JP2819467B2 - 新規なカルジオジラチン断片およびその製造方法 - Google Patents

新規なカルジオジラチン断片およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なカルジオジラチン断片およびその製
造方法に関する。
生物的に活性なペプチド、特にホルモンは、様々な内
分泌腺において少量生産され、血液により標的器官へ運
ばれる。ペプチドは標的器官において、非常に多くの生
理的および代謝的な活性を制御する。原則として、各ペ
プチドの不活性体がそれぞれの内分泌腺において合成さ
れ、たんぱく質分解酵素の作用により活性体に転換す
る。ペプチドはそのような活性体においてのみ、標的器
官に望ましい効果を及ぼすのである。
近年において、ラットの心臓からの心房抽出物が、線
密に研究されている。その結果、多くの様々なペプチド
が単離されている。これらは、強弱に差はあるがナトリ
ウム排泄作用および利尿作用を示し、加えて、血管の平
滑筋を弛緩させる機能がある。これまでのところ、これ
らのペプチドの命名は、かなり混乱している(心房のナ
トリウム排泄生因子、アウリクリン(auriculin)A、
カルジオナトリン(cardionatrin)、アウリクリンB、
アトリオペプチン(atriopeptin)I、IIおよびIII、心
房のガンマーおよびアルファーナトリウム排泄性因子
等)。このように用語が様々である理由の一部は、調製
時の人為産物を原因とするように思われる。また、共通
の前躯体から、異なるペプチドが調製されたとも考えら
れる。ラットのペプチドと同様に、ヒトのペプチドの共
通のプレカーサーは、環状DNAのクローンから調製され
た。この環状DNAは、心房のmRNAから調製された。ヒト
のプレプロペプチドは151個のアミノ酸からなる。この
ペプチドの最初の25個のアミノ酸は、シグナルペプチド
と称するプレプロペプチド部位に相当し、リボソームで
の合成および続く分泌の過程においてプロセッシングを
制御する。その後、126個のアミノ酸からなるペプチド
であるANF/CDD1−126(ガンマ−hANaP)が放出される。
このペプチドは分子量が13500であり、この状態のもの
がヒトの心房において同定された。
本質的に生物的活性を有するペプチドは、ANF/CDD1−
126(ガンマ−hANaP)のC末端における最後の28個のア
ミノ酸に相当する。このペプチドは、ANF/CDD99−126
(ヒトの心房のアルファ−ナトリウム排泄性ペプチド、
アルファ−hANaP)と呼ばれている。そのアミノ酸配列
は、カンガワ・ケイ(Kanagawa,W.)およびマツオ(Mat
suo)により解明され、公表されている(Biochem.Bioph
ys.Res.Commun.118,131−139(1984)参照)。
このアミノ酸配列の1〜25の位置が、シグナルペプチ
ドであるとみなされる。これに対して、25〜151の位置
は、ガンマ−hANaPを表わし、とりわけ、そのC末端の
領域(124〜151の位置)は、アルファ−hANaPと一致す
る(Oikawa,S.他、“Nature"309(1984),724−726;お
よびNakayama,K.他、“Nature"310(1984),699−701参
照)。ただし、以下において採用するアミノ酸の番号
は、シグナルペプチドを除外して検討する。よって、ガ
ンマ−hANaPのアミノ酸配列としては1〜126の位置が妥
当であり、アルファ−hANaPのアミノ酸配列としては99
〜126の位置(ANF/CDD99−126)が妥当である。
このペプチドホルモンは、カルジオジラチン(cardio
dilatin)の名称でも知られており、臨床および治療に
おいて、非常に重要である。これは、このペプチドホル
モンが心筋の変力による腎臓における利尿、血管の平滑
筋系、さらに発汗にも作用を有しているからである。こ
のペプチドホルモンの断片のいくつかは、いくぶん弱め
られた状態の生物的活性を示す。ANF/CDD99−126は、カ
ルジオジラチンの活性断片であり、血液中を循環してい
る。これは、以下のアミノ酸配列を有している。
このANF/CDD99−126は、非常に少量が心房抽出物から
得られる。
本発明の目的は、カルジオジラチンの生物的な活性断
片を、さらに見い出すことであり、そして、生物的に活
性であるカルジオジラチンの断片を合成により調製する
方法を創造することでもある。
上記の目的は、以下のアミノ酸配列で表されるカルジ
オジラチンの断片、ウロジラチン(urodilatin、ANF/CD
D95−126)により達成された。
上記式において、R1およびR2は、それぞれ、ANF/CDD1
−126(ガンマ−hANaP)の別のペプチド断変を意味し、
特に、R1はThr−Ala−Pro−Arg−Ser−Leu−Arg−Arg−
Ser−Serであり、そして、R2はAsn−Ser−Phe−Arg−Ty
rである。
驚くべきことに、ヒトの尿が、これまでの未知のカル
ジオジラチンの生物的活性体、すなわちウロジラチン
(ANF/CDD95−126)を含むことが判明した。ラットおよ
び犬を用いた動物試験が示すところでは、ウロジラチン
(ANF/CDD95−126)は、AFN/CDD99−126と比較してやや
多い投与量においてのみ、ANF/CDD99−126の作用に相当
する作用を示すが、明らかに、ウロジラチンの方がより
強い利尿効果を有している。この生物的活性物質は、カ
ルジオジラチン断片の分離に用いられるクロマトグラフ
ィー系において、その分離のある段階で溶出するが、AN
F/CDD99−126とはかなり異なる挙動を示す。
ウロジラチン(ANF/CDD95−126)は、腎臓において翻
訳後のプロセッシングにより形成されるブレカーサーた
んぱく質に起源があることが明らかとなった。
このアミノ酸配列の1〜25の位置が、シグナルペプチ
ドであるとみなされる。これに対して、25〜151の位置
は、ANF/CDD1−126(ガンマ−hANaP)を表わす(Oikaw
a,S.他、“Nature"309(1984),724−726;およびNakaya
ma,K.他、“Nature"310(1984),699−701参照)。その
C端末の領域(120〜151の位置)はウロジラチン(ANF/
CDD95−126)と一致する。ただし、以下において採用す
るアミノ酸の番号は、シグナルペプチドを除外して検討
する。よって、ガンマ−hANaPのアミノ酸配列としては
1〜126の位置が妥当であり、ウロジラチン(ANF/CDD95
−126)のアミノ酸配列としては95〜126の位置が妥当で
ある。
この新規なカルジオジラチンの断片は、驚くべき生物
的活性を示し、ANF/CDD99−126と区別される。この断片
は、その構造を解明するために充分な量がヒトの尿から
分離され、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)技術を
用いて特に純度の高い状態で得られる。このため、アミ
ノ酸配列の解析により、単一の分子として、その構造が
解明された。この断片のアミノ酸配列を以下に示す。
ウロジラチン(ANF/CDD95−126)の活性について、イ
ンビボおよびインビトロでの研究によれば、この物質は
平滑筋系に対して顕著な弛緩効果を有している。アドレ
ナリン前処理により収縮したウサギの腎動脈、ウサギま
たはラットの腹部大動脈、またはウサギの肺動脈の組織
浴中におけるインビトロでの研究によっても、ウロジラ
チン(ANF/CDD95−126)の弛緩効果が示される。最も明
らかな証拠は、腎動脈の筋肉切片の弛緩に示されてい
る。その場合、組織浴中において10ml当り約1.0乃至10.
00mgの投与量でも弛緩が検出される。ウロジラチン(AN
F/CDD95−126)は、利尿性およびナトリウム排泄性に加
えて、血管拡張性も示す。
ANF/CDD99−126が血液透析あるいは血液濾過により得
られた物質から分離されるのに対して、ウロジラチンは
ヒトの尿から分離することができる。ウロジラチン(AN
F/CDD95−126)の回収において、尿(必要に応じて酸性
化した後)は、最初にアルギン酸に接触させる。カルジ
オジラチン断片はアルギン酸に吸着する。アルギン酸か
ら脱着によるカルジオジラチン断片の分離および精密な
検査、さらにクロマトグラフィーによる精製は、西独国
公開明細書(DE−OS)3346953号に既に記載されているA
NF/CDD1−126の分子全体(ガンマ−hANaP)のための方
法で実施される。
求める生物的に活性であるカルジオジラチン断片をさ
らに精製するためには、生物的活性分子を含む分画を、
逆相クロマトグラフィー・シリカゲルを用いるHPLCによ
る二次分離にかける。この二次のクロマトグラフィー段
階において、水、メタノールおよびトリフルオロ酢酸か
らなる混合物を、溶離剤として連続勾配で用いることが
好ましい。
この新規なカルジオジラチン断片であるウロジラチン
(ANF/CDD95−126)は、それ自体は公知の方法、例え
ば、BOCアミノ酸を用いるメルフィールド(Merrifiel
d)の合成法によっても合成することができる。溶液中
での古典的な断片合成の方法によっても調製は可能であ
る。
本発明の別の主題は、以下のアミノ酸配列で表される
カルジオジラチン断片、ウロジラチン(ANF/CDD95−12
6)の製造方法である。
上記式において、R1およびR2は、それぞれ、ANF/CDD1
−126(ガンマ−hANaP)の別のペプチド断片を意味し、
特に、R1はThr−Ala−Pro−Arg−Ser−Leu−Arg−Arg−
Ser−Serであり、そして、R2はAsn−Ser−Phe−Arg−Ty
rである。
この製造方法は、通常の保護基により保護されたアミ
ノ酸を使用する固相上での段階的な合成である。
保護基としては、t−ブトキシカルボニル、フレオレ
ニルメトキシカルボニルまたは3,5−ジメトキシフェニ
ル−2,2−プロピルオキシカルボニル基が好ましい。
本発明に従う方法の別の態様においては、ANF/CDD99
−126を直接、N−末端を延長するテトラペプチド、Thr
−Ala−Pro−Arg−OHと反応させる。ANF/CDD99−126ペ
プチドは、遊離のアミノ基の機能を有する付属基を含ま
ないため、この合成は比較的問題なく実施することがで
きる、テトラペプチドは、Thr−Ala−Pro−Argは、それ
自体は公知の方法で合成しておき、そのカルボキシル基
の機能を活性化させた後、必要に応じてそれを保護した
状態で、遊離のANF/CDD99−126と反応させる。
本発明に従う、カルジオジラチン断片、すなわちウロ
ジラチン(ANF/CDD95−126)の調製方法のさらに別の態
様は、固相上に固定化したANF/CDD99−126を、テトラペ
プチド、Thr−Ala−Pro−Argと反応させることを特徴と
する。テトラペプチドは必要に応じて保護基を含む。得
られたペプチドは担体から分離し、保護基の除去と共に
105のCysと121のCysとの間にジスルフィド係合を形成さ
せし、それ自体は公知の方法で精密に検査して精製す
る。
テトラペプチドは、通常の保護基により保護すること
ができる。テトラペプチドとして、Fmoc−Thr(But)−
Ala−Pro−Arg(Mtr)またはOdz−Thr(But)−Ala−Pr
o−Arg(Mtr)を用いることが好ましい。テトラペプチ
ドにおけるアルギニンの付属基は、臭素塩または過塩素
塩の状態で保護されていてもよい。
活性化剤としては、カルボニルジイミダゾールを2当
量の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと共に用いるこ
とが好ましい。
本発明のさらに別の主題は、ANF/CDD99−1260ぺプチ
ドを溶媒に溶解し、必要に応じて保護基を配したテトラ
ペプチド、Thr−Ala−Pro−Argを活性化剤と共に加え、
最終産物を保護基の除去後クロマトグラフィーにかけ
て、そしてそれ自体は公知の方法で精製することを特徴
とするカルジオジラチン断片、ウロジラチン(ANF/CDD9
5−126)の製造方法である。
ウロジラチン(ANF/CDD95−126)は、BOCアミノ酸を
用いるメリフィールドによる固相合成方法(R.B.,“Sol
id Phase Peptide Synthesis I,The Synthesis of a Te
trapeptide",J.Am.Chem.Soc.85,2149−2156,(1963)参
照)を用いて完全に合成された。これにより、ウロジラ
チンは、非常に純粋な物質(純度は98%以上)として、
非常に活性な状態で得られた。
ウロジラチン(ANF/CDD95−126)の合成は、自動ペプ
チド合成装置において支持ポリマーとしてベンズヒドリ
ルアミンを用いるメリフィールドの固相合成方法(196
3)に類似の方法で実施することができる。粗製調整物
は、セファデックス−G25(F)を用いて予備の精製を
行ない、次いで順調製用の高圧液体クロマトグラフィー
(HPLC)を用いて精製する。このようにして、ANF/CDD1
−126(ガンマ−hANaP)の最後のC末端のアミノ酸(95
から126まで)の完全合成によるレプリカが形成され
る。生産物は、凍結乾燥状態で白色の綿状の低密度粉末
として得られる。この生産物の純度は少なくとも98%で
ある。使用前に10乃至500μgの量をとり、生理的食塩
水(0.9%塩化ナトリウム)に溶解させる。例えば、こ
の物質を凍結乾燥粉末として補助物質なしの50μgの量
を2mlのガラス瓶にとる。1mlの生理的食塩水(0.9%塩
化ナトリウム)を溶解のために使用した。これらの物質
を注入または注射することについては、全く問題ない。
基本的には、ペプチドを生理的食塩水、あるいは他の等
張性の生理的に適合性のある溶液中に調製および保存す
ることも可能である。任意に、生理的に適合性のある殺
菌剤および/または安定化剤がこれらの溶液に加えられ
る。
クロマトグラフィーによる分離において、求めている
生物的活性のあるカルジオジラチン断片を含む各分画を
決定するためには、それ自体は公知の生物的活性を検出
する方法が用いられる。1つの分画においてウロジラチ
ン(ANF/CDD95−126)またはANF/CDD99−126を検出する
ために適切なものとして、この化合物の平滑筋肉系に対
する弛緩効果がある。この検査において、組織浴中にお
けるウサギの腎動脈、ウサギまたはラットの腹部大動
脈、またはウサギの配動脈を用いることが好ましい。こ
の検査は、ノルエピネフリンの前処理により収縮した血
管の筋肉の切片が、活性カルジオジラチン断片を添加す
ることにより顕著な弛緩を示すことによる。この反応
は、腎動脈からの筋肉切片を用いると最も明瞭に認める
ことができる。その場合、組織浴中において10ml当り1.
0乃至10.00mgの投与量でも弛緩が検出される。
Cys105およびCys121の間に含まれるジスルフィド架橋
は、生成物使用に不可欠であると思われる。
これらの生物的作用は、ペプチドホルモンであるカル
ジオジラチン、そして驚くべきことにウロジラチン(AN
F/CDD95−126)断片も同様に、臨床、診断および治療に
おいて重大な意義を有していることを示す。さらに具体
的には、カルジオジラチン断片であるウロジラチン(AN
F/CDD95−126)は、様々な分野に好ましく適用すること
ができる。すなわち、ある血管床の分化した血管拡張、
高血圧の診断および治療、人工腎臓を移植した患者の代
わりに血液量および血液の電解質の同時調節、皮膚の疾
患、特に発汗障害、信号血管系のショック、腎臓および
副腎皮質の障害を伴なう皮膚の疾患、胃腸管の疾患、特
に運動性障害および腸閉塞、脳水腫および緑内障の治
療、狭心症のような痙攣性の冠動脈炎の治療、急性腎不
全の治療、ネフローゼおよび腎炎の症候群、末端腎不
全、急性冠動脈不全、腹水、全身水腫、肺水腫、脳水
腫、一次および二次リンパ水腫、水胸症、緑内障、大静
脈狭窄症、低たんぱく血症、聴覚障害、本能性かつ腎性
高血圧、悪性高血圧、妊娠中の高血圧のようなEPH妊娠
中毒症、妊娠中のネフローゼ、大脳のナトリウム貯蔵症
候群、レーノー病のような血管痙攣、腹部アンギナ、冠
動脈痙攣、冠動脈性心臓疾患、血管運動性の頭痛、高血
圧性の頭痛、ビング−ホートン片偏頭痛症候群、基底椎
骨流路領域における血液循環障害、レニン−アンギオテ
ンシン系の障害、一次および二次の高アルドステロン
症、レニン分泌性腫瘍、褐色細胞腫、バーター症候群、
シュヴァルツ−バーター症候群、膵不全、無発汗症のよ
うな一次汗腺不全、排尿および排便障害、下垂体腺前葉
の不順、カテコール増加を伴なう精神性の疾患および動
揺の治療における心臓血管系の副作用、心臓移植、PEEP
呼吸(積極末端呼気圧を伴なう人工呼吸)およびバイパ
ス手術における支援治療、人工心臓の移植後の合併症の
治療等である。ウロジラチン(ANF/CDD95−126)は、複
数の疾患、例えば、高血圧/心不全を伴なう痛風、ある
いは高血圧/心不全を伴なう糖尿病の治療のため利尿剤
として用いることもできる。また、ウロジラチンは、セ
ファレスポリン、アミノグリコシドまたは抗凝血剤と組
み合わせて利尿剤として用いることもできる。さらに、
腎臓移植後の急性腎不全の予防、シクロスポリン(cycl
osporin)、シスプラチン(cisplatin)およびイスォス
ファミド(ifosfamid)のような腎毒素物質の治療、手
術後、高血圧の発症後あるいは腎臓の機能障害の患者へ
の対照中膜の実施後の急性腎不全の予防にも、ウロジラ
チン(ANF/CDD95−126)は適している。本発明に従う薬
剤を、内皮の変化の識別診断における診断薬として使用
することもできる。
従って、本発明の主題は、以上述べたような診断およ
び治療方法に使用するため、新規なカルジオジラチン断
片であるウロジラチン(ANF/CDD95−126)を含む医薬で
ある。この医薬は従来の静脈、経口または非経口の投与
形態とすることができる。例えば、錠剤、座剤、糖剤、
液剤、スプレー、吸入用の処方、さらにマイクロカプセ
ル化等である。さらに、必要に応じて賦形剤および/ま
たは希釈剤と共に用いてもよい。本発明に従う医薬は、
遅延投与形態として処方することもおできる。ウロジラ
チン(ANF/CDD95−126)の使用量は、1投与量単位当た
り25ng乃至50μgであることが好ましい。
さらに、本発明によれば、免疫学的検定法の原則に従
いウロジラチン(ANF/CDD95−126)に対する抗体を用い
て、カルジオジラチンに特異的な検出方法が提供され
る。驚くべきことに、ウロジラチン(ANF/CDD95−126)
に対する抗体を用いると、液体中においてカルジオジラ
チンが高度に特異的かつ非常に鋭敏に検出されることが
明かとなった。上記の特異的なカルジオジラチンの検出
方法は、脳脊髄液中のカルジオジラチンまたはその断片
を特異的に検出することにより、神経系統の疾患の診断
に使用することができる。
本発明に従う医薬の使用においては、活性物質として
ウロジラチン(ANF/DD95−126)を含む。ウロジラチン
の作用の有益な特異性およびその低毒性により、本発明
に従う医薬は様々な疾患の治療に処方される。この疾患
には、前末期または末期の腎不全、レニン−アンギオテ
ンシン−アルドステロン系の機能不全、バソプレッシン
の分泌不全、液状壊死(腹水、緑内障、脳水腫、水胸症
等の第三体腔の問題)のような電解質と水の平衡の不
全、さらにリンパ水腫、EPH妊娠中毒症、大静脈狭窄
症、あるいは腎臓疾患、腸症および肝臓疾患等の低たん
ぱく血症を伴なう疾患のような溢血の蓄積量の増加を伴
なう疾患が含まれる。
本発明に従う医薬は、その血管拡張性により、血管収
縮の増大を伴なう全ての疾患の治療に用いることができ
る。従って、本発明に従うウロジラチン(ANF/CDD95−1
26)を含む医薬は、レーノー病、心房隔壁筋の痙攣等の
血管の痙攣および聴覚障害等の治療に使用することがで
きる。ウロジラチン(ANF/CDD95−126)は、さらに他の
血管の疾患の治療、例えば、冠動脈性心臓疾患、腹部ア
ンギナ、血管運動性の頭痛、基底椎骨流路領域における
血液循環障害を伴なう脳底動脈性偏頭痛、ビング−ホー
トン症候群等の治療にも用いることができる。
本発明に従うウロジラチン(ANF/CDD95−126)を含む
医薬は、その血圧低下性により、一次の血圧増加を伴な
う全ての疾患に有効である。すなわち、この医薬は悪性
高血圧、妊娠中の高血圧、高血圧による頭痛、痛風や糖
尿病等の他の疾患を伴なう高血圧に処方される。
本発明に従う医薬は、ナトリウム維持機能、水分繊持
機能および血管収縮性ホルモンに対して拮抗性を示す。
これにより本発明の医薬を、一次および二次の高アルド
ステロン症、腎血管性高血圧、レニン分泌性腫瘍、褐色
細胞腫、バーター症候群およびジュヴァルツ−バーター
症候群の治療に用いることが可能である。
本発明に従うウロジラチン(ANF/CDD95−126)を含む
医薬は、心臓移植における、または人工心臓に伴なう心
不全の治療、バイパス手段および開心手術におけるPEEP
(積極末端呼気圧)の支援等にも用いることができる。
積極末端呼気圧を伴なう呼吸において、大気圧以上の圧
力に対する呼気に効果がある。
本発明に従う医薬は、腎臓移植の手術後の急性腎不全
の予防、移植される腎臓の機能を本発明の医薬で前処理
することによる移植腎臓機能の向上にも用いることがで
きる。
本発明に従うウロジラチン(ANF/CDD95−126)を含む
医薬は、診断を目的として使用することもできる。その
血管拡張性は内皮と独立しているため、内皮依存性の血
管格調剤との比較により、内皮の状態についての所見を
作成することができる。
本発明に従う医薬の用途は、膵臓の分泌の変化および
付随的な利用不全、外分泌膵不全、腸および膀胱の調節
(排尿および排便障害)のような胃腸系にも処方され
る。
皮膚科においても、本発明に従う医薬は無発汗性症に
対して使用することができる。精神科においても、本発
明に従う薬剤は、カテコール増加を伴なう精神性の疾患
および動揺の治療における心臓血管系の副作用の治療に
用いることができる。
これらの効果は、ナノ分子量の範囲の濃度でも認めら
れる。ただし、この薬剤は低毒性および適合性があるた
め、より高濃度で注射または注入しても良い。
ウロジラチン(ANF/CDD95−126)は、固相合成法によ
り得られる高純度の状態で、注射または注入用の液剤、
鼻用スプレー、眼用の滴下剤、あるいは以上述べたよう
な投与の場合における遅延投与形態等の医薬の調剤に使
用することができる。
動物の急性毒性試験が示すところによれば、体重当た
り400μg/kgまでの範囲では、従来の(生化学的)対照
パラメーターを用いて検出できる毒性反応は認められな
かった。LD50値は、この物質の毒性が率いため、決定で
きなかった。心臓−循環系、気管支系、肝臓または腎臓
機能、性腺および中枢神経系において、重大な副作用は
全く認められなかった。
以上述べたような疾患の治療における薬理学的な有効
性は、静脈投与における急激な利尿性およびナトリウム
外分泌性の上昇という結果を示すナトリウム排泄効果が
認められたことによる。さらに、ウロジラチン(ANF/CD
D95−126)は、ノルアドレナリンの血管収縮効果を代償
できることも認められた。
さらにまた、この物質はアンギオテンシンの収縮効果
を阻害することも認められた。これが特に有益な場合と
して、従来の治療方法では対応できない全身水腫を伴な
う深刻な心不全を挙げることができる。血圧調節系およ
びバソプレシン調節系に対する作用も重要であると考え
られる。このため、下垂体後葉の障害およびそれにより
起こる精神性の作用にも適用できる。この物質につい
て、さらに詳細な臨床的研究により、より有益な適用分
野が見付かることも否定できない。
本発明の添付の図面および以下の各例を用いて、さら
に詳細に説明する。
第1図は、尿から分離したウロジラチン(ANF/CDD95
−126)のHPLCクロマトグラムを示す。溶離剤はメタノ
ールである。
Rf値:25分 条件: カラム:TSK−ODS−120T、250mm×4.8mm 可動溶媒A:水中40%メタノール(0.1%トリフルオロ
酢酸) 可動溶媒B:100%メタノール(0.1%トリフルオロ酢
酸) 勾配:10分間均等にAを加えたのち、Bを30分間かけ
て加えて、Bを100%まで増加させる。
流速:0.5ml/分:20℃;用紙の補充5mm/分;計算上の吸
収0.08、UV254nm。
第2図は、メタノールを溶離剤として用いた、比較例
のANF/CDD99−126のHPLCクロマドグラムを示す。
Rf値:35分 条件は第1図と同じであった。
第3図は、ウロジラチン(ANF/CDD95−126)の生物的
活性を示す図表である。第1図に示される第一から第四
分画について大動脈の筋肉切片を用いて弛緩検定法で試
験した。投与量は、組織浴10ml当たりHPLCの各分画を1
μ(1μは、ウロジラチン(ANF/CDD95−126)約3
μgに相当する)である。
第4図は、第3図と同様に、分画IIの静物的活性を示
す図表である。
第5図は、HPLCの図表である。ハッチングを加えた領
域は、カルジオジラチン型の生物活性を有する主領域を
示す。
第6図は、10の独立したピークを含むHPLCの図表であ
る。ピークの1つ(ハッチングを加えた)、すなわち2
8.2分の停留時間のピークのみが生物的な活性物質を含
む。
第1例 健康なヒトの尿を採取した。尿を直ちに氷酢酸を用い
て酸性化し、最終濃度を0.2Mとした。200乃至400のバ
ッチを、それぞれ水を用いて1:1の比率に希釈し、つい
で、濃塩酸を用いてpH2.7に調整した。第一のバッチに
アルギン酸2.5kgを加え、混合物を8乃至12時間撹拌し
た。そして、アルギン酸を固化して、上澄みを酸性化し
た尿の新しいバッチと取り替えた。この操作を、1000
以上の尿が25kgのアルギン酸と反応するまで繰り返し
た。さらに、アルギン酸を沈殿させ、上澄みから分離し
て、エタノールおよび0.005M塩酸を用いてブフナー漏斗
上で洗浄した。アルギン酸上に沈殿したポリペプチド
は、0.2M塩酸を用いて溶離した。溶離後のpHを4.0に調
整し、塩化ナトリウムを飽和状態まで加えた。4℃で24
時間後、飽和食塩水上に形成された塩のかたまりを取り
出した。
この操作をカルジオジラチンについて放射免疫測定を
用いてモニターした。それにより、検出物質の90%以上
が得られたことが分った。そして、塩のかたまりをセフ
ァデックスG−25のカラムにかけて、得られたペプチド
について大動脈の筋肉切片を用いるカルジオジラチンの
バイオアッセイによって試験した。カルジオジラチンの
生物活性の大部分を含む分画を乾燥凍結し、イオン交換
カラム上でクロマトグラフにかけた。生物活性のある血
管弛緩物質がこれらの分画中に認められ、これらの分画
を最高のイオン強度の段階的な勾配で溶離した。
最初のHPLCにおいて、TSK−ODS−120Tの逆相カラムを
使用した。溶離剤としては、水−アセトニトリル−HCl
を連続勾配で使用した。生物活性物質は、比較用に用い
る合成ANF/CDD99−126が溶離すると同じ位置を示す。生
物活性物質は、同じ種類の分析用逆相カラムの上にかけ
て、そして、溶離を水−メタノール−トリフルオロ酢酸
を第1図に示される連続勾配で使用することにより実施
した。そこで、生物活性物質が25分の停留時間を示すの
に対して、比較用に用いた合成ANF/CDD99−126は35分後
に溶解した(第2図参照)。
第2例 構造解析: 第1図に従いヒトの尿から蓄積され、そしてANF/CDD9
9−126とは異なり(第2図参照)カルジオジラチン様の
活性を有する生物活性物質を、室温のpH6.0の6Mグアニ
ジン/HCl(50mMPO4)の緩衝液系中におけるHPLCタンデ
ムカラム(TSK300SW+TSK2000SW)上のクロマトグラフ
ィーにかけた。カルジオジラチン様の生物活性物質の主
要部分は、この精製過程の小さな62分画(第5図のハッ
チングを加えた領域)に認められた。62分画の液量は、
トリフルオロ酢酸を用いて0.1%に調整し、脱塩のた
め、C−18−SEPARK(商標)カートリッジに充填した。
この目的のため、充填したカートリッジを、ついで水
(0.1%のトリフルオロ酢酸)を用いて塩分がなくなる
まで洗浄した。そして、生物的活性物質をカートリッジ
からメタノール(またはアセトニトリル)から溶離し
た。溶離液を凍結乾燥した。凍結乾燥物は再度、水(0.
1%のトリフルオロ酢酸)に採取して、RP−HPLCを用い
て分離した。
カラム:125mm×4mm;C−4−相、ORPEGEN、HDゲル 緩衝液A:水(0.1%トリフルオロ酢酸) 緩衝液B:アセトニトリル中20%の水(0.1%トリフル
オロ酢酸) 流速:0.5ml/分 温度:45℃ 検出:2306nm/0.04Det.Sens. HPLCの図表は、分離領域において10以上の独立したピ
ークを示す(第6図参照)。ピークの1つ(矢印で示
す)、すなわち28.2分の停留時間のピークのみが生物的
な活性物質を含む。このピークを第8ピークと命名す
る。
配列の分析: 応用生物システム(Applied Biosystems)社のガス相
−たんぱく質−シークェンサー420A中で、ペプチド(第
6図に示される停留時間が28.2分である第8ピーク)を
そのまま、段階的にエドマン分解した。PTHアミノ酸
は、ロツペイチの方法(“High Performance Liquid Ch
romatography in Protein and Peptide Chemistry"259
−268頁、Lottspeich F.,Henschen A.,Hupe K.P.;Walte
r de Gryter,Berlin/New York 1981参照)に従い高性能
液体クロマトグラフィーを用いて同定した。この高純度
のポリペプチドは以下のアミノ酸配列を有していた。
アミノ酸分析: 高純度のポリペプチド(第6図の停留時間が28.2分で
ある第8ピーク)は、110℃、真空チューブ内の6MHCl、
フェノール1.0%中で、24時間加水分解した。全体の組
織は、フェニルイソチオシアナートによる誘導後、水−
アミノ酸分析系中で決定した。その分析により、配列分
析によって得られた1次構造と全体の組成の間には高度
の一致が認められた。具体的な値としては、Thr0.9
(1);Met0.99(1);Cys2.1(2);Ilet1.1(1);Le
u2.1(2);Arg6.4(6)であった。
第3例 固相(ABI−Synthesizer 430)上での段階的合成 1.22gのBoc−Try(Bzl)およびメリフィールドの支持
体(67mmol/g;DVB1%;200〜400メッシュ)から開始し
て、BOC法によるABIの標準プログラムに従い配列を合成
した。二重のカップリングのIle(113)まで実施し、三
重のカップリングをArg(112)まで実施する。以下のBO
Cアミノ酸を用いた。
乾燥したペプチド−ポリスチレンに、5%のアニソー
ルおよび2.5%のエチルメチルスルフィドを加えて、0
℃で1時間HF処理を行なった。HFを吸引除去後、粗製ペ
プチドをAcOHを用いて高分子支持体から洗浄し、濾液を
凍結乾燥する。そして粗製凍結乾燥物をセファデックス
LH20/水(1%AcOH/1%TFEtOH)上で脱塩する。
Acm除去と環状化のため、ペプチドのAcOH/H2O(容積
比9:1)溶液を調製し、1.5当量の塩酸を加える。AcOH中
10当量の沃素濃縮液を、一度に激しく撹拌しながらペプ
チド溶液に加える。15分後、0.5Mのクエン酸中の希釈ア
ルコルビン酸溶液を加えて反応を終了させる。凍結乾燥
後、物質をセファデックスLH20/水(1%AcOH/1%TFEtO
H)上で脱塩し、調製用HPLCを用いてフラクトゲルTSK−
HW40/水(10%AcOH/1%TFEtOH)上で再度クロマトグラ
フィーにかけた後、精製する。
第4例 高分子支持体上での断片縮合による合成 第1例と同様の方法でSer(99)までの配列を合成す
る。BOC除去後、ペプチド(99−126)0.5gとポリスチレ
ン結合体の除たんぱくを、5mlのジクロロメタン中の1,
1′−カルボニルジイミダゾール0.353g(2.1775mMol)/
1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの0.667g(4.36mMo
l)により30分間前段階で活性化させたBoc−Thy(But)
−Ala−Pro−Arg(Tos)1.609g(2.1775mMol;5倍過剰)
を用いて20℃で72時間撹拌反応器内のジクロロメタン5m
l中で実施した。支持体からの分離、Acm除去、環状化、
精密検査および精製は、実施例1と同様に実施した。
第5例 断片縮合による溶液中での合成 Boc−Thy(But)−Ala−Pro−Arg(Tos)2.01g(2.72
μMol)を、2mlのDMF中の1,1′−カルボニルジイミダゾ
ール0.44mg(2.72μMol)/1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール0.83mg(5.44μMol)により30分間前段階として
活性化させ、これを3mlのDMF中の5mg(1.36μMol;ペプ
チド濃度:84%)のANF/CDD99−126およびN−メチルモ
ルホリン0.15μ(1.36μMol)に加えて、20℃で72時
間撹拌後、混合物を吸引濃縮し、少量のNaHCO3溶液を加
え、少量の1%AcOH/1%TFEtOHで希釈し、1%AcOH/1%
TFEtOH中のLH20上でクロマトグラフィーにかける。HF/5
%アニソール/2.5%エチルメチルスルフィドで処理後、
物質をLH20/水(1%AcOH/1%TFEtOH)上、次いでフラ
クトゲルTSK−HW40(S)/水(10%AcOH/1%TFEtOH)
上でクロマトグラフィーにかけ、最後に調製後HPLCを用
いて精製する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/22 ACS A61K 37/24 ABN ACV ABU ADA ACS ADD ACV ADQ ADA C07K 1/36 ADD // G01N 33/53 ADQ (31)優先権主張番号 P3741641.3 (32)優先日 1987年12月9日 (33)優先権主張国 ドイツ(DE) 前置審査 (72)発明者 ホルゼマン、ヴォルフ‐ゲオルク ドイツ連邦共和国、ハイデルベルグ、 1、ディー6900、イン ラングギャバ ン、93 (72)発明者 アルト、ジャネット エム ドイツ連邦共和国、ブルクベデル、3、 ディー3006、メルヘンヴェク、26 (72)発明者 ベッカー、ゲルヘルド ドイツ連邦共和国、ネッカーゲミュン ト、3 ディー6903、ウンテラー オイ レンシィイッヒ、6 (72)発明者 ハープスト、フランツ ドイツ連邦共和国、ライマン、ディー 6906、イン ハーシュモルゲン、16 (56)参考文献 特開 昭61−130236(JP,A) 特表 昭61−501987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/58 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式に従うウロジラチン(ANF/CDD95−1
    26)を表わす、ANF/CDD1−126(ガンマ−hANaP)の95か
    ら126までのアミノ酸配列で表わされるペプチド:
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項の従うカルジオジラ
    チン断片であるウロジラチン(ANF/CDD95−126)を、保
    護基により保護されたアミノ酸を使用する固相上での段
    階的な合成で製造する方法。
  3. 【請求項3】t−ブトキシカルボニル、フルオレニルメ
    チルオキシカルボニルおよび/または3,5−ジメトキシ
    フェニル−2,2−プロピルオキシカルボニル基を保護基
    として使用することを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の方法。
  4. 【請求項4】固相に結合させたANF/CDD99−126を、テト
    ラペプチドThr−Ala−Pro−Argと反応させ、得られたペ
    プチドを担体から分離し、保護基の除去後105のCysと12
    1のCysとの間にジスルフィド結合を形成させ、それ自体
    は公知の方法で精密に検査して精製することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に従うカルジオジラチン断片で
    あるウロジラチン(ANF/CDD95−126)の製造方法。
  5. 【請求項5】ANF/CDD99−126ペプチドを溶媒に溶解し、
    必要に応じて保護基を伴なう、テトラペプチドThr−Ala
    −Pro−Argを活性化剤と共に加え、得られたペプチドを
    保護基の除去後クロマトグラフィーにかけ、さらにそれ
    自体は公知の方法で精製することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に従うカルジオジラチン断片であるウロジ
    ラチン(ANF/CDD95−126)の製造方法。
  6. 【請求項6】Boc−Thr(But)−Ala−Pro−Arg(Tos)
    をテトラペプチドとして用いることを特徴とする特許請
    求の範囲第4項または第5項のいずれかの項記載の方
    法。
  7. 【請求項7】出発物質として尿を用い、アルギン酸を溶
    液に加え、アルギン酸に吸着したペプチドを溶離させ、
    溶離液を従来の生化学的精製方法に従い分画化し、そし
    て活性のある分画を従来の生物活性の検出方法により決
    定することを特徴とする特許請求の範囲第1項に従うカ
    ルジオジラチン断片であるウロジラチン(ANF/CDD95−1
    26)を体液から回収する方法。
  8. 【請求項8】アルギン酸に吸着したウロジラチン(ANF/
    CDD95−126)を溶離し、溶離液の塩を沈殿させるか、あ
    るいは溶離液を凍結乾燥し、沈殿物をゲルクロマトグラ
    フィーで脱塩し、得られた粗製抽出物をイオン交換クロ
    マトグラフィーにかけ、続いてHPLCで分離することを特
    徴とする特許請求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】HPLCによる分離を逆相シリカゲルを用いて
    実施することを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の
    方法。
  10. 【請求項10】尿をアルギン酸と接触させ、アルギン酸
    に吸着したウロジラチン(ANF/CDD95−126)を溶離し、
    ウロジラチン(ANF/CDD95−126)を含む分画を平滑筋系
    に対するその弛緩効果によって決定する試験方法を用い
    る従来の生化学的精製方法に従い、溶離液を分画化する
    ことを特徴とするウロジラチン(ANF/CDD95−126)の回
    収方法。
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