JP3155334B2 - 磁気浮上力の大きい酸化物超電導体およびその製造方法 - Google Patents

磁気浮上力の大きい酸化物超電導体およびその製造方法

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谷 昌 一 鍵
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塚 直 己 腰
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なREBaCu
O系酸化物超電導体およびその製造方法、特に磁気浮上
によるフライホイール、磁気軸受、搬送装置等への利用
を目的とした、磁気浮上力の大きい酸化物超電導体およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気浮上によるフライホイール等
への利用を目的とし、REBaCuO系酸化物超電導体
が用いられ始めている。この超電導体は、例えばMPM
G(Melt Powder Melt Growth)法(例えば、H.Fujimotoら
Proc.of ISS'89 Springer-Verlag 1990 P285)で造られ
ている。
【0003】このMPMG法で製造する一例を以下に示
す。先ず、原料粉、例えばY、BaCO、Cu
Oを所定の割合に混合する。これを仮焼・粉砕しても良
い。更に、この粉体をRE相と液相が共存する温
度、例えば1400℃に加熱し、部分溶融(M)させ
る。更に、冷却することにより凝固させる。その後、粉
砕(P)・混合し成型する。得られた成型体をRE
aCuO相(以下単に211相と称す)と液相が共存
する温度、例えば1100℃まで加熱し、部分溶融
(M)させる。その後、超電導相であるREBaCu
相(以下単に123相と称す)が生成する温度ま
で冷却し、その温度より例えば1℃/hで徐冷すること
により123相を生成・成長(G)させることにより超
電導体を製造する。この方法を用いて製造された超電導
体の組織は、非超電導相である211相が123相中に
微細に分散し、超電導結晶も大きいので、大きな磁気浮
上力を示す(M.MurakamiらJapanese Journal of Applied
Physics Vol.29 No.11 1990 L1991)。しかし、前記M
PMG法は原料を先ず加熱し、部分溶融させ、冷却し、
その後、粉砕・混合し、更に、成型した後部分溶融さ
せ、徐冷して超電導相を成長させて製造している。しか
し、この方法は製造工程が長くかつ複雑であり、工程の
簡略化が望まれている。
【0003】このような超電導体は従来、MTG(Melt
Textured Growth)法(S.JinらAppl.Phys.Lett.Vol.52 N
o.207 1988 P2974)等の方法で製造されていた。MTG
法で製造する一例を示す。先ず、原料粉をREBa
組成になるように調合し、成型する。その成型
体を部分溶融させ、更に、温度勾配下で徐冷し超電導相
を成長させる。その後、超電導相に酸素を付加させるた
めに、酸素富化雰囲気中でアニールを行う。このように
製造された超電導体は、臨界電流密度が低く、十分な磁
気浮上力を示さなかった。
【0004】最近、白金(Pt)を添加するPDMG(P
latinum Doped Melt Growth)法(N.OgawaらPhysica C177
1991 P101)が開発された。PDMG法で製造する一例
を示す。先ず、原料粉を混合する際に白金あるいは白金
化合物(P)を添加(D)する。その後、成型し、その
成型体を前記MPMG法の後半のMG部と同様に部分溶
融(M)し、123相を成長(G)させる。このPDM
G法で製造した超電導体の組織は前記211相が前記1
23相中に微細分散しており、この超電導体は高い臨界
電流密度を示す。しかし、この方法では超電導結晶を大
きくすることが困難で、磁気浮上力を向上させるまでに
は到っていない。
【0005】さらに、銀を添加することにより超電導結
晶が大きくなったという報告があるが、そのサイズは高
々0.5mmである(C.Y.HUANGらModern Physics Lette
rs BVol.3 No.6 1989 P525)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、MPMG
法より製造工程が短く、簡単な方法で製造される、磁気
浮上力の大きな超電導体およびその製造プロセスの開発
が望まれている。また、前記超電導体の応用によっては
大型の超電導ペレットが求められることもあり、大型の
ペレットを製造する手法の確立も求められている。
【0007】一方、超電導材料では、よく熱的安定性あ
るいは機械的特性が問題になる。熱的安定性が悪い場
合、何らかの原因で超電導体の一部が常電導となり、熱
が発生したとき、外部冷却によって速やかに前記熱が除
去されなく、常電導部が超電導体全体に拡大し、全体的
に超電導が破れてしまうので、これを防止するための熱
的安定性の向上が望まれる。更に、酸化物超電導体はセ
ラミックスなので基本的に、靭性が低く、割れが問題と
なる。前記123相中に分散した前記211相は割れの
発生を抑制する効果を有しているが、211自身がセラ
ミックスであるため、割れ防止効果としては、はなはだ
不満足であり、機械的性質の向上が望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、大きな
磁気浮上力を有するREBaCuO系酸化物超電導体を
前記MPMG法よりも短く、簡単な製造工程で、かかる
大きな磁気浮上力を有する大型の超電導体を製造するこ
とができる方法およびその超電導体を提供することであ
る。本発明者等の研究により、出発原料に白金(Pt)
とロジウム(Rh)の両者またはいずれか一方と銀(A
g)と金(Au)の両者またはいずれか一方からなる添
加物を添加すれば、大きな磁気浮上力を有する超電導
体、すなわち前記123相中に前記211相と前記添加
物からなる合金(以下各元素記号の頭文字をとってPR
AA合金と称する)が微細・均一に分散した組織を有す
る、大きな結晶を持つ、磁気浮上力の大きい超電導体、
を短く簡単な工程で製造し得ることを見いだし、本発明
をなすに到ったものである。
【0009】すなわち、本発明は、REBaCu
相(REはY、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er
とYbのグループより選ばれた希土類元素)中に、白金
及びロジウムの少なくとも1種と銀及び金の少なくとも
1種とからなる合金、及び、REBaCuO相を微
細・均一に分散した組織を有する大きな結晶からなる、
REBaCuO系酸化物超電導体を提供するものであ
る。
【0010】本発明のもう一つの発明は、原料に白金及
びロジウムの少なくとも1種と銀及び金の少なくとも1
種とからなる添加物を添加した後、混合したものを出発
物質とし、これを成型し、得られた成型体を部分溶融し
た後、徐冷して、REBaCu相(REはY、
Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、ErとYbのグループ
より選ばれた希土類元素)中に、白金及びロジウムの少
なくとも1種と銀及び金の少なくとも1種とからなる合
金、及び、REBaCuO相を微細・均一に分散し
た組織を有する大きな結晶からなる超電導相に生成・成
長させることを特徴とするREBaCuO系酸化物超電
導体の製造方法を提供するものである。
【0011】要するに、REBaCuO系酸化物超電導
体の前駆体に、前記白金‐ロジウム‐銀‐金からなる添
加物を加え、熱処理することにより、結晶の大きな超電
導相に前記211相と共にこれを微細分散させた組織を
有する、大きな結晶を持つ、磁気浮上力の大きい超電導
体を製造することができる。
【0012】
【発明の具体的説明】本発明は前記超電導体と前記超電
導体の製造方法を提供するものである。以下、本発明に
ついて詳しく説明する。
【0013】[I] REBaCuO系酸化物超電導体 本発明者等は超電導体の123相に211相と共にPR
AA合金を分散させると、超電導体の磁気浮上力は向上
することを、見いだした。すなわち、本発明のREBa
CuO系酸化物超電導体は、REBaCu
(REはY、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、ErとY
bのグループより選ばれた希土類元素)中に、白金及び
ロジウムの少なくとも1種と銀及び金の少なくとも1種
とからなる合金、及び、REBaCuO相を微細・
均一に分散した組織を有する大きな結晶からなるもので
ある。一方、このような組織を有する、すなわちPRA
A合金が微細に分散した超電導体は前記熱的安定性、お
よび前記機械的特性が向上することを見いだした。ま
た、PRAA合金の主成分である銀は熱伝導性に優れて
いるため、熱伝導率を向上させることができる。熱伝導
率が高いと、冷却する時間が短縮できるというメリット
もある。また、分散したセラミックスではなく、金属で
あるPRAA合金の変形によって歪を緩和することがで
きるため機械的特性を向上させることができる。
【0014】[II] REBaCuO系酸化物超電導体
の製造 本発明のREBaCuO系酸化物超電導体の製造方法
は、原料に白金及びロジウムの少なくとも1種と銀及び
金の少なくとも1種とからなる添加物を添加した後、混
合したものを出発物質とし、これを成型し、得られた成
型体を部分溶融した後、徐冷して、REBaCu
相(REはY、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er
とYbのグループより選ばれた希土類元素)中に、白金
及びロジウムの少なくとも1種と銀及び金の少なくとも
1種とからなる合金、及び、REBaCuO相を微
細・均一に分散した組織を有する大きな結晶からなる超
電導相に生成・成長させることを特徴とするものであ
る。本発明に係る超電導体の製造方法の手順の一例につ
いて以下に示す。 (工程 ) (1) 出発物質 まずREBaCuO系超電導体製造する最初の段階とし
て成型前の前駆体を製造する。REとしてはY、Sm、
Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Ybから少なくとも1
種類が選択される。原料粉に、前記添加物を添加し、混
合することにより出発物質を製造する。
【0015】原 料 本発明で用いられる原料は、RE、BaCu
、BaO、CuO、REBaCuOあるいは
REBaCu等が考えられるが、RECu
とBa酸化物、Cu酸化物を原料にすると前記原料
を用いて製造されたペレットよりも前記123相に分散
する211相の大きさがより微細になることが見いださ
れた。
【0016】添加物 本発明で用いる前記添加物は基本的には白金と銀からな
り、その場合PtAg1−xなる式で表すことができ
るが、この白金Ptを0〜100重量%の範囲でロジウ
ムに置換することができ、同様に銀Agを0〜100重
量%の範囲で金Auに置換することができる。従って、
本発明の添加物は白金とロジウムの両者あるいはいずれ
か一方と銀と金の両者またはいずれか一方からなり、
(RhPt1−y(AuAg1−z1−x
組成式で表すことができる。ここで、xの範囲は重量比
で0.02〜0.30が好ましく、yとzはそれぞれ上
述したように0〜1.00の範囲の値をとる。本発明に
おいては白金の代りに白金化合物、例えばPtBa
CuO、銀の代りに銀化合物、例えばAgOを用い
ることができる。本発明では、上式で表される添加物を
前記出発原料に対して、0.3〜25.0重量%の範囲
の量用いる。
【0017】部分溶融 一方、出発物質として、原料に前記添加物を添加し、混
合し、更に仮焼して粉砕したものを用いることができる
ことが見いだされた。更に、前記MPMG法のように、
原料に前記添加物を添加し、混合する。更に、部分溶融
した後、冷却することにより凝固させ、それを粉砕し、
さらに混合したものを出発物質として用いることも可能
であることも見いだされた。前記部分溶融は950〜1
500℃の温度範囲で1〜60分間保持してRE
相と液相(Ba、Cuの酸化物で構成されている)ある
いは211相と前記液相を生成させることであり、前記
冷却は炉冷以上の速度で行えば十分である。
【0018】(工程 ) (2) 成 型 さらに、この出発物質を所望の形状に成型し、成型体を
製造する。大型あるいは角柱型等の成型体を製造する場
合、比較的低い圧力で仮成型した後、十分な圧力で等方
加圧成型する方が、製造された超電導体の磁気浮上力を
低下させる原因となる、成型時の割れを防止する観点か
ら望ましい。等方加圧成型することにより成型時の割れ
を防止し得ることが見いだされた。
【0019】(工程 ) (3) 超電導結晶の生成および成長の制御 ここで、超電導結晶の生成および成長の制御を可能にす
るため、造核粒子として粉体あるいは単結晶体を前記成
型体の所望の場所に置くかまたは埋め込むことが可能で
ある。埋め込む場合には、成型体の任意の場所に埋め込
むことが可能である。この操作は、工程の徐冷開始直
前までに行えば良いが、この操作をここで行う方が、作
業が簡単であり、労力もかからない。一方、前記粒体の
量は高々10mg程度で十分な効果を示す。
【0020】造核粒子 造核粒子は、希土類元素を含む酸化物の一部すなわちY
、Nd、Sm、Eu、La
、Gd、Dy、Ho、Er
、YBaCuO、SmBaCuO、Eu
aCuO、GdBaCuO、DyBaCu
、HoBaCuO、ErBaCuO、YB
Cu、SmBaCu、NdBa
、EuBaCu、LaBaCu
、GdBaCu、DyBaCu、H
oBaCu、ErBaCuからなる群
から少なくとも1種類が選ばれる。
【0021】(工程 )加熱・徐冷 この成型体を前記211相が生成する950〜1250
℃の範囲に加熱し、その温度に30〜120分間保持
し、その温度から前記211相と前記液相から前記12
3相が生成し始める温度、例えばREがYで大気中の場
合約1000℃より(ただし、造核粒子を用いた場合に
はそれより若干高い温度)まで10〜1000℃/hの
冷却速度で冷却する。さらに、この温度から850〜9
50℃まで0.2〜20℃/hの冷却速度で徐冷する。
前記徐冷時に1℃/cm以上の温度勾配下で徐冷すると
結晶成長の制御がより確実にでき、温度勾配下での徐冷
が望ましい。
【0022】(工程 )冷 却 その後、850〜950℃から室温までは任意の冷却速
度で冷却することが可能である。必要に応じて、製造し
た超電導体への酸素を十分に付加させるために酸素富化
雰囲気において650〜300℃の温度範囲で2〜50
0時間保持するか、もしくは最高650℃、最低300
℃の温度範囲を2〜500時間かけて冷却する。その後
は任意の冷却速度で冷却することが可能である。
【0023】[III] REBaCuO系酸化物超電導
体の性状 このように白金とロジウムの両者またはいずれか一方と
銀と金の両者またはいずれか一方からなる添加物を添加
することにより、磁気浮上力の大きいREBaCuO系
酸化物超電導体を製造することができた。
【0024】図1は白金と銀を重量比で5:95および
20:80の割合で含有する添加物を用いて、超電導体
を製造したときの添加物の添加量と、得られた超電導体
の磁気浮上力の関係を示すグラフである。ここにはロジ
ウムと銀を重量比で3:97の割合で有する添加物を
0.3%の量添加したときえられる超電導体の磁気浮上
力も示されている。図2は基本的には、白金と銀の両方
を含有する添加物中の白金の重量組成を変化させたとき
の、この添加物を用いて製造した超電導体の磁気浮上力
の変化を示したグラフである。
【0025】この図2中に添加物として、白金と銀の両
者を欠いたとき、白金のみを用いたとき、および銀のみ
を用いたときに得られた超電導体の磁気浮上力も比較の
ため示した。この結果より、白金と銀の両者を欠いたと
きまたは片方のみしか用いなかったときに比べて、本発
明のように白金と銀の両者を添加物として用いたとき、
大きな磁気浮上力を有する超電導体が得られることが明
らかであろう。
【0026】図3は種々の量を有するロジウムを含有す
る白金‐ロジウム系と銀からなる添加物を用いたときに
得られる超電導体の磁気浮上力の変化を示すグラフであ
る。
【0027】図4は種々の量を有する金を含有する銀‐
金系と白金からなる添加物を用いたときに得られる超電
導体の磁気浮上力の変化を示すグラフである。いずれの
図よりも本発明により大きな磁気浮上力を有する超電導
体が得られることは明らかである。
【0028】図5、図6は本発明のように白金と銀を用
いた超電導体の組織の顕微鏡写真である。いずれも、1
23相に分散している非超電導相、すなわち211相お
よび白金−銀合金は微細に分散している。
【0029】本発明により、前記123相中にこの非超
電導相である211相および白金‐銀合金が微細分散し
た組織を有し、さらに超電導結晶も大きい、前記MPM
Gで製造された超電導体と同様、大きな磁気浮上力を示
す超電導体を、MPMG法よりも工程が短く簡単な方法
で得ることができる。
【0030】
【実施例】以下に、比較例と実施例を挙げる。
【0031】比較例1〜3 原料粉に白金のみを0.5重量%添加したもの(比較例
2)、銀のみを9.5重量%添加したもの(比較例
3)、白金・銀共に添加しなかったもの(比較例1)を
それぞれ製造した。すなわち、原料粉としてYBa
、及び、YCuBaOを用い、Y:Ba:
Cuの比が1.8:2.4:3.4になるように混合す
る。その後、原料粉に対し、前記添加物を前記の添加量
でそれぞれ添加した後、よく混合する。その後成型し、
得られた成型体を1100℃で60分加熱し、前記21
1相と前記液相にした後、1000℃まで10分で冷却
する。その後、870℃まで1℃/hの割合で徐冷し、
その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で600
℃で1h加熱後炉冷する酸素アニールを行うことにより
超電導体ペレットを製造した。ペレットサイズは直径約
35mm、高さ約13mmである。また、これらの超電
導体ペレットを、直径32mm、表面磁束密度0.4T
(テスラ)の永久磁石を用いて磁気浮上力を測定した。
表1に示すように、磁気浮上力はすべて3Kgf以下
と、低い値を示した。比較のため図2にも併せて示す。
【0032】実施例1 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.05Ag0.95の白金と銀の合金粉を原料粉に対
し、それぞれ0.5、5、10,15、20、25重量
%、および組成がRh0.03Ag0.97の合金粉を
0.3重量%添加し、さらによく混合する。その後成型
し、比較例1〜3と同様な熱処理、酸素アニールを行う
ことにより、超電導体ペレットを製造した。ペレットサ
イズは比較例1〜3と同じである。組成がPt0.05
Ag0.95の白金と銀の合金粉を原料粉に対し、10
重量%添加して製造した超電導体の組織を偏光顕微鏡で
観察した写真を図5に示す。123相中に211相と白
金−銀合金が微細に分散しているのが見られよう。これ
らのペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁気浮上
力を測定した。図1に示すように、前記方法で製造した
ペレットの磁気浮上力は比較例1〜3のそれよりも向上
した。
【0033】実施例2 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.20Ag0.80で表わされる、白金粉と銀粉の混
合粉を原料粉に対し、実施例1と同様の添加量で添加
し、さらによく混合する。その後成型し、比較例1〜3
と同様な熱処理、および酸素アニールを行うことによ
り、超電導体ペレットを製造した。ペレットサイズは比
較例1〜3と同じである。これらのペレットを、比較例
1〜3と同様な方法で磁気浮上力を測定した。図1に併
せて示すように、前記方法で製造したペレットの磁気浮
上力は比較例1〜3のそれよりも向上した。
【0034】実施例3 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。白金粉と銀粉の混合粉を、重
量組成をPtAg1−xとしてxの値がそれぞれ、
0.02、0.05、0.1、0.15、0.2、0.
25、0.3になるように添加し、さらによく混合す
る。添加量は原料粉に対して10重量%である。その後
成型し、比較例1〜3と同様な熱処理、および酸素アニ
ールを行うことにより、超電導体ペレットを製造した。
ペレットサイズは比較例1〜3と同じである。これらの
ペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁気浮上力を
測定した。図2に示したように、重量組成をPtAg
1−としてxの範囲が0.02〜0.30のときに比較
例1〜3よりも磁気浮上力が向上した。
【0035】実施例4 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、重量組成が(Rh
Pt1−y0.03Ag0.97で表される、白金粉
とロジウム粉と銀粉の混合粉を原料粉に対し、10重量
%添加し、さらによく混合する。ただし、上記yの値は
それぞれ、0、0.25、0.5、0.75、1であ
る。さらに、成型した後、比較例1〜3と同様な熱処
理、および酸素アニールを行うことにより、超電導体ペ
レットを製造した。ペレットサイズは比較例1〜3と同
様である。このペレットを、比較例と同様な方法で磁気
浮上力を測定した。その結果、図3に示すように前記方
法で製造したペレットの磁気浮上力は、それぞれ4Kg
f以上の値を示した。
【0036】実施例5 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.05(AuAg1−z0.95で表される、白
金粉と銀粉と金粉の混合粉を原料粉に対し、10重量%
添加し、さらによく混合する。ただし、上記zの値はそ
れぞれ、0、0.25、0.5、0.75、1である。
さらに、成型した後、比較例1〜3と同様な熱処理、お
よび酸素アニールを行うことにより、超電導体ペレット
を製造した。ペレットサイズは比較例1〜3と同様であ
る。このペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁気
浮上力を測定した。その結果、図4に示すように前記方
法で製造したペレットの磁気浮上力は、それぞれ3.5
Kgf以上の値を示した。
【0037】実施例6 原料をREBaCu、及び、RECuBaO
を用い、RE:Ba:Cuのモル比が1.8:2.
4:3.4になるように混合する。その後、重量組成が
Pt0.05Ag0.95で表される、白金粉と銀粉の
混合粉を添加し、よく混合する。添加量は原料粉に対し
て10重量%である。その後成型し、比較例1〜3と同
様な熱処理、酸素アニールを行うことにより、超電導体
ペレットを製造した。ペレットサイズは比較例1〜3と
同じである。これらのペレットを、比較例1〜3と同様
な方法で磁気浮上力を測定した。表2に示すように、す
べてのRE系で、比較例よりも磁気浮上力が向上した。
【0038】実施例7 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.05Ag0.95で表される、白金粉と銀粉の混合
粉を原料粉に対し、10重量%添加し、よく混合する。
さらに、成型した後、成型体の上面中央部に造核粒子と
してNd、Sm、Eu粉を約10m
gそれぞれ置く。その後1100℃で60分加熱し、2
11相と液相にした後、1010℃まで10分で冷却す
る。その後、870℃まで1℃/hの割合で徐冷し、そ
の後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で600℃
で1h加熱後炉冷することにより超電導体ペレットを製
造した。ペレットサイズは比較例1〜3と同様である。
このペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁気浮上
力を測定した。その結果、表3に示すように造核粒子を
置いたペレットの磁気浮上力は、すべて5.8Kgf以
上と大きな値を示した。
【0039】実施例8 Y、BaCuO、CuO粉をY:Ba:Cuの
モル比が1.8:2.4:3.4になるように混合す
る。その後、重量組成がPt0.05Ag0.95で表
される、白金粉と銀粉の混合粉を原料粉に対し、10重
量%添加し、よく混合する。さらに成型する。次に、成
型体の1側面中央部に造核粒子としてNd粉を約
10mg埋め込む。さらに、1100℃で60分加熱
し、211相と液相にした後、1040℃まで10分で
冷却する。その後、粉を埋めた面が最も温度が低くなる
ように2℃/cm、6℃/cmおよび10℃/cmそれ
ぞれの温度勾配下で850℃まで1℃/hの割合で徐冷
し、その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で6
00℃で1h加熱後炉冷することにより超電導体ペレッ
トを製造した。ペレットサイズは比較例と同様である。
これらのペレットを比較例1〜3と同様な方法で磁気浮
上力を測定した。その結果、表4に示すように、各温度
勾配下の徐冷で超電導体を製造した場合、Nd
を埋め込んだ効果が認められた。
【0040】実施例9 Y、BaCuO、CuO粉をY:Ba:Cuの
モル比が1.8:2.4:3.4になるように混合す
る。その後、重量組成がPt0.05,Ag0.95で
表わされる白金粉と銀粉の混合粉を原料粉に対し10重
量%添加し十分に混合する。その後成型する。成型体の
下面中央部に造核粒子としてNd粉を約10mg
置く。さらに、1100℃で60分加熱し、211相と
液相にした後、1010℃まで10分で冷却する。その
後、成型体下面が最も温度が低くなるような1℃/cm
の温度勾配下で、890℃まで1℃/hの割合で徐冷
し、その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で6
00℃で1h加熱後炉冷することにより超電導体ペレッ
トを製造した。このペレットサイズは比較例と同じであ
る。このペレットを比較例1〜3と同様な方法で磁気浮
上力を測定した。その結果、Nd粉を埋め込んだ
ペレットの磁気浮上力は6.5kgfを示した。
【0041】実施例10〜11 原料をYCuBaO、BaCuO、及び、CuO
を用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:
3.4になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.05Ag0.95で表される、白金粉と銀粉の混合
粉を10重量%添加し、良く混合する。さらに、一軸プ
レスを用いて仮成型した後、1000Kg/cmの圧
力で等方加圧成型を行った。成型体の大きさは縦と横が
約45mmで高さが約20mmである。成型した後、1
100℃で60分加熱し、1000℃まで10分で冷却
する。その後、870℃まで1℃/hの割合で徐冷し、
その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流中で600
℃で1h加熱後炉冷することにより超電導体ペレットを
製造した(実施例10)。一方、等方加圧処理を実施せ
ずに1000Kg/cmで一軸プレスにより成型した
ものも製造した(実施例11)。他の製造条件は前記方
法と同じである。これらのペレットを、比較例1〜3と
同様な方法で磁気浮上力を測定した。その結果、等方加
圧成型しなかった超電導ペレットには割れがあり、磁気
浮上力も5Kgfと低いのに対し、等方加圧成型をした
ペレットには、割れがなく磁気浮上力も6.5Kgfと
高かった。
【0042】実施例12 原料をYCu、BaO、及び、CuOを用
い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.4
になるように混合する。その後、重量組成がPt
0.05Ag0.95の白金と銀の合金粉を原料粉に対
し、10重量%添加し、よく混合する。その後成型し、
比較例1〜3と同様な熱処理、酸素アニールを行うこと
により、超電導体ペレットを製造した。ペレットサイズ
は比較例と同じである。組成がPt0.05,Ag0.
95の白金と銀の合金粉を原料粉に対し、10重量%添
加して製造した超電導体の組織を偏光顕微鏡で観察した
写真を図6に示す。実施例1と同様123相中に211
相と白金−銀合金が微細に分散しているのがみられよ
う。また、211相のサイズは実施例1の図5で示した
ものよりもさらに微細になっているのがみられる。これ
らのペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁気浮上
力を測定した。その結果、磁気浮上力は5.4Kgfを
示した。
【0043】実施例13 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、組成がPt0.05
Ag0.95で表される、白金粉と銀粉の混合粉を原料
粉に対し、10重量%添加し、よく混合する。さらに、
1100℃で30分加熱し部分溶融させた後、炉冷する
ことにより凝固させる。さらに、粉砕・混合した後、成
型する。得られた成型体を1100℃で60分加熱し、
211相と液相に部分溶融させた後、1000℃まで1
0分で冷却する。その後、870℃まで1℃/hの割合
で徐冷し、その後炉冷する。さらに、1気圧の酸素気流
中で600℃で1h加熱後炉冷することにより超電導体
ペレットを製造した。ペレットサイズは比較例と同様で
ある。このペレットを、比較例1〜3と同様な方法で磁
気浮上力を測定した。その結果、磁気浮上力は5.1K
gfと大きな値を示した。
【0044】実施例14 原料をYBaCu、及び、YCuBaO
用い、Y:Ba:Cuのモル比が1.8:2.4:3.
4になるように混合する。その後、組成がPt0.05
Ag0.95の白金と銀の混合粉を原料粉に対し、10
重量%添加し、さらによく混合する。その後成型し、比
較例1〜3と同様な熱処理、酸素アニールを行うことに
より、超電導体ペレットを製造した。ペレットサイズは
比較例1〜3と同じである。熱伝導性の測定 同時に、比較例1〜3で製造した、白金・銀共に添加し
なかったペレットと共に、液体窒素中に浸漬して、熱伝
導性を測定した。液体窒素に超電導体を浸漬すると窒素
がバブリングを起こし、超電導体が液体窒素温度まで冷
却されるとバブリングがなくなる。従って、窒素がバブ
リングしている時間を測定することにより、熱伝導性の
相対比較が可能である。白金・銀を添加しなかった超電
導体の前記窒素バブリング時間は125秒に対し、白金
・銀を添加した超電導体のそれは95秒であった。従っ
て、白金・銀を添加することにより、熱伝導性の向上が
認められた。破損の測定 上記超電導体を煉瓦上へ1m自然落下させたところ、白
金・銀を添加しなかった超電導体(比較例1)には破損
が認められたのに対し白金・銀を添加した超電導体(実
施例14)のそれには破損が認められなかった。
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】比較例4 実施例1において、原料として用いたYBaCu
及びYBaCuOを、YBaCuの単独
使用に変更したこと、合金として重量組成がPt
0.05Ag0.95の白金と銀の合金粉を用いたこと
以外は、実施例1と同様に実施した。その結果、磁気浮
上力(Kgf)は0.7(0.5重量%)、1.1(5
重量%)、1.2(10重量%)、1.2(15重量
%)、0.5(20重量%)、0.1(25重量%)で
あった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば高い磁気浮上力を有する
酸化物系超電導体が得られ、しかもこの超電導体を製造
工程が簡単な溶融成長法で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Pt0.05Ag0.95とPt0.20Ag
0.80の組成を有する添加物の添加量と得られた超電
導体の磁気浮上力の関係を示すグラフ。
【図2】添加物中の白金含有量が変化するときと白金及
び/又は銀を欠くときに得られた超電導体の磁気浮上力
との関係を示すグラフ。
【図3】(Ph1−y Pt0.03Ag0.97
の組成を有する添加物中のRh含有量と得られた超電導
体の磁気浮上力との関係を示すグラフ。
【図4】Pt0.05(AuAg1−z0.95
組成を有する添加物中のAu含有量と得られた超電導体
の磁気浮上力との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の実施例1で得られた超電導体の組織の
偏光顕微鏡写真。
【図6】本発明の実施例12で得られた超電導体の組織
の偏光顕微鏡写真。
フロントページの続き (73)特許権者 000006655 新日本製鐵株式会社 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 (72)発明者 近 藤 章 弘 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電 導工学研究所内 (72)発明者 鍵 谷 昌 一 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電 導工学研究所内 (72)発明者 村 上 雅 人 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電 導工学研究所内 (72)発明者 腰 塚 直 己 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電 導工学研究所内 (72)発明者 田 中 昭 二 東京都江東区東雲1−14−3 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電 導工学研究所内 (56)参考文献 特開 平1−164731(JP,A) 特開 昭63−291857(JP,A) 特開 平2−204322(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 1/00 - 3/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】REBaCu相(REはY、S
    m、Eu、Gd、Dy、Ho、ErとYbのグループよ
    り選ばれた希土類元素)中に、白金及びロジウムの少な
    くとも1種と銀及び金の少なくとも1種とからなる合
    金、及び、RE BaCuO 相を微細・均一に分散し
    た組織を有する大きな結晶からなる、REBaCuO系
    酸化物超電導体。
  2. 【請求項2】前記REBaCuO相が前記REBa
    Cu相中に、モル比で5〜60%の範囲で微細
    に分散している請求項1記載のREBaCuO系酸
    化物超電導体。
  3. 【請求項3】前記合金が0.3〜25重量%の範囲で微
    細に分散している請求項1記載のREBaCuO系
    酸化物超電導体。
  4. 【請求項4】前記合金の重量組成が(Rh
    1−y)x(AuAg1−z1−xとしてxの範
    囲が0.02〜0.30であり、yとzの範囲がそれぞ
    れ0〜1.00である請求項1記載のREBaCu
    O系酸化物超電導体。
  5. 【請求項5】前記RE2BaCuO5相および前記合金
    の粒径がそれぞれ50μm以下である請求項1記載
    REBaCuO系酸化物超電導体。
  6. 【請求項6】原料に白金及びロジウムの少なくとも1種
    と銀及び金の少なくとも1種とからなる添加物を添加し
    た後、混合したものを出発物質とし、これを成型し、得
    られた成型体を部分溶融した後、徐冷して、REBa
    Cu 相(REはY、Sm、Eu、Gd、Dy、H
    o、ErとYbのグループより選ばれた希土類元素)中
    に、白金及びロジウムの少なくとも1種と銀及び金の少
    なくとも1種とからな る合金、及び、RE BaCuO
    相を微細・均一に分散した組織を有する大きな結晶か
    らなる超電導相に生成・成長させることを特徴とするR
    EBaCuO系酸化物超電導体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記成型体の部分溶融温度が950〜12
    50℃の範囲である請求項6記載のREBaCuO
    系酸化物超電導体の製造方法。
  8. 【請求項8】前記徐冷速度が0.2〜20℃/hであ
    請求項6記載のREBaCuO系酸化物超電導体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】前記出発物質を原料に白金及びロジウムの
    少なくとも1種と銀及び金の少なくとも1種とからなる
    添加物を添加し、混合し、得られた混合体をさらに部分
    溶融した後、冷却することにより凝固させ、それを粉砕
    したものとする請求項6記載のREBaCuO系酸化
    物超電導体の製造方法。
  10. 【請求項10】前記出発物質が、原料に白金及びロジウ
    ムの少なくとも1種と銀及び金の少なくとも1種とから
    なる添加物を添加した後、仮焼し、さらに粉砕したもの
    である、請求項6記載のREBaCuO系酸化物超電
    導体の製造方法。
  11. 【請求項11】前記混合体を部分溶融するときの温度が
    950〜1500℃の範囲である請求項9記載の
    EBaCuO系酸化物超電導体の製造方法。
  12. 【請求項12】前記徐冷が、炉冷以上の速度で実施す
    請求項9記載のREBaCuO系酸化物超電導体
    の製造方法。
  13. 【請求項13】1℃/cm以上の温度勾配下で、前記徐
    冷を実施する請求項6記載のREBaCuO系酸化
    物超電導体の製造方法。
  14. 【請求項14】超電導結晶成長させる徐冷前までに前記
    成型体に造核粒子を置くか埋め込み、そこから超電導相
    を優先的に生成・成長させる請求項6記載のREB
    aCuO系酸化物超電導体の製造方法。
  15. 【請求項15】前記造核粒子は、Y、Nd
    、Sm、La、Eu、Gd
    、Dy、Ho、Er、YBa
    CuO、SmBaCuO、EuBaCuO
    GdBaCuO、DyBaCuO、HoBa
    CuO、ErBaCuO、YBaCu
    NdBaCu、SmBaCu、LaB
    Cu、EuBaCu、GdBa
    、DyBaCu、HoBaCu
    、ErBaCuからなる群から選ばれる希土
    類元素を含む酸化物である請求項14記載のREB
    aCuO系酸化物超電導体の製造方法。
  16. 【請求項16】等方加圧成型により前記成型体を製造す
    請求項6記載のREBaCuO系酸化物超電導体
    の製造方法。
  17. 【請求項17】前記原料はRECu、Ba酸化
    物およびCu酸化物である請求項6記載のREBa
    CuO系酸化物超電導体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記徐冷により超電導相を成長させた
    後、酸素富化雰囲気において650〜300℃の温度範
    囲で2〜500時間保持するか、もしくは最高650
    ℃、最低300℃の温度範囲を2〜500時間かけて冷
    却することにより、超電導相に酸素を付加する請求項
    記載のREBaCuO系酸化物超電導体の製造
    法。
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