JP2820745B2 - 塩化ビニル樹脂の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル樹脂の製造方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J19/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J19/24—Stationary reactors without moving elements inside
- B01J19/2455—Stationary reactors without moving elements inside provoking a loop type movement of the reactants
- B01J19/2465—Stationary reactors without moving elements inside provoking a loop type movement of the reactants externally, i.e. the mixture leaving the vessel and subsequently re-entering it
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Description
て塩化ビニル重合体(塩化ビニル樹脂とも呼ぶ。)、詳
しくはペースト用塩化ビニル樹脂を製造する方法、特に
乳化重合によりペースト用塩化ビニル樹脂を製造する方
法に関する。
ン界面活性剤および/または非イオン界面活性剤を乳化
剤として使用し、水溶性過酸化物、水溶性過酸化物と水
溶性還元剤との組合せまたは油溶性過酸化物と水溶性過
酸化物との組合せを重合開始剤として使用し、要すれ
ば、他の重合助剤の存在下、水性媒体中で塩化ビニル単
量体を重合して低平均粒子径が0.1〜0.4μmの微小粒子
を生成する乳化重合、ならびに予め種粒子として調整さ
れた塩化ビニル樹脂の存在下に乳化重合を行うことによ
り、種粒子を核として肥大させて0.4〜2μmの比較的
大きな粒子を生成する播種乳化重合の双方を意味する。
ながら重合反応を実施すると、重合反応器壁面への付着
スケール量および重合体ラテックス中の浮遊スケール量
などが撹拌による剪断力増加と共に増加する。従って、
これらのスケール量を減らすためには、重合中の撹拌に
よる剪断力を制限する必要があり、重合時に撹拌を実施
するにしても、低速撹拌が必須条件となる。
れている乳化重合の重合方法では、重合中に副生するス
ケールを減少するため、単量体相と水相とが相分離する
程度の緩やかな撹拌条件下で開始剤を水相に添加するこ
とを特徴としている。しかしながら、このような方法で
は、重合速度は単量体の水相への移行速度により律速さ
れ、撹拌を強くしない限り、重合時間を短縮するのが困
難であるという問題があった。
重合反応系(単量体とラテックスが混存する系)の粘度
が高くなるため、反応器と重合反応系との間の境膜伝熱
係数が小さくなって除熱が不十分となる。また、重合反
応器の大型化や塩化ビニル単量体の仕込比率の増大によ
って重合反応熱の除去は一層困難になるという問題が生
じる。
流したり、重合反応器内部に冷却用コイルを付加する方
法が採用されている。しかしながら、前者の場合、冷凍
機を使用するため消費電力が増えて製造原価を引上げる
ことになるし、後者の場合には付加設備に重合体が付着
し、更に、それを除くためのクリーニング作業が必要と
なるなど、いずれも好ましい方法とはいえない。
ことによって重合反応熱を除去する方法が塩化ビニルの
懸濁重合法などで知られている。このような方法を採用
できるのは、一般的に、重合反応器の撹拌条件が高速で
あり、重合反応系が完全混合状態にある場合であり、例
えば特公昭58−48561号公報に記載されているようにコ
ンデンサーで凝縮した塩化ビニル単量体が重合反応器の
気相部へ連続的にリサイクルされている。
には、上述のように高速撹拌条件を採用することは不可
能である。従って、塩化ビニル樹脂の重合方法におい
て、低速撹拌条件下でコンデンサーを使用して気相部へ
リサイクルしながら乳化重合すると、重合反応系の混合
が悪く、反応器上部に多量に存在する単量体の蒸発潜熱
により液相上部のみが冷却されて液相部の上下に温度分
布ができる。その結果、単量体の還流量が減少し、見掛
上コンデンサーの除熱効率は低下するという問題があっ
た。
応器を使用して低速撹拌下で塩化ビニル単量体の乳化重
合をする場合、スケール量を増加させることなく、重合
時間を短縮し、かつ、コンデンサーによる除熱を効率的
に行う重合方法を提供することが本発明の課題である。
反応器の構造および重合条件とコンデンサーの除熱効
率、液相部温度分布、スケール量および最終転化率と重
合時間などの関係について鋭意詳細に検討した結果、本
発明を完成するに至った。
る重合反応器を使用して塩化ビニルを含む単量体を低速
撹拌条件下で乳化重合することにより塩化ビニル樹脂を
製造する方法において、重合中、コンデンサーで凝縮し
た単量体を反応器の液相下部から、要すれば液滴化装置
を介して重合反応系にリサイクルすることを特徴とする
塩化ビニル樹脂の製造方法を提供する。
ンサーおよび撹拌装置を有し、塩化ビニル単量体の重合
に一般的に使用されているものである。コンデンサーお
よび撹拌装置の形式は特に限定されるものではなく、反
応器と同様に塩化ビニル単量体の重合に通常使用される
ものであってよい。しかしながら、撹拌装置について
は、先に説明したような問題点を考慮して、低剪断力で
ありながらも可能な限り反応系を充分に混合する形式の
ものを採用するのが好ましい。
特に好ましい態様として、重合反応器に付設された撹拌
機の型式はパドル型撹拌翼、いかり型撹拌翼、門型撹拌
翼またはくし型撹拌翼であり、その場合の翼長(d)と
重合反応器の直径(D)の比(d/D)が0.3〜0.9であ
り、撹拌翼の先端速度(πdn;nは撹拌回転数)が0.1〜
1.4m/secの範囲に入る条件下の重合を例示できる。
が、通常、単量体の蒸発開始から終了まで、望ましくは
重合初期から重合転化率が85%まで使用する。
コンデンサーで凝縮・液化した塩化ビニル単量体は、反
応器気相部に還流するのではなく、重合反応器の液相下
部へ連続的にリサイクルさせて重合を継続する。
ンプにより、要すればポンプの吐出側に設けた液滴化装
置、例えばノズルにより液滴化されて、重合反応器液相
下部へ供給される。供給された単量体液滴は、水相との
比重差によって浮上しつつ、重合反応器の撹拌によって
更に微細な液滴となり、重合反応器全体に均一に分散さ
れる。
相中に単量体が拡散する。従来のように凝縮した単量体
を反応器の気相部に還流する場合では、還流された単量
体が反応器上部に存在するに過ぎず、本発明のような単
量体の水相への拡散を期待することはできない。
従来のように凝縮した単量体を反応器の気相部に還流す
る場合と比べると、単量体は液滴となるので単量体と水
相との界面積が格段に大きくなり、単量体の水相への拡
散が重合反応速度を律速するという問題は解消され、重
合時間の短縮が可能となった。
に分散せず、重合反応器内部で温度分布が生じる、即
ち、反応系の一部が高温になることがある。しかしなが
ら、本発明の方法では、反応系に液滴として存在する単
量体の量が相対的に多くなり、従って、たとえ、高温部
分が生じた場合でも、その部分に存在する単量体液滴量
も多くなるので、単量体の蒸発により容易に冷却され、
高温部分の存在が解消される。また、単量体が蒸発して
できた気泡によって反応器内で上昇流が生じ、またそれ
により、下降流も生じて反応器内の上下混合が促進され
るので、重合反応器液相部の温度分布幅が小さくなる。
独または塩化ビニルおよびこれと共重合し得る単量体と
の混合物である。従って、本明細書において「塩化ビニ
ルを含む単量体」という場合、塩合ビニル単独の場合、
ならびに塩化ビニルおよび他の共重合可能な単量体の混
合物の双方を意味するものとして使用している。
いが、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン等の
ビニル系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸およびそ
れらのエステル類;マレイン酸、マレイン酸エステル、
フマル酸、フマル酸エステル等の不飽和ジカルボン酸お
よびそれらのエステル類;弗化ビニル、臭化ビニル等の
塩素以外のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン、弗化ビ
ニリデン等のハロゲン化ビニリデン;ならびにアクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、ビニルエーテル類等の
公知の塩化ビニルと共重合可能なすべての単量体が使用
できる。これらの単量体の使用量は塩化ビニルとの混合
物中50重量部未満であるのが好ましい。
キルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキルアルコール硫酸エステル塩、脂肪酸塩、モノまた
はジアルキルスルホコハク酸塩のような通常のアニオン
性乳化剤で、特にアルカリ金属塩が一般的である。な
お、非イオン系界面活性剤、例えば高級脂肪酸のグリセ
リンエステル、グリコールエステルもしくはソルビタン
エステル、高級アルコール縮合物またはポリプロピレン
オキサイド縮合物などを前記アニオン性乳化剤と併用す
ることもできる。乳化剤の使用量は全単量体に対して0.
01部〜3部程度用いられるのが一般的である。
は、塩化ビニルの乳化重合に使用されている開始剤が全
て使用可能であり、より具体的には過酸化水素、過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等、さらにこれらと例え
ば亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ピロ亜
硫酸ナトリウム、ロンガリット、硫酸第一鉄等の適当な
還元剤との併用系を使用することができる。また、油溶
性開始剤としてはt−ブチルハイドロパーオキサイド、
イソペンタンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイドを例
示できる。開始剤の使用量は、一般的には0.0001〜2重
量部の範囲である。
中、1は重合反応器、2はリフラックスコンデンサーを
示す。また、3は液化した単量体を重合反応器液相下部
へリサイクルするポンプであり、一般に使用されるもの
でよく、例えば遠心ポンプ、往復ポンプ、回転ポンプ等
を使用できる。4は、コンデンサーで液化した単量体を
重合反応器液相下部へ導入する液滴化装置であり、例え
ば扇型ノズル、充円錐ノズル、空円錐ノズル、直進ノズ
ル等を介して単量体を微小液滴として導入してもよい
が、必ずしもこのような液滴化装置を使用する必要はな
い。
の通りである: 単量体100重量部、核重合体0〜30重量部、水溶性レ
ドックス触媒0.0001〜2重合部、陰イオン界面活性剤0.
01〜5重量部、非イオン界面活性剤0〜4重量部であ
る。その他高級脂肪酸、高級アルコール、無機塩、水溶
性高分子などの物質を使用してもよい。
相部)へリサイクルする重合方法において、液相部の温
度分布幅を小さく、かつ、単量体の水相への拡散速度を
大きくするために比較的強い撹拌が必要であった。これ
に対し、本発明の方法では、コンデンサーからの凝縮液
を反応器液相下部にリサイクルすることにより、単量体
が液滴化されて水相への拡散速度が大きくなり、また、
反応系内の温度分布幅を小さくできることになり、その
結果、強い撹拌の必要性を回避できることになり、反応
中に副成するスケール量を減少させることができる。
く、重合時間が短縮できると共に、コンデンサーによる
除熱を効率的に行うことができるようになったため、生
産性向上や重合反応器の大型化が可能となった。
明する。部数および%は別段の断りのない限り重量基準
である。
中の特に大きい液相部温度差(ΔT)を測定し、その時
にコンデンサーの除熱効率も測定した。更に、スケール
量についても測定した。
器に2本の測温体5を第1図のように付設した。1本は
気液界面付近の液相部(重合中は常時液相部に入るよう
な位置)に設置した。他方は液相部中段より下に設置し
た。重合反応中に測定した中段温度(T1℃)と上段温度
(T2℃)より次式: ΔT=(T2−T1) (1) で液相部温度差(ΔT℃)を算出した。
/hr)とする。次に、重合時の撹拌条件が完全混合に近
い状態(撹拌翼先端線速度が1.5m/sec以上の時)で除熱
できる熱量をQs(kcal/hr)とすると、除熱効率(ε
%)は次式で算出される: 次に、QiおよびQsはそれぞれの重合反応中に、第1図
のように冷却水量(FIm3/hr)、冷却水入口温度(T
3℃)、および冷却水出口温度(T4℃)を測定し、それ
ぞれの除熱量(Qkcal/hr)を次式: Q=Cp・ρ・FI(T4−T3) (3) (但し、Cp:冷却水の比熱(kcal/kg℃)、ρ:冷却水の
密度(kg/m3))で算出した。得られた熱量を式(2)
に代入して除熱効率を算出した。
方は重合反応器内壁に付着するスケールで、これを付着
スケールという。他方は重合終了時のラテックス中に含
まれる凝集ポリマーであり、これを浮遊スケールとい
う。これらのスケール量は次のようにして測定した。
ルをスクレーパーでかき落として集め、50℃の空気浴で
一昼夜乾燥した後、重量を測定した。
金網で篩分し、金網上に残った凝集ポリマーを50℃の空
気浴で一昼夜乾燥し、重量を測定した。
を有する1500重合反応器の中へ以下の物質を加えた。
空ポンプで減圧して脱気した後、塩化ビニル単量体500k
gを供給して撹拌下、昇温した。重合反応器内温度が50
℃に達した後、単量体100重量部当たり1時間当たり純
過酸化水素として0.0002部を供給するように過酸化水素
0.1%水溶液を連続的に重合反応器を圧入した。
ンスルホン酸ソーダ2.7kgを含む水溶液を過酸化水素お
よび単量体とは別の配管から一定割合で連続的に追加し
た。重合中の撹拌翼先端速度は0.21m/sceであり、ま
た、コンデンサーは開始剤を追加してから30分後に使用
し、塩化ビニル単量体の凝縮量が少なくなるまで(重合
転化率が85%以上まで)コンデンサーを使用した。
液相下部から反応器内に連続的にリサイクルした。この
リサイクルは、第1図のバルブV1を開けてV2を閉めるこ
とにより実施した。
実施例1と同様に重合した。
をリサイクルするに当たり、液滴化装置(充円錐ノズ
ル)を使用した以外は、実施例2と同様に重合した。
相部へリサイクルする以外は実施例1と同様に重合し
た。気相部へのリサイクル操作は第1図のバルブV1を閉
めてV2を開けた。
は、比較例1と同様に重合した。
は、比較例1と同様に重合した。
のフローシートである。 1……重合反応器、2……コンデンサー、 3……ポンプ、4……液滴化装置、5……測温器。
Claims (1)
- 【請求項1】コンデンサーおよび撹拌装置を有する重合
反応器を使用して塩化ビニルを含む単量体を低速撹拌条
件下で乳化重合することにより塩化ビニル樹脂を製造す
る方法において、重合中、コンデンサーで凝縮した単量
体を反応器の液相下部から、要すれば液滴化装置を介し
て重合反応系にリサイクルすることを特徴とする塩化ビ
ニル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1320220A JP2820745B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 塩化ビニル樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1320220A JP2820745B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 塩化ビニル樹脂の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH03181502A JPH03181502A (ja) | 1991-08-07 |
JP2820745B2 true JP2820745B2 (ja) | 1998-11-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1320220A Expired - Fee Related JP2820745B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 塩化ビニル樹脂の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2820745B2 (ja) |
-
1989
- 1989-12-08 JP JP1320220A patent/JP2820745B2/ja not_active Expired - Fee Related
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