JP2817973B2 - パレット供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、例えばプレスブレーキのごとき板材加工
機によって加工された製品をパレット上に載置して次工
程へ搬出する位置へパレットを供給するパレット供給装
置に関する。

（従来の技術） 従来、例えばプレスブレーキのごとき板材折曲げ加工
機において、折曲げ加工された製品の搬出は、ローディ
ング・アンローディング装置により固定パレット上に製
品を集積して搬出するよう構成されているのが一般的で
あった。

（発明が解決しようとする課題） ところで、従来の折曲げ加工された製品の搬出は、固
定パレット上に積載されるため、固定パレット上に製品
が満載された時はシステムを停止させ、満載したパレッ
トを搬出してから新しい空パレットを固定パレットに載
置してシステムを再スタートさせていた。このため、シ
ステムの連続運転ができず、ベンディングロボット加工
のFA化が図れないという問題があった。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本願発明は前述のごとき従来の問題に鑑みてなされた
もので、請求項１の記載に係る発明は、架台の内側にお
いて積層し載置した複数のパレットを昇降可能のリフタ
テーブルと、前記架台に取付けたストッパ用アクチュエ
ータによって作動されて、前記リフタテーブルによって
昇降される最下部のパレットと下から２段目のパレット
との間へ出入可能の複数のストッパプレートと、前記２
段目のパレットと分離して前記リフタテーブル上に載置
されているパレットを隣接した搬送ローラコンベア上へ
押出すべく前記リフタテーブルに往復動可能に設けられ
たパレット押し部材とを備えてた構成である。

請求項２の記載に係る発明は、請求項１に記載の発明
において、パレット押し部材はパレット搬送面に対して
突出するように付勢してあり、かつ元位置への後退時に
パレット下部に当接したときは上記付勢力に抗して前記
パレット搬送面に対して没入される構成である。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

理解を容易にするために、先ず、板材折曲げ加工機と
板材搬入、製品搬出装置の全体的構成について概略的に
説明する。

第６図および第７図を参照するに、板材折曲げ加工機
１は、例えばプレスブレーキ等よりなるものであって、
この板材折曲げ加工機１の前側にマニピュレータ３が装
着されている。

板材折曲げ加工機１は、第６図および第７図に示すご
とく一般的なプレスブレーキと同様に、上部フレーム５
を備えると共に下部フレーム７を備えており、上部フレ
ーム５には上型９が着脱自在に装着されている。また、
下部フレーム７には下型11が装着されている。

上記構成により、公知のように、上下のフレーム5,7
の一方を昇降作動し、上型９と下型11とを係合すること
により、上型９と下型11との間に介在した板材の折曲げ
加工を行なうものである。

マニピュレータ３は、公知の構成であり詳細な説明を
省略するが、本実施例においては昇降自在な下部フレー
ム７に一体的に取付けたベースプレート13に、移動台15
を介してマニピュレータ３は装着され、左右に移動自在
となっている。また、図示を省略したが各種の動力伝達
機構により、マニピュレータ３の板材把持部17は上下動
且つ旋回自在に設けられている。

上記構成により、マニピュレータ３の板材把持部17に
て後述する板材搬入装置にて運ばれた板材の一側縁部を
把持して、マニピュレータ３を移行し、所定の曲げ位置
に板材を位置せしめ、板材折曲げ加工機１により折曲げ
等の加工を行なう。加工された製品は、マニピュレータ
３の板材把持部17にて把持されて後述する製品搬出装置
側へ搬送される。

板材折曲げ加工機１の側部には、板材を搬入する板材
搬入装置19と折曲げ後の製品を次工程へ搬出する製品搬
出装置21が配置されている。

板材搬入装置19は、レール23上を走行する板材を載置
した台車25とローディング・アンローディング装置27と
より構成されている。

上記構成により、台車25上に載置された板材はローデ
ィング・アンローディング装置27により、板材を一枚取
りされ、この板材の一側縁部を前記マニピュレータ３の
板材把持部17にて把持して板材折曲げ加工機１の所定位
置に搬入する。

製品搬出装置21は、前記マニピュレータ３にて搬出さ
れた製品をローディング・アンローディング装置27にて
搬送し、この製品を載置するパレットを自動供給するパ
レット供給装置29と搬送ローラコンベア31とで構成され
ている。

上記構成により、ローディング・アンローディング装
置27により加工された製品を、搬送ローラコンベア31上
に置かれたパレート上に積載する。パレット上に製品が
満載されると搬送ローラコンベア31を駆動し次工程の搬
出する。搬送ローラコンベア31にて搬出が終了すると、
パレット供給装置29より空のパレットが搬送ローラコン
ベア31上に押し出され、再び製品の積載が続けられる。

次に、本実施例の主要部であるパレット供給装置29に
ついて、更に詳細に説明する。

第１図乃至第５図を参照するに、パレット供給装置29
は、格納されたパレット33a〜33nを供給側へ搬出するた
め分離するパレット分離装置35と、分離されたパレット
を搬送ローラコンベア31上に移載するパレット押出装置
37とで構成されている。

より詳細には、パレット分離装置35は、架台39内に複
数個積重され格納されたパレット33a〜33nの最下部に位
置するパレット33aを、架台39の両側に複数箇所に設け
たストッパプレート41により支承してある。このストッ
パプレート41は、ストッパ用アクチュエータとしての流
体圧作動のシリンダ43により架台39の内方向に向って出
没自在となり、ストッパプレート41はシリンダ43の前進
限にてパレット33a〜33nを支承し、後退限にてパレット
33a〜33nと離隔する。

更に、パレット33a〜33nを支承するリフタテーブル45
が、パレット33a〜33nの直下に設けられている。このリ
フタテーブル45は前記架台39の下梁47上に設けられ、一
般公知の構造であり図示を省略したリフト機構49を備
え、リフト機構49は例えば流体圧作動シリンダ等により
駆動され、リフト機構49の上部に設けた上部受板51を上
下動させるものである。この上部受板51の上面両側にレ
ール53を敷設したパレット受台55が設けられている。

上記構成により、リフタテーブル45のシリンダを作動
させリフト機構49を介して上部受板51を上昇させること
により、パレット受台55のレール53上に、格納されたパ
レット33a〜33nの最下部のパレット33aが当接し、スト
ッパプレート41より若干量浮上させる。この状態でスト
ッパプレート41のシリンダ43を作動させ、パレット33a
が下降してもストッパプレート41が接触しない位置まで
ストッパプレート41は、後退する。

続いて、リフタテーブル45のシリンダを作動させ、上
部受板51を下降させるとパレット33aも下降する。下降
途中にてストッパプレート41のシリンダ43を作動させ、
パレット33bを支承する位置にストッパプレート41を前
進させ停止する。このため、前記リフタテーブル45が下
降限に達する前にパレット33bを支承するので、最下部
のパレットを33aのみを分離して取出することが可能と
なる。

リフタテーブル45上に取出されたパレット33aを搬送
ローラコンベア31上に押出すパレット押出装置37は、リ
フタテーブル45の上部受板51上にしてパレット受台55間
に、左右方向（第１図および第２図において左右方向、
第３図において図面を直交した方向）に延伸したレール
57が上部受板51上に設けられている。このレール57上に
例えばLMガイド等の案内部材59が係合摺動自在となり、
案内部材59はパレット押し部材としての押し板61を支承
するブロック63に固着されていて、ブロック63は前記上
部受板51にブラケット65を介して固着した流体圧作動の
シリンダ67のピストンロッド69に連結されている。

更に、ブロック63には回動自在に軸71が装着され、こ
の軸71には押し板61が固着してあり、押し板61は＜の字
形に形成され、片側に重錘73が固着し、押し板61の裏面
に軸受75が設けてあり、この軸受75に前記軸71が固着し
てある。このため、常時押し板61は重錘73により、押し
板61の端部に設けた当接面77がブロック63に当接して、
第４図に実線で示す状態すなわち、パレット33aの台座7
9a,79bを押圧可能な状態に保持されている。

上記構成により、リフタテーブル45のパレット受台55
上に載置したパレット33aを、パレット押出機構37のシ
リンダ67を作動させ押し板61にてパレット33aの先端側
（第１図において右側）の台座79aを押して搬送ローラ
コンベア31側へ移送する。続いて、シリンダ67を後退さ
せて押し板61をパレット33aの台座79bを通過させる。こ
の際、押し板61の上面は、パレット33aの台座79bにたた
かれ、軸71を揺動中心として揺動することにより円滑に
通過が可能となる。

押し板61がパレット33aの台座79bを通過すると、重錘
73の重量により押し板61は水平状態に復帰するので、再
度シリダ67を作動させパレット33aを押し板61にて押し
て、完全に後工程である搬送ローラコンベア31上にパレ
ット33aを位置付けする。

後工程である搬送ローラコンベア31は、一般公知の構
成であり詳細な説明を省略するが、複数本の回転自在な
ローラ81が前記パレット供給装置29と直交した方向に配
設され、ローラ81の上面は前記パレット受台55の最下降
位置と面一となっている。そのローラ81はフレームに支
承され電導機等により回転されて、ローラ81上に載置し
た製品を積載したパレット33a〜33nを搬出する。なお、
符号83は、架台39に垂直に設けられたガイド棒であり、
パレット33a〜33nの位置決め用のものである。（第２図
参照）また、符号85は補助テーブルであり、上面か前記
パレット受台55の最下降にて面一となっている。

上述したごとき構成により、その作用としては、第７
図を併せて参照するに、格納されたパレット33a〜33nの
うちち最下部のパレット33aをパレット分離装置35によ
り分離し、パレット押出装置37にて搬送ローラコンベア
31上にパレット33aを載置する。一方、板材折曲げ加工
機１にて加工された製品をマニピュレータ３に搬出し、
ローディング・アンローディング装置27により製品を搬
送ローラコンベア31上に載置したパレット33a上に積載
する。

製品がパレット33a上に満載されたら、搬送ローラコ
ンベア31を駆動し、後工程へ搬出する。パレット33aの
搬出が終了したら、再びパレット供給装置29内に格納さ
れたパレット33bを分離押出して搬送ローラコンベア31
上に載置し、パレット33bに製品の積載を開始する。

上述した動作は、図示を省略したが電気的検出手段に
より動作を連続させて作動ができ、再スタートもパレッ
トを待機位置に移載するだけで自動再スタートが可能と
なり、システムの連続運転を可能とした。また、パレッ
ト毎に製品を仕分けて積載したり、パレット集積後の次
工程との連絡によるベンディングロボット加工のFA化を
図ることができる。

なお、この発明は前述した実施例に限定されることな
く、適宜の変更を行なうことにより、その他の態様で実
施し得るものである。

［発明の効果］ 以上のごとき実施例の説明より理解されるように、要
する請求項１の記載に係る発明は、架台（39）の内側に
おいて積層し載置した複数のパレット（33a〜33n）を昇
降可能のリフタテーブル（45）と、前記架台（39）に取
付けたストッパ用アクチュエータ（43）によって作動さ
れて、前記リフタテーブル（45）によって昇降される最
下部のパレットと下から２段目のパレットとの間へ出入
可能の複数のストッパプレート（41）と、前記２段目の
パレットと分離して前記リフタテーブル（45）上に載置
されているパレットを隣接した搬送ローラコンベア（3
1）上へ押出すべく前記リフタテーブル（45）に往復動
可能に設けられたパレット押し部材（61）とを備えてた
構成である。

請求項２にの記載に係る発明は、請求項１に記載の発
明において、パレット押し部材（61）はパレット搬送面
に対して突出するように付勢してあり、かつ元位置への
後退時にパレット下部に当接したときには上記付勢力に
抗して前記パレット搬送面に対して没入される構成であ
る。

上記構成より明らかなように、請求項１の記載に係る
発明においては、積層した複数のパレット33a〜33nはリ
フタテーブル45によって上下動させるものであり、アク
チュエータによって作動されて最下部のパレットと下か
ら２段目のパレットとの間へ出入可能の複数ストッパ41
が設けてあると共に、リフタテーブル45には隣接した搬
送ローラコンベア31上へパレットを押出すためのパレッ
ト押し部材61が往復動可能に設けてあるから、多数積層
したパレットの最下部のパレットから搬送ローラコンベ
ア31上へ迅速に供給することができるものである。

したがって、例えばプレスブレーキによって折曲げ加
工された製品をパレット上に積載して次行程へ搬送する
ようなとき、パレット上に製品が満載されて次工程へ搬
送されると迅速に次の空パレットを搬送ローラコンベア
上に供給することができ、前記プレスブレーキでの連続
加工が可能なものである。

また、リフタテーブル45上に多数のパレット33a〜33n
を積層する構成で、最下部のパレットから順次取り出す
構成であり、かつリフタテーブル45にパレット押し部材
61を往復動可能に備えた構成であることにより、全体的
構成が低い構成であるにも拘らずパレットを、理屈的に
例えば工場の天井近くまで多数積層することが可能であ
って、占有面積の省スペース化を図ることができると共
に、最下部のパレットの分離後における搬送を迅速に行
うことができるものである。

請求項２の記載に係る発明においては、前記構成によ
り、パレット押し部材によるパレットの搬送作用及びそ
の後の後退作用を、パレット押し部材の格別な出没操作
を行うことなしに簡単な構成でもって容易に行い得るも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図はこの発明の主要部を示し、第１図は
第６図におけるＩ−Ｉ線に沿った拡大断面図、第２図は
第１図における平面図、第３図は第１図における右側面
図、第４図は第１図におけるIV矢視の拡大図、第５図は
第４図における側面図である。第６図はこの発明を実施
する一実施例の板材折曲げ加工機と板材搬入、製品搬出
装置の全体配置説明図である。第７図は製品搬出順序を
示す作用説明図である。 １……板材折曲げ加工機、３……マニピュレータ 21……製品搬出装置 27……ローディング・アンローディング装置 29……パレット供給装置 31……搬送ローラコンベア 33a〜33n……パレット 35……パレット分離装置 37……パレット押出装置 45……リフタテーブル

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】架台（39）の内側において積層し載置した
   複数のパレット（33a〜33n）を昇降可能のリフタテーブ
   ル（45）と、前記架台（39）に取付けたストッパ用アク
   チュエータ（43）によって作動されて、前記リフタテー
   ブル（45）によって昇降される最下部のパレットと下か
   ら２段目のパレットとの間へ出入可能の複数のストッパ
   プレート（41）と、前記２段目のパレットと分離して前
   記リフタテーブル（45）上に載置されているパレットを
   隣接した搬送ローラコンベア（31）上へ押出すべく前記
   リフタテーブル（45）に往復動可能に設けられたパレッ
   ト押し部材（61）とを備えてた構成であることを特徴と
   するレット供給装置。
2. 【請求項２】請求項１に記載の発明において、パレット
   押し部材（61）はパレット搬送面に対して突出するよう
   に付勢してあり、かつ元位置への後退機にパレット下部
   に当接したときは上記付設力に抗して前記パレット搬送
   面に対して没入される構成であることを特徴とするパレ
   ット供給装置。