JP2801732B2 - 基板配線用クラッド材およびその製造方法 - Google Patents
基板配線用クラッド材およびその製造方法Info
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- JP2801732B2 JP2801732B2 JP2069729A JP6972990A JP2801732B2 JP 2801732 B2 JP2801732 B2 JP 2801732B2 JP 2069729 A JP2069729 A JP 2069729A JP 6972990 A JP6972990 A JP 6972990A JP 2801732 B2 JP2801732 B2 JP 2801732B2
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- wiring
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は基板配線用クラッド材およびその製造方法に
係り、特に基板の絶縁層と配線材としてのクラッド材と
の接合強度を高めることが可能な基板配線用クラッド材
およびその製造方法に関する。
係り、特に基板の絶縁層と配線材としてのクラッド材と
の接合強度を高めることが可能な基板配線用クラッド材
およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 抵抗、コンデンサや配線材などの複数の回路構成材を
絶縁基板上に積層した集積回路(IC)基板が広く使用さ
れている。例えば配線材を基板上に固着した従来の配線
基板は、第1図に示すように銅、アルミニウム、鉄など
で形成された基板1上に、ガラスやエポキシ樹脂で形成
された絶縁層2を介して導体である銅材で形成した配線
材3を積層して製造される。そして配線材3で形成され
る回路パターンのターミナル部に別途図示しない金製の
結合線材がボンディングされる。
絶縁基板上に積層した集積回路(IC)基板が広く使用さ
れている。例えば配線材を基板上に固着した従来の配線
基板は、第1図に示すように銅、アルミニウム、鉄など
で形成された基板1上に、ガラスやエポキシ樹脂で形成
された絶縁層2を介して導体である銅材で形成した配線
材3を積層して製造される。そして配線材3で形成され
る回路パターンのターミナル部に別途図示しない金製の
結合線材がボンディングされる。
しかしながら金製の結合線材は高価なため、代替材と
して安価なアルミニウム製の結合線材が多用化されつつ
ある。ところが結合線材としてのアルミニウムと基板1
上に積層された配線材としての銅との接合性が若干劣る
ため、高品質の回路基板が得にくい難点があった。
して安価なアルミニウム製の結合線材が多用化されつつ
ある。ところが結合線材としてのアルミニウムと基板1
上に積層された配線材としての銅との接合性が若干劣る
ため、高品質の回路基板が得にくい難点があった。
そこで第2図に示すように電気の良導体である銅製配
線材3aの上面に予めアルミニウム製の配線材3bを一体に
積層したクラッド材4を絶縁層2を介して基板1上に固
着した回路基板が多用されるに至っている。この回路基
板によれば結合線材と同一材料であるアルミニウム材が
配線材3bとして設けられているため、配線材3bと結合線
材とのなじみが良好であり、高い接合強度が得られる利
点がある。
線材3aの上面に予めアルミニウム製の配線材3bを一体に
積層したクラッド材4を絶縁層2を介して基板1上に固
着した回路基板が多用されるに至っている。この回路基
板によれば結合線材と同一材料であるアルミニウム材が
配線材3bとして設けられているため、配線材3bと結合線
材とのなじみが良好であり、高い接合強度が得られる利
点がある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら従来のクラッド材を絶縁層を介して基板
上に積層した回路基板においては、圧延工程において調
製されるクラッド材の両面の表面粗さについて特別の配
慮がなされていなかったため、クラッド材と絶縁層との
接合強度が低く剥離し易い欠点があった。またクラッド
材と結合線材との結合強度も低くなる場合があり、高品
質の回路基板が得られにくい欠点があった。
上に積層した回路基板においては、圧延工程において調
製されるクラッド材の両面の表面粗さについて特別の配
慮がなされていなかったため、クラッド材と絶縁層との
接合強度が低く剥離し易い欠点があった。またクラッド
材と結合線材との結合強度も低くなる場合があり、高品
質の回路基板が得られにくい欠点があった。
すなわちクラッド材両面を高精度に仕上げ、その表面
粗さを小さくした場合には、配線材と結合線材との結合
強度は高まる一方、配線材と絶縁層との接合強度が低下
し、クラッド材全体が絶縁層から剥離し易くなる。
粗さを小さくした場合には、配線材と結合線材との結合
強度は高まる一方、配線材と絶縁層との接合強度が低下
し、クラッド材全体が絶縁層から剥離し易くなる。
逆にクラッド材両面の表面粗さが大きくした場合に
は、配線材と絶縁層との接合強度は高まる一方、配線材
と結合線材との結合強度にばらつきを生じ易い。特にロ
ール表面を粗くしたロールを使用して圧延処理によって
クラッド材を製造した場合には、表面粗さに異方性が表
れるため、特に配線材と結合線材との接合強度にも方向
によってはばらつきが発生し、高い信頼性を有する高品
質の回路基板が得られないという問題点がある。
は、配線材と絶縁層との接合強度は高まる一方、配線材
と結合線材との結合強度にばらつきを生じ易い。特にロ
ール表面を粗くしたロールを使用して圧延処理によって
クラッド材を製造した場合には、表面粗さに異方性が表
れるため、特に配線材と結合線材との接合強度にも方向
によってはばらつきが発生し、高い信頼性を有する高品
質の回路基板が得られないという問題点がある。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
であり、基板の絶縁層と配線材としてのクラッド材との
接合強度を高めることが可能であり、結合線材との結合
強度をも高めることができる基板配線用クラッド材およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
であり、基板の絶縁層と配線材としてのクラッド材との
接合強度を高めることが可能であり、結合線材との結合
強度をも高めることができる基板配線用クラッド材およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段と作用) 本願発明者らは、上記目的を達成するために、クラッ
ド材の表面粗さを種々変え、また異方性を生じにくい粗
面化処理法を種々検討し、それらが絶縁層、配線材およ
び結合線材の相互間の接合強度に及ぼす影響を実験によ
り確認した。
ド材の表面粗さを種々変え、また異方性を生じにくい粗
面化処理法を種々検討し、それらが絶縁層、配線材およ
び結合線材の相互間の接合強度に及ぼす影響を実験によ
り確認した。
その結果、クラッド材の両面の表面粗さを所定範囲内
に設定したときに接合強度が極めて大きな回路基板を得
ることができた。さらに、圧延処理によってクラッド材
の表面を所定値までに機械的に粗面化した後に、さらに
化学的または電気化学的な粗面化処理を実施したときに
異方性がない均一な表面粗さを有するクラッド材が得ら
れ、そのクラッド材を使用した場合に品質および信頼性
にばらつきが少ない良好な回路基板が高い製造歩留りで
得られるという知見を得た。本発明は上記知見に基づい
て完成されたものである。
に設定したときに接合強度が極めて大きな回路基板を得
ることができた。さらに、圧延処理によってクラッド材
の表面を所定値までに機械的に粗面化した後に、さらに
化学的または電気化学的な粗面化処理を実施したときに
異方性がない均一な表面粗さを有するクラッド材が得ら
れ、そのクラッド材を使用した場合に品質および信頼性
にばらつきが少ない良好な回路基板が高い製造歩留りで
得られるという知見を得た。本発明は上記知見に基づい
て完成されたものである。
すなわち本願発明に係る基板配線用クラッド材は、基
板表面に絶縁層を介して接合される基板配線用クラッド
材において、絶縁層の反対側におけるクラッド材の表面
粗さをRzで1μm以下に設定する一方、クラッド材の絶
縁層側の表面粗さをRzで5〜20μmに設定したことを特
徴とする。
板表面に絶縁層を介して接合される基板配線用クラッド
材において、絶縁層の反対側におけるクラッド材の表面
粗さをRzで1μm以下に設定する一方、クラッド材の絶
縁層側の表面粗さをRzで5〜20μmに設定したことを特
徴とする。
また本願発明に係る基板配線用クラッド材の製造方法
は、複数の異種金属板を積層して圧延して形成され、基
板表面に絶縁層を介して接合される基板配線用クラッド
材の製造方法において、圧延時にクラッド材の絶縁層側
の表面粗さをRzで3〜15μmに調整する一方、絶縁層の
反対側におけるクラッド材の表面粗さをRzで1μm以下
に調整し、しかる後に得られたクラッド材の絶縁層側の
表面のみを化学的または電気化学的粗面化処理によって
粗面化し、表面粗さをRzで最終的に5〜20μmに調整す
ることを特徴とする。
は、複数の異種金属板を積層して圧延して形成され、基
板表面に絶縁層を介して接合される基板配線用クラッド
材の製造方法において、圧延時にクラッド材の絶縁層側
の表面粗さをRzで3〜15μmに調整する一方、絶縁層の
反対側におけるクラッド材の表面粗さをRzで1μm以下
に調整し、しかる後に得られたクラッド材の絶縁層側の
表面のみを化学的または電気化学的粗面化処理によって
粗面化し、表面粗さをRzで最終的に5〜20μmに調整す
ることを特徴とする。
ここでクラッド材は、例えば配線材としての銅、アル
ミニウムなどの複数の異種金属材を圧延処理して形成さ
れる。絶縁層の反対側におけるクラッド材の表面粗さは
十点平均粗さ(Rz)で1μm以下に設定される。この表
面粗さがRzで1μmを超えると、クラッド材と結合線材
とのダイレクトダイボンディング特性が低下し両者の結
合強度が劣化するおそれがあるからである。
ミニウムなどの複数の異種金属材を圧延処理して形成さ
れる。絶縁層の反対側におけるクラッド材の表面粗さは
十点平均粗さ(Rz)で1μm以下に設定される。この表
面粗さがRzで1μmを超えると、クラッド材と結合線材
とのダイレクトダイボンディング特性が低下し両者の結
合強度が劣化するおそれがあるからである。
一方クラッド材の絶縁層側の表面粗さは、初めに機械
的な圧延処理により、Rzで3〜15μmに調整された後
に、化学的または電気化学的な粗面化処理方法により、
最終的にRzで5〜20μmの範囲に設定される。表面粗さ
がRzで5μm未満となるとクラッド材と絶縁層との接合
強度が低下する一方、表面粗さがRzで20μmを超える
と、表面の谷部に絶縁材が侵入して短絡を生じ易く基板
の耐電圧特性が低下するためである。
的な圧延処理により、Rzで3〜15μmに調整された後
に、化学的または電気化学的な粗面化処理方法により、
最終的にRzで5〜20μmの範囲に設定される。表面粗さ
がRzで5μm未満となるとクラッド材と絶縁層との接合
強度が低下する一方、表面粗さがRzで20μmを超える
と、表面の谷部に絶縁材が侵入して短絡を生じ易く基板
の耐電圧特性が低下するためである。
また化学的粗面化処理法としては、例えば脱脂、酸洗
したクラッド材をカ性ソーダ水溶液中に所定時間浸漬
し、クラッド材を構成する銅材表面に酸化物を形成せし
める、いわゆる黒化処理法が採用される。黒化処理した
クラッド材は水洗および湯洗を行なった後に乾燥され
る。
したクラッド材をカ性ソーダ水溶液中に所定時間浸漬
し、クラッド材を構成する銅材表面に酸化物を形成せし
める、いわゆる黒化処理法が採用される。黒化処理した
クラッド材は水洗および湯洗を行なった後に乾燥され
る。
さらに電気化学的粗面化処理法としては、例えば硫酸
銅浴中に設けた陽陰電極の陰電極にクラッド材を固定
し、電極間に通電することにより、クラッド材を構成す
る銅材表面に銅を析出させる、いわゆる陰極処理法など
が採用される。
銅浴中に設けた陽陰電極の陰電極にクラッド材を固定
し、電極間に通電することにより、クラッド材を構成す
る銅材表面に銅を析出させる、いわゆる陰極処理法など
が採用される。
このように本発明に係る基板配線用クラッド材の製造
方法においては、絶縁層側の表面粗さをまず圧延時にRz
で3〜15μmに調整し、しかる後に化学的または電気化
学的粗面化処理によって最終的にRzで5〜20μmに調整
している。
方法においては、絶縁層側の表面粗さをまず圧延時にRz
で3〜15μmに調整し、しかる後に化学的または電気化
学的粗面化処理によって最終的にRzで5〜20μmに調整
している。
この理由は通常の圧延ロールやグラインダ等の機械的
な粗面化処理手段のみを用いて、異方性を生ずることな
く表面粗さを一挙にRzで5〜20μmに調整することが困
難であることによる。粗面化した圧延ロールを使用して
クラッド材表面を粗面化処理する場合には、その表面粗
さがRzで15μm以下であればクラッド材の処理表面に異
方性を発生させることなく均一に粗面化することができ
る。一方、化学的または電気化学的粗面化処理において
は長時間処理しても粗面化の進行割合は小さい。そのた
め本願発明に係る製造方法においては圧延ロールによる
機械的な粗面化処理と化学的または電気化学的粗面化処
理とを併用して最終的に表面粗さをRzで5〜20μmに調
整している。
な粗面化処理手段のみを用いて、異方性を生ずることな
く表面粗さを一挙にRzで5〜20μmに調整することが困
難であることによる。粗面化した圧延ロールを使用して
クラッド材表面を粗面化処理する場合には、その表面粗
さがRzで15μm以下であればクラッド材の処理表面に異
方性を発生させることなく均一に粗面化することができ
る。一方、化学的または電気化学的粗面化処理において
は長時間処理しても粗面化の進行割合は小さい。そのた
め本願発明に係る製造方法においては圧延ロールによる
機械的な粗面化処理と化学的または電気化学的粗面化処
理とを併用して最終的に表面粗さをRzで5〜20μmに調
整している。
(実施例) 次に本発明を以下の実施例によって説明する。
実施例1〜3および比較例1 配線材として厚さ40μmのアルミニウム板および厚さ
80μmの銅板を圧延処理によって一体に接合してAl/Cu
クラッド材を多数調製した。また銅板に当接する側の下
部圧延ロールをショットブラストによって均一に粗面化
し、表面粗さがRzでそれぞれ11.4μm、13.6μm、16.6
μmである3種類の下部圧延ロールを調製する一方、ア
ルミニウム板に当接する側の上部圧延ロールの表面粗さ
をRzで0.5μmとした。そして各下部圧延ロールおよび
上部圧延ロールを使用してクラッド材試料を仕上げ圧延
して、それぞれ第1表左欄に示す表面粗さを有する実施
例1〜3のクラッド材を形成した。
80μmの銅板を圧延処理によって一体に接合してAl/Cu
クラッド材を多数調製した。また銅板に当接する側の下
部圧延ロールをショットブラストによって均一に粗面化
し、表面粗さがRzでそれぞれ11.4μm、13.6μm、16.6
μmである3種類の下部圧延ロールを調製する一方、ア
ルミニウム板に当接する側の上部圧延ロールの表面粗さ
をRzで0.5μmとした。そして各下部圧延ロールおよび
上部圧延ロールを使用してクラッド材試料を仕上げ圧延
して、それぞれ第1表左欄に示す表面粗さを有する実施
例1〜3のクラッド材を形成した。
次に得られた各クラッド材のAl板表面を樹脂コーティ
ングして保護した後に、各クラッド材を、硫酸銅濃度25
0g/、硫酸濃度70g/の硫酸銅浴中に浸漬した陰電極
に固定し、5分間電極間に通電して銅板表面を、電気化
学的に粗面化した。さらに粗面化した各クラッド材を厚
さ20μmのエポキシ樹脂製の絶縁層を介して銅製基板表
面に一体に接合するとともにAl板周縁部に外径30μmの
Al製結合線材をダイボンディングして3種類の回路基板
を調製した。
ングして保護した後に、各クラッド材を、硫酸銅濃度25
0g/、硫酸濃度70g/の硫酸銅浴中に浸漬した陰電極
に固定し、5分間電極間に通電して銅板表面を、電気化
学的に粗面化した。さらに粗面化した各クラッド材を厚
さ20μmのエポキシ樹脂製の絶縁層を介して銅製基板表
面に一体に接合するとともにAl板周縁部に外径30μmの
Al製結合線材をダイボンディングして3種類の回路基板
を調製した。
一方比較例1として上下部圧延ロールの表面粗さをと
もに1.5μmに調整した状態で仕上げ圧延を実施し、以
下実施例1〜3と同様に処理して回路基板を製造した。
もに1.5μmに調整した状態で仕上げ圧延を実施し、以
下実施例1〜3と同様に処理して回路基板を製造した。
そして実施例1〜3および比較例1で得られた各回路
基板についてピール試験を行ないクラッド材と絶縁層と
の接合強度(ピール強度)を測定し、下記第1表に示す
結果を得た。
基板についてピール試験を行ないクラッド材と絶縁層と
の接合強度(ピール強度)を測定し、下記第1表に示す
結果を得た。
第1表に示す結果から明らかなように実施例1〜3の
クラッド材を使用して形成した回路基板においては、粗
面化が十分でない比較例1の場合と比較してピール強度
が2倍以上大きくなり、配線材の剥離が少ない高強度の
回路基板を得ることができる。なおAl板の周囲にダイボ
ンディングした結合線材の剥離強度は実施例1〜3およ
び比較例1の双方について同等であり、結合線材の取付
方向によって剥離強度が異なるような異方性はいずれも
観察されなかった。
クラッド材を使用して形成した回路基板においては、粗
面化が十分でない比較例1の場合と比較してピール強度
が2倍以上大きくなり、配線材の剥離が少ない高強度の
回路基板を得ることができる。なおAl板の周囲にダイボ
ンディングした結合線材の剥離強度は実施例1〜3およ
び比較例1の双方について同等であり、結合線材の取付
方向によって剥離強度が異なるような異方性はいずれも
観察されなかった。
実施例4〜6および比較例2 次に配線材として厚さ40μmのアルミニウム板および
厚さ500μmの銅板を圧延処理してAl/Cuクラッド材を多
数調製した。次に得られた各Al/Cuクラッド材を実施例
1〜3で使用した3種類の圧延ロールにかけて仕上げ圧
延を行ない第2表左欄に示す表面粗さを有する実施例4
〜6のクラッド材を形成した。
厚さ500μmの銅板を圧延処理してAl/Cuクラッド材を多
数調製した。次に得られた各Al/Cuクラッド材を実施例
1〜3で使用した3種類の圧延ロールにかけて仕上げ圧
延を行ない第2表左欄に示す表面粗さを有する実施例4
〜6のクラッド材を形成した。
次に得られた各クラッド材のAl板表面を同様に樹脂コ
ーティングして保護した後に、各クラッド材を、濃度20
g/のカ性ソーダ水溶液中に2分間浸漬して銅板表面
を、化学的に粗面化した。
ーティングして保護した後に、各クラッド材を、濃度20
g/のカ性ソーダ水溶液中に2分間浸漬して銅板表面
を、化学的に粗面化した。
そして粗面化した各クラッド材に水洗、湯洗を施し、
乾燥した後に、各クラッド材を実施例1〜3と同様に銅
板基板表面に一体に接合し、さらにAl板周縁部に結合線
材のダイボンディングを行ない3種類の回路基板を調製
した。
乾燥した後に、各クラッド材を実施例1〜3と同様に銅
板基板表面に一体に接合し、さらにAl板周縁部に結合線
材のダイボンディングを行ない3種類の回路基板を調製
した。
一方比較例2として上下部圧延ロールの表面粗さをと
もに1.5μmに調整した状態で仕上げ圧延を実施し、以
下実施例4〜6と同様に処理して回路基板を製造した。
もに1.5μmに調整した状態で仕上げ圧延を実施し、以
下実施例4〜6と同様に処理して回路基板を製造した。
そして実施例4〜6および比較例2で得られた各回路
基板についてピール試験を行ないクラッド材と絶縁層と
の接合強度(ピール強度)を測定し、下記第2表に示す
結果を得た。
基板についてピール試験を行ないクラッド材と絶縁層と
の接合強度(ピール強度)を測定し、下記第2表に示す
結果を得た。
第2表に示す結果から明らかなように、化学的粗面化
処理によって粗面化したクラッド材を基板上に組み付け
て形成した実施例4〜6の回路基板においてはずれもピ
ール強度が大きく高強度の回路基板を形成することがで
きる。
処理によって粗面化したクラッド材を基板上に組み付け
て形成した実施例4〜6の回路基板においてはずれもピ
ール強度が大きく高強度の回路基板を形成することがで
きる。
以上説明のとおり本発明に係る基板配線用クラッド材
およびその製造方法によれば、クラッド材表面について
異方性を発現させることなく均一に適正な表面粗さに粗
面化しているため、配線材としてのクラッド材と絶縁層
との接合強度が高く、また結合線材とのダイボンディン
グ特性も優れ、高強度の回路基板を提供することができ
る。
およびその製造方法によれば、クラッド材表面について
異方性を発現させることなく均一に適正な表面粗さに粗
面化しているため、配線材としてのクラッド材と絶縁層
との接合強度が高く、また結合線材とのダイボンディン
グ特性も優れ、高強度の回路基板を提供することができ
る。
第1図は従来の配線材を基板上に固着して形成した回路
基板の断面図、第2図は従来のクラッド材を基板上に固
着して形成した回路基板の断面図である。 1……基板、2……絶縁層、3,3a,3b……配線材、4…
…クラッド材。
基板の断面図、第2図は従来のクラッド材を基板上に固
着して形成した回路基板の断面図である。 1……基板、2……絶縁層、3,3a,3b……配線材、4…
…クラッド材。
Claims (2)
- 【請求項1】基板表面に絶縁層を介して接合される基板
配線用クラッド材において、絶縁層の反対側におけるク
ラッド材の表面粗さをRzで1μm以下に設定する一方、
クラッド材の絶縁層側の表面粗さをRzで5〜20μmに設
定したことを特徴とする基板配線用クラッド材。 - 【請求項2】複数の異種金属板を積層して圧延して形成
され、基板表面に絶縁層を介して接合される基板配線用
クラッド材の製造方法において、圧延時にクラッド材の
絶縁層側の表面粗さをRzで3〜15μmに調整する一方、
絶縁層の反対側におけるクラッド材の表面粗さをRzで1
μm以下に調整し、しかる後に得られたクラッド材の絶
縁層側の表面のみを化学的または電気化学的粗面化処理
によって粗面化し、表面粗さをRzで最終的に5〜20μm
に調整することを特徴とする基板配線用クラッド材の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2069729A JP2801732B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 基板配線用クラッド材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2069729A JP2801732B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 基板配線用クラッド材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03272190A JPH03272190A (ja) | 1991-12-03 |
JP2801732B2 true JP2801732B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=13411211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2069729A Expired - Lifetime JP2801732B2 (ja) | 1990-03-22 | 1990-03-22 | 基板配線用クラッド材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2801732B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011097066A (ja) * | 2010-11-25 | 2011-05-12 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | 孔明け用金属箔複合シート及びドリル孔明け加工法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0525644A1 (en) * | 1991-07-24 | 1993-02-03 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Circuit substrate for mounting a semiconductor element |
JP2002346765A (ja) * | 2001-05-29 | 2002-12-04 | Hitachi Metals Ltd | 積層金属帯の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01272183A (ja) * | 1988-04-25 | 1989-10-31 | Toshiba Corp | セラミックス回路基板 |
JPH0258887A (ja) * | 1988-08-25 | 1990-02-28 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | アルミニウムベース銅張り積層板 |
-
1990
- 1990-03-22 JP JP2069729A patent/JP2801732B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011097066A (ja) * | 2010-11-25 | 2011-05-12 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | 孔明け用金属箔複合シート及びドリル孔明け加工法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH03272190A (ja) | 1991-12-03 |
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