JP2811615B2 - 入力制御装置 - Google Patents

入力制御装置

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JP2811615B2
JP2811615B2 JP4141986A JP14198692A JP2811615B2 JP 2811615 B2 JP2811615 B2 JP 2811615B2 JP 4141986 A JP4141986 A JP 4141986A JP 14198692 A JP14198692 A JP 14198692A JP 2811615 B2 JP2811615 B2 JP 2811615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばシンセサイザー
等の電子楽器の操作パネル等に設けられるスライド方式
の入力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器やミキサー等といった音
響機器、或いは映像機器等においては、該機器を制御す
る際の操作性を向上させるために、スライド方式により
種々の制御を行ったり、情報を入力するスライダが設け
られることが多い。かかるスライダの一例を図10に示
す。図では「0〜100」の範囲内で制御値を与える例
を示している。
【0003】このスライダは、スライド操作子としての
つまみ50を往復動させることにより、該つまみ50の
位置に応じて、例えば内部に設けられた可変抵抗器の抵
抗値を変化させるように構成される。
【0004】そして、つまみ50の位置、つまり抵抗値
に応じて発生される電圧をデジタルデータに変換し、こ
れを一旦メモリに記憶し、制御値として種々の用途、例
えば音量値として用いられるようになっている。
【0005】しかしながら、上記の構成では、メモリに
記憶されている実際の制御値とスライダのつまみ50の
位置との対応がずれる場合が発生する。
【0006】例えば、1つのスライダを、動作モードに
よって違った意味で選択的に使用する構成の場合、或る
動作モードでスライダを操作して所定値を設定し、次い
で、他のモードに切り換えて、同じスライダを操作して
他の値を設定し、再び元のモードに戻した時に、メモリ
内の制御値とつまみ50の現在位置との対応がずれてし
まう場合がある。
【0007】図11は、かかる場合を具体的に説明する
ための図である。同図(A)は、スライダの最小値から
最大値までの範囲を100%とした場合、ある動作モー
ドでつまみ50を20%の位置に設定し、必要な制御を
終えた後、次の動作モードへ切り換えた直後の様子を示
している。この時にメモリに記憶されている制御値は8
0%であるとする。
【0008】ここで、制御値を80%から目標値50%
へ動かしたい場合には、スライダのつまみ50を移動さ
せ、該スライダに設けられたメモリの中央付近で止める
ことになる。
【0009】この時の制御値の変化を時間経過に沿って
説明する。先ず、動作モードを変更すると、図11
(A)に示すように、制御値とつまみ50の現在位置と
の対応がずれる状態が生じる。この場合、つまみ50を
動かさなければスライダのイベントは発生しないので、
図示する状態が維持される。
【0010】次いで、つまみ50を少しでも動かすと
(図では右方向へ9%動かす場合を示している)スライ
ダのイベントが検出され、制御値がつまみ50の位置に
対応する値に更新される。即ち、同図(B)に示すよう
に、つまみ50を動かした瞬間にメモリに記憶される制
御値は80%から一気に29%まで大きく変化する。
【0011】その後、つまみ50を更に図中右方向に動
かすと、同図(C)に示すように、該つまみ50の変化
に追随して制御値も徐々に変化する。かかる追随動作を
繰り返し、つまみ50を目盛りの真中に持ってくること
により、同図(N)に示すように、最終目標値50%へ
到達する。
【0012】一般に、上記のように構成される入力制御
装置においては、つまみ50の動きに対する反応は速い
のが良く、80%から29%へ制御値が一気に変化する
のは当然であった。
【0013】しかしながら、かかる制御値の急激な変化
は、例えば音量を制御している状態にあっては、予期し
ない音量が突然発生したり消滅するので、操作者は聴感
上不自然さを感じるという問題があった。また、上記急
激な変化は、場合によっては、無視できない程度のノイ
ズとして知覚されるという欠点もあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑みてなされたもので、スライド操作子と、該スライ
ド操作子に対応する制御値との対応にずれが生じた場合
であっても、制御値の急激な変化を抑止し、常に安定し
た滑らかな制御値の入力を行うことのできる入力制御装
置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる入力制御
装置は、上記目的を達成するために、操作子の現在位置
に対応するデータを発生するデータ発生手段と、該デー
タ発生手段で発生されたデータを記憶する記憶手段と、
該記憶手段の内容と前記データ発生手段の操作子の位置
との対応がずれた場合に、前記データ発生手段の操作子
の移動に追随して前記記憶手段の内容を逐次更新する制
御手段とを有し、前記記憶手段の内容を入力値とする入
力制御装置において、前記制御手段は、前記操作子の移
動速度を検出し、該移動速度に応じて前記記憶手段の内
容を前記操作子の位置に漸近せしめる割合を算出し、該
算出結果に基づいて制御を行う入力制御装置、を特徴と
する。
【0016】さらに詳しくは、前記制御手段によって算
出された割合が所定最大変化量を超える場合には、該最
大変化量を限度として当該時点の制御を行い、引き続く
制御において得られる割合に応じて前記記憶手段の内容
を前記操作子の位置に漸近せしめる制御を行うことを特
徴とする。
【0017】
【作用】本発明は、上記記憶手段に記憶されたータと上
記データ発生手段の操作子の位置との対応がずれた場合
に、記憶手段に記憶されているデータを操作子の現在位
置に対応するデータでそのまま置き換えるのではなく、
上記記憶手段に記憶されたデータと上記データ発生手段
の操作子の位置とが徐々に接近するように制御して最終
的には一致せしめるようにしたものである。
【0018】これにより、例えば制御値として用いられ
る記憶手段に記憶されたデータと操作子の位置を示すデ
ータとの対応にずれが生じている場合であっても、操作
子の移動による制御値の急激な変化が抑止され、聴感上
の不自然さやノイズの発生を回避できるものとなってい
る。
【0019】また、上記記憶手段に記憶されたデータと
上記データ発生手段の操作子の位置とが徐々に接近する
ように制御するに際し、操作子の移動速度に応じて接近
の割合を決定するようにしたので、常に安定した滑らか
な制御値の入力を行うことのできるものとなっている。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の入力制御装置が適用さ
れる電子楽器の一実施例の構成を概略的に示すブロック
図である。
【0021】図において、30は鍵盤部であり、複数の
キーが配列された鍵盤と各キーの押下の状態を検出する
ためのキースキャン回路とが含まれている。この鍵盤部
30からのデータは、CPU34の制御の下に、システ
ムバス43を介してRAM37に送られ、該RAM37
に設けられた鍵バッファに記憶されるようになってい
る。
【0022】31は操作パネル部であり、この操作パネ
ル部31には、モード指定スイッチ、メロディ選択スイ
ッチ、リズム選択スイッチ等の各種スイッチ(いずれも
図示しない)が設けられている。また、この操作パネル
部31には、この発明の特徴に直接関係するスライダ3
2が設けられている。
【0023】操作パネル部31の各スイッチの状態は、
上記鍵盤部30と同様に、内部に設けられたパネルスキ
ャン回路によって検出されるようになっている。この操
作パネル部31の各スイッチのオン/オフを示すデータ
は、CPU34の制御の下に、システムバス43を介し
てRAM37に送られ、該RAM37に設けられたスイ
ッチバッファに記憶される。
【0024】また、スライダ32のつまみ33の位置を
示すデータは、つまみ33の位置に応じて発生される電
圧(「0〜100」の各段階に分けられるものとする)
を図示しないA/D変換器でデジタルデータに変換して
得られるようになっている。このスライダ32からのデ
ータも、CPU34の制御の下に、システムバス43を
介してRAM37に送られ、該RAM37に設けられた
スライダバッファに記憶されるようになっている。
【0025】上述した鍵、スイッチ及びスライダの各バ
ッファは、それぞれ新旧の2種類のバッファで構成さ
れ、交互に使用される(書込が行われる)ようになって
いる。そして、上記新旧の2つのバッファの内容を比較
し、これらの内容が相違する時にイベントがあった旨を
認識し、変化のあった鍵、スイッチ又はスライダが記憶
されたイベントバッファ(それぞれ「鍵イベントバッフ
ァ」、「スイッチイベントバッファ」、「スライダイベ
ントバッファ」という)を作成するようになっている。
【0026】中央処理装置(CPU)34は、リードオ
ンリメモリ(ROM)35に記憶されている制御プログ
ラムに従って当該電子楽器の全体を制御するものであ
る。このCPU34には、タイマ36が接続されてお
り、所定時間間隔で割込信号を発生するようになってい
る。
【0027】上記ROM35には、上述したCPU34
を動作させるプログラムの他、音色データ、その他、C
PU34が使用する種々の固定データが記憶されてい
る。この発明の特徴に直接関係するスライダ制御テーブ
ル(図9参照)もこのROM35に記憶されるようにな
っている。このスライダ制御テーブルの詳細については
後述する。
【0028】ランダムアクセスメモリ(RAM)37に
は、CPU34が使用する作業用のバッファ、該電子楽
器における各種処理を実施するためのレジスタ、フラグ
等が定義されている。また、このRAM37には、スラ
イダ32のつまみ33の位置に対応する制御値が記憶さ
れる制御バッファが設けられている。後述するように、
この制御バッファの内容がスライダ32による入力値と
して使用される。
【0029】インタフェース回路(I/O)38は、本
電子楽器と外部装置との間で、例えばMIDI(Musica
l Instrument Digital Interface)情報の入出力を制御
するものである。上記制御値は、上記スライダ32の操
作によりRAM37の制御バッファから与えられる他、
このインタフェース回路38を介して入力されるMID
I情報によっても与えられる。
【0030】楽音発生回路39は、CPU34の制御に
応じて、図示しない波形メモリに記憶されている楽音波
形データを読み出して再生することにより、各種音色に
対応した楽音信号を発生するものである。
【0031】この楽音発生回路39から出力されるデジ
タル信号は、D/A変換器40に送出される。D/A変
換器40は、入力されたデジタル楽音信号をアナログ楽
音信号に変換する周知のものである。このD/A変換器
40で変換されたアナログ楽音信号は、増幅器41に供
給されるようになっている。
【0032】増幅器41は、D/A変換器40からのア
ナログ楽音信号の増幅を行うものである。この増幅器4
1で増幅された楽音信号は、音響回路42に供給され
る。音響回路42は、入力された電気信号としてのアナ
ログ楽音信号を音響信号に変換する、例えばスピーカや
ヘッドホンで構成される。
【0033】上記鍵盤部30、操作パネル部31、CP
U34、ROM35、RAM37、インタフェース回路
38及び楽音発生回路39は、システムバス43を介し
て相互に接続されるようになっている。
【0034】図9は、スライダ制御テーブルの一例を示
すものである。このスライダ制御テーブルは、複数のモ
ード(、、、…)に対応して、「MAX変化
量」、「収束領域」及び「反比例係数」の3つのデータ
を記憶している。
【0035】「MAX変化量」は、制御バッファの内容
をスライダ32のつまみ33の位置に対応させるべく変
更する際に、変更量の最大値を規定するものである。か
かる制限を設けることにより、一定量以上の変更が短時
間で行われることを防止している。
【0036】「収束領域」は、制御バッファの内容とつ
まみ33の現在位置を示すデータとが一致したとみなす
際の、許容範囲を定めるものである。例えば、モード
においては、制御バッファの内容とつまみ33の現在位
置を示すデータとの差が「10」以下になればこれらは
一致したとみなし、以降は、つまみ33の現在位置を示
すデータをそのまま制御バッファの値とする。
【0037】「反比例係数」は、制御バッファの内容と
つまみ33の現在位置を示すデータとの対応がずれた場
合に、制御バッファの内容を更新する(接近させる)割
合を定めるものである。
【0038】次に、上記構成において、スライダ32の
動きを中心に、動作を説明する。
【0039】図2は本電子楽器のメインフローチャート
を示す。電源が投入されると、先ず、初期化処理が行わ
れる(ステップS10)。この初期化処理では、RAM
37内の各種バッファ、フラグ、レジスタ等の初期化が
行われる。
【0040】次いで、パネル処理が実行される(ステッ
プS11)。このパネル処理では、操作パネル部31の
スイッチスキャン回路からスイッチデータを読み込み、
RAM37に定義される新スイッチバッファに書き込
む。そして、旧スイッチバッファと新スイッチバッファ
の内容を比較することにより操作されたスイッチに対応
する部分がオン又はオフにされたスイッチイベントバッ
ファを作成する。
【0041】そして、該スイッチイベントバッファの内
容を参照して、該当するスイッチの操作に対応する処
理、例えばモード変更、カーソル移動等の各種処理を実
行する。
【0042】また、このパネル処理では、操作パネル部
31のスライダ32の値を読み込み、RAM37に定義
される新スライダバッファに書き込む処理が行われる。
この新スライダバッファの内容は、後述するスライダ処
理ルーチンで参照される。
【0043】次いで、鍵盤処理が実行される(ステップ
S12)。この鍵盤処理は、鍵盤部30のキースキャン
回路からキーデータを読み込み、新鍵バッファにセット
する。そして、旧鍵バッファと新鍵バッファの内容を比
較することにより操作された鍵に対応する部分がオン又
はオフにされた鍵イベントバッファを作成する。この
際、操作されたキーの打鍵強度等のデータをも入力され
る。
【0044】次いで、発音処理が行われる(ステップS
13)。この発音処理は、上記で作成した鍵イベントの
バッファを調べることにより打鍵又は離鍵されたキーを
認識し、これに基づいて楽音発生回路39を駆動し、そ
れぞれ発音又は消音を行うものである。また、インタフ
ェース回路38から送られてくるMIDI情報に従って
楽音発生回路39を駆動し、所定の発音又は消音を行
う。
【0045】次いで、MIDI処理が行われる(ステッ
プS14)。このMIDI処理では、インターフェース
回路38を介してMIDI情報の入出力処理を行う。即
ち、外部装置からMIDI情報を入力して発音や音色変
更等を行うとともに、当該電子楽器で発生した楽音情報
をMIDI情報として外部装置に送出する処理を行う。
【0046】このMIDI処理が終了すると、その他の
処理を実行し(ステップS15)、その後、ステップS
11へ戻る。以下ステップS11〜S15を繰り返し実
行することにより、鍵盤部30のキー操作又は操作パネ
ル部31のスイッチ等の操作に応じて電子楽器の発音・
消音処理、音色変更処理等の各種処理が行われることに
なる。
【0047】一方、上記メインルーチンの実行と並行し
て割込処理が実行される。図3は、この割込処理を示す
フローチャートである。
【0048】割込処理は、CPU34に接続されている
タイマ36によって一定周期で発生される割込信号によ
り起動されるようになっている。
【0049】タイマ36から割込信号が入力されると、
先ず、スライダ処理が行われる(ステップS20)。こ
のスライダ処理の詳細については後述する。次いで、そ
の他の処理が行われ(ステップS21)、その後、この
割込処理ルーチンからリターンし、メインルーチンに戻
る。従って、スライダ処理は、一定間隔で実行されるこ
とになる。
【0050】上記スライダ処理の詳細を、図4のフロー
チャートに示す。
【0051】スライダ処理では、先ず、スライダの移動
があったか否かが調べられる(ステップS30)。これ
は、上述したパネル処理(図2のステップS11)にお
いて、スライダ32から読み込んだ新スライダバッファ
の内容と前回に読み込んだ旧スライダバッファの内容と
を比較し、相違があるか否かを調べることにより行われ
る。
【0052】ここで、スライダの移動がなかったことが
判断されると、モード切換直後であるか否かが調べられ
る(ステップS31)。
【0053】そしてモード切換直後であることが判断さ
れると、何等処理を行うことなく、このスライダ処理ル
ーチンからリターンする。即ち、この場合は、モードが
切り換わった直後であって、且つ、スライダの移動もな
いので何等の処理も行われないことになる。
【0054】一方、モード切換直後でないことが判断さ
れると、ステップS33へ分岐する。即ち、モード切換
直後でなく、且つ、スライダの移動がない場合は、スラ
イダの移動が収束した、又は収束しつつあることを意味
するので、ステップS33以降の処理が行われる。
【0055】上記ステップS30で、スライダの移動が
あったことが判断されると、その時点におけるスライダ
32のつまみ33の現在位置を示すデータ(以下、「ス
ライダ値という)AをRAM37内に定義されたテンポ
ラリレジスタに記憶する(ステップS32)。
【0056】次いで、特殊モードであるか否かが調べら
れる(ステップS33)。これは、RAM37に定義さ
れる特殊モードフラグがセットされているか否かを調べ
ることにより行われる。
【0057】ここで、特殊モードとは、制御バッファの
内容とスライダ値とを徐々に接近させる過程において、
一旦、制御バッファの内容とスライダ値との差が収束領
域に入ったが再び収束領域を逸脱した状態、つまり収束
領域を横切った状態をいう。
【0058】ここで、特殊モードでないことが判断され
ると、テンポラリレジスタに記憶されたスライダ値Aは
収束領域内にあるか否かが調べられる(ステップS3
4)。これは、上述したスライダ制御テーブルの収束領
域欄を参照し、制御バッファの内容と上記スライダ値A
との差が、スライダ制御テンポラリの収束領域に規定さ
れた値より小さいか否かを調べることにより行われる。
【0059】そして、テンポラリレジスタに記憶された
スライダ値Aが収束領域にあることが判断されると、該
テンポラリレジスタに記憶されたスライダ値Aをスライ
ダイベントバッファに格納する(ステップS35)。次
いで、このスライダイベントバッファの内容を制御値と
して処理すべく制御バッファにセットする(ステップS
36)。
【0060】一方、上記ステップS34で、テンポラリ
レジスタに記憶されたスライダ値Aが収束領域にないこ
とが判断されると、収束領域を横切ったか否かが調べら
れる(ステップS37)。そして、収束領域を横切って
いないことが判断されると、演算処理ルーチンがコール
される(ステップS38)。そして、この演算ルーチン
において、この発明の特徴である制御バッファの内容と
スライダ値とを接近させる処理が行われることになる。
【0061】このステップS38で行う演算処理の詳細
について、図5のフローチャートを参照しながら詳細に
説明する。
【0062】この演算処理ルーチンでは、先ず、スライ
ダ32のつまみ33の変位方向が調べられる(ステップ
S50)。これは、制御バッファの内容と上記スライダ
値Aとの差が大きくなる方向にあるか、又は小さくなる
方向にあるかを調べることにより行われる。
【0063】そして、差が大きくなる方向であることが
判断されると、スライダイベントバッファの内容にMA
X値を加算する(ステップS58)。これにより、スラ
イダ32が現在の制御値から離れる方向に移動する場合
は、スライダの動きに対して最大の変位(スライダ制御
テーブルのMAX値)で制御値に接近することになる。
【0064】一方、上記ステップS50で、差が小さく
なる方向であることが判断されると、変位計算が行われ
る(ステップS51)。つまり、当該割込処理が開始さ
れる直前のつまみ33の位置を示す値(スライダイベン
トバッファに記憶されている)と制御バッファの値との
差を100%とした場合に、今回のスライダ32のつま
み33の移動がその何%を占めるかを算出する。ここで
計算される変位をx%とする。
【0065】次いで、上記で算出した変位xの逆数に反
比例係数aを乗算することにより、新しい制御値yを算
出する(ステップS52)。ここで算出された制御値y
は、百分率で表されている。従って、上記制御値yに所
定の変換を施すことにより、スライダ32の目盛りに対
応した制御値Yに変換する(ステップS53)。
【0066】次いで、得られた制御値YがMAX値より
大きいか否かが調べられる(ステップS54)。そし
て、MAX値より大きいことが判断されると、制御バッ
ファに記憶されている前回の制御値をMAX値分だけ変
位させ新しい制御値とする(ステップS55)。これに
より、制御バッファの変位は最大でもスライダ制御テー
ブルのMAX値内に制限されることになる。
【0067】一方、制御値YがMAX値以下であること
が判断されると、制御バッファに記憶されている前回の
制御値をY値分だけ変位させる(ステップS56)。こ
れにより、所定の割合で制御値とスライダ値とが接近す
ることになる。
【0068】次いで、上記ステップS55又はS56で
得られた値をスライダイベントバッファにセットする
(ステップS57)。その後、この演算処理ルーチンか
らリターンし、スライダ処理ルーチンのステップS36
へ戻る。
【0069】そして、上述した場合と同様に、スライダ
イベントバッファの内容を制御値として処理すべく制御
バッファにセットする(ステップS36)。
【0070】一方、スライダ処理ルーチン(図4)にお
いて、ステップS37で収束領域を横切ったことが判断
されると、特殊モードフラグがセットされ(ステップS
39)、その後、特殊処理ルーチンがコールされる(ス
テップS40)。なお、上記ステップS33で特殊モー
ドであることが判断された場合も特殊処理ルーチンがコ
ールされる。
【0071】この特殊処理ルーチンは、スライダ32の
つまみ33の操作において、スライダ値が制御値を越え
てしまった場合に、上述したと類似の処理にて、制御値
とスライダ値とを接近させる処理である。この特殊処理
の詳細について、図6に示したフローチャートを参照し
ながら説明する。
【0072】この特殊処理では、先ず、制御値とスライ
ダ値との差(差分)が、MAX値より小さいか否かが調
べられる(ステップS60)。そして、差分がMAX値
より小さいことが判断されると、特殊モードフラグをク
リアする(ステップS64)。
【0073】次いで、テンポラリレジスタのスライダ値
Aをスライダイベントバッファにセットし(ステップS
65)、その後、この特殊処理ルーチンからリターンす
る。これにより、強制的に制御値とスライダ値とが一致
させられることになる。
【0074】一方、上記ステップS60において差分が
MAX値より小さくないことが判断されると、該差分か
らMAX値を減じ、これを値Bとする(ステップS6
1)。
【0075】次いで、上記値Bが収束領域にあるか否か
を調べる(ステップS62)。ここで、値Bが収束領域
にあることが判断されると、上記ステップS64へ分岐
し、強制的に制御値とスライダ値とを一致させる処理が
行われる。
【0076】一方、値Bが収束領域にないことが判断さ
れると、該値Bに前回の制御値を加算したものを新しい
スライダイベントバッファの内容とする。これにより、
制御値とスライダ値とを一致させる処理が継続されるこ
とになる。
【0077】以上の動作の理解を容易にするために、具
体的数値を用いて図7を参照しながら更に説明を加え
る。
【0078】この実施例は、スライダ32のつまみ33
の移動スピードに反比例させて制御値を決めることを基
本とする。これは、つまみ33を現在位置より遠くに動
かす場合は比較的速いスピードで動かし、近くに動かす
場合は比較的遅いスピードで動かすという人の特性に基
づいている。
【0079】即ち、速いスピードでつまみ33を動かす
場合は、現在の制御値の近くまでつまみ33を動かす可
能性が高いので該制御値の変位を小さくし、遅いスピー
ドでつまみ33を動かす場合は、現在の制御値から離れ
た位置につまみ33を動かすので制御値の変位を大きく
する。換言すれば、つまみ33のスピードに反比例させ
て制御値を決めることになる。
【0080】図7(A)は、初期状態において、スライ
ダ32の値が「30」で制御バッファ内の制御値が「8
0」である場合を示している。つまみ33を比較的はや
く動かした場合の例を図7(B)に、ゆっくり動かした
場合の例を図7(C)にそれぞれ示している。
【0081】つまみ33の移動スピードは、前回のスラ
イダ値と今回のスライダ値との差によって求めることが
できる。即ち、スライダ値は、一定間隔で発生する割込
に同期して読み込まれるので、上記差は単位時間当たり
の移動距離、つまりスピードとみなすことができる。
【0082】図7(B)を参照して新しい制御値を求め
る一例を説明する。いま、反比例係数aを「150」と
し、スライダ32の現在値を「30」、制御値を「8
0」とすると、「80−30=50」がスライダ値と制
御値との差となり、これを100%とする。
【0083】例えば、図7(B)に示すように、単位時
間でつまみ33が「45」の位置まで動いたとすると、
「45−30=15」はその30%に当たる。従って、
新たな制御量yは、 制御量y=a/x=150/30=5(%) これをスライダ値に換算すると、 制御量Y=50×0.05=2.5≒3 よって、新しい制御値は、「80−3=77」となる。
【0084】同様に、例えば、図7(C)に示すよう
に、単位時間でつまみ33が「35」の位置まで動いた
とすると、「35−30=5」はその10%に当たる。
従って、新たな制御量yは、 制御量y=a/x=150/10=15(%) これをスライダ値に換算すると、 制御量Y=50×0.15=7.5≒8 よって、新しい制御値は、「80−8=72」となる。
【0085】同様の方法により、制御値とスライダ値と
が離れた状態から一致するまでの各計算の経過を図8に
示す。図では、スライダ値及び制御値が7段階にて収束
する際の軌跡となっている。図示するように、制御値は
最終値の「50」に向かって無駄なく大きく飛ぶことも
なく滑らかな軌跡を描いている。かかる制御により、ノ
イズの発生が防止できるものとなっている。
【0086】また、過激な操作に対しても常に安定し、
滑らかな制御を行うことが可能な、入力制御装置を実現
できるものとなっている。
【0087】なお、上記実施例では、スライド式の操作
子について説明したが、これに限定されるものではな
い。例えば回転式の操作子等にも同様に適用できるもの
であり、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スライド操作子と、該スライド操作子に対応する制御値
との対応にずれが生じた場合であっても、制御値の急激
な変化を抑止し、常に安定した滑らかな制御値の入力を
行うことのできる入力制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の入力制御装置が適用される電子楽器の
一実施例の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1に示した電子楽器のメインフローチャート
である。
【図3】図1に示した電子楽器のタイマ割込み処理を示
すフローチャートである。
【図4】図3に示したスライダ処理を示すフローチャー
トである。
【図5】図4に示した演算処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】図4に示した特殊処理を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明の実施例の動作を説明するための図であ
る。
【図8】本発明の実施例の動作を説明するための図であ
る。
【図9】本発明の実施例で用いるスライダ制御テーブル
の一例を示す図である。
【図10】スライダの一例を示す図である。
【図11】従来のスライダの動作を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
30 鍵盤部 31 操作パネル部 32 スライダ 33 つまみ 34 CPU 35 ROM 36 タイマ 37 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10H 1/32 G06F 3/023 340 G10H 1/053 G10H 1/18 G10H 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作子の現在位置に対応するデータを発
    生するデータ発生手段と、該データ発生手段で発生され
    たデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段の内容と前
    記データ発生手段の操作子の位置との対応がずれた場合
    に、前記データ発生手段の操作子の移動に追随して前記
    記憶手段の内容を逐次更新する制御手段とを有し、前記
    記憶手段の内容を入力値とする入力制御装置において、 前記制御手段は、前記操作子の移動速度を検出し、該移
    動速度に応じて前記記憶手段の内容を前記操作子の位置
    に漸近せしめる割合を算出し、該算出結果に基づいて制
    御を行うことを特徴とする入力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段によって算出された割合が
    所定最大変化量を超える場合には、該最大変化量を限度
    として当該時点の制御を行い、引き続く制御において得
    られる割合に応じて前記記憶手段の内容を前記操作子の
    位置に漸近せしめる制御を行うことを特徴とする、請求
    項1に記載の入力制御装置。
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