JP2819489B2 - 情報記憶カード - Google Patents

情報記憶カード

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JP2819489B2
JP2819489B2 JP4337155A JP33715592A JP2819489B2 JP 2819489 B2 JP2819489 B2 JP 2819489B2 JP 4337155 A JP4337155 A JP 4337155A JP 33715592 A JP33715592 A JP 33715592A JP 2819489 B2 JP2819489 B2 JP 2819489B2
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吉彦 堀田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録と消去を繰り返し行
なうことができ、一時的な表示が可能な磁気記録カード
からなる情報記憶カードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報通信システム(IN
S)、付加価値通信網(VAN)など、情報関連技術が
急速に発達しており、情報の価値が大きくなってきてい
る。それに伴ない、情報の伝達方法や、情報の記憶・表
示といった情報処理関連機器などの開示表示機能がない
ために、情報の表示のためのハードコピーを別に必要と
している。例えば、現在広く利用されているキャッシュ
カードなどでお金の出し入れをした場合、預金額の残高
情報を利用者に知らせるために、別にハードコピーに出
力させている。同様に、クレジットカードやその他のカ
ードの利用時においても、表示機能がないために別にハ
ードコピーを必要としている場合が非常に多く、カード
に表示機能を持たせたいという要望は高い。このため、
その一つの実現手段として、ICカードなどに液晶表示
デバイス及び薄型の電池を内蔵させて表示機能を持た
せ、且つ、電卓にもなるといった多機能カードなども検
討されているが、電池の必要なことや、カードコストが
かなり高くなることから、カードの手軽さに対する問題
を有している。また、特開昭62-135394号には電圧制御
のカー効果を有する強誘電体透光性材料を用いた表示デ
バイスとICカードなどを組合せた情報記憶カードが提
案されているが、画像表示はカー効果による光の微少な
偏光角度を利用したものなので、コントラストが低く、
しかも表示面を指などでこすって電荷が逃げたりする
と、表示が消えてしまうなど未だ完全なものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は必要な
情報を低コストで、且つ簡易に表示でき、しかも摩擦に
よって容易に消えない高コントラストの表示画像が得ら
れるとともにカード片面に印刷や加工を施すことができ
る情報記憶カードを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は樹脂母材、
樹脂母材中に分散された有機低分子物質及び添加剤を主
成分とし、温度により透明度が可逆的に変化する可逆性
記録層と磁性部材料を主成分とする磁気記録層を支持部
材上に有する情報記憶カードにおいて、可逆性記録層と
磁気記録層を支持部材の一方の面に設け、且つ支持部材
上の少なくとも一部に磁気記録層を介して可逆性記録層
が積層され、更に可逆性記録層下の該層対応部分に光反
射層を有していることを特徴とする情報記憶カードを提
供するものである。
【0005】本発明情報記憶カードの可逆性記録層の記
録原理は温度による可逆的な透明度変化、即ち透明状態
から白濁不透明状態へ、又はその逆の変化を利用したも
のである。ここで透明状態と白濁不透明状態との物理的
な違いは次のように推測される。即ち、透明の場合には
樹脂母材中に分散された有機低分子物質の粒子は有機低
分子物質の大きな粒子で構成されており、可逆性記録層
の一方の側から入射した光は散乱されることなく、他方
の側に透過するため透明に見える。又、白濁不透明の場
合には有機低分子物質の粒子は微細な結晶が集合した多
結晶で構成され、個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向
を向いているため一方の側から入射した光は有機低分子
物質粒子の結晶の界面で何度も屈折し、散乱されるため
白く見える。以上の透明度変化は温度により行なわれ
る。これを図面によって説明すると、図2において、樹
脂母材と、この樹脂母材中に分散された有機低分子物質
とを主成分とする記録層は例えばT0以下の常温で白濁
不透明状態にある。これをT1〜T2間の温度に加熱する
と、透明になり、この状態で再びT0以下の常温に戻し
ても透明のままである。これは温度T1〜T2間から温度
0以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経
て多結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられ
る。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最
大不透明度との中間の半透明状態になる。次にこの温度
を下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白
濁不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子
物質が溶融後冷却されることにより多結晶が析出するた
めであると考えられる。なお、この不透明状態のものを
0〜T1間の温度に加熱した後、常温、即ちT0以下の
温度に冷却した場合には透明と不透明との間の状態をと
ることができる。また前記、常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁
不透明状態に戻る。即ち常温で不透明及び透明の両形態
及びその中間状態をとることができる。従ってこのよう
な可逆性記録層表面を例えばサーマルヘッドで選択的に
加熱し、透明地に白濁画像、又は白濁地に透明画像を形
成することができる。またこのような画像形成及び消去
は何回も繰り返すことが可能である。
【0006】また本発明の可逆性記録層は圧力によって
も画像形成を行なうことができる。この場合の画像形成
原理は次の通りである。最初、記録層は例えば白濁不透
明状態にあるとする。このような白濁状態の記録層を加
圧すると透明状態となり、更に加熱すると最大透明度と
最大不透明度との中間の半透明状態となる。次に温度を
下げると最初の白濁不透明状態に戻る。このものに再び
圧力を加えると、透明状態となる。従って、例えばこの
ような記録層を加熱後、常温に冷却して白濁不透明化
し、例えばドットインパクトプリントへッドで画像状に
圧力を加えれば透明画像が形成される。この場合も画像
形成及び消去は何回も繰り返すことが可能である。
【0007】本発明の情報記憶カードの各層の形成法は
次の通りである。本発明の情報記憶カードの可逆性記録
層は支持部材上に磁気記録層を介して可逆性記録層形成
塗液を塗布して設けたり、可逆性記録膜を支持体上に設
けて可逆性記録層を作成し、これを支持部材上に磁気記
録層を介して設けたり、可逆性記録層形成塗液を必要あ
れば加熱しながら、混練してシート状の可逆性記録層に
形成し、該記録層を支持部材に設けたりすることができ
る。なお、この際に可逆性記録膜と支持体、可逆性記録
層と支持部材の間には以下に述べる着色層などの層や透
光性材料からなる層を設けることもできる。可逆性記録
膜を設ける前記支持体としてはポリエステルフィルのよ
うな透明又は白色プラスチックフィルム、紙等、又はそ
れらの着色物が使用される。なおいずれの場合も必要に
応じて可逆性記録層上にシリコン樹脂、フッ素樹脂等の
樹脂保護層を設けたり、或いは各種の図案や文字等を印
刷することができる。溶剤としてはテトラヒドロフラ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベン
ゼン等が挙げられる。なお分散液を使用した場合は勿論
であるが、溶液や混練物を使用した場合も得られる可逆
性記録層中では有機低分子物質は微粒子として析出し、
分散状態で存在する。
【0008】可逆性記録層に使用される樹脂母材は有機
低分子物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、
最大透明時の透明度に影響を与える材料である。このた
め母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の
良い樹脂が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化
ビニル、塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アク
リレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩
化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニ
リデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリア
クリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレート
〜メタクリレート共重合体、シリコン樹脂等が挙げられ
る。これらは単独で或いは2種以上混合して使用され
る。
【0009】一方、有機低分子物質としては可逆性記録
層中で温度により多結晶から単結晶に変化するものであ
ればよく、一般に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃
程度のものが使用される。このような有機低分子物質と
してはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアル
カノール又はハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和又は不飽
和モノ又はジカルボン酸又はこれらのエステル、アミ
ド、又はアンモニウム塩;飽和又は不飽和ハロゲン脂肪
酸又はこれらのエステル、アミド、又はアンモニウム
塩;アリルカルボン酸又はそれらのエステル、アミド又
はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸又はそれ
らのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコ
ール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミン、
又はアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エス
テル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合
して使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好
ましくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中の
アルコール基部分は飽和していても飽和していなくても
よく、またハロゲン置換されていてもよい。いずれにし
ても有機低分子物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハ
ロゲンの少なくとも1種、例えば−OH,−COOH,
−CONH,−COOR,−NH,−NH2,−S−,
−S−S−,−O−、ハロゲン等を含む化合物であるこ
とが好ましい。更に具体的にはこれら化合物にはラウリ
ン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、
アラキン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸
メチル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オク
タデシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テト
ラデシル、ベヘン酸ドコシル等の高級脂肪酸のエステ
ル;
【化1】 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸
が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好まし
い。なお感熱記録層中の有機低分子物質と樹脂母材との
割合は重量比で2:1〜1:16程度が好ましく、1:1
〜1:5が更に好ましい。母材の比率がこれ以下になる
と、有機低分子物質を母材中に保持した膜を形成するこ
とが困難となり、またこれ以上になると、有機低分子物
質の量が少ないため、不透明化が困難になる。
【0010】可逆性記録層には以上の成分の他に、透明
画像の形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶
剤等の添加物を添加することができる。これら添加物の
具体例は次の通りである。 高沸点溶剤の例; リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸
ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オ
クチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ
イソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイ
ソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチ
ル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−
エチルヘキシル、アジピン酸アルキル610、アゼライ
ン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セ
バシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコー
ルジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エ
チルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセチ
ルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート、アセチルクエン酸トリブチル。 界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高
級アルキルエーテル;高級アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa,Ca,Ba又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪族スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ
−エステルのCa,Ba又はMg;低度硫酸化油;ポリ
長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;ポ
リ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリ
レート〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水
マレイン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重
合体。
【0011】支持部材としてはプラスチック、金属等か
らなるカード状のものが用いられ、さらに該支持部材に
はICメモリーが内蔵されていても良い。着色層は着色
剤及び樹脂バインダーを主成分とする溶液又は分散液を
対象面に塗布、乾燥するか、或いは単に着色シートを貼
り合わせることにより形成される。ここで着色剤として
は上層の可逆性記録層の透明及び白濁の変化を反射画像
として認識できればよく、赤、黄、青、紺、紫、黒、
茶、灰、橙、緑などの色やアルミニウム、銀、金など光
を反射するような色を有する染料、顔料、金属粉等が使
用される。また樹脂バインダーとしては各種熱可塑性、
熱軟化性又は紫外線硬化性樹脂が使用される。又、磁気
層は磁性材料を支持部材に真空蒸着、スパッタリング等
の方法で堆積させるか、或いは樹脂バインダーと共に塗
布、乾燥することにより形成される。ここで磁性材料と
しては、鉄、コバルト、ニッケル等、及びそれらの合金
又は化合物が挙げられる。また樹脂バインダーとしては
着色層の場合と同様、各種熱可塑性、熱硬化性又は紫外
線硬化性樹脂が挙げられる。なお磁気層上には必要に応
じて隠蔽層を設けたり、或いは各種の図案や文字等を印
刷することができる。次に本発明の情報記憶カードの構
造について具体例を図1及び2に基づいて説明する。
【0012】図1(a)〜(e)の情報記憶カードは支
持部材1の一方の面の少なくとも一部に磁気記録層4を
設け、更に同一面の少なくとも磁気記録層4上に着色層
2を設けると共に、その上に可逆性記録層3を設けたも
のである。金属からなる光反射層がある場合には、入射
した光は可逆性記録層で一部散乱された後、光反射層で
反射され、その光は可逆性記録層の中に戻り再び散乱さ
れ白濁度が向上する。
【0013】以上のような本発明の情報記憶カードに実
際に画像形成及び消去を行うための装置の一例を図3に
示す。図中、10は情報記憶カード、11は磁気ヘッ
ド、12はサーマルヘッド、13はサーマルヘッド駆動
部、14はヒートローラー、15はヒートローラー駆動
部である。ここでヒートローラー14は既に形成された
表示再像を消去する機能を持ち、一方、サーマルヘッド
12は新たな表示画像を形成する機能を持っている。光
反射層の背面に磁気記録層を設けない場合には、可逆性
記録層の上部(表面に近い部分)はサーマルヘッドの発
熱体の接触面の大きさに近い範囲で画像形成可能な温度
以上になるが、記録層の下部(表面から遠い部分)は熱
が伝達しにくいため、発熱体の接触面の大きさに対して
画像形成可能な温度以上になる範囲が狭くなり、記録層
の厚み方向で温度差ができるため、一つのドットの中に
濃度差ができてしまい発熱体の形状の再現性に影響す
る。光反射層の背面に磁気記録層を設けた場合には、磁
気記録層の熱伝導性が良好なため、サーマルヘッドの発
熱体から可逆性記録層の背面から伝熱され、可逆性記録
層と光反射層を通り磁気記録層の中を熱が平面方向に広
がり記録層の厚み方向の温度の差を少なくして、一つの
ドットの中の濃度の差を少なくするため発熱体の形状を
忠実に再現できる画像が形成できる。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。な
お「部」及び「%」はいずれも重量基準である。
【0015】実施例1 10μm厚のポリエステルフィルム上に ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 28部 テトラヒドロフラン(THF) 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、乾燥して10μm
厚の感熱記録層を設けることにより可逆性記録層を作成
した。次に支持部材として市販の磁気カード(帯状の磁
気記録層を有する)の磁気記録層上に黒色ポリエステル
フィルムと前記可逆性記録層とをこの順で貼り付け、図
1(a)のタイプの情報記憶カードを作成した。次にこの
情報記憶カードを図3の装置にセットし、サーマルヘッ
ドによる画像形成及びヒートローラー(65℃)による画
像消去を行なったところ、磁気記録層内の情報の記憶内
容に対応した黒地に白の鮮明な表示画像が形成された。
また可逆性記録層への画像の形成及び消去、並びに磁気
記録層への情報の記憶及び消去を夫々10回繰り返しても
性能の劣化は生じなかった。
【0016】実施例2 ステアリルステアレートをアジピン酸2−エチルヘキシ
ルに変えた他は実施例1と同様にして情報記憶カードを
作成した。以下、このカードを図3の装置にセットし、
ヒートローラーによる加熱温度を90℃とした他は実施例
1と同様に操作したところ、白地に黒の鮮明な表示画像
が形成された。またこの操作を10回繰り返しても性能劣
化は生じなかった。次に同じ情報記憶カードを用い、サ
ーマルヘッドをドットインパクトプリントヘッドに変え
て同様な操作を行なったところ、この場合も同様な結果
が得られた。またこの操作を50回繰り返しても性能劣化
は生じなかった。
【0017】実施例3 可逆性記録層上にさらに ポリシロキサングラフトポリマー(日本触媒化学工業(株)製R-24) 5部 硬化剤(同上用) 0.2部 ジオキサン 10部 よりなる組成物を塗布乾燥して0.5μm厚の樹脂保護層を
設けた可逆性記録層とした他は実施例1と同様にして情
報記憶カードを作成した。以下このカードを図3の装置
にセットし、実施例1と同様に操作したところ、黒地に
白の鮮明な表示画像が形成された。またこの操作を50回
繰り返しても性能劣化は生じなかった。
【0018】実施例4 180μm厚の白色ポリエステルフィルムの一方の面の全面
に Fe23 10部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VAGH) 10部 メチルエチルケトン(MEK) 40部 トルエン 40部 よりなる磁気記録層用分散液をワイパーでと伏し、加熱
乾燥して10μm厚の磁気記録層を設けた。次にこの磁気
記録層上の一部に カーボンブラック 10部 紫外線硬化性樹脂(三菱レイヨン社製FS-1059) 5部 トルエン 10部 よりなる分散液を塗布し、加熱乾燥後、120W/cmのUV
ランプで紫外線を5秒間照射硬化させて、2μm厚の着
色層を設けた。さらにこの着色層上に べヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 3部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 25部 THF 200部 よりなる感熱記録層用溶液を塗布し、乾燥して15μm厚
の可逆性記録層を設けることにより、図1(a)のタイプ
の情報記憶カードを作製した。以下このカードを図3の
装置にセットし、実施例1と同様に操作したところ、黒
地に白の鮮明な画像が形成された。またこの操作を100
回繰り返しても性能劣化は生じなかった。
【0019】実施例5 250μm厚の白色ポリエステルフィルムの一方の面の
一部に光を反射するアルミニウムを真空蒸着し、着色層
とした。次にこの着色層上に ベヘン酸 8部 ステアリルステアレート 2部 フタル酸ジ(2−エチルヘキシル) 3部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VYHH) 25部 THF 200部 よりなる溶液を塗布し、乾燥して15μm厚の可逆性記
録層を設けた。さらに支持体の同一面上の他の部分に Fe 10部 塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体(UCC社製VAGH) 10部 メチルエチルケトン(MEK) 40部 トルエン 40部 よりなる分散液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して
10μm厚の磁気記録層を設け、図1(a)のタイプの
情報記憶カードを作成した。以下、このカードを図3の
装置にセットし、実施例1と同様に操作したところ、銀
色の地に白の鮮明な画像が形成された。またこの操作を
100回繰り返しても性能劣化は生じなかった。
【0020】
【発明の効果】以上のごとく本発明の情報記憶カードは
温度により透明度が可逆的に変化する可逆性記録層を持
つため、必要な情報を低コストで且つ簡単に表示できる
上、指などの摩擦によっても容易に消えない、鮮明かつ
高コントラストの表示が得られる。更にカード片面に印
刷や加工を施すことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記憶カードの一例の断面図であ
る。
【図2】本発明の情報記憶カードの可逆性記録層におけ
る記録原理の説明図である。
【図3】本発明の情報記憶カードに情報の記憶及び消
去、並びに表示画像形成及び消去を行うための一例の装
置図である。
【符号の説明】
1 支持部材 2 着色層 3 可逆性記録層 4 磁気記録層 10 情報記憶カード 11 磁気ヘッド 12 サーマルヘッド 14 ヒートローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−45998(JP,A) 特開 昭63−178079(JP,A) 特開 昭59−199284(JP,A) 特開 昭59−199285(JP,A) 実開 昭61−105178(JP,U) 実開 平2−3876(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂母材、樹脂母材中に分散された有機
    低分子物質及び添加剤を主成分とし、温度により透明度
    が可逆的に変化する可逆性記録層であって、常温では白
    濁不透明状態であり、常温より高い第1の高温に加熱し
    た後、常温に戻すと透明となり、更に、第1の高温より
    高い第2の高温以上に加熱して、常温に戻すと、最初の
    白濁不透明状態に戻る可逆性記録層と磁性材料を主成分
    とする磁気記録層とを支持部材上に有する情報記憶カー
    ドにおいて、可逆性記録層と磁気記録層とを支持部材の
    一方の面に設け、且つ支持部材上の少なくとも一部に磁
    気記録層、光反射率の高い金属層からなる光反射層及び
    可逆性記録層の順に積層したことを特徴とする情報記憶
    カード。
  2. 【請求項2】 前記可逆性記録層上に保護層を設けた請
    求項1記載の情報記憶カード。
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