JPH0632353B2 - プリント回路用基板およびその製造法 - Google Patents

プリント回路用基板およびその製造法

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JPH0632353B2
JPH0632353B2 JP61033922A JP3392286A JPH0632353B2 JP H0632353 B2 JPH0632353 B2 JP H0632353B2 JP 61033922 A JP61033922 A JP 61033922A JP 3392286 A JP3392286 A JP 3392286A JP H0632353 B2 JPH0632353 B2 JP H0632353B2
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aluminum
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輝雄 宮下
武正 山本
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルミニウムないしはアルミニウム合金(以
下、単にアルミニウムと称す)をベースとし、樹脂の接
着性に優れ、かつ曲げ加工のできる(成形性)優れた表
面を有するプリント回路用積層基板およびその製造法に
関する。
従来の技術 アルミニウムをベースとするプリント回路用積層基板
は、近年電子回路の高密度実装化に伴う放熱特性の改善
ならびに外界からの、あるいは外界への電磁波の影響を
軽減でき、益々広く用いられるようになって来ている。
更に、電子回路の高密度実装化において、IC等の部品
の高密度実装と共に、回路基板の高密度実装化も求めら
れており限られた空間に高密度回路を構成するのに、ア
ルミニウム基板は、その優れた加工性と機械的強度の故
に非常に優れている。
プリント回路用基板は、通常アルミニウム表面を機械的
に粗面化,陽極酸化,化成処理,電気化学的処理あるい
は化学的エッチング等の単独あるいはこれらを組合せた
処理法によって下地処理を行ない、しかる後に絶縁層と
してエポキシ樹脂,フェノール樹脂あるいはポリイミド
樹脂等を介して、回路を構成する銅箔を貼り合せた積層
構造となっている。
近年、益々これら基板に要求されつ加工性能が厳しくな
って来ており、前述したアルミニウムの通常の表面処理
では、アルミニウムと合成樹脂絶縁層との接着において
密着力が不足する場合が生じつつある。金属体と絶縁層
との接着力向上させるため、絶縁層を形成する樹脂の改
良(特開昭59−159525)が一方で進められてい
るがアルミニウム表面の接着性を更に改善することが好
ましい。
従来、アルミニウムの表面処理法としては、接着表面を
増すために通常は機械的に表面に凸凹をつける通常目立
てと称せされる方法が行われている。これら機械的な目
立て方法の代表例としては、例えば玉研ぎがある。玉研
ぎは粗面化しようとするアルミニウム板を平らな平面を
持つ浅い箱の底面に置き、通常は磁製ボールと少量の水
を含ませた研磨材を上に載せ、箱に前後左右の振動を機
械的に与え、磁性ボールに生ずる転り運動と研磨材の相
互作用によって、アルミニウム板の表面に機械的に傷を
作る方法である。この方法で得られたアルミニウム板は
印刷回路用基板の製造に現在多用されており、樹脂との
接着性においても、かなり良好であることが知られてい
る。一方、玉研ぎの欠点は生産性の低さにある。即ち、
処理はバッチ処理であり、しかも接着に適当な表面粗さ
を与えるのに1平方メートル当り数分ないし十数分の処
理時間が必要で、大量生産には適していない。
一方、アルミニウムを化学的ないし電気化学的に処理す
る方法としては、例えば特開昭60−49593があ
り、化学的エッチングにより表面を粗面化した後、リン
酸ないし硫酸浴中で、2〜3μm厚程度の陽極酸化皮膜
を形成し、皮膜孔の内側にまで接着用樹脂を侵入させて
樹脂層とアルミニウム基板とを接着させるものであり、
またアルミニウム板に20μm程度の厚さの硫酸陽極酸
化皮膜を形成せしめたもの(商品名IMST,東京三洋
(株))が市販されているが、これらはいずれも酸化皮膜
の硬さに伴う脆弱性により、変形を伴うという加工上の
難点がある。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、既存の印刷用回路基板の持つ固有の欠点
を改善すべく種々研究を重ねる中で、大量生産に適し、
しかも樹脂との接着性に優れ、かつ成形性に優れたプリ
ント回路用アルミニウム基板およびその製造法を開発し
た。
問題点を解決するための手段 本発明に係るプリント回路用基板は、アルミニウムない
しはアルミニウム合金板をベースとするプリント回路用
基板であって、アルミニウムないしはアルミニウム合金
板を電子顕微鏡で見たときに、表面にひだ状の突起を有
する100〜3000Å厚の陽極酸化皮膜を有すること
を特徴とするものであり、かかる基板は、 アルミニウムないしはアルミニウム合金をベースとする
プリント回路用基板であって、アルミニウムないしアル
ミニウム合金板に、リン酸を主成分とし,リン酸濃度が
5〜20重量%,温度40〜70℃の電解浴中で、商用
交流ないしは直流30V以上で,処理時間1分以下の陽
極酸化処理を施して膜厚100Å以上の酸化皮膜を形成
することを特徴とするプリント回路用基板の製造法によ
って得られる。
このようにして得られる皮膜は、膜厚が100A以上、
好ましくは100〜3000Aで、皮膜の構造は微細な
無数の絨毛状の突起からなる平行な襞でできており、リ
ン酸のないしは硫酸浴で電解浴の温度が30℃以下で電
解される条件で形成される膜厚1〜2μm以上で、いわ
ゆる細孔を持ったセル構造の陽極酸化膜とは全く異な
り、本発明基板は樹脂との接着性が極めて優れている。
本発明基板の製造方法において、アルミニウム基板の脱
脂は商用交流電解の陽極酸化では必ずしも必要ではない
が、直流電解の場合には、良好な接着性を保つためには
脱脂処理をするのが好ましい。
リン酸濃度は5〜20重量%の範囲とする必要があり、
5重量%如何では電解電圧が上昇し過ぎて均一で安定し
た皮膜を形成するのが難しく、また20重量%以上では
電解浴への皮膜の溶解速度が大きくなり、前記厚さの皮
膜を形成されるためには電流値を上昇させなければなら
ず、経済的でなくなる。また、電解浴の浴温は40℃〜
70℃の範囲内で選ぶ必要があり、40℃以下では電圧
が上昇し電圧時間が長くなり、70℃以上では浴への皮
膜の溶解速度が増大し、電流値を上昇させなければなら
ず、経済的でなくなる。電解電圧は30V〜60Vの範
囲が好ましく、30V以下では皮膜生成速度が低下し、
60V以上では電圧のコントロールが困難となるからで
ある。
電解電流は直流,交流またはこれらの合成した交直重畳
電流ないし矩形波交流電流の何れでも良いが、特に特流
電流では、電解時の脱脂作用が期待できないので、脱脂
を行うことが好ましい。
一方、交流電解では脱脂作用があるので特に脱脂工程を
設けることなく上記電解条件で陽極酸化処理を行うが、
良好な接着性をアルミニウム板に付与するためには、酸
濃度と浴温度及び電解時間の組み合わせに注意すること
が好ましく、生成した皮膜の浴への溶解速度の大きな,
高めの濃度でかつ高めの温度のリン酸浴中での短時間の
電解が良く、反対に低めの濃度で低めの温度は浴中では
電解時間を長くした方が良好な結果が得られる。
また、電解浴は必ずしもリン酸浴単独浴とする必要はな
く、例えば、硫酸等の皮膜生成能力のある酸であれば、
リン酸特有の皮膜形成形態を損なわない範囲で存在させ
ても良く、硫酸の場合、その濃度はリン酸の濃度の5分
の1以下とすることが好ましい。硫酸等の強酸を添加す
る場合は電流が流れ易く、従って単位時間当りの皮膜生
成量が大きくなるので、最適膜厚を得るためには電解電
圧を低めにすることが好ましい。
電解時間を長くすれば、生成する皮膜は一般に厚くなる
傾向を示すが、この傾向が成立するのは温度並びに酸の
濃度等に依存する。すなわち、生成した皮膜は一方で液
中に溶解して行くが、皮膜生成に伴う表面積の増大が溶
解速度を結果的に増大し、皮膜の生成速度と溶解速度が
等しくなった所で定常膜厚に達することとなる。従っ
て、この定常膜厚に達する迄時間は、皮膜の溶解速度の
大きい条件、例えば高い温度,高い酸濃度では短くな
る。一例として濃度10重量%H3PO4,温度55℃で
は約20秒であり、最終膜厚は例えばAC40Vでは14
00Å程度である。温度が低く40℃程度では上記の一
定膜厚に達する迄の時間は長くなって1分程度となり、
最終膜厚も、3000Åに達する。
このようにしてアルミニウム板に陽極酸化皮膜を形成さ
せるが、皮膜厚は100Å以上とする必要があり、10
0Å以下では樹脂との接着力が弱く、一方、3000Å
以上としても接着力の向上はなく、経済的では無い。
電解終了後、アルミニウム板を直ちに電解浴中から取り
出し、水道水による洗浄を2段、続いて純水による洗浄
を行った後、常温乾燥を行えば良い。
実施例 以下、本発明を実施例,比較例により、さらに具体的に
説明する。
これらの実施例,,比較例で得られたアアルミニウム基
板について、以下に記載する2通りの評価試験を実施し
た。
1つは、得られたアルミニウム基板と樹脂との接着性の
評価試験であり、アルミニウム基板どうしを樹脂で接着
した試片につき、JIS K 6854に記載のT型剥離試験に従
って行った。
2つは、得られたアルミニウム基板のプリント回路用基
板としての加工性の評価試験であり、樹脂を用いてアル
ミニウム基板と銅箔を貼り会わせ、銅箔が外側になるよ
うな曲げ半径90゜外曲げ試験に拠った。
これらの評価に用いた樹脂は1液型の加熱硬化型エポキ
シ接着剤(三井石油化学(株)製,商品名AH- 123X)であ
る。先ず、樹脂をバーコーターを用いて、アルミニウム
基板の貼り会わせ面に40μm厚に塗布し、これに同じ
アルミニウム基板ないしは銅箔をゴムローラを用いて密
着した後、120℃の空気中で40分間加熱処理を施し
て樹脂を硬化接着させた。
T型剥離試験は、常温でアルミニウム基板を内側にして
半径1mmで、90゜曲げて、その時の銅箔の損傷状態
により評価した。
実施例 1〜3 アルミニウム板として、A 1050 H24を用い、長さ150
mm,幅100mm,厚さ0.5mmのものについて、
直流電解処理のときは通常方法によって脱脂処理した
後、また商用交流電解処理の場合は脱脂処理することな
く、極間距離7cmとして電解条件を種々設定して陽極
酸化処理を施した。
上記処理後、水道水で2段洗浄,純水で1段洗浄したの
ち、常温で放置乾燥し、前記方法で本アルミニウム基板
どうし、並びに本アルミニウム基板と銅箔を接着したの
ち、前者についてはT型剥離試験,後者については外曲
げ試験を行った。電解実施条件および試験結果を第1表
に示す。
比較例 1 実施例1と同一のアルミニウム板について、通常の方法
で脱脂,アルカリエッチングしたのち、硫酸浴中で陽極
酸化処理を施し、実施例と同じ方法で洗浄,乾燥し、ア
ルミニウム基板どうし、並びにアルミニウム基板と銅箔
を接着させ、前者でT型剥離試験、後者では外曲げ試験
を実施した。電解条件および試験結果を第1表に揚げ
る。
比較例 2 実施例と同じ材質のアルミニウム板で、長さ30cm,
幅30cm,厚さ0.5mmの板を、ゴムシートを底に
貼った研磨箱の中に置き、その上に直径15mmのアル
ミナ製の磁製ボールと粒度#180の研磨材を入れ、更
に水を適量加えて約15分間研磨箱に機械的振動を与え
てアルミニウム板の表面を研磨(玉研ぎ)した。
研磨後、アルミニウム板を充分水洗し、常温乾燥した。
表面粗さはRmaxで7μmであった。このアルミニウム
板を用い、実施例と同じ方法でT型剥離試験および外曲
げ試験を実施した。結果を同じく第1表に示す。
発明の効果 上記第1表に示されるように、本発明方法により得られ
たアルミニウム板は、樹脂との優れた接着性を示し、か
つ、外曲げ試験で示されるように、硫酸浴と異なり、加
工性も良好である。さらに従来の玉研ぎ方と異なり、陽
極酸化処理によるため、量産に好都合であり、本発明は
プリンと回路用基板に対する優れた工業的発明と言え
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−159525(JP,A) 特開 昭60−49593(JP,A) 特開 昭55−4954(JP,A) 特開 平1−312894(JP,A) 特開 昭63−145796(JP,A) 特公 昭57−6280(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムないしはアルミニウム合金を
    ベースとするプリント回路用基板であって、アルミニウ
    ムないしはアルミニウム合金板を電子顕微鏡で見たとき
    に、表面にひだ状の突起を有する100〜3000Å厚
    の陽極酸化皮膜を有することを特徴とするプリント回路
    用基板。
  2. 【請求項2】アルミニウムないしはアルミニウム合金を
    ベースとするプリント回路用基板であって、アルミニウ
    ムないしはアルミニウム合金板に、リン酸を主成分と
    し,リン酸濃度が5〜20重量%,温度40〜70℃の
    電解浴中で、商用交流ないしは直流30V以上で,処理
    時間1分以下の陽極酸化処理を施して膜厚100〜30
    00Åの酸化皮膜を形成することを特徴とするプリント
    回路用基板の製造法。
JP61033922A 1986-02-20 1986-02-20 プリント回路用基板およびその製造法 Expired - Lifetime JPH0632353B2 (ja)

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