JP2003529645A - 重合可能な化合物及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
用途例えば乳化重合における乳化剤、及びその重合可能な化合物類を用いる乳化
重合によって製造されるラテックスに関する。
の使用はこの分野でよく知られている。しかし、そのようなペイントや塗料の基
体に対する接着は一般に乳化重合工程に於いて必要とされる乳化剤の存在によっ
て悪影響を受ける。例えば、その様な乳化剤は数多くのかたちで接着性、特に湿
潤接着性に影響する。乳化剤は乾燥工程の間に表面に移動する傾向があって、ペ
イント又は塗料と基体との界面に集まって層を形成するが、この層は水分に対し
て非常に敏感であり、接着性を減少させる。更に多くのその様な乳化剤は一般に
他の塗料又はペイント成分と相溶性がなく、分離する傾向があり、水を保持して
、曇り(ヘイズ)の形成を生じる。従って、乳化重合工程に於いて必要とされる
そのような乳化剤の量を無くするか又は減少することが出来るようにする重合可
能なモノマー類が入手出来ることが望ましい。
ートの重合可能なホスフェートエステル類の製造方法、及びそのような重合可能
なモノマー類の乳化重合体(エマルジョンポリマー)を製造する方法、及び生じ
る乳化重合体生成物を提供する。本発明の方法によって造られる重合可能なポリ
アルキレンオキシド(メタ)アクリレート重合可能ホスフェートエステル類は、
高いモノ/ジエステル含量、即ち80/20又はそれ以上を有しており、低モノ
/ジエステル含量のホスフェートエステル類から造られた乳化重合体と比較して
非常に改良された性質の乳化重合体を製造する。
有効当量ポリ燐酸重量%約118〜125を有しているホスフェート化試薬を製
造し、そしてこのホスフェート化試薬をR1及びR2が、あとで定義されるR1−
C(O)−R2−O−Hのアルコール媒体と反応させて、生成するエステル組成
物を生じ、ここで、生じるエステル組成物中に於いて、モノエステル:ジエステ
ル重量比は、80:20よりも大きく、そして残留する該アルコール及び燐酸の
重量%はそれぞれ6%未満であり、そしてエステル組成物中の重合可能な化合物
が式 R1−C(O)−R2−OPO3H2 を有しており、ここで R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニルラジカル、好ましくはC
H2=CH−、CH2=C(CH3)−、又はcis-CH(COOH)=CH−であ
り、そして R2は、少なくとも2個のオキシアルキレン単位、好ましくは約2〜約50の
オキシアルキレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシアルキレン単位
を有している、2価のポリオキシアルキレン基、例えば、nが約2〜約50であ
る(O−CH2CH2)n又は(O−CH2CH(CH3))nである。
オキシプロピレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシプロピレン単位
と、ブロック又はランダムパターンの任意付加的に存在することも出来るオキシ
エチレン単位とを有し、オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が
少なくとも2:1、好ましくは少なくとも約3:1、典型的には少なくとも約4
:1、そしてより典型的には少なくとも約5:1である、2価のポリオキシアル
キレン基であり、 Xは、ホスフェート−OPO3H2基であり、ここで、エステル中のモノホスフ
ェートエステル対ジホスフェートエステル重量比は80:20よりも大きいもの
である〕 を有している重合可能な表面活性剤又はその塩を少なくとも一つの他の重合可能
なモノマーと乳化重合により共重合させることからなる、エマルジョンポリマー
を製造する方法からなる。
キシアルキレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシアルキレン単位を
有している、2価のポリオキシアルキレン基、例えばnが約2〜50である(O
−CH2CH2)n又は(O−CH2CH(CH3))nであり、ここで、エステル
中のモノホスフェートエステル:ジホスフェートエステル重量比は80:20よ
りも大きい。〕を有している重合可能なホスフェートエステル化合物を製造する
方法に関する。
レンオキシド、スチレンオキド、他のアルキル、シクロアルキル又はアリール置
換アルキルオキシド類、又はアルキル又はアリールグリシジルエーテル類を含め
た種々のエポキシアルカン化合物類に由来しうる。更にこれは、炭化水素鎖セグ
メント類、例えばカプロラクトンの2−ヒドロキシエチルメタクリレートによる
開環から誘導され得るものを更に含み得る。
、無水燐酸の有効量を、約75重量%〜約117重量%の燐酸と均質にブレンド
し、そして排他的に反応させることによって、約118〜125の有効当量ポリ
燐酸重量%を有するスラリー又はペースト状の試薬組成物を調製すること、及び b)上記試薬組成物を式 R1−C(O)−R2−O−H のアルコールの少なくとも1種と、典型的には約4〜約12時間の反応時間の間
反応させること、 からなり、ここで生じるエステル組成物中に於いて、モノエステル:ジエステル
重量比は80:20よりも大きいものであり、そして該アルコール及び該燐酸の
残留重量%は、それぞれ6%未満である。
そして R2は少なくとも2個のオキシアルキレン単位、好ましくは約2〜約50個の
オキシアルキレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシアルキレン単位
を有している、2価のポリオキシアルキレン基、例えばnが約2〜約50である
(O−CH2CH2)n又は(O−CH2CH(CH3))nである。〕を有してい
る重合可能な化合物を製造する方法であって、次の段階 A)以下の様に燐酸−アルコール反応体溶液を i)a)約75重量%〜約117重量%の燐酸を、 b)式R1−C(O)−R2−O−H の少なくとも1種のアルコール媒体(式中R1とR2は上に定義の通り)中に本質
的に非反応性温度条件下で溶解すること により製造すること、 B)次に ii) 化学量論的に有効量の無水燐酸を上記の反応体溶液中に均質にブレン
ドし、そして iii)上記反応体溶液中の燐酸を、該化学量論的に有効量の無水燐酸と排他
的に反応させて、現場で約118〜125の有効当量ポリ燐酸重量%を有してい
るホスフェート化試薬を製造すること、及び C)そのようにして造られたホスフェート化試薬を、典型的には約75〜約1
00℃に於いて、約4〜約12時間の反応時間の間、該アルコール媒体と反応さ
せること、 を含んでおり、 ここで生じるエステル組成物中のモノエステル:ジエステル重量比は80:2
0よりも大きいものであり、そして該アルコール及び該燐酸の残留重量%は、そ
れぞれ6%未満である。
は、ペイント、接着剤、紙への塗料及びカーペットの裏打ち材等の種々の用途に
使用されている。幾らかの用途では必要とされないが、ラテックスの主要な性質
は種々の基体に結合する能力である。従って接着性は重要な要素であり、最も困
難な面の一つが湿潤接着性である。後者は重合の間必要とされる表面活性剤の存
在によって大きく影響を受け、そしてラテックスに対する大きな挑戦の一つとし
てこの問題は残されている。表面活性剤は、いろいろなかたちで接着性及び湿潤
接着性に影響する。
である。表面活性剤は、塗料と基体の間の界面に於いて、接着性がより小さく外
部の水に対しより敏感な二重の層を形成することによって接着性を減少させるで
あろう。この影響は、塗料の性質を全く台無しにし得る。塗料/空気の界面に於
いて、塗料の界面の張力を減少させ、表面に水が容易に広がり得るようにし、こ
の界面を通じて水の拡散を増加させる。 − 別のかたちは、塗料中に相互連結したクラスターを形成することによる。 表面活性剤は、極めてしばしば塗料及び顔料と相溶性が無く、乾燥工程の間及
び後に分離する傾向を有している。一つの好ましくない面として、屈折率の相違
によるものがあり、これは塗膜中に曇り(ヘイズ)を生じ、これはクリアコート
のタイプのもの(塗料用の接着剤)に於いては非常に悪影響を及ぼすものである
。主要な問題は、これらのクラスターが塗膜全体にわたって、そして塗膜/基体
の界面に、水を運ぶ能力が非常にあることであり、これが塗膜の機械的強度、特
に接着性を損なう。
のことは塗料の濡れ不足等の他の不都合(ペイントフィルム中のフィシュアイの
形成など)を生じ得る。最後に、ラテックスの表面活性剤の顔料への移行を誘発
してペイントの不安定化につながりうる塗料中の相互作用が非常にしばしば起き
る。この現象は、ペイントの品質並びに耐水性に対し悪影響がある。不幸にして
、表面活性剤なしで乳化重合を実施するいくつかの試みが実験室スケールでは為
されているものの、そうすることに対しての既知の工業的な方法は存在しない。
表面活性剤は、必要悪であり続けている。数十年前、安定化基(カルボキシル、
サルフェート、スルホネート等)を有する機能的なモノマーが出現し、かなり表
面活性剤の量を減少する助けとなり、従って性質の改良の助けとなった。しかし
これらは表面活性物質ではなく、従ってモノマーのプリエマルジョンを安定化す
ることが出来ず、核形成期間の間での単独での使用を可能とはしない。
重合において用いられた伝統的な乳化剤をなくし、ペイント又は塗料の為に使用
されるべき生じるラテックス中にそれらが存在することと関連する問題又は欠点
を除去又は回避するものである。
キシプロピレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシプロピレン単位を
有し、ブロック又はランダムパターンのオキシエチレン単位を任意付加的に有す
ることも出来、オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくと
も2:1、好ましくは少なくとも約3:1、典型的には少なくとも約4:1、そ
してより典型的には少なくとも約5:1である2価のポリオキシアルキレン基で
あり、 Xは、ホスフェート−OPO3H2基であり、ここで、エステル中のモノホスフ
ェートエステル対ジホスフェートエステル重量比は80:20よりも大きいもの
である〕 を有している重合可能な表面活性剤又はその塩を、少なくとも一つの他の重合可
能なモノマーと乳化重合により共重合させることからなる、エマルジョンポリマ
ーを製造する方法からなる。
ェート−OPO3H2基である好ましい重合可能な表面活性剤は、ポリアルキレン
グリコールとビニル官能基を有するカルボン酸又はその無水物又はその酸塩化物
とのエステル化生成物のホスフェート化によってつくることが出来る。このホス
フェート化は米国特許第5463101号,第5550274号及び第5554
781号並びにヨーロッパ特許出願公開EP0675076 A2号公報、特に
そのEP公開公報の実施例18に記載されるように実施することが好ましい。X
がサルフェート−OSO3H2基又はスルホネート−SO3H基である重合可能な
表面活性剤は、ポリアルキレングリコールのヒドロキシル基の一つをサルフェー
ト化することにより、又はそのヒドロキシル基をスルホネート基で置換すること
により、そしてそのポリアルキレングリコール残りのヒドロキシル基をビニル官
能基を有するカルボン酸又はその無水物又は酸塩化物でエステル化することによ
って造ることが出来る。
じて重合可能である。モノマーは種々のホモポリマー類、コポリマー類中で、例
えば溶液、塊状、又は懸濁重合によって造られるものに於いて有用であるが、し
かし乳化重合を通じて低い架橋密度のラテックスの製造に於けるコモノマーとし
て最も有用であるはずである。乳化重合は、ジー.ポーレイン(G. Pohlein)「
乳化重合」Encyclopedia of Polymer Science and Engineering 第6巻1〜51
頁,(ニューヨーク州ニューヨークのジョンウイリーアンドサンズ インコーポ
レイテッド,1986)中に議論されており、その開示は参照により本明細書中
に取り込まれる。乳化重合は、不飽和モノマー類又はモノマー溶液が、乳化剤系
の助けによって連続相中に分散している不均質反応工程であり、フリーラジカル
又はレドックス開始剤によって重合される。生成物の重合体又は重合溶液のコロ
イド状の分散液はラテックスと呼ばれている。
ト、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレ
ート、他のアクリレート類、メタクレート類、それらの配合物、アクリル酸、メ
タクリル酸、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、酢酸よりも高級なカルボ
ン酸のビニルエステル類、例えばビニルベルサテート(vinyl versatate=スチレ
ンスルホン酸トリアルキル(C5-C15)酢酸のビニルエステル等か)、アクリロニト
リル、アクリルアミド、ブタジエン、エチレン、塩化ビニル、およびそれらの混
合物が含まれる。
合の技術分野で良く知られている。典型的な開始剤には、過硫酸アンモにウム(
APS)、過酸化水素、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムペルオキシジサ
ルフェート、ジベンゾイルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、ジ第三級ブチ
ルペルオキシド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルペルオキ
シド、ベンゾイルペルオキシド等が含まれる。
リウム、ナトリウムハイドロサルファイト、ナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、及びそれらの混合物が含ま
れる。
合わされると、反応条件下で重合開始剤の分解を促進するものである。適当な触
媒には、遷移金属化合物類、例えば、硫酸第一鉄ヘプタハイドレート、塩化第一
鉄、硫酸第二銅、塩化第二銅、酢酸コバルト、硫酸第一コバルト、及びそれらの
混合物が含まれる。
イオン性及びノニオン性表面活性剤、例えば アルキルポリグリコールエステル
類、例えばラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール及
びステアリルアルコールのエトキシル化生成物類; アルキルフェノールポリグ
リコールエーテル類、例えばオクチル又はノニルフェノール、ジイソプロピルフ
ェノール、トリイソプロピルフェノールのエトキシル化生成物類; ラウリル硫
酸ナトリウム、ナトリウムオクチルフェノールグリコールエーテルサルフェート
、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムラウリルジグリコール
サルフェート、及びアンモニウムトリ第三級ブチルフェノールとペンタ-及びオ
クタ-グリコールスルホネート、スルホコハク酸塩類、例えばスルホコハク酸の
ジナトリウムエトキシル化ノニルフェノール半エステル、ジナトリウムn−オク
チルデシルスルホスクシネート、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート等を
含めた、アルキル、アリール又はアルキルアリールスルホネート類、サルフェー
ト類、ホスフェート類のアルカリ金属又はアンモニウム塩などが含まれる。
ーのプリエマルジョン及び開始剤の溶液を仕込むことが含まれる。少量のプリエ
マルジョン及び開始剤の一部は、種ラテックスを造るために反応温度に於いて最
初に仕込まれ得る。この種ラテックスは、より良い粒径を再現可能に生じる。正
常な開始条件下、即ち熱によって開始剤が活性化されている開始条件下で、重合
は通常は約60〜90℃で実施される。例えば、典型的な「通常の」開始工程は
、反応温度80±2℃に於いて、開始剤として過硫酸アンモニウムを使用し得る
。「レドックス」開始条件下で、即ち還元剤によって開始剤が活性化されている
下での開始条件下で、重合は通常は60〜70℃で実施される。通常は還元剤が
別の溶液として加えられる。典型的な「レドックス」開始方法は、例えば開始剤
として過硫酸カリウム、そして還元剤としてメタ重亜硫酸ナトリウムを使用して
、反応温度65℃±2℃で行われる。
水中に分散しており、直径約50nm〜約500nmである。参照により本明細
書中に取り込まれる米国特許第5371148号中に記載される方法を使用して
、ゲル含量を測定できる。ガラス転移温度(Tg)は、使用される各モノマーの
割合と、そのようなモノマーのホモポリマーに対し対応しているTgとに基づい
て計算された数値である。乳化重合体を造るほか、本発明の重合可能な表面活性
剤は、溶液共重合体を形成するのに使用できると考えられる。
るために水性の重合系中に於ける有効量で混入されることが出来る。アクリル系
のペイントを造るのに一般的に使用されるモノマーはブチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレートなどである。アクリル系ペイント組成物
中で重合体はアクリル酸又はメタアクリル酸の1又はそれ以上のエステルからな
り、典型的には混合物、例えば重量で約50/50の高Tgモノマー(例えばメ
チルメタクリレート)及び低Tgモノマー(例えばブチルアクリート)に、少割
合例えば0.5〜2重量%のアクリル酸又はメタクリル酸を有している混合物で
ある。ビニルアクリル系のペイントは通常は酢酸ビニルを含み、ブチルアクリレ
ート及び/又は2−エチルヘキシルアクリート及び/又はビニルベルサテートを
含んでいる。ビニルアクリル系のペイント組成物中に於いて、少なくとも形成さ
れる50%の重合体が酢酸ビニルからなり、残りがアクリル酸又はメタクリル酸
のエステルから選択されるものである。スチレン/アクリル系重合体は、典型的
にはアクリル系重合体に類似しているが、スチレンがメタクリレートモノマーの
全て又は一部を置き換えている。
フラスコ中に突き出しているアルゴン入口針とシリコーンオイルが充填されたバ
ブラータブを経由する出口とを有しているクライゼンヘッドを備え付けた。この
装置は一夜オーブン乾燥しておき、温かいうちに組み立て、アルゴン雰囲気で満
たしそして250ワットの赤外線ランプで加熱して水分による汚染を最少にする
。63.48gの仕込み量の115%のポリ燐酸を栓をしていない首を通じてプ
ラス圧力のアルゴン流に逆らって迅速に添加し、続いて306.36gのペンタ
エチレングリコールモノメタクリレート(シポマー(Sipomer)HEM−5,ロー
ディア,インコーポレイテッド製)及び0.15gのフェノチアジンを加えた。
酸を環境温度下で溶解するために即座に再度栓をしたフラスコの内容物を撹拌し
、液体の温度は8分以内に最大42℃に達した。栓を無水燐酸を含有しているコ
ルクスクリュー仕込み粉末添加漏斗に取り替え溶液を30℃に冷却し、18.0
1gを10分かけて添加した。液温は45℃に15で上昇し、次に外部からのサ
ーモスタット制御の油浴によって70℃に加熱し、2時間その温度に維持し80
℃に加熱し、その温度で11時間維持した。脱イオン水0.53gを加え、80
℃での加熱及び撹拌を更に1時間続け、暗色の液を冷却しビンに詰めた。
及び乾燥空気入口針とシリコーンオイル充填バブラータブを経由する出口とを有
しているクライゼンヘッドを備え付けた。この装置はオーブン乾燥しておいて熱
いうちに組み立て水分汚染がないようにした。このフラスコに209.26gの
ペンタプロピレングリコールモノメタクリレート(ビスオマー(Bisomer) PP
M−5S,ラポルテパフォーマンスケミカルズU.K.製)を仕込んだ。撹拌と
ゆっくりとした乾燥空気の液中への流れを開始した。115%ポリ燐酸29.8
5gを添加漏斗から15分かけて加え、その間液温は20℃から36℃に増加し
た。液体添加漏斗を無水燐酸を含有しているスクリュー仕込み粉末添加漏斗と取
り替えた。フラスコを室温の油浴中に部分的に浸漬し、16.08gの無水燐酸
を6分間かけて加えた。粉末は透明な無色のこの溶液中に容易に分散し、温度は
最大43℃に到達した。この液を次に80℃に加熱し、その温度で24時間保っ
た。31P核磁気共鳴吸収スペクトルは90%のオルトホスフェート類及び10%
の残りのピロフォスフェート類への変化を示し、従って1.28gの脱イオン水
を加え、加熱撹拌を更に2時間続け液を冷却してビンに詰めた。
ェートエステル(HPM5P)の構造は
ルアクリレート(BA)及びメタクリル酸(MAA)等のモノマーのプリエマル
ジョンを安定化させることを実証する。プリエマルジョンの処方は次の通りであ
る。
。全HPM5P量は合計モノマー(BOTM)に基づいて1.0%である。
ウルトラ-トゥラックス(Ultra-Turrax) T25ホモジナイザー)を使用し、乳
化重合に有用な安定なプリエマルジョンがえられた(>3時間分離なし)。幾ら
かのHPM5Pモノマーが核形成段階に更に必要であった。最初の仕込みに於い
て、BOTMの0.2%のHPM5Pが用いられた。完全なプロトコルを以下に
示す。
び28.0gのB(4%)を加える;温度を80℃で15分間保つ。 2.C及びBの残りを2.5〜3時間にわたって加える。80℃を添加の間維持
する。 3.添加完了後温度を85℃に上昇させる。85℃で30分間保つ。 4.室温に冷却し、pHを28%アンモニア溶液を用いて9.0(±0.2)に
調整する。
4%ME;1.2%HPM5P BOTM。
活性剤として作用する。 − HPM5Pは合計凝塊が低いままであったから良好な安定化剤である。 − エマルジョンはすばらしい機械的安定性及び凍結/融解安定性を有してい
た。 − 発泡は対照ラテックスと比較してずっと低く、泡はより迅速に消失した。
のであった。これらの性質のうちラテックスが5+F/T(凍結/融解)サイク
ルを経たので凍結/融解安定性に関し有意義な利点が存在する。このラテックス
は低い発泡、より良い機械的な安定性を有し、RHODAFACブランドRD6
10ホスフェートエステル表面活性剤等の慣用の表面活性剤を使うが、本質的に
同じ方法を用いて造った慣用の標準のラテックスと比較してより良い湿潤接着性
及び光沢(グロス)を塗膜に与える(表4及び5を参照)。
乾燥接着(ASTM D3359) 3B 2B湿潤接着(ASTM D3359) 3B 0B
*:アルミニウムパネル上
モノメタクリレートに置き換えて、実施例2に述べた手順に従ってヘキサエチレ
ングリコールモノメタクリレートのホスフェートエステルを造り、モノホスフェ
ートエステル:ジホスフェートエステル重量比約85:15を有している生成物
を得た。
エステルを含有しているものと比較して、本発明の高いモノホスフェートエステ
ル化合物の低粘度、取り扱いの容易性、及びゲル化の性質がないことを実証する
ために比較試験を実施した。
28g(合計モノマーの98%)のメチルメタクリレートモノマー、0.11g
のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)触媒、及び83.89gのTHF反
応溶媒を磁気撹拌機を備えた密閉反応容器中に入れた。反応容器に窒素をバブル
させた後に、磁気撹拌機を常時回転させながら約24時間60℃で反応容器を油
浴中に入れ、その後溶液重合生成物が得られた。同様の溶液重合をモノホスフェ
ートエステル:ジホスフェートエステル重量比約50:50を有しているヘキサ
エチレングリコールモノメタクリレートのホスフェートエステルを用いて実施し
た。約50:50比のモノマーの重合生成物は反応容器から除去するのが困難な
注ぎ出しが出来ないゲルであったが、一方約85:15の比のモノマーの重合生
成物は反応容器から容易に移し替えることが出来る液体であった。これらの二つ
の生成物のレオロジーのプロフィール(グラフの形)を生じた。1 rad/秒(角
速度)に於いて、約50:50モノマーからの重合体はで297パスカル/秒が
測定された一方、約80:15のモノマーからのポリマーは26パスカル/秒が
測定された。これらの観測及びデータは、本発明のモノマー及びそれから造られ
た溶液重合ポリマーが高いジホスフェートエステル含有量のモノマーとそれから
造られた溶液重合ポリマーと比較して非常に有意義な利点を有していることを実
証している。ポリマー中のゲル化は一般的に望ましくなく、重合容器から移し替
えることが本質的に困難であり、その他の点でも取り扱いが困難である生成物を
生じる。更にそのようなゲル状態の重合体は、塗料製品のどんなものにも処方す
ることが本質的に不可能であろう。
たので、本発明の開示及び特許請求の範囲の精神と範囲からそれずに、修正及び
変更が可能であることは明白である。
Claims (26)
- 【請求項1】 (a)式 R1−C(O)−R2−X 〔式中、 R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニル基であり、 R2は少なくとも2個のオキシプロピレン単位を有し、ブロック又はランダム
パターンのオキシエチレン単位を任意付加的に有することも出来、オキシプロピ
レン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも2:1である、2価のポリ
オキシアルキレン基であり、 Xは、ホスフェート基であり、 ここで、エステル中のモノホスフェートエステル対ジホスフェートエステル重
量比は80:20よりも大きいものである〕 を有している重合可能なエステル表面活性剤又はその塩を、 (b)少なくとも1種の他の重合可能なモノマーと、 乳化重合により共重合させることからなる、エマルジョンポリマーを製造する方
法。 - 【請求項2】 R1が、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、又はcis-CH
(COOH)=CH−からなる群から選択される請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 R2が約2〜約50のオキシプロピレン単位を有する請求項1
に記載の方法。 - 【請求項4】 R2が約2〜約20のオキシプロピレン単位を有する請求項3
に記載の方法。 - 【請求項5】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なく
とも3:1である請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なく
とも4:1である請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なく
とも5:1である請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 エマルジョンポリマーを製造する方法に於いて、改良が乳化剤として式 R1−C(O)−R2−X 〔式中 R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニル基であり、 R2は、少なくとも2個のオキシプロピレン単位を有し、ブロック又はランダ
ムパターンのオキシエチレン単位を任意付加的に有することもあり、オキシプロ
ピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも2:1である2価のポリ
オキシアルキレン基であり、 Xは、ホスフェート基であり、 ここで、エステル中のモノホスフェートエステル対ジホスフェートエステル重
量比は80:20よりも大きいものである〕 を有している重合可能な表面活性剤又はその塩を使用することである方法。 - 【請求項9】 該重合可能な表面活性剤が、該方法で使用される唯一の乳化剤である請求項8
に記載の方法。 - 【請求項10】 1又はそれ以上の他の乳化剤も使用される請求項8に記載の方法。
- 【請求項11】 R1が、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、又はcis-CH(COOH)=
CH−からなる群から選択される請求項8に記載の方法。 - 【請求項12】 R2が約2〜約50のオキシプロピレン単位を有する請求項8に記載の方法。
- 【請求項13】 R2が約2〜約20のオキシプロピレン単位を有する請求項12に記載の方法
。 - 【請求項14】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも3:1であ
る請求項13に記載の方法。 - 【請求項15】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも4:1であ
る請求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも5:1であ
る請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】 式 R1−C(O)−R2−OPO3H2 〔式中 R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニル基であり、 R2は少なくとも2個のオキシアルキレン単位を有している2価のポリオキシ
アルキレン基である。〕を有している重合可能な化合物を製造する方法であって
、 該方法が、 a)約室温〜約80℃に於いて、又は究極のホスフェート化反応温度に於いて、
無水燐酸の有効量を、約75重量%〜約117重量%の燐酸と、均質にブレンド
し、排他的に反応させることによって、約118〜125の有効当量ポリ燐酸重
量%を有するスラリー又はペースト状の試薬組成物を調製し、 b)該試薬組成物を式 R1−C(O)−R2−O−H のアルコールの少なくとも1種と、約4〜約12時間の反応時間の間反応させる
ことからなり、ここで生じるエステル組成物中、モノエステル:ジエステル重量
比は80:20よりも大きく、該アルコール及び該燐酸の残留重量%は、それぞ
れ6%未満である、該化合物を製造する方法。 - 【請求項18】 オキシアルキレン単位が、nが約2〜約50である(O−CH2CH2)n又は
(O−CH2CH(CH3))n単位からなる群から選択される請求項17に記載
の方法。 - 【請求項19】 式 R1−C(O)−R2−OPO3H2 〔式中 R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニル基、好ましくはCH2=C
H−、CH2=C(CH3)−、又はcis-CH(COOH)=CH−であり、 R2は少なくとも2個のオキシアルキレン単位、好ましくは約2〜約50個の
オキシアルキレン単位、より典型的には約2〜約20個のオキシアルキレン単位
を有している、2価のポリオキシアルキレン基、例えばnが約2〜約50である
(O−CH2CH2)n又は(O−CH2CH(CH3))nである。〕を有してい
る重合可能な化合物を製造する方法であって、該方法が次の段階 A)以下の様に燐酸−アルコール反応体溶液を、 i)a)約75重量%〜約117重量%の燐酸を、 b)式R1−C(O)−R2−O−H の少なくとも1種のアルコール媒体(式中R1とR2は上に定義の通り)中に本質
的に非反応性温度条件下で溶解する ことにより製造する段階、 B)次に i) 化学量論的に有効量の無水燐酸を上記の反応体溶液中に均質にブレン
ドし、そして ii)上記反応体溶液中の燐酸を、該化学量論的に有効量の無水燐酸と排他的
に反応させて、現場で約118〜125の有効当量ポリ燐酸重量%を有している
ホスフェート化試薬を製造する段階、及び C)そのようにして造られたホスフェート化試薬を、典型的には約75〜約1
00℃に於いて、約4〜約12時間の反応時間の間、アルコール媒体と反応させ
る段階、 を含んでおり、 ここで生じるエステル組成物中のモノエステル:ジエステル重量比は80:2
0よりも大きく、該アルコール及び該燐酸の残留重量%はそれぞれ6%未満であ
ることからなる方法。 - 【請求項20】 式 R1−C(O)−R2−X 〔式中 R1は、任意付加的に置換されることも出来るビニル基であり、 R2は、少なくとも2個のオキシプロピレン単位と、ブロック又はランダムパ
ターンの任意付加的に存在することも出来るオキシエチレン単位を有し、オキシ
プロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少なくとも約2:1である2価
のポリオキシアルキレン基であり、 Xは、ホスフェート基であり、 ここで、エステル中のモノホスフェートエステル対ジホスフェートエステル重
量比は80:20よりも大きい〕 を有している重合可能なエステル表面活性剤又はその塩。 - 【請求項21】 R1が、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、又はcis-C
H(COOH)=CH−からなる群から選択される請求項20に記載の重合可能
なエステル表面活性剤。 - 【請求項22】 R2が約2〜約50のオキシプロピレン単位を有する請求項
20に記載の重合可能なエステル表面活性剤。 - 【請求項23】 R2が約2〜約20のオキシプロピレン単位を有する請求項
22に記載の重合可能なエステル表面活性剤。 - 【請求項24】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少な
くとも3:1である請求項23に記載の重合可能なエステル表面活性剤。 - 【請求項25】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少な
くとも4:1である請求項24に記載の重合可能なエステル表面活性剤。 - 【請求項26】 オキシプロピレン単位対オキシエチレン単位のモル比が少な
くとも5:1である請求項24に記載の重合可能なエステル表面活性剤。
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