JP2817935B2 - 図形処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、図形処理装置に関し、特に、処理対象の図
形の上にカーソルを位置決めして処理対象の指示を与え
る図形処理装置において、表示画面上に表示した図形頂
点又は図形端点に正確にカーソルを位置付けるカーソル
制御を行う図形処理装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、各種の図形処理を行う図形処理装置が開発され
ている。このような図形処理装置においては、ディジタ
イザ，スキャナなどの図形入力装置から入力された図形
に対して、ディスプレイ装置の表示画面上で、図形の編
集処理、修正処理等所望の図形処理を行う。この場合、
処理対象の図形または図形の一部を指定する操作が、表
示画面上に図形と共に表示されたカーソルを用い、カー
ソル操作により頻繁に行われる。

このようなカーソル操作において、表示画面上に表示
された図形要素群の各頂点又は各端点にカーソルを正確
に位置付けるには、その正確な座標位置を知る必要があ
り、座標位置がわかれば、例えば、キーボード等により
座標入力を行うことができる。しかし、図形の要素群の
各頂点又は各端点の座標位置がわからない場合は、利用
者が表示装置上の画面をみながらカーソルを動かし、お
およその位置に位置付けることにより行うことになる。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、図形処理装置において、図形の頂点又は端
点の座標は１ドット単位で指定が可能となっている。こ
の１ドット単位は表示画面上では非常に細かいので、こ
れを人間の目で見極めるのは難かしい。このため、正確
に目標とずる図形頂点又は図形端点にカーソルを位置付
ける操作を行うことは困難となっているという問題があ
る。

また、図形を表示画面上で表示する場合において、１
ドット単位での図形頂点又は図形端点の表示は、人間の
目で識別が困難であるため、例えば、表示画面上では数
ドットで表示し人間の目で視認可能なように図形頂点又
は図形端点を表示している。これにより、更に正確に目
標とする図形頂点又は図形端点にカーソルを位置付ける
操作を行うことは困難となっているという問題がある。

本発明は、前記問題点を解決するためになされたもの
である。

本発明の目的は、簡単な操作で正確に図形頂点又は図
形端点にカーソルを位置付けることを可能にした図形処
理装置を提供することにある。

本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであ
ろう。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本発明においては、カーソ
ル操作装置および表示装置を備え、表示装置の表示画面
上に図形およびカーソルを表示し、カーソル操作装置の
操作によりカーソルを制御し、対象図形の上にカーソル
を位置付けて対象図形の選択指示を与える図形処理装置
において、自動位置決め指示信号を出力するカーソル自
動位置決め指示手段と、自動位置決め指示信号が出力さ
れた場合に、表示画面上でカーソル位置から最も近い図
形頂点位置又は図形端点位置にカーソルを位置付けるカ
ーソル制御を行うカーソル制御手段とを備えることを特
徴とする。

また、カーソル自動位置決め指示手段は、自動モード
の設定により、表示画面上に表示した図形の各頂点位置
又は各端点位置とカーソル位置との間の距離を算出し
て、カーソル位置からも最も近い頂点位置又は端点位置
との間の距離が、所定の距離以下になった時、自動位置
決め指示信号を出力することを特徴とする。

更に、カーソル制御手段が行う表示画面上でカーソル
位置から最も近い図形頂点位置又は図形端点位置にカー
ソルを位置付けるカーソル制御は、表示画面上でのカー
ソル移動を、オペレータの視認可能な速度で行うことを
特徴とする。

〔作用〕

前記手段によれば、図形処理装置において、自動位置
決め指示信号を出力するカーソル自動位置決め指示手段
と、自動位置決め指示信号が出力された場合に、表示画
面上でカーソル位置かろ最も近い図形頂点位置又は図形
端点位置にカーソルを位置付けるカーソル制御を行うカ
ーソル制御手段とが備えられる。ここでの図形処理装置
は、特に、カーソル操作装置および表示装置を備え、表
示装置の表示画面上に図形およびカーソルを表示し、カ
ーソル操作位置の操作によりカーソルを制御し、対象図
形の上にカーソルを位置付けて対象図形の選択指示を与
える。これらの処理は、図形処理装置の画像メモリを備
えた処理装置が行う。

カーソル自動位置決め指示手段は、通常モードでは、
オペレータの操作により自動位置決め指示信号を出力す
る。また、自動モードの設定により、表示画面上に表示
した図形の各頂点位置又は各端点位置とカーソル位置と
の間の距離を算出して、カーソル位置から最も近い頂点
位置又は端点位置との間の距離が、所定の距離以下にな
った時、自動位置決め指示信号を出力する。カーソル制
御手段は、自動位置決め指示信号が出力された場合に、
表示画面上でカーソル位置から最も近い図形頂点位置又
は図形端点位置にカーソルを位置付けるカーソル制御を
行う。また、このカーソル制御手段が行うカーソル制御
は、表示画面上でのカーソル移動を、オペレータの視認
可能な速度で、表示画面上において、カーソル位置から
最も近い図形頂点位置又は図形端点位置にカーソルを位
置付ける。

これにより、利用者が指示したカーソル位置から最も
近い位置にある図形頂点又は図形端点に対して、カーソ
ルが自動的に位置付けられる。このように、カーソルが
自動的に図形頂点又は図形端点に正確に位置付けられる
ため、利用者は図形頂点又は図形端点の座標を憶えてお
く必要がなく、カーソル位置の微調整作業が不要とな
る。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面を用いて具体的に説明
する。

なお、実施例を説明するための全図において、同一要
素のものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略
する。

第１図は、本発明の一実施例にかかる図形処理装置の
要部の構成を示すブロック図である。第１図において、
１は処理装置、２はメモリ、３は位置入力装置のマウ
ス、４はキーボード、５はディスプレイ装置である。処
理装置１には、図形処理を行い、カーソル制御を行うた
めのカーソル位置入力処理部11,図形頂点又は図形端点
の座標を取得する図形頂点座標取得部12,カーソル位置
と図形頂点又は図形端点の位置との間の距離に従ってカ
ーソル制御を行う最近接頂点カーソル制御処理部13,カ
ーソル位置付け処理部14が備えられている。

この図形処理装置において、キーボード４上のキー操
作またはマウス３の操作により入力されたカーソル位置
のデータは、処理装置１のカーソル位置入力処理部11で
解析され、最近接頂点カーソル制御処理部13に供給さ
れ、更に、メモリ２内のカーソル位置データ記憶領域に
書き込まれる。図形頂点座標取得部12は、メモリ２内の
図形頂点又は端点のデータ記憶領域に書込まれている複
数の図形頂点又は図形端点のデータを読み出す。最近接
頂点カーソル制御処理部13では、読み出された図形頂点
又は図形端点のデータと、カーソル位置入力処理部11か
ら供給されるカーソル位置データとを比較し、カーソル
位置に最も近い位置の頂点又は端点の位置を目標の頂点
又は端点として、カーソル移動の指示をカーソル位置付
け処理部14に送出する。カーソル位置付け処理部14は、
カーソル移動の指示により、ディスプレイ装置における
表示画面上のカーソル移動制御を行う。

第２図は、表示画面上でカーソルを自動的に最も近接
した図形頂点又は図形端点に位置付けるカーソル制御処
理を説明するフローチャートである。第２図を参照して
カーソル制御を説明する。

マウス３の操作またはキーボード４のカーソルキーの
操作により、表示画面上でカーソルを選択したい対象図
形頂点又は対象図形端点の近くの大略の位置付けをし
て、自動位置決め指示を与えるキーボード４のホームカ
ーソルキー50を押圧すると、このカーソル制御の処理が
開始される。このカーソル制御処理では、まず、ステッ
プ21において、カーソル位置入力の処理を行い、カーソ
ル位置を取得する。次に、ステップ22において、表示図
形の各頂点又は端点の座標とカーソル位置との距離を算
出する。これは、例えば、メモリ２の図形頂点データ又
は図形端点データ記憶領域に記憶された各々の図形頂点
データ又は図形頂点データとカーソル位置データより、
各頂点又は各端点とカーソル位置の距離を算出する。次
に、ステップ23において、最も近接する図形頂点又は図
形端点の検索の処理を行う。これにより、現在のカーソ
ル位置との距離が最小である図形頂点又は図形端点が検
索される。次のステップ24においては、ステップ23の検
索結果により、カーソルの位置付け処理を行う。これ
は、例えば、現在のカーソルを消去し、最近接の図形頂
点又は図形端点にカーソルを再描画することにより行
う。

また、このカーソル位置付け処理は、現在のカーソル
位置から目標とする最近接の図形頂点位置又は図形端点
位置へのカーソル移動する直線コースを算出し、目標位
置への直線コースの座標値を順次に発生させて行うよう
にしてもよい。これにより、表示画面上のカーソルは、
オペレータの視認可能な速度で移動することになり、あ
たかも、カーソルが自動的に移動して目標位置に位置付
けされるような表示とすることができる。

これにより、オペレータは、特に、図形頂点又は図形
端点の座標値を知らなくても正確に図形頂点又は図形端
点へカーソルを位置付けることができる。

第３図は、カーソル制御処理の具体的な処理例表示画
面上の変化として示す説明図である。第３図において、
上側の表示画面35に示すように、表示画面上には端点Ａ
と端点Ｂを結ぶ直線32と、端点Ｃと端点Ｄを結ぶ直線31
とが描かれているものとする。これに対して、カーソル
30は右下部に位置しており、この状態ではカーソル30の
最も近接する端点は端点Ｄとなっている。このような状
態においては、直線31の端点Ｄへカーソル30を位置付け
たい場合、オペレータはカーソル30を端点Ｄの近くまで
マニュアル操作により移動させ、ホームカーソルキー50
を押す。

ホームカーソルキー50が押されると、図形処理装置で
は、その時のカーソル30の位置が読み取られ、各々の直
線の端点位置データから、カーソル30と各端点Ａ〜Ｄと
の間の距離が算出される。そして、カーソル30の位置か
ら最も近接する直線31の端点Ｄを検索し、そこへカーソ
ル30を位置付ける。

このように、オペレータからみて不明確な図形頂点又
は図形端点へカーソルを位置付ける際に、オペレータが
図形の頂点又は図形端点付近を指示するだけで、そのカ
ーソル位置から最も近接する図形頂点又は図形端点を求
め、そこで自動的にカーソルを位置付ける。

第４図は、自動モードによるカーソル制御処理の要部
の処理を説明するフローチャートである。この処理にお
いては、自動モードの設定により、表示画面上に表示し
た図形の各頂点位置又は各端点位置とカーソル位置との
間の距離を算出して、カーソル位置から最も近い頂点位
置又は端点位置からの距離が、所定の距離以下になった
時、ホームカーソルキーの押圧による信号と同様な自動
位置決め指示信号を出力し、これにより、カール制御処
理（第２図）を開始させる。すなわち、ここでの処理で
は、まず、ステップ40において、自動モードであるか否
かを判定する。自動モードでなければ、このルーチンを
抜ける。自動モードであれば、ステップ41に進む。ステ
ップ41において、カーソル位置入力の処理を行い、カー
ソル位置を取得する。次にステップ42において、表示図
形の各頂点座標又は各端点座標とカーソル位置との距離
を算出する。次にステップ43において、最も近接する図
形頂点又は図形端点を検索し、検索した結果の最近接頂
点又は最近接図形端点とカーソル位置との間の距離を求
める。次に、ステップ44に進み、求めた距離が所定値α
以下であるか否かの判定を行う。求めた距離が所定値α
以下であれば、ステップ45に進み、ホームカーソルキー
信号を送出して、カーソル制御処理を起動する。また、
ステップ44の判定処理で、求めた距離が所定値α以下で
なければ、ステップ40に戻り、ステップ40からの処理を
繰り返し行う。

以上、本発明を実施例にもとづき具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である
ことは言うまでもない。

〔発明の効果〕

以上、説明したように、本発明の図形処理装置によれ
ば、オペレータは、特に、図形頂点又は図形端点の座標
値を知らなくても、オペレータは簡単な構成で、カーソ
ルをオペレータが意図する処理対象の図形頂点又は図形
端点へ正確に、しかも迅速に位置付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例にかかる図形処理装置の要
部の構成を示すブロック図、 第２図は、表示画面上でカーソルを自動的に最も近接し
た図形頂点又は図形端点に位置付けるカーソル制御処理
を説明するフローチャート、 第３図は、カーソル制御処理の具体的な処理例表示画面
上の変化として示す説明図、 第４図は、自動モードによるカーソル制御処理の要部の
処理を説明するフローチャートである。 図中、１……処理装置、２……メモリ、３……マウス、
４……キーボード、５……ディスプレイ装置、11……カ
ーソル位置入力処理部、12……図形頂点座標取得部、13
……最近接頂点カーソル制御処理部、14………カーソル
位置付け処理部。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06T 11/00 - 11/80 G09G 5/08 G06F 3/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カーソル操作装置および表示装置を備え、
   表示装置の表示画面上に図形およびカーソルを表示し、
   カーソル操作装置の操作によりカーソルを制御し、対象
   図形の上にカーソルを位置付けて対象図形の選択指示を
   与える図形処理装置において、自動位置決め指示信号を
   出力するカーソル自動位置決め指示手段と、自動位置決
   め指示信号が出力された場合に、表示画面上でカーソル
   位置から最も近い図形頂点位置又は図形端点位置にカー
   ソルを位置付けるカーソル制御を行うカーソル制御手段
   とを備えることを特徴とする図形処理装置。
2. 【請求項２】カーソル自動位置決め指示手段は、自動モ
   ードの設定により、表示画面上に表示した図形の各頂点
   位置又は各端点位置とカーソル位置との間の距離を算出
   して、カーソル位置から最も近い頂点位置又は端点位置
   からの距離が、所定の距離以下になった時、自動位置決
   め指示信号を出力することを特徴とする請求項１に記載
   の図形処理装置。
3. 【請求項３】カーソル制御手段が行う表示画面上でカー
   ソル位置から最も近い図形頂点位置又は図形端点位置に
   カーソルを位置付けるカーソル制御は、表示画面上での
   カーソル移動をオペレータの視認可能な速度で行うこと
   を特徴とする請求項１に記載の図形処理装置。