JP2816907B2 - 中子把持装置 - Google Patents

中子把持装置

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JP2816907B2 JP3280285A JP28028591A JP2816907B2 JP 2816907 B2 JP2816907 B2 JP 2816907B2 JP 3280285 A JP3280285 A JP 3280285A JP 28028591 A JP28028591 A JP 28028591A JP 2816907 B2 JP2816907 B2 JP 2816907B2
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善治 稲葉
進 伊藤
尊之 平
菊夫 渡邊
晃 纐纈
利夫 松倉
薫 前田
広志 米久保
健二 芳賀
一成 徳田
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FANUC Corp
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FANUC Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、母型と中子からなる
金型を使用する型締め装置において、中子の交換をロボ
ットで自動的に行う際の中子把持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、射出成形において、多種少量の
成形品を連続して生産する場合、中子交換方式が採用さ
れる。中子交換方式は、成形キャビティ部分を有する中
子のみを交換するので、金型費用を削減でき、また、中
子の交換をロボットで行うようにすれば、成形品の変更
にともなう中子交換に要する手間と時間をも削減でき、
さらに、中子交換を自動化して長時間の無人運転が可能
となる。
【0003】なお、ロボットを利用して中子交換を自動
化する場合、固定側中子と可動側中子を個別に取扱い、
それぞれに中子の取り外し、搬送および母型に対する装
着を行うこともできるが、固定側中子と可動側中子はパ
ーティング面を突き合わせて一体とされた状態で保管さ
れていることが多く、中子交換に際してこれらは一体の
まま扱うほうが能率が良い。
【0004】一方、ロボットのハンドに取り付けるツー
ルはほとんどが挟持形で、固定側・可動側の中子をパー
ティング面を中心にして同時に挟持し、把持している。
この場合、固定側中子と可動側中子は、挟持される領域
である少なくともパーティング画の付近では同形状、同
径に形成されている。しかし、ツールによる挟持からす
ると、いずれか一方の中子の径がわずかに大きくても他
方の中子を挟持することは出来ず、ツールによる中子の
把持が不安定になる。このために現状ではダブルグリッ
パーなどの複雑な機構を備えたツールを必要な場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、固定側中
子と可動側中子に若干の形状差あるいは径の差があって
も、これらを同時に把持することができる簡単な構造の
中子把持機構の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】金型における中子と、ロ
ボットのハンドに装着される中子挟持ツールとで構成さ
れる。中子は固定側中子と可動側中子を備え、これらは
少なくともパーティング面の付近で外形をほぼ等しくす
る。パーティング面を中心として中子の外周に中子挟持
ツールによる挟持領域が設定される。この領域のパーテ
ィング面に沿った両側の対応位置に溝によって把握部が
形成される。中子挟持ツールは挟持面に上記把握部の幅
に相当し上記の溝に嵌合する間隔をおいた2個の隆条を
中子の外周に沿って備える。上記の隆条間を上記把握部
の外周面に接する挟持部とする。そして、中子の挟持領
域に固定側中子と可動側中子にわたる位置決め溝を形成
すると共に、中子挟持ツールの中子挟持部に、位置決め
溝と対応する形状の位置決め突部を設ける。
【0007】
【作用】中子挟持ツールは、中子の外周にによって形
成された把握部を、2個の隆条間の挟持部で半径方向に
挟みつけて挟持すると共に、この把握部を2個の隆条で
中子の軸線方向に挟みこむ。位置決め溝と位置決め突部
は嵌合することによって固定側中子と可動側中子の相対
的な位置及び中子と挟持用ツールとの位置関係を確保す
る。
【0008】
【実施例】図1は本発明による中子把持機構1の第1実
施例を示し、中子2と中子挟持ツール3とからなる。中
子2は、固定側中子2aと可動側中子2bとからなり、
パーティング面PLで突き合わせ、図のように一体化す
ることができる。固定側、可動側の中子2(a,b)は
中子挟持ツール3によって挟持される範囲(挟持領域)
cではほぼ同じ外形、同じ径を備える。この実施例では
共に円筒形で径が等しくされている。また、従来と同様
にパーテイング面PLに固定側中子2aと可動側中子2
bで成形キャビテイが形成され、固定側中子2aには成
形キャビテイに到達するスプルー孔が形成されている。
【0009】そして、挟持領域cにおいてパーティング
面PLを挟んだ両側には対応する位置に把握部4(a,
b)が溝による段差によって形成されている。すなわ
ち、パーティング面PLから中子2の軸線d方向で両側
へ所定距離はなれたところに溝5(a,b)が形成され
ることにより、そのパーティング面PL寄りに段差が形
成されて上記の把握部4(a,b)とされている。この
実施例では、溝5は固定側、可動側中子2(a,b)の
外周を一巡して形成され、したがって、把握部4(a,
b)も環状に形成されていて、双方の把握部4a,4b
は中子の円周方向のどの位置でも相互に対応した関係に
ある。
【0010】中子挟持ツール3は、ロボットのハンドに
装着されるツールであって、図2に示すように上下(図
において)一対の爪6(a,b)を備える。これらの爪
6(a,b)は基部で回動可能に軸支され、図示してい
ないがエアアクチュエータなどの適宜な駆動手段によ
り、先端部が開閉される構造とされている。爪6(a,
b)の先端部における対向面には2個の隆条7(a,
b)が中子2の外周面に沿うように形成されている。そ
して、隆条7(a,b)の間隔は上記した把握部4
(a,b)の幅eにほぼ等しくされ、また、底面8から
の突出量は溝5(a,b)の深さより小さい。したがっ
て、中子挟持ツール3で中子2の挟持領域cを挟みつけ
ると、把握部4(a,b)の外周面が隆条7(a,b)
間の底部、すなわち、挟持部9に接する(図3参照)。
符号10(図1)は位置決め突部で、中子挟持ツール3
が閉じられると把握部4(a,b)の外周面にパーテイ
ング面PLの両側にわたり軸線d方向に形成された位置
決め溝11に前後左右にガタなく嵌まり込むようになっ
ている。
【0011】以上の構成であり、中子挟持ツール3で中
子2を挟持すると、図3のように2個の隆条7(a,
b)がそれぞれ対応する溝5(a,b)に嵌まりこみ、
把握部4(a,b)を軸線d方向へ挟みこむ。同時に挟
持部9が把握部4(a,b)の外周面に接し、この部分
で中子2を径方向に挟持し、把持する。この時に、図の
ように固定側中子2aの径が可動側中子2bの径より小
さいと、中子挟持ツール3は可動側中子2bを挟持する
が、固定側中子2aは挟持できない。しかし、固定側中
子2aはガイドなどで可動側中子2bとある程度結合さ
れており、さらに、把握部4aが隆条7(a,b)に挟
まれているので脱落することはなく、中子2は固定側、
可動側とも確実に把持される。
【0012】そして、位置決め突部10が位置決め溝1
1に嵌まり込むことによって、中子2の姿勢(軸線d回
りの位置)が決定されるとともに、爪6(a,b)が完
全に閉じることによって中子2を把持したことがロボッ
ト側に確認される。把持された中子2は固定側、可動側
を一体としたまま、ロボットによって中子格納位置に搬
送されて保管されたり、逆に保管個所から取り出されて
母型の中子装着孔に取付けられたりする。
【0013】図4〜図7は、中子挟持ツール3における
爪6の隆条7と中子2における溝5の他の形態を示した
もので、これらの場合、いずれも溝5は中子2の外周方
向に分断されているが、挟持作用に支障はなく、中子2
を保持し、搬送することができる。図4の場合、中子の
溝4と爪6の隆条7は直線状に形成されており、また、
図5、図6の形態では、その直線が折れ線となってい
る。このように挟持される個所が多角形状になっている
と、格別に位置決め突部10や位置決め溝11を設けな
くとも軸線d回りの位置をきめることができる。
【0014】図は、爪6における隆条7と中子2にお
ける把握部4の断面形状に付いて他の例を示し、隆条
7、溝5共に両側がテーパー面とされている。このよう
に構成すると、中子2a、2bが軸線d方向に多少分離
した状態にあっても中子挟持ツール3で挟持した時にこ
れを正常な位置に戻して、挟持することができる。ま
た、把握部4と隆条7の間にガタなく中子を挟持するこ
とができるので、より安全に中子を搬送することができ
る。
【0015】図9〜図11は、位置決め突部10と位置
決め溝11の形態に付いて示したもので、図9では位置
決め突部10が断面円筒のピン型であり、位置決め溝1
1はこれに対応した円筒形で位置決め突部10がぴった
りと嵌まり込むようになっている。図10の形態では、
位置決め突部10が上記と同様に円筒形であるが位置決
め溝11は前後左右の辺の長さが位置決め突部10の前
後、左右方向の径に合わせて作られた四角形をしてい
る。この場合でも、中子2(a,b)の軸線d回りの姿
勢や、軸線d方向の位置が正確に定められる。図11
は、図1に類似するが、位置決め突部10が立方体の形
をし、これが立方体形の位置決め溝11にぴったりと嵌
まり込み、位置決めが行われる。このように、位置決め
突部10と位置決め溝11の形態には様々なものを採用
でき、中子2の搬送形態や格納形態によって使い分けら
れる。
【0016】以上は実施例である。中子2の横断面形状
は円に限らず、多角形などのこともある。パーティング
面PLに沿って形成される把握部4(a,b)は溝5の
場合と同様に中子2の横断面周囲に分断されて配置され
ることがある。位置決め突部10、位置決め溝11は、
中子挟持ツール3による挟持で自動的に位置が決まる場
合は必要ない。
【0017】
【発明の効果】固定側、可動側を突き合わせて一体とし
た中子を、簡単な構造の中子挟持ツールで確実に把持す
ることができる。中子挟持ツールは2個の隆条と中子の
外周に沿って設けた溝に嵌合して中子の把持部を挟持す
るので、ツールによる搬送中に位置ズレを生じにくく、
挟持状態が確実である。また、位置決め溝と位置決め突
部により、ツールに対する中子の位置が定位置に定まる
ので、中子の装着、収納を素早く、正確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を断面で示す正面図。
【図2】一部を断面で示す側面図。
【図3】要部を示す正面図(一部断面)。
【図4】一部を断面で示す正面図。
【図5】一部を断面で示す正面図。
【図6】一部を断面で示す正面図。
【図7】一部を断面で示す正面図。
【図8】要部を示す正面図(一部断面)。
【図9】要部の斜視図。
【図10】要部の斜視図。
【図11】要部の斜視図。
【符号の説明】
1 中子把持機構 2 中子 3 中子挟持ツール 4 把握部 5 溝 6 爪 7 隆条 8 底面 9 挟持部 10 位置決め
突部 11 位置決め溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 進 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 平 尊之 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 渡邊 菊夫 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 纐纈 晃 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 松倉 利夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番地2号 オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 前田 薫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番地2号 オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 米久保 広志 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番地2号 オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 芳賀 健二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番地2号 オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 徳田 一成 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番地2号 オリンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−158314(JP,A) 特開 昭60−245528(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/30,33/76,45/26 B22D 17/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型における中子と、ロボットのハンド
    に装着する中子挟持ツールを備え、中子はパーティング
    面の付近で外形がほぼ等しい固定側中子と可動側中子か
    らなり、パーティング面を中心として中子の外周に中子
    挟持ツールによる挟持領域を設定し、この領域のパーテ
    ィング面に沿った両側の対向位置に溝によって把握部を
    形成し、中子挟持ツールは挟持面に上記把握部の幅に相
    当する間隔を置くと共に上記の溝に嵌合する2個の隆条
    を中子の外周に沿って備え、隆条間を上記把握部の外周
    面に接する挟持部とし、中子の挟持領域に固定側中子と
    可動側中子にわたる位置決め溝を形成すると共に、中子
    挟持ツールの中子挟持部に、位置決め溝と対応する形状
    の位置決め突部を設けてあることを特徴とした中子把持
    装置
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JPS60245528A (ja) * 1984-05-21 1985-12-05 Nissei Plastics Ind Co 成形機への入子脱着装置
JPH02158314A (ja) * 1988-12-10 1990-06-18 Hitachi Ltd プラスチック光学部品の成形方法及び装置

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