JPH0754283A - 布帛の捺染方法 - Google Patents

布帛の捺染方法

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JPH0754283A
JPH0754283A JP5228061A JP22806193A JPH0754283A JP H0754283 A JPH0754283 A JP H0754283A JP 5228061 A JP5228061 A JP 5228061A JP 22806193 A JP22806193 A JP 22806193A JP H0754283 A JPH0754283 A JP H0754283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cloth
ink
black
dye
printing
Prior art date
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Pending
Application number
JP5228061A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kusaki
一男 草木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い濃度に亘って連続的かつなめらかに変化
するグレー階調を表現できるようにしたインクジェット
方式を利用した布帛の捺染方法を提供する。 【構成】 染料インクをインクジェット方式にて、布帛
に染着させ所望の捺染柄を形成する方法において、布帛
上での色相範囲〔CIE1976(L,a,b)空間〕
において定義される知覚色度指数a,bが下記の範囲で
あるブラック染料を含む濃度の異なるインクを2種以上
組合せてグレー部分を形成し、次いで液体を付与するこ
とを特徴とする。 ブラック:(a)−6〜6 (b)−6〜6

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット方式を利
用した布帛の捺染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に図柄を印捺する方法として
は、スクリーン捺染法,ローラ捺染法,ロータリースク
リーン捺染法,転写捺染法等が用いられてきたが、図柄
の変更毎にスクリーン枠,彫刻ローラ,転写紙等を用意
する必要があり、これらスクリーン枠,彫刻ローラ,転
写紙の作成はかなり高価であるため、かなりのロットを
生産しないと経済的な面で合わない点のみならず、ファ
ッションの多様化に迅速に対応出来ないという欠点を有
する。
【0003】これ等の欠点を解消するために、スキャナ
ーで見本を読み取り、コンピュータで画像処理を行い、
その結果をインクジェット方式で印捺する技術が開発さ
れ、近年紙の分野では実用化されている。このインクジ
ェット方式は時間と費用をかけることなく作製可能であ
る点で繊維分野においても注目され、布帛に適用する試
みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然して、インクジェッ
ト方式に於ては、イエローインク,マゼンタインク,シ
アンインクの3原色に加えてブラックインクを用いて種
々の色相、色の濃淡、中間色領域の形成を行ってきた
が、グレーのみがなめらかな階調表現ができないという
問題があった。これはイエロー,マゼンタ,シアン,ブ
ラックの4色の混色で淡いグレーから濃いグレーを表現
するためであって、特に淡いグレーにおいては各々の4
色が目立ち、なめらかに変化するグレー階調が表現でき
ないためである。
【0005】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであって、広い濃度に亘って連続的かつなめらかに変
化するグレー階調を表現できるようにしたインクジェッ
ト方式を利用した布帛の捺染方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、染料イン
クをインクジェット方式にて、布帛に染着させ所望の捺
染柄を形成する方法において、布帛上での色相範囲〔C
IE1976(L,a,b)空間〕において定義される
知覚色度指数a,bが下記の範囲であるブラック染料を
含む濃度の異なるインクを2種以上組合せてグレー部分
を形成し、次いで液体を付与することを特徴とする布帛
の捺染方法により達成される。 ブラック:(a)−6〜6 (b)−6〜6
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に使用する染料はブラックであり、
布帛上の色相のa値は−6〜6、b値は−6〜6であ
り、この範囲以外であるとブラックにならず、グレーを
表現できない。そして、染料インクとしては濃度の異な
るブラックインクを2種以上用い、例えば2種類の場合
染料濃度の高い濃色ブラックインクとそれよりも濃度の
低い淡色ブラックインクの2種を用いる。
【0009】本発明において用いられる染料としては、
布帛上での色相が上記範囲内であれば特に限定されない
が、インクジェット方式に用いて鮮明性、耐光性に優れ
るものとしては、例えば下記のものが挙げられる。
【0010】(1)モノクロルトリアジン系反応染料 C.I.Reactive Black 1,8 (2)ビニルスルホン系反応染料 C.I.Reactive Black 5,14 (3)酸性染料 C.I.Acid Black 26,109,10
7,155 (4)直接染料 C.I.Direct Black 17,51,15
4,19,22,173 (5)分散染料 C.I.Disperse Black 1,10 (6)カチオン染料 Astrazon Black BN liq.(Ba
yer社製) Diacryl Black SWR−N liq.
(三菱化成ヘキスト社製) Kayacryl Black NL(日本化薬社製)
【0011】本発明において使用する染料インクとは、
上記の染料と溶媒からなるものであり、必要に応じて分
散剤,界面活性剤,表面張力調整剤,pH調整剤,電導
度調整剤等を添加したものである。溶媒としては水また
は水と水溶性有機溶剤の混合物が挙げられ、水溶性有機
溶剤としては、エチレングリコール,ジエチレングリコ
ール,トリエチレングリコール,チオジエチレングリコ
ール,ジエチレングリコールジメチルエーテル,トリエ
チレングリコールジメチルエーテル,ポリエチレングリ
コールジメチルエーテル等のグリコール類が挙げられ
る。
【0012】かかる染料インクのインクジェット方式に
よる布帛への適用は、ノズル内に発熱抵抗素子を埋め込
み、その発熱によりインクを沸騰させ、その泡の圧力に
よりインクを吐出させるバブルジェット方式、圧電素子
に電気信号を加えて変形させインク室の体積変化を励起
してインク粒子を飛ばすパルスジェット方式、超音波振
動しているノズルからインクを加圧連続噴射させて粒子
化し、粒子を荷電量に制御一定電界中を通過偏向させ、
記録,非記録粒子に分けて記録する荷電制御方式等によ
り実施される。
【0013】本発明に用いられる布帛とは織物,編物,
不織布等が挙げられる。また布帛を形成する繊維として
は、綿,レーヨン,麻,絹,羊毛等の天然繊維、アセテ
ート,トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル,
ポリアミド,アクリル等の合成繊維が挙げられる。
【0014】本発明において肝要なことは、上記ブラッ
クインクを用いてグレー部分を形成するに際しては、濃
度レベルに応じてm×nのドットマトリックス内に記録
されるドットの個数を変えるとともに、濃度の異なる染
料インクを2種以上組合せて用いる点、例えば2種類の
濃度のインクを用いる場合には、低濃度インクと高濃度
インクを組合せて用いる点にある。ブラックインクを1
種類だけの濃度で用いて、濃度レベルに応じてm×nの
ドットマトリックス内に記録されるドットの個数を変え
ても、表現できるグレー階調は非常に少ないものであ
り、2種以上の濃度の異なるインクを組合せて用いるこ
とが必須の要件となる。
【0015】本発明の第2の特徴は、上記の如くして得
られた染料インク付与面に対して、次に液体を付与する
点である。即ち、インクを付与した状態ではドットが目
立ち、なめらかな色表現ができないからである。液体と
してはインクに含まれる染料を溶解するものであれば、
特に限定されないが、一般には水が用いられる。そして
必要であれば界面活性剤等を含んでも良い。そして液体
の付与方法としては特に限定されないが、一般にはイン
クジェット方式が用いられる。
【0016】そして、布帛に液体を付与した後は、染料
インクに含まれる染料に応じた方法で処理し、染料を繊
維に固着せしめる。
【0017】尚、布帛は捺染するに当たって、インクの
にじみをある程度防止するように前処理するのが好まし
く、このような処理は、フッ素化合物,シリコン系化
合物,ジルコニウム系化合物等の撥水剤,オクタデシ
ルエチレン尿素,酢酸ジルコニウム,ポリオレフィン系
化合物,ワックス系化合物,シリコーン系化合物等の柔
軟撥水剤又はデンプン,可溶性デンプン,水溶性デン
プン,水溶性デンプン誘導体,カルボキシメチルセルロ
ース,ヒドロキシエチルセルロース,メチルセルロース
等の水溶性セルロース誘導体,アルギン酸ナトリウム,
アラビアゴム,ローカストビーンガム,グアーガム等の
ガム類,ゼラチン,膠などの水溶性タンパク質,ポリア
クリル酸ナトリウム,ポリビニルアルコール,ポリエチ
レンオキシド,ポリビニルピロリドン,ポリアクリルア
ミド,ポリエチレンイミン,4級化水溶性カチオンポリ
マー等の合成水溶性高分子類等の糊剤を用いて実施され
る。
【0018】
【作用】本発明方法においては、グレー部分を濃度の異
なるブラックインクを2種以上組合せて表現するように
しているので、色数が増えなめらかな階調表現が可能と
なり、更に液体を付与することによりにじむ事によりド
ットが目立たなくなり、更になめらかな階調表現が可能
となる。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。
【0020】尚、実施例中の数値の基本となる測色は、
マクベス分光光度計M−2020型を用い、プリント布
の表面を測色することにより行い、CIE表色糸のL,
a,b値のa,b値として表示した。
【0021】実施例1 経糸50番単糸,緯糸50番単糸からなる経密度136
本/インチ,緯密度72本/インチの綿100%の平織
物を通常公知の方法にて、毛焼,糊抜,精練,晒,シル
ケット処理を行ったものを用いた。
【0022】該平織物に、ダックアルギンNSPH(紀
文社製の高粘度アルギン酸ソーダ)0.1重量部,炭酸
ナトリウム(固着反応剤)3重量部,尿素(保湿剤)5
重量部及び水91.9重量部からなる処理液をパッディ
ング処理し、マングルで絞り率70%に絞った後、12
0℃にて2分間乾燥した。
【0023】一方、C.I.Reactive Bla
ck 1(反応染料)20重量部と水80重量部からな
る濃ブラックインク,C.I.Reactive Bl
ack 1(反応染料)5重量部と水95重量部からな
る淡ブラックインクの2種類をインクジェットプリンタ
ーに搭載し、図1に示すような種々の濃度レベルで印捺
し、その後水をインクジェット方式にて付与し実施例の
製品を得た。実施例で得られた製品はなめらかなグレー
階調の表現を有するものであった。尚、実施例で得られ
た製品の色相はa値=−2.31、b値=−3.71で
あった。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法によれ
ば、広い濃度に亘って連続的かつなめらかに変化するグ
レー階調を表現できるようになり、原画に忠実な色を再
現でき不自然な感じがなく頗る有用である。また、捺染
に際しては従来一般的な捺染におけるスクリーン枠等が
不要であり、また小ロット多品種生産ができ、更にファ
ッションの多様化に迅速に対応できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドットマトリックステーブルとドットの関係を
示す説明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料インクをインクジェット方式にて、
    布帛に染着させ所望の捺染柄を形成する方法において、
    布帛上での色相範囲〔CIE1976(L,a,b)空
    間〕において定義される知覚色度指数a,bが下記の範
    囲であるブラック染料を含む濃度の異なるインクを2種
    以上組合せてグレー部分を形成し、次いで液体を付与す
    ることを特徴とする布帛の捺染方法。 ブラック:(a)−6〜6 (b)−6〜6
JP5228061A 1993-08-19 1993-08-19 布帛の捺染方法 Pending JPH0754283A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5865666A (ja) * 1981-10-16 1983-04-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> カラ−画像構成方法
JPS60134085A (ja) * 1983-12-22 1985-07-17 東レ株式会社 インクジエツト染色方法
JPH05195448A (ja) * 1991-11-01 1993-08-03 Kanebo Ltd 捺染布帛

Patent Citations (3)

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