JP2803751B2 - 多層電子回路基板 - Google Patents
多層電子回路基板Info
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Description
た,信頼性に優れた多層状の電子回路基板に関する。
つ実用化されており,例えばガラス・エポキシ複合体,
アルミナ質焼結体およびムライト質焼結体等を基板材料
とする電子回路基板が提案され使用されている。そし
て,高集積化を促進する1つの方法として,シリコン集
積回路などを直接基板に搭載する実装方法が検討されて
いる。
積回路と熱膨張率が大きく異なるため,該基板に直接搭
載することのできるシリコン集積回路は極めて小さいも
のに限られている。そればかりではなく,ガラス・エポ
キシ複合体のみからなる基板は,固定形成工程において
寸法が変化し易いため,特に微細で精密な回路が要求さ
れる基板には適用が困難である。
高く機械加工性に劣る。そのため,例えばスノーホール
等を設けるような機械加工が必要な場合には,生成形体
の段階で加工した後焼成する方法が行われている。しか
し,焼成時の収縮を均一に生じさせることは困難であ
り,特に高い寸法精度を要求されるものや寸法の大きな
ものを製造することは困難であった。
7190号あるいは特開昭64−82689号には,多孔質セラミ
ックの気孔内に樹脂を含浸した基板が提案されている。
とで,実装する部品,例えばシリコン集積回路等の熱膨
張に合わせたもので,低膨張で寸法安定性に優れてい
る。また,機械加工が容易で大型化及び軽量化に対応で
きる。
層化が進んでいる。また,チップ抵抗,コンデンサー等
のチップ部品に代わり,これら素子を膜状に回路上に形
成した膜状素子を有する電子回路基板が開発されてい
る。
ー等の膜状素子を形成することにより,電子回路基板の
小型化,軽量化が図られる。
板に膜状素子を形成した電子回路基板は,使用上の信頼
性に乏しい。
に形成した膜上素子が樹脂上に形成されるため,樹脂の
挙動により膜状素子が著しく影響を受ける。例えば,高
湿度,高温度により,上記樹脂と接触している膜状素子
の初期特性,例えば,抵抗値,コンデンサー容量が大き
く変動するという大きな欠点がある。
セラミック焼結体−樹脂含浸基板の長所を生かし,耐高
湿度性,耐高温度性に優れた,信頼性の高い多層電子回
路基板を提供しようとするものである。
層してなると共に、上記電子回路基板は,多孔質セラミ
ック焼結体の表面に膜状の導電性回路,抵抗体,コンデ
ンサー等の膜状素子を直接形成してなり,かつ上記膜状
素子形成後に気孔内に樹脂を充填して電子回路基板を作
製し,その後該電子回路基板の複数を絶縁層を介して積
層してなり, 上記多孔質セラミック焼結体の表面の気孔及び凹凸に
は上記膜状素子がくさび状に入り込んで直接密着してお
り,また,上記多孔質セラミック焼結体は,平均気孔径
が0.2〜15μmであることを特徴とする多層電子回路基
板にある。
ック焼結体の表面に導電性回路等の膜状素子を形成し,
次いで前記多孔質セラミック焼結体の気孔内に樹脂を含
浸した基板を用い,かつ該基板を前記絶縁層を介して積
層したことである。
ミック焼結体の表面の気孔及び凹凸に、導電性回路等の
膜状素子がくさび状に入り込んで直接密着している。一
方,その他の基板内部の気孔内には,樹脂が充填されて
いる。
素子を形成する方法としては,まずセラミックの生成形
体に膜状素子を形成する粒子を含んだペーストを印刷な
どの方法により塗布し,次いでセラミックの生成形体を
焼結体が形成される温度で焼成する方法がある。
体を作成しておいた後,その表面に前記ペーストを塗布
し,次いで焼つける方法がある。
分以外をマスクして,蒸着,スパッター等により導電性
回路等の膜状素子を形成し,その後前記マスクを除去す
る方法がある。
膜状素子が,直接密着していることが重要である。
していることで,膜状素子は温度,湿度などの環境変化
に対して極めて安定になる。
抵抗体,膜状コンデンサーなど,基板上に膜状に形成す
る電子部品をいう。また,これらの膜状素子は,電子回
路基板の片面又は両面に形成する。
コージェライト,アルミナ,窒化アルミニウム,ムライ
ト,チタン酸マグネシウム,チタン酸アルミニウム,二
酸化ケイ素,酸化鉛,酸化亜鉛,酸化ベリリウム,酸化
錫,酸化バリウム,酸化マグネシウム,酸化カルシウム
のいずれか少なくとも1種を主成分とするセラミックス
などがある。この中,コージェライトは,熱膨張率がシ
リコン集積回路のそれに近く,好ましい材料である。
キシ樹脂,ポリイミド樹脂,トリアジン樹脂,ポリバラ
バン酸樹脂,ポリアミドイミド樹脂,シリコン樹脂,エ
ポキシシリコン樹脂,アクリル酸樹脂,メタクリル酸樹
脂,アニリン酸樹脂,フェノール樹脂,ウレタン系樹
脂,フラン系樹脂,フッ素樹脂などがある。
としては,樹脂を加熱溶融しておき,この中に既に膜状
素子を形成してある多孔質焼結体を浸漬する方法があ
る。また,樹脂を溶媒に溶かして含浸させる方法,モノ
マー状態の樹脂を含浸させた後ポリマー化する方法など
がある。
均気孔径が0.2〜15μmである。この理由は,平均気孔
径が0.2よりも小さいと,前記膜状素子と多孔質セラミ
ック焼結体との密着力が低下するからである。即ち,密
着力向上のための楔効果が低下するためである。一方,
平均気孔径が15μmよりも大きいと,多孔質セラミック
焼結体の表面よりかなり深く膜状素子が入り込み,精度
の高い電子回路基板の形成が困難となるからである。
上であることが好ましい。この理由は,気孔率が10%よ
り小さいと,前記楔効果が低下するからである。
ミック焼結体に対しては,セラミック粒子が構成する多
孔質部の気孔に樹脂が充填される。
いたい時には,多孔質セラミック焼結体に樹脂を充填す
る前に,予めマスク等を施し樹脂と接触しないように
し,充填後に前記マスクを除去することで導体面を露出
させることもできる。
導通は,多孔質セラミック焼結体に樹脂を充填した後に
スルーホールを形成し,無電解銅メッキ等で容易に導通
することができる。
縁層を介してその複数枚を積層状に接合して,多層状の
多層電子回路基板とする(第1図参照)。
合材がある。該樹脂としては,エポキシ樹脂,フェノー
ル樹脂,ポリイミド樹脂などを用いる。樹脂と無機材料
との複合材としては,エポキシ樹脂とガラスファイバ
ー,フェノール樹脂と紙,イミド樹脂とシリカ粉末など
を用いる。
には,更に前記絶縁層を設け,その上に導体層を形成す
ることもできる(第5図参照)。
は,例えば導体箔の接着,スパッタリング,蒸着,無電
解メッキにより行う。
れを単独で用い,該電子回路基板の表面に絶縁層を介し
て上記導体層を設けた多層電子回路基板とすることもで
きる。
絶縁層を設け,該絶縁層の表面に導体層を形成してなる
と共に,上記電子回路基板は,多孔質セラミック焼結体
の表面に膜状の導電性回路,抵抗体,コンデンサー等の
膜状素子を直接形成してなり,かつ上記膜状素子形成後
に気孔内に樹脂を充填して電子回路基板を作製し,その
後該電子回路基板の表面に絶縁層を設け,該絶縁層の表
面に導体層を形成してなり, 上記多孔質セラミック焼結体の表面の気孔及び凹凸に
は上記膜状素子がくさび状に入り込んで直接密着してお
り,また,上記多孔質セラミック焼結体は,平均気孔径
が0.2〜15μmであるものである(第4図参照)。
が,多孔質セラミック焼結体の表面に,直接,膜状素子
を密着させているため,膜状素子が上記焼結体の粒子の
間にくさび状に強固に結合しており,膜状素子が剥離す
ることはない。また,膜状素子が形成されていない部分
は,気孔内に樹脂が充填されているので、耐高湿度性,
耐高温度性にも優れている。
せ,割れにくくすると同時に機械加工を容易にし,カ
ケ,チッピング等の加工欠陥を防ぐことができる。ま
た,気体の透過を防ぎ使用環境からの影響を低減するこ
とに効果的である。
き各電子回路基板を,絶縁層を介して多層状に積層して
なる。
性,耐高温度性及び機械加工性に優れた,信頼性の高い
多層電子回路基板を提供することができる。
有する電子回路基板の表面に,前記絶縁層を設け更にそ
の上に導体層を形成している。そのため,上記発明と同
様に優れた性能を有する多層電子回路基板を提供するこ
とができる。
1図〜第3図を用いて説明する。
に絶縁層3を介して電子回路基板1,1を積層し,これら
を一体的に接着したものである。電子回路基板1は,第
2図に示すごとく,基板としての多孔質セラミック焼結
体11の表側面に,膜状導電性回路12と膜状抵抗体13を、
また裏側面には膜状導電性回路12を密着形成したもので
ある。
質セラミック焼結体11を構成する多数のセラミック粒子
10の間の凹凸表面部分に,膜状導電性回路12,膜状抵抗
体13の下面がくさび状に喰い込んだ状態にある。また,
多孔質セラミック焼結体11の内部においては,セラミッ
ク粒子10の間に形成された気孔内に樹脂14が充填された
状態にある。
に構成されている。
基板1,1の間に電子回路基板2を,絶縁層3を介して設
けたもので,各電子回路基板1,1,2はその表裏両面に膜
状素子を有する。それ故,本例は6層回路の多層電子回
路基板である。
に絶縁層3を設け,更にその上に導体層40を形成したも
のである。電子回路基板1は,第1実施例と同様のもの
を用いた。
基板であり,また最表面にも絶縁層の上に導体層を形成
したものである。
2,53を絶縁層3を介して積層接着してなり,また上下の
最表面には,絶縁層3の表面に導体層40を設けたもので
ある。
2,522,532,膜状抵抗体513,523,533,を,その表面に形成
している。また,電子回路基板51,52,53における膜状導
電性回路,膜状抵抗体の間,更に最表面の導体層40との
間には,基板−基板導通スルーホール55,基板内スルー
ホール57がそれぞれ設けてある。
ての多孔質セラミック焼結体との密着状態,多孔質セラ
ミック焼結体内の樹脂充填状態などは,第1実施例に示
した電子回路基板1と同様である。
路基板は,それを構成する各電子回路基板が前記のごと
き構成を有しているので,耐高湿度性,耐高温度性に優
れ,信頼性が高い。
(第5図参照)を作製し,テストを行った。
路基板Bとを作製しておき,電子回路基板A,Aの間に電
子回路基板Bを積層することにより作製した。
6μmのコージェライト粉末100重量部に対してポリビニ
ールアルコール2重量部,ポリエチレングリコール1重
量部,ステアリン酸0.5重量部及び水100重量部を配合
し,ボールミル中で3時間混合した後,噴霧乾燥した。
/cm2の圧力で成形し,大きさが220mm×250mm×1.2mm,密
度1.5g/cm2(60vol%)のセラミックス生成形体を得
た。
孔質コージェライト焼結体とした。
で,密度が1.8g/cm2,気孔率が30vol(容量)%,平均気
孔径が3.2μmであった。
11μmの銀−白金粒子を46%含んだ粘度90Pa・sのペー
ストを,325メッシュのスクリーンで印刷した。これによ
り,前記多孔質コージェライト焼結体上に膜状素子とし
ての導電性回路を形成し,乾燥した後,空気中850℃で
焼付けた。
度は,3kg/mm2であった。次いで,平均粒径16μmの酸化
ルテニウム粒子を38%含んだ粘度160Pa・sのペースト
を,325メッシュのスクリーンで印刷し,前記導体上に膜
状素子としての膜状抵抗体を形成した。乾燥した後,空
気中850℃で焼付けた。この時の抵抗値は23Ω/□であ
った。
エポキシ樹脂を含浸し,硬化して電子回路基板を得た。
この含浸は,無溶媒性の液状エポキシを真空下で含浸す
る方法により行った。
あった。さらに,この基板を85℃・85%RH(相対湿度)
で1000時間,高温,高湿寿命試験を行った。その結果,
抵抗値の変化率は0.32%であり,優れた安定性を有して
いた。
スルーホールを形成し,10μmの無電解銅メッキにより
表裏回路の一部を導通した。
4μmのアルミナ粉末50重量部に対して,平均粒径が0.7
μmのアルミナ粉末50重量部とポリアクリル酸エステル
12重量部,ポリエステル分散剤1重量部,ジブチルフタ
レート2重量部及び酢酸エチル50重量部を配合し,ボー
ルミル中で3時間混合した後,シート成形した。
時間焼成して,多孔質アルミナ焼結体を形成した。
孔率が25Vol%,平均気孔径が1.2μmであった。
ド−酸化スズ粒子を41%含んだ粘度110Pa・sのペース
トを250メッシュのスクリーンで印刷を行い,膜状抵抗
体を形成し,乾燥した後窒素中で900℃で焼付けた。
子を50%含んだ粘度120Pa・sのペーストを,250メッシ
ュのスクリーンで印刷を行い導体回路を形成し,乾燥し
た後窒素中で600℃で焼付けた。この時のパターンの密
着強度は2.5kg/mm2であった。また,この時の抵抗値は8
0KΩ/□であった。
を含浸し,硬化して電子回路基板を得た。
た。更に,この基板を85℃,85%RHで1000時間,高温,
高湿寿命試験を行ったところ,抵抗値の変化率は,1.1%
であり,優れた安定性を有していた。
スルーホールを形成し,15μmの無電解銅メッキを施し
て表裏の導通をとった。
回路基板A(第1,3層)と,前記多孔質アルミナ焼結体
からなる電子回路基板B(第2層)を前記第5図のよう
に積層し,それぞれの基板間に,絶縁層としての0.05mm
のBTレジン系プリプレグを介在させて,積層プレスし
た。
スルーホールを形成し,10μmの無電解胴メッキを施し
て前記3枚の基板間の導通をとった。
シ系の樹脂を100μm塗布し,更にその上に18μmの銅
箔を配置し真空プレスを行って,表裏面にそれぞれ導体
層を形成した。
で表裏及び中間層まで穴明けし,同様にして10μmの無
電解銅メッキを施して導通をとった後,表裏面の導体層
をエッチングして回路形成を行った。
であり,総厚みは1.25mmで極めて薄いものであった。し
かも,この多層電子回路基板は,1cm2当たり膜状抵抗数
のが48個,コンデンサー素子が22個内蔵された極めて実
装密度の高いものであった。
秒のオイルディップ繰り返し耐熱試験を実施した。その
結果,500サイクルでも断線,基板間剥離などの不良は何
ら発生しなかった。
に示すごとく,多孔質セラミック焼結体11の表裏両面に
膜状の導電性回路12と,膜状抵抗体13とを強固に密着形
成したものである(詳細は第1実施例参照)。
イト焼結体を製作した後、すぐに同様の二液性のエポキ
シ樹脂を含浸し,同時に銅箔を積層して基板を得た。次
いで,エッチングにより回路形成を行った。この時のピ
ール強度は1.8kg/cmで,低かった。
長さ350mm,幅250mmの基板に,12万穴以上の穴明を行うこ
とができた。このように,本発明の電子回路基板は強度
が高く,機械加工性に優れている。
し,第1図はその断面図,第2図は1つの電子回路基板
の断面図,第3図は要部拡大断面図,第4図は第2実施
例の多層電子回路基板の断面図,第5図は第3実施例の
多層電子回路基板の断面図である。 1,2,51,52,53……電子回路基板, 10……セラミック粒子, 11……多孔質セラミック焼結体, 12……導電性回路, 13……膜状抵抗体素子, 14……樹脂, 3……絶縁層, 40……導体層,
Claims (2)
- 【請求項1】多孔質セラミック焼結体の表面に膜状の導
電性回路,抵抗体,コンデンサー等の膜状素子を直接形
成してなり,かつ上記膜状素子形成後に気孔内に樹脂を
充填して電子回路基板を作製し,その後該電子回路基板
の複数を絶縁層を介して積層してなり, 上記多孔質セラミック焼結体の表面の気孔及び凹凸には
上記膜状素子がくさび状に入り込んで直接密着してお
り,また,上記多孔質セラミック焼結体は,平均気孔径
が0.2〜15μmであることを特徴とする多層電子回路基
板。 - 【請求項2】多孔質セラミック焼結体の表面に膜状の導
電性回路,抵抗体,コンデンサー等の膜状素子を直接形
成してなり,かつ上記膜状素子形成後に多孔質部に樹脂
を充填して電子回路基板を作製し,その後該電子回路基
板の表面に絶縁層を設け,該絶縁層の表面に導体層を形
成してなり, 上記多孔質セラミック焼結体の表面の気孔及び凹凸には
上記膜状素子がくさび状に入り込んで直接密着してお
り,また,上記多孔質セラミック焼結体は,平均気孔径
が0.2〜15μmであることを特徴とする多層電子回路基
板。
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-
1989
- 1989-08-31 JP JP1225951A patent/JP2803751B2/ja not_active Expired - Lifetime
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