JP2818991B2 - 捺染布帛 - Google Patents

捺染布帛

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JP2818991B2 JP4293762A JP29376292A JP2818991B2 JP 2818991 B2 JP2818991 B2 JP 2818991B2 JP 4293762 A JP4293762 A JP 4293762A JP 29376292 A JP29376292 A JP 29376292A JP 2818991 B2 JP2818991 B2 JP 2818991B2
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通 森田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料がドット状に染着
された捺染布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に捺染する方法として、スク
リーン捺染法、ローラ捺染法等が利用されているが、こ
れらの方法では、所望の捺染柄に応じて、スクリーンや
彫刻ロール等を準備しなければならず、少ロット多品種
の捺染を実施するには、作業性及び経済性いずれの面に
おいても問題があった。そこで、インクジェット法を利
用した捺染について、種々検討が試みられており、例え
ば、特開昭61−6347号公報、特開平2−3003
77号公報、特開平3−45774号公報等の特許出願
が存在する。特開昭61−6347号公報には、ドット
状の染色を、a)長径と短径の平均が100〜500
μ、b)集合密度が最大16点/mm以下、c)繊維布帛
の表面から裏面にかけて貫通していて、繊維布帛の裏面
でも該異なる色の点の一部が点状として認められるよう
に施すことによって、深みのある色で精巧な柄を表現で
きると記載される。しかし、このような染色法では、ス
クリーン捺染法を越える深みのある色が得られず、0.3
mm以下というような細線を捺染柄として表現することも
できず、また、正確なストライプ柄や自然なぼかし模様
を表現することも困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来法では
得られなかった、0.3mm以下というような細線や正確な
ストライプ柄、自然なぼかし模様等を、深みのある色
で、鮮明に染着した捺染布帛を提供することを課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の製品は、特殊な
インクジェット法で、布帛に、染料をドット状に染着し
て、所望の捺染柄を形成したものであって、ドット状の
染着が、布帛を構成する糸の単繊維単位で繊維長方向に
0.05〜0.3mmの長さに形成されていることを特徴とす
る。
【0005】即ち、本発明では、ドット状染色の染色単
位を、単繊維の太さ(約0.01〜0.1mm程度)で、長さ
が繊維長方向に0.3mm以下という、繊維に沿った、非常
に小さな線状に形成するため、布帛を構成する糸が、個
々に異なる杢糸からなるかのように、染分けられ、従来
得られなかったような細線や、正確なストライプ柄等を
有する製品を得ることができるのである。
【0006】なお、本発明において得られる捺染柄は、
基本的に、単繊維の太さ(約0.01〜0.1mm程度)で、
長さが繊維長方向に0.3mm以下という、繊維に沿った、
微小線状のドット状染色により形成されるが、このよう
な微小線状のドット状染色が隣接して存在し、隣接する
繊維が多数本同色に染着される部分や、また、隣接する
繊維に跨がって一個のドット状染色がなされ、例えば、
隣接する繊維が互いに半分の太さだけドット状に染色さ
れる部分が存在する場合もある。
【0007】本発明の製品は、特願平2−278112
号、特願平2−298399号、及び特願平3−885
45号明細書等に記載したようなインクジェット法によ
る捺染方法で得ることができるものであるが、染料とし
ては、3原色又は3原色と墨色の染料を用いて形成され
るのが好ましく、これによって、本発明では、単位図柄
当たり125色以上の配合色を表現することができる。
【0008】ここに3原色染料としては、イエロー、レ
ッド(マゼンタ)、ブルー(シアン)の3色の染料が使
用されるが、これらは、それぞれ2種以上の染料が併用
されてもよく、例えば、布帛上でのCIE1976
(L,a,b)空間において定義される知覚色度指数が
下記の範囲である、7種の染料を併用した場合に、色相
範囲の広い、非常に鮮明な捺染布帛を得ることができる
ことがわかっている。 1.イエロー1:(a)−20〜0, (b) 50
〜90 2.イエロー2:(a) 0〜20, (b) 50
〜90 又は (a) 40〜60, (b) 40〜80 3.レッド1 :(a) 50〜70, (b) 0
〜20 4.レッド2 :(a) 50〜70, (b)−20
〜0 5.ブルー1 :(a)−40〜−10,(b)−50
〜−20 6.ブルー2 :(a)−10〜20, (b)−50
〜−20 7.ブラック :(a) −5〜5, (b) −5
〜5
【0009】また、一般に3原色と墨色で表現できる色
相範囲は、図2Aの点線の範囲であり、グリーン、オレ
ンジ、バイオレットの一部は、十分表現できない場合が
生ずるため、このような色相を表現する必要がある場合
には、3原色と墨色の染料に加えて、オレンジ、バイオ
レット、グリーンの中から選ばれる少なくとも1種の染
料を追加使用するのが好ましい。布帛上でのCIE19
76(L,a,b)空間において定義される知覚色度指
数が下記の範囲である、これらの染料を追加使用した場
合には、図2Bの実線の範囲の色相が鮮明に可能とな
る。 オレンジ :(a) 20〜70, (b) 50〜
90 バイオレット:(a) 20〜70, (b)−20〜
−50 グリーン :(a)−20〜−70,(b) 50〜
90
【0010】なお、布帛は、染色するに当たって、染液
のにじみを防止するように前処理するのが好ましく、こ
のような処理は、カレンダー掛け及び/又はフッ素化
合物、シリコン系化合物、ジルコニウム系化合物等の撥
水剤、オクタデシルエチレン尿素、酢酸ジルコニウ
ム、ポリオレフィン系化合物、ワックス系化合物、シリ
コーン系化合物等の柔軟撥水剤又はデンプン、可溶性
デンプン、水溶性デンプン、水溶性デンプン誘導体、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体、ア
ルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ローカストビーン
ガム、グアーガム等のガム類、ゼラチン、膠などの水溶
性タンパク質、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニル
アルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、4級
化水溶性カチオンポリマー等の合成水溶性高分子類等の
糊剤を用いて実施されるが、撥水剤又は柔軟撥水剤を用
いた撥水加工によって、JIS 1096A法による吸
水性が5〜240秒となるように前処理するのが好まし
い。特に、柔軟撥水剤による処理を実施するのが好まし
い。
【0011】また、染着濃度を増強するためには、布帛
に、例えば尿素、モノメチル尿素、ジメチル尿素、チオ
尿素、モノメチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ホルム
アミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等のヒドロトロープ剤又は/又はボウ硝、食塩等の塩類
を含む処理液で前処理するのが、好ましい(特願昭2−
278112号明細書参照)。
【0012】なお、本発明では、単繊維毎に染分け可能
な、非常に小さなドットとして、布帛に染液を付着させ
るため、超微小滴の染液を安定して吐出できるように、
染料は、無機塩類、分散剤、溶解剤等を除去して使用す
るのが好ましい。また、染料としては、反応染料、酸性
染料、直接染料、分散染料、カチオン染料、蛍光染料等
が、染色する布帛の繊維の種類に応じて用いられるが、
染液は、表面張力30〜65ダイン/cm(特に40〜5
0ダイン/cm)、25℃における粘度4cps 以下(特に
1〜2cps )に調製されるのがよい。
【0013】3原色及び墨色染料としては、次のような
ものが使用できるが、(1) (2) の反応染料の使用が特に
好ましい。 (1) ホット・タイプの反応染料 イエロー :CI・リアクティブ・イエロー
2,18,81,84,85,95,102 CI・リアクティブ・オレンジ 5,12,13,99 レッド :CI・リアクティブ・レッド
24,29,45,218,226 ブルー :CI・リアクティブ・ブルー
15,49,71,72,195 ブラック :CI・リアクティブ・ブラック
1,8
【0014】(2) ビニルスルホンタイプの反応染料 イエロー :CI・リアクティブ・イエロー
15,17,37,42,57 CI・リアクティブ・オレンジ15,16,17,74 レッド :CI・リアクティブ・レッド
21,22,35,174,180 ブルー :CI・リアクティブ・ブルー
19,21,28,77 ブラック :CI・リアクティブ・ブラック
5,14
【0015】(3) 酸性染料 イエロー :CI・アシッド・イエロー 1
7,38,49,72,110,127 CI・アシッド・オレンジ 56,67,149, レッド :CI・アシッド・レッド 3
5,37,57,114,138,254,257,2
74 ブルー :CI・アシッド・ブルー
7,9,62,83,90,112,185 ブラック :CI・アシッド・ブラック2
6,107,109,155
【0016】(4) 直接染料 イエロー :CI・ダイレクト・イエロー
12,50,86,106,142 CI・ダイレクロ・オレンジ 26,39 レッド :CI・ダイレクト・レッド 7
9,80 ブルー :CI・ダイレクト・ブルー 8
6,106,189,199 ブラック :CI・ダイレクト・ブラック1
7,19,22,51,154,173
【0017】(5) 分散染料 イエロー :CI・ディスパース・イエロー
3,5,7,33,60,64,79,104,16
0,163,237CI・ディスパース・オレンジ 3
0,73 レッド :CI・ディスパース・レッド
1,60,135,145,146,191 ブルー :CI・ディスパース・ブルー
60,73,143,198,354,365,366 ブラック :CI・ディスパース・ブラック
1,10
【0018】(6) カチオン染料 イエロー :CI・ベーシック・イエロー
13,21,36,67 CI・ベーシック・オレンジ 21,22 レッド :CI・ベーシック・レッド
27,29,36,46,70 ブルー :CI・ベーシック・ブルー
41,75,89 ブラック :アストラゾン・ブラック BN
liq.(バイエル社製),ダイアクリル・ブラック
SWR−Nliq(三菱化成ヘキスト社製),カヤクリ
ル・ブラック NL(日本化薬社製)
【0019】なお、追加使用するオレンジ、バイオレッ
ト、グリーンの染料としては、下記のようなものが使用
できる。 反応染料 オレンジ :CI・リアクティブ・オレンジ 1,
4,5,7,12,14,15,16,20,29,3
0 バイオレット:CI・リアクティブ・バイオレット1,
2,4,5,6,8,9,22,34,36 グリーン :CI・リアクティブ・グリーン 5,
6,12,15,19,21
【0020】酸性染料 オレンジ :CI・アシッド・オレンジ 7,1
0,56,94,142 バイオレット:CI・アシッド・バイオレット19,4
8,49,129 グリーン :CI・アシッド・グリーン 5,6,
12,15,19,21
【0021】分散染料 オレンジ :CI・ディスパース・オレンジ 1,
3,11,13,20,25,29,30,31,3
2,47,55,66 バイオレット:CI・ディスパース・バイオレット
1,4,8,23,26,28,31,33,35,3
8,48,56 グリーン :CI・ディスパース・グリーン 6,9
【0022】直接染料 オレンジ :CI・ダイレクト・オレンジ 26,2
9,34,39,102,118 バイオレット:CI・ダイレクト・バイオレット 9,
35,47,51,66,93,95 グリーン :CI・ダイレクト・グリーン 26,5
9,67
【0023】捺染用の装置としては、インクジェット記
録ヘッドを組み込んだ、特願平3−88545号明細書
に記載したような装置等を使用することにより、本発明
の特異な捺染模様が連続して捺染可能となる。
【0024】通常のスクリーン捺染では、24色が限度
であるが、このような本発明では、3原色又は3原色と
墨色の染料、又はそれらにオレンジ、バイオレット、グ
リーン等少数の染料を追加するだけで、無制限に近い色
数を容易に表現でき、しかも、本発明では、布帛を構成
する糸の単繊維単位で、即ち、単繊維毎に、ドット状に
実施でき、そのドット状の長さも繊維長方向に0.3mm以
下と非常に微細であるため、帯状に染色された繊維を撚
り合わせて製造された糸(即ち、杢糸)を使用して、繊
細な捺染模様を表したような、深みのある色の非常に自
然な外観の製品を得ることができる。また、染料は布帛
裏面に裏通りすることなく、布帛表面に鮮明に染着され
るため、品質のよい濃色染色が可能となる。
【0025】従って、本発明では、従来の捺染では、得
られなかった、0.3mm以下というように極細の線を安定
して品質よく、捺染模様として表すことができ、また、
正確なストライプ模様を得ることもできる。更に、多種
多様な色彩を緻密に再現できるため、原画通りの捺染が
可能となり、ボカシ調、ブラシタッチなどの捺染柄も非
常に品質よく得ることができる。
【0026】なお、本発明において、布帛とは、織物、
編物又は不織布であって、それを構成する繊維は、綿、
麻、羊毛、絹等の天然繊維であって、レーヨン、アセテ
ート、トリアセテート、ナイロン、ポリエステル、アク
リル等の化学繊維であってもよく、また、これらの混
紡、交織物であってもよい。
【0027】
【実施例】
実施例1 経糸50番単糸、緯糸50番単糸からなる、経密度13
0本/吋、緯密度130本/吋の綿綾織物を、常法にて
毛焼、糊抜、精練、漂白した布帛に、下記の組成からな
る処理液をパッディングし、ピックアップ率70%に絞
った後、100℃で2分間乾燥した。 ヨドゾールPE−400 5部 (カネボウ・エヌ・エス・シー社製のポリオレフィン系樹脂) 炭酸ナトリウム 2部 水 93部
【0028】次いで、下記の〜の4色の染液をバブ
ルジェット方式のインクジェットプリンターに搭載し、
16ドット/mmで、上記前処理した布帛にA〜Cの3種
の柄をプリントし、120℃で2分間乾燥した。染液 黄色 CI・リアクティブ・イエロー 2 20部 尿素 5部 水 75部 赤 CI・リアクティブ・レッド 24 20部 尿素 5部 水 75部 青 CI・リアクティブ・ブルー 49 20部 尿素 5部 水 75部 黒 CI・リアクティブ・ブラック 1 20部 尿素 5部 水 75部捺染柄 A.トキ色、ラベンダー色、スミレ色、オーキッド、古
代紫、スカイブルー、ベービーブルー、青磁色、チャコ
ールグレー等の色が亀甲模様に表されたもので、各色の
境目が紺アイの0.3mmの線で表されているもの。B.油
絵調のバラの図柄が表されたものであって、花弁が多種
多様な色からなるボカシ調に表されたもの。C.赤系統
2色、黄色系統3色、青系統5色、緑系統2色からなる
0.5mm〜2mm幅の均一な細い線が縦横に組合わさったス
トライプ模様。
【0029】その後、捺染物を、108℃、20分間の
蒸熱処理し、洗浄、乾燥した。製品は、いずれも、所望
の捺染柄を鮮明に再現したものであり、Aでは、0.3mm
という細線も確実に染分けられていた。また、Bのボカ
シ模様も、捺染とは思われない自然な調子で、鮮明に染
着されており、更に、Cのストライプ模様は、各色が直
線状に鮮明に染分けられていた。なお、これら製品表面
の顕微鏡写真によれば、上記4色の染料が糸を構成する
単繊維毎に、繊維長方向に0.07〜0.2mmの長さにドッ
ト状に染着していることが確認された。その染着状態
を、図1に示すが、染料3が、布帛を構成する経糸1及
び2を、杢糸調に染分けていることも確認された。
【0030】実施例2 経糸140番双糸、緯糸140番双糸、経密度122本
/吋、緯密度105本/吋の絹平織物を、常法にて精練
した布帛に、実施例1と同様の処理を施したところ、実
施例1と同様に、深みのある色の、鮮明な捺染柄を、非
常に自然な外観で有する製品を得ることができた。な
お、布帛を構成する繊維への染着の状態も、実施例1の
製品と、同様であることが確認された。
【0031】実施例3 経糸140番双糸、緯糸140番双糸、経密度122本
/吋、緯密度105本/吋の絹紡糸の富士絹を、常法に
て毛焼、糊抜、精練、漂白した布帛を、フッ素撥水剤ス
ミフルオイルEM21(住友化学工業社製)0.3部、硫
酸アンモニウム(pH調整剤)1部を含む水溶液でパッデ
ィング処理し、直にマングルでピックアップ率70%に
絞り、120℃で3分間乾燥した。次に、下記の6種の
酸性染料それぞれ5部を水95部に溶解し、6種の染液
をを調製した。 (1) CI・アシッド・バイオレット 19 (2) CI・アシッド・オレンジ 7 (3) CI・アシッド・レッド 131 (4) CI・アシッド・イエロー 72 (5) CI・アシッド・ブルー 7 (6) CI・アシッド・ブラック 110 これらの染液を用いて、実施例1と同様のインクジェッ
トプリンターにて、上記布帛に捺染し、120℃にて2
分間乾燥した後、飽和蒸気102℃にて30分間蒸熱処
理し、その後洗浄した。この結果、通常のスクリーン捺
染によって得られる色相範囲をほぼ全領域確保した、広
範な色相の捺染柄を布帛上に表現できた。
【0032】実施例4 下記の反応染料それぞれ20部を水80部に溶解して、
7種の染料を調製し、これらの染液を実施例1と同様の
インクジェットプリンターに搭載し、実施例1と同様の
捺染をした。 (1) CI・リアクティブ・イエロー 95 (イエロー
1) (2) CI・リアクティブ・オレンジ 12 (イエロー
2) (3) CI・リアクティブ・レッド 24 (レッド
1) (4) CI・リアクティブ・レッド 218 (レッド
2) (5) CI・リアクティブ・ブルー 15 (ブルー
1) (6) CI・リアクティブ・ブルー 49 (ブルー
2) (7) CI・リアクティブ・ブラック 1 (ブラッ
ク) その結果、非常に鮮明な捺染模様を得ることができた。
特に配合色の濃色捺染も可能であり、実施例1の製品よ
り、より深みのある捺染が可能となった。
【0033】
【発明の効果】本発明では、ドット状染色の染色単位
を、単繊維の太さ(約0.01〜0.1mm程度)で、長さが
繊維長方向に0.3mm以下という、繊維に沿った、非常に
小さな線状に形成するため、布帛を構成する糸が、個々
に異なる杢糸からなるかのように、染分けられた、非常
に自然な外観の捺染布帛を得ることができる。また、従
来得られなかったような0.3mmというような細線も鮮明
に染め分けることができ、正確なストライプ柄や多種多
様の色彩が複雑に組合わさったぼかし模様を有する製品
も、確実に得ることができる。更に、本発明では、染料
が裏通りすることなく、布帛表面に鮮明に染着するた
め、濃色染色が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の捺染布帛の一例における染着状態を示
す拡大平面図である。
【図2】本発明において、表現できる色相範囲の一例を
示す説明図であり、Aは3原色及び墨色の染料を使用し
た場合、Bは3原色と墨色の染料に加えて、オレンジ、
バイオレット、グリーンの染料を使用した場合を示す。
【符号の説明】
1 経糸 2 緯糸 3 染料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 13/00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 5/00 111 B41M 5/00 D03D 23/00 D06B 11/00 D06M 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛に、染料がドット状に染着されて、
    所望の捺染柄に形成されているものであって、上記ドッ
    ト状の染着が、上記布帛を構成する糸の単繊維単位で繊
    維長方向に0.05〜0.3mmの長さに形成され、上
    記布帛を構成する糸を杢糸状に染着していることを特徴
    とする捺染布帛。
  2. 【請求項2】 上記捺染柄が、3原色又は3原色と墨色
    の染料を用いて形成されていることを特徴とする請求項
    1の捺染布帛。
  3. 【請求項3】 上記捺染柄が、3原色と墨色の染料に加
    えて、オレンジ、バイオレット、グリーンの中から選ば
    れる少なくとも1種の染料を追加使用して形成されてい
    ることを特徴とする請求項2の捺染布帛。
  4. 【請求項4】 上記ドット状の染着によって、布帛上に
    太さ0.3mm以下の細線が染分けられていることを特
    徴とする請求項1〜いずれか1項の捺染布帛。
  5. 【請求項5】 上記染料が、布帛裏面に裏通りすること
    なく、布帛表面に鮮明に染着されていることを特徴とす
    る請求項1〜のいずれか1項の捺染布帛。
  6. 【請求項6】 上記布帛が、撥水剤又は柔軟撥水剤を用
    いて撥水加工されたものであって、JIS 1096A
    法による吸水性が5〜240秒であることを特徴とする
    請求項1〜のいずれか1項の捺染布帛。
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