JP2819486B2 - 予備ポンプの保持方法 - Google Patents

予備ポンプの保持方法

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JP2819486B2
JP2819486B2 JP4061156A JP6115692A JP2819486B2 JP 2819486 B2 JP2819486 B2 JP 2819486B2 JP 4061156 A JP4061156 A JP 4061156A JP 6115692 A JP6115692 A JP 6115692A JP 2819486 B2 JP2819486 B2 JP 2819486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予備ポンプの保持方
関し、特に、予備ポンプのサクションライン及び予備
ポンプ本体に混入した空気を除去して予備ポンプを常時
起動可能な状態で保持することのできる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】予備ポンプは、運転中のポンプが何らか
のトラブル等で停止した場合に、自動的に起動して、連
続運転ができる状態に常に保持しておく必要がある。例
えば、プラント冷却用の海水を汲み上げるポンプにおい
て、運転中のポンプが停止した場合、直ちに予備ポンプ
が起動しないと、プラント全体の操業を停止せざるを得
ない。
【0003】予備ポンプが起動しない原因として、予備
ポンプの真空引き(満水)不良を挙げることができる。
この真空引き(満水)不良は、(1)予備ポンプグラン
ドからの空気の吸い込み、(2)予備ポンプの老朽化に
よる穴,隙間,ピンホール等の発生、(3)海水中から
分離した空気の予備ポンプ廻りの真空引きラインへの混
入、等に起因している。
【0004】そこで、予備ポンプの満水保持方法とし
て、従来から、(1)予備ポンプのサクション部、すな
わち海水の取り入れ部(取水部)にフート弁を用いる方
法、(2)予備ポンプの起動前に真空ポンプを運転する
方法、(3)真空ポンプ又はエジェクターにて常時真空
を保持する方法、(4)運転中のポンプを使用して、予
備ポンプ廻りの真空引きラインを満水状態としておき、
該ラインへの空気の混入を防止する方法、等が採用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
方法では、耐食性,大口径の特殊なフート弁を設置する
必要があり、フート弁の設備コストが高騰するばかり
か、フート弁の作動不良やメンテナンス上の問題もあ
る。また、上記(2)の方法では、真空引き完了までに
ある程度の時間を要するため、一時的な送水圧力の低下
が余儀無くされる。更に、上記(3)の方法では、動力
費用が嵩み、運転コストが高騰する。そして、上記
(4)の方法では、僅かな空気の吸い込み,混入を防止
することは不可能ないしは極めて困難である。
【0006】因みに、本発明者等の経験によれば、上記
の(4)の方法を採用した場合の予備ポンプの真空引き
(満水)不良回数は、月平均22回にものぼった。この
対策として、 空気混入箇所を調査し、補修する、 真空引きラインに空気が溜まらないように、該ライン
に運転中のポンプ側に向けて先上がり勾配を付ける、 を実施したが、対策後の真空引き(満水)不良は月平均
18回と、約18%減に止まるのみであった。このよう
なことから、予備ポンプ廻りの真空引きラインに混入し
てしまった空気を除去することのできる対策の開発が望
まれている。
【0007】本発明は、以上のような実情下において、
予備ポンプを、常時、起動可能な状態に保持しておくこ
とのできる方法と、この方法に使用される特定構成の備
品(ベッセル)とを提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために検討を重ねた結果、(1)予備ポンプ
の真空引きラインに、混入空気の排出機能を備えたベッ
セルを設けると共に、該ベッセルをほぼ満水状態とする
こと、かつ、(2)予備ポンプのサクションライン及び
ポンプ本体に空気が混入した場合は、該空気を上記のベ
ッセルに導いて、該ベッセルから除去すること、しか
も、(3)この空気の除去を自動的に行うこと、によれ
ば、常時、予備ポンプを起動可能な満水状態で保持でき
るとの知見を得た。
【0009】本発明の予備ポンプの保持方法は、上記の
知見に基づくもので、予備ポンプのポンプ本体頂部及び
運転中のポンプの吸入側を、開閉弁を備えたラインで真
空引きラインに接続し、予備ポンプのポンプ本体頂部か
らの真空引きラインの途上に、ほぼ満水状態のベッセル
を設け、該ベッセルの上部を、開閉弁を介してエジェク
ターの吸引部に接続し、 該エジェクターの流体導入部
に、運転中のポンプ及び予備ポンプの吐出側ラインから
分岐するラインを開閉弁を介して接続し、 該分岐ライン
内の流体の流れによりエジェクターを作動させて、前記
ベッセル上部に滞留する空気を自動的に排出することを
特徴とする。
【0010】また、本発明の予備ポンプの保持方法は、
上記のベッセルとして、予備ポンプの真空引きラインに
連結される入口と出口とを、前記ベッセルの側面又は底
面の適宜の別個の箇所にそれぞれ設け、前記入口部と出
口部とを区画する仕切板を、該仕切板の下縁が前記ベッ
セルの底面に位置し、上縁が前記入口より上部に位置す
るように設け、前記ベッセルの上部に空気の自動排出手
段を設けてなるベッセルを使用することをも特徴とす
る。
【0011】上記の空気の自動排出手段としては、電磁
弁とタイマーによる定期的な排出手段、あるいは電動弁
と電極による一定量の空気滞留による排出手段等が挙げ
られる。
【0012】
【作用】本発明の保持方法では、予備ポンプの真空引き
ラインに設けられたほぼ満水状態のベッセルが、該ライ
ンに混入した空気を排出する作用を有する。すなわち、
予備ポンプのサクションライン及びポンプ本体に、例え
ば、外部から漏れ込んで、あるいは海水中の空気が分離
する等して、空気が混入すると、該空気は、該サクショ
ンライン及びポンプ本体を満水状態にしている海水によ
り、真空引きラインを経由して上記のベッセル内に入る
(この予備ポンプの真空引きは、運転中のポンプのサク
ション側と真空引きラインとを接続しているライン中の
開閉弁を開くことにより、運転中のポンプにより行われ
る)。ベッセル内に入った空気は、該ベッセル内の水の
上部に滞留し、該上部から自動的に排出される(このベ
ッセル内の空気の排出は、運転中のポンプ《予備ポンプ
に切り替わった場合には、予備ポンプ》の吐出側ライン
からの分岐ライン中の開閉弁を開いて該分岐ライン内の
流体の流れによりエジェクターを作動させると共に、ベ
ッセル上部とエジェクターとを接続するライン中の開閉
弁を開いて行われる)。上記のような作用により、予備
ポンプのサクションライン内の空気が排除され、予備ポ
ンプ起動時の真空引き(満水)不良が解消されて、予備
ポンプは、常に起動可能な状態に保持される。
【0013】また、本発明のベッセルでは、ほぼ満水状
態において、該ベッセルの側面の適宜箇所に設けられた
予備ポンプの真空引きラインに連結されている入口か
ら、上記の空気が入り込む。この空気は、該入口の上部
に上縁が位置している仕切板により、流れが制限される
(言い換えれば、仕切板により流れが遮られる)。流れ
が制限された(遮られた)空気は、ベッセル内に満たさ
れている水より比重が軽いため、該水中を浮上し、ベッ
セルの上部に滞留する。
【0014】一方、上記のベッセルの上部周辺には空気
の自動排出手段、例えば、電磁弁(上記の開閉弁)とタ
イマー、あるいは電動弁(上記の開閉弁)と電極を備え
ベッセル上部の空気排出口、運転中のポンプ及び予備
ポンプの吐出側ラインからの分岐ライン、該分岐ライン
中の開閉弁(例えば、上記と同様の、電磁弁とタイマ
ー、あるいは電動弁と電極)、及び該開閉弁を開くこと
により自動的に作動するエジェクターが設けられてい
る。電磁弁はタイマーの作用により定期的に開状態と閉
状態を繰り返し、電動弁は電極の作用により一定量の空
気が滞留すると開状態となり、一定量の空気が排出され
ると閉状態となる。従って、上記のベッセルの上部に滞
留する空気は、空気排出口から、自動的に開状態となる
電磁弁又は電動弁、及び自動的に作動するエジェクター
を介して、自動的に排出される。上記のような作用によ
り、本発明のベッセルを使用すれば、予備ポンプのサク
ションライン及びポンプ本体内の空気が効果的に除去さ
れ、予備ポンプが常に起動可能な状態に保持される。
【0015】なお、本発明のベッセルは、予備ポンプが
起動状態になると、予備ポンプの頂部の真空引きライン
に設けられている電動弁(上記のベッセル内上部に設
けられている空気の自動排出手段の一例である電動弁と
は異なる)が閉となり、ブロックされた状態となる。ま
た、予備ポンプを停止すると、この電動弁が開となっ
て、再び予備ポンプの真空引きを開始し、予備ポンプを
満水状態に保持する。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の保持方法の一実施例を示す
フロー図である。図1において、P1が運転中のポンプ
で、P2が予備ポンプである。運転中のポンプP1は、
本例では海水を、サクションピット(取水口)1から取
水し、サクションライン2′、デリベリライン3′を介
して、ライン13から図示省略の海水使用プラントへ送
水している。
【0017】一方、予備ポンプP2は、先ず、真空ポン
プVPにて真空引き(満水)した後、予備ポンプP2頂
部の真空引きライン7中の弁4,電動弁5、及び運転中
のポンプP1のサクションライン用の真空引きライン
9′中の弁8′を開状態とする。次いで、運転中のポン
プP1の吸引力により、取水口1から海水が取水され、
サクションライン2、予備ポンプ本体P2、真空引きラ
イン7、ベッセル11、運転中のポンプP1側の真空引
きライン7′、及びサクションライン用の真空引きライ
ン9′へと海水が流れる。このときの予備ポンプP2の
真空引き(満水)状態が満水検知器6により電気的に行
われると共に、上記の各ライン内の満水状態(エアーが
完全になくなった状態)がガラス窓10,10′により
目視で行われる。
【0018】上記のようにして予備ポンプP2が満水状
態を保持しているときに、予備ポンプP2のグランド等
から空気が混入したり、あるいは海水中から空気が分離
した場合等において、これらの空気は予備ポンプP2頂
部の真空引きライン7を経由して、ベッセル11内に導
かれ、該ベッセル11内の上部に滞留する。そして、ベ
ッセル11の頂部に設けられている空気の自動排出手段
12により、空気が自動的に排出されて、予備ポンプP
2の保持が行われる。
【0019】なお、上記の真空引きライン7は、予備ポ
ンプP2からベッセル11側に向けて若干上り勾配が付
くように設計し、真空引きライン7内での空気の滞留を
防止することが好ましい。
【0020】以上の態様で、予備ポンプP2の満水状態
を保持しつつ、ポンプP1の通常運転を行い、海水を取
水して、海水使用プラントを操業する。
【0021】ところで、運転中のポンプP1に何らかの
トラブルが発生し、運転停止状態となれば、海水使用プ
ラントへの送水ライン13内の圧力が低下するため、海
水使用プラントが自動的に操業を停止してしまう。そこ
で、送水ライン13内の圧力が低下する前に、予備ポン
プP2を自動(又は手動)起動させて、海水の送水を続
行させれば、海水使用プラントの操業停止を防止するこ
とができる。予備ポンプP2が起動すると、予備ポンプ
P2頂部の真空引きライン7に設置されている電動弁5
が自動的に閉状態となり、予備ポンプP2の吐出圧力
は、真空引きライン7やベッセル11等にはかからなく
なる。
【0022】以上は、運転中のポンプP1及び予備ポン
プP2各々1台のケースについて説明したが、運転中の
ポンプが数台あって、そのうちの1台あるいは数台に何
らかのトラブルが発生して該ポンプが運転停止状態にな
った場合においても、以上と同様の対応(圧力低下防
止)が行われる。
【0023】なお、予備ポンプP2による取水は、上記
のポンプP1による取水と同様に行われ、取水された海
水は、サクションライン2,デリベリライン3を介し
て、図示省略の他の運転中のポンプにより取水された海
水と共に、海水使用プラントに送水される。
【0024】図2は、上記した本発明の予備ポンプP2
の満水保持方法に使用される本発明のベッセルの一実施
例を示す概略説明図である。図2中、図1と同一符号
は、図1と同一部を示している。図2において、ベッセ
ル11は円筒形をなしており、側面に予備ポンプP2の
真空引きライン7に連結される入口15が設けられ、該
入口15の相対する位置に運転中ポンプの真空引きライ
ン7′に連結される出口16が設けられており、これら
入口15と出口16とは、仕切板17により区画さ
いる。この仕切板17は、図2に示すように、下縁がベ
ッセル11の底面に位置し、上縁が入口15の設置位置
より上部に位置している。
【0025】上記のベッセル11の頂部には、空気排出
口18が設けられ、該空気排出口18は、本例では、電
磁弁B−SV及び逆止弁19が取り付けられているライ
ン20に連結され、ライン20は、電磁弁A−SV(運
転中のポンプ及び予備ポンプの吐出側ライン3′及び3
の途中から分岐するラインに設けられている)流体導
入部に取り付けられているエジェクター21の吸引部
連結されている。そして、これらの電磁弁A−SV,B
−SVは、例えば図3に示すような制御回路を有するタ
イマーにて、定期的に開状態と閉状態とを繰り返し、エ
ジェクター21は、開状態の電磁弁A−SVを介して
運転中のポンプP1(予備ポンプP2に切り替わった場
合には予備ポンプP2)により送水される海水により作
動するようになっている。これら空気排出口18、電磁
弁B−SV及び逆止弁19付きライン20、電磁弁A−
SV付きエジェクター21、及び図3のタイマーが、図
1に示した空気自動排出手段12に相当する。
【0026】以上のように構成されるベッセル11は、
図1で説明したようにして、真空引きライン7から送ら
れてくる海水22でほぼ満水状態とされる。このほぼ満
水状態は、図2で示すように、仕切板17の上縁より上
部に水面が位置するように、タイマーの設定時間を調整
することにより保持される。
【0027】この状態において、真空引きライン7内に
混入した空気は、ベッセル11の入口15からベッセル
11内に入り、仕切板17で流れが遮られる。この空気
は、海水22より比重が軽いため、海水22中を浮上
し、ベッセル11の上部空間に滞留する。そして、電磁
弁A−SV及びB−SVがタイマーの作用にて開状態と
なったときに、海水により作動するエジェクター21に
より、上記のベッセル11上部に滞留している空気が、
空気排出口18からライン20内に吸引され、電磁弁B
−SV,逆止弁19,エジェクター21を介して大気中
へ放散される。
【0028】なお、逆止弁19は、電磁弁A−SVが故
障等により開とならないときに、電磁弁B−SVが開と
なると、ベッセル11内に空気を吸込むため、これを防
止する目的で設置される。
【0029】上記の電磁弁A−SV,B−SVは、図3
に示す制御回路において、制御電源スイッチS0をON
にし、スナップスイッチS1,S2をOFFにすると、
一定時間毎、例えば20分毎に開になり、エジェクター
21が駆動してベッセル11内の空気が排出される。以
下、順を追ってこの動作を詳細に説明する。
【0030】スイッチS0のONにより制御回路に通電
されると、番地のインターバル設定タイマーT1が作
動し、例えば20分経過すると、番地の時限動作接点
t1がONになる。すると、番地のエジェクター駆動
水用電磁弁A−SVの作動用リレーR1が励磁され、
番地の自動復帰接点r1がONになり、電磁弁A−SV
が通電されて開になる。電磁弁A−SVが開になると、
エジェクター駆動用の海水が流れ、エジェクター21が
駆動する。
【0031】一方、番地の空気抜き用電磁弁B−SV
動作開始設定タイマーT2が励磁されると、一定時間
後、例えば8秒後に番地の時限動作接点t2がONに
なる。すると、番地の電磁弁B−SVの作動用リレー
R2が励磁され、番地の自動復帰接点r2がONにな
り、電磁弁B−SVが通電されて開となる。電磁弁B−
SVが開になると、ベッセル11内の空気が、エジェク
ター21により吸引されて外部に排出される。なお、タ
イマーT2で一定時間、例えば8秒の時限設定をしてい
るのは、エジェクター21の動作後に空気抜き用の電磁
弁B−SVを開にするためである。
【0032】また、番地の空気抜き時間設定タイマー
T3が励磁されると、2分後に番地の時限動作接点t
3がOFFとなり、タイマーT1がリセットされる。タ
イマーT1がリセットされると、番地の接点t1がO
FFとなり、番地のリレーR1が消磁して、番地の
接点r1がOFFになり、電磁弁A−SVへの通電が止
まり弁閉となる。
【0033】同時に、番地のタイマーT2がリセット
される。これにより、番地の接点t2がOFFとな
り、番地のリレーR2が消磁し、番地の接点r2が
OFFになり、電磁弁B−SVへの通電が止まり弁閉と
なる。
【0034】併せて、タイマーT3がリセットされる。
これにより、番地の接点t3がONとなり、タイマー
T1がタイムカウントを開始し、上記の最初の動作に戻
り、上記と同じ過程を繰り返す。
【0035】なお、番地のスイッチS1をONにする
と、任意に電磁弁A−SVを開にすることができ、番
地のスイッチS2をONにすると、任意に電磁弁B−S
Vを開にすることができる。
【0036】また、以上説明したような電磁弁A−S
V,B−SV及びタイマーによる空気自動排出手段に代
えて、図4に示すような電動弁A−MV,B−MVと電
極Eによる空気自動排出手段を採用することもできる。
すなわち、図4において、ベッセル11内上部に空気が
滞留し、海水22のレベルが電極E(空気抜き完了電
極)設置位置から電極E(空気抜き開始電極)設置位
置まで低下すると、電極Eにより電動弁A−MV及び
B−MVが通電され開となり、図3の場合と同様に、エ
ジェクター21の吸引力によりベッセル11内の空気が
外部に排出される。
【0037】空気の排出に伴ってベッセル11内に入口
15から海水が導入され、海水22のレベルが電極E
設置位置にまで上昇すると、該電極Eにより電動弁B
−MV,A−MVへの通電が止まり弁閉となって、空気
排出が完了する。この動作を図5の回路図と合わせて詳
細に説明する。
【0038】図4において、水位が低下して電極E
海水22より離れても、電極Eが海水22に浸漬した
状態であれば、該電極Eとコモン電極(電極E,E
と海水との間の電気回路を形成するための電極)E
との間に抵抗rを介して電流が流れるため、リレーRは
励磁されたままであるが、更に水位が低下して電極E
が海水22より離れると、電極E−E間に電流が流
れなくなり、リレーRが消磁する。
【0039】リレーRが消磁すると、図5の番地の自
動復帰接点rがONとなり、番地のエジェクター駆動
水用電動弁A−MVの作動用リレーR1が励磁され、
番地の自動復帰接点r1がONになり、電動弁A−MV
が通電されて開になって、エジェクター駆動用の海水が
流れ、エジェクター21が駆動する。
【0040】一方、番地の空気抜き用電動弁B−MV
動作開始用設定タイマーT2が励磁されると、一定時間
後、例えば8秒後に、番地の時限動作接点t2がON
になり、電動弁B−MVが開になって、ベッセル11内
の空気がエジェクター21により吸引されて外部に排出
される。なお、タイマーT2で一定時間、例えば8秒の
時限設定をしているのは、エジェクター21の動作後に
空気抜き用の電動弁B−MVを開にするためである。
【0041】エジェクター21の吸引力により、ベッセ
ル11内の空気が外部に排出されてベッセル11内の水
位が上昇し、電極Eが海水22に浸かると、抵抗rを
介して電極E−E間に電流が流れるが、極めて少な
い電流のため、リレーRは励磁されない。更に水位が上
昇して電極Eが海水22に浸かると、電極E−E
間に電流が流れる、リレーRが励磁される。
【0042】リレーRが励磁されると、番地の自動復
帰接点rがOFFとなり、番地の電動弁B−MVの動
作開始設定タイマーT2がリセットされ、同時に番地
の電動弁A−MVの作動用リレーR1が消磁され、番
地の接点r1及び番地の時限動作接点t2がOFFと
なり、電動弁A−MVとB−MVが同時に閉となり、エ
ジェクター21による空気抜きが完了する。以上の動作
を、ベッセル11内の水位の上下動により繰り返す。
【0043】このように、図4の空気自動排出手段は、
図3の定期的に空気を排出するものではなく、ベッセル
11内の空気滞留量が一定となった時点(言い換えれ
ば、ベッセル11内の海水22量が一定量に減少した時
点)で、空気を排出するものである。
【0044】また、本発明のベッセル11は、図2,図
4に示すような構成に限定されるものではなく、例え
ば、図6(a)〜(c)の縦断面図に示すように、入口
15,出口16はベッセル1の底面に開口するように
してもよいし、図6(d)の横断面図に示すように、出
口16を入口15より90°離れた位置に設けてもよい
し、図6(e)の横断面図に示すように、空気排出口1
8をベッセル11の側面の上部に設けてもよい。更に、
仕切板17も、図2,図4に示すような平らな面のもの
に限らず、例えば、図6(f)の横断面図に示すような
波板状のものでもよく、また図6(g)の横断面図に示
すような曲板状のものでもよい。しかも、べッセル11
の形状は、図2,図4に示すような円筒形に限らず、図
示は省略するが、断面が三角形,四角形,その他の多角
形等のものであっても使用することができる。
【0045】図2又はに示す態様の本発明のべッセ
ル11を使用して、図1に示す態様のフローにおける予
備ポンプP2の保持を行ったところ、いずれのベッセル
を使用した場合も、1か月間の操業において、予備ポン
プP2の真空引き(満水)不良は一切発生せず、海水の
使用量が増加した際、運転中のポンプP1が運転を停止
した際、あるいは海水使用プラントへの送水ライン13
の圧力が低下しかかった際には、予備ポンプP2が直ち
に起動し、送水ライン13の圧力をほぼ一定に保持する
ことができた。勿論、海水使用プラントの操業停止も一
度も発生しなかった。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の保持方法
によれば、予備ポンプの真空引きラインに設けられたほ
ぼ満水状態のベッセルが、該ラインに混入した空気を定
期的に排出するため、予備ポンプを、常時、起動可能な
満水状態に保持することができる。従って、本発明の保
持方法では、予備ポンプの緊急起動が常時可能であり、
海水使用プラントへの送水圧力をほぼ一定に保持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保持方法の一実施例を示すフロー図で
ある。
【図2】本発明のベッセルの一実施例を示す概略説明図
である。
【図3】本発明のベッセルにおける空気自動排出手段の
一例としてのタイマーの制御回路の一例を示す図であ
る。
【図4】本発明のベッセルにおける空気自動排出手段の
他の例としての電極の設置態様の一例と、その作用を説
明するための図である。
【図5】図4の空気自動排出手段における制御回路の一
例を示す図である。
【図6】本発明のベッセルの他の実施例を示す概略説明
図で、(a)〜(c),(e)が縦断面図、(d),
(f),(g)は横断面図である。
【符号の説明】
P1 運転中のポンプ P2 予備ポンプ 2,2′ サクションライン 11 ベッセル 12 空気自動排出手段 15 真空引きラインに連結されているベッセル入
口 16 真空引きラインに連結されているベッセル出
口 17 仕切板 18 空気排出口 19 逆止弁 20 空気排出ライン 21 エジェクター 22 ベッセル満水用水 A−SV,B−SV 電磁弁 A−MV,B−MV 電動弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予備ポンプのポンプ本体頂部及び運転中
    のポンプの吸入側を、開閉弁を備えたラインで真空引き
    ラインに接続し、 予備ポンプのポンプ本体頂部からの真空引きラインの途
    上に、ほぼ満水状態のベッセルを設け、該ベッセルの上部を、開閉弁を介してエジェクターの吸
    引部に接続し、 該エジェクターの流体導入部に、運転中のポンプ及び予
    備ポンプの吐出側ラインから分岐するラインを開閉弁を
    介して接続し、 該分岐ライン内の流体の流れによりエジェクターを作動
    させて、前記 ベッセル上部に滞留する空気を自動的に排
    出することを特徴とする予備ポンプの保持方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のベッセル、 予備ポンプの真空引きラインに連結される入口と出口と
    を、前記ベッセルの側面又は底面の適宜の別個の箇所に
    それぞれ設け、 前記入口部と出口部とを区画する仕切板を、該仕切板の
    下縁が前記ベッセルの底面に位置し、上縁が前記入口よ
    り上部に位置するように設け、 前記ベッセルの上部に空気の自動排出手段を設けてなる
    ものであることを特徴とする請求項1記載の予備ポンプ
    の保持方法
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