JP2812541B2 - 新規エーテルジアミンおよびその製造方法 - Google Patents

新規エーテルジアミンおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2812541B2
JP2812541B2 JP19390790A JP19390790A JP2812541B2 JP 2812541 B2 JP2812541 B2 JP 2812541B2 JP 19390790 A JP19390790 A JP 19390790A JP 19390790 A JP19390790 A JP 19390790A JP 2812541 B2 JP2812541 B2 JP 2812541B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ether
resin
present
hydroxy
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19390790A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0482866A (ja
Inventor
賢一 杉本
桂三郎 山口
彰宏 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP19390790A priority Critical patent/JP2812541B2/ja
Publication of JPH0482866A publication Critical patent/JPH0482866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2812541B2 publication Critical patent/JP2812541B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、4,4′−ビス〔3−(または4−)(4−
アミノフェノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェノンおよび
その製造方法に関する。
この4,4′−ビス〔3−(または4−)(4−アミノ
フェノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェノン(以下、APPB
と略記する)はポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ
アミドマレイミド樹脂およびビスマレイミド樹脂等の原
料として有用である。
〔従来の技術〕
本発明のAPPBは、かって製造された例がなく、したが
って、その用途についても知られていない。
しかしながら、ポリイミド樹脂として利用した場合、
繰り返し構造単位は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂
(商品名PEEK;ICI社製)と類似の構造を持つ各種性能の
優れた樹脂が期待できる。すなわち、本発明のAPPBをポ
リイミド樹脂とした場合、構造単位中の連結基は、エー
テル−エーテル−ケトン−エーテル−エーテル−イミド
を有するものとなる。
このような樹脂を与える長鎖エーテル−ケトン連結基
からなるジアミン化合物は知られていないが、類似の構
造として下記式(II) で表されるジアミン化合物が知られている(特開昭62−
10051)。
〔発明が解決しようとする課題〕
式(II)で表されるジアミン化合物は、かって、本発
明者等によって見出されたものであるが、このジアミン
化合物をポリアミド樹脂の原料として利用した場合、そ
の樹脂は、成型加工が可能であり、可撓性、機械的特性
等の優れた諸性能が得られる。
しかしながら、分子内の連結基に2ケのイソプロピリ
デン基を有するためか、樹脂としての耐熱性に若干の問
題が認められている。
耐熱樹脂を先端複合材用のマトリックスレジンとして
利用する場合、機械的特性、加工性とともに耐熱性、特
に長期間の高温における安定性が重要である。このよう
な要求性能に対して前述の式(II)で表されるジアミン
化合物を用いた樹脂では、未だ満足させることができな
いのが現状である。
本発明の課題は、機械的特性、加工性とともに耐熱性
の優れた樹脂を得るためのジアミン化合物と、その製造
方法を提供することである。
〔課題を解決ための手段〕
本発明者らは、本発明の目的を達成すべく鋭意検討し
た結果、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、前記一般式(I)で表される4,
4′−ビス〔3−(または4−)(4−アミノフェノキ
シ)フェノキシ〕ベンゾフェノンの提供と4,4′−ジハ
ロゲノベンゾフェノンと3−(または4−)ヒドロキシ
−4′−アミノジフェニルエーテルを非プロトン性極性
溶媒中、塩基の存在下に反応させることを特徴とする4,
4′−ビス〔3−(または4−)(4−アミノフェノキ
シ)フェノキシ〕ベンゾフェノンの製造方法である。
一般式(I)で表される本発明のAPPBは、前述したよ
うにベンゼン環6ケを有し、連結基としてエーテルおよ
びカルボニル基から成る2種の長鎖ジアミン化合物であ
る。このAPPBを繰り返し単位の一種として得られる樹脂
においては、エーテル結合やカルボニル結合が熱に対し
て比較的安定であることから、樹脂の耐熱性は良好であ
ることが考えられる。また、これらの結合基を有するこ
と、およびモノマー分子鎖が長いこと等から、樹脂の成
型加工性や可撓性にも優れることが予想される。
このような有用な樹脂を与えるAPPBの製造法について
述べる。
本発明の方法で使用する原料は、4,4′−ジハロゲノ
ベンゾフェノンと3−(または4−)ヒドロキシ−4′
−アミノジフェニルエーテルであり、3−(または4
−)ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエーテルの使
用量は、4,4′−ジハロゲノベンゾフェノンに対して2
倍モル以上あれば良く、好ましくは2〜3倍モル量であ
る。
本発明の方法で使用される4,4′−ジハロゲノベンゾ
フェノンとしては、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、
4,4′−ジフルオロベンゾフェノン、4,4′−ジブロムベ
ンゾフェノン等であり、工業的には4,4′−ジクロロベ
ンゾフェノンが用いられる。
また、3−(または4−)ヒドロキシ−4′−アミノ
ジフェニルエーテルは、従来、レゾルシンまたはハイド
ロキノンとp−クロロニトロベンゼンを塩基の存在下、
非プロトン性極性溶媒中で縮合後、還元することにより
製造されている(例えば、ドイツ特許第2157781、第284
7662、ヨーロッパ特許第3562号)。レゾルシンを原料と
した場合、3−ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエ
ーテルであり、ハイドロキノンを原料とした場合は、4
−ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエーテルであ
る。
本発明の方法で使用する塩基性アルカリ金属化合物
は、アルカリ金属の水酸化物、炭酸水素塩およびアルコ
キシド類であり、具体的には水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナト
リウム、カリウムエトキシド、カリウムイソプロポキシ
ド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドおよ
びリチウムエトキシド等が挙げられる。これは単独は勿
論、2種類以上を併用しても特に差しつかえない。
これら塩基性アルカリ金属化合物は、原料の3−(ま
たは4−)ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエーテ
ルと当量以上あれば良く、好ましくは1〜1.5倍量であ
る。
次に、この方法における反応溶媒としては、非プロト
ン性極性溶媒を使用する。
この非プロトン性極性溶媒としては、N−メチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホ
ン、スルホラン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリドンおよびリン酸ヘキサメチルトリ
アミド等が挙げられる。これら溶剤の使用量は特に限定
されないが、通常、原料に対して1〜10重量倍で十分で
ある。
反応温度は、通常100〜200℃の範囲であり、好ましく
は120〜200℃の範囲である。
本発明の方法においては、4級アンモニア塩、4級ホ
スホニウム塩、クラウンエーテルのような大環状ポリエ
ーテル、クリプテートのような含窒素鎖状ポリエーテ
ル、ポリエチレングリコールおよびそのアルキルエーテ
ルのような相間移動触媒および銅粉、銅塩などを反応促
進剤として加えてもよい。
本発明の方法における一般的な実施態様としては、所
定量の3−(または4−)ヒドロキシ−4′−アミノジ
フェニルエーテル、アルカリ金属化合物および溶媒を装
入し、3−(または4−)ヒドロキシ−4′−アミノジ
フェニルエーテルを金属塩とした後、4,4′−ジハロゲ
ノベンゾフェノンを加え反応させるか、あるいは、4,
4′−ジハロゲノベンゾフェノンを含む全原料を同時に
加え、そのまま昇温して反応させるかのいずれであって
も良い。勿論、これらに限定されるものでなく、その他
の方法により実施することも出来る。
反応系内に水が生成する場合、それを除去する方法と
しては、窒素ガス等を通気させることによって、徐々に
系外に除去する方法、あるいはベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼン等を少量使用して共沸により系
外へ取り除く方法でも良い。
この反応の終点は、薄層クロマトグラフィーまたは高
速液体クロマトグラフィーにより原料または未反応中間
体(モノ置換体)の減少を見ながら決定することができ
る。
反応終了後、上記の方法により得られた反応液をその
まま水等に排出するか、また濾過によって無機塩を除去
した後、溶媒を濃縮して粗製品を得る。得られた粗製品
を溶剤により再結晶を行なうか、あるいは塩酸など鉱酸
の添加によって鉱酸塩として析出させ、中和して目的物
を得る方法がある。
〔作用および効果〕
本発明は、新規なエーテルジアミンおよびそれらの製
造方法を提供するものである。
本発明のジアミンを原料とした樹脂は、耐熱性、可撓
性、機械的特性等で優れた性質が期待できる。また、本
発明の製造方法は、原料の入手が容易で高純度、高収率
で製造できる方法である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 1セパラブルフラスコに4,4′−ジクロロベンゾフ
ェノン55.7g(0.23モル)、3−ヒドロキシ−4′−ア
ミノジフェニルエーテル96.5g(0.48モル)と96%水酸
化カリウム29.2g(0.49モル)および1.3−ジメチル−2
−イミダゾリドン750mlを装入し、160〜170℃で6時間
反応する。反応終了後、冷却し、濾過して無機塩を除去
する。
次に、この濾液を減圧蒸留により溶剤を留去した後、
冷却して35%塩酸57g、90%イソプロピルアルコール水
溶液1を装入して、加熱溶解させる。次に、撹拌しな
がら20℃に冷却すると、塩酸塩結晶が析出する。これを
濾過し、この塩酸塩結晶をイソプロピルアルコール1
中にてアンモニア水により中和し、濾過、水洗、乾燥し
てトルエン溶媒により再結晶を行い、4,4′−ビス〔3
−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェノ
ンの微褐色結晶を得た。
収量:109.6g(収率82%) 融点:132〜134℃ 高速液体クロマトグラフィーによる純度は、99.0%で
あった。
また、元素分析値、マススペクトルおよびIRスペクト
ルの結果は、以下の通りである。
元素分析値 C H N 計算値(%) 76.55 4.83 4.83 分析値(%) 76.82 4.95 4.72 MS(FD):580(M+) IR(KBr;cm-1):3450(アミノ基) 1640(カルボニル基) 1220(エーテル結合) 実施例2 1セパラブルフラスコに、4,4′−ジクロロベンゾ
フェノン57.7g(0.23モル)、4−ヒドロキシ−4′−
アミノジフェニルエーテル96.5g(0.48モル)、炭酸カ
リウム47.6g(0.35モル)および1.3−ジメチル−2−イ
ミダゾリドン800mlを装入し、180〜190℃で12時間反応
した。反応終了後、冷却し、濾過して無機塩を除去す
る。次に、この濾液を減圧蒸留により溶剤を留去したの
ち、冷却して、35%塩酸57g、イソプロピルアルコール
1を装入してを晶析させる。これを濾過し、この塩酸
塩結晶をイソプロピルアルコール1中でアンモニア水
により中和し、濾過、水洗、乾燥後、トルエン溶媒によ
り再結晶を行い、4,4′−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェノンの微褐色結晶105g
(収率78.7%)を得た。
融点:189〜191℃ 高速液体クロマトグラフィーによる純度は、99.2%で
あった。
また、元素分析値、マススペクトルおよびIRスペクト
ルの結果は、以下の通りである。
元素分析値 C H N 計算値(%) 76.55 4.83 4.83 分析値(%) 76.92 4.66 4.80 MS(FD):580(M+) IR(KBr;cm-1):3470(アミノ基) 1650(カルボニル基) 1220(エーテル結合) 実施例3 1セパラブルフラスコに4,4′−ジフルオロベンゾ
フェノン50.1g(0.23モル)、3−ヒドロキシ−4′−
アミノジフェニルエーテル96.5g(0.48モル)と炭酸カ
リウム47.6g(0.35モル)およびN,N−ジメチルホルムア
ミド800mlを装入し、145〜150℃で14時間反応する。反
応終了後、実施例1と同様の方法で後処理を行い、4,
4′−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェノキ
シ〕ベンゾフェノン105g(収率78.7%)を得た。
高速液体シロマトグラフィーによる純度は、99.1%で
あった。
実施例4 500mlセパラブルフラスコに4,4′−ジフルオロベンゾ
フェノン21.8g(0.1モル)、4−ヒドロキシ−4′−ア
ミノジフェニルエーテル42.2g(0.21モル)、炭酸カリ
ウム20.7g(0.15モル)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド400mlを装入し、145〜150℃で15時間反応する。反応
終了後、後処理を実施例2と同様な方法で行い、4,4′
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ベ
ンゾフェノン46.4g(収率80%)を得た。
純度は、99.0%であった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) で表される4,4′−ビス〔3−(または4−)(4−ア
    ミノフェノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェノン。
  2. 【請求項2】4,4′−ジハロゲノベンゾフェノンと3−
    (または4−)ヒドロキシ−4′−アミノジフェニルエ
    ーテルを非プロトン性極性溶媒中、塩基の存在下で反応
    させることを特徴とする4,4′−ビス〔3−(または4
    −)(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ベンゾフェ
    ノンの製造方法。
JP19390790A 1990-07-24 1990-07-24 新規エーテルジアミンおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP2812541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19390790A JP2812541B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 新規エーテルジアミンおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19390790A JP2812541B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 新規エーテルジアミンおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0482866A JPH0482866A (ja) 1992-03-16
JP2812541B2 true JP2812541B2 (ja) 1998-10-22

Family

ID=16315727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19390790A Expired - Fee Related JP2812541B2 (ja) 1990-07-24 1990-07-24 新規エーテルジアミンおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2812541B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0482866A (ja) 1992-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SE530059C2 (sv) Förfarande för framställning av en bis-ftalonitrilmonomer
JP2633908B2 (ja) ポリマレイミド化合物およびその製造方法
EP0253891B1 (en) Aromatic bismaleimido compounds and process for their preparation
JP2812541B2 (ja) 新規エーテルジアミンおよびその製造方法
JPS61221158A (ja) 4,4′−ビス(アミノフエノキシ)ベンゾフエノンの製造方法
EP0055630B1 (en) Method for the preparation of fluorophthalamic compounds
JPS61229834A (ja) トリフルオロエトキシベンゼン又はトリフルオロエチルチオベンゼンの製造方法
EP0193358B1 (en) Method of preparing 3,3'-dinitrodiphenyl ether
JP2507416B2 (ja) 新規エ−テルジアミンおよびその製造方法
JP3018643B2 (ja) フッ素含有ジアミノベンゼン化合物及びフッ素含有芳香族ジアミン化合物の製造法
US4754068A (en) 1,3-bis(3-aminophenoxy)-5-halogenobenzenes and process for their preparation
JPH0551579B2 (ja)
JPH0710813B2 (ja) 3,3′−ジニトロジフエニルエ−テルの製造方法
JPH07116124B2 (ja) 新規エーテルジアミンおよびその製造方法
JPH0753701B2 (ja) 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−5−ハロゲノベンゼン
SU785295A1 (ru) Бензилоксиаценафтенхиноны в качестве мономеров дл полихиноксалинов, обладающих повышенной термостойкостью и растворимостью
JPH0390052A (ja) 新規なエーテルジアミンおよびその製造方法
JP2618410B2 (ja) 芳香族ヒドロキシ化合物の製造方法
JPH0588216B2 (ja)
JPS6210051A (ja) 新規エ−テルジアミンおよびそれらの製造方法
JPH0550510B2 (ja)
JPH0737448B2 (ja) ピリジン環を含有する芳香族ジアミンおよびその製造方法
JPH0737447B2 (ja) ピリジン環を含有する芳香族ジアミンおよびその製造方法
JPS61197546A (ja) 3,3′−ジニトロジフエニルエ−テルの製造方法
JP2004002265A (ja) 新規な芳香族ジアミン及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees