JP2812946B2 - 水走り防止材およびケーブル - Google Patents

水走り防止材およびケーブル

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JP2812946B2 JP63050312A JP5031288A JP2812946B2 JP 2812946 B2 JP2812946 B2 JP 2812946B2 JP 63050312 A JP63050312 A JP 63050312A JP 5031288 A JP5031288 A JP 5031288A JP 2812946 B2 JP2812946 B2 JP 2812946B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水走り防止材およびケーブルに関し、さらに
詳しくは光ファイバーケーブル内への水の浸入を防止す
る押さえ巻きテープおよび該テープを用いたケーブルに
関する。
〔従来の技術〕
従来の水走り防止型光ファイバーケーブルの構造は、
一般に第2図に示すように、最中心部にコアとして設け
られたテンションメンバー7と、その周りに配置された
光ファイバー心線ケーブル5と、その周りに水走り防止
材料として充填されたゼリー8と、さらにその周りに順
次設けられた押さえ巻きテープ3′、透水防止フィルム
2および全体を被覆する外被層1とからなる。
近年、光ファイバーケーブルは地下に埋設されるケー
スが増加しており、従来の充填材料の要求特性、つまり
緩衝性能や充填容易性とともに水走り防止性が重要視さ
れている。
従来、水走りを防止する方法としては、ケーブルの充
填材料としてペトラム系やポリブテン系のゼリーを用い
る方法が行なわれている。しかし、これらのゼリーは水
走り防止性は優れているが、他の面で多くの問題を有し
ている。すなわち、ケーブル同士を接続する際のコネク
ト作業性が劣ること、極低温でのマイクロベンディング
によりロスが増加する等である。
これらの問題を解決するために、近年、ポリアクリル
酸系、カルボキシメチルセルロース系等の吸水性ポリマ
ー粉末をケーブル内部に充填し、水走り防止を図ること
が試みられている。この吸水性ポリマー粉末をケーブル
内部に充填させる方法として、吸水性ポリマー粉末を直
接充填する方法、吸水性ポリマー粉末をワニス等とブレ
ンドして紙や布等の支持体に塗布したものを充填する方
法が知られている。吸水性ポリマーを直接充填した場合
は該ポリマー粉末が固定されていないため、ケーブルを
接続する際にポリマー粉末が脱落し易くコネクト作業性
が劣ること、およびケーブルの傾斜、振動等によってポ
リマー粉末がケーブル内を動くおそれがあり、長期にわ
たってケーブル内に均一にポリマー粉末を存在させるこ
とが難しいという問題があり、また、吸水性ポリマーを
支持体に塗布した材料は吸水性ポリマーよりも吸水性が
劣るため、組織としての吸水性が低下すること、および
非水系のワニス等も同時に塗布されるため吸水性が低下
し、水走り防止性が低下するという問題がある。
また特開昭59−23407号公報には高吸水ポリマーを充
填した水溶性パイプを用いる方法が報告されている。
しかしながら、高吸水ポリマーをこのような極細の水
溶性パイプに均一に充填したものは一般に製造が困難で
あり、またパイプであるため、柔軟性に乏しく光ファイ
バーケーブル作製時および施工時に水溶性パイプにしわ
が入ったり、ひびが入ったりするため、作業性が悪いと
いう問題がある。
また特開昭52−155218号公報にはセルロース系の高吸
水繊維が報告されている。このセルロース系高吸水繊維
は被覆緩衝効果は優れているが、水に濡れた状態では短
期間で腐敗が生じ、炭酸ガス、水素ガス等を発生して分
解し水走り防止性が失われてしまい、さらに、繊維の特
性としてポリマーと比較して流動性が小さいため、微小
間隙、例えば第3図の心線テープ間等に対しての水走り
防止性が不足している。
また、特開昭62−15318号公報にはアクリル系高吸水
繊維が報告されているが、セルロース系高吸水繊維と同
様に、繊維の特性としてポリマーと比較して流動性が少
ないため、微小間隙に対しての水走り防止性が不足して
いる。
従来の光ファイバーケーブルにおいて、水走り防止
性、被覆緩衝性、非腐敗性、微小間隙に対しての水走り
防止性、ケーブル作成時の容易性等をあわせ持った光フ
ァイバーケーブル用水走り防止材はまだ報告されていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、水走り防止性、被覆緩衝性等に優
れ、特に微小間隙に対しての水走り防止性、ケーブルコ
ネクト作業時およびケーブル製造時のケーブル成形性に
優れた水走り防止材およびケーブル(特に光ファイバー
ケーブル)を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記問題点を解決する手段として、被
覆緩衝性に優れた素材に高吸水ポリマーを、水と接触し
たときは速やかに膨潤し、水に接触しない限りは、外に
出ないように配置する方法を検討した。その結果、水膨
潤度が10cc/g以上の高吸水ポリマーを重量比で0.2〜50w
t%含んだシート状構造体に、微小な孔を有し、かつ水
と接触して直ちに溶解する水溶性フィルムを貼り合わせ
ることによりこの目的を達成できることを見出し、本発
明を完成した。
すなわち、本発明は、被覆緩衝性に優れた素材に、水
膨潤度が10cc/g以上の高吸水ポリマーを重量比で0.2〜5
0wt%含んだシート状構造体に、微小な孔を有し、かつ
水と接触して直ちに溶解する水溶性フィルムを設けたこ
とを特徴とする水走り防止材、および該水走り防止材を
用いたケーブルに関する。
ここで水走り防止性とは、例えば第1図、第2図に見
られるような光ファイバーケーブルにおいて、何らかの
形で外被が破られ水が浸入した場合、ケーブルの長手方
向に伝わろうとする水を瞬時のうちに吸水膨潤し遮水す
る性能をいう。水走り防止性は遮水性能を表わし、ここ
では24時間で水が何mm伝播するかを数値化したもので表
わし、この値が小さいほど水走り防止性がよいことを示
す。
被覆緩衝性とは、ケーブルに対する外力から通信ケー
ブル心線を保護する外力緩和効果をいう。
本発明に使用できる高吸水ポリマーとしては、例え
ば、デンプン−ポリアクリロニトリルグラフト重合加水
分解物、デンプン−アクリル酸グラフト共重合物、カル
ボキシメチルセルロース架橋重合物、セルロース−ポリ
アクリロニトリルグラフト体加水分解物、ポリアクリル
酸ソーダ、メチルメタクリル酸−酢酸ビニル共重合体加
水分解物、ポリビニルアルコール架橋重合物、ポリアク
リロニトリル架橋体加水分解物、ポリエチレンオキサイ
ド架橋重合体物、ポリアクリルアミド架橋重合体物、ア
クリルアミド−アクリル酸架橋共重合体物、スルホアル
キル(メタ)アクリレート−アクリル酸架橋共重合体
物、イソブチレン−無水マレイン酸架橋共重合体物等が
あげられるが、特にポリアクリル酸ソーダ、メチルメタ
クリル酸−酢酸ビニル共重合体加水分解物、ポリビニル
アルコール架橋重合物、ポリアクリロニトリル架橋体加
水分解物、ポリエチレンオキサイド架橋重合体物、ポリ
アクリルアミド架橋重合物、アクリルアミド−アクリル
酸架橋共重合体物、スルホアルキル(メタ)アクリレー
ト−アクリル酸架橋共重合体物、イソブチレン−無水マ
レイン酸架橋共重合体物等が好ましい。
本発明においてシート状構造体とは、長繊維および/
または単繊維の織物、編物、湿式不織布、乾式不織布、
スパンボンド不織布、紙等をいう。繊維材料としてはア
クリル系、ポリエステル系、ポリプロピレン系等が好ま
しい。
本発明において、シート状構造体に含有させる高吸水
ポリマーは後述のCB法で測定した水膨潤度が10cc/g以上
必要である。水膨潤度が10cc/g未満では水走り防止性が
不足する。シート状構造体に対する高吸水ポリマーの混
率は0.2〜50wt%、好ましくは0.2〜20wt%である。0.2w
t%未満では水走り防止性が得られにくく、50wt%を超
えると高吸水ポリマーを安定した形で固定することが難
しい。
本発明においては、特に合成高分子化合物からなる不
織布等のシート状構造体にPEO系高吸水体を含有させた
ものが好ましく用いられる。この場合、後述するCB法に
よる吸水倍率が3倍以上、特に5倍以上であることが望
ましい。
また、シート状構造体の素材として特開昭62−15318
号公報に記載されているアクリル系高吸水繊維を用いる
と繊維自身の吸水性が加わるために、水走り防止性が一
段と向上し、さらにこの繊維はLOI値が32と優れた難燃
性を持っており、難燃ケーブルの作成にも適しており好
ましい。なお、LOI値とは限界酸素指数のことで、連続
して燃焼するために最低限必要な濃度(%)であり、こ
の値が大きいほど難燃性が高い。
本発明の水溶性フィルムはポリビニールアルコール等
により製造できる。
本発明の水走り防止材の機能的な特徴は、水と接触し
て水溶性フィルムが溶解しない限りポリマーが外に出な
いようになっていることである。このような状態に加工
する方法は種々考えられるが、一例を示すと、熱融着型
短繊維を含んだ短繊維をカードにかけて得られたウエッ
ブにポリマーを散布した後、片面または両面に水溶性フ
ィルムをあてがい熱プレスする方法、熱融着型短繊維を
含んだ短繊維をカードにかけ、さらにニードルパンチを
かけて得られたウエッブにポリマーを散布した後、片面
または両面に水溶性フィルムをあてがい熱プレスする方
法等が考えられる。水溶性フィルムをウエッブに接着さ
せるためにはウエッブおよび/または水溶性フィルムの
表面に熱融着ポリマーまたは熱融着繊維からなる構造体
等を配置した後熱プレスする方法等が考えられる。また
吸水ポリマーに熱融着ポリマーを混ぜておくことによ
り、ウエッブおよび/または水溶性フィルムの表面に熱
融着ポリマーまたは熱融着繊維からなる構造体を配置す
るのを省略することができる。
本発明に用いる水溶性フィルムには、好ましくは直径
0.2〜300μm、より好ましくは5〜200μmの微小な穴
が設けられる。かかる穴の面積は、通常フィルム面の0.
1〜10%、好ましくは0.5〜5%になるように開けること
により遮水性をさらに向上することができる。穴の直径
が300μmを越えると、高吸水ポリマーの脱落が生じる
ことがあり、また穴の面積が10%を越えるとフィルムの
物性低下が大きく、ケーブル製造工程、ケーブルコネク
ト作業時でのポリマーの脱落を生じることがある。な
お、水溶性フィルムに穴を開けるのはフィルムの状態で
開けても、シート状構造体にフィルムを貼り合わせた後
で穴を開けてもよい。
本発明の水走り防止材は、一般にはテープ状である
が、ひも状など、巻き回したり、押さえ巻きできるよう
な形状であればよい。
本発明においてケーブルの水走り防止性を得るには、
水の浸入とともに水走り防止材全体が瞬時のうちに吸水
膨潤し、水はそれ以上浸入しないことが必要である。
水走り防止効果は、高吸水ポリマーの吸水倍率、高吸
水ポリマーのシート状構造体への混率、光ファイバーケ
ーブルへの水走り防止材の詰込密度に関連する。高吸水
ポリマーの吸水倍率とシート状構造体への混率は高いほ
ど水走り防止効果がよく、(A)吸水倍率(cc/g)と
(B)混率(重量%)との積(A)×(B)が150以上
が好ましく、200以上が特に好ましい。
本発明の水走り防止材を用いた好ましい一例を光ファ
イバーケーブルの場合を例にして第1図により説明す
る。
第1図は、本発明の一実施例を示すスロットタイプの
光ファイバーケーブルの断面図である。このケーブル
は、最中心部にコアとしてのテンションメンバー7、お
よびその周りにスロットのあるスペーサ6が設けられ、
該スロット部分に光ファイバー心線テープ5が配置さ
れ、その周りに本発明の水走り防止材(高吸水ポリマー
を含んだシート状構造体に水溶性フィルム4を貼り合わ
せた押さえ巻きテープ)が巻き回され、さらに全体が外
被層1で包み込まれたものからなる。
このような構成の光ファイバーケーブルは外被1にク
ラックが生じて水が浸入してきても、シート状構造体3
が水を吸水するとともに、浸入してきた水により水溶性
フィルム4が直ちに溶解することにより高吸水ポリマー
が膨潤し、スロット内に押出され微小間隙に達し、水の
浸入をわずかにとどめ、さらにそれ以上の浸入を長期間
にわたって防ぐことができる。
上記実施例において、水溶性フィルム4はシート状構
造体(押さえ巻きテープ)3の内側に貼り合わせられて
いるが、これは外側のみまたは内側と外側の両方に貼り
合わせたものでもよい。
以下、本発明を実施例によって説明する。実施例中の
吸水性その他の測定方法は下記のとおりである。
なお、実施例中の%はすべて重量%である。
吸水性: イ)TB法 ポリエステルネットに入れた試料を20℃の水中に一定
時間浸漬し、空中に10分間吊した後、試料をネットより
取出し重量を測定する。このときの重量をAとして次式
により吸水倍率を求める。
C:80℃に調整した熱風乾燥器中で重量変化のなくなる
まで乾燥した後の重量。
ロ)CB法 TB法で重量を測定した試料を再度ポリエステルネット
に戻し、遠心脱水機にて100Gの力で1分間脱水を行なっ
た後、試料をネットより取出し、重量を測定する。この
ときの重量をBとし次式により吸水倍率を求める。
腐敗テスト: 第3図に示す容器12にテストサンプル14を4g入れ、以
下に述べる土壌抽出液13を200cc入れて混合し、30℃で
日陰に保存し、30日後に容器のコック10を開き、空気の
部分から2〜4ccの空気を抜取り、ガスクロマトグラフ
で発生ガスを分析するとともに、肉眼で溶液の色や状態
を調べる。
土壌抽出液の作成は以下のように行なう。
(1)土は落葉などあり、草のはえているところから採
取する。
(2)500gの土を2000ccの純水に混ぜて攪拌する。
(3)12時間放置後上ずみ液を濾過し、濾過液50ccに純
水150ccを加え土壌抽出液とする。
(4)土および土壌抽出液は試験のバッチごとに新しく
採取、抽出する。
実施例1 カシミロンFK(旭化成工業(株)社製アクリル系繊維
の商品名)3d×76mm、90%にメルティー(ユニチカ
(株)社製、ポリエステル熱融着繊維の商品名)3d×76
mm、10%をカードで混合し、80g/m2のウエッブを作成し
た後、スミカゲルNP−1010(住友化学工業(株)社製、
高吸水ポリマーの商品名)を16g/m2均一にウエッブ上に
散布し、その上に熱融着ポリマーを4g/m2散布し、さら
にその上に厚さ20μmのハイセロンC−200(日合フィ
ルム(株)社製、水溶性フィルムの商品名)を配置し、
130℃に加熱されたプレスロールで3kg/m2の圧力で10m/m
inの速度で加熱プレスを行なった。得られたシート状物
を縦方向に2.5cm幅にスリットし、本発明の水走り防止
材(押さえ巻きテープともいう)を作成した。なお、こ
の押さえ巻きテープに用いた高吸水ポリマーの混率と吸
水倍率の積は16(%)×500(倍)=8000である。
次に、直径1.5cm、長さ1mのポリエチレン製の棒に、
幅1.2mm、深さ1.6mmの溝を掘ったものに、厚さ400μ
m、幅1.4mmの心線テープをそれぞれ入れないもの、1
本入れたもの、2本入れたもの、3本入れたものについ
て、押さえ巻きテープで心線テープの表面が出ないよう
に螺旋状に巻き付け、さらにその上を透明のビニールテ
ープで巻き、片方の端からゴム管を通して1mH2Oの水圧
で精製水を流し、24時間後の水走り長さを調べた。結果
を第1表に示す。
第1表に示すように本発明の押さえ巻きテープは優れ
た水走り防止性を示す。またこの押さえ巻きテープは水
走り防止性評価時にポリマーの脱落はほとんど見られ
ず、触感による風合いは柔らかく、ケーブルコネクト作
業性、被覆緩衝性とも良好であると考えられる。なお、
この押さえ巻きテープは腐敗テストによる水素ガスの発
生は認められなかった。
実施例2 ポリアクリロニトリル80%とアクリル酸20%の共重合
体よりなるアクリル系合成繊維(3d/f、トータルデニー
ル 50万デニール)のトウを苛性ソーダ水溶液に20℃で
60分間浸漬処理して、水10%とエタノール90%からなる
溶液で洗浄乾燥して得られた、CB法による吸水倍率が13
0倍の高吸水繊維を76mmにカットしたものを、実施例1
のカシミロンFK3dの代わりに用いて、実施例1と同様の
テストを行なった。結果を第2表に示す。
第2表に示すようにシート状物の素材として高吸水繊
維を用いた押さえ巻きテープは水走り防止性が一層向上
する。またこの押さえ巻きテープは水走り防止性評価時
にポリマーの脱落はほとんど見られず、触感による風合
いは柔らかく、ケーブルコネクト作業性、被覆緩衝性と
も良好であると考えられる。さらにこのようにアクリロ
ニトリルとアクリル酸の共重合により得られた高吸水繊
維はLO1が30〜32で優れた難燃性を持っており、難燃化
ケーブルにも利用できる。なお、この押さえ巻きテープ
は腐敗テストによる水素ガスの発生は認められなかっ
た。
実施例3 カシミロンFK(前出)3d×76mm、90%にメルティー
(前出)3d×76mm、10%をカードで混合し、80g/m2のウ
エッブを作成した後、アクアリックCS7S(日本触媒化学
工業(株)社製、耐塩水型高吸水ポリマーの商品名)を
27g/m2均一にウエッブ上に散布し、その上に熱融着ポリ
マーを5g/m2散布し、さらにその上に厚さ20μmのハイ
セロンC−200(日合フィルム(株)社製、水溶性フィ
ルムの商品名)を配置し、130℃に加熱されたプレスロ
ールで3kg/m2の圧力で10m/minの速度で加熱プレスを行
なった。得られたシート状物を縦方向に2.5cm幅にスリ
ットし本発明の水走り防止材(押さえ巻きテープ)を作
成した。なお、この押さえ巻きテープに用いた高吸水ポ
リマーの混率と吸水倍率の積は24(%)×17(倍)=40
8である。
このようにして得られた押さえ巻きテープを水を人工
海水(八州薬品(株)社製、商品名)を用いて実施例1
と同様のテストを行なった。結果を第3表に示す。
第3表に示すように高吸水ポリマーとして耐塩水ポリ
マーを用いた押さえ巻きテープは、人工海水に対しても
良好な水走り防止性を示す。またこの押さえ巻きテープ
は水走り防止性評価時にポリマーの脱落はほとんど見ら
れず、触感による風合いは柔らかく、ケーブルコネクト
作業性、被覆緩衝性とも良好であると考えられる。な
お、この押さえ巻きテープは腐敗テストによる水素ガス
の発生は認められなかった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、被覆緩衝性等に優れ、微小間隙に対
しての水走り防止性、ケーブルコネクト作業時およびケ
ーブル製造時のケーブル成形性に優れた水走り防止材お
よびケーブルが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例を示すスロットタイプの水走
り防止型光ファイバーケーブルの拡大断面図、第2図
は、従来のスロットタイプのゼリー充填式水走り防止型
光ファイバーケーブルの拡大断面図、第3図は、腐敗テ
スト用装置を示す側面図である。 1…外被、2…透水防止フィルム、3…本発明の押さえ
巻きテープ、4…押さえ巻きテープに貼られた水溶性フ
ィルム、5…光ファイバー心線テープ、6…スロット型
スペーサ、7…テンションメンバー、8…ゼリー、10…
コック、12…ガラス製三角フラスコ、13…土壌抽出液、
14…テストサンプル、3′…押さえ巻きテープ(高吸水
ポリマーを含まない)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 恒夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 久木田 重蔵 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−23407(JP,A) 特開 昭62−173399(JP,A) 特開 昭53−99611(JP,A) 特開 昭62−249117(JP,A) 特開 昭58−207007(JP,A) 特開 昭60−212478(JP,A) 特開 平1−207378(JP,A) 特開 昭61−285612(JP,A) 実開 昭57−178310(JP,U) 実開 昭62−81320(JP,U) 実開 昭60−12208(JP,U) 実公 昭50−26924(JP,Y1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1g当たり10cc以上の水を吸う高吸水ポリマ
    ーを重量比で0.2〜50wt%含んだシート状構造体に、微
    小な穴を有し、かつ水と接触して直ちに溶解する水溶性
    フィルムを設けたことを特徴とする水走り防止材。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の水走り防止材を用いた
    ケーブル。
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