JP2801811B2 - 磁気浮上力の大きい酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents

磁気浮上力の大きい酸化物超電導体の製造方法

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JP2801811B2
JP2801811B2 JP4113023A JP11302392A JP2801811B2 JP 2801811 B2 JP2801811 B2 JP 2801811B2 JP 4113023 A JP4113023 A JP 4113023A JP 11302392 A JP11302392 A JP 11302392A JP 2801811 B2 JP2801811 B2 JP 2801811B2
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藤 章 弘 近
上 雅 人 村
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なREBaCuO系
酸化物超電導体の製造方法、特に磁気浮上によるフライ
ホイール、磁気軸受、搬送装置等への利用を目的とし
た、磁気浮上力の大きい酸化物超電導体の製造方法に関
するものである。ここにREはY、Eu、Gd、Dy、
Ho、Er、Ybのグループより選ばれる希土類元素を
表わす。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気浮上による
フライホイール等への利用を目的とし、REBaCuO
系酸化物超電導体が用いられ始めている。この超電導体
は例えばMPMG(MeltPowder Melt Growth)法(H.Fuj
imotoらProc.of ISS'89 Springer-Verlag 1990P285)で
製造されている。
【0003】この方法で製造する一例を以下に示す。ま
ず原料粉、例えばY、BaCO、CuOを所定
の割合に混合する。これを仮焼・粉砕してもよい。さら
にこの粉をRE相と液相が共存する温度、例えば
1400℃に加熱し混合粉を部分溶融(M)させる。さ
らに、冷却することにより凝固させる。その後粉砕
(P)混合し加圧成型する。成型体をREBaCuO
相(以下単に211相と称す)と液相が共存する温
度、例えば1100℃まで加熱し、部分溶融(M)させ
る。その後、超電導相であるREBaCu
(以下単に123相と称す)が生成する温度まで冷却
し、その温度より例えば1℃/hで徐冷することにより
123相を生成・成長(G)させることにより超電導体
を製造する。
【0004】この方法を用いて製造された超電導体は高
い臨界電流密度を示し、超電導結晶も大きいので、高い
磁気浮上力をも示す(M.MurakamiらJapanese Journal o
f Applied Physics Vol.29 No.11 1990 L1991)。このよ
うに、高い磁気浮上力を得るには、高い臨界電流密度を
有する超電導結晶が大きくなることが必要である。
【0005】しかし、前記MPMG法は原料をまず加熱
し、部分溶融させ冷却し、その後粉砕・混合し、さらに
成型した後部分溶融させ、徐冷して超電導相を成長させ
て製造している。しかし、この方法は製造工程が長くか
つ複雑であり、工程の簡略化が望まれている。
【0006】このような超電導体は従来、MTG(Melt
Textured Growth)法(S.Jin らAppl.Phys.Lett.Vol.5
2 No.207 1988)等の方法で製造されていた。MTG法で
製造する一例を示す。まず原料粉をREBaCu
組成になるように調合し、成型する。その成型体を部
分溶融させ、さらに温度勾配下で徐冷し超電導相を成長
させる。その後、超電導相に酸素を付加させるために、
酸素富化雰囲気中でアニールを行う。このように製造さ
れた超電導体は、臨界電流密度が低く、十分な磁気浮上
力を示さなかった。
【0007】最近、原料粉に酸化セリウムを添加する方
法(N.Ogawa らISS'91 PROGRAM &ABSTRACTS )が開発さ
れた。前記方法で製造する一例を示す。まず、原料粉を
混合する際に酸化セリウムを添加する。その後、成型
し、その成型体を前記MPMG法の後半のMG法と同様
な方法で部分溶融し、123相を成長させる。この方法
で製造した超電導体の臨界電流密度が向上した。しか
し、この方法では超電導結晶すなわち123相の生成・
成長を制御することができず、超電導結晶を大きくし、
磁気浮上力を高めるには難点がある。
【0008】最近、超電導結晶を大きくする一手法とし
て、QMG(Quench and Melt Growth)法(M.Murakami
らJapanese Journal of Applied Physics Vol.28 No.7
1989)法において、種としての、QMG法で製造しへき
開したSmBaCuの単結晶体をYb1-x
BaCuの組成でYb−Yの組成勾配をつけた
成型体に1030℃前後(部分溶融した後、超電導相を
生成・成長させるための徐冷を開始するまでの冷却中)
で、置くことにより結晶の大型化に成功した例(M.Mori
taらProc.of ISS'90 Springer-Verlag 1991 P733)があ
る。またこの方法に関する発明も公開されている(国際
公開番号WO91/19029)。しかしこれらの手法
を用いると組成勾配のついた前記成型体の製造およびに
前記種を置くのに労力がかり、大量生産には向かない。
【0009】本発明の目的は、高い磁気浮上力を有する
REBaCuO系酸化物超電導体を前記MPMG法より
もより簡単で少ない工程で製造可能な、前記セリウム酸
化物を添加する方法において、簡単な手法で超電導結晶
を大型化し、その磁気浮上力を向上させ得る、磁気浮上
力の大きい超電導体の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は基本的には、原
料を混合する時に、セリウム酸化物を添加し、十分に混
合した後、所望の形状に成型する。さらに、この成型体
を部分溶融させ、超電導相である123相が生成する温
度まで冷却し、その温度より徐冷することにより123
相を生成・成長させる製造方法において、成型体表面に
成型後より123相結晶成長のための徐冷開始直前まで
に造核粒子あるいは単結晶体を置くかまたは埋め込み、
そこから超電導相を優先的に生成・成長させることを特
徴とするREBaCuO系酸化物超電導体の製造方法で
ある。
【0011】本発明により、超電導相である123相の
結晶を大きくすることが可能となり、磁気浮上力を向上
させることができた。
【0012】以下、本発明について詳しく説明する。
【0013】本発明に係る超電導体の製造方法の手順の
一例について以下に示す。
【0014】(工程 )まずREBaCuO系超電導
体製造する最初の段階として、部分溶融の成型体を製造
する。REとしてはY、Eu、Gd、Dy、Ho、E
r、Ybから少なくとも1種類が選択される。これらの
元素の酸化物、バリウムの酸化物、銅の酸化物等の原料
粉末を所望の割合に混合する際に、セリウム酸化物を酸
化セリウムとして0.1〜2重量%添加する。セリウム
酸化物としては、CeO(酸化セリウム)の他BaC
eO等がある。
【0015】(工程 )さらに、この混合粉を所望の
形状に成型し、成型体を作製する。
【0016】(工程 )ここで、造核粒子として粉体
あるいは単結晶体を前記成型体の所望の場所に置くかま
たは埋め込む。埋め込む場合には、成型体の任意の場所
に埋め込むことが可能である。この操作は、工程の徐
冷開始直前までに行えば良いが、この操作をここで行う
方が、作業が簡単であり、労力もかからない。
【0017】一方、前記造核粒子は粉体として高々10
mg程度で十分な効果を示す。また、前記造核粒子の種類
としては、Y、Nd、Sm、Eu
、La、Gd、Dy、Ho
、Er、YBaCuO、SmBaCuO
、EuBaCuO、GdBaCuO、Dy
BaCuO、HoBaCuO、ErBaCuO
、YBaCu、SmBaCu、Nd
BaCu、LaBaCu、EuBa
Cu、GdBaCu、DyBaCu
、HoBaCu、ErBaCu
らなる群から少なくとも1種類を選ぶことができる。
【0018】(工程 )この成型体を前記211相が
生成する950〜1250℃の範囲に加熱し、その温度
に15〜90分間保持し、その温度から前記211相と
前記液相から前記123相が生成し始める温度より若干
高い温度まで、例えばREがYで空気中の場合1000
℃より若干高い温度まで10〜1000℃/hの冷却速
度で冷却し、さらに、この温度より850〜950℃ま
で0.2〜20℃/hの冷却速度で徐冷する。前記温度
より徐冷する理由は、この温度が低いと、123相の発
生が任意の場所でおこる可能性が高くなるからである。
前記徐冷時に造核粒子を置くか埋めた場所の温度が最も
低くなるように1℃/cm以上の温度勾配下で徐冷するこ
とが好ましい。
【0019】この工程において、従来は成型体を支持す
る基台からの超電導体への汚染を最小限にするために高
価な白金製の基台を用いていたが、前記基台は前記液相
との濡れ性が高く、液相が流出する量が多かった。液相
が流出すると組成ズレが生じ、超電導相が最後まで成長
することができなくなり、結局超電導結晶が小さくな
る。従って、超電導結晶を大きくするためには、液相の
流出を最小限にする必要がある。本発明者等はアルミナ
製、ムライト製、マグネシア製あるいは部分安定化ジル
コニア製の基台を使用すれば、白金製の基台よりも液相
との濡れ性が低く、液相流出が少ないことを見いだし
た。
【0020】さらに、前記基台からの汚染防止と、成型
部分溶融体と前記基台との接触面より超電導相が優先的
に生成しないように、基台と成型体との間にバッファを
配置することも可能である。バッファの材質としては基
本的には成型体の123相のREよりも211相と液相
から123相を生成する温度が高いRE組成を有する1
23相で前記目的を達成し得る。
【0021】しかし、123相のみでは、前記部分溶融
温度では柔らかく、容易に変形するため、あまり実用的
ではない。その粘性を向上させたバッファとして211
相を123相に微細に分散させたもの、あるいはその前
駆体が適していることを見いだした。その例として、前
記MPMGやMTG法で製造する123相中に211相
を微細に分散させた超電導体、あるいはその出発物質と
なる、前記凝固体等が挙げられる。
【0022】(工程 )その後、850〜950℃か
ら室温までは任意の冷却速度で冷却することが可能であ
る。
【0023】必要に応じて、製造した超電導体へ酸素を
十分に付加させるために酸素富化雰囲気において650
〜300℃の温度範囲で2〜500時間保持するか、も
しくは最高650℃、最低300℃の温度範囲を2〜5
00時間かけて冷却する。その後は任意の冷却速度で冷
却することが可能である。
【0024】このように本発明によれば、造核粒子を用
いて、磁気浮上力の大きいREBaCuO系酸化物超電
導体を製造することができた。 実施例1 YBaCu、YCuBaO粉をY:Ba:
Cuの比が1.8:2.4:3.4になるように混合す
る。その後、CeOを混合粉に対し1.0重量%添加
し、さらに十分に混合する。その後、円盤状に成型す
る。成型体の上面中央に造核粒子としてNd、S
、La、Eu、Gd、Sm
BaCuO、EuBaCuO、SmBaCu
、NdBaCu、LaBaCu
、EuBaCuの粉をそれぞれ約10mg
埋め込む。さらに、1100℃で30分加熱し、前記2
11相と前記液相にした後、1010℃まで10分で冷
却する(前記123相の生成温度は大気中で約1000
℃である)。その後、900℃まで1℃/hの割合で徐
冷し、その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で
600℃で1h加熱後炉冷することにより超電導体ペレ
ットを製造した。このペレットサイズは直径約26mm、
高さ約6mmである。比較材として粉を置かない超電導体
ペレットも製造した。
【0025】表1に示すように、粉を埋め込まなかった
超電導体ペレットの上面からみた結晶サイズは0.3cm
2 であるのに対し、粉を埋め込んだ場合には結晶サイズ
は1.1cm2 以上に大きくなった。
【0026】造核粒子としてNdを用いてこの実
施例によってつくられた超電導体の結晶の顕微鏡写真を
図1に、比較材として造核粒子を用いなかった以外同様
にしてつくられた超電導体の結晶の顕微鏡写真を図2に
示す。本発明によりサイズの大きい超電導結晶がえられ
たことが明らかであろう。 実施例2 実施例1で用いた粉を埋め込んだ場合と埋め込まない場
合それぞれについて、超電導体ペレットを実施例1と同
様な方法で製造した。ペレットサイズは実施例1と同様
である。これらのペレットを、直径32mm、表面磁束密
度0.4T(テスラ)の永久磁石を用いて測定した磁気
浮上力は、表1に示すように、粉を埋め込まなかった場
合には、0.9Kgf であったが粉を埋め込んだ場合には
1.4Kgf 以上に向上した。 実施例3 超電導体製造のための出発原料をYBaCu
CuBaOの代わりにY以外のRE=Eu、G
d、Dy、Ho、Er、YbのREBaCu
RECuBaOをそれぞれ用いて、実施例1と同様
な方法で超電導体ペレットを製造した。ただし、成型体
の上面中央に造核粒子としてSm粉を約10mg置
いて製造した。表2にこれらのペレットそれぞれについ
て、実施例2と同様な方法で測定した磁気浮上力を示す
ように、すべてのRE系でSm粉を置いた効果が
認められた。 実施例4 Yb、BaO、CuO粉をYb:Ba:Cuの
比が1.8:2.4:3.4になるように混合する。そ
の後、CeOを混合粉に対し0.5重量%添加し、さ
らに十分に混合した後、円盤状に成型する。成型体の上
面中央に造核粒子としてHo、Er、Ho
BaCuO、ErBaCuO、HoBaCu
、ErBaCuの粉をそれぞれ約10mg
埋め込む。さらに、1060℃で30分加熱し、211
相と液相にした後、960℃まで10分で冷却する。そ
の後、800℃まで1℃/hの割合で徐冷し、その後炉
冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で600℃で1h
加熱後炉冷することにより超電導体ペレットを製造し
た。このペレットサイズは直径約26mm、高さ約6mmで
ある。比較材として粉を置かない超電導体ペレットも製
造した。
【0027】表3に示すように、粉を埋め込まなかった
超電導体ペレットの実施例2と同様な方法で測定した磁
気浮上力は0.5Kgf であるのに対し、粉を埋め込んだ
場合には磁気浮上力が0.9Kgf 以上と高くなった。 実施例5 YCuBaO5、BaCuO、CuO粉をY:B
a:Cuの比が1.8:2.4:3.4になるように混
合する。そして、CeOを混合粉に対し1重量%添加
し、十分に混合する。その後円盤状に成型する。成型体
の上面中央にSmBaCuのサイズが2mm角の
単結晶体をそれぞれ置く。さらに、実施例1と同様な熱
処理を行い、超電導体ペレットを製造した。このペレッ
トサイズは直径約26mm、高さ約6mmである。
【0028】その結果、単結晶体をおかなかった超電導
体ペレットの実施例2と同様な方法で測定した磁気浮上
力は0.8kgf であるのに対し、単結晶体をおいた超電
導体ペレットのそれは、1.5Kgf に向上した。 実施例6 Y、BaCuO、CuO粉をY:Ba:Cuの
比が1.8:2.4:3.4になるように混合する。そ
して、CeOを混合粉に対し0.5重量%添加し、十
分に混合する。その後円盤状に成型する。次に、成型体
の1側面中央に造核粒子としてNd粉をそれぞれ
約10mg埋め込む。さらに、1100℃で30分加熱
し、211相と液相にした後、1050℃まで10分で
冷却する。その後、粉を埋めた面が最も温度が低くなる
ように2℃/cm、6℃/cmおよび10℃/cmの温度勾配
下で850℃まで1℃/hの割合で徐冷し、その後炉冷
する。この時に、基台の材質としてアルミナを用い、さ
らにYbCuBaO相を分散させたYbBaCu
バルクを成型体と基台とのバッファとして用い
た。その後、1気圧の酸素気流中で600℃で1h加熱
後炉冷することにより超電導体ペレットを製造した。こ
れらのペレットサイズは直径約36mm、高さ約12mmで
ある。比較材として粉を埋め込まない超電導体ペレット
も製造した。
【0029】その結果、表4に示すように、それぞれの
温度勾配下で、Nd粉を埋め込んだ効果が認めら
れた。 実施例7 Y、BaO、CuO粉をY:Ba:Cuの比が
1.8:2.4:3.4になるように混合する。そし
て、CeOを混合粉に対し0.5重量%添加し、十分
に混合する。その後円盤状に成型する。次に、成型体の
下面中央に造核粒子としてNd粉を約10mg置
く。さらに、1100℃で30分加熱し、211相と液
相にした後1020℃まで10分で冷却する。その後粉
を置いた面が最も温度が低くなるように、1℃/cmの温
度勾配下で890℃まで1℃/hの割合で徐冷し、その
後炉冷する。
【0030】その後、1気圧の酸素気流中で600℃で
1h加熱後炉冷することにより、超電導体ペレットを製
造した。このペレットサイズは直径約36mm、高さ約1
2mmである。比較材として粉を埋め込まない超電導体ペ
レットも製造した。
【0031】その結果、造核粒子をおかなかった超電導
体ペレットの実施例2と同様な方法で測定した磁気浮上
力は3.5Kgf であるのに対し、造核粒子をおいた超電
導体ペレットのそれは5.0Kgf に向上した。 実施例8 YCuBaO、BaCuO、CuO粉をY:B
a:Cuの比が1.8:2.4:3.4になるように混
合する。そして、CeOを混合粉に対し0.1、0.
5、1.0、1.5、2.0重量%それぞれ添加し、十
分に混合する。その後円盤状に成型する。成型体の上面
中央に造核粒子としてSm粉を約10mg置いた。
さらに、実施例1と同様な熱処理を行い、超電導体ペレ
ットを製造した。これらのペレットサイズは直径約26
mm、高さ約6mmである。
【0032】表5にこれらのペレットそれぞれについ
て、実施例2と同様な方法で測定した磁気浮上力を示す
ように、それぞれの添加量でSm粉を置いた効果
が認められた。
【0033】 表1. 埋め込んだ物質と平均結晶サイズと磁気浮上力 埋め込んだ物質 平均結晶サイズ 磁気浮上力(Kgf) (上面)(cm2 ) な し 0.3 0.9 Nd 1.1 2.0 Sm 1.4 1.5 La 1.1 1.4 Eu 1.2 1.8 Gd 1.1 1.4 SmBaCuO 1.3 1.7 EuBaCuO 1.2 1.5 SmBaCu 1.5 1.8 NdBaCu 1.3 1.6 LaBaCu 1.2 1.5 EuBaCu 1.1 1.4
【0034】表2. Yと置換する物質と磁気浮上力 Yと置換する物質 磁気浮上力(Kgf) Eu 1.3 Gd 1.4 Dy 1.5 Ho 1.7 Er 1.7 Yb 1.6
【0035】
【0036】 表4. 各温度勾配下での磁気浮上力 温度勾配 造核粒子をおかなかった 造核粒子をおいたとき (℃/cm) ときの磁気浮上力(Kgf) の磁気浮上力(Kgf) 2 4.4 5.8 6 4.3 6.0 10 4.0 5.2
【0037】 表5. CeO添加量と磁気浮上力 CeO添加量 造核粒子をおかなっかた 造核粒子をおいたとき (重量%) ときの磁気浮上力(Kgf) の磁気浮上力(Kgf) 0.1 0.5 0.8 0.5 1.0 1.8 1.0 0.9 1.5 1.5 1.1 1.6 2.0 0.7 1.4
【0038】
【発明の効果】本発明によれば原料粉にセリウム酸化物
を添加し、成型後さらに成型体に造核粒子乃至単結晶体
を置くか埋めこみ、部分溶融、徐冷してそこから超電導
結晶を優先的に生成、成長させることによって、簡単な
手法で超電導結晶を大型化し、磁気浮上力の大きい超電
導体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って造核粒子としてNdを用
いてつくられた超電導体の結晶の顕微鏡写真。
【図2】造核粒子を用いることなく従来法に従ってつく
られた超電導体の結晶の顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近 藤 章 弘 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超 電導工学研究所内 (72)発明者 村 上 雅 人 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超 電導工学研究所内 (72)発明者 腰 塚 直 己 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超 電導工学研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 57/00 H01B 12/00 H01L 39/00 - 39/24

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セリウム酸化物を添加した原料を混合し、
    さらに成型してえられた成型体に造核粒子を置くかまた
    は埋め込み、この成型体を部分溶融し、冷却、徐冷して
    そこから超電導相を生成・成長させるREBaCuO系
    超電導体(REはY、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、
    Ybのグループより選ばれる希土類元素を示す)の製造
    方法。
  2. 【請求項2】成型後より、超電導相の生成・成長のため
    の徐冷開始直前までに、前記造核粒子を置くかまたは埋
    め込む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記セリウム酸化物の添加量は酸化セリウ
    ムとして0.1〜2重量%とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】前記造核粒子は、Y、Nd
    Sm、Eu、La、Gd、D
    、Ho、Er、YBaCu
    、SmBaCuO、EuBaCuO、Gd
    BaCuO、DyBaCuO、HoBaCu
    、ErBaCuO、YBaCu、Sm
    BaCu、NdBaCu、LaBa
    Cu、EuBaCu、GdBaCu
    、DyBaCu、HoBaCu
    ErBaCuからなる群から選ばれる請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】前記徐冷は部分溶融したときに共存するR
    BaCuO相と液相からREBaCu
    が生成する温度より若干高い温度から開始する請求項1
    記載の方法。
  6. 【請求項6】造核粒子として粉体または単結晶体を用い
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】前記成型体の部分溶融温度が950〜12
    50℃である請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】前記徐冷速度が0.2〜20℃/hである
    請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】1℃/cm以上の温度勾配下で、前記徐冷を
    実施する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】成型後の部分溶融結晶成長工程で、成型
    体と成型体を置くための基台との間にバッファとして、
    当該成型体よりもREBaCu相の生成温度が
    低いRE組成を有するバルクまたは成型体を用いる請求
    項1記載の方法。
  11. 【請求項11】前記基台として前記液相との濡れ性が低
    い基台を用いる請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】前記徐冷により超電導相を成長させた
    後、酸素富化雰囲気において650〜300℃の温度範
    囲で2〜500時間保持するか、もしくは最高650
    ℃、最低300℃の温度範囲を2〜500時間かけて冷
    却することにより、超電導相に酸素を付加する請求項1
    記載の方法。
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