JP2803697B2 - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JP2803697B2
JP2803697B2 JP34375791A JP34375791A JP2803697B2 JP 2803697 B2 JP2803697 B2 JP 2803697B2 JP 34375791 A JP34375791 A JP 34375791A JP 34375791 A JP34375791 A JP 34375791A JP 2803697 B2 JP2803697 B2 JP 2803697B2
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ink
groove
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cavity plate
ink jet
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光祐 佐々木
昇 大河内
幹彦 松田
浩造 松本
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、とくにキャビティ板
溝内面でのインクの濡れ性が向上し、また溝内面に付着
した気泡の除去が容易になり、もってインク噴射の信頼
性向上ひいては印字品質の向上が図れるインクジェット
記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録ヘッド(以
下、記録ヘッドという)について、図1の断面図と、図
2のキャビティ板の平面図とを参照しながら説明する。
従来、微細なノズル孔よりインクを噴射して紙などの記
録媒体上に付着させて記録を行う方法は、インクジェッ
ト記録方法として知られている。そして、その原理の一
つとしてオン・デマンド型記録ヘッドがある。この方式
の両面形記録ヘッドは、高解像度を得るため、両面にイ
ンク噴射用ノズルを千鳥状に配置するもので、一般的に
は図1,図2に示すように、シリコン,ガラスまたは金
属板などの板部材の両面に、エッチングや機械加工等に
より複数のインク噴射用ノズル2,噴射流路3,インク
加圧室5,インク供給路6および共通なインク溜め7を
形成したキャビティ板1と、振動板9とを積層,一体化
したのち、振動板9の外側面のインク加圧室5に対向す
る位置に電気機械変換素子としての圧電素子10が導電性
膜11を介して接合される構造をとっている。さらに、イ
ンク供給路6とインク溜め7とを連結する部分に、ノズ
ル2とほぼ同一の深さ,幅のフィルタ流路8が設けてあ
り、インク加圧室5の入口と出口に、インクの流れを円
滑にするため、および振動板9のだれ込みを防止するた
めに島状突起4が設けてある。なお、第1図,第2図は
後述する発明に係る適用例にも対応する。
【0003】加えて、図1の右端部に(図2では上側部
に二点鎖線表示したように)、コ字状のゴム成形品また
はプラスチック成形品である供給治具32が密閉的に嵌め
込まれ、接着される。供給治具32には、図示してないイ
ンクチューブが接続される孔33があけられ、これに連通
する前置空間35がインク溜め7につながる形で設けられ
る。この前置空間35は、文字どおりインク溜め7の前段
に設置され、孔33から流入,供給されるインクに対して
緩衝機能、つまりインクの勢いを緩和する機能をもつも
のである。
【0004】このような構造において、圧電素子10に電
気信号としての電圧を印加すると、振動板9がインク加
圧室5の内側に変位してインク加圧室5の容積を急激に
減少させ、その容積分に相当するインクがノズル2から
噴射され、それがインク滴となって、対向する記録紙に
点着して印字される。
【0005】この記録ヘッドの主要な製作工程は、次の
とおりである。 (1) キャビティ板となるべきシリコンウェハにパターニ
ングする(溝のパターンをつくる)。 (2) パターンにしたがってキャビティ板の溝加工をす
る。 (3) 溝加工後にふっ酸またはアルカリで洗浄する。 (4) キャビティ板となるべきシリコンウェハと、振動板
とを接合する。 (5) 溝内面をアルカリで洗浄する。 なお、一つのシリコンウェハから複数個のキャビティ板
をとる(いわゆる多数個取りする)場合には、各工程
(4) ,(5) の間に切断工程が挿入される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法によって製
作された記録ヘッドでは、シリコンキャビティ板の溝内
面のインクに対する濡れ性が不足し、また溝内面に付着
した気泡の付着程度が強く、その除去が非常に困難であ
る。そのため、ときに正常なインク噴射が阻害されて印
字品質が低下する、という問題がある。
【0007】この発明の課題は、従来の技術がもつ以上
の問題点を解消し、キャビティ板溝内面でのインクの濡
れ性が向上し、また溝内面に付着した気泡の除去が容易
になり、もってインク噴射の信頼性向上ひいては印字品
質の向上が図れるインクジェット記録ヘッドの製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法は、インク溜め,加圧室お
よびインク噴射用ノズルが、連通する溝として形成され
るシリコンのキャビティ板に、その溝の開口部をふさぐ
形でガラスからなる振動板が接合される記録ヘッドの製
造方法において、前記キャビティ板の溝の内面に、水酸
基をもつ物質を成膜する。
【0009】請求項2に係るインクジェット記録ヘッド
の製造方法は、請求項1に記載の方法において、水酸基
をもつ物質の成膜は、キャビティ板を酸化処理すること
によって、その溝の内面に酸化シリコンを成膜し、次に
このキャビティ板と振動板とを接合した後に、アルカリ
洗浄して得られる。
【0010】
【作用】請求項1または2に係るインクジェット記録ヘ
ッドの製造方法においては、振動板が、本来インクに対
する濡れ性の良いガラスからなり、キャビティ板の溝の
内面に、水酸基をもつ物質が成膜され、その水酸基とイ
ンクに含まれる水との水素結合により濡れ性が向上する
(と推定される)。
【0011】
【実施例】この発明に係るインクジェット記録ヘッド
(図1,図2に示したもの)の製造方法について、その
主要な製作工程で説明すると、次のとおりである。な
お、キャビティ板1はシリコン、振動板9はガラスから
なるものとする。 (1) キャビティ板となるべきシリコンウェハにパターニ
ングする(溝のパターンをつくる)。 (2) パターンにしたがってキャビティ板の溝加工をす
る。 (3) 溝加工後にふっ酸またはアルカリ(一般には溶剤)
で洗浄する。 (4) キャビティ板となるべきシリコンウェハを酸化処理
し、溝内面に酸化シリコンを成膜する。 (5) キャビティ板となるべきシリコンウェハと、振動板
とを接合する。 (6) 溝内面をアルカリで洗浄する。そのとき同時に、ア
ルカリと反応して、溝内面の酸化シリコン膜が水酸基を
もつ物質になる。
【0012】なお、一つのシリコンウェハから複数個の
キャビティ板をとる場合には、各工程(5) ,(6) の間に
切断工程が挿入される。また、振動板がガラスであるか
ら、そのままでインクとの濡れ性が良い。
【0013】適用例では、振動板9が、本来インクに対
する漏れ性の良いガラスであり、キャビティ板1の側の
溝の内面に水酸基をもつ物質が成膜される。しかも、こ
の水酸基とインクに含まれる水との間で水素結合が起こ
り、インクに対する濡れ性が増し、また溝内面に付着し
た気泡の除去が容易になる。このことは、インク噴射の
信頼性向上ひいては印字品質の向上につながる。
【0014】
【発明の効果】請求項1または2に係るインクジェット
記録ヘッドの製造方法においては、振動板が、本来イン
クに対する漏れ性の良いガラスからなり、キャビティ板
の溝の内面に、水酸基をもつ物質が成膜され、しかも、
その水酸基とインクに含まれる水素との結合が起こりや
すくなる。したがって、一つにはインクの溝内面に対す
る濡れ性が向上し、もう一つには溝内面に付着した気泡
の除去が容易になり、もってインク噴射の信頼性向上ひ
いては印字品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法の適用例,従来例である記録
ヘッドの共通な断面図
【図2】この記録ヘッドにおけるキャビティ板の平面図
【符号の説明】
1 キャビティ板 2 ノズル 3 噴射流路 5 インク加圧室 6 インク供給路 7 インク溜め 9 振動板 10 圧電素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 浩造 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−79350(JP,A) 特開 平2−89649(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/16 B41J 2/045 B41J 2/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク溜め,加圧室およびインク噴射用ノ
    ズルが、連通する溝として形成されるシリコンのキャビ
    ティ板に、その溝の開口部をふさぐ形でガラスからなる
    振動板が接合される記録ヘッドの製造方法において、前
    記キャビティ板の溝の内面に、水酸基をもつ物質を成膜
    することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、水酸基を
    もつ物質の成膜は、キャビティ板を酸化処理することに
    よって、その溝の内面に酸化シリコンを成膜し、次にこ
    のキャビティ板と振動板とを接合した後に、アルカリ洗
    浄して得られることを特徴とするインクジェット記録ヘ
    ッドの製造方法。
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SE0004594D0 (sv) * 2000-12-12 2000-12-12 Gyros Ab Microscale nozzie
US6866366B2 (en) 2002-04-23 2005-03-15 Hitachi, Ltd. Inkjet printer and printer head

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