JP3042782B2 - 心房性ナトリウム尿排泄亢進ペプチド類似化合物 - Google Patents

心房性ナトリウム尿排泄亢進ペプチド類似化合物

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JP3042782B2 JP61506065A JP50606586A JP3042782B2 JP 3042782 B2 JP3042782 B2 JP 3042782B2 JP 61506065 A JP61506065 A JP 61506065A JP 50606586 A JP50606586 A JP 50606586A JP 3042782 B2 JP3042782 B2 JP 3042782B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、一般には心房性ペプチドの合成類似化合
物、より詳細には利尿剤、ナトリウム尿排泄亢進剤およ
び/または血管拡張剤、あるいはかかる有用化合物の中
間体または調節物質(modulator)としての使用を提供
する合成ペプチド化合物とその製造および使用方法に関
する。 [背景の技術] ほとんどの多細胞生物は特殊機能を果たす組織や器官
に組織化されている。それゆえ、器官系はそれらの間に
物質を輸送および循環させるために発達した。哺乳動物
を含む高等動物では、この循環系は輸送効率を高めるた
めに閉鎖されている。血液流体がこの閉鎖心臓血管系を
通って流れるためには流体を圧力以下に維持しなければ
ならず、また、全身動脈血圧を調節するには、例えば流
体容積と導管の弾性や内径を含むきわめて多数の要因が
完全に相互作用することが必要である。 正常な細胞外流体容積の維持は、主として腎臓による
ナトリウム(ナトリウム排泄増加)と水(利尿)の排泄
によっている。これは、(1)血漿が糸球体で濾過され
る割合(糸球体濾過率、またはGFR)と(2)ナトリウ
ムが腎臓細管に沿って活発に再吸収される(水も受動的
に後に続く)度合によって決定される。後者の過程は一
部副腎ステロイドホルモンアルドステロンによって調節
されている。長い間、GFRとアルドステロンのほかにナ
トリウム再吸収を調節する“第三の要因”があるに違い
ないと考えられてきた。現在、“第三要因”の仮定を必
要とした現象の多くが、物理的な力(例えば、血圧、赤
血球濃度および血漿粘性)がナトリウム再吸収に与える
効果によって説明できることは明らかである。それにも
かかわらず、細管再吸収を調節するかもしれない“ナト
リウム尿排泄ホルモン”の追求が続いている。 ナトリウム尿排泄亢進作用は、ラットの心室組織では
なく心房組織の粗抽出液によって証明されている。デ・
ボ−ルド,A.J.(De Bold,A.J.)ら、ライフサイエンス
(Life Sciences)、28巻:89〜94頁(1981年)、ガルシ
ア,R.(Garcia,R.)、エクスペリエンシア(Experienti
a)、38巻:1071〜1073頁(1982年)、カリー,M.G.(Cur
rie,M.G.)ら、サイエンス(Scienece)221巻:71〜73頁
(1983年)。利尿およびナトリウム尿排泄特性を持った
様々なペプチドが、心房組織から単離され、配列されて
いる。フリン,T.G.(Flynn,T.G.)ら、バイオケミカル
・バイオフィジックス・リサーチ・コミュニケーション
(Biochem.Biopys.Res.Commun.)117巻:859〜865頁(19
83年)、カリー,M.G.(Currie,M.G.)ら、サイエンス
(Science)223巻:67〜69頁(1984年)、カンガワ,K.
(Kangawa,K.)ら、バイオケミカル・バイオフィジック
ス・リサーチ・コミュニケーション(Biochem.Biophys.
Res.Commun.)118巻:131〜139頁(1984年)参照。 より最近では、外観的に関連した様々なペプチドが単
離され、配列されて、様々な程度でナトリウム尿排泄、
利尿および血管弛緩の活性を有することが示されてい
る。米国特許第4,496,544号;米国特許第4,508,712号;
カンガワ,K.(Kangawa,K.)ら、バイオケミカル・バイ
オフィジックス・リサーチ・コミュニケーション(Bioc
hem.Biophys.Res.Commun.)121(2):585〜591頁(198
4年):;カンガワ,K.(Kangawa,K.)ら、バイオケミカル
・バイオフィジックス・リサーチ・コミュニケーション
(Biochem.Biophys.Res.Commun.)119(3):933〜940
頁;ガルシア,R.(Garcia,R.)ら、バイオケミカル・バ
イオフィジックス・リサーチ・コミュニケーション(Bi
ochem.Biophys.Res.Commun.)126(1):178〜184頁(1
985年);カツベ,N.ら、バイオケミカル・バイオフィジ
ックス・リサーチ・コミュニケーション(Biochem.Biop
hys.Res.Commun.)128(1):325〜330頁(1985年)参
照。 これら心房性ナトリウム尿排泄要因の存在は、心臓
が、腎臓灌流への明らかな影響のほかに腎臓のナトリウ
ムおよび水の排泄調節に重要な役割を果しているとい
う、長い間抱かれてきた疑念を強めるものである。 多くの臨床的に重要な疾病症状は、異常な流体容積保
持によって特徴づけられる。うっ血性心不全、肝硬変
症、およびネフロ−ゼ症候群のいずれもが、循環の静脈
側に過度の流体蓄積をもたらすが、その一般的機構はGF
Rの低下を導く腎臓の不完全灌流であると推定される。
さらに、低下した腎臓灌流は、レニン、循環におけるそ
の活性がアンギオテンシンの形成を導くタンパク質加水
分解酵素の過度の分泌を刺激する。アンギオテンシン
は、小動脈の強力な圧迫器(動脈圧の維持を助ける)
で、副腎腺によるナトリウム保持ホルモンアルドステロ
ンの放出(流体保持をさらに悪化させる)も刺激する。
しかし、こうした機構は、いわゆる“浮腫状態”の流体
保持を十分に説明するものではなく、付加的要因が係わ
っているようである。 細胞外流体容積の増加も、多くの場合、高血圧の増長
の一因であると考えられる。高血圧、すなわち慢性的上
昇血圧は、世界中で病気と死亡の主な原因の1つとなっ
ている。2000万人以上のアメリカ人がこの病気にかかっ
ており、その合併病には心不全、心臓発作、脳卒中およ
び腎不全がある。慢性高血圧で認められる主な血行力学
的異常は、小動脈を通る血液の流れに対する抵抗増加で
ある。しかし、この増加した“外縁抵抗”をもたらす機
構は完全にはわかっていない、レニン−アンギオテンシ
ン系または交感神経系の不適当な活動が、小動脈の過度
の圧迫をもたらす場合もある。“不適当”とは、この活
性をもたらす未知の信号が、器官の生理的要求に基づく
ものではないために上昇血圧を引きおこすという意味で
ある。しかし、高血圧患者の多くにおいて、腎臓による
不適当なナトリウムおよび容積の保持は、上昇血圧を刺
激するか、あるいはその一因となっているかのいずれか
であると思われる。腎臓機能の重大な欠点と、流体保持
が増加した外縁抵抗をもたらす機構は、共に知られてい
ない。ナトリウム尿排泄亢進ホルモンの相対的不足が、
特に、同様物質が一般に小動脈に弛緩効果も発揮する場
合に、こうした観察の原因になりうると考えられる。 利尿療法は、現在、高血圧、腎不全、および様々な浮
腫症状(心不全など)の治療の主な支えであう。しか
し、現在入手できる医薬製剤にはいくつかの重要な制限
や望ましくない効果がある。それらの使用は特殊異常
(すなわち、容積膨張)に向けられているが、その多様
な活性が生理学的でないことは確実で、例えば、カリウ
ム欠乏症、尿酸の保持増加、およびグルコースと脂質の
代謝異常をひきおこす。さらに、すべての既知利尿剤
は、レニン−アンギオテンシン−アルドステロン系を大
いに刺激し、それにより容積減少作用および血圧低下作
用を妨げ、その他の不必要な作用がもたらす。完全では
あるが抑制された範囲の生理的反応を与えることによっ
て血圧を調節できる薬理学位に有効な化合物を提供する
ことが望ましい。 しかし、心房からのそうした化合物の単離は、一般に
は厄介な工程で、微量の化合物を製造するのに多量の基
質組織が必要である。 さらに、明確な生物活性の一因となるペプチドの領
域、すなわち、ペプチドの代謝とクリアランスにおいて
重要な領域を単離するために、これらの心房性ナトリウ
ム尿排泄要因について報告されている天然の構造を修飾
することが望ましいと思われる。適切な活性単位を決定
すれば、例えば血管弛緩活性を低下または排除しながら
ナトリウム尿排泄亢進又は利尿活性を保持する構造類似
体を創ることができる。さらに、ペプチド配列を短かく
すれば、経口投与また鼻腔内投与(delivered intranas
ally)して本来の組成物の治療利点が得られる活性合成
類似化合物が提供される。 また、直接的あるいは間接的生理活性、劣化耐性、生
理半減期を強化し、さらに臨床での使用のために、これ
らの化合物の費用効果的方法での化学合成を可能にする
ために、短縮および修飾ペプチド配列を調製することが
望ましい。 [発明の開示] 現在本発明に従って調製された天然の心房ナトリウム
尿排泄ペプチド(ANPs)のある種類の合成類似体は、哺
乳動物の生体内で天然ペプチドのナトリウム尿排泄亢
進、利尿および血管弛緩活性を示す、または調節するこ
とができることが判明している。 本発明の合成類似化合物は、アミノ末端アルギニン残
基が1位にあるアトラス,S.(Atlas,S.)ら、ネイチャ
ー(Nature)309巻:717〜719頁(1984年)からの同定シ
ステムを使って、明らかに天然ANPsのAA8−AA12配列に
相当するアミノ酸残基のコアペンタペプチド配列を保持
している。既知の天然ANPsでは、このコア配列は、ラッ
トではRIDRI、人間ではRMDRIである。この配列のある決
まった順列は、生体内活性を保持しており、コアペプチ
ド構造がペプチドの生理活性における重要な要因である
ことを証明している。 従って、本発明は、1つの態様では、式 Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 で表わされる、哺乳動物においてナトリウム尿排泄亢
進、利尿、および/または血管拡張活性を有する類似ペ
プチド化合物を指向している [式中、AA8およびAA11は、各々独立して、塩基性/非
環状または中性/非極性/小型または中性/極性/非環
状のアミノ酸残基であり、 AA9およびAA12は、各々独立して、DまたはL光学異性
体を含めた中性/非極性/大型/非環状アミノ酸残基で
あり、 AA10は、酸性アミノ酸残基であり、かつ、かかるペプチ
ド化合物は以下から成る群から選択される: 1)Z1が、式Y1−Y2(式中、Y1はカルボキシ末端残基と
して疎水性アミノ酸残基を有する1〜125個のアミノ酸
のペプチドまたはそのdes NH2形であるか、あるいは、
(式中、R1は、アミド、チオまたはオキシとして窒素、
酸素またはイオウ原子の置換基を有する基を含めた炭素
数6〜20の疎水性脂肪族、芳香族または混合脂肪族/芳
香族有機基である)の疎水性置換基であり、Y2はアミノ
酸またはジペプチドであるスペイサー基であるか、また
は一般式 (式中、Y3は、好適には炭素数3〜6の飽和アルキル炭
素鎖、例えば(CH2)n(nは3〜6)の化合物を含む
スペイサー基である)を有し;かつ、 Z2は、NH2、NHR′またはNR′R″(式中、R′または
R″は、各々独立して、炭素数1〜6の直鎖状または分
枝状アルキルである)、あるいは1〜20個のアミノ酸残
基のペプチド残基、またはそのアミドまたはアルキルア
ミドである化合物、および 2)Z1とZ2が一緒に架橋を形成し、かつ、Z1は、式Χ
−AA4−X2(式中、Χは0〜125個のアミノ酸残基のペ
プチドまたはそのdes NH2形であり、Χは、結合ボン
ド(a bond)、アミノ酸、又は10個までの残基、より一
般的には4個以下、好適には3個以下のアミノ酸残基の
オリゴペプチドである)を有し; Z2は、式Χ−AA20−X4(式中、Χは、結合ボン
ド、アミノ酸、又は10個までの残基、より一般的には7
個以下、好適には5個以下のアミノ酸残基のオリゴペプ
チドであり、Χはそのカルボキシ末端アミドまたはア
ルキルアミド形を含めたアミノ酸又は、0〜20個の残
基、より一般的には12個以下、好適には8個以下のアミ
ノ酸残基のオリゴペプチドである)を有し;かつ AA4およびAA20は、ジスルフィド結合、メチレン結
合、およびスルンフィド/メチレン結合から成る群から
選択した架橋結合を一緒に形成するアミノ酸である化合
物、 ただし、Χがトリペプチドの場合、Χは、ヘプタ
ペプチドではなく、Χがトリペプチドより小さい場
合、Χは少くともペンタペプチドであり、Χが[D
−S]−SまたはS−Sで、かつΧがアミノ末端にG
−A−Q−SまたはA−Q−Sを有するオリゴペプチド
である場合、Χは、アミノ末端にN−Sを有する6個
未満アミノ酸残基のオリゴペプチドではあり得ない]。 また、本発明の態様に従って、レニン−アンギオテン
シン−アルドステロン系のナトリウム尿排泄亢進剤、利
尿剤、血管拡張剤、および/または調節剤として有用な
医薬組成物も提供されるが、その組成物は、医薬に許容
される液体、ゲルまたは固体の担体と共に、上記類似ペ
プチド化合物のアミドやエステルおよびその非毒性添加
塩も含めた上記類似ペプチド化合物を含有している。こ
れらの組成物を治療的有効量投与することにより、哺乳
動物宿主へ上記の生物活性を有効に送ることができる。 さらに本発明の態様は、かかる化合物および組成物の
製造方法、さらに、治療剤としての該化合物および組成
物の使用方法を提供する。 [図面の簡単な説明] 第1図は、牛の大動脈平滑筋(BASM)の培養細胞を使
った本発明の化合物の競合的置換受容体結合を描いたグ
ラフであり、 第2図は、麻酔をかけたラットにおける本発明の選択
化合物の生体内利尿活性を表わしたものであり、 第2A図は、AP25と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2B図は、AP20と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2C図は、AP21と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2D図は、AP37と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2E図は、AP101と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2F図は、AP319と確認された類似ペプチドの利尿活
性、 第2G図は、AP324と確認された類似ペプチドの利尿活
性、かつ、 第2H図は、AP54と確認された類似ペプチドの利尿活性
をそれぞれ表わしている。 [発明の実施態様] 本発明に従って、哺乳動物生体内で天然ペプチドのナ
トリウム尿排泄亢進、利尿および/または血管弛緩活性
を示す、または調節することのできる天然心房ナトリウ
ム尿排泄亢進ペプチド(ANP)の一種の新規類似化合物
が提供される。 本合成類似化合物のアミノ酸残基の配列、コアペンタ
ペプチド、およびその好適実施態様は、特別な副部類の
ある特性を持ったアミノ酸によって定義される。 アミノ酸残基は、一般に、以下のように4つの主な副
部類に分類することができる。 酸性−すなわち、残基が生理的pHでHイオンの損失に
よって負荷電を有しており、残基は、ペプチドが水性培
地にある時にその残基が含まれるペプチドの配座におい
て表面位置を求めるように、水溶液によって誘引され
る。 塩基性−すなわち、残基が生理的pHでHイオンとの会
合によって正荷電を有しており、残基は、ペプチドが水
性培地にある時にその残基が含まれるペプチドの配座に
おいて表面位置を求めるように水溶液に誘引される。 中性/非極性−すなわち、残基が生理的pHで荷電され
ておらず、残基は、ペプチドが水性培地にある時にそれ
が含まれるペプチドの配座において内部位置を求めるよ
うに水溶液によってはね返される。 中性/極性−すなわち、残基が生理的pHで荷電されて
おらず、残基は、ペプチドが水性培地にある時にそれが
含まれるペプチドの配座において外部位置を求めるよう
に水溶液に誘引される。 もちろん、個々の残基分子の統計的収集では、荷電さ
れる分子も荷電されない分子もあることはわかってい
る。荷電分子の定義に合わせるために、有効パーセント
の個々の分子(少くとも約25%)を生理的pHで荷電す
る。 アミノ酸残基は、さらに、残基の側鎖置換基について
の自明の分類、環状あるいは非環状として、また大きい
か小さいかによって副分類することができる。炭素数の
総計が3以下である場合、残基は小さいものと考える。
小さな残基は当然のことながら常に非環状である。 天然に存在するタンパク質アミノ酸について、前述の
体系による副分類は以下の通りである。 酸性:アスパラギン酸およびグルタミン酸 塩基性/非環状:アルギニンおよびリジン 塩基性/環状:ヒスチジン 中性/極性/小型:グリシン、セリンおよびシステイ
ン 中性/極性/大型/非環状:スレオニン、アスパラギ
ンおよびグルタミン 中性/極性/大型/環状:チロシン 中性/非極性/小型:アラニン 中性/非極性/大型/非環状:バリン、イソロイシ
ン、ロイシン、およびメチオニン 中性/非極性/大型/環状:フェニルアラニンおよび
トリプトファン タンパク質アミノ酸プロリンは、中性/非極性/大型
/環状の分類に入るが、ペプチド鎖の二次配座に与える
既知の効果のために代替物として含めない。 α−アミノイソブチル酸(Aib)やサルコシン(Sar)
などのよく見かける非タンパク質アミノ酸も便宜上、特
別な範疇に入れる。上記の定義に基づくと、サルコシン
は中性/非極性/小型、Aibは中性/非極性/非環状で
ある。 本発明のANP類似化合物を表記するのに使用した名称
は、アミノ基を各アミノ酸残基の左側に、カルボキシ基
を右側に示す従来慣例に従っている。本発明の選択した
特別な実施態様を表わす式では、特に示されてはいない
が、アミノ−およびカルボキシ末端基は、もし他に特定
されていなければ生理的pH値で想定される形状にあるこ
とは理解されよう。アミノ酸構造式では、各残基は、以
下の表に従いアミノ酸の俗名に相当する1文字名称で表
わしてある。 アミノ酸 1文字記号 アラニン A アルギニン R アスパラギン N アスパラギン酸 D システイン C グルタミン Q グルタミン酸 E グシリン G ヒスチジン H イソロイシン I ロイシン L リジン K メチオニン M フェニルアラニン F プロリン P セリン S スレオニン T トリプトファン W チロシン Y バリン V 非タンパク質アミノ酸、アミノイソ酪酸とサルコシン
は、各々、3文字の名称AibとSarで表わす。 本出願では、例えば記号“[D−AAn]”によるなど
別の方法で表記されていない場合、光学異性体を有する
アミノ酸残基はすべてL型を意図するものとする。 本発明の範囲内の化合物は、そうして得られたANP類
似化合物の活性を保持しながら、様々な方法で開示した
式を修飾することによって得られる。例えば、これらの
化合物のアミノ酸が一般に天然のL光学異性体形にある
場合、1個またはそれ以上、通常は2個以下、好適には
1個のアミノ酸を光学異性体D型に置き換えてもよく、
あるいは、D、L−ラセミ体混合物をペプチド化合物か
ら成る分子に与えることができる。 化合物内、特にカルボキシまたはアミノ末端で含有さ
れるアミノ酸残基は、アミド化、アセチル化、または、
例えば化合物の活性に影響を与えることなくその溶解度
を変えることのできるその他の化学基での置換、によっ
ても修飾することができる。 特に、心房性ナトリウム尿排泄亢進ペプチドのアミド
修飾類似化合物はとりわけ効力が高いため本発明の好適
実施態様であることがわかった。例えば、カルボキシ末
端残基は、アミノ基で置換されてカルボキシ末端アミド
基を形成するカルボニル炭素を有してもよい。一般に、
カルボニル炭素に共有結合したアミド基の窒素原子は、
一般式−NR′R″のものである(式中R′およびR″は
置換基である)。各置換基は独立して水素、または、ア
ミド、チオ、またはオキシとして3個以下の窒素、酸素
またはイオウ原子の置換基を有する基を含めた炭素数1
〜10、一般には1〜6のアルキル直鎖または分枝鎖など
の有機基、またはベンジル基(置換または未置換)であ
ってもよく、または、そのいずれか一方がヒドラジドな
どの部分を含む窒素で、他方が水素であるか、あるい
は、どちらかの基が塩基性または中性ジペプチドで、他
方が水素またはアルキル基であってもよい。 かかるアミド基の代表例は、特に、−NH2、−NHCH3
−N(CH3および−NHCH2CH3である。 本発明のアミド化類似物質の形成において、類似化合
物は、例えばBoc−AAx−pMBHA−樹脂またはBoc−AAx−B
HA−樹脂を使って直接合成することができる(式中、AA
xは、以下にさらに詳細に述べるような所望の類似化合
物の選択されたカルボキシ末端アミノ酸である)。ある
いは、本発明の類似化合物は、当業界で周知の方法を用
いて化学的または酵素的にアミド化し、次いでペプチド
合成することができる。 さらに、開示化合物内、特にアミノ末端に含まれるあ
るアミノ酸残基は、内因性ペプチダーゼ酵素開裂による
宿主内の劣化に対する耐性が得られるように脱アミノ化
で修飾することもできる。かかる脱アミノ化は、例え
ば、市販されている[シグマ ケミカル カンパニー
(Sigma Chemical Co.)、セントルイス、ミズーリー
州]L−アミノ酸オキシダーゼ(EC1.4.3.2,例えばクロ
ラタスアトロックス(Crolatus atrox)の毒液から誘
導)またはD−アミノ酸オキシダーゼ(EC 1.4.3.3例え
ば豚の腎臓から誘導)を使用することにより合成化合物
内で行なうことができる。 好適には、脱アミノ化はアミノ末端アミノ酸残基の代
替物として適当なα−ケト酸を選択することにより効率
的に行なうことができる。例えば、アミノ酸残基、アル
ギニン、セリン、ロイシン、システイン、アラニン、フ
ェニルアラニンおよびグリシンは、代わりのα−ケト
酸、5−グアニジノペンタン酸、3−ヒドロキシプロピ
オン酸、4−メチルペンタン酸、3−メルカプトプロピ
オン酸、プロピオン酸、ヒドロケシ皮酸および酢酸で各
々置き換えることができる。本発明で用いたアミノ酸残
基に相当するほとんどのα−ケト酸は、例えば、アルド
リッチケミカルカンパニーインコーポレーション[(Al
drich Chemical Co.,Inc.)、ミルウォーキ、ウィスコ
ンシン州]から市販されている。所望のα−ケト酸は、
化学合成の分野で通常の技術を有する者に周知の方法で
合成することもできる。 Z1がY1−Y2である本発明のかかる化合物について、Y1
は炭素数6−20の大きな疎水性非アミン酸関連部分であ
ってもよく、また、脂肪族または芳香族であってもよ
い。かかる置換基は、プロテアーゼによる攻撃に対する
耐性を持たせることによりペプチドの安定性を強化でき
る。置換基中の炭素鎖または炭素環は、N、OまたはS
などのヘテロ原子で置換、および/またはそれらを含ん
でいてもよい。 [好適な実施態様] 本発明の化合物はすべてコア配列: AA8−AA9−AA10−AA11−AA12 (式中、AA8およびAA11は各々独立して塩基性/非環状
または中性/非極性/小型または中性/極性/非環状ア
ミノ酸残基、 AA9およびAA12は各々独立してDまたはL光学異性体配
座の中性/非極性/非環状アミノ酸残基、 AA10は酸性アミノ酸残基である)を含んでいる。 このコアの最も好適な配列はR(I/M)DRIであるが、
式中のすべての残基はL配座にあり、括弧内に含まれる
アミノ酸残基は代替物である。R(I/M)DRI残基のうち
の1つだけが上記の定義内で代替残基で置換された配列
が次に好適である。好適な置換は: AA8またはAA11についてRの代りにA、Q、N、また
はK AA9についてIの代りにV、[D−V]、L、[D−
L]、[D−I]または[D−M] AA12についてIの代りにM、[D−M]、V、[D−
V]、L、[D−L]、または[D−I] AA10についてDの代りにEである。 この配列を以下のものから成る群から選択した実施態
様が特に好適である。 A(I/M)DRI、K(I/M)DRI、Q(I/M)DRI RVDRI、RLDRI、R[D−I]DRI R[D−M]DRI、R(I/M)ERI、R(I/M)DQI R(I/M)DKI、R(I/M)DRM、R(I/M)DRV R(I/M)DRL、R(I/M)DR[D−1]、R(I/M)DR
[D−M] 自然にあるRIDRIまたはRMDRI配列からの2つ以上の交
換は本発明の範囲内にあるがあまり好ましくない。この
群の特に好ましいものに、別の置換のほかにAA10のDが
Eで置換された配列がある。 コアペンタペプチドAA8−AA9−AA10−AA11−AA12(式
中、各々の番号のAAは上記の定義通りである)を含む本
発明のペプチドは、2つの一般部類に該当する:線状ペ
プチドおよびペプチド誘導体;およびジスルフィド(す
なわち、“環状ジスルフィド”)またはメチレン架橋な
どの架橋結合による環を含む環状ペプチド。この環状ジ
スルフィドは、ジスルフィド結合の形成のためにスルフ
ヒドリル基を提供する2個のC残基を含めて17個のアミ
ノ酸残基から成るジスルフィド環を有する天然にあるAN
Psに最も似た類似体である。しかし、本発明の環状ジス
ルフィド化合物はすべて、環状構造内に、17個以上また
は、はるかに好適には、17個未満のアミノ酸残基を有し
ている。 指摘した通り、本発明のある環状類似化合物は例えば
−CH2−のような等価結合または結合基でシステイン残
基、すなわち等価残基、を結合させることによっても提
供される。システイン残基のスルフヒドリル基の代替基
での置き換えは、システイン残基を代替アミノ酸に効果
的に置き換えるはずである。例えば、スルフヒドリル基
の−CH2−基での置き換えは、残基をα−アミノ酪酸の
官能等価物に変換する。これらの環状類似ペプチドは、
例えばレブル,M.およびV.J.ハルビー(Lebl,M.and V.J.
Hruby)、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Let
t.)25(20):2067−2068頁(1984年)に従い、または
米国特許第4,161,521号に開示の方法を用いて形成する
ことができる。 ペンタペプチドコアの領域をはずれて本発明のペプチ
ドを形成するアミノ酸残基が、活性を保持しながらDま
たはL光学異性体形で存在することもあるようである。
これにはコアペンタペプチド以外の環員や環状ジスルフ
ィドの環外の残基の他に、環状構造の形成の一因となり
うるC残基、さらに線状形におけるコアペンタペプチド
以外の付加的ペプチド配列が含まれる。従って、これら
のペプチドの好適実施態様を説明する場合に使用するア
ミノ酸という名称は、別に言及していない場合にはL形
をさすことを意図してはいるが、D形を都合よく代用さ
せてもよいという意味が含まれていることを理解すべき
である。ペンタペプチド配列のある部分は他の部分より
アミノ酸の配置に敏感ではないように見えるが、このコ
ア配列で示されるアミノ酸残基は、別にい言及されてい
ない場合にはL配置である。 従って、本発明の環状ペプチドは、次の公式を有す
る: Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 [式中、Z1およびZ2は、一緒に架橋を形成し、かつ、Z1
は、式Χ−AA4−X2(式中、Χは0〜125個のアミノ
酸残基のペプチドまたはそのdes NH2形であり、Χ
結合ボンド、アミノ酸、又は10個までの残基、より一般
的には4個以下、好適には3個以下のアミノ酸残基のオ
リゴペプチドである)を有し、Z2は、式Χ−AA20−X4
(式中、Χは結合ボンド、アミノ酸又は10個までの残
基、より一般的には7個以下、好適には5個以下のアミ
ノ酸残基のオリゴペプチドであり、Χは、そのカルボ
キシ末端アミドまたはアルキルアミド形を含めたアミノ
酸又は20個までの残基、より一般的には10個以下、好適
には5個以下のアミノ酸残基のオリゴペプチドである)
を有し、かつ、 AA4およびAA20は、ジスルフィド結合、メチレン結合
およびスルフィド/メチレン結合から成る群から選択し
た架橋結合を一緒に形成するアミノ酸である、 ただし、Χがトリペプチドの場合、Χはヘプタペ
プチドであり、Χがトリペプチドより小さい場合、Χ
は少くともペンタペプチドであり、Χが[D−S]
−SまたはS−Sで、かつΧがアミノ末端にG−A−
Q−SまたはA−Q−Sを有するオリゴペプチドである
場合、Χはアミノ末端にN−Sを有する6個未満のア
ミノ酸残基のオリゴペプチドではあり得ない]。 Z1の好適実施態様には、Χが、一般には式AA-3−AA
-2−AA-1−AA1−AA2−AA3で表される0〜6個のアミノ
酸残基のペプチドであるものがある:(式中、AA-3およ
びAA-2は、中性/極性/小型または中性/非極性/小型
であり、 AA3は、中性/極性/小型、中性/極性/環状、また
は中性/非極性/小型であり、 AA-2は、中性/非極性/非環状であり、 AA-1およびAA1は、塩基性/非環状、およびその切頭
形(truncated forms)である。 特にΧの好適実施態様は、S−L−R−R−S−S,
L−R−R−S−S,R−R−S−S,R−S−S,S−S,S,R,Y
およびdes X1から成る群から選択したペプチドである。 また、Z1の好適実施態様としては、Χが一般式AA5
−AA6−AA7の0〜3個のアミノ酸残基のペプチドおよび
その切頭形であるものが挙げられる。(式中、AA5は中
性/非極性/大型/環状、中性/非極性/小型、または
中性/極性/小型であり、 AA6およびAA7は中性/極性/小型、中性/非極性/大
型/非環状、塩基性/非環状または中性/非極性/小型
である)。 特にΧの好適実施態様は、アミノ酸残基をG、F、
A、S、L、V、Sar、Aibより成る群から選択し、ペプ
チドを以下のものから成る群から選択したペプチドであ
る: F−G−G、(desNH2−F)−G−G、[D−F]−
G−G、F−G−A、 F−A−G、F−[D−A]−G、F−[D−S]−
G、F−[D−L]−G、 F−[D−V]−G、[D−F]−G−G、[D−
A]−G−G、F−G−[D−A]、 F−Aib−G、A−G−G、F−G、G−G、[D−
A]−G、 [D−S]−G、G−[D−A]、G−[Aib]、G
−[Sar]、Gおよびdes X2。 本発明のペプチドの環状形におけるZ2の好適実施態様
としては、Χが0〜7個のアミノ酸残基を含むペプチ
ド、一般には式AA13−AA14−AA15−AA16−AA17−AA18
AA19のペプチドまたはその切頭形であるものが挙げられ
る (式中、AA13、AA16、AA17およびAA19は、中性/極性/
小型であり、 AA14は中性/非極性/小型であり、 AA15は中性/極性/大型/非環状であり、 AA18は中性/非極性/大型/非環状である)。 特に好適な実施態様では、アミノ酸残基はG、A、
Q、SおよびLから成る群から選択されるが、以下のも
のから成る群からペプチドを選択することがなお一層好
ましい: Z2の好適実施態様には、ΧがNH2または0〜5個の
アミノ酸残基のペプチド、およびそのアミドまたはアル
キルアミド形のものがあるが、そのアミノ酸はN、S、
F、RおよびYから選択され、特に好適な実施態様で
は、ペプチドは、N−S−F−R−Y、N−S−F−
R、N−S−F、N−S、Nまたはdes X4およびそのア
ミド形から選択される。 本発明のペプチドの線状形では、Z1は、式Y1−Y2(式
中、Y1はカルボキシ末端残基として疎水性アミノ酸残基
を有する1〜125個のアミノ酸のペプチドまたはそのdes
NH2形、あるいは式 (式中、R1は、アミド、チオまたはオキシとして窒素、
酸素またはイオウ原子を有する基を含めた炭素数6〜20
の疎水性脂肪族、芳香族、または混合脂肪族/芳香族有
機基である)の疎水性置換基であり、Y2は、アミノ酸ま
たはジペプチドであるスペーサー基であるか、または一
般式 (式中、Y3は好ましくは、炭素数3〜6の飽和アルキル
炭素鎖、例えば、(CH2)n(nは3〜6)である、の
化合物を含むスペーサー基である)を有する。 Z2は、NH2、NH R′、またはNR′R″(式中、R′お
よびR″は、独立して炭素数1〜6の直鎖または分枝状
アルキル、または1〜20個のアミノ酸残基のペプチド残
基、あるいはそのアミドまたはアルキルアミド形であ
る)である。 Y1の好適な形は1〜5個、より一般的には1〜3個の
アミノ酸のペプチド、またはそのdes NH2形であるが、
そのC末端アミノ酸は中性/非極性/環状で、特にFま
たはdes NH2−Fである。AA3−AA4−AA5の形のY1では、
AA3およびAA4の好適実施態様としては、中性/極性アミ
ノ酸および中性/非極性/小型のアミノ酸がある。最も
好適なものは、YAF、RCF、SCF、AF、CFおよびFまたはd
es NH2−Fである。 Y1の好適な非ペプチド誘導形には、一般には無毒で疎
水性、かつアミノ酸残基について通常みられる置換基を
比較した場合、比較的大型またはかさのある有機置換基
がある。 本発明の好適な有機置換基は、一般式 で表わすことができる(式中、R1は、少くとも3個の炭
素原子を有する有機基である)。2−置換アセチルおよ
び3−置換プロピオニル基、および4−置換ブチリル基
がこの式に含まれるが、これらの基の置換基には中性、
疎水性単環−および多環式芳香族または飽和環系があ
る。この好適な置換基(ペプチドに結合しているかのよ
うに示されている)の代表的な例としては以下のものが
挙げられる。 フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)基 ベンジルオキシカルボニル(CBZ)基 ジフェニルプロピオニル基 トリフェニルプロピオニル基 3−インドールプロピオニル基 4−インドールブチリル基 1−アダマンチルアセチル基 1−ナフチルアセチル基 2−ナフチルアセチル基 1−ナフトキシアセチル基 および2−ナフトキシアセチル基 Y2(nは3〜6)である実施態様の他に、好適な形にはジ
ペプチドAA6−AA7(式中、AA6およびAA7は同一または異
って、好ましくは中性/極性/小型、最も好適にはGで
ある)が挙げられる。 Z2の好適な形はΧ−AA20−X4(式中、ΧおよびΧ
は、上記と同じ定義と好適実施態様を有し、AA20は中
性/非極性/小型または中性/極性/小型、好適にはC
またはAである)のものである。さらにZ2の特に好適な
形は、先に定義の通り−NH2および−NHR′である。 本発明の範囲内の化合物は、例えば固相ペプチド合成
などの当業界で周知の方法により化学的に合成すること
ができる。α−アミノ保護アミノ酸を用いてペプチドの
カルボキシ末端から合成を始める。たとえばその他の保
護基が適しているにしてもt−ブトキシカルボニル基
(BOC)は、すべてのアミノ基に使用できる。例えば、B
oc−N−OH、Boc−S−OH、Boc−F−OH、Boc−R−OH
またはBoc−Y−OH(すなわち、選択されたANP類似カル
ボキシ末端アミノ酸)をエステル化してクロロメチル化
したポリスチレン樹脂支持体とすることができる。ポリ
スチレン樹脂支持体は、好ましくはポリスチレン重合体
をある有機溶媒に全く不溶にさせる架橋剤としての約0.
5〜2%のジビニルベンゼンとスチレンの共重合体であ
る。スチュワート(Stewart)ら、固相ペプチド合成(S
olid−Phase Peptide Synthesis)、W.H.フリーマン
カンパニー(W.H.Freeman Co.)サンフランシスコ(196
9)およびメリフィールド(Merrifield)、ジャーナル
・オブ・アメリカン・ソサィティー(J.Am.chem.Soc.)
85環:2149−2154頁(1963年)を参照のこと。ペプチド
合成のこれらの方法およびその他の方法は米国特許第3,
862,925号、同第4,842,067号、同第3,972,859号、およ
び同第4,105,602号にも例示されている。 アミノ酸残基の配列に結合したアミノ末端α−ケト酸
を含む化合物の合成では、一般に、アミノ酸残基で通常
使用される保護基を用いずに、適当なα−ケト酸を添加
することができる。しかし一般には、コハク酸およびグ
ルタール酸(各々、アスパラギン酸とグルタミン酸に相
当するα−ケト酸)を、α−ケト酸の1/2ベンジル誘導
体を用いることにより組み入れることができる。 簡便には、化合物は、手作業技術を使って、または、
例えば、応用バイオシステム430Aペプチド合成器(フォ
ースターシティ(Foster City)、カリフォルニア州)
またはバイオサーチSAM II自動ペプチド合成器(バイオ
サーチ・インコーポレ−ション(Biosearch,Inc.)サン
ラファエル、カリフォルニア州)を用いて、製造業者の
提供する使用説明書に書かれた指示に従って自動的に合
成してもよい。 本開示に従って類似化合物の合成中に構成される中間
体は、それ自身新規な有用化合物であり、従って本発明
の範囲内にあることは、ペプチド合成の分野で通常の技
術を有する者に容易に判断されるであろう。 また、本発明の選択化合物は、周知の方法に従って調
製した組換えDNA構造体の発現によって製造することが
できる。かかる製造は、大量のこれらの化合物またはそ
の代替実施態様を提供するのに望ましいものである。 本発明の化合物は、健全な哺乳動物におけるナトリウ
ム尿排泄亢進、利尿、および血圧低下活性を有すること
が示されている。さらに、合成化合物を含めた本発明の
化合物は血管弛緩作用を有するか、あるいはアルドステ
ロンの放出を抑制することができる。 上記の生理作用を有することが示された線状または環
状の本発明の化合物は、例えば、ナトリウム尿排泄亢
進、利尿、血管弛緩などの多数の治療上の用途を見い出
すことができる。従って、これらの化合物およびそれら
を含有する組成物は、例えば、効果のない腎臓灌流また
は低下した糸球体濾過率による高血圧や腎不全に加え、
うっ血性心不全、ネフローゼ症候群や肝硬変などの様々
な浮腫症状の処置における治療剤としての用途を見い出
せる。 従って本発明は、それのみでも上記の治療利点を提供
するのに役立つその非毒性添加塩、アミド、エステルを
含めた本発明の化合物を有効量含む組成物も提供する。
かかる組成物は、生理的に許容される液体、ゲルまたは
固体の希釈剤、アジェバントおよび賦形剤と一緒に供す
ることもできる。 これらの化合物および組成物は、家畜などへの獣医学
的使用や、他の治療剤と同様の方法での人間への臨床的
使用のために哺乳動物に投与することができる。一般
に、治療効果が求められる投与量は、宿主体重1kg当り
約0.01〜1000μg、より一般には0.1〜1000μgであ
る。また、この範囲内の投与量は、長期間にわたり、一
般的には24時間を越えて所望の治療利点が得られるまで
定期的注入によって投与することができる。 一般的に、かかる組成物は、液体溶液または懸濁液の
いずれかとして注射可能薬物に調製される。注射の前に
液体溶液またはその液体懸濁液にするのに適した固体形
を調製してもよい。その製剤は乳化もされ得る。生理的
に許容でき活性成分と相溶性のある希釈剤または賦形剤
と活性成分を混合することもしばしばある。適当な希釈
剤および割賦剤は、例えば、水、塩水、デキストロー
ス、グリセロールなど、およびそれらの組合せである。
さらに、所望ならば、組成物に湿潤または乳化剤、安定
またはpH緩衝剤などの補助物質を微量含ませてもよい。 組成物は、例えば皮下注射か静脈注射のいずれかによ
り非経口的に簡便に投与される。さらにその他の投与法
に適した調製剤には、座薬、鼻内エアゾル剤、および、
時には経口製剤がある。座薬に関しては、伝統的な結合
剤および賦形剤として、例えばポリアルキレングリコー
ルまたはトリグリセライドが挙げられるが、かかる座薬
は、0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲の活性
成分を含有する混合物から形成される。経口調製剤に
は、例えば、薬剤等級のマンニトール、ラクトース、澱
粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウ
ム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの一般に使用さ
れている賦形剤がある。これらの組成の形状は、溶液、
懸濁液、錠剤、丸薬、カプセル、持続放出製剤または粉
末であり、10%〜95%、好ましくは25%〜70%の活性成
分が含まれている。 ペプチド化合物は、中性または塩の形で組成に調製す
ることができる。医薬として許容できる非毒性塩には、
酸添加塩(遊離アミノ基で形成される)があり、この塩
は、例えば塩酸またはリン酸などの無機酸、または、酢
酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸を使っ
て形成される。遊離カルボキシル基で形成した塩は、例
えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウ
ムまたは水酸化第二鉄、などの無機塩基やイソプロピル
アミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノ−
ル、ヒスチジン、プロカインなどの有機塩基から誘導で
きる。 ナトリウム尿排泄亢進、利尿または血管弛緩活性を示
す本発明の化合物に加え、本発明の化合物は、かかる有
用化合物合成の中間体としても使用できる。また、適切
な選択を行うことによって、その活性レベルを低下また
は全く失なわせた本発明の化合物は、例えば、代替受容
体に結合させるか、受容体交代を刺激するか、あるい
は、劣化する酵素や受容体活性の代りに基質を提供して
これらの酵素や受容体を抑制することにより、本発明の
範囲外の化合物を含めたその他の利尿、ナトリウム尿排
泄亢進、または血管拡張化合物の活性を調節するのに役
立ちうる。この方法で使用する場合、かかる化合物は、
その他の活性化合物との混和物として送るか、あるい
は、例えばそれら自身の担体中に別途送ることができ
る。 また、本発明の化合物は、標識試薬、通常は抗体、を
用いる免疫検定で使用する抗血清を調製するために使用
できる。ポリペプチドは、特に炭素数が4〜6で脂肪族
のジアルデヒドまたはカルボジイミドによって抗源に簡
便に結合させることができる。これらの化合物および免
疫試薬は当業界で周知の方法で、発色団、フルオレセイ
ンやローダミンなどの蛍光団、125I、35S、14C、または
3Hなどの放射同位元素、または磁気粒子など様々な標識
で標識してもよい。 これらの標識化合物および試薬、すなわち、それらを
認識して特異的に結合することのできる試薬は、例えば
診断試薬として使用することができる。生物標本から抽
出した試料は、共通抗原決定因子を有する物質の存在と
その量について、本発明の化合物を用いて検定すること
ができる。さらに、モノクロ−ナル抗体を当業界で周知
の方法で製造することができるが、その抗体は、例えば
免疫検定に関連した生体内化合物の過剰生産を中和させ
るために治療用途に使用することができる。 以下に挙げる実施例は、本発明の限定を意味するもの
ではなく、むしろ説明を与えるものである。 実施例 以下の実験開示において、化学合成ANP類似化合物の
アミノ酸配列は、アトラス,S.(Atlas,S.)ら、ネイチ
ャー(Nature)309巻:717〜719頁(1984年)に開示され
た天然のラット抽出心房ナトリウム尿排泄ペプチド配列
の1位に見られるアルギニン残基に相当するアミノ末端
アルギニル残基から数えた。 I.心房ナトリウム尿排泄類似化合物の化学合成 A.合成方法 本発明を説明するために、以下の一般式を有する本発
明の化合物を調製した: Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 (式中、AA8およびAA11の各々は独立して塩基性/非環
状または中性/非極性/小型または中性/極性/非環状
アミノ酸残基であり、AA9およびAA12の各々は独立し
て、そのDまたはL光学異性体を含めた中性/非極性/
大型/非環状アミノ酸残基であり、AA10は酸性アミノ酸
残基であり、かつZ1およびZ2は、前に定義した通りであ
る。) 化合物は、手作業で行なわれる固相法によるか、あるい
は、製造業者の指示に従ってt−Bocアミノ酸を用いア
プライドバイオシステムズ430Aペプチド合成器(フォス
ターシティ、カリフォルニア)またはバイオサーチSAM
II自動ペプチド合成器(バイオサーチ、サンラファエ
ル、カリフォルニア)で合成した。 上記の説明に従い、以下の方法を使って新規な類似AN
P化合物の化学合成を行った。 方法A Boc−AA1……An-1−An−レンジヒドロキシメチルポリス
チレンエステル 1グラムの選択Boc−AAn−O−ポリスチレン樹脂(0.
2〜0.6mmole/g樹脂)(例えば、ペニンシュララボラト
リーズインコーポレーテッド(peninsula Labs,Inc.)
から入手できる)を、Boc−AAn-1−OHの結合のために順
序Aに従って処理する。 順序A 1)ジクロロメタン(CH2 Cl2)で3回洗浄。 2)TFA:CH2 Cl2:エタンジチオール(EDT)(容量比4
5:50:5)で1分間処理。 3)TFA:CH2 Cl2:EDT(容量比45:50:5)で20分間処
理。 4)CH2 Cl2で3回洗浄。 5)CH2 Cl2中10%(v/v)ジイソプロピルエチルアミ
ン(DIPEA)で1分間、2回処理。 6)CH2 Cl2で2回洗浄。 7)メタノール(MeOH)で2回洗浄。 8)(5〜7)を1度繰返す。 9)CH2 Cl2で3回洗浄。 10)CH2 Cl2またはジメチルホルムアミド(DMF)/CH2
Cl2(容量比50:50)に溶解した適切に保護したBoc−
アミノ酸の前調製対称無水物を1〜6等量添加(Boc−
N−OH、Boc−Q−OHおよびBoc−R(TOS)−OHはN−
ヒドロキシベンゾトリアゾールを使って活性エステルと
して結合させた)。 11)CH2 Cl2で2回洗浄。 12)10%DIPEAで2回洗浄。 13)CH2 Cl2で2回洗浄。 14)MeOHで2回洗浄。 15)CH2 Cl2で2回洗浄。 16)工程(11〜15)を1度繰返す。 17)カイザー(Kaiser)ら。アナリティカルバイオケミ
ストリー(Anal,Biochem.)34:595(1970)に従ってニ
ンヒドリン反応で試験を行う。カップリング反応が不完
全な場合、工程(10〜16)を繰返すか、またはN−アセ
チルイミダゾール(DMF中の0.30M)またはCH2 Cl2中無
水酢酸の過剰量を使ってキャップ合成させる。 方法B Boc−AAn−p−メチルベンズヒドリルアミン樹脂の製造 選択したBoc−AAn−OHを、以下に述べるように、N,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドを経てp−メチ
ルベンズヒドリルアミン(pMBHA)樹脂に結合させる。 順序B 1)pMBHA・HCl樹脂を洗浄。 2)樹脂をCH2 Cl2中10%(v/v)DIPEAで2回洗浄。 3)CH2 Cl2で2回洗浄。 4)MeOHで2回洗浄。 5)CH2 Cl2で2回洗浄。 6)CH2 Cl2に溶解した適切に保護されたBoc−アミノ
酸の前調製対称無水物の1〜6等量を反応時間0.5〜24
時間で添加。 未反応のアミノ基を0.30M N−アセチルイミダゾール:
DMFまたは無水酢酸:CH2 Cl2でアセチル化する。 以下の実施例は、本発明のある態様を説明する代表的
類似ANP化合物(AP#で示す)の化学合成を説明するも
のである。 実施例1 1gmのBoc−Y(2BrZ)−O−樹脂(0.54meq/gm、ペニ
ンシュラ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド、ベ
ルモント、CA)を、アミノ酸の必要な配列[Boc−R(T
os)−OH、Boc−F−OH、Boc−S(Bz1)−OH、Boc−N
−OH、Boc−C(4−CH3Bz1)−OH、Boc−G−OH、Boc
−S(Bz1)−OH、Boc−Q−OH、Boc−A−AH、Boc−G
−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(Tos)−OH、Bo
c−D(OBz1)−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R
(Tos)−OH、Boc−G−OH、Boc−G−OH、Boc−F−O
H、Boc−C(4−CH3 Bz1)−OH、Boc−S−(Bz1)−O
H、Boc−S−(Bz1)−OH、Boc−R(Tos)−OHの順で
導入]を使って方法Aで処理した。保護ペプチジル樹脂
をTFA:CH2 Cl2:EDT(45:50:5 v/v/v)で1分間、次い
で20分間処理し、CH2 Cl2で3回、MeOHで2回洗浄して
ペプチジル樹脂のTAF塩を得、真空中で乾燥した。 その後、ペプチジル樹脂を、10%アニソール、2%エ
チルメチルスルフィドを含有する無水フッ化水素(HF)
に−10℃で30分間、さらに0℃で30分間懸濁させた。HF
を真空下で蒸発させて除去し、ペプチド/樹脂混合物を
ジエチルエーテルに懸濁させた。ペプチド/樹脂混合物
をジエチルエーテルで2回、クロロホルムで1回、ジエ
チルエーテルで1回、クロロホルムで1回、そしてジエ
チルエーテルで1回、洗浄した。2.0M酢酸でペプチドを
混合物から抽出し、H2Oで希釈し、さらに凍結乾燥して
未酸化スルフヒドリルペプチドを得た。 粗ペプチドを脱酸素化を0.01M酢酸アンモニウム(NH4
OAc)、pH7.9に0.5mg/mlまで溶解し、やや過剰量の0.01
Mフェリシアン化カリウム(KCN)溶液を滴下することに
より酸化し、20分間撹拌した後、酢酸でpH5に調製し
た。ペプチド溶液をDOWEX AG3X4陰イオン交換樹脂で処
理してから濾過し、H2Oで希釈し、凍結乾燥して粗環化
ペプチドを得た。 ペプチドの精製は、溶離剤として0.5M AcOHを用い
て、セファデックス G−25F(ファルマシアファイン
ケミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals)上で脱塩し、
次いで300mM NH4 OAc、pH6.5を10mM NH4 OAc、pH4.5の
溶液に添加することによって生じる溶離勾配を使って、
CM−セファロース (ファルマシアファインケミカル
ズ)またはCM−セルロ−ス(ホワットマン(whatma
n))上でイオン交換クロマトグラフィーを行なうこと
により達成された。逆相HPLCで判断されるような最低限
97%の純度を有する画分を集めて貯蔵し、H2Oから数回
凍結乾燥させて精製AP1酢酸エステル塩を得た。 実施例2 1gmのBoc−Y(2BrZ)−O−樹脂(0.54meq/gm、ペニ
ンシュララボラトリーズインコーポレーテッド、ベルモ
ント、CA)を、アミノ酸の必要な配列[Boc−R(Tos)
−OH、Boc−F−OH、Boc−S(Bz1)−OH、Boc−N−O
H、Boc−C(4−CH3 Bz1)−OH、Boc−G−OH、Boc−
S(Bz1)−OH、Boc−Q−OH、Boc−A−OH、Boc−G−
OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(Tos)−OH、Boc
−D(OBz1)−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(T
os)−OH、Boc−G−OH、Boc−C(4CH3 Bz1)−OH、Bo
c−S(Bz1)−OH、Boc−S−(Bz1)−OH、Boc−R(T
os)−OHの順で導入]を使って方法Aで処理した。保護
ペプチジル樹脂をTFA:CH2 Cl2:EDT(45:50:5 v/v/v)
で1分間、次いで20分間処理し、CH2 Cl2で3回、MeOH
で2回洗浄した後、真空中で乾燥してペプチジル樹脂の
TAF塩を得た。 次に、ペプチジル樹脂を、10%アニソール、2%エチ
ルメチルスルフィドを含有する無水HFに−10℃で30分
間、さらに0℃で30分間懸濁させた。真空下での蒸発に
よりHFを除去し、ペプチド/樹脂混合物をジエチルエー
テルに懸濁させた。ペプチド/樹脂混合物をジエチルエ
ーテルで2回、クロロホルムで2回、さらにジエチルエ
ーテルで2回洗浄した。ペプチドを2.0M酢酸で抽出し、
凍結乾燥して未酸化スルフヒドリルペプチドを得た。 粗ペプチドを、脱酸素0.01M NH4 OAc、pH7.9に0.5mg/
mlまで溶解した後、やや過剰量の0.01M KCN溶液を滴下
することにより酸化し、20分間撹拌して、酢酸でpH5に
調整した。ペプチド溶液をDOWEX AG3X4陰イオン交換樹
脂で処理してから濾過し、H2Oで希釈し、凍結乾燥して
粗環化ペプチドを得た。 溶離剤として0.5M AcOHを用いてセファデックス
−25F上で脱塩し、次いで300mM NH4 OAc、pH6.5を10mM
NH4 OAc、pH4.5の溶液に添加することによって生じる溶
離勾配を使って、CM−セファロース またはCM−セルロ
ース(ホワットマン)上でイオン交換クロマトグラフィ
ーを行なうことにより、ペプチドを精製した。逆相HPLC
で判断して最低限97%の純度を有する画分を集めて貯蔵
し、H2Oから数回凍結乾燥を行って精製AP2酢酸エステル
塩を得た。 実施例3 1gmのBoc−Y(2BrZ)−O−樹脂(0.54meq/gm、ペニ
ンシュララボラトリーズインコーポレーテッド、ベルモ
ント、CA)を、アミノ酸の必要な配列[Boc−R(Tos)
−OH、Boc−F−OH、Boc−S(Bz1)−OH、Boc−N−O
H、Boc−C(4−CH3 Bz1)−OH、Boc−S(Bz1)−O
H、Boc−Q−OH、Boc−A−OH、Boc−G−OH、Boc−I
−OH・1/2 H2O、Boc−R(Tos)−OH、Boc−D(OBz1)
−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(Tos)−OH、Bo
c−G−OH、Boc−G−OH、Boc−F−OH、Boc−C(4−
CH3 Bz1)−OH、Boc−S(Bz1)−OH、Boc−S(Bz1)
−OH、Boc−R(Tos)−OHの順で導入]を使って方法A
で処理した。保護ペプチジル樹脂をTFA:CH2 Cl2:EDT
(45:50:5 v/v/v)1分間、次いで20分間処理し、CH2
Cl2で3回、MeOHで2回洗浄してペプチジル樹脂のTAF塩
を得、真空中で乾燥した。 次に、ペプチジル樹脂を、10%アニソール、2%エチ
ルメチルスルフィドを含有する無水HFに−10℃で30分
間、0℃で30分間懸濁させた。真空下での蒸発によりHF
を除去し、ペプチド/樹脂混合物をジエチルエーテル中
に懸濁させた。ペプチド/樹脂混合物をジエチルエーテ
ルで2回、クロロホルムで1回、ジエチルエ−テルで1
回、クロロホルムで1回、そしてジエチルエーテルでも
う1回洗浄した。ペプチドを2.0M酢酸で混合物から抽出
し、H2Oで希釈して凍結乾燥し、未酸化スルフヒドリル
ペプチドを得た。 粗ペプチドを、脱酸素0.01M NH4 OAc、pH8に0.5mg/ml
まで溶解した後、やや過剰量の0.01M KCN溶液を滴下す
ることにより酸化し、20分間撹拌して酢酸でpH5に調整
した。ペプチド溶液をDOWEX AG3X4陰イオン交換樹脂で
処理して濾過し、H2Oで希釈し、凍結乾燥させて粗環化
ペプチドを得た。 溶離剤として0.5M AcOHを用いてセファデックス
−25F上で脱塩し、次いで300mM NH4 OAc、pH6.5を10mM
NH4 OAc、pH4.5の溶液に添加することによって生じる溶
離勾配を使って、CM−セファロース またはCM−セルロ
ース(ホワットマン)上でイオン交換クロマトグラフィ
ーを行うことにより、ペプチドを精製した。逆相HPLCで
判断して最低限97%の純度を有する画分を集めて貯蔵
し、H2Oから数回凍結乾燥させて精製AP3酢酸エステル塩
を得た。 実施例4 順序Bを使って得られた1gmのBoc−F−pMBHA樹脂
を、アミノ酸の必要な配列[Boc−S(Bz1)−OH、Boc
−N−OH、Boc−C(4−CH3 Bz1)−OH、Boc−A−O
H、Boc−G−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(To
s)−OH、Boc−D(OBz1)−OH、Boc−I−OH・1/2 H
2O、Boc−R(Tos)−OH、Boc−G−OH、Boc−G−OH、
Boc−F−OH、Boc−C(4−CH3 Bz1)−OH、Boc−S−
(Bz1)−OH、Boc−S(Bz1)−OH、Boc−R(Tos)−O
Hの順で導入]を使って方法Aでの処理した。次に、ペ
プチジル樹脂を、10%アニソール、2%エチルメチルス
ルフィドを含有する無水HFに、−10℃で30分間さらに0
℃で30分間懸濁させた。真空下で蒸発によりHFを除去し
て、ペプチド/樹脂混合物をジエチルエーテルに懸濁さ
せた。ペプチド/樹脂混合物を、ジエチルエーテルで2
回、クロロホルムで1回、ジエチルエーテルで1回、ク
ロロホルムで1回、そしてジエチルエーテルでもう1回
洗浄した。ペプチドを2.0M酢酸で混合物から抽出してH2
Oで希釈し、凍結乾燥させて未酸化スルフヒドリルペプ
チドを得た。 粗ペプチドを、脱酸素を0.01M NH4 OAc、pH8に0.5mg/
mlまで溶解した後、やや過剰量の0.01M KCNを滴下する
ことにより酸化し、20分間撹拌して酢酸でpH5に調整し
た。ペプチド溶液をDOWEX AG3X4陰イオン交換樹脂で処
理して濾過し、H2Oで希釈して凍結乾燥させ粗環化ペプ
チドを得た。 溶離剤として0.5M AcOHを用いてセファデックス
−25F上で脱塩し、次いで300mM NH4 OAc、pH6.5を10mM
NH4 OAc、pH4.5の溶液に添加することによって生じる溶
離勾配を使ってCM−セファロース またはCM−セルロー
ス(ホワットマン)上でイオン交換クロマトグラフィー
を行うことにより、ペプチドを精製した。逆相HPLCで判
断されるような最低限97%純度を有する画分を集めて貯
蔵し、H2Oから数回凍結乾燥行って精製AP4酢酸エステル
塩を得た。 実施例1〜4に概略した方法(類似ペプチドAP1〜4
の製造)に従って適当な修正を加えながら、以下のANP
類似体を合成する(ジスルフィド結合を示さずに): “*”で示した上記の例の各々について、アミノ酸分
析から、ペプチドの適切なアミノ酸配列が得られたこと
が証明された。 以下の実施例は、本発明のある態様を説明する代表的
な有機置換基修飾類似ペプチド化合物(AP#で示す)の
化学合成を説明するものである。 実施例306 順序Bを使って得られた1gmのBoc−F−pMBHA樹脂
(0.4meq/gm)を、アミノ酸の必要配列とアミノ末端置
換基[Boc−G−OH、Boc−I−OH・1/2 H2O、Boc−R
(Tos)−OH、Boc−D(OBz1)−OH、Boc−I−OH・1/2
H2O、Boc−R(Tos)−OH、Boc−G−OH、Boc−G−O
H、2−ナフチル酢酸の順で導入]を使って方法Aで処
理した。保護ペプチジル樹脂をCH2 Cl2で3回、MeOHで
3回洗浄し、真空中で乾燥した。 次にペプチジル樹脂を、10%アニソール、2%エチル
メチルスルフィドを含有する無水HFに−10℃で30分間、
さらに0℃で30分間懸濁させた。真空下で蒸発によりHF
を除去して、ペプチド/樹脂混合物をジエチルエーテル
に懸濁させた。フリット漏斗に移した後、ペプチド/樹
脂混合物をエチルエーテルで2回、クロロホルムで1
回、エチルエーテルで1回、クロロホルムで1回、さら
にエチルエーテルでもう1回洗浄した。その後ペプチド
を2.0M酢酸で混合物から抽出し、H2Oで希釈して凍結乾
燥させた。 100mM NH4 OAc、pH6.5に10mM NH4 OAc、pH4.5の溶液
に添加することによって生じる溶離勾配を使ってCM−セ
ファロ−ス (ファルマシア)上でイオン交換クロマト
グラフィーを行うことによりペプチドを精製した。画分
を254nmで監視し、逆相HPLCで分析した。最低限97%純
度を有する画分を貯蔵し、H2Oから数回凍結乾燥させて
精製AP306酢酸エステル塩を得た。 実施例307 順序Bを使って得られた1gmのBoc−I−pMBHA樹脂
(0.4meq/gm)を、アミノ酸の必要配列とアミノ末端置
換基[Boc−R(Tos)−OH、Boc−D(OBz1)−OH、Boc
−I−OH・1/2 H2O、Boc−R(Tos)−OH、Boc−NH(CH
24COOH、2−ナフトキシ酢酸の順で導入]を使って方
法Aで処理した。この保護ペプチジル樹脂をCH2 Cl2
3回、MeOHで3回洗浄し、真空中で乾燥した。 次に、ペプチジル樹脂を、10%アニソール、2%エチ
ルメチルスルフィドを含有する無水HFに−10℃で30分
間、さらに0℃で30分間懸濁させた。真空下での蒸発に
よりHFを除去し、ペプチド/樹脂混合物をエチルエーテ
ルに懸濁させた。フリット漏斗に移した後、ペプチド/
樹脂混合物をエチルエ−テルで2回、クロロホルムで1
回、エチルエーテルで1回、クロロホルムで1回、さら
にエチルエーテルでもう1回洗浄した。その後、ペプチ
ドを2.0M酢酸で混合物から抽出し、H2Oで希釈して凍結
乾燥させた。 100mM NH4 OAc、pH6.5を10mM NH4 OAc、pH4.5の溶液
に添加することによって生じる溶離勾配を使ったCM−セ
ファロース (ファルマシア)上でのイオン交換クロマ
トグラフィーによってペプチドを精製した。画分を254n
mで監視し、逆相HPLCで分析した。最低限97%純度を有
する画分を集めて貯蔵し、H2Oから数回凍結乾燥して精
製AP307酢酸エステル塩を得た。 実施例306および307に概略した方法(類似ペプチドAP
306とAP307の製造)に従って適当な修正を加えながら、
以下のANP類似体を合成した。 “*”で示した上記の例の各々について、ペプチドの
適切なアミノ酸配列が得られたことがアミノ酸分析で証
明された。 II.生物学的試験 先に開示した通りに合成した選択類似心房ナトリウム
尿排泄ペプチド(ANPs)の生物活性データを、単離組織
および哺乳動物全身の生化学的生物検定として以下に示
す。 本発明のANP類似化合物の活性が、内因性ANPsの浄化
に影響を及ぼす一因となる腎臓およびその他の部位での
受容体に対する親和力によるものであるということは、
故意に何らかの理論に結びつけなくても確信できること
である。以下の試験管内生物データは、本発明の類似化
合物が、培養した牛の大動脈平滑筋(BASM)細胞と牛の
内皮(BAE)細胞からの受容体との結合について、ヨウ
素化天然ANP分子と競合することを示している。明らか
に、この競合は、関連浄化受容体との結合について標微
的なものである。この相関作用は、競合的な結合検定
(小単位A)において活性を有する類似体が、麻酔した
ラットおよび犬にナトリウム尿排泄亢進や利尿を生じさ
せ、また、麻酔したラットの血圧を低下させることがで
きる(小単位B)ということを証明する試験管内データ
によって確認される。しかし、類似化合物は、単離した
腎臓では利尿やナトリウム排泄増加を引きおこさない
が、単離組織で“天然"ANPの効果を増強する(小単位
C)。さらに、線状または減少員環いずれかの本発明類
似化合物は、低下した環状GMP活性、ANPの直接的生物機
能の特徴である活性を示す。 従って、以下の結果は、本発明の範囲内にある広範な
ペプチドが試験管内検定の結果、陽性を示すことを証明
するものであるが、このことは、代表的なペプチドを使
って生体内ナトリウム尿排泄亢進/利尿および血管拡張
活性のモデルとして確認される。 A.受容体結合検定 特殊なANP受容体部位は、腎臓、副腎、血管、および
培養細胞などの目標組織上で確認された。ネピエール,
M.A.(Napier,M.A.)ら、プロセス・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス,米国(Pro.Nat.Aca
d.Sci.USA)81巻:5946〜5940頁(1984年);デリーン,
A.(Dehean,A.)ら、エンドクリノロジー(Endocrinolo
gy)115巻:1636〜1638頁(1984年);シェンク,D.B.(S
chenk,D.B.)ら、バイオケミカル・バイオフィジックス
・リサーチ・コミュニケ−ション(Biochem.Biophys.Re
s.Comm.)127巻:433〜442頁(1985年)。ANPまたはANP
類似化合物のこれらの特異的受容体部位への結合は生物
活性の必要条件であると推測されるので、ANP類似体の
これら受容体への結合は、生物活性の前兆となると考え
られる。 一般にシェンク、同上とスカボロー,R.M.(Scarborou
gh,R.M.)ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー(J.Biol.Chem)261巻:12960−12964頁(198
6年)の開示に従って検定を展開したが、その開示は、
培養BASMおよびBAE細胞への結合について標識天然ANPと
競合するANP類似体の活性を評価している。アミノ酸配
列:R−S−S−C−F−G−G−R−I−D−R−I−
G−A−Q−S−G−L−G−C−N−S−F−R−Y
を有するこの天然ANPをカルボキシ末端Y残基上でヨウ
素化したが、これは[125I]−rANP(126−150)と同定
されている。類似“競合置換”受容体結合検定は、特殊
に配位子−受容体相互作用を調べる技術ではごく一般的
なものであると考えられる。このANP−受容体結合検定
の結果の一例を第1図に示す。 この検定では、0.5nM[125I]−rANP(126−150)
を、未標識rANP(126−150)または以下のアミノ酸配列
を有する本発明の化合物が様々な量で存在するBASM細胞
のそれぞれの試料で培養した。 第1図に示す通り、rANP(126−150)または類似ペプ
チドAP25、AP37、AP101またはAP132の増加傾向の濃度
は、[125I]−rANP(126−150)のBASM細胞−関連受容
体との結合を効果的に生じさせている。その極大値50%
で[125I]−rANP(126−150)結合が置き換わる未標識
ペプチドの濃度をKi(app)といい、受容体−結合親和
力を表わすものである。そのため、Ki(app)=100nMを
有する仮定ペプチドAは、ki(app)=10nMの仮定ペプ
チドBよりも実質的に弱い受容体との相互作用を示す。
これらのANP類似体が1またはそれ以上のANP受容体部位
で作用すると仮定すると、増加した受容体親和力は、増
加した生物効力を反映するはずである。 表I A、I B、I C、I DおよびI Eには、BASMまたはBAE
細胞上で本発明の類似化合物が特異的受容体部位から[
125I]−rANP(126−150)結合を追い出す濃度を比較す
るデ−タが示されている。以下に示す通り、これらのデ
ータは天然ANPの特徴である生体内活性と相互関係して
いる。 表I Aでは、rANP(126−150)の受容体結合親和力(K
i(app))と類似ペプチドのKi(app)を比較している
が、本発明の化合物AP23−25について言えば、そのペン
タペプチドコアはRIDRIで、Z1およびZ2は各々X1−C−X
2およびX3−C−X4であり、X1はR−S−S、X3はG−
A−Q−S−G−L−G、X4はN−S−F−R−Y、X2
はG−G、GおよびdesX2から成る群から選択したもの
である。また、必要なペンタペプチドの残基を持たない
AP54も否定的対照として含まれている。 X2がGである類似ペプチドAN24の見かけ上の親和力は
弱いが、X2がG−Gの類似ペプチドAP23とX2がdesX2のA
P25は、rANP(126−150)に等しい受容体親和力を示し
ている。しかし、AP54では受容体結合容量が実質的に減
少している。従って、AP54は、Ki(app)が活性に相関
しているとするならば、より弱い生物活性を示すはずで
ある。 表I Aのデータは、対照化合物AP54と比較して本発明
の化合物が受容体結合に有効であることを示している。
以下のB欄で確認されるように、表I Aに示した本発明
の化合物は、生体内化性を示すのに、否定的対照AP54は
示さない。 表I Bには、rANP(126−150)のKi(app)と表I Aの
ペプチドと同様の類似ペプチドを比較するデータを示し
てあるが、そのペプチドではX1はR−S−S、X2はF−
G−G、X4はN−S−F−R−YまたはN−S−F−NH
2、およびX3は、G−A−Q−S−G、G−A−Q−
S、G−A−Q、G−A、GおよびdesX3から成る群か
ら選択している。AP22の親和力は低下したが、これらの
類似化合物は高度の受容体−結合親和力を示している。 表I Cは、さらにペンタペプチドコアR(I/M)DRIを
保持した化合物に関するデータを示すものであるが、た
だしその化合物は、先に述べた好適例に従って置換が行
われている。また、表I Cは、C残基の1つがD形であ
る化合物(AP96)を含めてZ1がX1−C−X2、Z2がX3−C
−X4である化合物の実施態様も提供している。これらの
化合物の多くが、かなりの受容体結合活性を示す。しか
し、あまり好ましくない実施態様AP114の減少した結合
親和力は、現在調査中である。さらに、R(I/M)DRIペ
ンタペプチドコアを変えた場合も親和力が大幅に低下す
る。 このコアの変更の限定をAP113、AP89、AP90およびAP9
2の列で示す。D−光学異性体をL−アミノ酸に置き換
えると、AP113でAA9をD−Mとした場合を除いてすべて
の例で活性が低下するようである。Z1とZ2の様々な実施
態様を持った残りの化合物は、高い親和力で受容体と結
合する。 特に、X1とX4が共にアミノ酸残基が0の“ペプチド”
を示すAP36と、例えばX2とX3が共に5個のアミノ酸しか
示さないAP112およびAP36についての実例が注目され
る。 表I Dのデータは、Z1がY1−Y2でZ2がNH2、NHR′また
は1〜20個のアミノ酸残基のペプチドあるいはそのアミ
ド又はアルキルアミドである本発明の線形化合物の受容
体結合活性を示している。 表I Dの化合物はY1の必要な疎水性に欠けるAP125およ
びAP105の他はすべて本発明の範囲内に入る。さらに、
ペンタペプチドコアを持たないAP301、AP303およびAP30
4は本発明の範囲内に含まれる。これらの化合物は不活
性のように見える。大幅に低下した活性を有するその他
の化合物は、AP317、AP332、AP323、AP325、AP329およ
びAP333である。高い結合親和性を示し、かつ以下に証
明されるようにかなりの生物活性を有する短ペプチド化
合物、AP306、AP314、AP319およびAP324は特に興味深
い。 受容体結合検定がANPに特異的であることを示すた
め、表I EにrANP(126−150)のANP−受容体相互作用と
無関連ペプチドホルモン、アンギオテンシンII、グルカ
ゴン、副甲状腺ホルモンおよびγ−MSHとを比較するデ
ータを示した。 表I E ペプチド Ki(app) rANP(126−150) 7.50 アンギオテンシンII >500 グルカゴン >500 副甲状腺ホルモン >500 γ−MSH >500 表I Eに示されたように、rANP(126−150)のみが、
検出可能なANP−受容体親和力を示す。これは、この受
容体の関連したANP−特異性を証明するものである。 先に述べた表のデータから、本発明の化合物の代表的
試料が、前述の特殊受容体結合検定で親和力を示すこと
がわかる。以下の小単位では、受容体結合を示すこの部
類の代表的化合物も生体内活性を有し、それに対しこれ
らの受容体に結合していない化合物は不活性であること
を証明する。 B.哺乳動物全身検定 本発明の類似化合物の生物活性は、麻酔したラットと
犬で証明することができる。受容体結合親和力と生体内
作用の相関作用は、生物活性の受容体検定の予測値を明
示する。 1.麻酔ラットにおける利尿 一連の実験では、カニューレを麻酔ラットの左右の尿
管と大腿部静脈に入れ、尿管から尿を収集した。類似ペ
プチドを大腿部静脈に通して投与した。類似ペプチドの
注入の前に、塩化ナトリウム水溶液を30分間注入し、尿
を5分基線周期で6回収集して尿容積と重量測定して決
定した。 こうした基線収集期間に続いて、様々な類似ペプチド
を30分または60分間注入し、尿容積を注入中に5分周期
で、また注入後は60分間(この時点でラットを塩化ナト
リウム水溶液に戻した)測定した。注入直前の5分基線
対照期間6回の尿流量の平均値を出し、ペプチドの投与
中および投与後の値と“基線”対照値とを比較すること
によりデ−タを調査した。こうしてペプチドへの反応を
評価し、基線対照反応の割合として図に表わした。特別
な例を第2A〜2H図に示してある。グラフの始めの誤差縦
線は、基線値±標準偏向を表わしている。従って、実質
的に基線±SDを越えるペプチドへの反応は、統計的にか
なりの増加と解釈することができる。 第2A〜F図に示したように、利尿反応は、受容体結合
研究からの予測と相互関連している。本発明の類似ペプ
チド、AP20、AP21、AP25、AP37、AP101、AP319およびAP
324をそれぞれ5μg/分、5μg/分、5μg/分、10μg/
分、5μg/分、10μg/分および10μg/分で注入した場
合、尿流量(尿容積)は重大に増加した。従って、 [2−ナフトキシアセチル]−G−G−R−I−D−R
−I−NH2および [2−ナフチルアセチル] を含むこれらの類似ペプチドはすべて、ラットに重大な
利尿を引き起こす。 一方、本発明の範囲の外にあり、表I Aでかなり受容
体結合活性に欠けることが示されたAP54も、生体内で不
活性のようである。従って、これらのデータは、受容体
結合活性と生体内活性との適切な相関関係を説明するも
のである。 2.麻酔犬における利尿とナトリウム尿排泄 本発明の類似化合物の生物活性は、ペントバルビター
ル麻酔した犬でも証明することができる。これらの例で
は、麻酔した犬の左右の尿管および大腿部静脈にカニュ
ーレを入れ、尿を尿管から収集した。類似ペプチドを大
腿部静脈から投与した。類似ペプチドの注入前に、塩化
ナトリウム水溶液を30分間注入してから尿を10分収集周
期で3回収集した。尿容積を重量測定により決定した。 これら3回の基線収集期間に続いて、選択類似ペプチ
ドを60分間注入し、注入後さらに60分間尿の流れを測定
した。注入(60分)および回収(60分)の間、10分収集
周期が得られた。塩化ナトリウム水溶液のみを入れた対
照動物も平行して研究した。 ペプチドAP101(3μg/kg/分)、AP306(3μg/kg/
分)、AP324(3μg/kg/分)、またはAP314(1μg/kg/
分)を注入した犬の尿流量を塩化ナトリウム水溶液を注
入した対照動物と比較してデータを調べた。 表IIに示すようにペプチドへの最高生体内反応は、実
質的に基線以上(*学生の大テストではP<0.05)であ
り、天然ANP化合物の効果に匹敵する統計的に重大な増
加であると解釈される。 前に述べた通り、ペプチドAP101、AP306、AP314およ
びAP324への利尿およびナトリウム尿排泄反応は、受容
体結合検定からの予測と互いに関連している。実質的な
Ki(app)を有する小型線状ペプチドである類似ペプチ
ド、AP101、AP306、AP314およびAP324をそれぞれ3、
3、1または3μg/kg/分で注入した場合、尿流量(尿
容積)と尿のナトリウム排泄は重大に増加した。従っ
て、これらの類似ペプチドは利尿およびナトリウム尿排
泄をそれぞれ誘導するので、利尿効力に関する受容体結
合検定(表I A−D)の予測値を支持することがわか
る。 3.麻酔ラットにおける血圧反応 本発明の化合物を丸薬または注入で投与した場合、血
圧も低下した。表IIIは、類似ペプチドAP20およびAP37
を含む本発明の代表的化合物の注入による投与後の血圧
効果をrANP(126−150)のそれと比較するデータを示
す。 表からわかるように、類似ペプチドはいずれもかなり
血圧を低下させた。類似ペプチドAP37は、実質的に高い
投与量(rANP(126−150)の40倍)でも血圧にあまり効
果を示さなかったが、それでも血圧を下げる作用があっ
た。また、類似ペプチドAP40、AP41およびAP57は、AP37
と同様の活性を示すことがわかった。 さらに、受容体結合親和力を示した化合物は生体内活
性があることがわかる。試験管内受容体結合試験と生体
内試験の結果との間の相関関係は、受容体結合検定の有
効性を支持し、試験化合物の治療効能を示すものであ
る。 従って、さらに開示した類似ペプチドあるいはこれら
の類似ペプチドを含む医薬組成を哺乳動物宿主へ治療効
果的な量で投与すればナトリウム尿排泄および利尿を重
大に増加させ、および/または血管の内径を変えること
ができる。さらに、本発明の範囲内の選択類似ペプチド
の投与は、高血圧や、その病因が天然ANP化合物が提供
する十分な範囲の生物活性を必要としない様々な浮腫症
状の症例の治療に利用することができる。 C.単離組織生物検定 先に述べたように、本発明の類似体の生体内効果は、
それらが持っているおそらく内因性ANPの結合や浄化に
係わる受容体の阻害によって内因性ANPの効果を高める
能力によるものである。従って、特に供給しなければAN
Pが存在しない単離組織においては、類似体の利尿およ
びナトリウム尿排泄効果が減少するかあるいは失なわれ
ると期待される。以下の結果はこの理論モデルの支持を
証明している。下に示すように、本発明の代表的ペプチ
ドAP57は生体内で活性を有していたが、単離灌流したラ
ットの腎臓では不活性であった。しかし、同じモデル機
構で、これはrANP(126−150)の効果を高めることがで
きた。 1.単離灌流したラット腎臓におけるナトリウム尿排泄亢
進と利尿 ANP類似体の生物活性は、カマルゴ、M.J.F(Camargo,
M.J.F)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオ
ロジー(Am.J.Physiol.)246:F447−F456(1984)に記
載されているように、単離灌流したラット腎臓で証明す
ることができる。特別な一連の例では、15アミノ酸ペプ
チド、R−S−S−C−F−G−G−R−I−D−R−
I−G−A−C−NH2(ペプチドAP57)の濃度10-7Mでの
効果が健全な腎臓で実証された。その結果は、表IVに示
した通りであった。 GFR=糸球体濾過速度;FF=濾過画分;RVR=腎臓血管抵
抗;UNa=尿ナトリウム排泄率;FENa=分画ナトリウム
排泄;V=尿流量。結果は、各テスト相に提供した腎臓の
数で平均±SEとして示す。rANP(123−150)の投与量反
応曲線に対するAP57の結果を示す相では、rANP(123−1
50)の投与量を増加しながら添加する30分前に、10-7M
AP57を添加した。 健全なラットでナトリウム尿排泄および利尿活性を有
しているにも拘らず、類似ペプチドAP57は、単離灌流ラ
ット腎臓では濃度10-7Mで活性を示さなかった(表IV−I
V.BとIV.Aを比較のこと)。 次にANP S−L−R−R−S−S−C−F−G−G−
R−I−D−R−I−G−A−Q−S−G−L−G−C
−N−S−F−R−Y、指定rANP(123−150)への腎臓
反応を調節する能力を調べるために、ペプチドAP57をテ
ストした。表IVに示す通り、rANP(123−150)では10
-11〜10-7の濃度範囲で投与量に依存する形で、糸球体
濾過速度、腎臓血管抵抗、濾過画分、尿ナトリウム排泄
速度、ナトリウム分画排泄および尿流量が増加してい
る。同じく表IVに示す通り、単離腎臓を10-7M AP57で前
処理すると、rANPへの連続反応が低い濃度で生じる。類
似ペプチドAP57は、この試験管内モデルでは明らかに不
活性であるにも拘らず、rANP(123−150)の効力を高め
た。従って、AP57はrANP(123−150)の活性を増強する
ものである。その後の検定でこれらの観察と結論が確認
された。 表Vは、rANP(123−150)とAP57が腎臓の皮質への特
異的[125I]−rANP(123−150)結合を競うことを示す
ものである。 これら皮質関連受容体部位は、ANPの浄化および除去
に係わっているはずである。従って、単離腎臓モデルで
のrANP(123−150)の浄化を阻止できればAP57にrANP
(123−150)の効果を増強する能力があることが説明で
きる。さらに、もしAP57が内因性ANPの浄化を阻止すれ
ば、このペプチドに対する試験管内ナトリウム尿排泄、
利尿および血管拡張反応が説明できる。従って、AP57お
よび関連類似ペプチドは、おそらく浄化を変化させるこ
とにより、内因性ANPの活性を調節するだろう。 しかし、必ずしもその機構を定義することなく、本出
願は、ナトリウム尿排泄、利尿および/または血圧低下
特定を有することが判明し、従って治療に重要に利用で
きる一般式: Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 (式中、AA8およびAA11は、各々独立して、塩基性/非
環状または中性/非極性/小型または中性/極性/非環
状のアミノ酸残基であり、AA9およびAA12は、各々独立
して、そのDまたはL光学異性体を含む中性/非極性/
大型/非環状のアミノ酸残基であり、AA10は、酸性アミ
ノ酸残基であり、かつ、Z1およびZ2は、先の定義の通り
である) を有する新規な部類の類似ANPペプチド化合物を開示す
るものである。 前述の発明は、明瞭にするつもりで、また理解のため
にやや詳細に説明したが、本発明の修飾が添付クレイム
の精神と範囲の中で実施されることは、当業者に理解さ
れよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 904091 (32)優先日 昭和61年9月4日(1986.9.4) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 921360 (32)優先日 昭和61年10月28日(1986.10.28) (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 スカボロー、ロバート・エム・ジュニア アメリカ合衆国94544カリフォルニア州 ヘイワード、クリアブルク・サークル 29831、ナンバー2 (72)発明者 ジョンソン、ロリン・ケイ アメリカ合衆国94566カリフォルニア州 プリザントン、ドローリス・ドライブ 4979 (56)参考文献 特開 昭61−286400(JP,A) 国際公開85/2850(WO,A1) Biochem.Biophys.R es.Commun.,131(3), 1985,1056−1062 Biochem.Biophys.R es.Commun.,132(1), 1985,253−260 Biochem.Biophys.R es.Commun.,120(2), 1984,333−338 Pept.,Struct.Func t.,Proc.Am.Pept.Sy mp.,9th,1985,945−952 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/58 C07K 7/06 C07K 7/08 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.式、Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 を有し、 1)式中、AA8乃至AA12が、R(I/M)DRIであり、その
    うちの多くても1個の残基が、AA8又はAA11については
    Rの代りにK、AA9については(I/M)の代りに[D−
    M]、又はAA10についてはDの代りにEで置き換えるこ
    とにより置換され得て、 Z1が、式Χ−AA4−Χ、Z2が、式Χ−AA20−Χ [式中、AA4とAA20はジスルフィド架橋により結合され
    た、L型又はD型のシステイン残基であり、 Χは、AA-3−AA-2−AA-1−AA1−AA2−AA3(式中、AA
    -3及びAA2は個々にG、A、S又はSarであり、AA3
    G、S、A、Sar又はYであり、AA-2はV、I、L、M
    又はAibであり、AA-1及びAA1は個々にR又はKである)
    の形態の0〜6個のアミノ酸のペプチドであり、 Χは、F、[D−F]、G、A、[D−A]、S、
    [D−S]、[D−L]、[D−V]及びAibから成る
    群から選ばれる0〜3個のアミノ酸のペプチドであり、 Χは、A、[D−A]、Q、S、G、L及びAibから
    成る群から選ばれる2〜7個のアミノ酸のペプチドであ
    り、 Χは、単結合、OHもしくはNH2又は、N、S、F、R
    及びYから成る群から選ばれる1〜5個のアミノ酸のペ
    プチド又はそのアミド又はアルキルアミドであり、 Χがトリペプチドの場合、Χはヘプタペプチドでは
    なく、Χがトリペプチドより小さい場合、Χは少く
    ともペンタペプチドであり、Χがアミノ末端にG−A
    −Q−S又はA−Q−Sを有するペプチドである場合、
    Χは、アミノ末端にNを有するペプチドではありえな
    い]である 環状化合物 及び 2)式中、AA8乃至AA12が、R(I/M)DRIであり、その
    うちの多くても2個の残基が、AA8についてはRの代り
    にK、AA9については(I/M)の代りにL又はV、AA10
    ついてはDの代りにE、AA11についてはRの代りにK、
    又はAA12についてはIの代りにV、L又はMで置き換え
    ることにより置換され得て、 Z1がY1−Y2 [式中、Y1は、カルボキシ末端残基としてA、F、[D
    −F]、I、V、L又はMを有する1〜5個のアミノ酸
    のペプチドであるかもしくはそのdes NH2形であるか又
    は、フルオレニルメチルオキシカルボニル基(FMOC)、
    ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルプロピオニル
    基、トリフェニルプロピオニル基、3−インドールプロ
    ピオニル基、4−インドールブチリル基、1−アダマン
    チルアセチル基、1−ナフチルアセチル基、2−ナフチ
    ルアセチル基、1−ナフトキシアセチル基、2−ナフト
    キシアセチル基、シクロヘキシルアセチル基もしくは4
    −ビフェニルアセチル基の、式、R1CO−の疎水性置換基
    であり、 Y2は、S、[D−S]、A、[D−A]、G、Aib及びS
    arから成る群から選ばれる1乃至2のアミノ酸残基のペ
    プチドであるスペーサー基であるか、又は、一般式、−
    NH(CH2nCO−(式中、nは3〜6である)の残基であ
    る] であり、 Z2が、NH2、NHR′又はNR′R″(式中、R′、R″は各
    々独立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状アルキル
    である)であるか又は、G、S、A、Y、Aib及びSarか
    ら成る群から選ばれる、0〜3個のアミノ酸残基のペプ
    チド又は、そのアミド又はアルキルアミドである 線状化合物 から成る群から選ばれる、哺乳動物においてナトリウム
    尿排泄亢進、利尿及び/又は血管拡張活性を有するペプ
    チド化合物。 2.Χが、S−L−R−R−S−S、L−R−R−S
    −S、R−R−S−S、R−S−S、S−S、S、R、
    Y及びdesX1から成る群から選ばれる、特許請求の範囲
    第1項に記載の化合物。 3.Χが、G−A−Q−S−G−L−G、G−A−Q
    −S−G−L、A−Q−S−G−L−G、G−A−Q−
    S−G、Q−S−G−L−G、G−A−Q−S、S−G
    −L−G、G−A−Q、G−A−A、G−L−G、L−
    G、G−A、G及びdesX3から成る群から選ばれる、特
    許請求の範囲1項に記載の化合物。 4.Χが、N−S−F−R−Y、N−S−F−R、N
    −S−F、N−S、N、desX4及びそれらのアミド及び
    アルキルアミドから成る群から選ばれる、特許請求の範
    囲第1項に記載の化合物。 5.Z2が、−NH2、−NHCH3、−N(CH3及び−NHCH2
    CH3から成る群から選ばれる、特許請求の範囲第1項に
    記載の化合物。 6.以下のものから成る群から選ばれる1つである、特
    許請求の範囲第1項に記載の化合物: 7.式、Z1−AA8−AA9−AA10−AA11−AA12−Z2 を有し、 1)式中、AA8乃至AA12が、R(I/M)DRIであり、その
    うちの多くても1個の残基が、AA8又はAA11については
    Rの代りにK、AA9については(I/M)の代りに[D−
    M]、又はAA10についてはDの代りにEで置き換えるこ
    とにより置換され得て、 Z1が、式Χ−AA4−Χ、Z2が、式Χ−AA20−Χ [式中、AA4とAA20はジスルフィド架橋により結合され
    た、L型又はD型のシステイン残基であり、 Χは、AA-3−AA-2−AA-1−AA1−AA2−AA3(式中、AA
    -3及びAA2は個々にG、A、S又はSarであり、AA3
    G、S、A、Sar又はYであり、AA-2はV、I、L、M
    又はAibであり、AA-1及びAA1は個々にR又はKである)
    の形態の0〜6個のアミノ酸のペプチドであり、 Χは、F、[D−F]、G、A、[D−A]、S、
    [D−S]、[D−L]、[D−V]及びAibから成る
    群から選ばれる0〜3個のアミノ酸のペプチドであり、 ΧはA、[D−A]、Q、S、G、L及びAibから成
    る群から選ばれる2〜7個のアミノ酸のペプチドであ
    り、 Χは、単結合、OHもしくはNH2又は、N、S、F、R
    及びYから成る群から選ばれる1〜5個のアミノ酸のペ
    プチド又はそのアミド又はアルキルアミドであり、 Χがトリペプチドの場合、Χはヘプタペプチドでは
    なく、Χがトリペプチドより小さい場合、Χは少く
    ともペンタペプチドであり、Χがアミノ末端にG−A
    −Q−S又はA−Q−Sを有するペプチドである場合、
    Χは、アミノ末端にNを有するペプチドではありえな
    い]である 環状化合物 及び 2)式中、AA8乃至AA12が、R(I/M)DRIであり、その
    うちの多くても2個の残基が、AA8についてはRの代り
    にK、AA9については(I/M)の代りにL又はV、AA10
    ついてはDの代りにE、AA11についてはRの代りにK、
    又はAA12についてはIの代りにV、L又はMで置き換え
    ることにより置換され得て、 Z1がY1−Y2 [式中、Y1は、カルボキシ末端残基として、A、F、
    [D−F]、I、V、L又はMを有する1〜5個のアミ
    ノ酸のペプチドであるかもしくはそのdes NH2形である
    か又は、フルオレニルメチルオキシカルボニル基(FMO
    C)、ベンジルオキシカルボニル基、ジフェニルプロピ
    オニル基、トリフェニルプロピオニル基、3−インドー
    ルプロピオニル基、4−インドールブチリル基、1−ア
    ダマンチルアセチル基、1−ナフチルアセチル基、2−
    ナルチルアセチル基、1−ナフトキシアセチル基、2−
    ナフトキシアセチル基、シクロヘキシルアセチル基もし
    くは4−ビフェニルアセチル基の、式、R1CO−の疎水性
    置換基であり、 Y2は、S、[D−S]、A、[D−A]、G、Aib及びS
    arから成る群から選ばれる1乃至2のアミノ酸残基のペ
    プチドであるスペーサー基であるか、又は、一般式、−
    NH(CH2nCO−(式中、nは3〜6である)の残基であ
    る] であり、 Z2が、NH2、NHR′又はNR′R″(式中、R′、R″は各
    々独立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状アルキル
    である)であるか又は、G、S、A、Y、Aib及びSarか
    ら成る群から選ばれる、0〜3個のアミノ酸残基のペプ
    チド又は、そのアミド又はアルキルアミドである 線状化合物 から成る群から選ばれる、治療上有効量の、哺乳動物に
    おいてナトリウム尿排泄亢進、利尿及び/又は血管拡張
    活性を有するペプチド化合物並びに医薬的に許容される
    担体から成る、ナトリウム尿排泄亢進剤、利尿剤及び/
    又は血管拡張剤として用いる組成物。
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