JPH0319134Y2 - - Google Patents

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JPH0319134Y2
JPH0319134Y2 JP1983075245U JP7524583U JPH0319134Y2 JP H0319134 Y2 JPH0319134 Y2 JP H0319134Y2 JP 1983075245 U JP1983075245 U JP 1983075245U JP 7524583 U JP7524583 U JP 7524583U JP H0319134 Y2 JPH0319134 Y2 JP H0319134Y2
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absorbing
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power cable
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は半導電性シートに走水防止機能を持た
せた走水防止型電力ケーブルに関する。
一般に電力ケーブルとしては導体、絶縁体、半
導電性シート、遮蔽テープ、保護シースを順次積
層したものが知られている。従来、この種の電力
ケーブルでは金属テープなどからなる遮蔽テープ
や保護シースにより水の侵入を防ぐことが試みら
れていたが、水が一旦漏れると半導電性シート内
を走水し、浸水障害箇所が広範囲に広がるという
欠点を有していた。
一方、通信ケーブルにおいては早くから走水防
止を行なう方法として水を吸収するとゲル化する
吸水膨潤性物質をケーブル内に充填する方法が採
られていたが、電力ケーブルにおいてこの方法を
採ると吸水膨潤性物質の層が実質的に絶縁層であ
るため、例えば遮蔽テープと半導電性シートとの
間に絶縁層を形成して半導電性シートの機能を阻
害するという問題が生じた。
これに対して、上記吸水膨潤性物質をポリエチ
レン樹脂粉末で2枚の半導電性不織布間に固着挾
持させたシートを用いた電力ケーブルが提案され
ている。この電力ケーブルに使用されているシー
トは中間に吸水膨潤性物質とポリエチレン樹脂粉
末の絶縁層を有しているが、その上下が半導電性
不織布であるため全体としては半導電性を示し、
また吸水膨潤性物質を含んでいることから走水を
ある程度は防止することができる。しかしなが
ら、この電力ケーブルに浸水が生じた場合、上下
の半導電性不織布中を毛細管現象によつてケーブ
ルの長さ方向へ水が拡散するため、また、吸水膨
潤性物質どうしの間にあいた空間を膨潤した吸水
膨潤性物質が埋めるまで水が拡散するため、浸水
箇所を十分小さくしているとは言えなかつた。
本考案はこのような従来の欠点を改善し、通常
は半導電性シートが良好に機能し、浸水時には浸
水障害箇所の拡大を十分に防止できる走水防止型
電力ケーブルを得ることを目的とする。
すなわち本考案は遮蔽テープと絶縁体との間に
半導電性シートを用いた電力ケーブルにおいて、
該半導電性シートが少なくとも吸水膨潤性物質と
導電性物質とパルプ短繊維とを混合したものであ
ることを特徴とする走水防止型電力ケーブルであ
る。
以下実施例に基づき図面に沿つて本考案を説明
する。
本考案の走水防止型電力ケーブルは、第1図の
断面図に示すように導体1の周囲に架橋ポリエチ
レンなどの合成樹脂系或いはプチルゴムなどのゴ
ム系の絶縁体2を形成し、更に半導電性シート
3、金属テープなどの遮蔽テープ4、及び保護シ
ース5を順次巻回積層したものであり、とくに半
導電性シート3に走水防止機能を与えたものであ
る。なお、場合によつては導体1と絶縁体2との
間には半導電層が設けられていてもよい。
本考案に使用される半導電性シート3は、第2
図の断面図で示されるように吸水膨潤性物質6と
導電性物質7とパルプ短繊維8とを混合したもの
である。
本考案に用いる吸水膨潤性物質6は、水と接触
した時に膨潤してゲルを形成するものであればよ
く、澱粉、セルロース、ガラクトース、マンノー
ス、サツカロース、アルギン酸など及びこれらの
誘導体、例えば澱粉−ポリアクリロニトリルグラ
フト共重合体のアルカリ金属塩、酸化セルロー
ス、高分子量カルボキシメチルセルロースのアル
カリ金属塩、ポリサツカライドの酸化物、エステ
ル化物、エーテル化物、アルギン酸ソーダなどが
好適である。また吸水膨潤性物質6の形状は、導
電性物質7やパルプ短繊維8と混合し易い形状で
あればよく、粉末状、粒状、フレーク状または微
細繊維状などがよい。
そして、本考案の走水防止を十分に行なうため
には、半導電性シート3中に少なくとも5重量%
の吸水膨潤性物質3が混合されていることが望ま
しい。
本考案に用いる導電性物質7は、黒鉛、炭素、
金属など導電性を有する物であればよく、吸水膨
潤性物質と同様に粉末状、粒状、フレーク状また
は微細繊維状などの混合し易い形状であるのがよ
い。半導電性シート3が半導電性を示す抵抗値を
得るためには、シート3中に導電性物質7が少な
くとも25重量%混合されていることが望ましい。
導電性物質7の量を変化させれば、抵抗値も変化
するので求める抵抗値が容易に得られる。とくに
導電性物質7を半導電性シート3の遮蔽テープ側
から絶縁体側へと減少するように混合すると、抵
抗が遮蔽テープ側から絶縁体側へと徐々に大きく
なり、半導電性シートの機能が向上する。
本考案に用いるパルプ短繊維8としては、例え
ば木材パルプシートを粉砕して得られる繊維長約
5mm以下のパルプフラツフなどを用いることがで
きる。このパルプ短繊維8は半導電性シート3に
おいて吸水膨潤性物質6と導電性物質7の支持体
として働くだけでなく、ケーブル内に侵入した水
がケーブルの長さ方向に走水するより速く、侵入
した水を毛細管現象によつて速やかに半導電性シ
ート3内に導く働きをする。パルプ短繊維8は繊
維長が短く、親水性が高く、フイブリル構造であ
るため、ステープル繊維やフイラメントに比して
繊維に沿つて水が移動する距離は短いので、半導
電性シート3内に導かれた水は広く拡散しにく
く、いわゆるスポツト吸収性を示す。
しかも、本考案ではパルプ短繊維8と吸水膨潤
性物質6とが混在しているので、パルプ短繊維の
近傍に吸水膨潤性物質があり、パルプ短繊維によ
つて導かれた水はすぐに吸水膨潤性物質に到達し
て吸水される。すなわち、本考案では従来技術の
ように繊維だけの層(不織布だけの層)は存在せ
ず、パルプ短繊維8の近傍には必ず吸水膨潤性物
質6があるため、水が半導電性シートの中を拡散
していくことはなく、吸水膨潤が速やかに行われ
る。また、吸水膨潤性物質6どうしの間は保水性
のあるパルプ短繊維8で埋められていて大きな空
間が存在しないので、水の拡散は狭い範囲に限定
される。
この様に、本考案では、ケーブルの長さ方向へ
水が拡散するよりも速く、半導電性シート3内の
吸水膨潤性物質6へ水を導き、吸水膨潤性物質に
水を吸水させて、膨潤ゲル化させ、水の通路を封
鎖することができるので、侵入水のケーブル内で
の拡散を狭い範囲に止めることができる。
なお、本考案の走水防止型電力ケーブルに用い
る半導電性シート3は、ケーブル製造に必要な強
度を得るために少量のバインダーをスプレーする
とか、水によつてパルプを湿潤させた後エンボス
ロールなどを用いて圧着するなどの処理をしても
よいし、半導電性を阻害しない範囲でテイツシユ
ペーパー、不織布などからなる補強層を積層して
もよい。
本考案における半導電性シート3の製法の一例
を挙げると、吸水膨潤性物質20重量%と導電性物
質35重量%とパルプ短繊維45重量%とを混合して
シート状にした後、少量の水を付与してパルプを
湿潤し、エンボスロールにより一体化すればよ
い。このシートの目付は150g/m2であり、体積
固有抵抗は4.3×103Ω.cmと良好な半導電性を示
し、吸水膨潤性も極めて優れており本考案の走水
防止型電力ケーブルに使用するのに適したもので
あつた。
以上のように、本考案の走水防止型電力ケーブ
ルは、通常は良好な半導電性を示すと共に浸水時
には浸水障害箇所の拡大を十分に防止する半導電
性シートを備えているので、浸水障害箇所の発見
及び修理のための十分な時間を確保できる極めて
有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の走水防止型電力ケーブルの断
面図を模型的に例示した図であり、第2図は本考
案の走水防止型電力ケーブルに用いる半導電性シ
ートの断面図を模型的に例示した図である。 1……導体、2……絶縁体、3……半導電性シ
ート、4……遮蔽テープ、5……保護シース、6
……吸水膨潤性物質、7……導電性物質、8……
パルプ短繊維。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 遮蔽テープと絶縁体との間に半導電性シート
    を用いた電力ケーブルにおいて、該半導電性シ
    ートが少なくとも吸水膨潤性物質と導電性物質
    とパルプ短繊維とを混合したものであることを
    特徴とする走水防止型電力ケーブル。 2 導電性物質が半導電性シートの遮蔽テープ側
    から絶縁体側へと減少するように混合されてい
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載の走水防
    止型電力ケーブル。
JP7524583U 1983-05-18 1983-05-18 走水防止型電力ケ−ブル Granted JPS59180317U (ja)

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JP7524583U JPS59180317U (ja) 1983-05-18 1983-05-18 走水防止型電力ケ−ブル

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JPS59180317U JPS59180317U (ja) 1984-12-01
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0731952B2 (ja) * 1985-10-31 1995-04-10 昭和電線電纜株式会社 吸水性導電テ−プの製造方法
JP2814251B2 (ja) * 1988-09-20 1998-10-22 福岡クロス工業株式会社 ケーブル用止水テープ
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57180010A (en) * 1981-04-30 1982-11-05 Showa Electric Wire & Cable Co Power cable

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