JP2004203727A - 臨界電流密度の高い酸化物超電導体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体(REは希土類元素から選ばれた1種又は2種以上)において、RE1+xBa2−xCu3Oy(−0.1≦x≦0.1、6.5≦y≦7.1)の組成からなる母相中に、REa−Bab−Cuc−Zd−O又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O(ZはIVA族元素:Ti,Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上、0≦a≦1.0、0.5≦b≦1.0、0≦c≦1.0、0<d≦0.5、0<e≦0.5)の組成を有する500nm以下の非超電導微粒子を分散させる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、高い臨界電流密度を有するRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体(REは希土類元素の一種又は2種以上)及びその製造方法に関するものであり、このRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体は、超電導バルク材あるいは超電導線材として高温超電導磁石などの応用に供される。
【0001】
【従来技術】
近年RE−Ba−Cu−O系(REは希土類元素)超電導体の製造プロセス技術は著しい進展を遂げている。この結果、臨界電流密度が高く結晶方位の配向した大型バルク体や、金属テープ基材上への蒸着などによる10mの長さを超えるテープ線材なども製造されている。
【0002】
超電導応用にとっては、ゼロ磁場における臨界電流密度の向上とともに、磁場中での臨界電流密度の向上,さらに不可逆磁場の向上が重要である。応用上、もっとも魅力のある液体窒素温度(77K)において、ある温度での使用限界磁場である不可逆磁場はY−Ba−Cu−O系で3〜5T程度(磁場をc軸に平行に加えた場合)であり,これ以下の磁場でしか超電導体の応用は不可能である。Y−Ba−Cu−O系においてはY2BaCuO5(Y211)の化学組成を有する常電導2次粒子がYBa2Cu3Oy(Y123)超電導マトリックス内に分散し、これが磁束のピン止めセンターとして作用することによりゼロ磁場及び磁場中での臨界電流密度と不可逆磁場の向上に寄与している。ただし、Y211粒子の平均粒径は1〜10μm程度であり、冶金学的手法で、これ以上の微細化は難しい。
【0003】
超電導相中にピン止めセンターとして作用する微細な分散相を含有させた超電導体に関する従来技術を以下に例示する。
1)REBa2 Cu3 Oy 酸化物超電導体を構成するRE、Ba及びCu成分を含む硝酸塩又は酢酸塩と、Rh、Pt、Pd、Ru及びOsの少なくとも1種の元素成分を元素基準で0.01〜5重量%とが溶解された溶液を噴霧・熱分解してREBa2 Cu3 Oy 酸化物超電導体用の原料混合微粉末を得て、これを成形した後、酸化物超電導体の分解温度以上の温度に加熱処理し、徐冷後、熱処理することにより、酸化物超電導体の結晶粒内にRh、Pt、Pd、Ru及びOsの少なくとも1種をサブミクロン粒子として元素基準で0.01〜5重量%含有させた酸化物超電導体を得るもの(特許文献1参照)。
【0004】
2)REBa2Cu3O7−xの粉末及びRE2BaCuO5の粉末を白金化合物及び/又はロジウム化合物と混合して混合粉末とし、これを成形した後、該REBa2Cu3O7−xが分解融解する温度以上に加熱し、次いで、該加熱された成形体を徐冷することからなる希土類系超電導体の製造方法において、該REをY、Sm、Eu、Dy、Ho、Er及びYbからなる群のうちの少なくとも一元素とし、該xが0以上1以下で、該REBa2Cu3O7−xの粉末及び該RE2BaCuO5の粉末の平均粒径を6μm以下、かつ、最大粒径が20μm以下とすることによって、超電導体中にピン止めセンターとなるRE2BaCuO5の結晶粒を微細かつ均一に分散させたもの(特許文献2参照)。
【0005】
3)各金属元素の組成比率が略1:2:3であるNd123系酸化物の第1粉末と、各金属元素の組成物比率が略4:2:2であるNd422系酸化物の第2粉末との混合粉末を成形し、この成形体を酸素分圧が1%以下の雰囲気下で、該第1粉末の少なくとも一部は溶融し、該第2粉末は溶融しない温度範囲に昇温して部分溶融したのち、該第1粉末の凝固点付近の温度帯域で徐冷することにより、Nd123系酸化物の結晶粒中に、Nd422系酸化物の平均粒径50μm以下の微粒子が、均一に分散している組織を有するネオジム系酸化物超電導体を得るもの(特許文献3参照)。
【0006】
超電導体の応用磁場範囲を拡大するためには、臨界電流密度をさらに高めた材料の開発が必須である。しかしながら、液体窒素温度(77K)のような高温領域では、熱擾乱が大きく、ピン止めされた磁束が移動しやすいうえ、磁場が高くなって磁束線の数が増えると、ピン止めされていない磁束がせん断機構により運動することも考えられる。さらに高温の液体酸素温度(90K)では、液体窒素温度以上に激しく運動することが予想される。このため、臨界電流密度の向上には、ピン止めポテンシャルの深いピン止め欠陥を母相中に高濃度で均一分散させる必要があるが、上記従来技術によって得られるものは、微細粒子はミクロンオーダーかせいぜいサブミクロン程度であり、更なる組織制御を行う必要がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−24828号公報
【特許文献2】
特開平6−72713号公報
【特許文献3】
特開平8−325013号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高臨界電流密度を比較的高い温度で達成できるRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体及びその製造方法を提供し、これにより高温超電導の高磁場応用を液体窒素温度(77K)のみならず、液体酸素温度(90K)においても可能にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、RE1+xBa2−xCu3Oy(RE123ss)型超電導体において、RE,Ba,Cu,O以外の元素を含み部分溶融状態にある母相融液中で粒成長しにくい組成を有する非超電導微粒子を母相中に微細に分散させることにより、高い磁場でも極めて高い臨界電流密度を示すRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体が得られることを見出して、本発明を完成させたものである。
【0010】
すなわち、本発明の態様は次のとおりである。
(1)RE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体(REは希土類元素から選ばれた1種又は2種以上)であって、RE1+xBa2−xCu3Oy(−0.1≦x≦0.1、6.5≦y≦7.1)の組成からなる母相中に、RE,Ba,Cu,O以外の元素を含みかつ部分溶融状態にある母相融液中で粒成長しにくい組成を有する非超電導微粒子が微細に分散してなる組織を有することを特徴とするRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
(2)前記非超電導微粒子が、REa−Bab−Cuc−Zd−Oの組成で表される粒子及び/又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−Oの組成で表される粒子(ZはIVA族元素:Ti,Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上、0≦a≦1.0、0.5≦b≦1.0、0≦c≦1.0、0<d≦0.5、0<e≦0.5)からなることを特徴とする上記(1)に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
【0011】
(3)前記非超電導微粒子の直径が500nm以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
(4)前記非超電導微粒子の直径が200nm以下で、液体酸素温度(90K)、ゼロ磁場における臨界電流密度が5000A/cm2以上であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
【0012】
(5)前記母相中に、第2の非超電導微粒子として、RE2BaCuO5(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上)及びRE4−2xBa2+2xCu2−xO10−d(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上で、0≦x≦0.1、−0.5≦d≦0.5)から選ばれる一種又は2種以上が、体積%で50%未満分散していることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
(6)前記第2の非超電導微粒子の球相当平均直径が1μm以下であることを特徴とする上記(5)に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
(7)更にPt及び/又はCeO2を2質量%以下含有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
(8)更に、Agを20質量%以下含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
【0013】
(9)希土類元素:Ba:Cuのモル比が1:2:3である混合粉末からRE123系超電導材料の原料粉末を得る工程と、該原料粉末をIVA属元素Zの酸化物(Z:Ti,Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上)を粉砕媒体とするミル中で粉砕して、IVA属元素Zの酸化物粉末を該原料粉末中に分散させた粉末混合物を得る粉砕工程と、該粉末混合物を種結晶と接触させつつ熱処理して半溶融状態とし、次いで冷却して超電導相を凝固成長させる工程とを含むことを特徴とする上記(1)に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体の製造方法。
(10)前記粉砕工程においてPtを添加することを特徴とする上記(9)記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の超電導体は、RE1+xBa2−xCu3Oy(−0.1≦x≦0.1、6.5≦y≦7.1)の組成を有する超電導母相と、この母相中に微細に分散した非超電導微粒子の分散相(以下、「第1の分散相」ともいう。)とからなり、この非超電導微粒子は、超電導体の製造過程で添加されるRE,Ba,Cu,O以外の添加元素と母相材料との反応生成物であって、部分溶融状態にある母相の融液中において粒成長しにくい組成を有している。
【0015】
前記の添加元素の好ましい例としては、Ti,Zr及びHf等のIVA族元素を挙げることができ、これらの元素は、母相材料と反応してREa−Bab−Cuc−Zd−O(ZはIVA族元素:Ti,zr及びHf、0≦a≦1.0、0.5≦b≦1.0、0≦c≦1.0、0<d≦0.5)で表される組成を有する微粒子を母相中で形成する。
また、前記の添加元素に加えてPtを併せて添加することにより、REa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O(ZはIVA族元素:Ti,Zr及びHf、0≦a≦1.0、0.5≦b≦1.0、0≦c≦1.0、0≦d≦0.5、0<e≦0.5)で表される組成を有する微粒子が母相中に形成される。
これらの微粒子は直径が500nm以下、好ましくは200nm以下、さらに好ましくは100nm以下で均一に母相中に分散しており、このため良好なピン止め効果を奏する。これにより、主に5T以下の低・中磁場における臨界電流密度が高くなる。さらに高温の液体酸素温度(90K)においても、ゼロ磁場における臨界電流密度が向上し、5000A/cm2以上が得られる。
【0016】
更に、本発明の超電導体は、母相中に、第2の非超電導微粒子の分散相(以下、「第2の分散相」ともいう。)としてRE2BaCuO5(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上)及びRE4−2xBa2+2xCu2−xO10−d(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上で、0≦x≦0.1、−0.5≦d≦0.5)のうちの1種又は2種以上を体積%で50%未満含有していても良く、この第2の分散相が超電導母相中に均一に分散されていることにより、前記第1の分散相と相俟って更にピン止め効果を増大させる。また、上記第2の分散相の微細化効果を安定させる目的で、超電導体中にPt及び/又はCeO2を2質量%以下含有させることが好ましい。添加されたPtは、第1の分散相を形成する成分となる他、溶融分解時に融液に溶解して第2の分散相の微細化効果を安定させる。CeO2もまた第2の分散相の微細化効果を安定させる効果を有する。超電導体の機械的特性を向上させる目的でAgを20質量%以下含有していてもよい。
【0017】
本発明の超電導体の製造方法の一例を挙げると次の通りである。
希土類元素の1種又は2種以上を含む希土類酸化物、BaCO3及びCuOからなる原料粉末を希土類元素:Ba:Cuのモル比が1:2:3になるように秤量して混合し、この混合粉末を、例えば、Arに1%の酸素を混合した気体中で、900℃で24h熱処理した後、再び粉砕混合し、Arに1%の酸素を混合した気体中で、900℃で24h熱処理するという操作を繰り返すことによってRE123系超電導材料の粉末を得る。
【0018】
このようにして得られたRE123系超電導材料の粉末をZrO2等のIVA属元素の酸化物を粉砕媒体とするミル中で粉砕する。この粉砕の過程で粉砕媒体が磨耗し、ZrO2等のIVA属元素が微細粒子の形態でRE123系超電導材料の粉末中に均一に分散される。
ZrO2等の微細粒子の添加法は上記の方法以外の方法でもよく、例えばシュウ酸塩等による湿式沈殿法によって得た微粒子を用いても良い。また、第1の分散相中にPtを含ませる場合には、前記の粉砕工程でPt粉末を併せて添加する。
【0019】
次に、このようにして得られた混合粉末を成形し、得られた成形体にMgO単結晶又はc軸配向したNd123バルク体等の結晶を接触させ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1090℃まで2時間で昇温して半溶融状態(部分溶融状態)とし、20分保持したのち、5℃/hの速度で1020℃まで冷却し、その後900℃まで、0.5℃/hの速度で徐冷して超電導相を凝固成長させる。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行う。
上記の溶融・冷却工程で、母相の融液とZrO2、Ptとが反応して、REa−Bab−Cuc−Zd−O又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−Oが形成され、これらの相は融液中で結晶成長しにくいものであるため、母相中に均一かつ微細に分散した状態で析出する。
【0020】
このようにして、直径500nm以下(好ましくは200nm以下、さらに好ましくは100nm以下)で、REa−Bab−Cuc−Zd−O又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−Oの組成を有する第1の非超電導微粒子相が均一に分散してなる本発明のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体を得ることができる。
【0021】
第2の分散相を母相中に分散させる場合には、次のようにする。
RE2O3、BaCO3、CuOの原料をRE(希土類元素の1種又は2種以上):Ba:Cuのモル比が2:1:1になるように秤量するか、又は、RE:Ba:Cuの比が、4−2x:2+2x:2−x となるように秤量して、空気中にて、950℃で8h熱処理し、この処理を繰り返して、RE2BaCuO5又はRE4−2xBa2+2xCu2−xO10−dを調製する。これを上記で調製したRE123系超電導材料粉末に添加し、また、必要に応じて適宜Pt、Ag、CeO2等を更に添加し、この混合物を、ZrO2等のIVA属元素の酸化物を粉砕媒体とするミル中で粉砕する。得られた混合粉末を成形し、この成形体にMgO単結晶又はc軸配向したNd123バルク体等の結晶を接触させ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1090℃まで2時間で昇温して半溶融状態とし、20分保持したのち、5℃/hの速度で1020℃まで冷却し、その後900℃まで、0.5℃/hの速度で徐冷して超電導相を凝固成長させる。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行う。
【0022】
このようにして、直径500nm以下で、REa−Bab−Cuc−Zd−O又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−Oの組成を有する第1の非超電導微粒子相とRE2BaCuO5あるいはRE4−2xBa2+2xCu2−xO10−dの組成を有する第2の非超電導微粒子相とを均一に分散してなる本発明のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体を得ることができる。
【0023】
このようにして得られた本発明のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体は、実施例において示されているように、3Tの磁場下においても5万A/cm2以上の臨界電流密度を示し、磁化ヒステリシスがゼロになる磁場(不可逆磁場)も5T以上である。さらに、微粒子相を200nm以下とすることで、液体酸素温度(90K)、ゼロ磁場における臨界電流密度が5000A/cm2以上が得られる。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を比較例と共に示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
[実施例1]
Nd2O3、Eu2O3、Gd2O3、BaCO3、CuOの原料をNd:Eu:Gdの比が33:38:28になり、さらにRE:Ba:Cuの比(ただし、REは、Nd、Eu、Gdの3種の元素を上の混合比で混ぜたもの)が1:2:3になるように秤量し、混合した。この混合粉末を、Arに1%の酸素を混合した気体中で、900℃で24h熱処理した。そののち、再び粉砕混合し、Arに1%の酸素を混合した気体中で、900℃で24h熱処理してRE123(以下、「NEG123」ともいう。)系超電導材料を得た。
【0026】
このようにして得られたNEG123系超電導材料の粉末に対して、ZrO2を粉砕媒体とする遊星ミル中で6hの粉砕処理を行った。得られた粉砕試料中には0.3質量%のZrO2が混入した。得られた混合粉末を直径3cm、高さ2cmのペレットに成形し、このペレットの中央にc軸配向したNd123バルク体の結晶を乗せ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1090℃まで2時間で昇温し、20分保持して溶融成長させた後、5℃/hの速度で1020℃まで冷却し、その後、900℃まで0.5℃/hの速度で徐冷して、その後室温まで炉冷した。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行った。
【0027】
得られたNEG123系超電導体は、その母相中に均一に100nm以下のREa−Bab−Cuc−Zd−O(a=0.2、b=1.0、c=0.5、d=0.3)の組成を有する粒子が分散していた。
本試料について、SQUID(超電導量子干渉型磁束計)により磁化測定を行ったところ、液体窒素温度において、3Tで5万A/cm2を超える高い臨界電流密度を示した。
【0028】
[実施例2]
実施例1において得たRE123系超電導材料粉末に、Pt粉末(0.2μm)を添加して、実施例1と同様にZrO2を粉砕媒体とする遊星ミル中で6hの粉砕を行った。得られた混合粉末を直径3cm、高さ2cmのペレットに成形した。成形したペレットの中央にc軸配向したSm123バルク体の結晶を乗せ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1090℃まで2時間で昇温し、20分保持したのち、5℃/hの速度で1020℃まで冷却し、その後900℃まで、0.5℃/hの速度で徐冷し、その室温まで炉冷した。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行った。
【0029】
得られたRE123系超電導体は、その母相中に均一に100nm以下のREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O(a=0.3、b=1.0、c=0.8、d=0.5、e=0.05)の組成を有する粒子が分散していた。
本試料について、SQUIDにより磁化測定を行ったところ、液体窒素温度において、2Tで8A/cm2を超える非常に高い臨界電流密度を示した。
【0030】
[実施例3]
Nd2O3、Eu2O3、Gd2O3、BaCO3、CuOの原料をNd:Eu:Gdの比が1:1:1で、RE:Ba:Cuの比(ただし、REは、Nd、Sm、Gdの3種の元素を上の混合比で混ぜたもの)が2:1:1になるように秤量混合し、空気中にて、950℃で8h熱処理した。この処理を3回繰り返してRE211(以下、「NEG211」ともいう)粉末を得た。
この粉末にPtを0.5質量%添加し、ZrO2を粉砕媒体とする遊星ミルを用いて6h粉砕した。この粉砕により、得られた粉砕試料中には0.3質量%のZrO2が混入した。
【0031】
このNEG211粉砕試料を実施例1において得たNEG123系超電導材料粉末に対して30mol%添加して得られた混合粉末を直径3cm、高さ2cmのペレットに成形し、このペレットの中央にc軸配向したSm123バルク体の結晶を乗せ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1090℃まで2時間で昇温し、20分保持して溶融成長させた後、5℃/hの速度で1020℃まで冷却し、その後、900℃まで0.5℃/hの速度で徐冷して、その後室温まで炉冷した。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行った。
【0032】
得られたRE123系超電導体は、その母相中に均一かつ高濃度に70nm程度のREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O(a=0.3、b=1.0、c=0.8、d=0.5、e=0.05)の組成を有する粒子と微細なRE2BaCuO5粒子とが分散していた。
【0033】
本試料について、SQUIDを用いて、臨界電流密度(Jc)の磁場(B)に対する依存性を測定した。測定は77Kにおいて、試料のc軸に磁場を平行に印加して行った。その結果を図1のグラフ(b)に示した。
この図によると、本実施例品は3Tにおいて、Jcが10万A/cm2であり、5Tにおいても2万A/cm2を超える高特性を示している。
【0034】
また、液体酸素温度(90K)で磁化測定を行ったところ、0Tで3.0万A/cm2という90Kでは非常に高いJcを示した。これを図2に示す(図中では、30mol%70nmと表示)。また、粉砕時間を2時間(約200nmの粒子が分散)及び4時間(約100nmの粒子が分散)とした試料(図中ではそれぞれ、30mol%200nm及び30mol%100nmと表示)と粉砕時間を6時間でRE211相の添加量を40mol%とした試料の測定データも併せて示した。これより、微粒子相を200 nm以下とすることで、液体酸素温度(90K)、ゼロ磁場における臨界電流密度が5000A/cm2以上となることが分かる。
【0035】
図1のグラフ(b)に特性を示した試料を用いて、液体酸素中で超電導体を冷却することにより、非接触浮上及び吊り下げ効果が確認できた。これを図3及び図4に示す。図3は実施例3で作製した超電導体を液体酸素中で冷却し、Fe−Nd−B系磁石を安定浮上させた図であり、図4は液体酸素中で当超電導体を磁化させた後、同じく液体酸素中で冷却させていたもう一つの超電導体を非接触で吊り下げる試験を行った図である。これらの図は、本発明の酸化物超電導体が液体酸素温度においても強いピン止め力を有していることを示すものであり、本発明の酸化物超電導体が液体窒素温度のみならず液体酸素温度においても非常に高い特性を有することを示している。
また、本試料を透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した結果を図5及び図6に示す。
【0036】
これらの図によると、大きさが1000nm以下のRE211粒子と100nm以下のREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O粒子が多数分布した組織が見られる。また、EDX分析結果より、図6中、031、032、033、034、101、109、071で示される分析位置はRE211粒子であり、002、102、103、104、106、107、110はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O粒子であることが分かった。
【0037】
[実施例4]
Nd2O3、Sm2O3、Gd2O3、BaO2、CuOの原料をNd:Sm:Gdの比が1:1:1になり、さらにRE:Ba:Cuの比(ただし、REは、Nd、Sm、Gdの3種の元素を上の混合比で混ぜたもの)が1:2:3になるように秤量し、混合した。この混合粉末を、Arに1%の酸素を混合した気体中で、890℃で24h熱処理した。そののち、再び粉砕混合し、Arに1%の酸素を混合した気体中で、910℃で24h熱処理してRE123(以下、「NSG123」ともいう。)系超電導材料を得た。
Gd2O3、BaO2、CuOの原料をGd:Ba:Cuの比が2:1:1になるように秤量混合し、空気中にて、950℃で8h熱処理した。途中、粉砕混合を経て、この処理を3回繰り返してGd211粉末を得た。
【0038】
このGd211粉末をZrO2を粉砕媒体とする遊星ミルを用いて6h粉砕した。この粉砕により、得られた粉砕試料中には0.28質量%のZrO2が混入した。
このGd211粉砕試料を上述のNSG123系超電導材料粉末に対して、40mol%添加した粉末に、さらにPtを0.5質量%添加して得られた混合粉末を直径3cm、高さ2cmのペレットに成形し、このペレットの中央にc軸配向したNd123バルク体の結晶を乗せ、Arに1%の酸素を混合した気体中で1100℃まで2時間で昇温し、20分保持して溶融成長させた後、5℃/hの速度で1025℃まで冷却し、その後、900℃まで0.5℃/hの速度で徐冷して、その後室温まで炉冷した。続いて、成長体を純酸素気流中で600℃から300℃まで300時間かけて徐冷する酸素富加処理を行い、超電導体化を行った。
【0039】
得られたNSG123系超電導体は、その母相中に均一に200nm以下のREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−O(a=0.3、b=1.0、c=0.8、d=0.5、e=0.05)の組成を有する粒子及びREa−Bab−Cuc−Zd−O(a=0.2、b=1.0、c=0.5、d=0.3)の組成を有する粒子と微細なGd2BaCuO5とが分散していた。
本試料について、SQUIDを用いて、臨界電流密度(Jc)の磁場(B)に対する依存性を測定した。測定は77Kにおいて、試料のc軸に磁場を平行に印加して行った。その結果を図7に示した。
本発明のNSG123系超電導体は液体窒素温度において、2Tで8万A/cm2の臨界電流密度を示した。
【0040】
[比較例1〜3]
実施例1、2において、粉砕媒体のZrO2をアルミナに代えたことを除いては実施例1と同様にして比較例1、2のNEG123系超電導体を作製した。
得られた試料をSQUIDを用いて磁化測定を行ったところ、液体窒素温度において、下記に示すような臨界電流密度を示した。
比較例1:3Tで5000A/cm2
比較例2:3Tで20000A/cm2
【0041】
また、比較例3においては,ZrO2等の媒体を用いた粉砕を行わない以外は実施例3と同様にして作製した。SQUIDを用いて、臨界電流密度(Jc)の磁場(B)に対する依存性を測定した結果を図1のグラフ(a)に示した。比較例3の試料は3Tにおいて、Jcが30000A/cm2で、5Tにおいてはほぼ0A/cm2であり、実施例3の試料に比べると、特性がかなり劣っていた。
【0042】
【発明の効果】
本発明の酸化物超電導体は、高い磁場でも極めて高い臨界電流密度を示すことができるため、液体窒素温度(77K)のみならず、液体酸素温度(90K)における高温超電導の高磁場作用が可能となり、磁気浮上列車などを含めて、広範囲な応用分野を切り開くことができ、産業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のNEG123系酸化物超電導体の液体窒素温度(77K)における臨界電流密度(Jc)の磁場(B)依存性を示す図である。
【図2】本発明のNEG123系酸化物超電導体の液体酸素温度(90K)における臨界電流密度(Jc)の磁場(B)依存性を示す図である。
【図3】本発明のNEG123系酸化物超電導体を液体酸素中で冷却し、Fe−Nd−B系磁石を非接触で安定に浮上させた様子を示す図である。
【図4】本発明のNEG123系酸化物超電導体の1個を液体酸素中で磁化させた後、同じく液体酸素中で冷却させていたもう一つの超電導体を非接触で吊り下げた様子を示す図である。
【図5】本発明の酸化物超電導体の微細組織を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した図である。
【図6】図5の透過型電子顕微鏡による組織図においてEDXの分析位置を示した図である。
【図7】本発明のNSG123系酸化物超電導体の臨界電流密度(Jc)の磁場(B)依存性を示す図である。
Claims (10)
- RE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体(REは希土類元素から選ばれた1種又は2種以上)であって、RE1+xBa2−xCu3Oy(−0.1≦x≦0.1、6.5≦y≦7.1)の組成からなる母相中に、RE,Ba,Cu,O以外の元素を含みかつ部分溶融状態にある母相融液中で粒成長しにくい組成を有する非超電導微粒子が微細に分散してなる組織を有することを特徴とするRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 前記非超電導微粒子が、REa−Bab−Cuc−Zd−Oの組成で表される粒子及び/又はREa−Bab−Cuc−Zd−Pte−Oの組成で表される粒子(ZはIVA族元素:Ti,Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上、0≦a≦1.0、0.5≦b≦1.0、0≦c≦1.0、0<d≦0.5、0<e≦0.5)からなることを特徴とする請求項1に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 前記非超電導微粒子の直径が500nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 前記非超電導微粒子の直径が200nm以下で、液体酸素温度(90K)、ゼロ磁場における臨界電流密度が5000A/cm2以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 前記母相中に、第2の非超電導微粒子として、RE2BaCuO5(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上)及びRE4−2xBa2+2xCu2−xO10−d(REは希土類元素のうちの1種又は2種以上で、0≦x≦0.1、−0.5≦d≦0.5)から選ばれる一種又は2種以上が、体積%で50%未満分散していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 前記第2の非超電導微粒子の球相当平均直径が1μm以下であることを特徴とする請求項5に記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 更にPt及び/又はCeO2を2質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 更に、Agを20質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体。
- 希土類元素:Ba:Cuのモル比が1:2:3である混合粉末からRE123系超電導材料の原料粉末を得る工程と、該原料粉末をIVA属元素Zの酸化物(Z:Ti,Zr及びHfから選ばれる1種又は2種以上)を粉砕媒体とするミル中で粉砕して、IVA属元素Zの酸化物粉末を該原料粉末中に分散させた粉末混合物を得る粉砕工程と、該粉末混合物を種結晶と接触させつつ熱処理して半溶融状態とし、次いで冷却して超電導相を凝固成長させる工程とを含むことを特徴とする請求項1記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体の製造方法。
- 前記粉砕工程においてPtを添加することを特徴とする請求項9記載のRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体の製造方法。
【0001】
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