JP2816826B2 - ターボチャージャ用断熱カバー及びその製造方法 - Google Patents

ターボチャージャ用断熱カバー及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターボチャージャ
の断熱カバー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガスにより駆動されるタ
ーボチャージャは、自動車や船舶等のエンジンに多用さ
れており、高熱の排気ガス噴射によりタービンを高速回
転させて、ターボチャージャとしての機能を果たしてい
る。又、この様なターボチャージャは表面温度が500
〜600℃程度の高温になるのが一般的である。この様
なターボチャージャは、その性能を引き出す為に高温で
ある方がよく、逆にこれを収めるエンジンルームは、保
安面や、他の機器の不要な高熱化を防ぐ為に高温でない
方がよく、従って、これら両方を満たす為に断熱材を被
ぶせる事が多い。
【0003】この様にして被ぶせられる断熱カバーは、
一般にラギング材とも称されており、現在、各種の断熱
材料を用いて各種のカバー体を形成させた様々なものが
提供されている。これらは、石綿やグラスウール等の両
面を各種材料で挟む等してカバー体に仕上げているが、
硬質材料で仕上げたものをハードラギングと、また軟質
材料で仕上げたものをソフトラギングと、一般に呼ばれ
ている。
【0004】ハードラギングの例には実開平6−733
37号公報記載の「ターボチャージャの遮熱装置」があ
り、その内容は、2枚の金属板間に断熱材を密閉充填し
てなる1以上の遮熱板でターボチャージャ全体を覆う遮
熱装置であり、この様に全体を覆うことによる効果とし
て、「充分な断熱効果」と「遮熱不足を補うため従来行
われていた追加の遮熱作業が省ける効果」を挙げてい
る。又、別のハードラギングの例には実開昭57−12
9928号公報記載の「内燃機関の過給機用断熱保護ケ
ース」があり、その内容は、この断熱保護ケースの外側
面をなす金属ケース内にセラミックスファイバーなどを
一体的に配置し、これに耐熱性表面硬化材を付着して保
護ケースの内側面にしたものであり、「断熱効果」の他
「取り付けの容易性」や「金属ケースがプレス加工で得
られるための安価な大量生産が可能なこと」を効果とし
ている。
【0005】一方、ソフトラギングの例としては、グラ
スウールマット等の両面を耐熱性のシート材、クロス
材、メッシュ材等で被い重ねて庇護し、耐熱繊維でこれ
らの周辺を縁取りとして縫い合わせたりしたマット状材
を用いていたものが多い。その一例として、図9に示す
ものがあり、これは、グラスウールマットの一面側を耐
熱性ガラスクロスを介したステンレスメッシュで覆い、
他面側をアルミ箔ガラスクロスで覆ったマット状材を用
いている。このマット状材を複数縫い合わせ、ステンレ
スメッシュをカバーの内側にしてカバー形状に仕上げて
いる。又、図示しないが、単体のマット状材を折曲しな
がら屈曲形状を保持するためのミシン止めをしてカバー
形状に成形したりしたものを用いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術におい
て、ハードラギングは機械的強度に優れるが、硬質材料
により成形されているので、ターボチャージャと密着さ
せるための形状的な精度を要し、製造後の在庫・運搬に
は硬質成形な為にかさばり、狭いエンジンルームでの取
り付けには特に不便であった。
【0007】一方、ソフトラギングは、この様な欠点に
対して優れており、つまり、軟質材で成形されているた
め在庫・運搬の際にはかさばりを抑える事ができ、取り
付け作業が容易で、しかも取り付けの際はターボチャー
ジャの形状に追従するのでハードラギングよりは密着性
に優れ、それが為に断熱性にも優れている。
【0008】反面、ソフトラギングは機械的強度が一般
に劣り、振動による表面の亀裂、或は、船舶エンジンル
ームの様な日常的にメンテナンスのなされる場所に於い
ては、メンテナンスの工具により引っかけて破るなどの
傷が避けられなかった。
【0009】又、ソウトラギングの製造工程においては
面倒な縫製作業のウエイトが高く、これが作業簡略化の
妨げとなっている。又、もう一つの妨げは、断熱効果向
上の為のつなぎ目の無い、単体のマット材でカバーを製
造しようとする際に生ずる問題である。即ち、単体で平
面形状のグラスウールマットを立体形状に成形する為に
は、そのグラスウールマット周辺の随所を折り曲げ/折
り重ね等をせねばならず、この様な折り曲げ箇所に生ず
るグラスウールマットの余剰部分が、カバー形状の成形
に妨げとなっている。そして、この様な問題は、ソフト
ラギングが大きくなるほど顕著になり、その理由は大き
くなる程、用いられるグラスウールマットも大きくな
り、厚みも増すからである。
【0010】又、最近は断熱性能が向上するにつれて、
縁取り又はマット材同士の縫い合わせ等による縫目から
の放熱が問題視されてきている。この点、ターボチャー
ジャはなるべく高温状態に維持し、逆に、エンジンルー
ムは高熱化を防ぎたいという要望があるので、これら
は、是非、解決しなければならない問題となってきてい
る。
【0011】只、この様な放熱の問題が仮に解決され、
従来以上の断熱効果が実現すると、ターボチャージャ自
体の高熱化が従来を上回って生じることとなり、それが
為、ラギング材内面を構成する従来の各種シート材、ク
ロス材等がその耐熱限度を超えて高温度に到達する問題
が新たに生じてくる。そして、この様な耐熱温度の超過
は、前記各種シート材、クロス材等の溶融、亀裂、材質
劣化など様々な問題を生じさせる。
【0012】以上の問題を鑑み、本願発明の解決しよう
とする課題は、縁取りや縫い合わせ等の縫目を少なくし
或は無くし、ターボチャージャとの密着度を高めて断熱
性能の向上を図り、この向上により生ずるカバー内面の
高熱に対しても耐熱性があり、取り付け現場に於いても
容易に取り付けが行え、振動や外力に対しても機械的強
度があるターボチャージャ用断熱カバーの提供と、この
様なターボチャージャ用断熱カバーの製造が正確且つ容
易に行うことのできるターボチャージャ用断熱カバーの
製造方法とを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を果すため請求項1記載の発明は、「金属メッシ
ュ1と、この金属メッシュ側にアルミ箔2aを向けたア
ルミ箔ガラスクロス2と、グラスウールマット3と、ス
テンレスフィルム4とが、この順に積層された層状体5
を成形してなるターボチャージャ用断熱カバー100で
あって、前記断熱カバー100外側を覆う前記金属メッ
シュ1の周辺を折り曲げて、前記層状体5の周辺Aを折
り込んだ縁取りBを有すること」をその要旨とした。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1に係る手
段に於て、「前記金属メッシュが、ステンレスメッシュ
であること」をその要旨とした。
【0015】請求項3記載の発明は、「金属メッシュ1
と、この金属メッシュ側にアルミ箔2aを向けたアルミ
箔ガラスクロス2と、グラスウールマット3と、ステン
レスフィルム4とが、この順に積層された層状体5を成
形してなるターボチャージャ用断熱カバー10の、カバ
ー外側を覆う前記金属メッシュ1の周辺を折り曲げて、
前記層状体5の周辺Aを折り込んだ縁取りBを有するタ
ーボチャージャ用断熱カバー10の製造方法であって、
以下の工程を含むことを特徴とするターボチャージャ用
断熱カバーの製造方法。 (1) 金属メッシュ1と、この金属メッシュ側にアルミ箔
2aを向けたアルミ箔ガラスクロス2と、グラスウール
マット3と、ステンレスフィルム4とを、ターボチャー
ジャ外面の略展開形状に形成した後、前記の順に積層し
て層状体5を形成する工程; (2) 前記金属メッシュ1の周辺を折り曲げて塑性変形さ
せ、前記層状体5の周辺Aを折り込んだ縁取りBを形成
する工程; (3) 前記層状体5のステンレスメッシュ側を内側にして
ターボチャージャの型材に被ぶせ、外側から押圧して成
形する工程;」をその要旨とした。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3に係る手
段に於て、「前記グラスウールマット3の周辺に、前記
略展開形状を形成するための切欠3aを設ける工程を含
むこと」をその要旨とした。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3又は4に
係る手段に於て、「前記成形された断熱カバー10a
の、ターボチャージャのタービン軸寄り縁取りBを折り
重ね、この折り重ね部分Cに金属性の略リング材6を貫
通させて締結する工程を含むこと」をその要旨とした。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項3〜5に係
る手段に於て、「前記金属メッシュが、ステンレスメッ
シュであること」をその要旨とした。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、請求項1の記載を引用した
請求項2記載のターボチャージャ用断熱カバー(以下、
単に「断熱カバー」と略称する)10の実施形態を以下
に示す。この断熱カバー10は、図1に示す様な形状に
てターボチャージャ100の全体を覆うものであり、図
2の下から、ステンレスメッシュ1と、このステンレス
メッシュ側にアルミ箔2aを向けたアルミ箔ガラスクロ
ス2と、グラスウールマット3と、ステンレスフィルム
4とが、この順に積層された1つの層状体5を用いて対
象とするターボチャージャ100の外形形状に成形して
ある。
【0020】前記ステンレスメッシュ1には、手で容易
に曲げる事ができ、且つ、曲げた後は塑性変形して曲げ
た際の形状が保持されるものが好適であり、マルテンサ
イト系ステンレス鋼(ASTM規格 A167 S30
400)の針金を編んだものを用いてある。又、折り曲
げた際に、次に述べるアルミ箔ガラスクロス2とステン
レスフィルム4を折り込んでも、加えてグラスウールマ
ットの端を一部加え込んだ様に折っても、これらの復元
力で折り目が開いてしまわない程度の強度のものを用い
ている。又、前記アルミ箔ガラスクロス2は、平織のガ
ラスクロス片面にアルミ箔2aを貼り合わせてあり、2
60℃までの耐熱性があるものを用いてある。又、前記
グラスウールマット3は、2〜3インチにカットした、
シリカを含むEグラス長繊維(平均9ミクロン)をウー
ル状に解繊した後、ニードリングしてフェルト状に成形
した、厚さ約15mm、密度140Kg/m3のものを
用いており、約650℃に耐えることができる。又、前
記ステンレスフィルム4は、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼(ASTM規格 A167 S30400)による
フィルム材であり、約1200℃の耐熱性がある。
【0021】この断熱カバー10は、図4(a)に示す様
な前記積層構造によりカバー外側をステンレスメッシュ
1が覆うこととなるが、図4(b)に示すこのステンレス
メッシュ1の周辺が、図5に示す様にカバー内側に2重
に折り曲げてあり、ステンレスメッシュ1の塑性変形に
より、折り曲げた形状が保持されて縁取りがしてある。
その際、グラスウールマット3を両面から挟む様に積層
したアルミ箔ガラスクロス2とステンレスフィルム4と
は、それらの周辺もステンレスメッシュの折り目に折り
込んであり、これにより無縫製の縁取りBが実現されて
いる。
【0022】尚、この縁取りBの部分はカバー形状に成
形するために折り重ねて(図6のC)、後述の製造方法
で説明する金属性の略リング材6で締結してあり、完全
な無縫製であるが、この折り重ね部分Cのみを糸で縫っ
て止めたものでも、金属メッシュを用いて縁取りから縫
目を無くした効果はあり、準無縫製としての効果は得ら
れる。又、前記縁取りBには、針金が折り目に沿って折
り込んであり、断熱カバー隅部から延び出させて、断熱
カバー10をターボチャージャ100に取り付けるのに
用いている。
【0023】又、断熱カバー10の内側がステンレスフ
ィルム4であるため、ターボチャージャ100に取り付
けた際には、良好な密着性が得られる。
【0024】以上の断熱カバー10を用いると、取り付
け前には、成形されたカバー形状が保持されて従来のソ
フトラギングの様にしなってしまう事がなく、取り付け
現場での型合わせなどの予備作業が不要であり、ターボ
チャージャに被ぶせ、単に填める様に取り付けることが
できる。反面、従来のハードラギングの様に硬質ではな
いので、取り扱いが容易である。
【0025】この断熱カバーは、高い密着性と、無縫製
により縫目からの放熱を無くしたことにより、断熱性が
向上し、ターボチャージャを従来以上の700℃程度に
高温維持する事ができ、更に、エンジンルームの高温化
防止が実現できる。
【0026】又、ターボチャージャが従来以上の高温に
なってもステンレスフィルムの耐熱性が約1200℃で
あるため溶解、材質劣化などは起きず、グラスウールマ
ットも安定使用できる。断熱カバー外側はアルミ箔によ
り輻射熱の放出が防がれ、断熱効果に寄与している。
【0027】更に、ステンレスメッシュにより断熱カバ
ーは保護されており、外部からの傷付きに対して強くな
っている。
【0028】次に、以上のようなターボチャージャ用断
熱カバーを製造する際の方法を、請求項3〜5の記載を
引用した請求項6記載のターボチャージャ用断熱カバー
の製造方法を例にして、その実施形態を説明する。尚、
各材質は前記同様であるので省略する。
【0029】(1) まず、グラスウールマット3を、図3
に示す様な縦細の台形に切り出し、その際、台形の高さ
を、ターボチャージャ100の外円周長さに対応させて
おき、又、台形の横幅をターボチャージャ外面の半径方
向断面の長さに対応させておく。 (2) 次に、この台形の左右の各斜辺にV字形カットの切
欠3aを適間隔に設けて、グラスウールマット3をター
ボチャージャ外面の略展開形状に形成する。 (3) また別途、ステンレスメッシュ1と、アルミ箔ガラ
スクロス2と、ステンレスフィルム4を前記グラスウー
ルマット3より一回り大きく形成し、グラスウールマッ
ト周辺の外側に余剰部分を確保しておく。
【0030】(4) 以上の各部材を、図2に示した様に、
ステンレスメッシュ1と、このステンレスメッシュ側に
アルミ箔を向けたアルミ箔ガラスクロス2と、グラスウ
ールマット3と、ステンレスフィルム4との順に積層し
て、図4に示す様な層状体5を形成する。
【0031】(5) 次に、ステンレスメッシュ1の周辺
を、図5(a)に示す様に、2〜3cm幅に手で折り曲げ
ることにより、層状体5の周辺Aの前記余剰部分を折り
込んだ縁取りBを、図5(b)に示す様に形成する。その
際、折り目を強く押圧すればステンレスメッシュ1が塑
性変形して折り曲げ形状が保持され、よって、折り目に
折り込んだ他の部材の復元力で、元の形に開いてしまう
事もない。又、この様な折り曲げを2重に行っておき、
各部材がバラケルことの無い様に丈夫な縁取りに形成し
ておく。尚、この縁取りBには、針金7を折り目に沿っ
て折り込ませておき、この針金の端を、断熱カバーの各
隅部からターボチャージャに縛り付けるのに必要な長さ
だけ、延び出させておく。
【0032】(6) 出来上がった層状体は、図6(a)に示
す様に、台形の左右各斜辺寄りの帯状部分11を、ステ
ンレスフィルム1を内側にして折り曲げ、続いて、台形
縦方向に曲げて円弧状にし(図6(b))、この際、ター
ボチャージャのタービン軸寄り周辺に生じるシワを手で
折り重ね(図6のC)、更に、この折り重ね部分Cに、
図7に示す様に、金属性の略リング材6を貫通させて締
結する。締結は、図8(a)に示す様なC字状の金属部材
に折り重ね部分Cを咬ませ、この金属部材を市販の専用
具により締める事により、図8(b)に示す様に、カバー
の折り重ね部分Cに貫通させて行う。この段階では、ほ
ぼ完成品の形状となるが、カバー内面はステンレスフィ
ルム1が、まだ、シワの凹凸面となっている。
【0033】(7) 最後に、このほぼカバー形状になった
層状体5を、ステンレスメッシュ側を内側にしてターボ
チャージャ100と同形状の型材に被ぶせ、外側から押
圧して成形する。これにより、断熱カバーの内面が圧着
成形されて、カバーの全体は最終的な成形がなされ、
又、カバー内面でシワになっていたステンレスフィルム
もターボチャージャ外面に追従して成形され、密着可能
な内面となる。
【0034】尚、上記の実施形態の断熱カバーよりも小
形の断熱カバーの場合には、グラスウールマットの切欠
が無くともよく、この場合は、請求項3及び5を引用し
た請求項6記載の発明になる。つまり、小形の断熱カバ
ーはグラスウールマットが小さく、そのため成形作業の
妨げとなる復元力も小さく、又、折り曲げ等により生ず
るグラスウールマットの余剰部分も少ないからである。
又、切欠の形状はV字状に限らずどの様でもよく、切欠
の配置も適宜変更してよい。
【0035】又、金属性の略リング材による成形止めは
代替手段に寄ってもよく、この場合は、請求項3及び4
を引用した請求項6記載の発明になる。
【0036】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明のターボチ
ャージャ用断熱カバーによれば、ステンレスメッシュに
代表される金属メッシュの塑性変形による縁取りを有
し、断熱カバーの縁取りと縫い合わせによる縫目を無く
したので断熱性が高まる。又、ステンレスフィルムの採
用により得られる密着性向上によっても断熱性が高ま
る。そして、断熱性の向上により生ずる断熱材内面の高
温化に対しても、内面部材のステンレスフィルムは耐熱
性があり、前記断熱性の実現を可能にしている。又、カ
バー形状に成形してあるので取り付けが容易且つ確実で
あり、更に、カバー外面がステンレスメッシュに覆われ
るので、機械的強度が高まって傷付きや破損が防げる。
【0037】又、本発明のターボチャージャ用断熱カバ
ーの製造方法によれば、ステンレスメッシュに代表され
る、手で折り曲げ可能な金属メッシュを用いることによ
り、手で折り曲げて縁取り形成する事ができ、しかも折
り曲げた金属メッシュの塑性変形により縁取りが確実、
且つ、簡単になり、縫製などの設備も不要である。又、
最終的な形状に向けて、順次、折り曲げ等をする際も、
しなり易い従来のソフトラギング等に比べ、ステンレス
メッシュの塑性変形により、製造途中の暫定的な形状保
持が可能となり、作業を容易にしている。又、断熱カバ
ーが大きくなるにつれて平面形状のグラスウールマット
を立体成形することが困難になるが、本発明によれば、
グラスウールマットに設けた切欠によりこの様な成形を
容易にしている。又、周辺の折り重ねを金属性の略リン
グ材で締結するのであれば、いわゆる、ワンタッチ操作
で仕上げる事ができ、更に作業の大幅短縮ができる。
又、型材に填めて成形するので、全体の成形は勿論のこ
と、カバー内面の成形も容易且つ正確に行うことがで
き、高い密着性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態で示したターボチャージャ用断熱カ
バーをターボチャージャに取り付けた様子を示す図であ
る。
【図2】 縁取りをする前の層状体の分解図である。
【図3】 図2の層状体に用いる切欠を設けたグラスウ
ールマットの平面図である。
【図4】 縁取り前の層状体の(a)端面図と(b)平面透
視図である。
【図5】 縁取り途中の層状体の(a)端面図と、縁取り
後の層状体の底面図である。
【図6】 図1のターボチャージャ用断熱カバーの製造
過程を示す図である。
【図7】 ターボチャージャ用断熱カバーの縁取りを折
った折り重ね部分を、金属性の略リング材を貫通させて
締結した様子を示す図である。
【図8】 図7の金属性の略リング材による締結する様
子の説明図である。
【図9】 従来のソフトラギングの(a)斜視図と(b)こ
の斜視図におけるXーX端面図である。
【符号の説明】
10 ターボチャージャ用断熱カバー 10a 製造途中のターボチャージャ用断熱カバー 1 金属メッシュとしてのステンレスメッシュ 2 アルミ箔ガラスクロス 2a アルミ箔 3 グラスウールマット 3a 切欠 4 ステンレスフィルム 5 層状体 6 金属の略リング材 A 層状体の周辺 B 縁取り C 折り重ね部分 100 ターボチャージャ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属メッシュと、この金属メッシュ側に
    アルミ箔を向けたアルミ箔ガラスクロスと、グラスウー
    ルマットと、ステンレスフィルムとが、この順に積層さ
    れた層状体を成形してなるターボチャージャ用断熱カバ
    ーであって、 前記断熱カバー外側を覆う前記金属メッシュの周辺を折
    り曲げて、前記層状体の周辺を折り込んだ縁取りを有す
    ることを特徴とするターボチャージャ用断熱カバー。
  2. 【請求項2】 前記金属メッシュが、ステンレスメッシ
    ュであることを特徴とした請求項1記載のターボチャー
    ジャ用断熱カバー。
  3. 【請求項3】 金属メッシュと、この金属メッシュ側に
    アルミ箔を向けたアルミ箔ガラスクロスと、グラスウー
    ルマットと、ステンレスフィルムとが、この順に積層さ
    れた層状体を成形してなるターボチャージャ用断熱カバ
    ーの、カバー外側を覆う前記金属メッシュの周辺を折り
    曲げて、前記層状体の周辺を折り込んだ縁取りを有する
    ターボチャージャ用断熱カバーの製造方法であって、以
    下の工程を含むことを特徴とするターボチャージャ用断
    熱カバーの製造方法。 (1) 金属メッシュと、この金属メッシュ側にアルミ箔を
    向けたアルミ箔ガラスクロスと、グラスウールマット
    と、ステンレスフィルムとを、ターボチャージャ外面の
    略展開形状に形成した後、前記の順に積層して層状体を
    形成する工程; (2) 前記金属メッシュの周辺を折り曲げて塑性変形さ
    せ、前記層状体の周辺を折り込んだ縁取りを形成する工
    程; (3) 前記層状体のステンレスメッシュ側を内側にしてタ
    ーボチャージャの型材に被ぶせ、外側から押圧して成形
    する工程;
  4. 【請求項4】 前記グラスウールマットの周辺に、前記
    略展開形状を形成するための切欠を設ける工程を含むこ
    とを特徴とする請求項3記載のターボチャージャ用断熱
    カバーの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成形された断熱カバーの、ターボチ
    ャージャのタービン軸寄り縁取りを折り重ね、この折り
    重ね部分に金属性の略リング材を貫通させて締結する工
    程を含むことを特徴とする請求項3又は4記載のターボ
    チャージャ用断熱カバーの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属メッシュが、ステンレスメッシ
    ュであることを特徴とする請求項3〜5の何れか1に記
    載のターボチャージャ用断熱カバーの製造方法。
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