温し、後エステル化反応を行った。更に、減圧下に
トルエンを留去し、重合物を水酸化ナトリウム7.2部、
所定量の水および28%アンモニア水98.4部で中和するこ
とにより水溶性重合体水溶液を得、該水溶性重合体を本
発明の表面サイズ剤とした。このものの外観は淡黄色透
明であり、不揮発分は20.5%、pHは9.1、25℃の粘度は2
300cpsであった。
実施例12 実施例2でえられたトルエン留去前の共重合体反応液
の全量を70〜80℃に加温したのち、炭酸アンモニア34.0
部(NH3含有率60モル%)を添加した。同温度で1時間
保温しアミド化反応を行なった。
減圧下にトルエンを留去し、重合物を水酸化ナトリウ
ム4.8部、所定量の水および28%アンモニア水45.4部で
中和することにより水溶性重合体水溶液を得、該水溶性
重合体を本発明の表面サイズ剤とした。このものの外観
は黄色透明水溶液であり、不揮発分は20.5%、pHは9.
1、25℃の粘度は950cpsであった。
実施例13 実施例1と同様のフラスコに、無水マレイン酸78.4部
(40モル%)、無水マレイン酸のイソブチルアルコール
半エステル34.4部(10モル%)およびトルエン53.9部を
仕込み、攪拌窒素気流下に110℃まで昇温した。
滴下ロートにジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−
1−ペンテンの含有率76%)117.6部(40モル%)およ
びラウリルアクリレート33.6部(7モル%)を仕込み、
また別の滴下ロートにt−ブチルパーオキシベンゾエー
ト11.4部およびトルオン40部を仕込んだ。これらを滴下
ロートから約1.5時間を要してフラスコに滴下し、還流
下に約1時間保温した。この時点での重合率は85%であ
った。その後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サエート4.6部およびトルエン20部を滴下ロートに仕込
み、また別の滴下ロートにラウリルメタクリレート14.4
部(3モル%)を仕込み、これらを約30分を要して滴下
し、1時間保温した。
減圧下にトルエンを留去し、重合物を水酸化ナトリウ
ム7.2部、所定量の水および28%アンモニア水98.4部で
中和することにより水性重合体を得、該水性重合体を本
発明の表面サイズ剤とした。このものの外観は黄色エマ
ルジョンであり、不揮発分は20.5%、pHは9.0、25℃の
粘度は520cpsであった。
実施例14 実施例13において、ラウリルアクリレートの分割滴下
量を第1表に示すように変化させた他は同様にして反応
を行ない表面サイズ剤を得た。これものの外観は黄色エ
マルジョンであり、不揮発分は20.5%、pHは9.1、25℃
の粘度は700cpsであった。
比較例1〜3 実施例1において、使用単量体の種類、その組成のい
ずれか少なくとも一種を変化させた他は同様にして反応
を行ない各種表面サイズ剤を得た。これらの各恒数は第
1表に示す。
上記で得られた各種表面サイズ剤の性能評価は以下の
方法により行なった。結果は第2表に示す。
(1)サイズ効果 (A)原紙 酸性紙 坪量71g/m2、ステキヒト0秒、内添薬品(対パルプ添
加率):タルク20%、強化ロジンサイズ剤(荒川化学工
業(株)製、商品名「サイズパインE」)0.05%、硫酸
バンド2.5% 中性紙 坪量65g/m2、ステキヒト0秒、内添薬品(対パルプ添
加率):炭酸カルシウム20%、アルケニル無水コハク酸
系サイズ剤(荒川化学工業(株)製、商品名「サイズパ
インSA 850」)0.05%、硫酸バンド0.5%、カチオン化
澱粉0.4%、アニオン系歩留剤(荒川化学工業(株)製
商品名「KW-504」)0.01% (B)表面サイジング 装 置 :ラボサイズプレス 表面サイズ剤:酸化澱粉(固形分塗布量1.8g/m2)と本
発明の表面サイズ剤(固形分塗布量は第2表に記載)と
を混合使用した。
乾燥条件 :回転型オートドライヤー130℃×1分 (C)紙質評価 ステキヒトサイズ度 JIS P-8122による。
コブサイズ度 JIS P-8140による。
(2)発泡性 酸化澱粉5%と表面サイズ剤0.05%とを添加したサイ
ズ液1000部を2lの円筒形フラスコに入れ、45℃に保温し
た。3枚羽根プロペラ付攪拌機で4000rpm、10分間攪拌
し発泡量を測定した。
〔発明の効果〕 本発明の製造法により表面サイズ剤としての有効成分
である特定の水性重合体を容易にえることができる。該
水性重合体を有効成分とする表面サイズ剤は、優れたサ
イズ性能を発揮することはもとより、塗工時の泡立ちは
ほとんどないため実機への適用が極めて容易となり、ま
た良好なサイズを有する成紙を容易に提供しうるという
効果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−146098(JP,A) 特開 昭59−78207(JP,A) 特開 昭60−993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 1/34,3/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)α,β−不飽和ジカルボン酸半エス
    テルまたはその塩単位(但し、エステルは炭素数4〜24
    の1価アルコールのエステル)((a)成分)1〜70モ
    ル% (b)α,β−不飽和ジカルボン酸またはその塩単位
    ((b)成分)0〜70モル% (c)2,4,4−トリメチル−1−ペンテン((c)成
    分)5〜65モル% (d)構成アルコールの炭素数が6以上のアクリル酸エ
    ステルおよび/またはメタクリル酸エステル((d)成
    分)5〜65モル%並びに (e)前記(a)、(b)および(c)成分と共重合し
    うる不飽和単量体((e)成分)30モル%未満 から構成される水性重合体を有効成分とすることを特徴
    とする表面サイズ剤。
  2. 【請求項2】前記(b)成分の10〜90モル%が半アミド
    である請求項1記載の表面サイズ剤。
  3. 【請求項3】前記(a)成分、(b)成分、(c)成
    分、(d)成分および(e)成分を共重合させるにあた
    り、(a)成分の仕込全量、(b)成分の仕込全量、
    (c)成分の仕込全量、(e)成分の仕込全量および
    (d)成分の仕込全量の5〜95重量%の量を仕込み、約
    80〜100%の重合率となるまで共重合させたのち、残余
    の(d)成分を仕込み共重合を完結させてえられた水性
    重合体を有効成分とする請求項1または2記載の表面サ
    イズ剤。
  4. 【請求項4】(a)α,β−不飽和ジカルボン酸半エス
    テルまたはその塩単位(但し、エステルは炭素数4〜24
    の1価アルコールのエステル)((a)成分)1〜70モ
    ル% (b)α,β−不飽和ジカルボン酸またはその塩単位
    ((b)成分)0〜70モル% (c)2,4,4−トリメチル−1−ペンテン((c)成
    分)5〜65モル% (d)構成アルコールの炭素数が6以上のアクリル酸エ
    ステルおよび/またはメタクリル酸エステル((d)成
    分)5〜65モル%並びに (e)前記(a)、(b)および(c)成分と共重合し
    うる不飽和単量体((e)成分)30モル%未満 から構成される水性重合体を有効成分とすることを特徴
    とする表面サイズ剤を使用することを特徴とする表面サ
    イズ化方法。
  5. 【請求項5】表面サイズ剤が請求項2または3記載のも
    のである請求項4の表面サイズ化方法。
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